6. It should be emphasized again that the body does not learn any more than it creates.
- emphasize [émfəsàiz] : 「~を強調する、重視する、力説する」
❖ "It should be ~ "「that以下は再び強調されてしかるべきだ」。"that the body does not ~ "ここの"not A any more than B"は「AでないのはBでないのと同じ、Bでないのと同様にAでない」という意味。「肉体が学ばないのは、肉体が創造しないのと同じ」。簡単に、肉体は学びもしなければ創造もしない、と訳していい。肉体は学びのための補助装置であって、学ぶ本体ではない。しかし、ここで、肉体はりっぱに創造するではないか、という反論があろう。たとえばバレーは肉体の芸術で、芸術は創造だと。この反論こそが" level confusion"「レベル感覚の混乱」であろう。心のレベルで考えよう。肉体は幻想であった。幻想の肉体が創造らしきものを行っても、結果はやはり幻想である。幻想の中の創造は、夜の夢の中で創造するようなもので、真の創造とは言えない。しかし、誤解してはいけない。ACIMは決してそれを否定しているのではない。つまり、たとえば、バレーは肉体の芸術であるから創造ではない、意味がない、などと言っているのではない。あるレベルで考えた時、バレーは芸術として立派な創造である。しかし、別のレベルでバレーを語る時、それは、やはり幻想の一つであるということなのだ。したがって、真にバレーが芸術で創造であるには肉体を越えなければならないということ。レベルをはき違えてはならない。ここをあいまいにしてしまうと、肉体は幻想で意味がなく幻だから、たとえ他者を殺しても、それさえ幻想だ、というような、どこぞのカルト教団が主張する「とんでも原理」になってしまう。ACIMはきっぱりと「とんでも原理」のカルト教団を否定している。ACIMが自学自習を根本に据えているのにはきちんとした理由があるのだ。集(つど)うのはいい、しかし、群れるな、ということだ。群れると教祖という偶像が生まれる。ACIMは偶像を否定する。
As a learning device it merely follows the learner, but if it is falsely endowed with self-initiative, it becomes a serious obstruction to the very learning it should facilitate. - merely [míə(r)li] : 「ただ単に、単に」
- falsely [fɔ́ːlsli] : 「偽って、不誠実に、不当に」
- endow [endáu] : 「授ける、与える」
- self-initiative[iní∫ətiv] : 「自主性、自己先導」
- serious [sí(ə)riəs] : 「まじめな、真剣な、本気の、重大な、深刻な」
- obstruction [əbstrʌ́kən] : 「障害(物)、妨害(物)、邪魔」
- facilitate [fəsílətèit] : 「容易にする、手助けする、促進する」
❖ "As a learning device ~ "「学びのための補助装置として、肉体は学ぶ者に付き従う」。"but if it is falsely ~ "「しかし、肉体が誤って自主性を与えられたら、それは深刻な障害となる」何にとっての障害か? "to the very learning"「まさに学びにとっての」。"it should facilitate"関係代名詞thatを頭に付けて、「肉体が手助けすべき」学び。肉体が心の制御を無視して暴走することを諌(いさ)めている。
Only the mind is capable of illumination. Spirit is already illuminated and the body in itself is too dense. - be capable[kéipəbl] of : 「~ができる」
- illumination : 「照明、明るくすること」
- dense [déns] : 「濃密な、密度の高い、濃い」
❖ "Only the mind is ~ "「心のみが光り輝くことができる」。"Spirit is already illuminated ~ "「スピリットはすでに光り輝いているが、肉体自体は密度が濃過ぎて輝くことはできない」。難解である。ACIMには光のエピソードを記述している箇所があり、人は、霊性が高まれば、色々な場面で、科学では説明できない光を見たり光を発したりするという。したがって、ここの記述はそのまま率直に受け入れて、心が光を発する現象を引き起こしたり、凡人には見えないが、スピリットはすでに光を発している、ととらえよう。しかし、肉体は密度が高く、したがって振動数が低く、光の現象を引き起こすことはできない。俗に言うオーラという光現象との関連は不明である。不明ではあるが、オーラが肉体から発するととらえるべきではなく、むしろ心、スピリットからの光であるととらえた方がいいのかもしれない。
