●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-22.IV.4:1 ~ T-22.IV.5:8

4. Think of the loveliness that you will see, who walk with him!

  • think of : 「〜のことを考える」
  • loveliness [lʌ́vlinis] : 「愛らしさ、素晴らしさ」
  • walk with : 「〜とともに歩む、〜と一緒に散歩する」
❖ "Think of the loveliness ~ "「キリストと歩むあなたが目にすることになる愛らしさのことを思ってみなさい」。キリストと共に天の王国を目指して歩むあなたが、その道中で目にする愛らしさ、喜び、そして、やがて天の王国へ入城した時に目にする愛と平和と喜びに思いを馳せなさい。



And think how beautiful will each of you look to the other!
  • beautiful [bjúːtəfl] : 「美しい、素晴らしい、見事な、すてきな」
❖ "And think how beautiful ~ "「そして、あなたと同胞が、互いに相手を、どんなに美しいと感じるか、思ってみなさい」。実相世界へ共に向かうあなたと同胞は、神聖な関係性で結ばれているので、お互いが純粋で神聖な存在だと認識出来るのである。純粋で神聖であることは、理屈抜きに美しい。



How happy you will be to be together, after such a long and lonely journey where you walked alone.
  • together [təɡéðər] : 「一緒に、同時に」
  • lonely [lóunli] : 「寂しい、ひとりの、孤独の、孤立した、心細い」
  • journey [dʒə́ːrni] : 「旅、行路、道のり、道程」
  • alone [əlóun] : 「独りで、単独で」
❖ "How happy you will ~ "「同胞と一緒にいられることは、あなたにとってどんなに幸せなことであろうか」。"after such a long ~ "「あなたが独りぼっちで歩いてきた、長くて孤独な旅の後だから、なおさらだ」。この幻想世界を、分離して個別存在となった神の子達が、バラバラに彷徨(さまよ)ってきたのだ。しかし、神聖な関係性を結んだ今、あなたと同胞はもはや分離などしてはいない。心と心は結ばれたのだ。あなたの孤独は消滅した。



The gates of Heaven, open now for you, will you now open to the sorrowful.
  • gate [géit] : 「入り口、門扉、ゲート、門」
  • sorrowful [sɑ́rəfl] : 「痛ましい、悲惨な、悲しんでいる、悲嘆に暮れた」
❖ "The gates of Heaven ~ "「あなたのために開けられた天の王国の扉を、今、あなたは、悲しみに打ちひしがれた者達に向かって開けようとしている」。あなたは喜びと平和を独り占めするようなことはない。分かち合えば、喜びも平和も拡張増大することを知っているからだ。あなたは、天の王国への扉を、幻想世界でいまだに苦しむ同胞達に解放するのである。あなたは、キリストのメッセンジャーとしての役割を果たすわけだ。あなたのキリスト性である。仏教で言う、菩薩行である。



And none who looks upon the Christ in you but will rejoice.
  • look upon : 「〜を見る」
  • rejoice [ridʒɔ́is] : 「うれしがる、喜ぶ、祝う」
❖ "And none who ~ "「あなたの心の中に、キリストを目撃する者は誰でも、喜ばずにはいられない」。キリスト性をもったあなたが、悲しみの同胞を救いの道に導いてくれるからだ。



How beautiful the sight you saw beyond the veil, which you will bring to light the tired eyes of those as weary now as once you were.
  • sight [sáit] : 「視界、景色、光景、視覚」
  • saw [sɔ́ː] : 「see の過去形」
  • beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて、〜を過ぎて」
  • veil [véil] : 「ベール、覆い、覆い隠すも」
  • bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜を連れて来る、〜をもたらす」
  • light [láit] : 「光、明かり」
  • tired [táiərd] : 「疲れた、しんどい、飽きた」
  • weary [wíəri] : 「疲れた、うんざりした」
  • once [wʌ́ns] : 「あるとき、かつて、以前」
❖ "How beautiful the sight ~ "「ベールを越えてあなたが目にする光景は、なんと美しいことか」。あなたと同胞の間に垂れ下がっていた幻想のベールを取り除いて見えてくる光景は、純粋で神聖な同胞の姿なのである。"which you will bring ~ "「かつてのあなたがそうであったように、疲れた同胞の目に光を届けるために、その美しい光景を、あなたはもたらすのである」。純粋で神聖な心の目で見えてくる美しいヴィジョンを、幻想世界で疲れ果て、弱々しく旅する同胞へ届けるのである。なぜなら、その同胞もあなたと同様に、心は純粋で神聖だからだ。同じ神の子であるからだ。同胞とあなたは自他一如、単一存在なのだから。



