●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-19.IV.C.5:1 ~ T-19.IV.C.6:5

5. You have another dedication that would keep the body incorruptible and perfect as long as it is useful for your holy purpose.

  • another [ənʌ́ðə(r)] : 「もう一つの、別の、ほかの」
  • dedication [dèdikéiʃən] : 「献身、専念、熱心さ、専心」
  • keep [kíːp] [SVOC] : 「〜の状態にしておく、(状態を)保つ、〜にしておく」
  • incorruptible [ìnkərʌ́ptəbl] : 「腐食しない、溶解しない、高潔な、清廉潔白な」
  • perfect [pə́ː(r)fikt] : 「完璧な、完全な、全くの、完全無欠の」
  • as long as : 「〜さえすれば、〜する限り、〜である限りは」
  • useful [júːsfl] : 「役立つ、実用的な、有用な」
  • holy [hóuli] : 「神聖な」
  • purpose [pə́ː(r)pəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
❖ "You have another ~ "「あなたは、肉体が神聖な目的に有用である限り、その肉体を腐ることなく完璧にしておくような、また別の、専心出来るものをもっている」。肉体は、ホーリー・スピリットの神聖な目的に有用である限り、不朽であり、完璧である。そして、そのホーリー・スピリットの目的に向かって、あなた自身も専心出来るのだ。



The body no more dies than it can feel. It does nothing. Of itself it is neither corruptible nor incorruptible. It is nothing.
  • no more : 「もはや〜しない」
  • no more A than B : 「Aでないのは Bでないのと同じ」
  • die [dái] : 「死ぬ、死亡する」
  • of itself : 「独りで」
  • neither [níːðə(r)] A nor B : 「AでもなくBでもない、AとBのどちらも〜ない」
  • corruptible [kərʌ́ptəbl] : 「堕落しやすい、腐敗しやすい」
  • incorruptible [ìnkərʌ́ptəbl] : 「腐食しない、溶解しない」
❖ "The body no more ~ "「肉体は、感じることが出来ないと同様、死ぬことさえない」。感じるの心であって、肉体は感じない。肉体は心を乗せた乗り物であって、心が命じない限り、自ら死ぬことは出来ない。"Of itself it is neither corruptible ~ "「肉体それ自体は、崩壊することも崩壊しないこともない」。"It is nothing"「肉体は、無なのである」。肉体は、あなたの心が作り出した幻想に過ぎない。幻想だから、腐敗することも、死ぬこともない。心が、肉体がそうなってしまったと思うだけなのだ。幻想だから、心次第で、如何様にも変化流動するのである。結局、肉体は実体のない無に過ぎないことに尽きる。



It is the result of a tiny, mad idea of corruption that can be corrected.
  • result [rizʌ́lt] : 「結果、結末、成り行き、効果、成果」
  • tiny [táini] : 「とても小さい、ちっぽけな、極めて小さな」
  • mad [mǽd] : 「気が狂って、怒って、頭にきて、発狂して」
  • corruption [kərʌ́p∫n] : 「堕落、邪悪、腐敗」
  • correct [kərékt] : 「〜を訂正する、修正する、正す、補正する」
❖ "It is the result ~ "「肉体は、腐敗という、小さく狂った考えの結果なのであるが、」"that can be ~ "「それは、修正出来るのだ」。肉体は崩壊するものだという思い込み、つまり、小さな狂った考えによって、幻想の肉体は崩壊もし、腐敗もする。もちろん、肉体的堕落も、その結果だ。だが、実相に目覚めるために、その肉体を利用出来るのだ。その時、肉体という狂った想念は修正されるのである。



For God has answered this insane idea with his own; an Answer which left him not, and therefore brings the Creator to the awareness of every mind which heard his Answer and accepted It.
  • answer [ǽnsə(r)] : 「〜に答える、〜に応じる」
  • insane [inséin] : 「正気でない、精神障害の、非常識な」
  • own [óun] : 「自分自身の、独自の、自らの、自己の」
  • answer [ǽnsə(r)] : 「答え、回答、返事、応答」
  • left [léft] : 「leave の過去・過去分詞形」
  • leave [líːv] : 「〜を残す、置きっぱなしにする、〜から離れる」
  • therefore [ðéə(r)fɔ̀ː(r)] : 「それ故に、そのために、従って、だから」
  • bring [bríŋ] : 「〜をもたらす、〜を持って来る、〜を連れて来る」
  • creator [kriéitər] : 「創造者、創作者、創設者」
  • awareness [əwéə(r)nəs] : 「認識、自覚、気付いていること、意識性」
  • heard [hə́ː(r)d] : 「hear の過去・過去分詞形」
  • accept [əksépt] : 「承認する、認める、容認する、受け入れる」
❖ "For God has answered ~ "「なぜなら、神自身の想念をもって、この狂った想念に答えたからである」。非常に抽象的な表現をしているが、肉体という幻想の想念に対して、神が、愛という実相の想念をもって対応した、という意味合いであろう。幻想的肉体から解放されるようにと、神はホーリー・スピリットを遣わせてのであるからだ。"an Answer which left ~ "「神の答えは、神から離れたりするものではない」。神は、答えを与えっぱなしにすることなく、その答えにいつも寄り添っている。"and therefore brings ~ "「したがって、神の答えは、創造主である神を、〜したすべての心の意識にもたらすのである」。つまり、神の答えを耳にした者は、意識の中に、創造主である神を如実に感じることが出来るのだ。"which heard his Answer ~ "「神の答えを耳にし、それを受け入れた」すべての心の意識性の中に、創造主である神が持ち込まれるのである。神に目覚めるのだ。愛に目覚めると言ってもいい。それが、神の想念をもって、狂った想念に答える、ということである。



