tag:blogger.com,1999:blog-3064001876950390502024-02-20T16:51:08.201+09:00A Course in Miracles - Text● <b><big>"A Course in Miracles (ACIM)"</big> の <big>"Text"</big> (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。</b><br>● <b>Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは <big>"Text"</big> の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。</b><br>● <b><big>Workbook精読</big> は <big>http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp</big> です。<br>● <big>Urtext精読</big>をAmazonからKindle本として上梓しました。
</b><br><br><hr width="80%">大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comBlogger1246125tag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-87308608288529945822012-10-22T10:38:00.002+09:002015-01-26T15:15:40.260+09:00T-31.VIII.11:1 ~ T-31.VIII.12:8<br />
<span style="font-size: large;"><b>11. In joyous welcome is my hand outstretched to every brother who would join with me in reaching past temptation, and who looks with fixed determination toward the light that shines beyond in perfect constancy. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>joyous [dʒɔ́iəs] : 「うれしい、喜びに満ちた、楽しい」</li>
<li>welcome [wélkəm] : 「歓迎、歓待」</li>
<li>outstretch [autstrétʃ] : 「差し伸べる」</li>
<li>join [dʒɔ́in] : 「〜に参加する、〜と交わる、〜と一緒になる」</li>
<li>reach past : 「〜を飛び越す」</li>
<li>temptation [temptéiʃən] : 「誘惑、衝動、誘惑物」</li>
<li>fixed [fíkst] : 「修理された、修繕された、回復した」</li>
<li>determination [ditə̀ːrmənéiʃən] : 「決意すること、決断、決意」</li>
<li>toward [təwɔ́ːd] : 「〜の方へ、〜に向かって」</li>
<li>look toward : 「〜に目を向ける、〜の方を向く」</li>
<li>light [láit] : 「光、ライト、明かり」</li>
<li>shine [ʃáin] : 「輝く、光る」</li>
<li>beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて、〜を過ぎて、〜のかなたに」</li>
<li>perfect [pə́ːrfikt] : 「全部そろった、完全な、完璧な」</li>
<li>constancy [kάnstənsi] : 「不変、不変性、恒常性」</li>
</ul>
<br />
❖ "In joyous welcome is ~ "「誘惑を乗り越えて私と一緒になろうとする同胞達、一瞬たりとも揺らぐことなく、その向こうに輝き続ける光を見ようと固く決意した同胞達、そのすべての同胞を、私は手を差し伸べて、喜びの内に迎え入れよう」。幻想に誘い込もうとするエゴの誘惑に打ち勝って、真実への道を進もうとイエスを選び取ったあなた、幻想世界の向こうの実相世界に永遠に輝く真実の光を求める決意をしたあなた、そんなあなたを、イエスは歓喜の内に迎え入れ、その手を差し伸べてくれる。もはや、神の子であるあなたとイエスの境界線はぼやけ、存在の真実の融合が進行していく。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Give me my own, for they belong to You. And can You fail in what is but Your Will? I give You thanks for what my brothers are. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>belong [bilɔ́ːŋ] to : 「〜に属する、〜の所有物である」</li>
<li>fail [féil] in : 「〜に失敗する」</li>
<li>will [wíl] : 「意志、意欲、願望」</li>
</ul>
<br />
❖ "Give me my ~ "「神の子達は、あなた(神)の御子(みこ)であるのだから、どうぞ私に、その御子達をお与えください」。神の子達が、私(イエス)の元に集まり、共に手を取り合って、救いの道、天の王国への回帰の旅路を歩めるようにしてください。"And can You fail ~ "「あなた(神)の意思であるものは、達成し損なうことは不可能なのだから」。神の子がイエスの元に集まって天の王国へ回帰することは神の意思である。その意思が成就しない分けはない。"I give You thanks ~ "「私の同胞達がそうであることを、私はあなた(神)に感謝します」。イエスの同胞達が、みんな、神に愛される神の子であることを、イエスは神に感謝する。神の創造したままに、永遠の命として生きる神の子を、神がイエスに与えてくれたことに対して、イエスは感謝するのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And as each one elects to join with me, the song of thanks from earth to Heaven grows from tiny scattered threads of melody to one inclusive chorus from a world redeemed from hell, and giving thanks to You.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>elect [ilékt] : 「選ぶ、選択する、決める」</li>
<li>grow [gróu] : 「増える、増大する」</li>
<li>tiny [táini] : 「とても小さい、ちっぽけな」</li>
<li>scattered [skǽtərd] : 「散在している、散らばった、散漫な」</li>
<li>thread [θréd] : 「糸、より糸、筋、細流」</li>
<li>melody [mélədi] : 「調べ、節、旋律、メロディー」</li>
<li>inclusive [inklúːsiv] : 「すべてを含んだ、包括的な、包含的な」</li>
<li>chorus [kɔ́ːrəs] : 「合唱曲、コーラス」</li>
<li>redeem [ridíːm] : 「〜を罪から救う、〜を救い出す、〜の罪を贖う」</li>
<li>hell [hél] : 「地獄、生き地獄」</li>
</ul>
<br />
❖ "And as each one ~ "意訳する、「同胞の一人ひとりが、私(イエス)と一体になることを選び取る時、感謝の歌声が、地上から天の王国へと(広がり)、(初め)小さく途切れ途切れだったメロディーが地獄の世界から解放されて、すべてを包み込むコーラスへと成長し、あなた(神)への感謝のコーラスとなって(響き渡る)」。解説不要。第九交響曲が聞こえてきそうだ。まさに歓喜の大合唱。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>12. And now we say "Amen. "For Christ has come to dwell in the abode You set for Him before time was, in calm eternity. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>amen [èimén, ὰːmén] : 「その通り、よろしい」</li>
<li>dwell [dwél] : 「住む、居住する、存在する」</li>
<li>abode [əbóud] : 「住居、滞在」</li>
<li>calm [kάːm] : 「穏やかな、静かな、無風の、穏和な」</li>
<li>eternity [itə́ːrnəti] : 「永遠、無限」</li>
</ul>
<br />
❖ "And now we ~ "「そして今、みんなで『アーメン』と言おう」。アーメンには色々な意味合いがあろうが、ここでは、神の御心が成されますように、という意味合い。あるいは、神の御心は成されたのだ。"For Christ has come ~ "「なぜなら、キリストは、あなた(神)が、時間が存在するその前にキリストのために用意した家に住むために戻ったのであり、永遠に静寂の中に暮らすからだ」。ここの"Christ"「キリスト」とは、神の子、あなたのことである。あなたはついに神の元へ回帰出来たのだ。生まれ故郷の、生まれた家に戻ってきたのだ。天の王国の静けさの中で生きるために、あなたは戻った。神の御心、神の意思は、今成就したのである。そして、気が付けば、それは時間が始まる前の状態そのままではないか! 何の変化もない。あなたは、自分が深い眠りについて、夢を見ていただけだと気付くのである。あなたはきっと、大きなあくびをしながら、神の微笑みを受けることになる。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>The journey closes, ending at the place where it began. No trace of it remains. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>journey [dʒə́ːrni] : 「旅、旅行、旅程」</li>
<li>close [klóuz] : 「閉じる、閉まる、終わる、締めくくる」</li>
<li>began [biɡǽn] : 「beginの過去形」</li>
<li>trace [tréis] : 「跡、足跡、形跡」</li>
<li>remain [riméin] : 「とどまる、残る、〜のままである」</li>
</ul>
<br />
❖ "The journey closes ~ "「天の王国への旅は終焉し、旅の始まった地点に戻って終わった」。旅すらも夢であった。あなたは眠りに落ちた同じ場所で、その眠りから覚めるのである。何の変化もない。まったく変わったことはない。完全な静寂の中で、うつらうつらと、あなたは目覚めたのだ。"No trace ~ "「旅の痕跡すらない」。旅もまた夢の中の出来事であって、目覚めれば、旅の痕跡すらなく、茫々として、夢の名残(なごり)はやがて消えていく。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Not one illusion is accorded faith, and not one spot of darkness still remains to hide the face of Christ from anyone. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」</li>
<li>accord [əkɔ́ːrd] : 「〜を一致させる、認める、許容する」</li>
<li>faith [féiθ] : 「信頼、信用、自信、信念、確信、信仰、信条」</li>
<li>spot [spάt] : 「染み、汚点、点、場所」</li>
<li>darkness [dάːrknis] : 「暗がり、暗闇」</li>
<li>hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」</li>
</ul>
<br />
❖ "Not one illusion ~ "「幻想の一かけらすら、信じる心に影を落とすことはなく、」"and not one spot ~ "「闇の一点すら、誰からもキリストの顔を隠そうと、居残ることはない」。夢から覚めたあなたに、幻想の一かけらも残ってはいない。神を信じるあなたの心に陰りはなく、一点の曇りもなく、キリストの顔がはっきりと目に映る。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Thy Will is done, complete and perfectly, and all creation recognizes You, and knows You as the only Source it has. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>thy [ðái] : 「そなたの、汝の」</li>
<li>done [dʌ́n] : 「doの過去分詞」</li>
<li>complete [kəmplíːt] : 「完全な、全部の」</li>
<li>perfectly [pə́ːrfiktli] : 「完全に、完璧に、非の打ちどころがなく」</li>
<li>creation [kriéiʃən] : 「創作物、作品、創造、創作」</li>
<li>recognize [rékəgnàiz] : 「認める、受け入れる、〜を認識する」</li>
<li>source [sɔ́ːrs] : 「もと、源、起源」</li>
</ul>
<br />
❖ "Thy Will is ~ "「あなた(神)の意思は、完全に完璧に、成就した」。"and all creation ~ "「あなた(神)が創造したあらゆる者達はあなたを受け入れ、」"and knows You ~ "「あなた(神)こそが、唯一の源であると知るのだ」。生きとし生けるものすべてが、神の創造によって生み出された命だと知る。神のみが創造の源なのだと、受け入れるのだ。創造は神の意思であり、神の愛だと、そして、その意思と愛は、今、成就したのだと知るのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Clear in Your likeness does the light shine forth from everything that lives and moves in You. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>clear [klíər] : 「澄んだ、きれいな、清らかな、鮮やかな、純粋な」</li>
<li>likeness [láiknis] : 「似ていること、類似」</li>
<li>shine [ʃáin] : 「輝く、光る」</li>
<li>forth [fɔ́ːrθ] : 「前へ、先へ、前方へ」</li>
</ul>
<br />
❖ "Clear in Your likeness ~ "「あなたの心の中で生き、動いているあらゆるものから発せられる光が、あなたそっくりに澄んで輝き出す」。あなたの心の最も純粋で神聖な部分に、実相の真実が息づいていた。ホーリー・スピリットが住んでいる心の一角である。その場所で、幻想が消滅した今、心の中の真実が輝き出すのだ。その光は、神の子としてのあなたと同然の、神聖な澄んだ光である。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>For we have reached where all of us are one, and we are home, where You would have us be.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>reach [ríːtʃ] : 「達する、至る、着く、到着する」</li>
</ul>
<br />
❖ "For we have reached ~ "「なぜなら、私たちは、私たちのすべてが単一な存在なのだという地点に到達したからであり、」"and we are ~ "「私たちは家に帰り着き、」"where You would ~ "「その家こそが、あなた(神)が、私たちに住まわせたいと願った家であるからだ」。天の王国こそが、神の子が行き着く終(つい)の家であり、生まれ故郷の家であり、神という父があなたを待ち望んでいた家なのだ。父なる神は、帰り着いたあなたを向かい入れ、はち切れんばかりの喜びと愛をもってあなたを抱きしめるだろう。そのとき、神と神の子と、そして旅路を同伴したキリスト、つまりはホーリー・スピリットとが一体となり、この上なく神聖な三位(さんみ)が一体となる。存在は融合し、一元論世界という言葉通りに、実相世界、天の王国は、たった一点に収斂(しゅうれん)する。"God is"「神あり」。この二文字が最後の完成であり、神の完成である。あなたは神の御胸(みむね)に吸収され、そして、あなたは、神になるのだ。"God is"、それは、あなたのことである。アーメン。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<div style="text-align: center;">
<b><span style="font-size: large;"> (完)</span></b></div>
<div style="text-align: center;">
<b><span style="font-size: large;"> </span></b></div>
<div style="text-align: center;">
<b><span style="font-size: large;"> </span></b></div>
<div style="text-align: center;">
<b><span style="font-size: large;"> </span></b></div>
<div style="text-align: center;">
<b><span style="font-size: large;"><br /></span></b></div>
大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-34303704580883947282012-10-21T17:30:00.002+09:002012-10-21T17:30:24.889+09:00T-31.VIII.9:1 ~ T-31.VIII.10:8<br />
<span style="font-size: large;"><b>9. Let us be glad that we can walk the world, and find so many chances to perceive another situation where God's gift can once again be recognized as ours! </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>glad [ɡlǽd] : 「満足して、うれしく思う、うれしい」</li>
<li>find [fáind] : 「見つける、発見する、出会う」</li>
<li>chance [tʃǽns] : 「チャンス、好機、機会」</li>
<li>perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」</li>
<li>another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」</li>
<li>situation [sìtʃuéiʃən] : 「状況、情勢、事態」</li>
<li>gift [ɡíft] : 「贈り物、プレゼント」</li>
<li>once again : 「またしても、再度、もう一度」</li>
<li>recognize [rékəgnàiz] : 「認める、受け入れる、〜を認識する」</li>
<li>ours [áuərz] : 「私たちのもの」</li>
</ul>
<br />
❖ "Let us be glad ~ "「私たちが、この世界を共に歩み、神の贈り物が私たちのものとなったと再び認識出来る、また別の状況を知る多くのチャンスを見出せたことを喜ぼう」。"God's gift"「神の贈り物、神からの贈り物」とは、天の王国へ回帰して来なさいという誘い、天の王国は神の子の家なのだという誘い、天の王国への入城チケット、一言で、天の王国そのものと思っていい。天の王国が我々神の子のものだと再び認識出来る(where God's gift can once again be recognized as ours)また別の状況(another situation)とは、幻想世界を彷徨(さまよ)って、何度も選択のチャンスを逃しては幻想に埋もれてきたが、実相を選び取るチャンスは数多くあって、色々な状況下であなたは正しい選択をすることが出来る、という意味合い。その選択の瞬間(その状況)を知覚するチャンスに、我々は恵まれているのだ。神は、決して神の子を見捨てない、ということである。あなたがACIMと出会ったことも、神があなたに与えたチャンスであって、あなたの運命だと考えるべきだろう。つまり、イエスと共に手を取り合って、もちろん、あなた自身もキリストとなって、この世界を歩み(we can walk the world)、世界と同胞を救うのだ。定めである。その定めを喜ぼうではないか(Let us be glad)。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And thus will all the vestiges of hell, the secret sins and hidden hates be gone. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」</li>
<li>vestige [véstidʒ] : 「名残、痕跡、跡、形跡、証拠」</li>
<li>hell [hél] : 「地獄、生き地獄」</li>
<li>secret [síːkrit] : 「秘密の、内緒の、隠れた」</li>
<li>sin [sín] : 「罪、罪悪、ばかげたこと、過失、罪業」</li>
<li>hidden [hídn] : 「隠された、秘密の」</li>
<li>hate [héit] : 「憎悪、憎しみ、嫌悪」</li>
<li>gone [ɡɔ́ːn] : 「goの過去分詞形」</li>
</ul>
<br />
❖ "And thus will all ~ "「こうして、地獄の痕跡のすべて、秘密の罪、隠された憎悪、そのすべてが消滅する」。あなたがキリストなり、イエスと共にこの世界を幻想から救うとき、世界の幻想は消滅し、地獄の痕跡も、隠された罪の意識も憎悪の感情も、幻想のすべてが消滅する。地獄は夢だったのだと知るのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And all the loveliness which they concealed appear like lawns of Heaven to our sight, to lift us high above the thorny roads we travelled on before the Christ appeared. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>loveliness [lʌ́vlinis] : 「愛らしさ、素晴らしさ」</li>
<li>conceal [kənsíːl] : 「隠す、隠匿する、秘密にする」</li>
<li>appear [əpíər] : 「現れる、出現する、登場する」</li>
<li>lawn [lɔ́ːn] : 「芝生、芝地」</li>
<li>sight [sáit] : 「景色、眺め、視野、視界、視力、視覚」</li>
<li>lift [líft] : 「持ち上げる」</li>
<li>high [hái] : 「高く、高度に」</li>
<li>above [əbʌ́v] : 「上側へ、上に」</li>
<li>thorny [θɔ́ːrni] : 「イバラの、とげの多い、苦しい、困難な」</li>
<li>road [róud] : 「道、主要道路、道路」</li>
<li>travel [trǽvəl] : 「旅する、旅行する」</li>
<li>before [bifɔ́ːr] : 「〜する前に、〜より前に、〜より先に」</li>
</ul>
<br />
❖ "And all the loveliness ~ "「地獄が隠してきた(この世界の)愛らしさのすべてが、私たちの視野の中に、天の王国の芝のように蘇(よみがえ)る」。幻想の黒雲が消え去り、我々の目に、天の王国の芝のような生き生きとした愛らしい光景が蘇ってくる。"to lift us high ~ "「キリスト(救い主)が現れる以前、私たちが旅したイバラの道の上高く、私たちは持ち上げられるのだ」。幻想世界から離れ、天の王国へアセンディドする日も近い。これを喜ばずして、どうしよう(Let us be glad)。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Hear me, my brothers, hear and join with me. God has ordained I cannot call in vain, and in His certainty I rest content. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>hear [híər] : 「〜を聞く、聴く、〜が聞こえる」</li>
<li>join [dʒɔ́in] : 「〜に参加する、〜と交わる、〜と一緒になる」</li>
<li>ordain [ɔːrdéin] : 「定める、運命づける、制定する、命じる」</li>
<li>vain [véin] : 「無駄な、無益な、無価値な、空虚な」</li>
<li>in vain : 「無駄に」</li>
<li>certainty [sə́ːrtnti] : 「確実性、確実に起きること、間違いのないこと」</li>
<li>rest [rést] : 「〜のままである、依然として〜である」</li>
<li>content [kάntent] : 「満足して」</li>
</ul>
<br />
❖ "Hear me, my brothers ~ "「我が同胞よ、私の声を聞きなさい」。"hear and join ~ "「私の声を聞いて、私に加わりなさい」。イエスと共に、キリストとして世界を救う旅に出るのだ。そのイエスの呼びかけの声に耳を傾けなさい。そして、正しい選択を、あなたの自由意思で実行しなさい。"God has ordained ~ "「私の呼びかけが無駄には終わらないと、神は定めたのだ」。"and in His certainty ~ "「そして、神の確実性の中にあって、私は満ち足りた思いがする」。神が定めた運命、宿命、天命は確実であり、その役割を果たしていくことは、心を満ち足りたものにする。迷いも不安もない。定めなのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>For you will hear, and you will choose again. And in this choice is everyone made free.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」</li>
<li>choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」</li>
<li>free [fríː] : 「自由な、捕らわれていない」</li>
</ul>
<br />
❖ "For you will hear ~ "「なぜなら、あなたは私の声を聞き、あなたは再び選ぶだろうから」。今度こそ、あなたは実相を選択するに決まっている。それが、定めだからである。あなたがこの世に生まれ、成すべき役割なのだ。"And in this choice ~ "「そして、この選択の中で、すべての同胞が解放されるのである」。あなたがキリストとなり、イエスと手を取り合って、この世界を幻想から救うとき、すべての同胞もまた救われる。あなたと同胞は自他一如なのだから。そして、あなたにとって、キリストという役割は神の定めなのだから。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>10. I thank You, Father, for these holy ones who are my brothers as they are Your Sons. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>holy [hóuli] : 「神聖な、聖なる」</li>
</ul>
<br />
❖ "I thank You ~ "「父なる神よ、私はあなたに感謝します」。"for these holy ~ "「私の同胞である神聖な者達は、同時に、神の子であることに感謝します」。ここから、イエスは神に直接語りかける。解説は不要だろう。声に出して読んでみること。イエスの息づかいを感じてみること。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>My faith in them is Yours. I am as sure that they will come to me as You are sure of what they are, and will forever be. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>faith [féiθ] : 「信頼、信用、信仰、信条、自信、信念」</li>
<li>sure [ʃúər] : 「確信して、確信している、固く信じている」</li>
<li>forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」</li>
</ul>
<br />
❖ "My faith in them ~ "「私が神の子達を信じるように、あなた(神)も神の子達を信じておられる」。同胞を信じるイエスの気持ちは、神の気持ちと同じである。"I am as sure ~ "「あなた(神)が、神の子が何であるか、永遠に何であり続けるか、確信があるように、私もまた、彼らが私の元に集まって来ることに確信がある」。イエスもまた、神の定めを確信している。かつて、神の住む天の王国を捨てて旅に出た放蕩息子ではあるが、そんな息子でさえ、永遠に変わることなく愛する息子であると、神は確信しているのだ。その放蕩息子は、きっとイエスの元に集まって、天の王国への回帰の旅に出ることになる。イエスは、神のように確信しているのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>They will accept the gift I offer them, because You gave it me on their behalf. And as I would but do Your holy Will, so will they choose. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>accept [æksépt] : 「承認する、認める、容認する、受け入れる」</li>
<li>offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる、提供する」</li>
<li>on one's behalf : 「〜のために、〜の利益になるように」</li>
<li>will [wíl] : 「意志、意欲、願望」</li>
</ul>
<br />
❖ "They will accept ~ "「彼らは、私が彼らに差し出した贈り物を受け入れるだろう」。"You gave it me ~ "「なぜなら、あなた(神)は、私に、彼らのためを思って、それを託したのだから」。イエスが神の子に差し出した"the gift"「贈り物」とは、天の王国に入城するチケットである。神はそれを、イエスに託したのだ。生まれ故郷の家に帰っておいで、という神の誘(いざな)いである。"And as I would ~ "「私があなた(神)の神聖な意思を遂行したいと願うのだから、きっと、彼らも選択してくれるだろう」。神の子に残された役割は、天の王国の入城チケットをイエス(キリスト)から受け取るという選択をすることだけなのだ。そして、定め通りに、神の子はそのチケットを選択することになる。その証拠に、今これを読んでいるあなたは、そう決心したではないか!<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And I give thanks for them. Salvation's song will echo through the world with every choice they make. For we are one in purpose, and the end of hell is near.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」</li>
<li>echo [ékou] : 「こだまする、反響する」</li>
<li>through [θrúː] : 「〜を通り抜けて、〜の中を通って、〜を貫いて」</li>
<li>purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、目標、狙い」</li>
<li>near [níər] : 「近い、近くにある、接近した、近接した」</li>
</ul>
<br />
❖ "And I give thanks ~ "「そして私は、彼らに感謝する」。贈り物を快く受け取る選択をした神の子達に、イエスは感謝する。"Salvation's song will ~ "「彼らがその選択をするたびに、世界中に、救いの歌が響き渡るだろう」。神の子は、イエスと共に天の王国への旅をすることになったのだ。故郷への道のりは喜びに満ちるだろう。救いの歌を高らかに歌おうではないか。"For we are one ~ "「なぜなら、私たちは一つの目的の元に一体になったからだ」。"and the end of ~ "「地獄の終焉はすぐそこに近づいたのだから」。"purpose"「目的」とは、もちろん、天の王国への回帰。そのための救いの旅。幻想世界の終焉は近い。神との再会はすぐそこだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-31618385368663613302012-10-20T22:40:00.002+09:002012-10-20T22:40:40.671+09:00T-31.VIII.7:1 ~ T-31.VIII.8:7<br />
<span style="font-size: large;"><b>7. Deny me not the little gift I ask, when in exchange I lay before your feet the peace of God, and power to bring this peace to everyone who wanders in the world uncertain, lonely, and in constant fear. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>deny [dinái] : 「否定する、拒否する、拒絶する、与えない」</li>
<li>gift [ɡíft] : 「贈り物、プレゼント」</li>
<li>in exchange [ikstʃéindʒ] : 「引き換えに」</li>
<li>lay [léi] : 「置く、おろす、横たえる、寝かせる」</li>
<li>before [bifɔ́ːr] : 「〜の前に、〜に先立って、〜を前にして」</li>
<li>feet [fíːt] : 「footの複数形」</li>
<li>peace [píːs] : 「平和、和平、安らぎ、平安」</li>
<li>bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」</li>
<li>wander [wάndər] : 「さまよう、迷う、迷子になる」</li>
<li>uncertain [ʌnsə́ːrtn] : 「不確かな、不明確な」</li>
<li>lonely [lóunli] : 「寂しい、ひとりの、孤独の、孤立した」</li>
<li>constant [kάnstənt] : 「不変の、一定な、持続する、絶えず続く」</li>
<li>fear [fíər] : 「恐れ、恐怖」</li>
</ul>
<br />
❖ この7段落目から最終の12段落目まで、口調というか論調というか、語り口が大きく変わる。"I"と"me"と"my"を多用して、直接、イエスがあなたに語りかける。2000年前、イエスが12人の使徒を前に語った、その語り口をじっくりと味わえばいい。出来れば朗読すること。"Deny me not ~ "「〜と引き換えに、私が頼んだ(私への)小さな贈り物を、拒まないでほしい」。イエスはあなたに、小さな贈り物を要求した。その代わりに、イエスはあなたに大きな贈り物を与えてくれる。"when in exchange ~ "「私が、あなたの足下(あしもと)に、神の平和と〜のパワーを置く代わりに、」私が頼んだ小さな贈り物を、拒まないでほしい。"and power to ~ "「不確かで、孤独で、絶えざる恐れの世界を彷徨(さまよ)う者すべてに、この平和をもたらすパワー」をあなたの足下(あしもと)に置く代わりに、私が頼んだ小さな贈り物を、拒まないでほしい。あなたがイエスに返すべき小さな贈り物とは、幻想から実相への目覚めをあなたの自由意思をもって選択すること。さらに加えるなら、キリストとして生きること、同胞と世界を苦と痛みから救うこと、である。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>For it is given you to join with him, and through the Christ in you unveil his eyes, and let him look upon the Christ in him.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」</li>