How thankful will they be to see you come among them, offering Christ's forgiveness to dispel their faith in sin.
  • thankful [θǽŋkfl] : 「感謝している、ありがたく思う」
  • among [əmʌ́ŋ] : 「〜の間に、〜のうちで、〜が一緒で、〜に混じって」
  • offer [ɔ́ːfər] : 「差し出す、捧げる、提供する」
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」
  • dispel [dispél] : 「〜を追い払う、払いのける、追い散らす」
❖ "How thankful will they ~ "「あなたが、そんな同胞のところへやって来るのを、彼らが目にしたら、どんなに感謝することだろう」。"offering Christ's ~ "分詞構文、理由、「あなたが、彼らの罪を信じる気持ちを払拭するために、キリストの赦しを差し出してくれるからだ」。「キリストの赦し」とは、キリストが罪を赦してくれる、という意味ではない。ましてや、キリストがあなたに代わってあなたの罪を背負い、あなたを罪から救ってくれる、という意味でもない。こういう正統派キリスト教の教義は、ACIMでは通用しない。そうではなく、キリストの目をもって真実を見れば、つまり、実相的心の目で真実を見れば、あなたが実在だと信じていた罪は、実は幻想に過ぎず、罪を犯した夢を見ていただけだと気付くのである。なんだ、夢なら許そう、と思う、その許しが、キリストの赦しである。罪を幻想であると正しく認識し、赦し、受け流すことが、キリストの赦し、キリストの贖罪なのである。一言で言えば、赦しとは真実を見ることである。これに尽きるのである。



5. Every mistake you make, your brother will gently have corrected for you.
  • mistake [mistéik] : 「誤り、判断上の間違い、ミス、過ち、手違い」
  • gently [dʒéntli] : 「親切に、静かに、優しく、穏やかに」
  • correct [kərékt] : 「〜を訂正する、修正する、正す、補正する、直す、是正する」
❖ "Every mistake ~ "「あなたが犯した過ちのすべてを、あなたの同胞はあなたのために、優しく修正してくれるだろう」。



For in his sight your loveliness is his salvation, which he would protect from harm.
  • sight [sáit] : 「視界、景色、光景、視覚、視力」
  • loveliness [lʌ́vlinis] : 「愛らしさ、素晴らしさ」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」
  • protect [prətékt] : 「保護する、守る、防御する」
  • harm [hάːrm] : 「害、損害、危害、悪意、被害、痛手、害悪」
❖ "For in his sight your ~ "「なぜなら、同胞の目に映るあなたの愛らしさが、彼の救いになるからだ」。あなたの愛らしさ、つまり、あなたの純粋さと神聖さを目撃することで、同胞は自分の純粋さと神聖さを知ることが出来るのだ。自他一如であるからだが、あなたと同胞は、互いに他者の姿を映す鏡になっているからだ。あなたが罪の意識から救われて、同胞が、純粋で神聖なあなたの姿を目に出来ることで、同胞も同時に、罪の意識から救われるのである。"which he would ~ "「あなたの愛らしさを、同胞は、傷つけられないように守りたいと思うのである」。



