●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-14.XI.12:1 ~ T-14.XI.13:6

12. Those who remember always that they know nothing, and who have become willing to learn everything, will learn it.

  • remember [rimémbə(r)] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
  • always [ɔ́ː(l)weiz] : 「常に、いつも」
  • be willing to : 「〜する意思がある、進んで〜する、〜に気乗りする」
  • learn [lə́ː(r)n] : 「〜を学ぶ、習う、〜を知る、分かる」
❖ "Those who remember ~ "「自分は何もわかっていないと常に覚えている者、すべてを学びたいと思うようになった者は、学ぶであろう」。逆に、自分は何でも知っていると思っている者は、何も学ぶことが出来ないのである。独学は素晴らしいことだが、独学の限界を知っていることも大切である。



But whenever they trust themselves, they will not learn.
  • whenever [(h)wenévə(r)] : 「〜するときはいつでも」
  • trust [trʌ́st] : 「当てにする、頼りにする、信用する、信頼する」
❖ "But whenever they ~ "「しかし、自分自身を頼りにするときはいつでも、彼らは学ぶことがないであろう」。自信過剰が、学ぶことに対する真摯な気持ちを壊してしまい、尊大さだけが独り歩きしてしまうのだ。



They have destroyed their motivation for learning by thinking they already know.
  • destroy [distrɔ́i] : 「破壊する、崩壊させる、〜を滅ぼす」
  • motivation [mòutəvéiʃən] : 「動機、動機付け、自発性、やる気、刺激、意欲」
  • already [ɔːlrédi] : 「すでに、とっくに」
❖ "They have destroyed ~ "「彼らは、すでに(何でも)知っていると思うことで、学びを求める動機を破壊してしまったのだ」。知らないということが学びの動機になっているので、知っていると思うことは学びの動機を消滅させてしまう。



Think not you understand anything until you pass the test of perfect peace, for peace and understanding go together and never can be found alone.
  • understand [ʌ̀ndə(r)stǽnd] : 「理解する、了解する、納得する、分かる」
  • until [ʌntíl] : 「〜する時まで、〜までは」
  • pass [pǽs] : 「〜を通る、〜に合格する、受かる」
  • perfect [pə́ː(r)fikt] : 「完璧な、完全な」
  • peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平穏、安心、安定」
  • go together : 「一緒に行く、同行する、一緒に起こる、調和する、和合する、両立する」
  • found [fáund] : 「find の過去・過去分詞形」
  • find [fáind] : 「見つける、発見する、見いだす、検出する」
  • alone [əlóun] : 「一人で、単独で、単一に」
❖ "Think not you understand ~ "「完璧な平和にあるかどうかという試金石に合格するまで、何かを理解しているなどと考えてはいけない」。"for peace and understanding ~ "「なぜなら、平和と理解とは一緒に起こるものであって、決して単独で見つけられるものではないからだ」。理解できない状態が心に不安を与える。理解できたとき、心は不安から解放されて平和を感じる。理解と平和は同時並行の事象である。



Each brings the other with it, for it is the law of God they be not separate.
  • bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜を連れて来る」
  • law [lɔ́ː] : 「法、法律、法規、法令」
  • separate [sép(ə)rət] : 「分かれた、離れた、個々の、別個の」
❖ "Each brings ~ "「一方が他方を伴うのである」。理解が平和な心をもたらし、逆に、心が平和であると、他者の気持ちがよくわかるものだ。"for it is the law ~ "「なぜなら、二つを離れた状態にしないというのが神の法だからである」。ここの" they be not separate ~ "は"that they should be not separate"のことで、仮定法現在である。普通は、"that they are not separate"でいいのだが、格調高い文語ではbe動詞の原形を使う。



They are cause and effect, each to the other, so where one is absent the other cannot be.
  • cause [kɔ́ːz] : 「原因、要因、理由」
  • effect [ifékt] : 「結果、影響、作用、効果、効力」
  • absent [ǽbs(ə)nt] : 「いない、不在の、ない、欠けて」
❖ "They are cause ~ "「理解と平和な心は、各々が他方に対する、原因と結果である」。"so where one is ~ "「したがって、一方が欠ければ、他方は存在できない」。



