●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-14.VI.2:1 ~ T-14.VI.3:8

2. The quiet light in which the Holy Spirit dwells within you is merely perfect openness, in which nothing is hidden and therefore nothing is fearful.

  • quiet [kwáiət] : 「静かな、静粛な、平穏な、穏やかな、平和な」
  • dwell [dwél] : 「住む、居住する、存在する」
  • merely [míə(r)li] : 「ただ単に、単に」
  • perfect [pə́ː(r)fikt] : 「完璧な、完全な」
  • openness 「óupənnis] : 「開放性、率直、寛大」
  • hidden [hídn] : 「hideの過去分詞形」
  • hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」
  • therefore [ðéə(r)fɔ̀ː(r)] : 「それ故に、そのために、従って」
  • fearful [fíə(r)fl] : 「恐ろしい、怖い」
❖ "The quiet light in which ~ "「あなたの心の中のホーリー・スピリットが住んでいる静かな光は、まったく完全に解放されている」。"in which nothing ~ "「そこには何も隠されず、したがって、恐ろしいものなど何もない」。ここの「ホーリー・スピリットが住んでいる静かな光」の部分であるが、静かな光自体がホーリー・スピリットを象徴しているととらえていいだろう。もちろん、そういう光が実在していると考えてもいい。そのホーリー・スピリットの光は誰に対しても開放されている。その光は虚偽とは全く無関係であるから、何に対しても恐れを抱くことはない。



Attack will always yield to love if it is brought to love, not hidden from it.
  • Attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
  • always [ɔ́ː(l)weiz] : 「いつも、常に」
  • yield [jíːld] : 「譲る、譲歩する、屈する、放棄する」
  • yield to : 「負ける、屈する、屈服する、従う」
  • brought [brɔ́ːt] : 「bring の過去・過去分詞形」
  • bring [bríŋ] : 「〜を連れて来る、〜を持って来る」
❖ "Attack will always ~ "「もし攻撃を、愛から隠すのではなく、愛のあると所に持ってくれば、攻撃は常に愛に屈するであろう」。文字通り、愛は攻撃に勝る。真実の愛は虚偽の攻撃に勝るのである。



There is no darkness that the light of love will not dispel, unless it is concealed from love's beneficence.
  • darkness [dáː(r)knəs] : 「暗さ、暗がり、暗闇」
  • dispel [dispél] : 「払拭する、〜を追い払う、払いのける」
  • unless [ənlés] : 「〜でない限り、〜である場合を除いて」
  • conceal [kənsíːl] : 「隠す、隠匿する、秘密にする」
  • beneficence [bənéfəsəns] : 「善行、恩恵、慈善、施し物」
❖ "There is no darkness ~ "「愛の光が払拭出来ないような闇はない」。"unless it is concealed ~ "「闇が、愛の恩恵から隠されていないならば」。つまり、闇に愛の光の恵み深いパワーが及ぶなら、ということ。これもまた、実在する愛が、非実在の闇に勝る、ということである。ただし、闇が愛に対して隠されていないならば、という条件がつく。



What is kept apart from love cannot share its healing power, because it has been separated off and kept in darkness.
  • kept [képt] : 「keep の過去・過去分詞形」
  • keep [kíːp] : 「〜の状態にしておく、〜の状態を保つ、〜にしておく」
  • apart [əpáː(r)t] : 「離れて、離ればなれで、バラバラに、別々に」
  • share [∫éə(r)] : 「〜を分ける、分かち合う、共有する、共用する」
  • separate [sépərèit] : 「分ける、分離する、隔てる、引き離す、切り離す」
  • separate off : 「分離する、引き離す、切り離す」
❖ "What is kept ~ "「愛から引き離されたものは、愛のもつヒーリングのパワーを分かち合うことが出来ない」。"because it has been ~ "「なぜなら、それは愛から引き離され、闇の中にとどめ置かれるからだ」。闇の幻想世界に生きる我々は、真の愛からかけ離れた存在である。したがって、愛のもつヒーリングのパワーが我々から失われているのだ。真の愛とは、一元論実相世界の愛のことであり、憎悪という対立概念をもたない純粋な愛のことである。キリストの愛と言ってもいい。



The sentinels of darkness watch over it carefully, and you who made these guardians of illusion out of nothing are now afraid of them.
  • sentinel [sént(ə)nl] : 「番人、見張り、歩哨、監視員」
  • watch [wát∫] : 「じっと見る、観察する、〜を見張る、見守る」
  • watch over : 「〜を見張る、〜の世話をする、〜の番をする」
  • carefully [kéə(r)f(ə)li] : 「注意深く、丁寧に、慎重に、入念に」
  • guardian [gáː(r)diən] : 「保護者、後見人、守護者、監視者」
  • illusion [ilúːʒ(ə)n] : 「幻覚、幻想、錯覚」
  • out of : 「〜から生まれて、〜の出で、〜から作り出して、〜によって」
  • be afraid [əfréid] of : 「〜を恐れる、〜を怖がる」
❖ "The sentinels of darkness ~ "「闇の番人が、注意深く愛を監視している」。"and you who made these ~ "「これらの、無から生まれた幻想の監視人を作ったあなたは、今や、その監視人を恐れている」。"The sentinels of darkness"「闇の番人」、"guardians of illusion"「幻想の監視人」とは、エゴのことだと考えていいだろう。闇の番人は、愛の光が侵入することを警戒しているのだ。光が侵入すれば、闇によって曖昧にされていたものがすべて暴露されるからだ。



