●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-14.V.3:1 ~ T-14.V.4:8

3. Blessed Son of a wholly blessing Father, joy was created for you. Who can condemn whom God has blessed?

  • Blessed [blésid] : 「祝福された、神聖な、聖なる、清められた、清らかな」
  • wholly [hóu(l)li] : 「完全に、全く、全体として、全体的に」
  • bless [blés] : 「〜を神聖にする、清める、〜を賛美する、祝福する」
  • joy [dʒɔ́i] : 「喜び、歓喜、喜びの種」
  • creat [kriéit] : 「創造する、作り出す」
  • condemn [kəndém] : 「〜を非難する、責める、罵倒する」
❖ "Blessed Son of ~ "「くまなく祝福する神によって祝福された神の子よ、」"joy was created ~ "「喜びはあなたのために創造されたのだ」。"Who can condemn whom ~ "「神が祝福した者を、いった誰が非難できようか」。



There is nothing in the Mind of God that does not share his shining innocence. Creation is the natural extension of perfect purity.
  • share [∫éə(r)] : 「〜を分ける、分かち合う、共有する、共用する」
  • shining [ʃáiniŋ] : 「光る、輝く、きらめく、明るい」
  • innocence [ínəs(ə)ns] : 「無罪、潔白、無邪気、無垢、純潔、純真」
  • Creation [kriéi∫n] : 「創造、創作」
  • natural [nǽt∫(ə)r(ə)l] : 「自然の、普通の、ありのままの」
  • extension [ikstén∫n] : 「拡張、伸長、延長、伸展」
  • perfect [pə́ː(r)fikt] : 「完ぺきな、完全な」
  • purity [pjú(ə)rəti] : 「清らかさ、純正、純粋、清潔」
❖ "There is nothing ~ "「神の心の中には、神の輝ける潔白さを分かち合わないものなど何もない」。「神の心の中」と言うと何か限定された空間のように聞こえるがそうではない。神はすべてを包摂しているので(all-encompassing)、神の心中とは、つまりは実在全体と言ってもいい。あるいは実相世界そのものと思ってもいいだろう。「神の輝ける潔白さ」とは何か? 純粋一元論世界では、対立する概念、対極する概念は存在しない。したがって、神の善は対極に悪をもたず、神の美は醜をもたず、無辜は罪をもたず、潔癖さは汚濁をもたない。総じて純粋であり、至上であり、完璧である。そういう神の属性を「神の輝ける潔白さ」と表現したのであろう。したがって、全体の意味は、実相世界に実在するものはみんな、神の完璧な純粋さ、潔白性を分かち合って拡張し、喜びの中に存在している、といった感じになるだろう。"Creation is the natural ~ "「創造性は、完璧な純粋性の自然な拡張である」。実相世界に存在するもの、みんなが、神の完璧な純粋さ、潔白さを分かち合い拡張していくと、自然に愛や喜びや平和が創造されていくのである。もちろん、それらも対極をもたない純粋な愛であり喜び、平和である。



Your only calling here is to devote yourself, with active willingness, to the denial of guilt in all its forms. To accuse is not to understand.
  • calling [kɔ́ːliŋ] : 「使命、天職、神のお召し」
  • devote [divóut] : 「〜をささげる、充てる、向ける、供する」
  • devote oneself to : 「〜に身をささげる、〜に専心する、〜に心を砕く」
  • active [ǽktiv] : 「意欲的に、積極的な、活発な」
  • willingness [wíliŋnis] : 「意欲、いとわずにすること、やる気」
  • denial [dinái(ə)l] : 「否定、拒否、拒絶、否認」
  • guilt [gílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
  • form [fɔ́ː(r)m] : 「形、外形、種、種類、型」
  • accuse [əkjúːz] : 「〜を責める、〜を非難する」
  • understand [ʌ̀ndə(r)stǽnd] : 「理解する、了解する、納得する」
❖ "Your only calling here ~ "「あなたの、この幻想の世界における唯一の使命は、積極的な意欲をもって、あらゆる種類の罪の意識を否定することに身をささげることである」。"To accuse is not ~ "「非難することは、理解することではない」。



The happy learners of the Atonement become the teachers of the innocence that is the right of all that God created.
  • learner [lə́ːrnər] : 「学習者、初学者」
  • Atonement [ətóunmənt] : 「贖罪、罪滅ぼし、償い、補償」
  • innocence [ínəs(ə)ns] : 「無罪、潔白、無邪気、無垢、純潔、純真」
  • right [ráit] : 「当然の権利、正当な要求、財産」
  • creat [kriéit] : 「〜を創造する、〜を作る」
❖ "The happy learners ~ "「贖罪を学ぶことに幸せを見いだす者は、神が創造したものすべてが持っている権利である潔白さを教える師となる」。堅い言い方しているが、贖罪を、喜びをもって受け入れる者は、神の創造したすべてがもっている潔白さと権利を、同胞みんなに教えることが出来る、ということ。