13. Only those who recognize they cannot know unless the effects of understanding are with them, can really learn at all. For this it must be peace they want, and nothing else.
  • recognize [rékəgnàiz] : 「認める、受け入れる、〜を認識する、〜を認証する」
  • unless [ənlés] : 「〜でない限り、〜である場合を除いて」
  • really [ríː(ə)li] : 「実際には、ほんとうは、確かに、本当に」
  • at all : 「とにかく、仮にも、いやしくも」
❖ "Only those who ~ "「理解したことに伴う結果がない限り、知ることは出来ないと認識した者だけが、本当に学ぶことが出来るのである」。"For this it must ~ "「このことにより、彼らが欲しているものは平和であるに違いなく、それ以外のものではない」。理解し、その結果、心に平和がおとずれない限り、何かを知ったとは言えない。したがって、知るとは、単に知識を得るという行為ではない。理解と平和、したがって、喜びが伴うものでなければならない。真実を知ることは喜びであるのだから。



Whenever you think you know, peace will depart from you, because you have abandoned the Teacher of peace.
  • whenever [(h)wenévə(r)] : 「いつ〜しようとも、〜するときはいつでも」
  • depart [dipáː(r)t] : 「出発する、旅立つ」
  • depart from : 「〜から離れる」
  • abandon [əbǽndən] : 「捨てる、遺棄する、見捨てる、捨て去る」
❖ "Whenever you think ~ "「あなたが、自分は知っていると思ったときは必ず、」"peace will depart ~ "「平和な心はあなたから離れて行ってしまうだろう」。"because you have ~ "「なぜなら、あなたは平和の師を捨ててしまったことになるからだ」。"the Teacher of peace"「平和を教えてくれる師」とは、もちろん、ホーリー・スピリットのこと。知っていると自負する尊大さが、ホーリー・スピリットの助けを借りなくても大丈夫だと思わせて、結果、ホーリー・スピリットを捨ててしまうことにつながる。



Whenever you fully realize that you know not, peace will return, for you will have invited him to do so by abandoning the ego on behalf of him.
  • fully [fúli] : 「十分に、完全に、全く、すっかり、全体に」
  • realize [ríːəlàiz] : 「〜に気が付く、悟る、自覚する、実感する」
  • return [ritə́ː(r)n] : 「戻る、帰る、返還する」
  • invite [inváit] : 「招待する、招く、案内する」
  • abandon [əbǽndən] : 「捨てる、遺棄する、見捨てる、捨て去る」
  • on behalf of : 「〜のために、〜の利益になるように、〜に利するように」
❖ "Whenever you fully realize ~ "「あなたがthat以下を十分に自覚したときはいつでも、平和は戻ってくるだろう」。"for you will have ~ "「なぜなら、〜にすることによって、あなたは、平和の師(ホーリー・スピリット)が帰ってくるようにと招いたからである」。"by abandoning ~ "「平和の師のために、エゴを捨てることで、」平和の師が帰ってくるようにと招いたからである。



Call not upon the ego for anything; it is only this that you need do.
  • call upon : 「求める、要求する、所望する、頼む」
❖ "Call not upon ~ "「エゴにいかなることも頼んではいけない」。"it is only this ~ "「あなたがする必要のあることは、このことだけだ」。



The Holy Spirit will, of himself, fill every mind that so makes room for him.
  • of oneself : 「独りでに、それ自体で」
  • fill [fíl] : 「満たす、いっぱいにする」
  • make room : 「場所を作る、席を譲る、道を開ける」
❖ "The Holy Spirit will ~ "「ホーリー・スピリットは、ホーリー・スピリットのために居場所をあけてくれた心のすべてをホーリー・スピリット自身で満たすであろう」。かくしてエゴは追放され、ホーリー・スピリットの思考システムに則った理解が可能となり、心に平和が訪れるわけである。
 
 
 

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