<li>join [dʒɔ́in] : 「参加する、交わる、一緒になる」</li>
<li>through [θrúː] : 「〜を通じて、〜の手を経て、〜を介して、〜に頼んで」</li>
<li>unveil [ʌnvéil] : 「〜のベールを取る」</li>
<li>look upon : 「〜を見る」</li>
</ul>
<br />
❖ "For it is given ~ "「なぜなら、この世界を彷徨(さまよ)う者と手を結ぶことがあなたに与えられたからだ」。同胞と一緒になって、共にキリストとして生きることが、あなたの天命、あなたの役割としてあなたに与えられた。あなたが、自由意思で選択したのだ。"and through ~ "「あなたの心の中のキリストを通して、同胞の目を覆っていたベールを取り除き、彼に、彼の心の中のキリストが見るようにしてやること」が、あなたに与えられたのだ。あなたと同胞は自他一如である。あなたがキリストに目覚めるとき、同胞もまたキリストに目覚めるのだ。あなたが他者を幻想から救うとき、他者はあなたを幻想から救ってくれる。分かち合いは拡張増大し、こうして、神の子全体が眠りから目覚めることが出来るのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>8. My brothers in salvation, do not fail to hear my voice and listen to my words. I ask for nothing but your own release. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」</li>
<li>fail [féil] : 「失敗する、しくじる」</li>
<li>fail to do : 「〜しない、〜しそこなう、〜できない」</li>
<li>hear [híər] : 「〜を聞く、聴く、〜が聞こえる」</li>
<li>voice [vɔ́is] : 「声」</li>
<li>listen to : 「〜に耳を傾ける、〜を聞く」</li>
<li>ask for : 「〜を求める、〜を要求する、〜を依頼する」</li>
<li>release [rilíːs] : 「釈放、救出、解放」</li>
</ul>
<br />
❖ "My brothers in ~ "「救いの中の我が同胞よ、私の声を聞き損(そん)じることなく、私の言葉に耳を傾けなさい」。"in salvation"「救いの中の」とは、今あなたが同胞を救っており、同時に同胞があなたを救っているという状況にある、ということ。イエスの声とは、もちろん、キリストとしてのイエスの声であり、ホーリー・スピリットとしてのイエスの言葉であり、神の代弁者としてのイエスの言葉、声である。"I ask for nothing ~ "「私は、あなた自身が解放されることだけを求めている」。あなた自身とは、もちろん、あなたも同胞も含め、神の子全体、という意味である。ここでは、イエスがあなた個人に直接話しかけているので、"but your own release"と表現している。『あなた』とは、どこかの誰かではない。これを今目にしているあなた自身のことだ。先ほどまでいびきをかいて寝ていて、今あくびをしているかもしれないあなた自身に、イエスが語りかけているのだ。そんなあなたに対して、イエスは、この世界の救いを、同胞と共に、リードしていって欲しいと頼んでいるのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>There is no place for hell within a world whose loveliness can yet be so intense and so inclusive it is but a step from there to Heaven. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>place [pléis] : 「場所、個所」</li>
<li>there is no place for : 「〜には余地はない」</li>
<li>hell [hél] : 「地獄、生き地獄」</li>
<li>within [wiðín] : 「〜の中に、〜の内側に」</li>
<li>loveliness [lʌ́vlinis] : 「愛らしさ、素晴らしさ」</li>
<li>intense [inténs] : 「強烈な、激しい、情熱的な、熱心な」</li>
<li>inclusive [inklúːsiv] : 「すべてを含んだ、包括的な、包含的な」</li>
<li>step [stép] : 「一歩、歩み、段」</li>
</ul>
<br />
❖ "There is no place for ~ "「愛らしさが強さを増し、すべてを包み込むことが出来るようになったために、天の王国までもう一歩となった世界の中に、地獄のためのスペースなど、どこにもない」。地獄のようなこの世界にあって、あなたも同胞もキリストとなって、共に救いの愛を差し出すようになった。世界は、その愛で満たされ始め、麗(うるわ)しさがどんどん増してくる。あなたも同胞も、今や誰も排他しない。みんなが、同一の神の子であると知ったからだ。かくして、世界はすべてを包み込む場となった。地獄の様相は消えた。とは言え、これが天の王国というわけではない。しかし、実相世界、天の王国はもう少し先、あと一歩の所に近づいたのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>To your tired eyes I bring a vision of a different world, so new and clean and fresh you will forget the pain and sorrow that you saw before. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>tired [táiərd] : 「疲れた、しんどい、飽きた」</li>
<li>bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」</li>
<li>vision [víʒən] : 「視覚、視力、洞察力、見通し、展望」</li>
<li>different [dífərənt] : 「相違する、違っている、異なる」</li>
<li>clean [klíːn] : 「汚れていない、潔癖な、きれいな」</li>
<li>fresh [fréʃ] : 「新鮮な、未使用の」</li>
<li>forget [fərɡét] : 「〜を忘れる、〜を思い出せない」</li>
<li>pain [péin] : 「痛み、痛覚、疼痛、苦痛」</li>
<li>sorrow [sάrou] : 「悲しみ、悲哀、後悔、不幸、苦しみ」</li>
<li>saw [sɔ́ː] : 「seeの過去形」</li>
</ul>
<br />
❖ "To your tired eyes ~ "「あなたの疲れた目に、私が、異った世界のヴィジョンを見せてあげよう」。地獄の様相ばかりを見てきて疲れ果てたあなたの目に、天の王国のヴィジョン(情景)を見せてあげよう。"so new and clean ~ "「それは、あまりにも新しく、清潔で、新鮮なので、あなたは、あなたが以前見てきた痛みや悲しみを忘れてしまうだろう」。仏教的な言い方をすれば、そこは浄土ということになる。新しく、清潔で、新鮮な世界なのだ。苦も痛みも悲しみもない。幻想はすべて消滅し、真実だけが光り輝く世界である。イエスは、その天の王国、浄土世界のヴィジョンをあなたに見せてくれると言う。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Yet this a vision is which you must share with everyone you see, for otherwise you will behold it not. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>share [ʃέər] : 「分かち合う、共有する、共に味わう」</li>
<li>otherwise [ʌ́ðərwàiz] : 「さもなければ、そうしないと」</li>
<li>behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」</li>
</ul>
<br />
❖ "Yet this a vision is ~ "「しかし、このヴィジョンは、あなたが目にするすべての人達と分かち合わなくてはならないヴィジョンである」。"for otherwise ~ "「なぜなら、さもなければ、あなたはそのヴィジョンを見ることはないだろうからだ」。あなたが、排他的に、独占的に、天の王国を見ようとしてはいけない。あなたと同胞は自他一如であり、あなたの目を通して同胞はヴィジョンを見、同胞の目を通してあなたはヴィジョンを見るのである。いわば、浄土世界のヴィジョンを、神の子全体で分かち合うのだ。分かち合うことで、ヴィジョンは拡張増大する。天の王国の大パノラマが壮大に展開することとなる。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>To give this gift is how to make it yours. And God ordained, in loving kindness, that it be for you.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>ordain [ɔːrdéin] : 「定める、命じる、運命づける」</li>
<li>loving [lʌ́viŋ] : 「愛情を抱いた、愛情がある、愛情あふれる」</li>
<li>kindness [káindnis] : 「親切、思いやり」</li>
</ul>
<br />
❖ "To give this gift ~ "「この贈り物を与えることが、そのヴィジョンをあなたのものとする方法である」。"To give this gift"「この贈り物を与えること」とは、天の王国のヴィジョンを他者に与えること。排他的にならずに、同胞と共に、天の王国のヴィジョンを見ようとすること。その選択を、あなたが自由な意思をもって選んだとき、あなたは、天の王国のヴィジョンを見ることが出来る。天の王国への入城の切符を手に入れることが出来るのである。"And God ordained ~ "「神は、愛に満ちた優しさをもって、そのヴィジョンがあなたのものになるようにと定めたのだ」。ここの"it"を、天の王国のヴィジョンと解釈して訳してみたのだが、天の王国そのものであると解釈してもいい。天の王国は、神のみが住まう場所ではない。神が、神の子のために用意した安住の場所なのだ。あなたの故郷であり、帰り着くべき唯一の家である。そのように神は定めたのだ。あなたは、天の王国への回帰を運命づけられているのである。それに気付き、受け入れ、選択すること、そこからすべてが始まるのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-29770781460783065772012-10-20T07:35:00.001+09:002012-10-20T07:36:42.515+09:00T-31.VIII.5:1 ~ T-31.VIII.6:5<br />
<span style="font-size: large;"><b>5. Learn, then, the happy habit of response to all temptation to perceive yourself as weak and miserable with these words:</b></span><br />
<span style="font-size: large;"><b><i>I am as God created me. His Son can </i></b></span><br />
<span style="font-size: large;"><b><i> suffer nothing. And I am His Son.</i></b></span><br />
<br />
<ul>
<li>learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜に精通する」</li>
<li>habit [hǽbit] : 「習慣、癖、傾向、気質」</li>
<li>response [rispάns] : 「反応、反響、返答、回答」</li>
<li>temptation [temptéiʃən] : 「誘惑、衝動、誘惑物」</li>
<li>perceive [pərsíːv] : 「知覚する、」</li>
<li>weak [wíːk] : 「弱い、弱った、衰えた、弱体な、無力な」</li>
<li>miserable [mízərəbl] : 「惨めな、悲惨な、不幸な、哀れな」</li>
<li>create [kriéit] : 「創造する、創り出す」</li>
<li>suffer [sʌ́fər] : 「苦しむ、経験する、被る」</li>
</ul>
<br />
❖ "Learn, then, the happy ~ "「そこで、次の言葉を口に出して、あなた自身を弱く惨めな者と知覚したくなるあらゆる誘惑に反応出来る、幸せな習慣を学び取りなさい」。"I am as God ~ "「私は、神が私を創造したままの私である」。"His Son can ~ "「神の子は、どんな苦しみも被(こうむ)ることは出来ない」。"And I am ~ "「そして、私は、その神の子である」。エゴは、あなたを幻想に留め置くために、様々な誘惑を仕掛けてくる。その誘惑に負けたあなたが経験するものは、すべて苦と痛みであり、自分が弱く惨めな人間だと感じさせるものばかりであった。しかし、そんな時こそ、誘惑に負けない反応を習慣的に身に付けよう。次のように口ずさめばいい。自分は神の創造した神の子であり、神の子は苦悩を背負うことはないのだ、と。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Thus is Christ's strength invited to prevail, replacing all your weakness with the strength that comes from God and that can never fail. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」</li>
<li>strength [stréŋkθ] : 「力、強さ、体力」</li>
<li>invite [inváit] : 「招待する、招く、〜を頼む、懇願する」</li>
<li>prevail [privéil] : 「勝つ、勝る、勝利を得る」</li>
<li>replace [ripléis] : 「〜を取り替える、〜を置き換える、〜を交換する」</li>
<li>weakness [wíːknis] : 「弱さ、弱いこと、虚弱、脆弱性」</li>
<li>fail [féil] : 「失敗する、しくじる」</li>
</ul>
<br />
❖ "Thus is Christ's strength ~ "「こうして、(エゴの誘惑に)打ち勝つために、キリストの力が招き入れられることになる」。"Christ's strength"「キリストの力」とは、実相的なパワーのことで、幻想を消滅させる力である。真実を真実たらしめる力である。もちろん、あなたが自分の自由意思で、キリストの力を招き入れたのだ。正しい選択をしたのだ。"replacing all your ~ "「そして、あなたのすべての弱さは、神からやって来る力、決してやり損ねたりしない力によって、置き換えられるのである」。幻想に過ぎないあなたの弱さが、実相の力、つまり神が与えてくれたパワーによって置き換えられ、そして、消滅させられるのだ。それが失敗することは、決してない。なぜなら、真実が現実化しないことは不可能であり、神の辞書に失敗という文字はないからだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And thus are miracles as natural as fear and agony appeared to be before the choice for holiness was made. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>miracle [mírəkl] : 「奇跡、驚くべきこと、奇跡的な出来事」</li>
<li>natural [nǽtʃərəl] : 「自然の、普通の、ありのままの、当然の」</li>
<li>fear [fíər] : 「恐れ、恐怖」</li>
<li>agony [ǽɡəni] : 「激しい苦痛、苦悶、苦しみ」</li>
<li>appear [əpíər] : 「〜のように見える、〜と思われる、〜らしい」</li>
<li>choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」</li>
<li>holiness [hóulinis] : 「神聖、高潔」</li>
</ul>
<br />
❖ "And thus are miracles ~ "「こうして、神聖さを選び取る前は、恐れと苦悩が自然に見えたように、(今は)奇跡が自然なものになる」。誘惑に屈して幻想を選択した結果が恐れと苦悩であった。しかし今、キリストの力という神聖さを選択した結果、その幻想に過ぎない恐れと苦悩が消滅するという奇跡が、実に自然に見えてくる。奇跡とは、幻想の消滅であり、真実の現れに過ぎないからだ。奇跡は、一番自然な現象なのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>For in that choice are false distinctions gone, illusory alternatives laid by, and nothing left to interfere with truth.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>false [fɔ́ːls] : 「うその、虚偽の、誤った、本物でない、偽の」</li>
<li>distinction [distíŋkʃən] : 「差異、区別、特徴、特質」</li>
<li>gone [ɡɔ́ːn] : 「goの過去分詞形」</li>
<li>illusory [ilúːsəri] : 「幻影の、幻想の、錯覚の」</li>
<li>alternative [ɔːltə́ːrnətiv] : 「選択肢、取って代わるもの、代替手段」</li>
<li>laid [léid] : 「layの過去・過去分詞形」</li>
<li>lay [léi] : 「置く、横たえる、寝かせる」</li>
<li>lay by : 「脇に置く、捨てる、諦める」</li>
<li>left [léft] : 「leaveの過去・過去分詞形」</li>
<li>leave [líːv] : 「〜を残す、置きっぱなしにする、置き忘れる」</li>
<li>interfere [ìntərfíər] : 「邪魔をする、妨げる、遅らせる」</li>
<li>truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」</li>
</ul>
<br />
❖ "For in that choice ~ "「なぜなら、その選択によって、誤った区別が去り、幻想の選択肢が捨てられ、」"and nothing left ~ "「真実を邪魔する何ものも残されないからだ」。ここの"false distinctions"「誤った区別」とは、恐れ、痛み、苦、憎悪、怒り、嫉妬、悲しみ、等々の悪感情が、個々別々に見えていたが、という意味合い。しかし、そのすべてが幻想という一つの原因に根ざしたものだと知ったのだ。分離も区別もないと知ったのだ。その結果、二度と幻想を選択しない、という決意が生まれたのである。もはや、何ものにも、真実は邪魔されることはない。真実が、明瞭にヴィジョンされるようになったのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>6. You are as God created you, and so is every living thing you look upon, regardless of the images you see. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>living thing : 「生き物、生物」</li>
<li>look upon : 「〜を見る」</li>
<li>regardless of : 「〜にかかわらず」</li>
<li>image [ímidʒ] : 「イメージ、画像、像、映像」</li>
</ul>
<br />
❖ "You are as God ~ "「あなたは、神があなたを創造した、そのままのあなたである」。"and so is every ~ "「そして、あなたが目にする生きとし生けるものすべても、あなたの目にどんなイメージとして映ろうとも、同様である」。命は、それがどんな形をとろうが(regardless of the images you see)、命として同等である。可愛い小鳥も、怖いワニも、物静かなシダも、愉快なミジンコも、命としてはそこに区別はない。神が平等に創造した命である。もちろん、神の子としてのあなたの命も同様である。言い換えれば、命は分裂などしておらず、実相世界では単一の存在である。だから、命に序列など存在しないのだ。<br />
蛇足になるが、ここで言う命とは、死に至る命のことではない。肉体的な命ではない。命がとる形など幻想だのだ(regardless of the images you see)。命とは、実相的に永遠不変であって、分裂の出来ない単一の存在である。命とは、神の息吹のことだ。神の愛の煌(きら)めきである。神の放つ光なのだ。古今東西、多くの愚か者が永遠の命を手に入れようと不老長寿の魔法(薬)を求めた。しかし、真実は、不老長寿は、実は彼らの心の中にこそ存在したのだ。永遠は、形(肉体)に宿ることは出来ない。真実が幻想を宿とすることは不可能なのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>What you behold as sickness and as pain, as weakness and as suffering and loss, is but temptation to perceive yourself defenseless and in hell. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」</li>
<li>sickness [síknis] : 「病気」</li>
<li>pain [péin] : 「痛み、痛覚、疼痛、苦痛」</li>
<li>suffering [sʌ́fəriŋ] : 「苦しみ、苦痛、悩み」</li>
<li>loss [lɔ́s] : 「失うこと、喪失、紛失」</li>
<li>temptation [temptéiʃən] : 「誘惑、衝動、誘惑物」</li>
<li>perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」</li>
<li>defenseless [difénslis] : 「無防備の、防御手段がない」</li>
<li>hell [hél] : 「地獄、生き地獄」</li>
</ul>
<br />
❖ "What you behold ~ " 「あなたが、(何かを)病として見ること、痛みとして、弱さとして、苦痛として、喪失として見ることは、あなた自身を無防備で、地獄に住む者と知覚する誘惑に過ぎない」。あなたの肉体的な感覚器官が、ある対象を病であるとか苦痛であるとか、あるいは弱さや喪失と知覚したなら、それはあなたが幻想に騙されている証拠であって、あなた自身が、痛みにや苦に対して無防備な地獄の住人と見なしていることを意味する。エゴが仕掛ける幻想の誘惑に負けている証拠だ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Yield not to this, and you will see all pain, in every form, wherever it occurs, but disappear as mists before the sun. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>yield [jíːld] : 「降伏する、屈服する」</li>
<li>form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造、姿」</li>
<li>wherever [hwεərévər] : 「どこへ〜しても、どこで〜であろうとも」</li>
<li>occur [əkə́ːr] : 「起こる、発生する、生じる」</li>
<li>disappear [dìsəpíər] : 「存在しなくなる、なくなる、消滅する」</li>
<li>mist [míst] : 「霧、かすみ、もや」</li>
</ul>
<br />
❖ "Yield not to this ~ "「こんな誘惑に屈してはいけない」。"and you will ~ "「屈しなければ、あなたは、痛みがどんな形をとろうが、どこで起きようが、太陽の前で霧が消滅するように、すべての痛みが消滅するのを目撃するだろう」。幻想に引き込まれる誘惑に負けさえしなければ、幻想は自ら消滅していくのだ。太陽という真実の光が霧という幻想を吹き消してしまうように、あらゆる痛みは消滅する。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>A miracle has come to heal God's Son, and close the door upon his dreams of weakness, opening the way to his salvation and release. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>heal [híːl] : 「治す、治癒する、治療する、癒やす、救う」</li>
<li>close [klóuz] : 「閉じる、閉める、閉鎖する、封鎖する」</li>
<li>salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」</li>
<li>release [rilíːs] : 「釈放、救出、解放」</li>
</ul>
<br />
❖ "A miracle has come ~ "「奇跡が、神の子をヒーリングするためにやって来た」。今、ヒーリングという奇跡が起きる。"and close the door ~ "「神の子の弱き夢の扉を閉じ、」"opening the way ~ "「神の子の救いと解放への道を開くのだ」。くどいようだが、ACIMの言う奇跡とは、幻想からの解放、幻想からの目覚め、実相への目覚めを意味し、それがヒーリングである。空中浮遊を見せ物にする魔術が奇跡なのではない。お香を焚(た)いてストレスを取る癒しがヒーリングなのではない。もっとも、それもまた楽しいのだが、しかし、お遊びに過ぎない。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Choose once again what you would have him be, remembering that every choice you make establishes your own identity as you will see it and believe it is.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」</li>
<li>once again : 「またしても、再度、いま一度、今度も」</li>
<li>remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」</li>
<li>choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」</li>
<li>establish [istǽbliʃ] : 「確立する、成立させる、達成する」</li>
<li>identity [aidéntəti] : 「正体、身元、独自性、固有性、同一性」</li>
<li>believe [bilíːv] : 「信じる、真に受ける、確信する、信頼する」</li>
</ul>
<br />
❖ "Choose once again ~ "「〜を思い出しながら、あなたが、神の子がどうあって欲しいのか、もう一度、選択しなさい」。"remembering that ~ "「あなたが選択する毎に、あなたがそれを見て信じた通りに、あなた自身の正体を確立するのだと思い出しながら、」あなたが、神の子がどうあって欲しいのか、もう一度、選択しなさい。あなたが神の子を、猿から進化した動物と見て取ってそれを信じたなら、あなたは猿から進化した動物に過ぎない自分を確立し、神が創造した神聖な神の子だと見て取ってそれを信じたなら、あなたは神聖な神の子として自己を確立する。あなたが選択したままに、自己が現実化するのだ。夢を見続けていたいなら、それを選択すればいい。夢から目覚めたいなら、それを選択すればいい。あなたが選択した方が現実化する。つまり、そのどちらも、実相的には既に起きてしまっていて、いわばビデオに記録されていると思えばいい。どちらかのビデオを選択して、あなたは再生させるのだ。それによって、あなたの運命は決まる。運命は既に決まっている。しかし、選択するのはあなた自身なのだ。あなたの自由意思で選ばなくてはいけない。神は決して強制しない。急(せ)かせることもない。神はただ静かに待っている。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-54272133314212158322012-10-18T20:35:00.001+09:002012-10-18T20:35:40.954+09:00T-31.VIII.3:1 ~ T-31.VIII.4:6<br />
<span style="font-size: large;"><b>3. Trials are but lessons that you failed to learn presented once again, so where you made a faulty choice before you now can make a better one, and thus escape all pain that what you chose before has brought to you. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>trial [tráiəl] : 「試練、苦難、努力、取り組み」</li>
<li>fail [féil] : 「〜しそこなう、履行しない」</li>
<li>present [préznt] : 「示す、提起する、渡す、提示する」</li>
<li>once again : 「またしても、再度、もう一度」</li>
<li>faulty [fɔ́ːlti] : 「欠陥のある、不完全な、誤った」</li>
<li>before [bifɔ́ːr] : 「以前に、前に、早く、先に」</li>
<li>choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」</li>
<li>better [bétər] : 「より良い、より望ましい」</li>
<li>thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」</li>
<li>escape [iskéip] : 「逃げる、ずらかる、脱出する、抜ける」</li>
<li>pain [péin] : 「痛み、痛覚、疼痛」</li>
<li>chose [tʃóuz] : 「chooseの過去形」</li>
<li>choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」</li>
<li>brought [brɔ́ːt] : 「bringの過去・過去分詞形」</li>
<li>bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」</li>
</ul>
<br />
❖ "Trials are but ~ "「試練とは、あなたが学び損(そこ)ねたレッスンがもう一度提示されたということなのだ」。あなたを実相的に進歩させるべきレッスンが、運命という形をとってあなたに与えられるのだが、それを学び損ねたとき、同様のレッスンがいつか再び、あなたに運命として提示される。それが、試練や苦難の様相を帯びて、あなたの目には映るのだ。しかし、試練や苦難は、あなたにとって再び学び直すことの出来る絶好のチャンスなのだ。"so where you ~ "「そこで、以前、あなたが誤った選択をした場所で、今や、より良い選択が出来る」。以前は、エゴの誘惑に負けて幻想を選択してしまったが、今度こそ、ホーリー・スピリットの導きに従って実相を選択すればいい。"and thus escape ~ "「こうして、以前あなたが選択したあらゆる痛みからの脱出が、あなたにもたらされることになる」。エゴの誘惑に負けて幻想を選択した結果が、絶えざる苦と痛みであった。しかし、ホーリー・スピリットの導きに従って実相を選択すれば、その幻想の苦と痛みから、あなたは脱出することが出来る。苦と痛みからの救いは、あなた自身が選択するものなのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>In every difficulty, all distress, and each perplexity Christ calls to you and gently says, "My brother, choose again. "</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>difficulty [dífikʌ̀lti] : 「困難、難事、難儀、面倒なこと、問題」</li>
<li>distress [distrés] : 「苦悩、悲嘆、苦痛、悩み、嘆き」</li>
<li>perplexity [pərpléksəti] : 「当惑、途方に暮れること、混乱、紛糾、難局、難問」</li>
<li>gently [dʒéntli] : 「親切に、静かに、優しく、穏やかに」</li>
</ul>
<br />
❖ "In every difficulty ~ "「あらゆる困難、すべての苦悩、そして、一つ一つの難局の中でこそ、キリストはあなたに呼びかけ、次のように優しく言う」。"My brother, ~ "「『我が同胞よ、もう一度、選択しなさい』」。自ら救いを選択した者には、キリストが出現する。もちろん、天から降りてくるのではない。あなたの心の中にキリストが見えてくるのだ。そのキリスト、救い主が、あなたに優しく語りかける。「もう一度、選択しなさい」。今度こそ、ホーリー・スピリットの導きに従って実相を選択しなさい。エゴの誘惑に負けてはいけない。そろそろ、幻想の茶番劇に幕を下ろしてもいい頃ではないか。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>He would not leave one source of pain unhealed, nor any image left to veil the truth. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>leave [líːv] : 「〜を残す、置きっぱなしにする、置き忘れる」</li>
<li>source [sɔ́ːrs] : 「もと、源、起源」</li>
<li>unhealed [ʌnhíːld] : 「治癒していない、未治癒の」</li>
<li>image [ímidʒ] : 「イメージ、画像、像、映像」</li>
<li>left [léft] : 「leaveの過去・過去分詞形」</li>
<li>veil [véil] : 「〜を覆う、〜を隠す」</li>
<li>truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」</li>
</ul>
<br />
❖ "He would not ~ "「キリストは、痛みの源の、ただの一つでさえ、癒されないままに取り残すことはない」。"nor any image ~ "「どんな(幻想の)イメージも、真実を覆い隠したままにはしない」。キリストのヒーリングは、幻想を消滅させることである。あらゆる痛み、その原因は、幻想に根ざしている。あらゆるイメージは幻想である。そのすべての幻想を、キリストは消し去ってくれる。実相的ヒーリングは奇跡である。しかし、これを選択するのは、もちろん、あなたなのだ。あなたの自由意思による選択なくして、奇跡は起きない。キリストの出現はない。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>He would not leave you comfortless, alone in dreams of hell, but would release your mind from everything that hides His face from you. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>leave [líːv] : 「ある状態のままにしておく」</li>
