●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-13.X.10:1 ~ T-13.X.11:11

10. Release from guilt as you would be released. There is no other way to look within and see the light of love, shining as steadily and as surely as God himself has always loved his Son.

  • Release [rilíːs] : 「解放する、自由にする、放つ」
  • guilt [gílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
  • other [ʌ́ðə(r)] : 「その他、ほかのもの、他方」
  • way [wéi] : 「方法、やり方、手段」
  • within [wiðín] : 「内部で、内側は」
  • shine [∫áin] : 「輝く、光る」
  • steadily [stédili] : 「着実に、着々と、確実に、堅実に、堅調に」
  • surely [∫úə(r)li] : 「疑いなく、しっかりと、確かに、確実に、必ず」
  • always [ɔ́ː(l)weiz] : 「いつも、常に」
❖ "Release from guilt ~ "「あなたが解放されるように、(同胞も)罪の意識から解放しなさい」。同胞をヒーリングして、罪の意識から解放しなさい。ヒーリングは、この幻想世界におけるあなたの機能であり、使命である。"There is no other way to look ~ "罪の意識から解放されるには、「心の内側に目を向け、愛の光を見る以外に方法はない」。"shining as steadily and ~ "分詞構文、単純接続、「そして、その愛の光は、神自身がいつも神の子を愛してきたように、確実でしっかりと輝いているのである」。あなたが心の中の愛の光と一体になったとき、神の子であるあなたは光の子と呼ばれるに至る。



And as his Son loves him. There is no fear in love, for love is guiltless.
  • fear [fíə(r)] : 「恐れ、恐怖」
  • guiltless [ɡíltlis] : 「罪のない、潔白な」
❖ "And as his Son ~ "神自身がいつも神の子を愛してきたように、「神の子もまた、神を愛している」。"There is no fear ~ " 「愛には恐れがない」。"for love is ~ "「なぜなら、愛には罪などないのだから」。まさに、罪なき愛に恐れなし、である。



You who have always loved your Father can have no fear, for any reason, to look within and see your holiness. You cannot be as you believed you were. Your guilt is without reason because it is not in the Mind of God, where you are.
  • for any reason : 「いかなる理由でも」
  • holiness [holiness] : 「神聖、高潔」
❖ "You who have always ~ "「あなたの父なる神を常に愛してきたあなたは、いかなる理由でも、心の内側を覗き、あなたの神聖さを見る恐れなど持ち得ない」。"You cannot be ~ "「あなたは、あなたが信じていたあなたではあり得ない」。今のあなたは、過去のあなたではない。"Your guilt is without ~ "「あなたの罪の意識は、存在理由がないのだ」。"because it is not in ~ "「なぜなら、罪は神の心の中には存在せず、その神の心の中にあなたがいるのだから」。実相の世界には罪という概念は存在しない。一元論世界であるからだ。無辜(むこ)性だけが存在し得る。また、実相世界は神の心の内側の世界であると言える。なぜなら、神はすべてを包摂しているからだ(all-encompassing)。その神が包摂する無辜なる実相世界にあなたが存在するとき、あなたに罪があることなど不可能なのである。



And this is reason, which the Holy Spirit would restore to you. He would remove only illusions. All else he would have you see.
  • reason [ríːzn] : 「理由、動機、原因、根拠、理性、理知」
  • restore [ristɔ́ː(r)] : 「回復させる、修復する、取り戻す、元に戻す、回復させる」
  • remove [remove] : 「取り除く、取り去る、取り外す、除去する」
  • illusion [ilúːʒ(ə)n] : 「幻想、幻覚、錯覚」
❖ "And this is reason ~ "「そして、これが、ホーリー・スピリットがあなたにとって修復してあげたいと望んでいる理性なのだ」。"reason"この言葉であるが、「理由」と解釈すると「ホーリー・スピリットが理由を修復する」となり、変である。「理性」と解釈したのは、神が包摂する無辜なる実相世界にあなたが存在するという叡智をホーリー・スピリットが修復してくれると解釈したからだ。ただし、まだ叡智に行き着いていないので「理性」なのだろう。"He would remove ~ "「ホーリー・スピリットは、幻想だけを取り除こうと願っている」。"All else he ~ "「幻想以外のものはすべて、ホーリー・スピリットはあなたに見てほしいと思っている」。幻想を捨て、実相を見てほしいのである。



And in Christ's vision he would show you the perfect purity that is forever within God's Son.
  • else [éls] : 「そのほかの」
  • perfect [pə́ː(r)fikt] : 「完ぺきな、完全な」
  • purity [pjú(ə)rəti] : 「清らかさ、純正、清浄、純粋」
  • forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
❖ "And in Christ's vision ~ "「そしてキリストのヴィジョンの中に、ホーリー・スピリットはあなたに、神の子の心の内側に永遠に存在する完璧な純粋性を示してくれるだろう」。神の子は心の内側に罪の意識があると思い込んでいたが、今やホーリー・スピリットは、あなたの心の中にキリストが住まい、そのキリストのヴィジョンを通して心を見れば、あなたの心が完璧に純粋であることが見えてくることをあなたに示してくれるのである。