The mind, however, can bring its illumination to the body by recognizing that it is not the learner, and is therefore un-amenable to learning. - un-amenable [əmíːnəbl]: 「素直に従わない、手に負えない、扱いにくい」
❖ "The mind, however ~ "「しかしながら、心は肉体に光をもたらすことができる」。"by recognizing that"「that以下を認識することで」。"that it is not the learner ~ "「肉体は学ぶ者ではなく、したがって学ぶことは手に負えない」と認識することで。肉体はあくまでも学びのための補助装置である。しかし、肉体が学びのための補助装置としてきちんと機能していれば、心は肉体に光をもたらす。肉体は自ら光り輝くことはできないが、心の光で満たされることになる。
The body is, however, easily brought into alignment with a mind that has learned to look beyond it toward the light.- easily [íːz(ə)li] : 「容易に、たやすく、苦もなく」
- brought [brɔ́ːt] : 「bring の過去・過去分詞形」
- alignment : 「 位置合わせ、整列、1列に並んだもの、配置、配列」
- into alignment with : 「~と1列に並んで」
- beyond [bi(j)ɑ́nd] : 「~の向こう側に、~を越えて、~を過ぎて」
- toward [tɔ́ː(r)d] : 「~の方へ、~に向かって、~に向いて」
❖ "The body is, however ~ "「しかし、肉体は容易に心と並列させられ得る」。肉体が心とシンクロナイズ、同調するということ。その心を説明して"that has learned to look ~ "「肉体を越えて光を見ることを学んだ」心。前文で、心が肉体に光をもたらすとあった。光を受けた肉体は心と同調する。霊性高き心は肉体を肉の塊(かたまり)と見ない。肉体を透過して、光を受けて輝く肉体の、その光を見るのだ。
7. Corrective learning always begins with the awakening of spirit, and the turning away from the belief in physical sight. - Corrective [kəréktiv] : 「訂正の、修正の」
- awaken [əwéikn] {自他動}: 「目を覚まさせる、目覚める、呼び起こす」
- turn away from : 「~から目を背ける、~から目を離す」
- physical [fízikl] : 「物質の、物質的な、身体の、肉体の」
- sight [sáit] : 「視界、景色、見解、視覚、視力」
❖ "Corrective learning ~ "「(心の)修正にかかわる学びは、常に、スピリットに目覚め、肉体的な視覚で見ることを止めることから始まる」。肉体的な視覚とは、肉眼で見ることであり、肉体第一主義的な思考であり、物質至上主義的な思想のこと。
This often entails fear, because you are afraid of what your spiritual sight will show you. - entail [entéil] : 「~を伴う、必要とする、引き起こす」
- spiritual [spírit∫u(ə)l] : 「精神の、霊的な、崇高な、精神的な」
❖ "This often entails fear ~ "「これはしばしば恐れを伴う」。"because you are afraid of "「なぜなら、あなたは恐れるからだ」何を? "what your spiritual sight ~ "「あなたの霊的な視覚があなたに見せるもの」を恐れるから。前文に引き続き、egoの思考システムからHoly Spiritの思考システムに移行する際の人々の戸惑い、恐れについて述べている。簡単に言うと、たとえば、それまでの物質至上主義から精神主義的な生活に移行すれば、金銭や食物に対する欲望(物欲)が減少し、生活はどんどん質素になっていく。こんな少ないお金で本当に生活できるだろうかとか、高価なおしゃれをしなくなった自分を周りの者はどう思うだろうかと、いろいろ心配してしまう。"spiritual sight"「霊的視覚」は形あるものを見る力ではない。形あるものの根底にある精神性、霊性を見抜く視力である。したがって、形あるものは単なる象徴で、偶像で、幻想であると認識する力でもあるだ。
I said before that the Holy Spirit cannot see error, and is capable only of looking beyond it to the defense of Atonement. - error [érə(r)] : 「誤り、間違い、ミス」
- be capable of : 「~の能力がある、~の才能がある、~ができる 」
- beyond [bi(j)ɑ́nd] : 「~の向こう側に、~を越えて」