<li>comfortless [kʌ́mfərtlis] : 「慰めにならない、悲しみを抱いたままの、わびしい」</li>
<li>alone [əlóun] : 「独りで、孤立して」</li>
<li>hell [hél] : 「地獄、生き地獄」</li>
<li>release [rilíːs] : 「解除する、釈放する、自由にする、解放する」</li>
<li>hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」</li>
</ul>
<br />
❖ "He would not ~ "「キリストは、あなたを侘(わ)びしいままに捨て置かないし、地獄の夢の中に一人置き去りにしたりしない」。"but would release ~ "「キリストは、キリストの顔をあなたから隠していたあらゆるものから、あなたの心を解放するだろう」。地獄であるこの幻想世界に生きる侘びしさから、キリストはあなたを救い出してくれる。幻想が消滅するからだ。その幻想が、あなたの目からキリストの顔を隠してきたものなのだ。もし今、あなたの心の中にキリストの顔が見えないなら、あなたの目は幻想のベールで覆われている。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>His Holiness is yours because He is the only power that is real in you. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>holiness [hóulinəs] : 「神聖、高潔」</li>
<li>power [páuər] : 「力、能力、勢力」</li>
<li>real [ríəl] : 「実在する、現実の、実際の、本物の」</li>
</ul>
<br />
❖ "His Holiness is yours ~ "「キリストの神聖さは、あなたの神聖さある」。"because He is ~ "「キリストこそ、あなたの心の中の実在するただ一つのパワーだからだ」。"real"とは、実在であり、現実であり、実相であり、真実である、ということ。したがって、キリストこそ、実在するパワーであり、現実のパワーであり、実相的なパワーであり、真実のパワーだ。実体こそが、パワーを持ち得るのだ。幻想がどんなにパワフルに見えようが、エネルギッシュに見えようが、その力もエネルギーも幻想に過ぎない。エネルギーは幻想なのだ。幻想の物体に変化をもたらすものがエネルギーであり、実相の心を動かすものがパワーである。したがって、エネルギーは幻想であり、パワーは実相だ。そして、実相のパワーの、最も強い実体が愛である。<br />
余談になるが、実相の光はエネルギーをもたない。つまり、実相の光は電磁波ではない。実相の光は実相のパワーをもつだけなのだ。愛と言ってもいい。そのパワーの実体を、幻想世界から眺めれば(幻想化すれば)、電磁波として観測され、エネルギーが観測される、という話しである。気もまた、エネルギーではない。パワーである。あなたが愛に心を揺さぶられるとき、あなたは実相の光に接したのであり、実相の光を『見』たのだ。そのとき、あなたの体から強烈な気が発せられる。それもまた、愛の光であり、あなたはパワーに包まれたことになる。仏の後光は、そういうものである。光輪である。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>His strength is yours because He is the Self that God created as His only Son.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>strength [stréŋkθ] : 「力、強さ、体力、強み、長所」</li>
<li>create [kriéit] : 「創造する、創り出す」</li>
</ul>
<br />
❖ "His strength is ~ "「キリストの力は、あなたの力である」。もちろん、ここの『力』とは、物理的な力を意味してはない。実相的なパワーのもつ実行力のことだ。愛の作用力とでも言ったらいいか・・・。心を感動させる、その力だ。"because He is ~ "「なぜなら、キリストは、神が、神の唯一の子として創造した自己だからである」。神は神の子だけを創造した。その神の子の、ある側面がキリストであり、またある側面がホーリー・スピリットである。神の子が神から分離したとき、神の子は、その二つの側面を自分自身から剥離し、手放したのだ。あたかも、キリストとホーリー・スピリットを、神の子とは別の存在として扱うようになったのだ。いや、むしろ、手放して忘れ去ってしまったと言った方が正しい。しかし今、神の子であるあなたは、自分自身がキリストであることを思い出した。あなたに、キリストのパワーと力が蘇ったのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>4. The images you make cannot prevail against what God Himself would have you be. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>prevail [privéil] : 「勝つ、勝る、勝利を得る」</li>
<li>prevail against : 「〜に打ち勝つ、〜をしのぐ」</li>
</ul>
<br />
❖ "The images you ~ "「あなたが作ったイメージは、神自身があなたにこうなって欲しいと望んだ実体に対抗して、打ち勝つことは不可能だ」。神は、神の子を実相的な実体として創造したのだ。神は夢を見ない。その実体が、夢に過ぎないイメージに負けることなど不可能なのだ。幻想は実相に打ち勝つことは出来ない。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Be never fearful of temptation, then, but see it as it is; another chance to choose again, and let Christ's strength prevail in every circumstance and every place you raised an image of yourself before. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>fearful [fíərfəl] : 「おびえている、心配そうな」</li>
<li>fearful of : 「〜を恐れて」</li>
<li>temptation [temptéiʃən] : 「誘惑、衝動、誘惑物」</li>
<li>another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」</li>
<li>chance [tʃǽns] : 「チャンス、好機、機会」</li>
<li>circumstance [sə́ːrkəmstæ̀ns] : 「周囲の事情、環境、状況」</li>
<li>raise [réiz] : 「〜を育てる、引き起こす、膨らませる」</li>
</ul>
<br />
❖ "Be never fearful ~ "「誘惑を恐れてはいけない」。"then, but see ~ "「恐れずに、誘惑をありのままに見ればいいのだ」。"another chance ~ "「つまり、誘惑を、再び選択出来るチャンスだと思えばいい」。"and let Christ's strength ~ "「そして、以前、あなた自身のイメージを立ち上げたあらゆる場所、あらゆる状況に対して、キリストの力が打ち勝つようにさせるチャンスだと思えばいい」。"temptation"「誘惑」とは、エゴの誘いであり、あなたを幻想に留め置こうとする誘惑である。あなたが誘惑に負けそうになったら、その誘惑を恐れることなくありのままに見て、そして、チャンスだと思えばいい。あなたが勝手に描いた自己概念(イメージ)を取り消しに出来るチャンスであり、エゴを駆逐出来る最大のチャンスなのだ。あなたの心の中のキリストに目覚め、キリストのパワーと力をあなたのものとして再生出来る最大のチャンスなのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>For what appears to hide the face of Christ is powerless before His majesty, and disappears before His holy sight. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>appear [əpíər] : 「〜のように見える、〜と思われる」</li>
<li>hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」</li>
<li>powerless [páuərlis] : 「無力な、非力な」</li>
<li>majesty [mǽdʒəsti] : 「尊厳、威厳」</li>
<li>disappear [dìsəpíər] : 「存在しなくなる、なくなる、消滅する」</li>
<li>holy [hóuli] : 「神聖な、聖なる」</li>
<li>sight [sáit] : 「景色、眺め、視野、視界、視力、視覚」</li>
</ul>
<br />
❖ "For what appears ~ "「なぜなら、キリストの顔を覆い隠しているように見えたものは、キリストの尊厳の前ではまったく非力(ひりき)であり、キリストの姿の前では、そんなものは消滅してしまうからだ」。キリストの顔を覆い隠していたものとは、もちろん幻想であり、幻想を誘惑に利用しているエゴである。したがって、本文は、エゴはキリストの尊厳の前ではまったく手も足も出ず、キリストの姿を見れば消滅するしかない、といい意味合いにも解釈出来る。<br />
ところで、"majesty"は、訳せば「「尊厳、威厳」となるだろうが、英語圏外の者には把握しにくい言葉である。間違っても、"arrogance"「尊大」と取り違えてはいけない。神の威光を具えた神聖さ、と捉えたらどうであろうか? 威風堂々たる神聖さ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>The saviors of the world, who see like Him, are merely those who choose His strength instead of their own weakness, seen apart from Him. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>savior [séiviər] : 「救助者、救い手、救済者、救い主」</li>
<li>merely [míərli] : 「ただ単に、単に」</li>
<li>instead [instéd] of : 「〜の代わりに」</li>
<li>weakness [wíːknis] : 「弱さ、弱いこと、虚弱、脆弱性、衰弱」</li>
<li>apart from : 「〜から離れて、〜は別として、〜はさておき」</li>
</ul>
<br />
❖ "The saviors of ~ "「キリストと同じものの見方をする、世界を救う救い主は、キリストからかけ離れたところに見える彼らの弱さの代わりに、キリストの強さを選択した者達に過ぎないのだ」。"their own weakness, seen apart from Him"「キリストからかけ離れたところに見える彼らの弱さ」と訳してみたが、「キリストから離れているために生じた弱さ」という意味合い。要するに、キリストと縁もゆかりもない弱さ、ということ。エゴの誘惑に毒された弱さ、と思ってもいい。それを捨てて、キリストのパワーと力を勝ち取った者が、救い主となる。キリスト自身に生まれ変わるのだ。あなた自身が、そうなるのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>They will redeem the world, for they are joined in all the power of the Will of God. And what they will is only what He wills.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>redeem [ridíːm] : 「〜を救い出す、〜を罪から救う、〜の罪を贖う」</li>
<li>join [dʒɔ́in] : 「参加する、交わる、一緒になる」</li>
<li>will [wíl] : 「意志、願望、意欲」</li>
<li>will [wíl] : 「〜を望む、意図する、命ずる、決意する」</li>
</ul>
<br />
❖ "They will redeem ~ "「彼ら(救い主)は、世界を救うだろう」。世界を罪から救う、という意味合いであって、つまり、世界を罪という幻想から解放する、ということである。"for they are ~ "「なぜなら、彼らは、神の意思というあらゆるパワーに参加したからだ」。"all the power of the Will of God"「神の意思というあらゆるパワー」とは、神が意思した愛のパワーをもつ存在、ということであって、具体的には、キリストという存在であり、ホーリー・スピリットという存在である。簡単に言い直せば、本文は、「なぜなら、彼らは、神の意思を引き継いだ、愛というパワーをもった存在達と手を結んだのだから、彼らは世界を救うだろう」。"And what they ~ "「そして、彼らが意思することは、ただ、神が意思することになるだろう」。救い主となったあなたは、神の意思から外(はず)れることはない。神とともにあるからだ。キリストとなったあなたは、そういう生き方が出来るのである。そう生きることが、あなたがこの世に生まれてきた目的である。あなたは、それを誓って生まれ出てきた。それを思い出す時期ではないだろうか。心に問い掛けてみるべきだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-72669289138874924282012-10-15T10:09:00.001+09:002012-10-15T10:10:07.934+09:00T-31.VIII.1:1 ~ T-31.VIII.2:7<br />
<br />
<div style="text-align: center;">
<span style="font-size: x-large;"><b>VIII. Choose Once Again</b></span></div>
<div style="text-align: center;">
もう一度、選択しなさい</div>
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>1. Temptation has one lesson it would teach, in all its forms, wherever it occurs. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>temptation [temptéiʃən] : 「誘惑、衝動、誘惑物」</li>
<li>teach [tíːtʃ] : 「〜を教える、指導する」</li>
<li>form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造、現れ、姿」</li>
<li>wherever [hwεərévər] : 「どこへ〜しても、どこで〜であろうとも」</li>
<li>occur [əkə́ːr] : 「起こる、発生する、生じる、現れる」</li>
</ul>
<br />
❖ "Temptation has one ~ "「誘惑には、それが教えようとする一つのレッスンがある」。"in all its ~ "「どんな形をとろうが、どこで起きようが」。ACIMで言う誘惑とは、幻想に留まろうとする衝動であるから、誘惑がどんな形をとろうが、どこで起きようが、その誘惑は、あなたが幻想にどっぷり浸(つ)かりきって、そこから抜けようとしない、という事実を教えている。具体的には、次の文章。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>It would persuade the holy Son of God he is a body, born in what must die, unable to escape its frailty, and bound by what it orders him to feel. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>persuade [pərswéid] : 「説得する、説得して〜させる、信じ込ませる」</li>
<li>holy [hóuli] : 「神聖な、聖なる」</li>
<li>born [bɔ́ːrn] : 「生まれる、誕生する」</li>
<li>die [dái] : 「死ぬ、死亡する」</li>
<li>unable [ʌnéibl] to do : 「〜することができない」</li>
<li>escape [iskéip] : 「逃げる、ずらかる、脱出する、抜ける」</li>
<li>frailty [fréilti] : 「弱さ、もろさ」</li>
<li>bound [báund] : 「bindの過去・過去分詞形」</li>
<li>bind [báind] : 「縛る、結び付ける」</li>
<li>order [ɔ́ːrdər] : 「〜を命令する、命じる、指図する」</li>
<li>feel [fíːl] : 「感じがする、感じる」</li>
</ul>
<br />
❖ "It would persuade ~ "「誘惑は、神聖な神の子に、彼は肉体であり、死すべきものとして生まれ、脆(もろ)さから逃れることは出来ず、肉体が彼に感じさせるものによって縛りつけられている、と信じ込ませようとしている」。誘惑は、そのほとんどは、肉体的な欲を満足させたいという衝動である。肉体こそが実在である、という前提に立ってこそ、誘惑は存在する。したがって、肉体的な感覚器官が知覚する感覚から逃れることは出来ず、もちろん、肉体のもつ脆弱性、つまり、傷つきやすさ、病、そして死から逃れることも出来ない。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>It sets the limits on what he can do; its power is the only strength he has; his grasp cannot exceed its tiny reach. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>limit [límit] : 「限度、制限」</li>
<li>power [páuər] : 「力、能力、勢力」</li>
<li>strength [stréŋkθ] : 「力、強さ、体力」</li>
<li>grasp [ɡrǽsp] : 「把握、理解、保持、支配」</li>
<li>exceed [iksíːd] : 「超える、上回る、突破する」</li>
<li>tiny [táini] : 「とても小さい、ちっぽけな」</li>
<li>reach [ríːtʃ] : 「届く距離、届く距離」</li>
</ul>
<br />
❖ "It sets the limits ~ "「肉体は、神の子が出来ることに限界を設ける」。神の子は、肉体が出来ること以上のことは出来ない。つまり、"its power is ~ "「肉体のもつパワーだけが、神の子のもつ力であり、」"his grasp cannot ~ "「肉体の手が届くちっぽけな範囲を越えて(何かを)把握することは不可能なのだ」。もっとも、この世界では、その肉体のもつ限界に挑戦することが美化されて、各種のスポーツが成立するわけで、オリンピックがもてはやされる所以(ゆえん)である。しかし、肉体のもつ限界に甘んじて、幻想の範囲に留まることは、エゴの誘惑に負けていることに変わりはない。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Would you be this, if Christ appeared to you in all His glory, asking you but this:</b></span><br />
<div style="text-align: center;">
<span style="font-size: large;"><b><i>Choose once again if you would take your place</i></b></span></div>
<div style="text-align: center;">
<span style="font-size: large;"><b><i> among the saviors of the world, or would remain in </i></b></span></div>
<div style="text-align: center;">
<span style="font-size: large;"><b><i>hell, and hold your brothers there.</i></b></span></div>
<div style="text-align: center;">
<div style="text-align: left;">
<span style="font-size: large;"><b>For He has come, and He is asking this.</b></span></div>
</div>
<br />
<ul>
<li>appear [əpíər] : 「現れる、出現する、登場する」</li>
<li>glory [ɡlɔ́ːri] : 「栄光、称賛、名誉、誇り、壮観、荘厳」</li>
<li>choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」</li>
<li>once again : 「またしても、再度、またまた、またもや、もう一度」</li>
<li>take one's place : 「地位を占める、位置につく」</li>
<li>among [əmʌ́ŋ] : 「〜の間で、〜に囲まれて」</li>
<li>savior [séiviər] : 「救助者、救い手、救済者、救い主」</li>
<li>remain [riméin] : 「とどまる、残る、滞在する」</li>
<li>hell [hél] : 「地獄、生き地獄」</li>
<li>hold [hóuld] : 「とどめておく、拘束する、保持する」</li>
</ul>
<br />
❖ しかし、"Would you ~ "意訳する、「あなたは、次のような状況に置かれたら、どうであろうか」。"if Christ appeared ~ "「もし、キリストが、栄光に包まれながらあなたの目の前に現れ、次のようにあなたに頼んだら、(あなたはどうするだろうか)」。"Choose once again ~ "「あなたは、この世界の救い主としてあなたの立ち位置を確保したいのか、あるいは、この地獄の世界に、あなたの同胞を拘束しながら、留まっていたいのか、もう一度、選択しなさい」。"For He has ~ "「と言うのも、キリストはすでにやって来て、あなたに、そう頼んでいるのだ」。キリストが栄光に包まれながら現れたら、とあるが、キリストが天から降臨するという意味ではない。あなたの心の中に住まうキリストが、あなたの目に、栄光に包まれた姿で見えてきたら、という意味合いである。つまり、あなたが自身がキリストだと知ったなら、という意味だ。それでもなお、あなたはこの幻想世界に留まりたいのか、それとも、自分がキリストだと受け入れて、世界を救おうとするか。そのどちらかを、あなたは選択しなくてはならない。実相をとるか、幻想をとるか、再度、選択するのだ。キリストはすでにあなたの目の前に来ている。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>2. How do you make the choice? How easily is this explained! You always choose between your weakness and the strength of Christ in you.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」</li>
<li>easily [íːzili] : 「容易に、たやすく、苦もなく、気楽に、安易に」</li>
<li>explain [ikspléin] : 「〜を説明する、明らかにする」</li>
<li>always [ɔ́ːlweiz] : 「いつも、以前からずっと、常にいつでも」</li>
<li>between A and B : 「AとBとの間で」</li>
<li>weakness [wíːknis] : 「弱さ、弱いこと、虚弱、脆弱性」</li>
</ul>
<br />
❖ "How do you ~ "「どうやって、あなたはこの選択をするのだろうか」。"How easily is ~ "「これを説明するのは、実に簡単だ」。"You always choose ~ "「あなたは常に、あなたの弱さと、あなたの心の中のキリストのもつ強さの間で選択しているのだ」。"your weakness"「あなたの弱さ」とは、肉体を実在だと信じる誘惑に負けてしまう弱さのとこだ。肉体的な欲に負けてしまう弱さである。"the strength of Christ"「キリストの強さ」とは、幻想を幻想として認識し、それを赦す強さである。幻想を赦して、幻想を消滅させてしまう強さのことである。心の強さだ。あなたは日常において、常に、その両者の間で選択をしている。で、大方(おおかた)は、"your weakness"「あなたの弱さ」を選択してしまっている。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And what you choose is what you think is real. Simply by never using weakness to direct your actions, you have given it no power. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>real [ríəl] : 「実在する、現実の、実際の、本物の」</li>
<li>simply [símpli] : 「造作なく、たやすく、全く、とても、本当に」</li>
<li>direct [dirékt] : 「〜に〜するよう指示する、命令する」</li>
<li>action [ǽkʃən] : 「活動、行動、動き、動作」</li>
<li>given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」</li>
</ul>
<br />
❖ "And what you choose ~ "「そして、あなたが選んだものが、あなたが現実だと思うものになる」。あなたの弱さを選択したら、肉体的な幻想があなたの現実となり、キリストの強さを選択したなら、心の実相があなたの現実になる。現実を選択するものあなたなのだ。"Simply by never ~ "「ただ単に、あなたの行動を指図する弱さを使おうとしないことによって、あなたは、その弱さに力を与えることがなくなるのだ」。つまり、肉体の誘惑に負けなけらば、肉体にパワーを与えることもなくなる。幻想に騙されなければ、幻想に力を与えることもなくなるのだ。それを選択するのは、もちろん、あなた自身である。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And the light of Christ in you is given charge of everything you do. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>light [láit] : 「光、ライト、明かり」</li>
<li>charge [tʃάːrdʒ] : 「充電、帯電、電荷、監督、義務、責任」</li>
</ul>
<br />
❖ "And the light of ~ "意訳する、「そうすれば、あなたの心の中のキリストの光によって、あなたが行うことすべてがチャージ(充電)される」。つまり、あなたの行いのすべてが、キリストの光によって輝き出し、肉体の弱さを超越して、あなたは無限に強くなれるのだ。簡単に言えば、あなたの行いすべてがキリスト化される。あなたは、この世界の救い主として行動することになるのである。あなたが、キリストの栄光を発するのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>For you have brought your weakness unto Him, and He has given you His strength instead.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>brought [brɔ́ːt] : 「bringの過去・過去分詞形」</li>
<li>bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」</li>
<li>instead [instéd] : 「代わりに、それよりむしろ」</li>
</ul>
<br />
❖ "For you have ~ " 直訳すると、「あなたの心の中のキリストの光が、あなたが行うことすべてに託されている」、「あなたが行うことすべての責任を負っている」となるが、ここは大いに意訳して、「なぜなら、あなたは、あなたの弱さをキリストに差し出し、代わりに、キリストがあなたにキリストの強さを与えたからだ」。あなたは、幻想という誘惑(あなたの弱さ)を放棄し、その代わりに、実相というパワー(心の力)をキリストからもらったのだ。チャージされたのだ。だから、あなたはキリストとして、パワフルな栄光を発し、この世界の救いの道を堂々と歩むことになる。そこには恐れはない。なぜなら、あなたには、実相的な無限のパワー(本当の強さ)が与えられたからだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-14369908671935204592012-10-13T08:41:00.000+09:002017-12-30T08:47:10.755+09:00T-31.VII.14:1 ~ T-31.VII.15:7<span style="font-size: large;"><b>14. Be vigilant against temptation, then, remembering that it is but a wish, insane and meaningless, to make yourself a thing that you are not. </b></span><br />
<ul>
<li>vigilant [vídʒələnt] : 「油断がない、用心深い」</li>
<li>temptation [temptéiʃən] : 「誘惑、衝動」</li>
<li>insane [inséin] : 「ばかげた、正気でない」</li>
<li>meaningless [míːniŋlis] : 「意味のない、無意味な」</li>
</ul>
❖ "Be vigilant ~ "「誘惑に対して油断がないようにしなさい」。"then, remembering ~ "「そして、誘惑とは、あなた自身をあなたではないものにしようとする、狂気的で意味のない願いに過ぎないのだと覚えておきなさい」。エゴの誘惑は、あなたが罪のない神の子だという真実を否定し、あなたを苦と痛みの幻想世界に閉じ込めておこうとする。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And think as well upon the thing that you would be instead. </b></span><br />
<ul>
<li>as well : 「同じに、おまけに、その上」</li>
<li>think on : 「〜を熟考する」</li>
<li>instead [instéd] : 「代わりに、そうしないで」</li>
</ul>
❖ "And think as ~ "「同時に、代わりの自分がどんなものなのか、考えて見なさい」。本当の自分ではなく、その代わりの自分の姿をよく観察してみなさい。実相的な自分に代わる幻想的な自分の有様をよく見てみなさい。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>It is a thing of madness, pain and death; a thing of treachery and black despair, of failing dreams and no remaining hope except to die, and end the dream of fear. </b></span><br />
<ul>
<li>madness [mǽdnis] : 「狂気、熱狂」</li>
<li>treachery [trétʃəri] : 「不信、裏切り」</li>
<li>despair [dispέər] : 「絶望、失望、落胆」</li>
<li>fail [féil] : 「失敗する、しくじる」</li>
<li>remain [riméin] : 「残る、残存する」</li>
<li>except [iksépt] : 「ただし、除いて」</li>
</ul>
❖ "It is a thing ~ "「それは、狂気と痛みと死の塊だ」。"a thing of ~ "「裏切りと真っ暗な絶望の姿であり、果たされぬ夢であり、死によって恐れの夢を終わらせようとする以外に残された希望のない姿である」。これが、この世におけるあなたの姿。それは現実ではなく、悪夢の中の姿だ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>This is temptation; nothing more than this. Can this be difficult to choose against? </b></span><br />
<ul>
<li>nothing more than : 「〜に過ぎない、〜でしかない」</li>
<li>difficult [dífikʌ̀lt] : 「困難な、厳しい」</li>
<li>choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」</li>
</ul>
❖ "This is ~ "「これが誘惑であり、これ以上のものではない」。こういう姿があなたの現実なのだと信じさせようとすることが、エゴの誘惑だ。悪夢を信じさせようとする以上のものではない。"Can this be ~ "「これに対抗する選択をすることは難しいだろうか」。エゴの誘惑に対抗する選択をすることは難しいだろうか。実在する真実を選ぶことは困難なのか。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Consider what temptation is, and see the real alternatives you choose between. There are but two. </b></span><br />
<ul>
<li>consider [kənsídər] : 「よく考える、熟考する」</li>
<li>alternative [ɔːltə́ːrnətiv] : 「別の可能性、取って代わるもの」</li>
<li>between [bitwíːn] : 「〜の相互間で」</li>
</ul>
❖ "Consider what ~ "「誘惑とは何なのかよく考え、あなたが選択する本当の代わりのものを見てみなさい」。"There are ~ "「選択肢は二つしかない」。エゴの誘惑か、ホーリー・スピリットの真実か、あなたはどちらかを選ばなくてはいけない。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Be not deceived by what appears as many choices. There is hell or Heaven, and of these you choose but one.</b></span><br />
<ul>
<li>deceive [disíːv] : 「欺く、だます、裏切る」</li>
<li>appear [əpíərəns] : 「〜のように見える、〜と思われる」</li>
<li>choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」</li>
<li>hell [hél] : 「地獄、生き地獄」</li>
<li>heaven [hévən] : 「天国、天」</li>
</ul>
❖ "Be not deceived ~ "「多くの選択肢があるように見えるかもしれないが、騙されないようにしなさい」。エゴは、手を変え品を変えて様々な誘惑を提示し、あなたを惑わすだろうが、形が違うだけでどれも一緒だ。"There is hell ~ "「地獄か天の王国か、あなたが選択できるのはそのうちの一つだけである」。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>14. Let not the world's light, given unto you, be hidden from the world. </b></span><br />
<ul>
<li>hidden [hídn] : 「hide の過去分詞形」</li>
<li>hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」</li>
</ul>
❖ "Let not the ~ "「あなたに与えられたこの世界を照らす光を、世界から隠してしまわないようにしなさい」。あなたが天の王国を選択すれば、あなたは真実の光を与えられる。その光を隠さずに世界に向けて放つのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>It needs the light, for it is dark indeed, and men despair because the savior's vision is withheld and what they see is death. </b></span><br />