3. Would you continue to give imagined power to these strange ideas of safety? They are neither safe nor unsafe.
  • continue [kəntínjuː] : 「〜を続ける、〜を継続する」
  • imagine [imǽdʒin] : 「想像する、思う、心に描く、推測する」
  • strange [stréin(d)ʒ] : 「奇妙な、変わった、変な」
  • neither [níːðə(r)] A nor B : 「AもBも〜ない」
  • unsafe : 「安全でない、危険な、物騒な、不安な」
❖ "Would you continue ~ "「あなたは、想像上のパワーを〜に与え続けたいと思うのか」。"to these strange ~ "「安全に対するこの奇妙な考えに」パワーを与えたいと思うのか。愛が侵入することは危険だとして闇の番人を設けたのだが、そのこと自体が、奇妙な安全感覚である。その闇の番人にあなたは権限(パワー)を与えたつもりでいるが、そもそも闇の番人は幻想が生み出した「幻想の監視人」に過ぎないので、与えるパワーも"imagined power"「想像上のパワー」となるわけだ。"They are neither ~ "「そんな奇妙な考えは、安全でも危険でもない」。単なる幻想に過ぎないからだ。



They do not protect; neither do they attack. They do nothing at all, being nothing at all.
  • protect [prətékt] : 「保護する、守る、防御する」
  • neither [níːðə(r)] : 「〜もまた…ない」
  • attack [ətǽk] : 「〜を襲う、〜を攻撃する、〜を非難する」
  • at all : 「全く〜ない、全然〜ない、少しも〜ない」
❖ "They do not protect ~ "「安全に対する奇妙な考えは、守ることも出来ないし、攻撃することも出来ない」。"They do nothing ~ "「それらはまったく何も出来ないのだ」。"being nothing ~ "分詞構文、理由、「なぜなら、それらは全くの無であるからだ」。安全に対する奇妙な考えは、単なる幻想上の勘違いである。存在していないのだ。無意味であり、無である。



As guardians of darkness and of ignorance look to them only for fear, for what they keep obscure is fearful. But let them go, and what was fearful will be so no longer.
  • guardian [gáː(r)diən] : 「保護者、後見人、守護者、監視者」
  • ignorance [ígn(ə)r(ə)ns] : 「無知、無教育、知らないこと、無学」
  • look to : 「〜を当てにする、〜に頼る、〜を頼みにする」
  • obscure [əbskjúə(r)] : 「〜を暗くする、見えなくする、覆い隠す」
  • fearful [fíə(r)fl] : 「恐ろしい、怖い」
  • no longer : 「もはや〜でない」
❖ "As guardians of ~ "「闇と無知の番人は、怖いという理由からだけ、そんな安全に対する奇妙な考えを頼りにするのである」。"for what they keep ~ "「なぜなら、彼らが曖昧にしてきたものこそ、恐ろしいのだから」。"But let them go ~ "「しかし、安全に対する奇妙な考えを捨ててしまいなさい」。"and what was fearful ~ "「そうすれば、怖かったものはもう怖くなくなるだろう」。曖昧さを捨て去ってしまうので、恐ろしさが消えてしまう。曖昧さ、闇、そういったものの中は空っぽである。空っぽなのに、その闇の深淵が恐ろしいのである。しかし、曖昧さも闇も幻想であり空っぽなのだと知ったとき、勇気をもって曖昧さや闇を捨ててしまえばいい。すると、恐ろしさも同時に消滅してしまうのだ。



Without protection of obscurity only the light of love remains, for only this has meaning and can live in light. Everything else must disappear.
  • protection [prəték∫n] : 「 保護保護物、擁護、予防、防御、防備」
  • obscurity [əbskjúərəti] : 「不明なもの、曖昧な状態、曖昧、暗さ、薄暗がり」
  • remain [riméin] : 「残る、残存する、とどまる、滞在する」
  • meaning [míːniŋ] : 「意味、意義」
  • disappear [dìsəpíə(r)] : 「存在しなくなる、なくなる、消滅する、消失する」
❖ "Without protection of ~ "「曖昧さを守ることがなくなると、愛の光だけが残る」。"for only this has ~ "「なぜなら、愛の光だけが意味をもち、光の中で生きることが出来るからだ」。"Everything else ~ "「その他のものはすべて、消滅してしまうに違いない」。実相の光だけが存在し続け、幻想の世界は消滅する。なぜか? 実相の光は真実だからだ。光は真実であるから実在できる。したがって、パワーを持つのである。なぜか? それが神の法であるからだ。神の意志と言ってもいい。真実であり、実在するものに神はパワーを与えるのである。では、パワーとは何か? 真実が実在する、その存在意義である。真実の存在意義、つまり、命と言ってもいい。光り輝く命こそあなたのパワーだと、あなたは宣言できるのだ。
 
 
 

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