●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-11.II.4:1 ~ T-11.II.5:9

4. Healing is a sign that you want to make whole. And this willingness opens your ears to the voice of the Holy Spirit, Whose message is wholeness. 
  • sign [sáin] : 「表れ、兆し、印」
  • whole [hóul] : 「全部の、完全な、全体の」
  • willingness [wíliŋnis] : 「意欲、いとわずにすること」
  • message [mésidʒ] : 「伝言、メッセージ、通報」
  • wholeness [hóulnis] : 「全体性、完全であること」
❖ "Healing is a sign ~ "「ヒーリングは、あなたが完全になりたいという表れである」。ヒーリングされたい、ヒーリングしたいと望むのは、あなたが完全でありたいと願う心の表れだ。"And this willingness ~ "「そうなりたいと望む心は、ホーリー・スピリットの声に対して、あなたの耳を開いてくれる」。ヒーリングを望む心にホーリー・スピリットの声が響いて来る。"Whose message ~ "「ホーリー・スピリットのメッセージこそ、完全性そのものだ」。ホーリー・スピリットの声は神の声を代弁しているから、完全でトータルでまったく欠ける所はない。あなたが完全性を求めるとき、ホーリー・スピリットの完全な声にあなた自身が共鳴して来るようになる。



He will enable you to go far beyond the healing you would undertake, for beside your small willingness to make whole he will lay his own complete will and make yours whole. 
  • enable [enéibl] : 「〜を可能にする」
  • enable A to do : 「Aが〜することを可能にする」
  • go far beyond [bijɑ́nd] : 「〜をはるかに超える」
  • undertake [ʌ̀ndərtéik] : 「引き受ける、着手する」
  • beside [bisáid] : 「〜のほかに、〜を除いて」
  • lay [léi] : 「〜を横たえる、〜を置く」
  • complete [kəmplíːt] : 「完全な、徹底的な」
❖ "He will enable ~ "「ホーリー・スピリットは、あなたが引き受けるヒーリングをはるかに越えたヒーリングが出来るようにしてくれる」。この地上的なヒーリングをはるかに越えた実相的なヒーリングに高めてくれる。"for beside your ~ "「なぜなら、完全になりたいというあなたのささやかな意欲の他に、」"he will lay ~ "「ホーリー・スピリットは自身の完全な意志をそこに置き、」"and make yours ~ "「そして、あなたの意志をも完全なものにしてくれるからだ」。病を治したい、完全な姿になりたいと望んでヒーリングに携わるのだが、そのささやかな望みに対して、ホーリー・スピリットは自分の完全な意志をそこに注ぎ込み、あなたの意志をも完全なものにしてくれる。こうして、あなたは、地上的なヒーリングを遥かに越えた地点にまでたどり着くようになるわけだ。



What can the Son of God not accomplish with the Fatherhood of God in him? 
  • accomplish [əkάmpliʃ] : 「成し遂げる、達成する」
  • Fatherhood : 「父権、父性」
❖ "What can the ~ "「神の子が、ホーリー・スピリットの中にある神の父性をもってしても達成できないものなどあろうか」。簡単に言うと、ホーリー・スピリットの心の中にある、子を思う父の愛情をもってすれば、神の子はどんなことでも達成できる、ということ。もし父性という言葉に違和感を覚えるなら、母性と言い換えてもいい。神の世界は一元論の世界であるから、元々性別は存在しない。ACIMで神を男性として表現しているのは、単なる便宜上のことであって、キリスト教の伝統に従っただけのことだ。何なら、神と言わず仏と言ってもいいし、ホーリー・スピリットと言わず、観音さんと言ってもいい。ACIMは決して宗教的な原理主義を強要するものではない。ACIMが宗教という枠組みを超越していると言われる所以(ゆえん)の一つだ。



And yet the invitation must come from you, for you have surely learned that whom you invite as your guest will abide with you.
  • invitation [ìnvətéiʃən] : 「招き、招待」
  • come from : 「〜から来る、〜に由来する」
  • surely [ʃúərli] : 「疑いなく、確実に」
  • learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜を知る」
  • invite [inváit] : 「招待する、案内する」
  • guest [gést] : 「客、ゲスト、招待客」
  • abide [əbáid] : 「とどまる、居住する」
  • abide with : 「〜と一緒にいる、〜の下にとどまる」
❖ "And yet the ~ "「しかし、あなたから招待しなくてはならない」。あなたから、ホーリー・スピリットの助力を願い出なくてはならない。"for you have ~ "「なぜなら、あなたは確かにthat以下を知っているはずだからだ」。"that whom you ~ "「あなたの客としてあなたが招いた者が、あなたと一緒に住むことになる」ということを知っているはずだからだ。つまり、あなたが自ら求めた者だけが、あなたと共にいつまでも居続けてあなたを助けてくれるのであって、あなたが求めもしない者はすぐ立ち去ってしまうだろう、ということ。光は自分から求め、招き入れなくてはならない。『求めよ、さらば与えられん』である。



5. The Holy Spirit cannot speak to an unwelcoming host, because he will not be heard. 
  • speak to : 「〜に話し掛ける」
  • unwelcoming : 「歓迎しない」
  • host [hóust] : 「主人、ホスト」
  • heard [hə́ːrd] : 「hear の過去・過去分詞形」
❖ "The Holy Spirit ~ "「ホーリー・スピリットは、歓迎してくれない主人に話しかけることは出来ない」。"because he will ~ "「なぜなら、ホーリー・スピリットは話しを聞いてもらえないからだ」。ホーリー・スピリットを心から歓迎し、招き入れ、ホーリー・スピリットの話に熱心に耳を傾けるときに限って、ホーリー・スピリットはあなたに語りかけてくれる。