<ul>
<li>indeed [indíːd] : 「実に、本当に、確かに」</li>
<li>despair [dispέər] : 「絶望する」</li>
<li>savior [séiviər] : 「救い手、救済者、救い主」</li>
<li>vision [víʒən] : 「洞察力、視覚、視力」</li>
<li>withhold [wiðhóuld] : 「差し控える、与えないでおく」</li>
</ul>
❖ "It needs ~ "「世界は光を必要としている」。"for it is ~ "「なぜなら、世界は本当に暗く、救い主のヴィジョンが与えられていないので人々は絶望し、目にするものは死であるからだ」。救い主のヴィジョンとは、真実に目覚めた者が目にする光景のこと。闇の幻想が晴れて、真実の光に満たされた光景が広がる。その光が、目覚めたあなたや同胞達によって与えられない限り、世界は闇に閉ざされたままだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Their savior stands, unknowing and unknown, beholding them with eyes unopened. </b></span><br />
<ul>
<li>behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」</li>
<li>unopened [ʌ̀nóupənd] : 「閉じたままの」</li>
</ul>
❖ "Their savior ~ "「彼らの救い主は、知ることも知られることもなく、閉じられたままの目で彼らを見ながら立ちつくす」。あなたは率先してこの世の救い主にならねばならないのだが、今はそのことに気付いていない。幻想からの救いを求める自分の声も、同胞の声も耳に入らず、真実に対して目を閉じたまま偽りの姿を見ているだけだ。そして、幻想の苦と痛みに翻弄されながらその場に立ち尽くす。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And they cannot see until he looks on them with seeing eyes, and offers them forgiveness with his own. </b></span><br />
<ul>
<li>offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる、〜を提供する」</li>
<li>forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し」</li>
</ul>
❖ "And they cannot ~ "「救い主が、見ることの出来る目をもって彼らを見、自分自身の赦しと一緒に彼らに赦しを差し出すまで、彼らは見ることが出来ない」。あなたが率先して目を覚まさなくてはならない。幻想から実相に目覚め、真実をとらえることが出来る目を持ったとき、あなたは悪夢に過ぎない幻想に翻弄されて来たことを知る。同胞達の本当の姿を見ることが出来るようになり、彼らも自分と同じなのだと気付く。あなたは幻想を単なる悪夢に過ぎないと知ってそれを赦し、同胞の悪夢も同時に赦す。こうして、同胞もまた真実に目覚めて、自分たちの本当の姿を見ることが出来るようになる。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Can you to whom God says, "Release My Son! " be tempted not to listen, when you learn that it is you for whom He asks release? </b></span><br />
<ul>
<li>release [rilíːs] : 「解放する、自由にする」</li>
<li>tempt [témpt] : 「〜を誘惑する、〜を唆す」</li>
<li>learn [lə́ːrn] : 「学ぶ、知る、分かる」</li>
<li>release [rilíːs] : 「救出、解放」</li>
</ul>
❖ "Can you to ~ "「『我が子を解放しなさい!』と神によって呼びかけられたあなたは、それに耳を傾けてはいけないと唆(そそのか)され得るだろうか」。もはや、エゴの誘惑に負けることはない。"when you learn ~ "「神が解放を求めているのはあなたなのだと知った今はなおさらだ」。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And what but this is what this course would teach? And what but this is there for you to learn?</b></span><br />
<ul>
<li>course [kɔ́ːrs] : 「講座、課程」</li>
</ul>
❖ "And what but ~ "「そして、このコースが教えようとしていることは、このことをおいて他にあるだろうか」。"And what but ~ "「あなたにとって学ぶべきものは、この他にあるだろうか」。あなたが率先して幻想を赦し、この世界と同胞を悪夢から解放する救い主となること、それに尽きる。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-13788695634310626922012-10-12T18:15:00.003+09:002017-12-28T08:44:39.264+09:00T-31.VII.12:1 ~ T-31.VII.13:7<br />
<span style="font-size: large;"><b>12. Whatever form temptation seems to take, it always but reflects a wish to be a self that you are not. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>whatever [hwʌtévər] : 「どんな〜が〜でも」</li>
<li>form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造」</li>
<li>temptation [temptéiʃən] : 「誘惑、衝動、誘惑物」</li>
<li>always [ɔ́ːlweiz] : 「いつも、以前からずっと、常にいつでも」</li>
<li>reflect [riflékt] : 「〜を映す、示す、反映する」</li>
<li>wish [wíʃ] : 「願い、望みの物、願望、希望」</li>
</ul>
<br />
❖ "Whatever form ~ "「誘惑が、たとえどんな形をとっているかのように見えても、」"it always but ~ "「それは常に、あなたではない自分になりたいと望む願望を表している」。ここの"temptation"「誘惑」とは、前々段落にあった誘惑のことで、"What is temptation but the wish to stay in hell and misery?"という文章を思い出してもらいたい。一言で言えば、幻想に留まりたいと思う誘惑のことだ。幻想の自分自身になりたいと望むのだから、当然、それは本当のあなたではない。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And from that wish a concept rises, teaching that you are the thing you wish to be. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>concept [kάnsept] : 「概念、観念」</li>
<li>rise [ráiz] : 「立ち上がる、起立する、 発生する」</li>
<li>wish [wíʃ] : 「望む、祈る」</li>
</ul>
<br />
❖ "And from that ~ "「そんな望みから、(自己)概念が生じてくる」。たとえば、他者を権力で支配したいと望めば、その思いが、権力者という自己概念をあなたに生じさせるのだ。"teaching that ~ "「その概念が、あなたがなりたいと願っているものになると教えている」。あなたの自己概念があなたを形作っていく。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>It will remain your concept of yourself until the wish that fathered it no longer is held dear. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>remain [riméin] : 「依然として〜のままである」</li>
<li>until [əntíl] : 「〜する時まで」</li>
<li>father [fάːðər] : 「〜を生み出す、〜の父親になる」</li>
<li>no longer : 「もはや〜でない」</li>
<li>held [héld] : 「holdの過去形」</li>
<li>hold [hóuld] : 「心に抱く、保持する、持続する」</li>
<li>dear [díər] : 「親愛な、いとしい、かわいい、敬愛する、大切な」</li>
<li>hold dear : 「惜しむ、可愛がる」</li>
</ul>
<br />
❖ "It will remain your ~ "「概念を生み出した望みがもはや可愛がられなくなるまで、その概念があなたの自己概念として留まることになる」。したがって、たとえば、他者を権力で支配したいという望みが薄れて、今度は、高価な物に囲まれて生きたいと願えば、あなたは権力者という自己概念を捨てて、大金をため込む守銭奴とい自己概念を持つことになる。こういう誘惑は、変化流動し、留まることがない。すべて幻想であり、本当の自分自身に行き着くことはない。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>But while you cherish it, you will behold your brother in the likeness of the self whose image has the wish begot of you. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>while [hwáil] : 「〜の間ずっと、〜する間に、その間に」</li>
<li>cherish [tʃériʃ] : 「〜を大事にする、大切にする」</li>
<li>behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」</li>
<li>likeness [láiknis] : 「似ていること、類似」</li>
<li>in the likeness of : 「〜と偽って、見せ掛けて、見せ掛け、うわべ」</li>
<li>image [ímidʒ] : 「印象、心象、画像、像、映像」</li>
<li>begot [bigɑ́t] : 「begetの過去・過去分詞形」</li>
<li>beget [biɡét] : 「〜を生じさせる、引き起こす、来たす」</li>
</ul>
<br />
❖ "But while you ~ "「しかし、あなたが、そんな自己概念を大切にしている間は、」"you will behold ~ "意訳する、「あなたは、あなたから生じた望み通りのイメージをもつ、あなたにそっくりな者として、同胞を見続けることになろう」。たとえば、他者を権力で支配したいと望めば、その思いが、権力者という自己概念をあなたに生じさせ、それと同時に、同胞もまた、あなたの目には、権力者という自己概念をもつ者に見えてくるのだ。あなたとそっくりなイメージをもつ同胞となる。同胞は、あなたの姿を映す鏡であるから、当然である。あなたが、大金をため込む守銭奴という自己概念を持てば、同胞も守銭奴のように見えてくるのだ。同じ者同士に見えてくるから、弱肉強食の世界が生み出される。勝つか負けるかの世界になるのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>For seeing can but represent a wish, because it has no power to create. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>represent [rèprizént] : 「表す、示す、象徴する、意味する」</li>
<li>power [páuər] : 「力、能力、勢力」</li>
<li>create [kriéit] : 「創造する、創り出す」</li>
</ul>
<br />
❖ "For seeing can ~ "「なぜなら、見ることは、望みを表しているからだ」。あなたは、見たいと思うものを見るのである。"because it has ~ "「なぜなら、見ることは、創造するパワーをもっていないからだ」。想念や思い、願いは現実化するのだが、これには二種類あると思っていい。一つは、実相的な真実を願う思いであり、愛や喜びを願えば、それは真実の創造として実在化する。一方、幻想的な虚偽を願う思いは、幻想としてのイメージを生むだけであって、目には見えるが実在化はしない。幻(まぼろし)が見えてくるだけだ。それは創造などではない。実体がないからだ。たとえば、他者を権力で支配したいと望めば、あなたの目に権力者という自分が見えてくるだろう。現実化するだろうが、所詮、それは幻想に過ぎず、権力者という自分を実相的に創造したことではないのだ。実相世界には権力などと概念はないから、権力者が創造される道理はない。余談になるが、万能の神を、生殺与奪の権利をもつ絶対的な権力者と見立てる宗教は、したがって、似非宗教である。審判する神を描いてみせる宗教もまがい物だ。天の王国には、権力とか審判といかいう概念自体が存在しないからだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Yet it can look with love or look with hate, depending only on the simple choice of whether you would join with what you see, or keep yourself apart and separate.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>hate [héit] : 「憎悪、憎しみ、嫌悪」</li>
<li>depend [dipénd] on : 「〜によって決まる、〜次第である」</li>
<li>simple [símpl] : 「単純な、複雑でない、普通の」</li>
<li>choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」</li>
<li>whether [hwéðər] : 「〜かどうか、〜であろうとなかろうと」</li>
<li>join [dʒɔ́in] : 「交わる、一緒になる」</li>
<li>apart [əpάːrt] : 「離れて、離ればなれで、バラバラに、別々に」</li>
<li>separate [sépərèit] : 「分派した、独立した、分離する」</li>
</ul>
<br />
❖ "Yet it can look with ~ "「しかし、見ることは、愛をもって見ることも、憎しみをもって見ることも可能だ」。つまり、実相的な望みをもって見ることも、幻想的な望みをもって見ることも可能なのだ。前者は実在を創造し、後者は単なる幻(イメージ)を映し出す。"depending only on ~ "「それは、あなたが見る者と結合したいと思うか、あなた自身を引き離して分離したいと願うか、そういう単純な選択に依存している」。あなたが目にする同胞を、自他一如と認識して結合へ向かうことを選択するか、同胞を肉体と見て分離を助長する方向へ向かうことを選択するかで、あなたのものの見方は180度異ってくる。実相へ向かうか幻想へ向かうか、あなたの選択次第なのだ。実相へ向かえば、あなたは真実を創造することが出来、幻想へ向かえば変化流動して崩壊と死へ向かう幻に翻弄されることになる。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>13. The savior's vision is as innocent of what your brother is as it is free of any judgment made upon yourself. It sees no past in anyone at all. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>savior [séiviər] : 「救助者、救い手、救済者、救い主」</li>
<li>vision [víʒən] : 「洞察力、想像力、考え方、視覚、視力」</li>
<li>innocent [ínəsənt] : 「無実の、潔白な、純真な、無邪気な」</li>
<li>be innocent of : 「無罪の、〜の罪を犯していない」</li>
<li>free of : 「ない、免除されている」</li>
<li>judgment [dʒʌ́dʒmənt] : 「判断、判断力、意見、分別」</li>
<li>past [pǽst] : 「過去、昔」</li>
<li>at all : 「全く〜ない、全然〜ない、少しも〜ない」</li>
</ul>
<br />
❖ "The savior's vision is ~ "「救い主のヴィジョンは、」つまり、キリストの実相的なものの見方は、"is as innocent of ~ "「あなたの同胞が何であるかということに関して罪を犯していないし」、簡単に言えば、誤った見方をしていない、ということ。同胞の本当の姿を見ている、ということ。"as it is free of ~ "「同時に、あなた自身にいかなる判断も下したりしない」。理性的判断や善悪判断から超越している、ということ。既成事実を基にして、見たり判断したりすることはないのだ。今現在の潔白な姿だけを見てとる。したがって、"It sees no past ~ "「救い主のヴィジョンは、誰の中にも、まったく、過去の一部さえ見ることはない」。実相は無時間であり、過去現在未来はない。実相的ヴィジョンもまた、過去を基準に見るようなことは決してない。今、この瞬間が存在のすべてである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And thus it serves a wholly open mind, unclouded by old concepts, and prepared to look on only what the present holds. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」</li>
<li>serve [sə́ːrv] : 「〜に仕える、〜のために働く、〜に役立つ」</li>
<li>wholly [hóulli] : 「完全に、全く、全体として、全体的に、すっかり」</li>
<li>uncloud [ʌnkláud] : 「〜から雲を取り除く、〜を明確にする」</li>
<li>prepare [pripέər] : 「〜を準備する、用意する、支度する、〜整備する」</li>
<li>present [préznt] : 「今、現在」</li>
</ul>
<br />
❖ "And thus it serves ~ "「したがって、救い主のヴィジョンは、完全にオープンな心のために働く」。つまり、何ものにも捕われないオープンな心に、救い主のヴィジョンが宿るということ。あなたの心の最も神聖で純粋な部分にホーリー・スピリットが宿り、そのホーリー・スピリットのももの見方が、救い主のヴィジョンである。"unclouded by old ~ " 「それは、古い概念で曇らせられることもなく、」"and prepared ~ "「現在が何を保持しているか、ということだけに目を向ける用意が出来ている」。過去の産物である古い概念に左右されることはなく、この瞬間の姿だけを見ることに専心する。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>It cannot judge because it does not know. And recognizing this, it merely asks, "What is the meaning of what I behold? " Then is the answer given. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>judge [dʒʌ́dʒ] : 「判断する、〜だと思う」</li>
<li>recognize [rékəɡnàiz] : 「認める、受け入れる、〜を認識する」</li>
<li>merely [míərli] : 「ただ単に、単に」</li>
<li>meaning [míːniŋ] : 「意味、意義、意図、真意」</li>
<li>answer [ǽnsər] : 「答え、回答、返事、応答」</li>
<li>given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」</li>
</ul>
<br />
❖ "It cannot judge ~ "「救い主のヴィジョンが判断する可能性はない」。判断という範疇(はんちゅう)を超越しているからだ。"because it does ~ "「なぜなら、救い主のヴィジョンは、判断ということを知らないからだ」。実相世界には、判断といいう概念はない。叡智(knowledge)による直覚的、全的把握があるだけだ。"And recognizing ~ "「このことを認識しているので、救い主のヴィジョンはただ単に、次のように問い掛けるだけだ」。"What is the meaning ~ "「『私が目にしているものの意味は何であるか』」。"Then is the answer ~ "「すると、答えが与えられる」。答えるのは、叡智(knowledge)である。ここは、「意味は何であるか」と解釈するより、「意味があるのか」と捉えた方がいいかもしれない。つまり、実相的な意味があるのか、幻想として意味がないのか、という問い掛けである。真実か、虚偽かの問い掛けである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And the door held open for the face of Christ to shine upon the one who asks, in innocence, to see beyond the veil of old ideas and ancient concepts held so long and dear against the vision of the Christ in you.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>shine [ʃáin] : 「輝く、光る」</li>
<li>innocence [ínəsəns] : 「無罪、潔白、無邪気、無垢、純潔、純真」</li>
<li>beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて、〜を過ぎて、〜のかなたに」</li>
<li>veil [véil] : 「覆い隠すもの、ベール」</li>
<li>ancient [éinʃənt] : 「古代の、古くからの、古い、古びた」</li>
<li>dear [díər] : 「愛情こめて、やさしく」</li>
<li>against [əɡéinst] : 「〜に反対して、〜に逆らって、〜にそむいて」</li>
</ul>
<br />
❖ "And the door held ~ "ここは、"And the door will be held ~ "と言葉を補って意訳する、「そうすると、ドアが開かれてキリストの顔が現れ、〜したいと純真に頼んだ者に微笑みを返す」。"to see beyond ~ "「古い思いや古びた概念が長い間保持し、あなたの心の中のキリストのヴィジョンに対抗して大切にしてきたベールを超越して、その向こうを見たいと頼んだ」者に、キリストは微笑みを返す。古いベール、黒雲の幻想から目覚めたいと願った者に、キリストは微笑みかけ、あなたを幻想から救ってくれる。"the vision of the Christ in you"「あなたの心の中のキリストのヴィジョン」とあるように、キリストは遠い天から舞い降りてくる者ではなく、あなたの心の中にずっと生き続けてきた救い主なのだ。今、この瞬間も、あなたの心にキリストはいる。それに気付くこと、それを選択することが、あなたの役割なのだ。もちろん、自由な意思をもって選択しなくてはならない。そのとき初めて、心の中のキリストは、古いドアを開けてあなたの目の前に現れ、あなたに微笑みかけてくれるのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-28142142066359184672012-10-09T19:32:00.001+09:002012-10-09T19:32:24.771+09:00T-31.VII.10:1 ~ T-31.VII.11:7<br />
<span style="font-size: large;"><b>10. What is temptation but the wish to stay in hell and misery? </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>temptation [temptéiʃən] : 「誘惑、衝動、誘惑物」</li>
<li>wish [wíʃ] : 「願い、望みの物、願望、希望」</li>
<li>stay [stéi] : 「滞在する、留まる」</li>
<li>hell [hél] : 「地獄、生き地獄」</li>
<li>misery [mízəri] : 「悲惨、不幸、苦痛、惨めさ、窮状」</li>
</ul>
<br />
❖ "What is temptation ~ "「誘惑とは、地獄と惨めさに留まろうと願うことでなくて、いったい何だろう」。誘惑で一番強烈なのは、この幻想世界に留まって、幻想の中に埋没して生きることである。苦も痛みも、あたかも見慣れた風景となり、親しみさえ感じて手放そうとしない。実相的自己変革は恐ろしく思え、そんな急流に飲み込まれるくらいなら、だらだらと地獄の中で生きた方が安全だと思う。金を貯め、高価な物に囲まれて、家族と和気あいあいと暮らし、それなりの地位を得て他者から尊敬され、老後は海外旅行と高級ワインで時を楽しむ。少々寂しく孤独であり、活発に生きている実感がなくても、それが何だと言うのだろう。あるいは、他者を憎み、怒り、攻撃することは、ある意味で生きる活力だと思い、少々の心の痛みや苦は、むしろ好ましいとさえ思う。また、あるいは、絶望の人生は天が自分に与えた宿命だと諦めて、諦観の中に自己を埋没させて細々と生きる。屍(しかばね)として生きることが一番安全だと信じる。で、来世にラッキーな人生を期待するのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And what could this give rise to but an image of yourself that can be miserable, and remain in hell and torment? </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>give rise to : 「〜を引き起こす、〜を生じさせる」</li>
<li>image [ímidʒ] : 「画像、像、映像、印象、心象」</li>
<li>miserable [mízərəbl] : 「惨めな、わずかな、悲惨な、不幸な、哀れな」</li>
<li>remain [riméin] : 「とどまる、残る、滞在する」</li>
<li>torment [tɔːrmént] : 「苦痛、苦悩、拷問」</li>
</ul>
<br />
❖ "And what could this ~ "「こんな誘惑が、悲惨になり得るあなた自身のイメージを生み出し、地獄と苦悶に留め置こうとする以外に、いったい何を生み出すだろうか」。想念や思いは、必ず現実化する。この幻想世界は、あなたの心が生み出した幻想である。悲惨と苦悶を受け入れたなら、あなたの世界は悲惨と苦悶になるのだ。あなたの心が地獄を生み出すのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Who has learned to see his brother not as this has saved himself, and thus is he a savior to the rest. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜であると分かる」</li>
<li>save [séiv] : 「救う、助ける」</li>
<li>thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」</li>
<li>savior [séiviər] : 「救い手、救済者、救い主」</li>
<li>rest [rést] : 「残り、その他、残った人たち、残りの部分」</li>
</ul>
<br />
❖ "Who has learned ~ "「同胞を、こんな(悲惨な)イメージとしてではなく見ることを学んだ者は、(それによって)自分自身を救ったことになり、」"and thus is he ~ "「したがって、他の者達の救い主となるのだ」。人間は、地獄の底にうごめくウジ虫などではないと達観出来た者、あるいは、実相的なヴィジョンをもって人間は神聖な神の子であると知った者は、自らキリストとなって自分自身を地獄から救い出し、他の多くの同胞を地獄から救い出せるのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>To everyone has God entrusted all, because a partial savior would be one who is but partly saved. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>entrust [intrʌ́st] : 「任せる、委ねる、委任する、委託する」</li>
<li>partial [pάːrʃəl] : 「部分的な、一部の、一部分の、不完全な、不公平な」</li>
<li>partly [pάːrtli] : 「一部分は、ある程度は、部分的に、一部は」</li>
</ul>
<br />
❖ "To everyone has ~ "「あらゆる人達に、神は、(救いの)すべてを任せた」。あなたも同胞も、共にキリストとなって、互いに互いを地獄の幻想世界から救い出す仕事を、神はすべての人間に任せた。愛をもって強く願ったのだ。そうでなかったら、どうして神は、あなたの心の中にホーリー・スピリットを使者として遣わしただろうか? "because a partial ~ "意訳する、「なぜなら、一部の者だけが救い主であったら、一部の者しか救われないからだ」。この世界で分離分裂した神の子ではあるが、本来は単一の存在である。分裂した一部の者だけが救われただけでは意味がないのだ。したがって、蛇足になるが、〜を信じた者だけが、神に救われて天国に昇れるなどとうそぶく宗教は真っ赤な似非宗教である。騙されてはいけない。エゴの教える宗教だ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>The holy ones whom God has given you to save are but everyone you meet or look upon, not knowing who they are; all those you saw an instant and forgot, and those you knew a long while since, and those you will yet meet; the unremembered and the not yet born. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>holy [hóuli] : 「神聖な、聖なる」</li>
<li>given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」</li>
<li>meet [míːt] : 「〜に会う、〜と会合する、〜と接触する」</li>
<li>look upon: 「〜を見る」</li>
<li>instant [ínstənt] : 「瞬間、一瞬」</li>
<li>forgot [fərɡάt] : 「forgetの過去・過去分詞形」</li>
<li>long while : 「久しく、長い間」</li>
<li>since [síns] : 「その後、それ以来」</li>
<li>unremembered [ʌnrimémbərd]: 「記憶されていない、想起不能の」</li>
<li>born [bɔ́ːrn] : 「生まれる、誕生する、産声を上げる」</li>
</ul>
<br />
❖ "The holy ones whom ~ "「あなたを救うために神があなたに与えた神聖なホーリー・スピリットは、あなたが出会う人達、誰かは知らなくても目にするすべての人達に過ぎないのだ」。神は、神の子の心の最も純粋で神聖な部分にホーリー・スピリットを遣わした。あなたと、心の中のホーリー・スピリットは不可分であり、同体なのだ。また、この幻想世界で分離しているかに見える多数の神の子は、実相的には単一の存在である。自他一如、多即一、なのだ。だから、当然、あなたが毎日出会い、目にする多数の人達は、あなたと同体の神の子であり、ホーリー・スピリットを心にもった、あるいはホーリー・スピリットと同体の存在なのである。"all those you ~ "「あなたは、その人達と一瞬出会い、そして忘れてしまった(かも知れない)」。"and those you ~ "「あるいは、出会って以来、ずっと知っている人達である(かも知れない)」。"and those you ~ "「あるいは、あなたがまだ出会っていない人達である(かも知れない)」。"the unremembered ~ "「記憶にない人達かも知れないし、まだ生まれて来ない人達かも知れない」。仏教では、袖触れ合うも他生の縁と言うが、あなたが出会った人達、あるいは出会う運命にある人達は、あなたと同様の神の子であり、ホーリー・スピリットであり、幻想から救い出すキリストであるのだ。もちろん、あなたと同体なのだ。他人などではない。袖触れ合うは縁も縁、あなた自身なのだから。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>For God has given you His Son to save from every concept that he ever held.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>concept [kάnsept] : 「概念、観念」</li>
<li>held [héld] : 「holdの過去形」</li>
<li>hold [hóuld] : 「心に抱く、保持する、持続する」</li>
</ul>
<br />
❖ "For God has given ~ "「なぜなら、神は、それまで抱いてきたあらゆる概念から救い出すために、神の子であるキリスト(ホーリー・スピリット)をあなたに与えたからだ」。ここで、"every concept that he ever held"とあって、あたかもキリストが抱いた概念を言っているように聞こえるが、キリストと同体であるあなたが抱いた自己概念のことである。神の子とキリストとホーリー・スピリットが渾然一体となって、こような表現になっていると思っていい。したがって、"given you His Son"という部分も、神の子をあなたに与えたとも読めるのだが、明らかに"His Son"はキリストのことであり、ホーリー・スピリットのことである。いずれ、あなたが抱き続けてきたあやゆる概念とは、この幻想世界に生きていて抱き続けてきた苦や痛みや恐れや罪や、そして、分離した肉体的存在だと信じていた自己概念のことであり、そのすべての思いから実相的な真実へと救い出すために、神はキリストをあなたに与えたのだ。しかも、そのキリストはあなた自身であり、あなたが毎日出会う同胞であり、未来の同胞でもあるのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>11. Yet while you wish to stay in hell, how could you be the savior of the Son of God? </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>while [hwáil] : 「〜の間ずっと、〜する間に、その間に」</li>
<li>wish [wíʃ] : 「望む、祈る」</li>
</ul>
<br />
❖ "Yet while you wish ~ "「しかし、あなたが地獄に留まっていたいと願う間は、」"how could you ~ "「あなたは、どうして、神の子の救い主になれるだろうか」。ここは解説不要。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>For holiness is seen through holy eyes that look upon the innocence within, and thus expect to see it everywhere. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>holiness [hóulinis] : 「神聖、高潔」</li>