11. You cannot enter into real relationships with any of God's Sons unless you love them all and equally.
  • enter [éntə(r)] : 「入る、参加する、立ち入る」
  • real [ríː(ə)l] : 「現実の、実際の、本物の、偽物でない」
  • relationship [riléi∫n∫ìp] : 「関係、結び付き、かかわり合い、関連」
  • unless [ənlés] : 「〜でない限り、〜である場合を除いて」
  • equally [íːkw(ə)li] : 「平等に、同等に、公平に、差別なく」
❖ "You cannot enter ~ "「あなたが神の子達をすべて平等に愛することなくして、あなたが、どんな神の子との間の現実的な関係性にも入っていくことは出来まい」。幻想世界のうわべだけの関係性を構築するならいざ知らず、実相世界の真の関係性を確立するには、そこに愛が存在しなくてはならない。しかも、その愛は実相世界の愛であって、完全平等、完全純粋な愛でなくてはならない。



Love is not special. If you single out part of the Sonship for your love, you are imposing guilt on all your relationships and making them unreal.
  • special [spé∫l] : 「特別な、独特の、特別の、特有の」
  • single [síŋgl] : 「〜を選び出す、選抜する」
  • single out : 「〜を選び出す」
  • part of : 「〜の一部、〜の一環」
  • impose [impóuz] : 「課す、負わす、かける、与える、強いる、強要する」
❖ "Love is not ~ "「愛は特異的ではない」。実相の愛は完全平等性を伴うものであり、特異的であってはならない。"If you single out part ~ "「もしあなたが、あなたの愛の対象として神の子の一部だけを選び出したなら、」"you are imposing guilt ~ "「あなたは、あなたのすべての関係性に罪の意識を負わしたことになり、関係性を非現実的なものとしてしまうのだ」。あなたが選択的に愛を与える対象を選ぶと、それは実相の愛の平等性、完全性を損なったことになり、愛は幻想世界の二元性を帯びる。つまり、対極概念を持たない純粋な愛が、憎悪という対極概念をもつ愛に転落するのである。その事情を「関係性に罪の意識を負わせる」と表現したのであろう。



You can love only as God loves. Seek not to love unlike him, for there is no love apart from his.
  • unlike [ʌnláik] : 「〜とは違って」
  • apart from : 「〜から離れて、〜は別として、〜はさておき」
❖ "You can love ~ "「あなたは、神が愛するように愛すことが出来るだけなのだ」。"Seek not to love unlike ~ "「神と違ったような愛し方を求めてはいけない」。"for there is no love ~ "「なぜなら、神の愛と別の愛などないのであるから」。実相世界の対極概念を持たない純粋な愛、神の至上の愛を除いて、本当の愛は存在しない。その神の愛をもって、愛せよ、ということ。



Until you recognize that this is true, you will have no idea what love is like.
  • recognize [rékəgnàiz] : 「認める、受け入れる、〜を認識する、〜を認証する」
❖ "Until you recognize that ~ "「このことが正しいと、あなたが認識するまでは、」"you will have no idea ~ "「あなたは、愛とはどういうものなのか、考えすら及ばないであろう」。



No one who condemns a brother can see himself as guiltless and in the peace of God.
  • condemn [kəndém] : 「〜を非難する、責める、罵倒する、糾弾する」
  • guiltless [ɡíltlis] : 「罪のない、潔白な、経験のない」
  • peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平穏、安心、安定」
❖ "No one who condemns ~ "「同胞を非難する者は誰でも、自分を罪のない者と見、神の平和のうちにいると見なすことは出来ない」。自他一如によって、同胞を非難することは自分を非難することに等しい。



If he is guiltless and in peace and sees it not, he is delusional, and has not looked upon himself. To him I say:
  • delusional [dilúːʒənəl] : 「妄想の」
❖ "If he is guiltless and ~ "「もし彼が、罪もなく平和のうちにいて、しかもそれに気が付かないのなら、」"he is delusional ~ "「彼は妄想を抱いているのであり、自分自身を見つめたことがないのだ」。まさに、彼とは我々のことだ。本当は神の元を一歩も離れてはいないし、罪もなく平和のうちにいるにもかかわらず、この世界が存在し肉体も存在しているという妄想を抱いているのだ。"To him I say: ~ "「そんな彼に、私はこう言おう」。



Behold the Son of God, and look upon
his purity and be still.In quiet look upon
his holiness,and offer thanks unto his Father
that no guilt has ever touched him.
  • Behold [bihóuld] : 「見る、見守る、注視する」
  • purity [pjú(ə)rəti] : 「清らかさ、純正、純粋、清浄」
  • still [stíl] : 「静止した、じっとした、動かない、平穏な、平静な」
  • quiet [kwáiət] : 「静けさ、静寂、静穏」
  • holiness [hóulinəs] : 「神聖、高潔」
  • offer [ɔ́(ː)fə(r)] : 「差し出す、ささげる、提供する」
  • thank [θǽŋk] : 「感謝、謝意、謝辞」
  • touch [tʌ́t∫] : 「〜に影響を与える、〜を痛める、〜を害する」
❖ "Behold the Son of God ~ "「神の子に目を向け、彼の純粋さを見なさい」。"and be still"「そして、静かにしていなさい」。"In quiet look upon ~ "「静寂の中で、神の子の神聖さに目をやり、」"and offer thanks unto ~ "「いかなる罪も神の子を汚しはしなかったことを、父なる神に感謝しなさい」。
 
 
 

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