- defense [diféns] : 「防衛、防御」
❖ "I said before that "「私は前にもthat以下を言った」。"that the Holy Spirit cannot ~ "「聖霊は過ちを見ることはできず、その過ちを越えて贖罪を守ることのみを見ることができる」。"ego"は過ちを探し出す。過ちを我々に見せつけて罪の意識を増大させ、恐れを抱かせる。しかし、"the Holy Spirit"は過ち探しなどしない。聖霊は常に我々の味方である。そして、我々が"Mind"に再統一できるように、贖罪の後押しをしてくれる。
There is no doubt that this may produce discomfort, yet the discomfort is not the final outcome of the perception. - doubt [dáut] : 「疑い、疑念、疑惑 」
- produce [prəd(j)úːs] : 「~を作り出す、生産する、製造する」
- discomfort [diskʌ́mfə(r)t] : 「不快、不安、辛苦」
- final [fáinl] : 「最後の、最終の、決定的な」
- outcome [áutkʌ̀m] : 「結果、結末、成果、所産」
perception [pə(r)sép∫n] : 「 知覚、認知、知力、認識、理解」
❖ "There is no doubt tha"「that以下は疑いない」。"that this may produce ~ "「このことは不快を生み出すかも知れない」。"yet the discomfort is ~ "「しかし、不快さは知覚の最終結果ではない」。肉体、物質主義的なegoの思考システムから、霊性、精神主義的なHoly Spiritの思考システムへ移行するのだから、不安もあり恐れも、不快さもあろう。しかし、それは始めだけ。知覚、認識がシフトした最終結果は決して不快なものでもなく、不安も恐れも消える。
When the Holy Spirit is permitted to look upon the defilement of the altar, he also looks immediately toward the Atonement. - permit [pə(r)mít] : 「許可する、許す、認める、容認する」
- defilement [difáilmənt] : 「汚すこと」
- altar [ɔ́ːltə(r)] : 「祭壇、聖餐台」
- immediately [imíːdiətli] : 「すぐに、すぐさま、早急に、即座に、即刻」
❖ "When the Holy Spirit is ~ "「聖霊が汚された祭壇を見ることを赦された時、聖霊はすぐに贖罪の方を振り返る」。Holy Spiritに祭壇を見てよいと許可を出すのは我々である。つまり、egoを捨て、聖霊に身を委ねる許可をだす、と思えばいい。許可された聖霊は我々の心の祭壇が荒れ果て汚されているのを目撃する。そこで、聖霊はすぐに贖罪の準備にとりかかるのである。
Nothing he perceives can induce fear. Everything that results from spiritual awareness is merely channelized toward correction. - induce [ind(j)úːs] : 「~を生じさせる、引き起こす、誘発する」
- result [rizʌ́lt] : 「生じる、起こる」
- awareness [əwéə(r)nəs] : 「認識、自覚、気付いていること」
- merely [míə(r)li] : 「ただ単に、単に」
- channelize = channel [t∫ǽnl] : 「道を開く、~を導く 」
- correction [kərék∫n] : 「訂正、矯正、修正、是正、補正」
❖ "Nothing he perceives"「聖霊が知覚するものは何でも恐れを生じさせる可能性はない」。聖霊は恐れという悪夢から我々を目覚めさせてくれるのだから。"Everything that results ~ "「霊的認識から生じるすべては、ただ単に修正へと導かれるものである」。正しき心へ回帰することも、聖霊の思考システムに移行することも、心の祭壇を修復することも、最初の仕事は修正(correction)である。
Discomfort is aroused only to bring the need for correction into awareness.- Discomfort [diskʌ́mfə(r)t] : 「不快、不安、辛苦」
- arouse [əráuz] : 「誘発する、喚起する」
❖ (我々の)認識の中に修正を持ち込む必要があることから、不快さが生じるだけだ、と言っている。前にも述べたが、我々は基本的に保守主義者であって、環境の変化に対して不安と危惧を抱く。ましてや、認識という精神の根幹にかかわる環境がegoからHoly Spiritへ移行するのだから、たとえ認識が正される知っていても、不安や不快さは禁じえないだろう。しかし、それもつかの間のことだ。一時期を過ぎれば、不安も不快さも消え去って、より良い環境で暮らすことになろう。