<li>seen [síːn] : 「seeの過去分詞形」</li>
<li>through [θrúː] : 「〜を通じて、〜の手を経て、〜を介して」</li>
<li>innocence [ínəsəns] : 「無罪、潔白、無邪気、無垢、純潔」</li>
<li>within [wiðín] : 「内部で、内側は」</li>
<li>expect [ikspékt] : 「予期する、期待する」</li>
<li>everywhere [évrihwèər] : 「どこでも、どこにも」</li>
</ul>
<br />
❖ "For holiness is ~ "「なぜなら、神聖さというものは、心の内側の潔白さを見抜く神聖な目を通してだけ見ることが出来るからだ」。無辜(むこ)であることと神聖であることは同義語である。同時に、無辜である心が神聖さを感じ取り、神聖な心が無辜を知るのだ。他者が醜く見えるようでは、あなたの心は神聖だとは言いがたい。"and thus expect ~ "「したがって、神聖さは、あらゆる所に、潔白さを見たいと期待する」。だから、あなたが神聖であれば、周りのみんなが潔白な神の子に見えてくるはずなのだ。ところで、自分は悪いことをした経験があるから、どんなに頑張ってもその事実は消しようもなく、決して心は潔白だとは言えない、と思っている人もいるだろう。それは、完全に誤りである。この幻想世界でどんなに悪いことをしたとしても、それは夢の中の出来事であって、神の子の実相的な心が、そんな幻想の罪で汚れる分けがないのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And so they call it forth in everyone they look upon, that he may be what they expect of him. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>call forth [fɔ́ːrθ] : 「〜を生じさせる〜を引き出す、〜を発揮させる、呼び起こす」</li>
</ul>
<br />
❖ "And so they call it ~ "「そうして、潔白さを見抜く目は、見る者すべてに神聖さを呼び起こす」。"that he may ~ "「その結果、すべての人が、期待した通りの者になるだろう」。いわば、神聖さや無辜性は同一の真実として分かち合われ、共鳴し、伝播していくものなのだ。罪の意識や憎しみが、誰か一人に集中し、その一点だけを焼け尽くすのと正反対である。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>This is the savior's vision; that he see his innocence in all he looks upon, and see his own salvation everywhere. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>vision [víʒən] : 「視覚、視力、洞察力、想像力、展望、構想」</li>
<li>salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」</li>
</ul>
<br />
❖ "This is the savior's ~ "「これが、救い主のヴィジョンである」。これが、キリストのものの見方、実相的なヴィジョンである。"that he see his innocence ~ "「すなわち、救い主は、自分の無辜性を、目にする者すべての心の中に見るのである」。"and see his own ~ "「そして、自分自身の救いをあらゆる場所に見出すのだ」。キリストとなったあなたは、自分の心の中の神聖な目をもって同胞を見、そこに神聖な無辜性を発見する。そのとき、同胞はキリストとなって、あなたを救い出してくれるのだ。あなたと同胞は一体なのである。救いは一方的なものではない。分かち合って拡張増大させるものなのだ。なぜなら、それが真実のもつ法則だからだ。神の法である。ところで、蛇足になるが、ACIMは、救いに関して、ホーリー・スピリットに絶対他力せよ、と教えている。これは、矛盾した教えであろうか? いや、そうではないのだ。実は、実相世界のヴィジョンに照らしてみれば、絶対他力も絶対自力も、同一なのである。当たり前のことである。自も他も存在しない真実の世界に、他力と自力の区別があるはずがない。あなたが、心の中のホーリー・スピリットに救いを絶対他力した時、あなたは自分で自分を救うことになり、他者をも救うのである。他者を救う時、あなたは他力によって同胞から救われるのだ。両手を打った時、はたして音はどちらの手のひらから生じるか? 禅の世界に、そんな公案があったような・・・。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>He holds no concept of himself between his calm and open eyes and what he sees. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>between [bitwíːn] A and B : 「AとBとの間に」</li>
<li>calm [kάːm] : 「穏やかな、静かな」</li>
</ul>
<br />
❖ "He holds no concept ~ "「救い主は、静かに見開いた目と彼が見るものの間に、彼自身の自己概念を保持することはない」。実相的なヴィジョンで見るとき、幻想のベールや黒雲は、その邪魔をすることはない。幻想の自己概念が、視力を奪うことも、視界を歪ませることもない。なぜなら、幻想のベールや黒雲も、幻想の自己概念も消滅してしまったからだ。心静かに、真実を目撃するだけなのだ。これがヴィジョンである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>He brings the light to what he looks upon, that he may see it as it really is.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」</li>
<li>light [láit] : 「光、ライト、明かり」</li>
<li>really [ríəli] : 「実際には、ほんとうは、確かに、本当に、真に」</li>
</ul>
<br />
❖ "He brings the light ~ "「救い主(キリスト)は、見るものに(実相の)光を当てる」。真実の光を当てて、ヴィジョンでものを見るということ。"that he may see ~ "「そのものを、ありのままに見るためである」。真実を真実のままに見るために、善悪や美醜の判断もなく、ただひたすら心を静めて、ありもままを見るのだ。禅における達観である。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-54475160957707122332012-10-09T09:30:00.003+09:002012-10-09T09:30:48.590+09:00T-31.VII.8:1 ~ T-31.VII.9:3<br />
<span style="font-size: large;"><b>8. Behold your role within the universe! To every part of true creation has the Lord of Love and life entrusted all salvation from the misery of hell. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」</li>
<li>role [róul] : 「役割、役目、任務」</li>
<li>within [wiðín] : 「〜の中で、〜の内側に」</li>
<li>universe [júːnəvə̀ːrs] : 「宇宙、銀河、全世界」</li>
<li>part [pάːrt] : 「一部、部分」</li>
<li>true [trúː] : 「真の、真実の、本当の、本物の」</li>
<li>creation [kriéiʃən] : 「創造、創作、創作物」</li>
<li>Lord [lɔ́ːrd] : 「神」</li>
<li>entrust [intrʌ́st] : 「任せる、委ねる、委任する、委託する」</li>
<li>salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」</li>
<li>misery [mízəri] : 「悲惨、不幸、苦痛、惨めさ、窮状」</li>
<li>hell [hél] : 「地獄、生き地獄」</li>
</ul>
<br />
❖ "Behold your role ~ "「世界の中におけるあなたの役割に注視しなさい」。あなたの役割とは、幻想から実相へと、自分もまた同胞も、さらに世界をも救い出すキリストとして再生すること。あなた自身がキリストとして世界を救うこと。"To every part of ~ "「真に創造されたもののあらゆる部分に対して、愛と命の神は、地獄の悲惨さからの救いのすべてを委ねているのだ」。"every part of true creation"「真に創造されたもののあらゆる部分」とは、簡単に、すべての神の子、と考えていいだろう。"entrust"「委ねる」とあるが、任務を与えたと解釈するより、強く願っている、と解釈した方が通りはいい。したがって、神が愛をもって生み出した命ある神の子すべてに対して、互いに互いを、この世の地獄の悲惨さから救い出すように強く願っている、という意味合いになる。あなたと同胞は自他一如であり、あなたがキリストなら同胞もまたキリストなのだ。すべての神の子がキリストとなって、この幻想世界から救われ、天の王国に回帰することを、神は強く願っているのだ。それは、あたかも、神が神の子に委ねた(has entrusted)任務のようなものである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And to each one has He allowed the grace to be a savior to the holy ones especially entrusted to his care. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>each [íːtʃ] : 「それぞれの、一つ一つの、めいめいの」</li>
<li>allow [əláu] : 「許す、許可する、割り当てる、配分する」</li>
<li>grace [ɡréis] : 「恩寵、神の愛、慈悲、寛大さ、寛容」</li>
<li>savior [séiviər] : 「救い手、救済者、救い主」</li>
<li>holy [hóuli] : 「神聖な、聖なる」</li>
<li>especially [ispéʃəli] : 「特に、著しく、殊のほか、とりわけ」</li>
<li>care [kέər] : 「世話、保護、配慮、ケア」</li>
</ul>
<br />
❖ "And to each one ~ "「そして、一人一人に対して、神は、特別に保護を任された神聖な神の子の救い主になるよう、慈悲をもって許したのだ」。ここの"the holy ones especially entrusted to his care"「特別に保護を任された神聖な神の子」とは、先の"entrust"と同様に、「特別に保護したいと強く願う神聖な神の子」と解釈していいだろう。神は神の子を殊更に愛して創造したのだから、特別に守ってあげたいと願っているのだ。だから、愛する神の子がこの地獄世界で苦しんでいることに心を痛め、互いに互いを救い出すようにと、神の子にキリストになるようにと、慈悲をもって許したのである。"grace"を「慈悲」と訳してみたが、「恩寵」と訳してもいい。神の子がキリストとなることを、至上の愛をもって願った、という意味合いである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And this he learns when first he looks upon one brother as he looks upon himself, and sees the mirror of himself in him. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜に精通する」</li>
<li>mirror [mírər] : 「鏡、反射鏡」</li>
</ul>
<br />
❖ "And this he learns ~ "「そして、神の子は、〜したとき、このことを学ぶのである」。"when first he looks ~ "「神の子が、初めて、自分自身を見るように同胞を見るようになり、そして、同胞の中に、自分自身の鏡の像を見ることになったとき、」神の子は、このことを学ぶのである。それまで分離分裂していた神の子であったが、自分と他者は自他一如であることに気付いたとき、自分も同胞も、共に神に愛される神の子であり、救いという役割をもったキリストなのだと知るのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Thus is the concept of himself laid by, for nothing stands between his sight and what he looks upon, to judge what he beholds. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」</li>
<li>concept [kάnsept] : 「概念、観念」</li>
<li>laid [léid] : 「layの過去・過去分詞形」</li>
<li>lay [léi] : 「置く、横たえる」</li>
<li>stand [stǽnd] : 「立つ、立っている」</li>
<li>between A and B : 「AとBとの間に」</li>
<li>sight [sáit] : 「視野、視界、視力、視覚」</li>
<li>judge [dʒʌ́dʒ] : 「判断する、〜だと思う」</li>
</ul>
<br />
❖ "Thus is the concept ~ "「こうして、自己概念は脇に捨てられる」。自分の中のキリスト性に目覚めた神の子は、それまで持っていたエゴ的な幻想の自己概念を捨てるのである。"for nothing stands ~ "「なぜなら、神の子が何を見ているか判断するに当たって、見ているものと視界との間に、何も立ちはだかったりしないからだ」。幻想のベールも黒雲も、今や、神の子の視界を邪魔したりしない。見たものがそのまま真実である。そして、神の子の目に、自分が、神に愛された神の子であり、同胞もまた、自分と分離などしていない神の子であって、共にキリストの姿をしていると映るのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And in this single vision does he see the face of Christ, and understands he looks on everyone as he beholds this one. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>single [síŋɡl] : 「ただ一つの、たった一つの」</li>
<li>vision [víʒən] : 「先見の明、洞察力、想像力、視覚、視力」</li>
<li>understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、分かる、把握する」</li>
</ul>
<br />
❖ "And in this single ~ "「こうした、唯一のヴィジョンの内に、神の子はキリストの顔を目撃することになる」。真実を見抜く視力こそ、唯一のヴィジョンであり、ヴィジョンが捉えたキリストの顔こそ、神の子の真実なのだ。"and understands he ~ "意訳する、「そして、神の子は、自分にキリストの顔を見たように、すべての同胞にキリストの顔を見るのだと理解するのである」。ここでは、幻想世界からの救いを強調しているのでキリストの顔となっているが、もちろん、ホーリー・スピリットそのものと考えてもいい。神の子とキリストとホーリー・スピリットは、元々、同一の存在なのだから。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>For there is light where darkness was before, and now the veil is lifted from his sight.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>light [láit] : 「光、明かり」</li>
<li>darkness [dάːrknis] : 「暗がり、暗闇」</li>
<li>before [bifɔ́ːr] : 「〜の前に、〜に先立って、〜を前にして」</li>
<li>veil [véil] : 「覆い隠すもの、ベール」</li>
<li>lift [líft] : 「持ち上げる、取り除く、撤廃する」</li>
</ul>
<br />
❖ "For there is light ~ "「なぜなら、以前、闇が覆っていた場所に、光が射してきたからだ」。闇の幻想に、実相の光が射してきたのだ。光の中に真実が浮かび上がり、キリストの姿が見えてきたのだ。"and now the veil ~ "「今や、神の子の視野から、ベールは取り除かれた」。幻想は払拭され、実相の光が射して真実が浮かび上がった。エゴの思考システムもまた、実相の光の中で消滅していくのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>9. The veil across the face of Christ, the fear of God and of salvation, and the love of guilt and death, they all are different names for just one error; that there is a space between you and your brother, kept apart by an illusion of yourself that holds him off from you, and you away from him. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>across [əkrɔ́s] : 「〜を横切って、〜にわたって」</li>
<li>guilt [ɡílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」</li>
<li>death [déθ] : 「死、死亡、破滅、消滅」</li>
<li>different [dífərənt] : 「相違する、違っている、異なる」</li>
<li>error [érər] : 「誤り、間違い、過失、思い違い」</li>
<li>space [spéis] : 「合間、期間、間隔、余白、空欄」</li>
<li>apart [əpάːrt] : 「離れて、離ればなれで、バラバラに、別々に」</li>
<li>illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」</li>
<li>hold off : 「寄せ付けない、撃退する、阻止する」</li>
<li>away from : 「〜から離れて」</li>
</ul>
<br />
❖ "The veil across ~ "「キリストの顔を覆っているベール、それは神への恐れ、救いへの恐れ、そして、罪と死への愛である」。"they all are different ~ "「それらは、たった一つの誤りに名付けられた異った名前である」。"that there is a space ~ "「すなわち、あなたとあなたの同胞の間に隙間があり、同胞を寄せ付けず、あなたから引き離す幻想によって保持されている(分離なのだ)」。キリストの顔を覆っている幻想のベールは、一つの誤りから生じた。それは、神の子の神からの分離であり、神の子の分離分裂である。実相世界で単一の存在であった神の子は、神から分離し、神を裏切った罪と神の罰の恐れを知った。それでも神の子は、分離を象徴する幻想世界を心の外部に投射して偽創造し、あらゆるものを二元に分離した。もちろん、自らも分離分裂し、多数の神の子が幻想された。あらゆるものは、自他の区別を付けられ、互いの間に溝が作られたのだ。対して、実相世界は、いわばホログラフィックな世界であり、すべてが渾然と一体化している。区別や差別はない。究極的には、神と神の子とホーリー・スピリットの区別さえ消滅する。すべてが神の一点に収斂する世界である。そこは、純粋な真実だけが存在し、対極概念をもたない。罪も苦も死も恐れも痛みも憎悪も怒りも悲しみもない。時間も空間もない。愛と喜びと平和、美、慈しみ、調和、等々が、光の中で永遠に輝いている。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>The sword of judgment is the weapon that you give to the illusion of yourself, that it may fight to keep the space that holds your brother off unoccupied by love. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>sword [sɔ́ːrd] : 「剣、刀」</li>
<li>judgment [dʒʌ́dʒmənt] : 「判断、判断力、意見、分別」</li>
<li>weapon [wépən] : 「武器、兵器、凶器」</li>
<li>fight [fáit] : 「格闘する、戦う」</li>
<li>unoccupied [ʌnάkjupàid] : 「占領されていない」</li>
</ul>
<br />
❖ "The sword of judgment ~ "「判断という剣は、幻想のあなたにあなたが与えた武器である」。分離分裂した世界で生きていくために、あなたは、頭脳による理性的判断を武器にするようになった。得るためには奪え、攻撃される前に攻撃せよ、利益追求は権利であり、物質的豊かさはステータスで、支配する者こそが勝者となる。判断なくして勝利なし、というわけである。"that it may fight ~ "「すなわち、その剣は、あなたの同胞を寄せ付けないスペースが愛によって占領されないように、戦うこととなる」。理性的判断は分離を維持する。あなたと同胞は一体ではなく、二つの肉体をもった二つの存在である。決して、純粋な愛によって結ばれることはない。これが、分離世界の掟なのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Yet while you hold this sword, you must perceive the body as yourself, for you are bound to separation from the sight of him who holds the mirror to another view of what he is, and thus what you must be.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>while [hwáil] : 「〜の間ずっと、〜する間に、その間に」</li>
<li>perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」</li>
<li>bound [báund] : 「bindの過去・過去分詞形」</li>
<li>bind [báind] : 「縛り上げる、縛る、結び付ける」</li>
<li>separation [sèpəréiʃən] : 「分離、区別、別居、別離、離脱」</li>
<li>mirror [mírər] : 「鏡、反射鏡」</li>
<li>another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」</li>
<li>view [vjúː] : 「光景、景色、視界、視野、意見、見識、考え、絵、図」</li>
</ul>
<br />
❖ "Yet while you hold ~ "「しかし、あなたがこの剣を持っているうちは、あなたは、肉体をあなた自身と知覚せざるを得ない」。肉体は分離を象徴して幻想されたものであるから、分離を維持しようとする限り、あなたは肉体的存在として自分を見ることになる。"for you are bound ~ "意訳する、「なぜなら、あなたは、同胞を分離して見る見方に縛られてしまうからだ」。"who holds the mirror ~ "ここも意訳、「その同胞は、本当の彼はどう見えるか、つまり、本当のあなたはどう見えるべきか、それを見せる鏡を持っているのだ」。あなたが真実を見極める実相的なヴィジョンをもっているなら、同胞の姿を見て、そこにキリストの顔を発見するだろうし(another view of what he is)、そのキリストの顔こそあなた自身の顔だ(what you must be)と認識出来るはずだ。なぜなら、同胞はあなたを写す鏡だからだ(who holds the mirror)。ところが、あなたは分離を維持するための剣を振り回して、頑(かたく)なに、同胞とあなたの間に分離を見ようとする。ありもしないスペースを幻想として見てしまうのだ。つまり、分離という錯覚に束縛されているのである(you are bound to separation)。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-34023118017599436112012-10-08T09:31:00.001+09:002016-08-01T17:40:40.609+09:00T-31.VII.6:1 ~ T-31.VII.7:7<br />
<span style="font-size: large;"><b>6. The concept of yourself that now you hold would guarantee your function here remain forever unaccomplished and undone. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>concept [kάnsept] : 「概念、観念」</li>
<li>hold [hóuld] : 「心に抱く、維持する、保持する」</li>
<li>guarantee [ɡæ̀rəntíː] : 「保証する、請け合う」</li>
<li>function [fʌ́ŋkʃən] : 「職務、役割、機能、作用、働き」</li>
<li>remain [riméin] : 「〜のままである、とどまる、残る」</li>
<li>forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」</li>
<li>unaccomplished [ʌnaccomplished] : 「未完成の、未熟な」</li>
<li>undone [ʌndʌ́n] : 「なされていない、未完成の」</li>
</ul>
<br />
❖ "The concept of yourself ~ "「今、あなたが保持している自己概念は、あなたのここでの役割が永遠に達成されず、未完成のままになることを保証している」。確実にそうなる、ということ。"your function here"「ここでのあなたの役割」とあるが、幻想からの覚醒、世界の苦と痛みからの解放、実相世界への回帰、等々が、あなたのこの世での役割である。この世界に生きるあなたが、自分を肉体的な存在と信じ、物質的に、あるいは物理化学的に生きていると信じている限り、つまり、そういう自己概念を保持している限り、あなたは、幻想世界から自分と同胞を救うというあなたのこの世での役割を達成することは出来ない。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And thus it dooms you to a bitter sense of deep depression and futility. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」</li>
<li>doom [dúːm] : 「運命づける、決定的なものとする」</li>
<li>doom ~ to : 「〜を…の運命に追い込む」</li>
<li>bitter [bítər] : 「苦々しい、悲痛な、悲惨な、つらい、冷酷な、無情の」</li>
<li>sense [séns] : 「感覚、知覚、感触、感じ」</li>
<li>depression [dipréʃən] : 「落ち込み、意気消沈、絶望」</li>
<li>futility [fjuːtíləti] : 「無用であること、無益であること、目的のない行為」</li>
</ul>
<br />
❖ "And thus it dooms ~ "「それゆえに、あなたの自己概念は、深い心の落ち込みや焦燥感といった悲痛な感覚を、あなたに運命づけるのだ」。あなたが、自分は肉体として物質的に生きていると信じている限り、つまり、エゴの思考システムに従った自己を自分自身だと信じている限り、他者や世界との軋轢(あつれき)によって生じる苦や痛みを回避することは不可能となり、絶望や意気消沈などという深く非情な感覚を運命的に背負うこととなる。得るためには奪え、攻撃される前に攻撃せよ、などというエゴの原理を自分自身に許しているのだから、痛みや苦、そして崩壊と死は必然なのだ。幻想世界を幻想として生きている限り、その運命は回避することが出来ない。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Yet it need not be fixed, unless you choose to hold it past the hope of change and keep it static and concealed within your mind. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>fix [fíks] : 「固定する、回復させる、元通りにする、癒す、治療する」</li>
<li>unless [ənlés] : 「〜でない限り、〜である場合を除いて」</li>
<li>choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」</li>
<li>past [pǽst] : 「〜のそばを過ぎて、越えて、〜を過ぎて」</li>
<li>hope [hóup] : 「希望、望み」</li>
<li>change [tʃéindʒ] : 「変化、変更、移行、交換」</li>
<li>static [stǽtik] : 「静止した、動かない、停滞した、固定された」</li>
<li>concealed [kənsíːld] : 「隠れた、隠し持っている」</li>
<li>within [wiðín] : 「〜の中に、〜の内側に」</li>
</ul>
<br />
❖ "Yet it need not ~ "「しかし、〜でない限り、あなたの自己概念を修復する必要はない」。"unless you choose ~ "「変化への望みを無視してそれを保持し、自己概念を固定化してあなたの心の中に隠しもっていることを選択しない限り、」あなたの自己概念を修復する必要はない。おや、逆なのではないかと思われただろう。つまり、幻想の自己概念を変化させたいのなら、自己概念を修復する必要があるのではないか、と。ここは、次のように、肯定文として書き換えてみればいい。もしあなたが、自己概念の変化を望み、固定化せず、心に隠し持つことをしないという選択をするなら、あなたは、あなた自身であなたの自己概念を修復しようとする必要はない、という意味である。次の文を見ればわかるように、修復はあなたの仕事ではなく、ホーリー・スピリットの仕事なのだ。この内容を否定的に表現したので、意味が曖昧になってしまったのだ。なぜ、そんな曖昧な表現をしたのかというと、ACIMは一種の詩であって、言葉遊びの要素があるからだ。ACIMは、学術的な論理書ではない。書かれたものではなく、話されたものなのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Give it instead to Him Who understands the changes that it needs to let it serve the function given you to bring you peace, that you may offer peace to have it yours. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>instead [instéd] : 「代わりに、それよりむしろ」</li>
<li>understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、分かる、把握する」</li>
<li>serve [sə́ːrv] : 「〜の役目を果たす、〜に役に立つ」</li>
<li>given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」</li>
<li>bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」</li>
<li>peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平安」</li>
<li>offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる、提供する」</li>
</ul>
<br />
❖ 自分自身で自己概念を修復しようとせずに、"Give it instead ~ "「代わりに、あなたの自己概念を、変化というものを理解しているホーリー・スピリットに与えなさい」。幻想に埋没しているあなたが自己概念を変えようとすると、金を追い求める自己概念から権力を求める自己概念に変えるというように、単にペンキを塗り替えるだけのものになってしまうから、幻想的な自己概念から実相的な自己概念へと、概念の根本を変えるには、それを知っているホーリー・スピリットに任せればいい。要するに、あなたの自己概念をホーリー・スピリットに丸投げするのである。ACIMの絶対他力である。"that it needs to ~ "「(ホーリー・スピリットの理解している)変化とは、自己概念が、あなたに平和をもたらすためにあなたに与えられた役割に寄与する必要のあるものであって、」つまり、本当の自己概念の変化は、心の平和をもたらす役割に貢献するものでなくてはならず、"that you may offer ~ "「あなたは、平和をあなたのものにするために、変化を平和に差し出すのである」。つまり、自己概念の変化によって、実相的な平和があなたのものになるように、平和自体の概念にも変化を与えることになるのだ。あなたは、金や地位や権力があなたに平和をもたらすと考えてきたが、そんな幻想的な平和の概念に変化を与えて、愛や慈しみや喜び、等々の真実が本当の平和であると思うようにならなくてはいけない。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Alternatives are in your mind to use, and you can see yourself another way. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>alternative [ɔːltə́ːrnətiv] : 「取って代わるもの、代替手段、選択肢」</li>
</ul>
<br />
❖ "Alternatives are in ~ "「また別の自己概念は、使われようとして、あなたの心の中に(すでに)ある」。"and you can ~ "「(それを利用すれば、)あなたは、あなた自身をまったく別な様(さま)に見ることが出来るのだ」。エゴ主導の自己概念の外(ほか)に、あなたの心の中にはホーリー・スピリット主導の自己概念がすでに存在している。あなたが幻想的な古い自己概念を捨てて、実相的な新しい自己概念を選択すれば、あなたは新たな自分として生まれ変わり、まったく別の自分として、あなたは自分を見ることが出来る。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Would you not rather look upon yourself as needed for salvation of the world, instead of as salvation's enemy?</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>rather [rǽðər] : 「むしろ、それどころか」</li>
<li>look upon : 「〜を見る」</li>
<li>salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」</li>
<li>instead of : 「〜の代わりに」</li>
<li>enemy [énəmi] : 「敵、敵国、かたき」</li>
</ul>
<br />