Deny them not what is their due, for you will not withhold it from them alone.
  • Deny [dinái] : 「〜を否定する、否認する、拒む、拒絶する」
  • deny A B : 「AにBを与えない」
  • due [d(j)úː] : 「当然支払われるべきもの」
  • withhold [wiðhóuld] : 「〜を抑える、差し控える、与えないでおく」
  • alone [əlóun] : 「独りで、単に」
❖ "Deny them not ~ "「同胞に、彼らが当然受け取るものを与えないでおくようなことがないようにしなさい」。潔白さという当然の権利を否定してはいけない。"for you will not withhold ~ "「なぜなら、あなたは、彼らにそれを与えないでおくだけではすまないだろうから」。与えないことは、あなた自身からそれが奪われることを意味している。自他一如によって、与えることは得ること、逆に与えないことは奪われること。他者の潔白さを否定することは、自身の潔白さを否定することにつながるのである。



4. The inheritance of the Kingdom is the right of God's Son, given him in his creation.
  • inheritance [inhérət(ə)ns] : 「受け継ぎ、継承、受け継いだもの、継承物」
  • creation [kriéi∫n] : 「創造、創作」
❖ "The inheritance of ~ "「天の王国の継承は、神の子の権利である」。"given him ~ "分詞構文、先頭にbeingを補う、理由、「神の子が創造されるとき、その権利が与えられたのだから」。神は神の子にその属性のすべてを継承した。したがって、天の王国は神の子のものである。しかし、誰々のものと言っても、幻想世界の所有とはまったく異なっている。そもそも、実相世界に所有という概念はない。そこで、天の王国が神の子のものであるとは、天の王国が神の子と一体である、という意味にとらえた方が正確だろう。その意味で、天の王国は神の子に与えられた。



Do not try to steal it from him, or you will ask for guilt and will experience it.
  • steal [stíːl] : 「盗む、盗み取る」
  • ask for : 「〜を求める、〜を要求する、〜を要する」
  • experience [ikspí(ə)riəns] : 「〜を経験する、体験する」
❖ "Do not try to steal ~ "「神から天の王国の継承権を盗みだそうなどと試みてはいけない」。"or you will ask for ~ "「なぜなら、それはあなたが罪を要求したことになり、罪を経験することになるからだ」。そもそも、天の王国の継承権はすでに与えられているので、それを知るだけでいいはずだ。盗む必要などどこにもない。意味のないことをすることが、罪なのである。無意味なことを意味あることとし、非存在を存在とすることが、罪の意識を生み出す温床となる。



Protect his purity from every thought that would steal it away and keep it from his sight.
  • Protect [prətékt] : 「保護する、守る、防御する」
  • purity [pjú(ə)rəti] : 「清らかさ、清浄、純粋、清潔」
  • thought [θɔ́ːt] : 「考え、思考」
  • steal away : 「〜をこっそり盗み去る」
  • keep away : 「近づけない、避ける、隔離する」
  • sight [sáit] : 「視界、視覚、視力」
❖ "Protect his purity from ~ "「神の子の清純さを〜から守りなさい」。"from every thought that ~ "「清純さをこっそり盗み去り、神の子の視野から隠してしまうようなすべての思考から」神の子の清純さを守りなさい。つまり、エゴの思考システムから、神の子の潔癖さを守りなさい、ということ。エゴに騙されてはいけない、ということ。



Bring innocence to light, in answer to the call of the Atonement.
  • Bring [bríŋ] : 「 〜を持って来る、〜を連れて行く」
  • in answer [ǽnsə(r)] to : 「〜に応じて、〜に答えて、〜の返事に」
❖ "Bring innocence ~ "「潔癖さを光の下にもって行きなさい」。"in answer to ~ "「贖罪の求めに答えて」。贖罪を果たし、完全な無辜性を確信したなら、堂々と実相世界の光の中に、自分の潔白さをさらけ出していい。そこに喜びと平和が宿る。喜びと平和は分かち合われ、拡張増大する。



Never allow purity to remain hidden, but shine away the heavy veils of guilt within which the Son of God has hidden himself from his own sight.
  • allow [əláu] : 「〜を許す、許可する、許容する、可能にする」
  • remain [riméin] [SVC] : 「依然として〜のままである」
  • hidden [hídn] : 「hideの過去分詞形」
  • shine [∫áin] : 「輝く、光る」
  • heavy [hévi] : 「重い、激しい、大きい、太い」
  • veil [véil] : 「ベール、覆い、覆い隠すもの、とばり」
❖ "Never allow purity ~ "「決して、純粋さを隠されたままにしておかないように」。"but shine away ~ "「その代わり、〜であるような罪の重いベールを、光を当てて消し去りなさい」。"within which the Son of God ~ "「神の子が自分自身の視界から自らを隠してしまうような」罪の重いベールを、光を当てて消し去りなさい。
 
 
 

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