And you will be your brother's strong protector from everything that seems to rise between you both.
  • protector [prətéktər] : 「保護するもの、保護者、後援者、庇護者」
  • rise [ráiz] : 「上がる、起立する、起こる、発生する」
  • between [bitwíːn] : 「〜の間に」
  • both [bóuθ] : 「両方、双方」
❖ "And you will be ~ "「そしてあなたも、あなたがたの間に生じるように見えるすべてのことから、あなたの同胞を強力に守る守り手になるであろう」。神聖な関係性にあるあなたと同胞ではあるが、その間に、また幻想のベールが垂れ下がって来たりしたら、あなたは強くそのベールを払拭して、同胞を幻想から守ってやることだろう。



So shall you walk the world with me, whose message has not yet been given everyone.
  • walk [wɔ́ːk] : 「世を渡る」
  • message [mésidʒ] : 「伝言、通報、連絡事項、通信、通達」
  • given [gívn] : 「give の過去分詞形」
❖ "So shall you walk ~ "「そこで、あなたは私(イエス)と一緒に、この世界を歩いて行くことになる」。"whose message ~ "「(キリストである私の)メッセージが、まだすべての人達に与えられてはいないからだ」。だから、あなたはキリストのメッセンジャーとなって、キリストの赦しを世界に広げるために、心の中のキリストと共に、この幻想世界をしばし歩んで行くことになる。キリスト性を帯びたあなたの、それは使命である。



For you are here to let it be received. God's offer still is open, yet it waits acceptance. From you who have accepted it is it received.
  • receive[risíːv] : 「〜を受ける、受け取る、受領する、入手する」
  • offer [ɔ́ːfər] : 「申し出、申入れ、提案、提供」
  • wait [wéit] : 「〜を待つ」
  • acceptance [ækséptəns] : 「受け入れること、受け入れ、承諾、承認、受諾、受理」
  • accept [æksépt] : 「承認する、認める、容認する、受け入れる」
❖ "For you are here ~ "「なぜなら、あなたは、それを(同胞に)受け取ってもらうためにここにいるのだから」。あなたの同胞達が、喜んでキリストの赦しを、あるいはキリストの救いを受け取ることが出来るように、あなたは、そのキリストの手伝いをするためにここにいるのだ。"God's offer still ~ "「神の申し出は、今でも、開かれているが、」"yet it waits ~ "「それは、受け入れられることを待っているのだ」。神は、神の子が再び天の王国へ回帰することを待ち望んでいる。神は、いつでもその門戸を開いているのだが、まだ、多くの神の子達は、天の王国への回帰を受けれてはいない。"From you who have ~ "「それを受け入れたあなたから、それは受け取られることになる」。神の申し出、天の王国への回帰を受け入れたあなたを通じて、あなたの同胞も、天の王国への回帰を受け入れることになる。あなたが、それをアシストすることになるのだ。それが、キリスト性を帯びたあなたの使命である。



Into your joined hands is it safely given, for you who share it have become its willing guardians and protectors.
  • join [dʒɔ́in] : 「結合する、連結する、合わせる、つなぐ」
  • safely [séifli] : 「安全に、支障なく、無事に」
  • share [ʃέər] : 「〜を分ける、分かち合う、共有する、共用する」
  • become [bikʌ́m] : 「〜になる」
  • willing [wíliŋ] : 「〜しても構わない、〜をいとわない、意欲的な」
  • guardian [ɡάːrdiən] : 「保護者、後見人、守護者、監視者」
❖ "Into your joined ~ "「あなたが同胞と手に手を繋(つな)いだ、その手の中に、神の申し出は安全に受け取られるのだ」。"for you who share ~ "「なぜなら、それを分かち合うあなたと同胞は、自ら進んでそれを守り保護する者となったのだから」。神の子が天の王国へ回帰することを待ち望んで、その門戸を開いている、その神の意思を受け継いで、あなたと同胞は、手に手を取り合って、神の意思を分かち合い、それを守りながら、一人でも多くの同胞達を、天の王国へと導いて行くことになるのである。もちろん、キリストは、いつもあなたの側に付いていてくれるのだ。
 
 
 

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