❖ "Would you not rather ~ "「あなたは、救いの敵として見る代わりに、むしろ、世界の救いのために必要なものとして、あなた自身を見たいとは思わないのか」。ホーリー・スピリットがあなたに与える自己概念は、もちろん、神の子としてのあなたであり、幻想から実相へと、自分もまた同胞も、さらに世界をも救い出すキリストとしてのあなた自身なのだ。一言で言うなら、あなたがこの世に生まれてきたその役割は、あなた自身がキリストとして世界を救うことなのである。あたかも、救いのためにキリストとなって、自己犠牲に徹底せよ、と言われているような気がするかも知れないが、そうではない。実相においては、与えることと得ることは同一である。あなたが同胞を救うということは、同胞があなたを救ってくれるということであり、あなたがキリストになるとき、同胞もまたキリストとなって世界を救う。救いは、したがって、喜びとなり、微笑みとなる。そもそも、実相世界には、自己犠牲などという概念は存在しないのだ。犠牲は真実ではないからだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>7. The concept of the self stands like a shield, a silent barricade before the truth, and hides it from your sight. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>stand [stǽnd] : 「立つ、立っている」</li>
<li>shield [ʃíːld] : 「盾、保護物、防御物、遮蔽板、遮蔽体」</li>
<li>silent [sáilənt] : 「無言の、黙りこくった、寡黙な、静かな、音のしない」</li>
<li>barricade [bǽrəkèid] : 「妨害するもの、障害物」</li>
<li>before [bifɔ́ːr] : 「〜する前に、〜より前に」</li>
<li>truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」</li>
<li>hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」</li>
<li>sight [sáit] : 「視野、視界、視力、視覚」</li>
</ul>
<br />
❖ "The concept of ~ "「自己概念は、真実の前にシールドのように、音なきバリケードのように立ちはだかり、真実をあなたの視野から隠している」。エゴに依存した自己概念は幻想であり、幻想の黒雲が、真実の前に障害物として立ちはだかって、あなたの目から真実を隠している。あなたには、本当の自分自身が見えてこない。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>All things you see are images, because you look on them as through a barrier that dims your sight and warps your vision, so that you behold nothing with clarity. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>image [ímidʒ] : 「イメージ、画像、像、映像、心象、印象」</li>
<li>through [θrúː] : 「〜を通り抜けて、〜の中を通って、〜を経て、〜を介して」</li>
<li>barrier [bǽriər] : 「障害物、障壁、バリア」</li>
<li>dim [dím] : 「薄暗くする」</li>
<li>warp [wɔ́ːrp] : 「ゆがませる、そらせる、曲げる」</li>
<li>vision [víʒən] : 「視覚、視力、先見の明、洞察力、画像、映像」</li>
<li>so that : 「〜するように、その結果」</li>
<li>behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」</li>
<li>with clarity [klǽrəti] : 「明快に、明瞭に」 </li>
</ul>
<br />
❖ "All things you ~ "「あなたが見ているものはすべてイメージに過ぎない」。あなたは、あたかも映画を見るように、目の前の対象を幻想として、イメージとして見ているだけだ。"because you look ~ "「なぜなら、あなたは、そのイメージを、あなたの視野を暗くし、あなたのヴィジョンを歪めるバリアーを通して見ているからであり、」"so that you behold ~ "「その結果、あなたは何一つ、明瞭に見て取ることが出来ないからだ」。ここの"your vision"「あなたのヴィジョン」とは、あなたの実相的な感覚が捉えることの出来る真実のことだ。その真実の姿を歪める幻想のバリアーを通してものを見ているから、あなたには本物が見えてこない。黒雲の中で渦巻く幻想だけしか見えないのだ。しかも、あなたは、その幻想のイメージこそが唯一の実在であると信じ込んでいる。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>The light is kept from everything you see. At most, you glimpse a shadow of what lies beyond. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>light [láit] : 「光、明かり」</li>
<li>kept [képt] : 「keepの過去・過去分詞形」</li>
<li>at most : 「最大限でも、多くても、せいぜい、たかだか」</li>
<li>glimpse [ɡlímps] : 「〜をチラッと見る、〜を垣間見る」</li>
<li>shadow [ʃǽdou] : 「影」</li>
<li>lie [lái] : 「ある、存在する」</li>
<li>beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて」</li>
</ul>
<br />
❖ "The light is kept ~ "「光は、あなたが見ているものすべてから遠く離されている」。実相的な光は、あなたの手の届かない所にある。"At most, you ~ "「せいぜい良くて、あなたは、(バリアーの)向こうにあるものの影をちらりと見るくらいのものだ」。良く言えば、真実の存在に気付きいてはいるのだが、しかし、その正体は見えない。せいぜい、その影を見ているようなものだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>At least, you merely look on darkness, and perceive the terrified imaginings that come from guilty thoughts and concepts born of fear. And what you see is hell, for fear is hell. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>at least : 「少なくとも、最少に見ても」</li>
<li>merely [míərli] : 「ただ単に、単に、たかが〜にすぎない」</li>
<li>darkness [dάːrknis] : 「暗がり、暗闇、暗愚、無知」</li>
<li>perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」</li>
<li>terrified [térəfàid] : 「恐怖に襲われた、おびえた」</li>
<li>imaginings [imǽdʒəniŋz] : 「想像上の物、架空の産物」</li>
<li>guilty [ɡílti] : 「有罪の、犯罪的な、罪を犯した」</li>
<li>thought [θɔ́ːt] : 「思考、思索、思想、思い」</li>
<li>born [bɔ́ːrn] of : 「〜から生まれる、〜のもとに生まれる」</li>
<li>hell [hél] : 「地獄、生き地獄、ひどい体験、修羅場」</li>
<li>fear [fíər] : 「恐れ、恐怖、懸念、心配、不安</li>
</ul>
<br />
❖ "At least, you ~ "「悪く言えば、あなたは暗闇を見ているに過ぎない」。悪く言えば、真実の影すら見えずに、ただ単に、暗闇を見ているに過ぎない。"and perceive the terrified ~ "「そして、罪の思いからやってくる怖いイメージや、恐れから生まれた概念を知覚しているのである」。もちろん、どちらも幻想に過ぎないのだが、あなたは、その幻想のモンスターに恐れを抱く。闇に現れ出る奇っ怪なモンスターである。"And what you ~ "「こうして、あなたが目にするものは、地獄になるのだ」。"for fear ~ "「なぜなら、恐れこそが地獄だからである」。地獄は、地の底にあるのではない。恐れを抱くあなたの心こそが地獄なのだ。くどいようだが、天の王国は実相世界として唯一実在であり、天国に対比するような地獄という世界は実在しない。したがって、地獄に住む悪魔も実在しない。地獄も悪魔も、歪んだ心が生み出した幻想である。幻想のモンスターに過ぎない。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>All that is given you is for release; the sight, the vision and the inner Guide all lead you out of hell with those you love beside you, and the universe with them.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>release [rilíːs] : 「釈放、救出、解放、取り除き、除去」</li>
<li>inner [ínər] : 「内部の、内側の、精神的な、内面的な」</li>
<li>guide [ɡáid] : 「案内人、ガイド、案内者、指導者」</li>
<li>lead [líːd] : 「案内する、先導する、導く」</li>
<li>beside [bisáid] : 「〜のそばに、〜の傍らに、〜の脇に」</li>
<li>universe [júːnəvə̀ːrs] : 「宇宙、銀河、全世界」</li>
</ul>
<br />
❖ "All that is given ~ "「あなたに与えられたものすべては、解放のためのものだ」。"the sight, the vision ~ "「目にするものも、ヴィジョンも、そして内なるガイドも、そのすべては、あなたの傍らにいる愛する者達、そして、彼らとともにある宇宙を含めて、共にあなたを地獄の外に導き出してくれるのである」。"the inner Guide"「内なるガイド、心の中にいる導き手」とは、もちろん、ホーリー・スピリットのことである。"the vision"「ヴィジョン」は、知覚を越えた実相的な智慧であり、それが捉えた真実。さらに"the sight"「目にするもの、視野、視界」、つまり、あなたの感覚器官が捉えた幻想であるが、ここに登場するのはおかしいと思われるかも知れない。しかし、ホーリー・スピリットは、あなたをこの幻想世界から解放するために、あなたの知覚が捉えた"the sight"を利用するのである。具体的には、ACIMのWorkbookに書かれてあるので、そちらを後々学べばいい。いずれ、あなたの心の中に住む、実相世界へのガイド役であるホーリー・スピリットは、その叡智(knowledge)をもって、あなたが目にする視野や実相的ヴィジョンを利用して、あなたも同胞も、さらにこの世界をも地獄(幻想)から救い出してくれるのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-52874241935714317292012-09-30T22:53:00.001+09:002012-09-30T22:53:10.145+09:00T-31.VII.4:1 ~ T-31.VII.5:7<br />
<span style="font-size: large;"><b>4. You live in that world just as much as this. For both are concepts of yourself, which can be interchanged but never jointly held. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>as much as : 「〜と同じ程度に」</li>
<li>both [bóuθ] : 「両方、双方」</li>
<li>concept [kάnsept] : 「概念、観念」</li>
<li>interchange [ìntərt∫éindʒ] : 「〜を置き換える、互いにやりとりする、入れ替える」</li>
<li>jointly [dʒɔ́intli] : 「合同で、一緒に、両方に、連帯して」</li>
<li>held [héld] : 「holdの過去形」</li>
<li>hold [hóuld] : 「維持する、保持する、持続する、心に抱く」</li>
</ul>
<br />
❖ "You live in that world ~ "「この世界に住んでいるのと同じくらい、あなたはあの世界(実相世界)に住んでいる」。あなたはこの幻想世界の住人であるが、それは夢の中の話しであって、本当は、あなたは実相世界に生きている。"For both are concepts ~ "「なぜなら、どちらの世界も、あなたの自己概念であるからだ」。ここは、「どちらもあなたの自己概念となり得るからだ」、と解釈した方がいいだろう。"which can be ~ "「ただし、それらは、置き換え可能ではあるが、決して(二つを)一緒に保持出来るものではない」。幻想世界に物質的な生物として生きている自己概念を持つことも、実相世界で心として生きている自己概念を持つことも、どちらも可能である。しかし、同時にそのどちらをも持つことは出来ない。あなたは自由意思をもって、そのどちらかを選択しなくてはいけない。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>The contrast is far greater than you think, for you will love this concept of yourself, because it was not made for you alone. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>contrast [kάntræst] : 「対比、対照、差異、不一致」</li>
<li>great [ɡréit] : 「大きい、大きな、巨大な、主要な」</li>
<li>alone [əlóun] : 「独力で、単独で」</li>
</ul>
<br />
❖ "The contrast is ~ "「(二つの自己概念の)コントラストは、あなたが思っている以上に大きい」。"for you will love ~ "「なぜなら、あなたはこの(実相的な)自己概念を愛するようになるからだ」。幻想世界に生きる自己概念は、苦と痛みに苦しめられてきたが、実相世界に生きる自己概念は、それとは全く対照的に、喜びと幸せに満ちあふれる。あなたは、そんな自己概念を愛するようになるのだ。"because it was not ~ "「というもの、その(実相的)自己概念は、あなた一人のために創られたものではなからだ」。幻想世界の自己概念は、あなた一人のプライベートな概念である。しかし、実相世界の自己概念は、神の子として単一の概念である。いわば、あなたも同胞も、みんなが単一の神の子として創造され、単一の自己概念をもっている世界なのだ。分離の自己概念は苦と痛みと恐れを生み出す。単一として融合された自己概念は喜びと幸せと愛を生みだす。あなたがどちらの自己概念に誘われ、それを愛するようになるか、問うまでもあるまい。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Born as a gift for someone not perceived to be yourself, it has been given you. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>born [bɔ́ːrn] : 「生まれる、誕生する、産声を上げる」</li>
<li>gift [ɡíft] : 「贈り物、プレゼント」</li>
<li>perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を理解する」</li>
<li>given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」</li>
</ul>
<br />
❖ "Born as a gift for ~ "「あなた自身だと知覚されない誰かのため贈り物として生まれ、また、その贈り物はあなたにも与えられたのだ」。あなたは同胞のために生まれ、同胞はあなたのために生まれた。互いが互いの贈り物なのだ。なぜなら、実相世界にあっては、あなたと同胞は同一の神の子であって、自他一如であるからだ。幻想世界のあなたと同胞の分離は錯覚に過ぎない。あなたは同胞を幻想から救う役割を担って、いわば同胞への贈り物として生まれてきたのであり、同胞はあなたを幻想から救う役割を担って生まれてきた。同胞はあなたへの贈り物なのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>For your forgiveness, offered unto him, has been accepted now for both of you.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」</li>
<li>offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる、提供する」</li>
<li>accept [æksépt] : 「受け入れる、承認する、容認する」</li>
</ul>
<br />
❖ "For your forgiveness ~ "「なぜなら、同胞に差し出されたあなたの赦しは、今や、あなたと同胞の両者のために受け入れられたからだ」。あなたが、同胞の存在を幻想として認め、受け入れて赦すとき、同時に、あなたはあなた自身の幻想性を受け入れて赦したことになるからだ。あなたと同胞は分離などしていない。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>5. Have faith in him who walks with you, so that your fearful concept of yourself may change. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>faith [féiθ] : 「信頼、信用、信じること、自信、信念、確信」</li>
<li>so that : 「〜するために、その結果」</li>
<li>fearful [fíərfəl] : 「恐ろしい、怖い」</li>
</ul>
<br />
❖ "Have faith in him ~ "「あなたと共に歩む同胞を信頼しなさい」。"so that your ~ "「その結果、あなたの恐れに満ちた自己概念は変わるだろう」。得るために奪え、攻撃される前に攻撃せよ、というエゴの思考システムに従って形成したあなたの自己概念は、したがって、あなたもいつか攻撃されるだろうという恐れをずっと抱いてきた。しかし、エゴの思考システムを脱して、ホーリー・スピリットの思考システムによって再構築したあなたの自己概念は、同胞を悪しき攻撃者と見ることはない。共に、実相世界に向かって歩む同伴者と見るようになったのだ。そこに恐れはない。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And look upon the good in him, that you may not be frightened by your "evil" thoughts because they do not cloud your view of him. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>look upon : 「〜を見る」</li>
<li>frighten [fráitn] : 「〜を怖がらせる」</li>
<li>evil [íːvəl] : 「悪意ある、険悪な、邪悪な」</li>
<li>thought [θɔ́ːt] : 「思考、思索、考え、見解」</li>
<li>cloud [kláud] : 「〜を雲らせる、〜を不透明にする、曖昧にする」</li>
<li>view [vjúː] : 「視界、視野、視力、光景、意見、見識」</li>
</ul>
<br />
❖ "And look upon ~ "「そして、同胞の良きものに視線を当てなさい」。"that you may not ~ "「そうすれば、あなたは、あなたの『悪しき』思いによって恐れを抱かさせられることはなくなるだろう」。"because they do not ~ "「なぜなら、あなたの『悪しき』思いが、同胞を見るあなたの視界を曇らすことはなくなるからだ」。あなたはこれまで、同胞はあなたを攻撃する敵だと思ってきた。罪があるのは同胞であり、あなたのものを奪い、あなたに恐れと痛みを与えてきたと思ってきた。あなたは同胞を恨み、憎み、機会があれば攻撃してやりたと、『悪しき』思いを抱いてきた。しかし、今、あなたはそんな思いは幻想だと知り、その幻想を払拭したのだ。もはや『悪しき』思いがあなたの知覚を曇らせることはない。『悪しき』思い自体が消滅したからだ。あなたの目に入るのは、同胞の良き部分ばかりである。それが真実だからだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And all this shift requires is that you be willing that this happy change occur. No more than this is asked. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>shift [ʃíft] : 「交代、変更、変化、転換」</li>
<li>require [rikwáiər] : 「〜を必要とする、求める」</li>
<li>willing [wíliŋ] : 「〜することをいとわない、〜する気がある」</li>
<li>occur [əkə́ːr] : 「起こる、発生する、生じる、現れる」</li>
<li>ask [ǽsk] : 「〜を求める、〜を頼む、依頼する」</li>
</ul>
<br />
❖ "And all this shift ~ "「こういった(自己概念の)シフトが必要とするものは、こんな幸せな変化が起こって欲しいと望むことなのだ」。"No more than ~ "「それ以上のことは何も求められてはいない」。幻想から実相へ目覚めたいという、あなたの自由意思があればいい。自由意思による自由選択だけが、あなたに求められているすべてである。その意思を高らかに宣言し、後は、すべてをホーリー・スピリットに委(ゆだ)ねるだけでいい。ACIMの絶対他力である。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>On its behalf, remember what the concept of yourself that now you hold has brought you in its wake, and welcome the glad contrast offered you. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>on one's behalf [bihǽf] : 「〜のために、〜の利益になるように」</li>
<li>remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」</li>
<li>brought [brɔ́ːt] : 「bringの過去・過去分詞形」</li>
<li>bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」</li>
<li>wake [wéik] : 「航跡、通った跡」</li>
<li>in one's wake : 「〜の通った跡に」</li>
<li>welcome [wélkəm] : 「歓迎する、喜んで受け入れる」</li>
<li>glad [ɡlǽd] : 「満足して、うれしく思う」</li>
</ul>
<br />
❖ "On its behalf ~ "「そのために、今まであなたが保持してきた自己概念が、その痕跡として、あなたにもたらして来たものを思い出し、」"and welcome the glad ~ "「あなたに差し出された(新しい自己概念がもたらしてくれる)喜ばしいコントラストを歓迎しなさい」。幻想的自己概念が、その痕跡として残していったものは、苦と痛みと哀しみ、そして恐れだけであった。今、そんな自己概念を捨てて、実相的な自己概念を手に入れたあなたは、喜びと幸せと平和に満たされるのである。そのコントラストを、心から歓迎して、受け入れればいい。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Hold out your hand, that you may have the gift of kind forgiveness which you offer one whose need for it is just the same as yours. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>hold out : 「伸ばす、差し出す」</li>
<li>kind [káind] : 「優しい、親切な」</li>
<li>need [níːd] : 「必要、要求」</li>
</ul>
<br />
❖ "Hold out your ~ "「手を差し伸べなさい」。"that you may ~ "「そうすれば、あなたは、優しい赦しという贈り物を得られるだろう」。"which you offer one ~ "「それは、あなたが必要としているものとちょうど同じものを必要としてる同胞に、あなたが差し出す優しい赦しという贈り物でもあるのだ」。ややこしい言い回しなのだが、要するに、あなたも同胞も同じ赦しを必要としており、互いに優しい赦しという贈り物を分かち合う、ということ。あなたと同胞は、同時に、幻想を幻想として受け入れ赦し、幻想を消滅させるのである。幻想からの救いが、互いの優しい贈り物となる。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And let the cruel concept of yourself be changed to one that brings the peace of God.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>cruel [krúːəl] : 「残酷な、むごい、残虐な、無慈悲な、非情な」</li>
<li>peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平安、静けさ、静謐」</li>
</ul>
<br />
❖ "And let the cruel ~ "「そして、あなたの非情な自己概念を、神の平和をもたらす自己概念へと変えさせなさい」。幻想の自己概念を赦すことで、あなたの自己概念の幻想性は消滅し、あなたの自己概念は実相的な真実に変わる。あなたが再び自己概念を作り変える必要はない。幻想から目覚めることで、自ずと自己概念は変わるのだ。それは、神の平和、実相世界の平和をもたらしてくれる自己概念である。神の子としての自己概念を持てばいいのだ。なぜなら、あなたが神の子であるということは真実であり、それ以外の自己概念はあり得ないからだ。神から愛される自分であること、それ以上の真実があり得ようか。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<div style="text-align: center;">
<span style="font-size: large;"><span style="color: red;">Workbook精読を開始しました。</span><a href="http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp/">http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp</a> <span style="color: red;">をご覧下さい。</span></span><br />
<div>
<span style="font-size: large;"><span style="color: red;"><br /></span></span></div>
</div>
<br />
大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-35396910664576295392012-09-29T09:02:00.002+09:002012-09-29T09:24:18.645+09:00T-31.VII.2:1 ~ T-31.VII.3:6<br />
<span style="font-size: large;"><b>2. You could not recognize your "evil" thoughts as long as you see value in attack. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認識する、認める、受け入れる」</li>
<li>evil [íːvəl] : 「悪意ある、険悪な、邪悪な」</li>
<li>thought [θɔ́ːt] : 「思考、思索、考え、思想」</li>
<li>as long as : 「〜である限りは、〜する以上は、〜であるならば」</li>
<li>value [vǽljuː] : 「価値、値打ち」</li>
<li>attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」</li>
</ul>
<br />
❖ "You could not ~ "「あなたが、攻撃に価値を見出している限り、あなたは、あなたの『悪しき』思いを認識することは出来ない」。あなたが、他者の過ちや罪に対して、それを許して見過ごしてやる代わりに、罪を暴き罰しようとして攻撃する限り、あなた自身の心に潜む攻撃的な性悪な思いをありのままに認識することは出来ない。他者は、鏡に写ったあなた自身である。他者に過ちや罪があるように見えるのは、あなた自身に過ちや罪がある証拠である。つまり、過ちや罪を幻想として認識出来ずに、実在だと信じている証拠である。その過ちや罪が他者に存在すると見なし、攻撃する限り、視線が他者に向いているので、自分の心の中の罪や過ちや攻撃性を認識出来ないのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>You will perceive them sometimes, but will not see them as meaningless. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を理解する」</li>
<li>sometimes [sʌ́mtàimz] : 「時々、たまに」</li>
<li>meaningless [míːniŋlis] : 「意味が分からない、無意味な」</li>
</ul>
<br />
❖ "You will perceive ~ "「時には、あなたは自分の『悪しき』思いを知覚することがあるかもしれないが、」"but will not see ~ "「それが意味のないものであると見なすことは出来ないだろう」。時には、自分は悪いヤツだと思うことはあっても、それは『悪しき』思いを認識したことではなく、何となく感じただけのことで、その思いが幻想に過ぎず、本当は存在してもいず、意味のないことだと見破ることは不可能である。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And so they come in fearful form, with content still concealed, to shake your sorry concept of yourself and blacken it with still another "crime. "</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>fearful [fíərfəl] : 「恐ろしい、怖い」</li>
<li>form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造、姿、体つき、外見」</li>
<li>content [kɑ́ntent] : 「入っているもの、内容、中身」</li>
<li>conceal [kənsíːl] : 「隠す、隠匿する、秘密にする」</li>
<li>shake [ʃéik] : 「〜を動揺させる、ぐらつかせる」</li>
<li>sorry [sɑ́ri] : 「哀れな、惨めな、嘆かわしい、情けない、お粗末な」</li>
<li>concept [kɑ́nsept] : 「概念、観念」</li>
<li>blacken [blǽkən] : 「傷つける、汚す、汚点を付ける、黒く塗る、暗くする」</li>
<li>another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」</li>
<li>crime [kráim] : 「犯罪、罪」</li>
</ul>
<br />
❖ "And so they come ~ "「そこで、『悪しき』思いは、中身を隠したままで、恐ろしげな形をとって現れてくる」。漠然とした恐怖感を抱かせ、その理由を隠しまま、様々な形をとって、『悪しき』思いはあなたの目の前に出現する。"to shake your sorry ~ "「そして、あなた自身の惨めな自己概念を揺(ゆ)さぶり、また別の『罪』をもってあなたの自己概念を汚すのである」。あなたは、他者の過ちや罪を攻撃し、自分の正義を示したかも知れないが、心は決して幸せになれない。いつも不安を抱き、次は自分が攻撃されはしないかと恐れを抱く(come in fearful form)。しかし、その恐れは、なぜ恐れを抱かざるを得ないかという理由を隠したままなのだ(still concealed)。漠然とした恐れと不安に駆られ、あなたが正しいと思っている自己概念は動揺する(to shake your sorry concept of yourself)。ひょっとしたら、不安と恐れと動揺は、自分自身に罪があるせいではないかと思い、他者に向けられた罪とはまた別の罪の意識(another crime)を自分自身に向けて、あなたの自己概念を罪の意識で汚す(blacken it)ことになる。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>You cannot give yourself your innocence, for you are too confused about yourself. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>innocence [ínəsəns] : 「無罪、潔白、無垢、純潔、純真」</li>
<li>confused [kənfjúːzd] : 「困惑した、混乱した、支離滅裂な」</li>
</ul>
<br />
❖ "You cannot give ~ "「あなたはあなた自身に、潔白性を与えることは出来ない」。あなたは、自分を潔白だと信じることが出来ない。他者のみならず、自分にも罪があるに違いないと思い始めるからだ。"for you are too ~ "「なぜなら、あなたは、あなた自身に関してあまりにも混乱しているからだ」。他者のみならず、自分にも罪があるに違いないと思い始め、あなたが正しいと思っている自己概念が混乱を来(きた)すのだ。お分かりのように、この一連の動きはエゴの作戦である。エゴは、神の子の分離を促進するために、得るためには奪え、攻撃される前に攻撃せよ、殺されるくらいなら殺せ、と教える。他者は邪悪であり、他者に罪があると、あなたに信じ込ませるのだ。あなたはエゴの思考システムにまんまと騙されて、エゴの言うなりになる。しかし、エゴが狡猾なのはそれだけではない。エゴは、エゴを偶像として信奉するあなたに、しかし、決して満足や幸せを与えない。常に不安を抱かせ、恐れをちらつかせる。あなたは決して神に愛されない愚劣な人間だと思わせ、神からの分離を確保するのだ。神から捨てられたと信じるあなたを混乱させ、エゴは、あなた自身の自己分裂を画策するのである。こうして、あなたには、似非(えせ)宗教に逃れるか、発狂するか、自殺するか、この3つの選択肢が残されることになる。もちろん、酒や薬物に溺れる行為は、自殺の疑似体験である。病は、精神的な歪みが生み出す発狂の疑似体験である。肉欲や物欲にのめり込むのは、似非宗教の疑似体験である。どれもこれも、真実なる幸せに到達することのない不毛な放浪なのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>But should one brother dawn upon your sight as wholly worthy of forgiveness, then your concept of yourself is wholly changed. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>dawn [dɔ́ːn] : 「分かり始める、見え出す」</li>
<li>sight [sáit] : 「視野、視界、視力、視覚、景色、眺め」</li>
<li>wholly [hóulli] : 「完全に、全く、全体として、全体的に」</li>
<li>worthy [wə́ːrði] : 「〜に値する、〜するに足りる」</li>
<li>forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」</li>
<li>change [tʃéindʒ] : 「〜を変える、〜を変更する、〜を変換する」</li>
</ul>
<br />