The eternal guest remains, but his voice grows faint in alien company. 
  • eternal [itə́ːrnl] : 「永遠の、不変の」
  • remain [riméin] : 「とどまる、残る」
  • grow [gróu] : 「〜の状態になる」
  • faint [féint] : 「かすかな、おぼろげな」
  • alien [éiliən] : 「異質な、縁もゆかりもない」
  • company [kʌ́mpəni] : 「仲間、友達、交わり」
❖ "The eternal guest ~ "「永遠の客はそこに留まるが、」永遠の客とは、あなたの心に永遠に住まうホーリー・スピリットのこと。"but his voice ~ "「(歓迎してくれない)見知らぬ交わりの中にあっては、ホーリー・スピリットの声はだんだんかすれてしまう」。あなたの心の中に今もホーリー・スピリットは住んでおり、あなたに話しかけている。しかし、あなたがホーリー・スピリットを歓迎しない限り、その声はかすれて、あなたの耳に届かない。



He needs your protection, only because your care is a sign that you want him. 
  • protection [prətékʃən] : 「保護、防御」
  • care [kéər] : 「世話、介護、配慮」
❖ "He needs your ~ "「ホーリー・スピリットはあなたのサポートを必要としている」。"only because your ~ "「それはただ、あなたがケアーすることが、ホーリー・スピリットを必要としていることの表れだからだ」。あなたがホーリー・スピリットを必要としていることを示すことで、ホーリー・スピリットは本来の力を発揮することが出来るわけだ。あなたが主人となってホーリー・スピリットを招き入れ、ホーリー・スピリットをサポートしケアすることが必要だ。



Think like him ever so slightly, and the little spark becomes a blazing light that fills your mind so that he becomes your only guest. 
  • ever so : 「実に、大変、非常に」
  • slightly [sláitli] : 「わずかに、ちょっと」
  • spark [spɑ́ːrk] : 「火花、スパーク」
  • blazing [bléiziŋ] : 「赤々と燃え上がる」
  • fill [fíl] : 「注入する、満たす」
  • so that : 「その結果」
❖ "Think like him ~ "「ほんの少しでもいいから、ホーリー・スピリットのように考えてみなさい」。"and the little ~ "「そうすれば、わずかな火花は燃え上がるような光となってあなたの心を満たし、ホーリー・スピリットがあなたの唯一のゲストになってくれる」。あなたがホーリー・スピリットに少しでも関心を向けると、ホーリー・スピリットはそれに応えて、溢れんばかりの熱意をもってあなたのサポートをしてくれる。



Whenever you ask the ego to enter, you lessen his welcome. He will remain, but you have allied yourself against him. 
  • whenever [hwenévər] : 「〜するときはいつでも」
  • ask A to do : 「Aに〜するように頼む」
  • enter [éntər] : 「〜に入る、〜に参加する」
  • lessen [lésn] : 「〜を減少させる、小さくする」
  • remain [riméin] : 「とどまる、滞在する」
  • ally [əlái] : 「〜と手を組む、同盟させる」
❖ "Whenever you ask ~ "「あなたがエゴに、(心の中に)入って来るように頼むときはいつでも、」"you lessen ~ "「あなたはホーリー・スピリットを歓迎する気持ちを減少させてしまう」。"He will remain ~ "「ホーリー・スピリットは(あなたの心の中に)留まってはいるが、」"but you have ~ "「あなたはホーリー・スピリットに対抗するために(エゴと)同盟を結んでしまった」。



Whatever journey you choose to take, he will go with you, waiting. 
  • whatever [hwʌtévər] : 「どんな〜を〜しても」
  • journey [dʒə́ːrni] : 「旅、道程」
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
  • go with : 「〜とともに進む、〜と一緒に行く」
❖ "Whatever journey ~ "「あなたがどんな旅を選択したとしても、」"he will go ~ "「ホーリー・スピリットはあなたと共に歩むだろう」。"waiting" 分詞構文、「(あなたが振り向いてくれるのを)待ちながら」。



You can safely trust his patience, for he cannot leave a part of God. Yet you need far more than patience.
  • safely [séifli] : 「安全に、無事に」
  • trust [trʌ́st] : 「信用する、信頼する」
  • patience [péiʃəns] : 「忍耐、辛抱強さ」
  • leave [líːv] : 「〜から離れる、〜と別れる」
  • far more than : 「〜よりずっと多く」
❖ "You can safely ~ "「あなたは、ホーリー・スピリットの辛抱強さを安心して信頼することが出来る」。"for he cannot ~ "「なぜなら、ホーリー・スピリットは神の一部と離れることは出来ないからだ」。神の一部とは、神の子であるあなた自身のこと。あなたがなかなかホーリー・スピリットの方に振り向こうとしなくても、ホーリー・スピリットは辛抱強く待っていてくれる。ホーリー・スピリットは神の子を手放すようなことはしない。"Yet you need ~ "「しかし、あなたは、辛抱強さ以上のものを必要としている」。あなたには果たさなくてはならない役割がある。ただ単にホーリー・スピリットを辛抱強く待たせているだけではいけない。






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