6. You who are dedicated to the incorruptible have been given through your acceptance, the power to release from corruption.
  • dedicate [dédikèit] : 「〜をささげる、献身する、専念する、打ち込む」
  • incorruptible [ìnkərʌ́ptəbl] : 「腐食しない、溶解しない」
  • given [gívn] : 「give の過去分詞形」
  • through [θruː] : 「〜を通じて、〜の手を経て、手を通して、〜を経由して」
  • acceptance [əksépt(ə)ns] : 「受け入れること、承認、受諾、受理」
  • release [rilíːs] : 「解放する、自由にする、放つ、離す」
  • corruption [kərʌ́p∫n] : 「堕落、邪悪、腐敗」
❖ "You who are dedicated ~ "「不朽なるものに専心したあなたは、神の答えを受け入れることを通して、崩壊から解放されるパワーを与えられたのである」。実相世界に専心することで、幻想から解放されるパワーを得て、変化流動し崩壊に向かうこの世界の法則から自由になれるのだ。あなたの肉体を不朽のものにすることさえ可能なのである。



What better way to teach the first and fundamental principle in a course on miracles than by showing you the one that seems to be the hardest can be accomplished first?
  • better [bétə(r)] : 「より良い、より優れている」
  • way [wéi] : 「方法、やり方、手段」
  • teach [tíːt∫] : 「〜を教える、指導する」
  • first [fə́ː(r)st] : 「第一の、一番目の、一番早い、最初の」
  • fundamental [fʌ̀ndəméntl] : 「基本となる、基本の、基礎の、基本的な」
  • principle [prínsəpl] : 「原則、原理、公理、原論、法則」
  • hard [hɑ́ː(r)d] : 「難しい、困難な、つらい、硬い、堅い」
  • accomplish [əkɑ́mpli∫] : 「成し遂げる、成就する、達成する」
  • first [fə́ː(r)st] : 「初めて、最初に、一番目に、一等で」
❖ "What better way to teach ~ "「奇跡のコースの、第一の基本原理を教える方法として、あなたに、一番難しいと思われているものが、最初に成し遂げられるということを示すよりもいい方法があろうか」。奇跡には、難しさの序列がない、ということを思い出そう。奇跡を困難にしているのは、難しいに違いないという、あなたの思い込みである。



The body can but serve your purpose. As you look on it, so will it seem to be.
  • serve [sə́ː(r)v] : 「〜に役立つ、〜に仕える」
  • purpose [pə́ː(r)pəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
❖ "The body can but ~ "「肉体は、あなたの目的に役立つのである」。あなたの神聖な目的に、と言った方がいいだろう。"As you look on ~ "「あなたが肉体をよく見ていれば、肉体は役立つように見えて来るだろう」。あなたの心次第で、肉体は悪しき乗り物にも、良き乗り物にもなるのである。



Death, were it true, would be the final and complete disruption of communication, which is the ego's goal.
  • death [déθ] : 「死、消滅、死亡、破滅、終わり、終焉」
  • final [fáinl] : 「最後の、最終の、決定的な、確定的な」
  • complete [kəmplíːt] : 「完結した、完成した、完全な、全くの」
  • disruption [disrʌ́pʃən] : 「途絶、分裂、崩壊、混乱」
  • communication [kəmjùːnikéi∫n] : 「コミュニケーション、情報伝達、通信」
  • goal [góul] : 「目標、目的地、目的、目指すもの」
❖ "Death, were it true, would ~ "「死は、もしそれが真実なら、コミュニケーションの最後にして完璧な崩壊と言えるだろう」。死が真実なら、死をもって、神とのコミュニケーションは完全に途絶するだろう。"which is the ego's ~ "「それこそ、エゴの目的なのである」。しかし、死は真実ではないから、死をもって、神とのコミュニケーションが途絶することはない。むしろ、心が肉体から解放されてこそ、神とのコミュニケーションは復活することになる。心を肉体から解放するということで、肉体は有用だと言えるのだ。同時に、肉体も、心の悪しき想念から解放されて、不朽のものとなる。イエスの三日後の復活は、それを身をもって示したものではないのか。
 
 
 

Archive

Notification

自分の写真


❖ Text精読、完了しました。4年8ヶ月、1256回の投稿でした。長期に渡ってお付き合いいただき、感謝します。
❖ 引き続き、Workbook精読をご覧下さい。場所は「http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp」です。
❖ Text精読の手直しも始めました。月日をかけて見直していきます。
❖ AmazonからKindle版の精読シリーズを出版開始しました。『どこでもAcim』をご希望の方は是非どうぞ。
❖ Google PlayとiBookstoreからepub版の精読シリーズを出版開始しました。Kindle版で窮屈さをお感じでしたら、こちらをどうぞ。
❖ Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。Urtextは非常に面白いです。臨場感は半端でありません。

oohata_mnb@yahoo.co.jp
oohata.m@coda.ocn.ne.jp

アクセスカウンター