❖ "But should one brother ~ "「しかし、同胞の一人でも、あなたの目に、完全に赦しに値すると映り出したなら、」"then your concept of ~ "「あなたの自己概念は、完全に変化する」。同胞の罪や攻撃性が、実は幻想に過ぎないとわかり始めると、あなたに自身の自己概念もまた幻想に過ぎないとわかり始めて、自分が変わっていく。エゴの思考システムからの脱却が始まるのである。エゴからの解放であり、偶像からの目覚めである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Your "evil" thoughts have been forgiven with his, because you let them all affect you not. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>forgiven [fərɡívn] : 「forgiveの過去分詞」</li>
<li>affect [əfékt] : 「〜に作用する、〜に影響を及ぼす、〜に響く」</li>
</ul>
<br />
❖ "Your "evil" thoughts ~ "「あなたの『悪しき』思いは、同胞の『悪しき』思いと共に赦されてしまったのだ」。"because you let ~ "「なぜなら、あなたは、『悪しき』思いのすべてがあなたに影響を与えないようにしたからである」。罪の意識や恐れ、攻撃性、憎しみなど、『悪しき』思いのすべては幻想に過ぎず、あなたに実相的な影響を与えることは不可能なのだと知って、幻想性を認識しそれを赦すとき、幻想は消滅する。あなたの自己概念の幻想性も消滅していくのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>No longer do you choose that you should be the sign of evil and of guilt in him. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>no longer : 「もはや〜でない」</li>
<li>choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」</li>
<li>sign [sáin] : 「象徴、シンボル、しるし、証拠」</li>
<li>evil [íːvəl] : 「悪、邪悪、不正、不道徳」</li>
<li>guilt [ɡílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」</li>
</ul>
<br />
❖ "No longer do you ~ "「もはやあなたは、あなたが、同胞の罪や邪悪さのシンボルになるべきなのだという選択をすることはない」。同胞を悪者と見なすことは、あなた自身に『悪しき』思いが存在する証拠であり、結果的に、悪いと見なされた同胞は、あなたの邪悪さのシンボルになってしまう。しかし今、あなたは、『悪しき』思いを同胞に投射し同胞を悪者に仕立て上げる必要など、まったくないと知ったのである。幻想は不要だと確信したのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And as you give your trust to what is good in him, you give it to the good in you.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>trust [trʌ́st] : 「信頼、信用」</li>
</ul>
<br />
❖ "And as you give ~ "「そして、あなたが、同胞の心の中の良きものに信頼を与えるにしたがい、」" you give it to ~ "「あなたは、あなたの心の中の良きものに信頼を与えるのである」。あなたの心の中の実相的な真実である良きものの存在に気付き、それを信じる自分を確信出来るようになる。幻想から解放され、実相に目覚めていくのだ。エゴの思考システムから抜け出し、ホーリー・スピリットの思考システムに移行していくのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>3. In terms of concepts, it is thus you see him more than just a body, for the good is never what the body seems to be. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>in terms of : 「〜に関して、〜の観点から」</li>
<li>thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」</li>
</ul>
<br />
❖ "In terms of ~ "「(自己)概念に関して、概念はこのように、あなたが同胞を、単なる肉体以上のものだと見なすことなのである」。自己概念の側面から見れば、自分自身を、あるいは同胞を、肉体と見なす概念から、肉体ではなく心と見なす概念に移行していくのだ。"for the good is ~ "意訳する、「なぜなら、良きものとは、決して、肉体の見掛けの姿ではないからだ」。肉体は変化流動し、死へと向かう幻想である。肉体は、どうあがいても、決して実相に変わることはない。良きものである心は実相であって、幻想の肉体がそれを代表することなど出来ないのだ。今、肉体という幻想から良きものという実相に目覚めることで、あなた自身の自己概念も、幻想から実相へと変化していくのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>The actions of the body are perceive as coming from the "baser" part of you, and thus of him as well. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>action [ǽkʃən] : 「動き、動作、作用、働き」</li>
<li>perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」</li>
<li>base [béis] : 「劣った、劣等の、卑劣な、さもしい」</li>
<li>as well : 「同じに、同様にうまく」</li>
</ul>
<br />
❖ "The actions of ~ "「肉体的な動きは、あなたの『より劣った』部分からやってくるものとして知覚され、同様に、同胞の『より劣った』部分から発生するものと知覚される」。心の『より劣った』部分とは、心の幻想的側面のことで、つまり、エゴに操られている部分のことである。他者を攻撃する肉体的な動きは、エゴに支配された下等な心の部分から生じる。弱肉強食を生きる肉体は、エゴの操り人形である。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>By focusing upon the good in him, the body grows decreasingly persistent in your sight, and will at length be seen as little more than just a shadow circling round the good. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>focus [fóukəs] : 「〜の焦点を合わせる、集中させる」</li>
<li>grow [ɡróu] : 「〜の状態になる、増える、増大する」</li>
<li>decreasingly [dikríːsiŋli] : 「減少して、少なくなって」</li>
<li>persistent [pərsístənt] : 「持続性の、永続性の、しつこい、なかなか去らない」</li>
<li>sight [sáit] : 「視野、視界、視力、視覚、景色、眺め」</li>
<li>at length [léŋkθ] : 「ついに、しまいには」</li>
<li>shadow [ʃǽdou] : 「影、暗がり、暗部」</li>
<li>circle [sə́ːrkl] : 「〜を円で囲む、〜の周りを回る、〜を周回する」</li>
<li>round [ráund] : 「回って、ぐるりと、周囲に」</li>
</ul>
<br />
❖ "By focusing upon ~ "「同胞の良きものに焦点を当てるにしたがい、」"the body grows ~ "「肉体は、あなたの目にとって、そのしつこさをどんどん減らしていく」。あなたの目には、つまり、あなたの感覚器官には、肉体は物質として確かに実在しているかに映るのだが、そのしつこさが、だんだんと減少していく。幻想性が薄れ、実在性が露(あらわ)になっていくのだ。"and will at length ~ "「そしてついには、肉体は、せいぜい、良きものの周りを囲む単なる影として見られるようになる」。もはや肉体は、物質として実在するというより、影のような幻想として存在するように見えてくる。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And this will be your concept of yourself, when you have reached the world beyond the sight your eyes alone can offer you to see. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>reach [ríːtʃ] : 「達する、至る、着く、到着する」</li>
<li>beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて、〜を過ぎて、〜のかなたに」</li>
<li>alone [əlóun] : 「独力で、単独で」</li>
<li>offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる、提供する」</li>
</ul>
<br />
❖ "And this will be ~ "「あなたが〜したとき、これが、あなた自身の自己概念となるのである」。あなたの自己概念は肉体でなく、心があなたの自己概念となる。"when you have ~ "「あなたが、あなたの目だけがあなたに見るようにと差し出す光景を超越した世界に到達したとき、」これが、あなた自身の自己概念となるのである。あなたの感覚器官だけがその実在性を錯覚させているこの幻想世界を越えて、実相世界に到達出来た時、あなたは、自分自身を心の存在だと確信することが出来るのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>For you will not interpret what you see without the Aid that God has given you. And in His sight there is another world.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>interpret [intə́ːrprit] : 「解釈する、解明する、説明する」</li>
<li>without [wiðáut] : 「なくて、持たないで」</li>
<li>aid [éid] : 「援助、救済、補助、助成、補佐」</li>
<li>given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」</li>
<li>another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」</li>
</ul>
<br />
❖ "For you will not ~ "「なぜなら、あなたは、神があなたに与えた助けなしに、あなたが目にするものを解釈することはなくなるからだ」。ここの"the Aid that God has given you"「神があなたに与えた助け」とは、ホーリー・スピリットのことだと思っていいだろう。あなたが感覚器官でものを知覚し、それが実在か幻想かを判断するとき、あるいは、真実か虚偽かを判断するとき、ホーリー・スピリットがあなたを助けてくれる、ということ。"And in His sight ~ "「そして、神の視界には、別の世界が存在しているのだ」。神の視野には、幻想世界ではなく、実相世界が見えている。天の王国である。それが実在であって、それ以外に実在する世界はない。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<div style="text-align: center;">
<span style="font-size: large;"><span style="color: red;">Workbook精読を開始しました。</span><a href="http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp/">http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp</a> <span style="color: red;">をご覧下さい。</span></span></div>
<br />大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-64779110156071799792012-09-22T17:25:00.004+09:002012-09-30T22:54:27.909+09:00T-31.VI.7:1 ~ T-31.VII.1:9<br />
<span style="font-size: large;"><b>7. Your will be done, you holy child of God. It does not matter if you think you are in earth or Heaven. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>will [wíl] : 「意志、願望、意欲」</li>
<li>done [dʌ́n] : 「doの過去分詞」</li>
<li>holy [hóuli] : 「神聖な」</li>
<li>matter [mǽtər] : 「重要である、問題である」</li>
<li>earth [ə́ːrθ] : 「地球、地上」</li>
<li>heaven [hévən] : 「天国、天、天の王国」</li>
</ul>
<br />
❖ "Your will be done ~ "「神聖な神の子であるあなたよ、あなたの意思は必ずなされる」。あなたの正しい意思は、必ず現実化する。"It does not matter ~ "「あなたが地上にいると思っていようが天上にいると思っていようが、それは問題でない」。あなたがこの世界に生きていると思っていようが、本当は天の王国に生きていると思っていようが、あなたの意思が実現することに関しては、それは重要でない。重要なのは、あなたの意思であり、自由意思であり、実相的な真実の意思である。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>What your Father wills of you can never change. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>change [tʃéindʒ] : 「変わる、変化する、変遷する」</li>
</ul>
<br />
❖ "What your Father ~ "「父なる神があなたに向けた意思は、決して変わることはない」。神の意思とは、言い換えれば、神の愛である。あなたに向けられた神の愛は、永遠に不変である。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>The truth in you remains as radiant as a star, as pure as light, as innocent as love itself. And you are worthy that your will be done!</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理」</li>
<li>remain [riméin] : 「とどまる、残る、生き残る、残存する」</li>
<li>radiant [réidiənt] : 「光を放つ、さんぜんとした、光り輝く、明るい」</li>
<li>pure [pjúər] : 「純粋な、混じりけのない、清らかな、きれいな」</li>
<li>light [láit] : 「光、ライト、明かり」</li>
<li>innocent [ínəsənt] : 「無実の、潔白な、純真な、無邪気な」</li>
<li>worthy [wə́ːrði] : 「〜に値する、〜するに足りる」</li>
</ul>
<br />
❖ "The truth in you ~ "「あなたの心の中の真実は、星のように光り輝き、光のように純粋で、愛それ自体のように純潔であり続ける」。"And you are worthy ~ "「そしてあなたは、あなたの意思がなされるにふさわしいのだ」。ここは理屈を追わずに、ただ朗読するだけでいいだろう。声に出して、英文を読んでみよう。イエスの息づかいを感じよう。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<div style="text-align: center;">
<span style="font-size: x-large;"><b>VII. The Savior's Vision</b></span></div>
<div style="text-align: center;">
救い主のヴィジョン</div>
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>1. Learning is change. Salvation does not seek to use a means as yet too alien to your thinking to be helpful, nor to make the kinds of change you could not recognize. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>learning [lə́ːrniŋ] : 「習うこと、学ぶこと、学習」</li>
<li>change [tʃéindʒ] : 「変化、変更、移行、交換」</li>
<li>salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」</li>
<li>seek [síːk] : 「探し求める、得ようと努力する」</li>
<li>means [míːnz] : 「手段、方法、手法」</li>
<li>as yet : 「今のところは」</li>
<li>alien [éiljən] : 「性質の異なる、異質な、縁もゆかりもない」</li>
<li>thinking [θíŋkiŋ] : 「考えること、思考、考え、意見、判断」</li>
<li>helpful [hélpfəl] : 「役立つ、助けになる、有益な」</li>
<li>kind [káind] : 「種類、性質、本質」</li>
<li>recognize [rékəɡnàiz] : 「認める、受け入れる、〜を認識する」</li>
</ul>
<br />
❖ "Learning is ~ "「学ぶとは、変化することである」。学ぶとは、自己変革である。自分を変えていくのだ。自分を実相化、真実化してくことだ。"Salvation does not ~ "「救いは、あなたがまだ役に立つとも思っていない手段を利用しようとしないし、あなたが受け入れることの出来ない種類の変化をもたらそうなどともしない」。救いは、おどろおどろしい魔法をあなたに与えるものでない。学びによる自己変革をしていくあなたに、その時々に応じて適切な手段を与え、少しずつ、あなたに変化を促(うなが)していくのだ。その方法は、ACIMのこの『Text』に続く『Workbook』に詳しく述べられている。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Concepts are needed while perception lasts, and changing concepts is salvation's task. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>concept [kάnsept] : 「概念、観念」</li>
<li>while [hwáil] : 「〜の間ずっと、〜する間に、その間に」</li>
<li>perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識、感じ」</li>
<li>last [lǽst] : 「続く、存続する、持続する」</li>
<li>task [tǽsk] : 「仕事、職務、役割、目的」</li>
</ul>
<br />
❖ "Concepts are needed ~ "「概念とは、知覚が続く限り、必要とされる」。"and changing ~ "「そして、概念を変化させることが、救いの仕事なのだ」。"while perception lasts"「知覚が続く限り」ということを、少し説明しよう。この二元論幻想世界で物事を把握するとは、感覚器官による知覚を頼りとして得られた情報を、二極分化した概念のマップに当てはめて評価、判断することである。たとえば花を、目という感覚器官で捉えてイメージ情報を得て、二極分化した美と醜の概念マップに当てはめて評価判断し、「ああ、この花はすごく美しい」と知るのである。また、ある人を見て、美醜の判断のほかに、言ったこと、やったことを善悪の二極概念マップに照らし合わせて評価判断し、「あいつは悪いヤツだ」と知るのである。つまり、「知覚が続く限り」とは、この二元論幻想世界に生きて、知覚し判断する限り、という意味である。知覚と概念が組み合わされて、評価判断を下す、というサイクルによって、この世の知が形成されるのだ。<br />
ところが、実相世界は想念の一元論世界であり、知覚は存在しない。物体が存在しないのだから、知覚など不要なのだ。一元論であるから、二極分化した概念のせめぎ合いもない。評価も判断も不要なのだ。そして、知覚がない代わりに、知覚が実相化した叡智(knowledge)が存在する。叡智は知覚することなく、直覚的に、全的に、すべてを瞬時で知る。たとえば、美を直覚した叡智は、美醜の概念マップに照らし合わせて評価判断することなどない。美は、叡智によって直覚されると、喜びと平和と愛を生み出し、静けさの中で拡張増大していくのである。ただそれだけだ。余計なものなど、何一つ発生しない。たとえば、叡智は、幻想世界に住む人間を知覚して、その人間を評価判断することもない。悪も善も、そんな概念の存在しない実相世界の叡智が、善悪の判断を下す分けがないではないか。悪人も善人も、ただ幻想として受け入れ、その幻想を赦してしまうのだ。<br />
世の多くの宗教が、神は、人間の生前の所業を評価判断して、悪人は地獄に、善人は天国へ振り分けると言うが、まったく笑止千万な戯言(たわごと)である。おまけに、最後の審判とやらを持ち出して、世の終わりに、神が人間の善悪を審判するとまで言い出す。これがエゴなのだ。神ではない。神には、善悪などという概念はないし、神は、審判などという言葉すらもってはいない。神は、人間の善悪という幻想を赦し、幻想を消去して、人間を永遠に愛するだけなのだ。これほど単純な道理が、どうして既成宗教にかぶれた者達にはわからないのだろう?<br />
善悪のない実相世界ではあるが、ならば、神に反抗する悪魔は、いったいどんな存在なのか? 一言で言うなら、幻想である。二元論幻想世界に毒された人間の妄想が、善悪の審判を下す神と悪を信奉する悪魔を、想念の中に生み出しただけなのだ。想念は現実化するから、悪魔はこの幻想世界に存在する。幻想としての悪魔が、諸悪を実行して、幻想の神(にせ神)を悩ますのある。光と闇の戦い、善と悪の戦い、神と悪魔の戦い、等々、人間の妄想が、華々しい二元論的戦争を生み出しているだけである。その戦争は、この幻想世界で演じられはするが、実在の実相世界にその戦いが波及することは決してない。幻想は実相世界に侵入することは出来ないのだ。神は、決して幻想しない。神は幻想を赦すのみ、ピリオド。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>For it must deal in contrasts, not in truth, which has no opposite and cannot change. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>deal in : 「〜を扱う」</li>
<li>contrast [kɑ́ntræst] : 「対比、対照、差異、不一致、正反対のもの」</li>
<li>truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」</li>
<li>opposite [άpəzit] : 「正反対のもの、正反対」</li>
</ul>
<br />
❖ "For it must deal ~ "「なぜなら、概念は対立するものを扱うが、真実を扱うことはないからだ」。お分かりだろう、概念は、二極対立の概念として、幻想を扱うのであって、実相の一元論としての真実と係りをもつことは一切ない。"which has no ~ "「その真実は、対立もなければ変化することもない」。実相世界は一元論の世界である。愛はあるが憎悪はない。美はあるが醜はない。愛や美は真実であるが、憎悪や醜は幻想だからだ。真実は対立概念としての虚偽をもたないのだ。対立概念をもたないから、二極分化した概念の力関係による力学的せめぎ合いはない。したがって、真実が変化流動することはないのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>In this world's concepts are the guilty "bad"; the "good" are innocent. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>guilty [ɡílti] : 「有罪の、犯罪的な、罪を犯した」</li>
<li>bad [bǽd] : 「悪い、ひどい、偽の」</li>
<li>innocent [ínəsənt] : 「無実の、潔白な、純真な、無邪気な」</li>
</ul>
<br />
❖ "In this world's concepts ~ "「この世界の概念では、罪は『悪(あ)しきもの』で、潔白は『良きもの』とされる」。幻想世界にあっては、すべてを二極に色分けするのである。それが、概念の仕事となる。概念も想念の一つであるから、現実化し(正確な意味では、幻想化し)、この世界は対立する二極の概念で構成される。対立は力を生み出し、力が変化を生み出す。しかし、変化流動は、物理学者がエントロピー増大の法則を持ち出すまでもなく、崩壊へ向かう。いわば、力と力の対立は、死をもって安定化するのだ。したがって、『悪(あ)しきもの』も『良きもの』も、最後は平等に『死』を迎える。罪ある者も潔白な者も、最後は平等に死ぬのである。これが、この世の性(さが)である。分離の性(さが)なのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And no one here but holds a concept of himself in which he counts the "good" to pardon him the "bad. "</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>hold [hóuld] : 「維持する、保持する、持続する」</li>
<li>count [káunt] : 「〜と見なす、考慮する」</li>
<li>pardon [pάːrdn] : 「許す、赦免する、放免する」</li>
</ul>
<br />
❖ "And no one here ~ "「そして、この世界に住む誰一人として、『良きもの』は『悪(あ)しきもの』を赦すという自己概念を持つことはない」。対立する二つの概念、この世の善と悪を超越して、ともに幻想に過ぎないと達観して、幻想を赦してしまう自分自身を確立する者は、この世界にはいない。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Nor does he trust the "good" in anyone, believing that the "bad" must lurk behind. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>trust [trʌ́st] : 「信用する、信頼する」</li>
<li>lurk [lə́ːrk] : 「待ち伏せする、隠れて待つ、潜在する」</li>
<li>behind [biháind] : 「後に、後ろへ、後ろ側に、背後に」</li>
</ul>
<br />
❖ "Nor does he trust ~ "「また、誰一人、他者の中の『良きもの』を信頼することもない」。"believing that ~ "「背後に、『悪しきもの』が潜んでいるに違いないと信じているからだ」。二元論としての善悪の存在を信じている限り、他者を完全に信頼することは不可能だ。二元論の善悪は幻想なのだと達観し、それを赦すことなくして、本当の信頼はない。幻想から抜け出すための秘密の鍵は、赦しなのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>This concept emphasizes treachery, and trust becomes impossible. Nor could it change while you perceive the "bad" in you.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>emphasize [émfəsàiz] : 「強調する、力説する、際立たせる」</li>
<li>treachery [trétʃəri] : 「不信、裏切り、背信、不実」</li>
<li>trust [trʌ́st] : 「信頼、信用」</li>
<li>impossible [impάsəbl] : 「不可能な、とてもあり得ない、できない」</li>
</ul>
<br />
❖ "This concept ~ "「こういった概念は、裏切りを際立たせ、信頼は不可能となる」。"Nor could it change ~ "「あなたが、あなたの心の中に『悪しきもの』を知覚している間は、こういった概念が変化する可能性はない」。あなたが、自分の心の中に罪の意識を抱き、自分は『悪しきもの』だと思っているうちは、それは、あなたが幻想の虜(とりこ)になっている証拠であり、二つの対立概念で構成されたあなたの自己概念は、実相化に向けて変化する可能性はない。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-85418317547702892512012-09-20T20:05:00.000+09:002012-09-20T20:05:31.574+09:00T-31.VI.5:-1 ~ T-31.VI.6:10<br />
<span style="font-size: large;"><b>5. You who believe that you can choose to see the Son of God as you would have him be, forget not that no concept of yourself will stand against the truth of what you are. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>believe [bilíːv] : 「信じる、真に受ける、確信する、信頼する」</li>
<li>choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」</li>
<li>forget [fərɡét] : 「〜を忘れる、〜を思い出せない」</li>
<li>concept [kάnsept] : 「概念、観念、考え、意見」</li>
<li>stand against : 「〜に立ち向かう、〜に刃向かう、〜に抵抗する」</li>
<li>truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」</li>
</ul>
<br />
❖ "You who believe ~ "「神の子を、あなたがそうさせたいと思うように見ることを選べると信じているあなたよ、」神の子である自分のイメージを、勝手に自分で選択し、作り上げることが出来ると信じているあなたよ、"forget not that ~ "「あなたの自己概念は、真実のあなたの姿に対立するであろうことを忘れてはいけない」。神の子は神によって創造されたのであるから、永遠不変に真実である。あなたが幻想の中で、その神の子のイメージを変えようとしても、決して真実を変えることはない。あなたの歪んだ自己概念は、ことごとく本当の神の子の姿に対立してしまうのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Undoing truth would be impossible. But concepts are not difficult to change. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>undoing [ʌndúiŋ] : 「ほどくこと、解くこと、取り消し」</li>
<li>impossible [impάsəbl] : 「不可能な、とてもあり得ない、できない」</li>
<li>difficult [dífikʌ̀lt] : 「困難な、厳しい」</li>
<li>change [tʃéindʒ] : 「〜を変える、〜を変更する、〜を変換する」</li>
</ul>
<br />
❖ "Undoing truth would ~ "「真実を取り消しにすることなど、不可能なのだ」。"But concepts are ~ "「しかし、概念というものは、変えることが難しくない」。自己概念は、あなたが勝手に幻想するものだから、真実ではなく、したがって、容易に変化し得る。変化させることが出来ると言うよりも、必然的に変化していき、崩壊へと向かうのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>One vision, clearly seen, that does not fit the picture as it was perceived before will change the world for eyes that learn to see, because the concept of the self has changed.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>vision [víʒən] : 「洞察力、想像力、考え方、視覚、視力」</li>
<li>clearly [klíərli] : 「はっきりと、明らかに、明瞭に、疑いもなく」</li>
<li>seen [síːn] : 「seeの過去分詞形」</li>
<li>fit [fít] : 「合う、適合する、調和する、一致する」</li>
<li>perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜を理解する、〜を把握する」</li>
<li>learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜に精通する」</li>
<li>change [tʃéindʒ] : 「変わる、変化する、変遷する」</li>
</ul>
<br />
❖ "One vision ~ "「以前、知覚されたような絵柄に合わない、鮮明な一つのヴィジョンは、」"will change the world ~ "「ものの見方を学んだ目にとっては、世界を変えるだろう」。"because the concept ~ "「なぜなら、自己概念が変化したからだ」。あなたは以前、真実の神の子のイメージから外れた自分勝手な自己概念を作り上げ、それを外部に投射して、あなたにぴったりの世界を作り上げた。その世界は苦と痛みと罪に満ちており、あなたは惨めな進化した猿を演じてきた。しかし、あなたは実相的なものの見方を学び、その目をもって世界を見れば、世界は今までとは変わった絵柄に見えてくるのだ。それがヴィジョンであり、あなたの自己概念が変化し、真実の神の子に近づいた証拠なのだ。肉体的な感覚器官による知覚が、実相的なヴィジョンに変化したのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>5. Are you invulnerable? Then the world is harmless in your sight. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>invulnerable [invʌ́lnərəbl] : 「傷つくことのない、不死身の」</li>
<li>harmless [hάːrmlis] : 「無害の、安全な、当たり障りのない」</li>
<li>sight [sáit] : 「視野、視界、視力、視覚、景色、眺め」</li>
</ul>
<br />
❖ "Are you ~ "「あなたは、傷つき得ないだろうか」。幻想の肉体が傷つけられたとしても、実相の心は決して傷つき得るものではないと実感出来るだろうか。"Then the world ~ "「そうであるなら、あなたの視野には、この世界は無害と映る」。世界が幻想として見えてくるので、幻想に過ぎない夢が、現実のあなたを傷つけることは不可能だと納得出来て、あなたの目に世界は無害なものとして映る。苦も痛みも絶望も罪も、すべては幻想であり、夢であり、決して現実のあなたを傷つけることは出来ないと理解出来るのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Do you forgive? Then is the world forgiving, for you have forgiven it its trespasses, and so it looks on you with eyes that see as yours. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>forgive [fərɡív] : 「許す、容赦する、勘弁する」</li>
<li>forgiving [fərɡíviŋ] : 「寛大な、寛容な」</li>
<li>forgiven [fərɡívn] : 「forgiveの過去分詞」</li>
<li>trespass [tréspəs] : 「不法侵入、不法侵害、罪、違反、不正」</li>
<li>look on : 「〜を見る」</li>
</ul>
<br />
❖ "Do you ~ "「あなたは、赦せるだろうか」。"Then is the world ~ "「そうであるならば、世界は赦しの世界となる」。"for you have ~ "「なぜなら、あなたは世界の不正を赦したのであり、世界は、あなたの目と同じ目であなたを見るからだ」。あなたが、世界の苦も痛みも絶望も罪も、その不正のすべてを幻想だと見抜いて、その幻想性を受け入れ受け流し、赦すことが出来れば、あなたの世界に対するその見方は世界に向かって投射され、今度は、世界があなたを同じ目で見るようになる。つまり、あなたの罪も痛みも憎悪も怒りも、すべて幻想であり夢なのだと世界が教えてくれるのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Are you a body? So is all the world perceived as treacherous, and out to kill. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>treacherous [trétʃərəs] : 「不誠実な、裏切りをする、当てにならない、信頼できない」</li>
<li>be out to : 「しきりに〜したがる、〜をしようと躍起になる」</li>
<li>kill [kíl] : 「殺す、葬る、始末する」</li>
</ul>
<br />
❖ "Are you ~ "「あなたは、肉体であろうか」。"So is all the world ~ "「そうであるなら、世界のすべてが不誠実で、しきりに殺したがっているように知覚されるだろう」。あなたが、肉体を幻想ではなく実在だと信じている限り、世界の不誠実も裏切りも実在であり、世界はあなたを抹殺しようと常にあなたを脅かす。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Are you a spirit, deathless, and without the promise of corruption and the stain of sin upon you? </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>spirit [spírit] : 「霊、魂、霊魂、精霊、精神」</li>
<li>deathless [déθlis] : 「不死の、不滅の」</li>
<li>promise [prάmis] : 「約束、契約、約束したこと、約束したもの」</li>
<li>corruption [kərʌ́pʃən] : 「堕落、邪悪、腐ること、腐敗」</li>
<li>stain [stéin] : 「染み、汚点」</li>
<li>sin [sín] : 「罪、罪悪、ばかげたこと、過失、罪業」</li>
</ul>
<br />
❖ "Are you a spirit ~ "「あなたは、スピリットで、不死で、腐敗という約束もなければ、あなたの上に罪という汚点もないだろうか」。罪や死や腐敗、崩壊、恐れ、等々の幻想から解放されて、あなたは不死なるスピリットとして生きているだろうか。あなたは、実相的な自己を確立しただろうか。幻想と癒着した自己概念を脱ぎ捨てることが出来ただろうか。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>So the world is seen as stable, fully worthy of your trust; a happy place to rest in for a while, where nothing need be feared, but only loved. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>stable [stéibl] : 「しっかりした、安定した、断固とした、不変の」</li>
<li>fully [fúlli] : 「十分に、完全に、全く、すっかり、全体に」</li>
<li>worthy [wə́ːrði] : 「〜に値する、〜するに足りる」</li>
<li>trust [trʌ́st] : 「信頼、信用」</li>
<li>place [pléis] : 「場所、個所、地域、土地、広場」</li>
<li>rest [rést] : 「休む、休息する、休憩する、休養する」</li>
<li>for a while [hwáil] : 「しばらくの間、少しの間」</li>
<li>fear [fíər] : 「〜を恐れる、〜を怖が」</li>
</ul>
<br />
❖ "So the world is ~ "「そうであるなら、世界は安定し、あなたの信頼に十分足るものと見ることが出来る」。幻想世界が安定化し、信頼に足るようになる、という意味ではない。幻想が実相化するわけがない。そうではなく、あなた自身が安定化し、自分を信頼することが出来て、この幻想世界を夢の出来事として安心して見ることが出来る、という意味合いである。もはや世界は、あなたを傷つけることも殺すことも出来ないと理解出来るようになるのである。その意味で、世界は安全であり、信頼出来る、というわけだ。"a happy place to rest ~ "「しばしの間、世界は憩うことが出来る幸せな場所となり、何も恐れるに足るものもなく、愛されるものだけの世界となる」。一言で言えば、あなたは世界という夢を楽しむことが出来るようになるのだ。あたかも、夜見る夢の中で、その夢を楽しむようなものだ。"for a while"「しばらくの間」とあるが、「幻想世界が完全に消滅するまでの少しの間」「あなたが天の王国に回帰するまでのしばらくの間」「あなたが肉体を抜けるまでの少しの間」等々、と解釈していいだろう。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Who is unwelcome to the kind in heart? And what could hurt the truly innocent?</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>unwelcome [ʌnwélkəm] : 「歓迎されない、快く受け入れられない」</li>
<li>kind [káind] : 「思いやりのある、いたわりの、優しい、親切な」</li>
<li>hurt [hə́ːrt] : 「〜を傷つける、〜に苦痛を与える」</li>
<li>truly [trúːli] : 「全く、本当に、真に」</li>
<li>innocent [ínəsənt] : 「無実の、潔白な、率直な、純真な、無邪気な」</li>
</ul>
<br />
❖ "Who is unwelcome ~ "「心優しい者にとって、誰が歓迎出来ないだろうか」。夢を夢として楽しんでいる心の充実した者は、夢の登場人物のすべてを、夢の立役者としてすべて歓迎し、受け入れるだろう。"And what could ~ "「そして、いったい何が、本当に潔白な者を傷つけ得るだろうか」。夢を楽しんでいる心は実相的に潔白である。罪のかけらもない。そんな心を、夢の中の何が傷つけることが出来るだろう。もはや心は、この幻想世界から解放されたのだ。幻想に捕われているからこそ、罪ありと断罪されて傷つけられるのであって、幻想から抜け出したなら、罪もなければ、断罪もされ得ない。傷つけられることもないのだ。ただただ、夢を楽しめばいい。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-53620348869811850302012-09-15T17:13:00.004+09:002012-09-15T17:13:56.947+09:00T-31.VI.3:1 ~ T-31.VI.4:8<br />
<span style="font-size: large;"><b>3. Salvation does not ask that you behold the spirit and perceive the body not. It merely asks that this should be your choice. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」</li>
<li>behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」</li>
<li>spirit [spírit] : 「霊、魂、霊魂、精霊、精神」</li>
<li>perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」</li>
<li>merely [míərli] : 「ただ単に、単に」</li>
<li>choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」</li>
</ul>
<br />
❖ "Salvation does not ~ "「救いは、あなたに、スピリットを注視し、肉体は知覚するな、などと頼んではいない」。「救い」が主語になって表現されているが、むしろ、救いに導くホーリー・スピリットは〜、と解釈した方が通りはいい。実相世界には強制という概念はない。ホーリー・スピリットはあなたに、強制もしなければ命令もしない。何にもまして、あなたの意思、自主性を重んずる。"It merely asks that ~ "「救いは、ただ単に、スピリットを見るか肉体を見るかは、あなたの選択に任せているのだ」。もっとも、あなたが肉体を見ることを選択すれば、救いは遠のき、スピリットを見ることを選択すれば、救いは近づく。ただし、ホーリー・スピリットは、その選択をあなたの自由意思に任せているのだ。<br />
ところで、救いとは、この世界の幻想性からの解放のことである。幻想に過ぎない肉体だけを実在と信じて見ている限り、幻想性からの解放、救いはない。実相として実在するスピリットを自由意思で選択することで、幻想からの救いは実現するのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>For you can see the body without help, but do not understand how to behold a world apart from it. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>without help : 「助けなしに、手を借りずに」</li>
<li>understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、分かる、把握する」</li>
<li>apart from : 「〜から離れて」</li>
</ul>
<br />
❖ "For you can see ~ "「なぜなら、あなたは、何の助けがなくても肉体を見ることが出来るが、」"but do not understand ~ "「肉体から離れた世界を見るためにはどうしたらいいか、あなたは理解出来ないからだ」。あなたが肉体を見ることを選択したなら、ホーリー・スピリットは、そのための助けを何もあなたに与えることはない。なぜなら、助けがなくても、あなたはちゃんと肉体を見ることが出来るからだ。しかし、あなたがスピリットを見ることを選択したなら、肉体を含めたこの物質世界を離れた精神世界(実相世界)を見る方法をあなたは知らないので、ホーリー・スピリットはあなたに助けを与えてくれるのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>It is your world salvation will undo, and let you see another world your eyes could never find. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>undo [ʌndú] : 「元へ戻す、取り消す」</li>
<li>another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」</li>
<li>find [fáind] : 「発見する、見いだす、見つける、探し出す、気付く」</li>
</ul>
<br />
❖ "It is your world ~ "「救いが取り消しにするのは、あなたの世界である」。あなたが生きていると信じるこの幻想世界を消滅させるのが救いである。救いは、幻想を取り消しにするのだ。"and let you see ~ "「そして救いは、あなたの目が決して見つけることの出来なかった別の世界を、あなたに見せてくれるのである」。肉体的な感覚器官では、実相世界、精神世界は見えてこない。幻想しか捉えることは出来ないのだ。しかし、救いによって幻想が消滅すれば、あなたの眼前に、実在する実相世界、精神世界が展開することになる。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Be not concerned how this could ever be. You do not understand how what you see arose to meet your sight. For if you did, it would be gone. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>concerned [kənsə́ːrnd] : 「心配している、気遣っている、憂慮している」</li>
<li>arose [əróuz] : 「ariseの過去形」</li>
<li>arise [əráiz] : 「起こる、生じる、現れる、生まれる、発生する」</li>
<li>sight [sáit] : 「視野、視界、景色、眺め、視力、視覚」</li>
<li>gone [ɡɔ́ːn] : 「goの過去分詞形」</li>
</ul>
<br />
❖ "Be not concerned ~ "「こんなことがどうやって可能なのか、気遣う必要はない」。それは、ホーリー・スピリットの仕事である。あなたは、ホーリー・スピリットに任せておけばいい。"You do not understand ~ "「あなたは、あなたが見ているものが、どうやって、あなたの視野になっているのか、理解していない」。あなたは、目によって知覚したものが視野となって目の前に見えていると理解しているだろうが、それは誤りだ。あなたは、見たいと思うもののイメージを外部に投射して、何もないところに幻想を見ているに過ぎない。心が錯覚を生み出しているに過ぎないのだ。色即是空、空即是色である。しかし、今のあなたには、それが理解出来ない。だから、目に見えるものが、実在する現実だと信じているのだ。"For if you did ~ "「なぜなら、もしあなたが理解出来ているとすれば、世界は消滅するだろう」。見ているものが幻想だと理解出来れば、そして、幻想を実相的に赦すことが出来れば、幻想は消滅し、世界も、あなたの目の前から消滅してしまう。この世界が、あなたの目の前に実在として見えている限り、あなたは、世界の幻想性、それを生み出してる知覚の錯覚、錯覚を生み出している心の想念の力を理解してはいない。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>The veil of ignorance is drawn across the evil and the good, and must be passed that both may disappear, so that perception finds no hiding place. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>veil [véil] : 「覆い隠すもの、ベール」</li>
<li>ignorance [íɡnərəns] : 「無知、無教育、知らないこと、無学」</li>
<li>drawn [drɔ́ːn] : 「drawの過去分詞形」</li>
<li>draw [drɔ́ː] : 「〜を引く、引き込む」</li>
<li>across [əkrɑ́s] : 「〜にわたって、〜の全域で、〜を横切って、〜を横断して」</li>
<li>evil [íːvəl] : 「悪、不正、不道徳」</li>
<li>pass [pǽs] : 「通り越す、通る、通り過ぎる、通過する」</li>
<li>disappear [dìsəpíər] : 「姿を消す、存在しなくなる、なくなる、消滅する」</li>
<li>so that : 「〜するために、それで、その結果、それゆえ」</li>
<li>perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識」</li>
<li>hiding place : 「隠れ場所、隠し場所、隠れ家」</li>
</ul>
<br />
❖ "The veil of ignorance ~ "「無知のベールは、悪しきものと良きものに渡って、(すべてを)覆い隠している」。"and must be passed ~ "「善悪の両者が消滅するには、この無知のベールを越えなくてはならない」。"so that perception ~ "「その結果、知覚は、隠しておける場所を見失うのだ」。善と悪に象徴されるように、この幻想世界は相反する対極概念で構成された二元論世界である。だから、真実が見えてこないのだ。ここに、無知の原因がある。何が真実で、何が虚偽か、わからない状態に置かれているのだ。もし、無知のベールを飛び越えることが出来たなら、幻想世界は消滅し、二元論の善悪などという概念は消え去ってしまうのである(both may disappear)。その結果、真実だけが露見し、虚偽を隠しておけるような場所など存在しなくなる(no hiding place)。もはや知覚は、二元論世界を構成していた対極概念を曖昧なままに覆い隠すことは出来ない。むしろ、知覚それ自体が知覚を超越して、叡智(knowledge)に生まれ変わるのだ。無知が存在出来るのはこの幻想世界だけであって、実相世界には叡智だけが存在する。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>How is this done? It is not done at all. What could there be within the universe that God created that must still be done?</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>done [dʌ́n] : 「doの過去分詞」</li>
<li>at all : 「全く〜ない、全然〜ない、少しも〜ない」</li>
<li>within [wiðín] : 「〜の中に、〜の内側に」</li>
<li>universe [júːnəvə̀ːrs] : 「宇宙、万物、森羅万象、全世界」</li>
<li>create [kriéit] : 「〜を創造する、〜を創り出す」</li>
</ul>
<br />
❖ "How is this ~ "「どうすれば、こうしたことが成し遂げられるか」。"It is not done ~ "「それは、まったく、成し遂げるというものではない」。新たに、一元論実相世界を創造する必要などない。今見ている二元論の夢から覚めてしまえばいいだけの話しである。"What could there ~ "「神が創造した宇宙の中にあって、いったい、成し遂げられなくてはならない何が存在出来ようか」。下手な訳で申し訳ない。完全完璧な神が完全完璧な実相世界を創造したのだから、あなたには、それに加えて、新たな創造を成し遂げなければならないことなど何もない。神の創造した実相世界、天の王国に、ただ目覚めるだけでいいのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>4. Only in arrogance could you conceive that you must make the way to Heaven plain. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>arrogance [ǽrəɡəns] : 「尊大、横柄、傲慢」</li>
<li>conceive [kənsíːv] : 「心に描く、思い付く、着想する、〜と考える」</li>
<li>plain [pléin] : 「平易な、明らかな、明白な、質素な、簡素な」</li>
</ul>
<br />
❖ "Only in arrogance ~ "「傲慢さにおいてだけ、あなたは、天の王国に至る道を平易なものにしなくてはならないと考えてしまうのだ」。たとえば、中世のキリスト教にあっては、免罪符が罪を帳消しに、天国へ昇れる通行手形としたわけで、今日の既成宗教においても、すべてとは言わないが、同様な、怪しげな説が唱えられている。すべて、多額な金額がからんでくる詐欺である。また、宗教に限らず、怪しげな哲学や政治や思想もまた、地上に天国を作ろうなどと、思い上がった構想をひねり出す。かつての共産思想を思い出すまでもない。理性の傲慢である。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>The means are given you by which to see the world that will replace the one you made. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>means [míːnz] : 「手段、方法、手法」</li>
<li>given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」</li>
<li>replace [ripléis] : 「〜を取り替える、〜を交換する、〜を置換する」</li>
</ul>
<br />
❖ "The means are given ~ "「あなたの作った世界を置き換えてしまう世界を目にするための方法は、すでにあなたに与えられている」。新たに天の王国を作り出す必要も、そこに至る道を新たに作り出す必要もない。実相世界はすでに存在しており、そこに至る道も、ホーリー・スピリット、あるいはキリストによって示されるのだ。あなたの役割は、あなたの意思によって、それを選択するだけである。これよりも平易なことがあろうか。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Your will be done! In Heaven as on earth this is forever true. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>will [wíl] : 「意志、願望、意欲」</li>
<li>forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」</li>
<li>true [trúː] : 「真の、真実の、本当の、本物の」</li>
</ul>
<br />
❖ "Your will be ~ "ここは、"Your will should be done!"と考えて、「あなたの意思は成就するに違いない」。実相世界に目覚めることを、あなたの意思で選択すれば、それは、必ず成就する。"In Heaven as ~ "「天の王国においても、地上と同様に、これは永遠に真実である」。あなたの意思は、天の王国にあっても、この幻想世界にあっても、必ず成就する。真実である想念は、必ず現実化するのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>It matters not where you believe you are, nor what you think the truth about yourself must really be. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>matter [mǽtər] : 「重要である、問題である」</li>
<li>believe [bilíːv] : 「信じる、真に受ける、確信する、信頼する」</li>
<li>truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」</li>
<li>really [ríəli] : 「実際には、ほんとうは、確かに、本当に、真に」</li>
</ul>
<br />
❖ "It matters not where ~ "「あなたがどこにいると信じていようが、あなた自身についての真実が実際何であると考えようが、それは、問題ではない」。重要なのは、あなたが、あなたの自由意思をもって真実を選択することである。真実の実現を想念することである。今あなたが、この地上世界にあって、自分は肉体的存在だと信じていても、それはかまわない。真実を意思する自由な選択が重要なのだ。簡単に言えば、ホーリー・スピリットを選択する意思が重要なのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>It makes no difference what you look upon, nor what you choose to feel or think or wish. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>difference [dífərəns] : 「相違、相違点、異なる部分、特異点」</li>
<li>make no difference : 「違いがない」</li>
<li>look upon : 「〜を見る」</li>
<li>choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」</li>
<li>feel [fíːl] : 「感じがする、感じる」</li>
<li>wish [wíʃ] : 「望む、願う、祈る」</li>
</ul>
<br />
❖ "It makes no difference ~ "「あなたが目にしているものが何であれ、あなたが何を感じとろうとしているか、何を思い、何を希望しているか、そこにはまったく違いは生じない」。極端な話し、あなたがどんな虚偽の中にいたとしても、今、あなたが真実を自由意思をもって選択することが重要なのであって、夢の中のあなたの姿など、結果に違いを生じさせる類(たぐ)いのものではない。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>For God Himself has said, "Your will be done. " And it is done to you accordingly.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>accordingly [əkɔ́ːrdiŋli] : 「それ故に、従って、それに応じて」</li>
</ul>
<br />
❖ "For God Himself ~ "「なぜなら、神自らが、『あなたの意思は成就する』と言ったからだ」。神は真実以外を知らない。真実以外の発言をすることもない。神が『あなたの意思は成就する』と言ったのなら、必ず、そうなるのだ。お望みなら、これは神の法だと考えていいだろう。"And it is done ~ "「そして、それに応じて、あなたの意思はあなたに対して成就するのだ」。あなたが、実相世界の真実に目覚めたいと、自由意思をもってそれを選択すれば、それは、必ず、意思通りに成就するのである。それが、神の法である。神の約束と思ってもいい。神もまた、あなたの意思の実現を願っているからだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-24899858899099870522012-09-15T17:08:00.003+09:002012-09-15T17:09:04.874+09:00T-31.VI.1:1 ~ T-31.VI.2:7<br />
<br />
<div style="text-align: center;">
<span style="font-size: x-large;"><b>VI. Recognizing the Spirit</b></span></div>
<div style="text-align: center;">
スピリットの受け入れ</div>
<div style="text-align: center;">
</div>
<div style="text-align: center;">
</div>
<div style="text-align: center;">
<br /></div>
<span style="font-size: large;"><b>1. You see the flesh or recognize the spirit. There is no compromise between the two. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>flesh [fléʃ] : 「肉、人間、人類」</li>
<li>spirit [spírit] : 「霊、魂、霊魂、精霊、精神」</li>
<li>compromise [kάmprəmàiz] : 「譲歩、妥協、歩み寄り、和解」</li>
<li>between [bitwíːn] : 「〜の間に」</li>
</ul>
<br />
❖ "You see the flesh ~ "「あなたは、肉体を見るか、スピリットを見るか、どちらかである」。あなたは、自分が実在の肉体をもった物質的存在と見るか、実在するスピリットをもった精神的存在とみるか、二つに一つである。"There is no ~ "「この二つの間に妥協はない」。心身二元論はこの世の常識になっているが、真実ではない。つまり、肉体に心が宿るという見方は虚偽である。幻想に実相が宿る道理はない。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>If one is real the other must be false, for what is real denies its opposite. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>real [ríəl] : 「実在する、現実の、実際の、本物の」</li>
<li>false [fɔ́ːls] : 「うその、虚偽の、正しくない、誤った」</li>
<li>deny [dinái] : 「否定する拒否する、拒絶する」</li>
<li>opposite [άpəzit] : 「反対、逆の物、反対の物」</li>
</ul>
<br />
❖ "If one is real ~ "「もし、一方が現実(実在)なら、他方は虚偽(非実在)である」。"for what is ~ "「なぜなら、現実であるものは、現実とは反対のものを否定するからだ」。肉体が現実的な実在なら、心は非実在であって、それは頭脳が作り上げた単なる理性に過ぎないことになる。スピリット(心)が現実的実在なら、肉体は非実在であって、それは心が作り出した幻想に過ぎない。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>There is no choice in vision but this one. What you decide in this determines all you see and think is real and hold as true. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」</li>
<li>vision [víʒən] : 「先見、先見の明、洞察力、想像力、考え方」</li>
<li>decide [disáid] : 「決定する、決心する、決意する」</li>
<li>determine [ditə́ːrmin] : 「決定する」</li>
<li>hold [hóuld] : 「心に抱く、維持する、保持する」</li>
<li>true [trúː] : 「真の、真実の、本当の、本物の」</li>
</ul>
<br />
❖ "There is no choice ~ "「ものの(存在の)見方においては、こういう見方以外に選択の余地はない」。肉体と心は二律背反であって、肉体と心を同時に現実的実在として選択することは出来ない。"What you decide ~ "「この決定に際して、あなたが見たり考えたりするものを決定したものが現実となり、それを真実だとして心に抱く」。あなたが肉体を選択したなら、あなたの現実は肉体的な現実となり、肉体は真実であって、心は幻想となる。逆に、あなたが心を選択したなら、心はあなたの現実となり、肉体は幻想となる。誤解してはいけないのは、あなたの選択によって真実が決まる、という意味ではない。真実はどちらか一方であって、もし虚偽なるものを選択したとしたら、その虚偽があなたの現実となって、虚偽を生きることになる、ということなのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>On this one choice does all your world depend, for here have you established what you are, as flesh or spirit in your own belief. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>depend [dipénd] : 「〜によって決まる、左右される」</li>
<li>establish [istǽbliʃ] : 「確立する、制定する、成立させる」</li>
<li>belief [bilíːf] : 「信じること、信念、信仰、信条、信用、信頼」</li>
</ul>
<br />
❖ "On this one choice ~ "「あなたの世界は、この一つを選択するということに依存している」。あなたが肉体を選択したなら、虚偽なるこの幻想世界があなたの現実となって、幻想を生きることとなり、心(スピリット)を選択したなら、まだ見ぬ実相世界があなたの現実となって、実相があなたの目の前に立ち現れる。"for here have ~ "「なぜなら、選択した世界において、あなたは、自分が何であるか確立するからである」。"as flesh or spirit ~ "「つまり、あなた自身の信念として、肉体かスピリットか、(そのどちらかを自分自身だと)確立するからだ」。あなたが幻想を選択するか実相を選択するかによって、あなたは幻想世界に生きるか実相世界に生きるかが決定し、幻想世界に生きるなら、あなたは肉体として、実相世界に生きるならスピリットとして、あなたは自己を確立する。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>If you choose flesh, you never will escape the body as your own reality, for you have chosen that you want it so. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」</li>
<li>escape [iskéip] : 「〜から逃げる、ずらかる、脱出する」</li>
<li>reality [riǽləti] : 「現実性、実在性」</li>
<li>chosen [tʃóuzn] : 「chooseの過去分詞形」</li>
</ul>
<br />
❖ "If you choose flesh ~ "「もしあなたが、肉体を選択したなら、あなたの現実としての肉体から逃れることは決して出来ない」。幻想の肉体を現実と信じて生きるのだから、その現実から逃れることは出来ず、肉体の死をもって生を完結することになる。"for you have chosen ~ "「なぜなら、あなたはそうあって欲しいと選択してしまったからだ」。あなたは肉体が現実であって欲しいと想念したのだから、その想念が現実化して、あなたは肉体の現実を生き、そして、肉体として死んでいくのである。肉体から逃れることなど思いもよらず、したがって、死から逃れることも出来ない。そのように、あなたが願ったからだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>But choose the spirit, and all Heaven bends to touch your eyes and bless your holy sight, that you may see the world of flesh no more except to heal and comfort and to bless.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>bend [bénd] : 「曲がる、カーブする、たわむ」</li>
<li>touch [tʌ́tʃ] : 「〜に触る、触る」</li>
<li>bless [blés] : 「〜を神聖にする、〜を祝福する、〜を賛美する、あがめる」</li>
<li>holy [hóuli] : 「神聖な」</li>
<li>sight [sáit] : 「視力、視覚、見る能力、視野、視界、景色、眺め」</li>
<li>no more : 「もはや〜しない」</li>
<li>heal [híːl] : 「癒やす、救う、治す、治癒する」</li>
<li>comfort [kʌ́mfərt] : 「慰める、安心させる、楽にする」</li>
</ul>
<br />
❖ "But choose the spirit ~ "「しかし、スピリットを選択したなら、天の王国のすべてが、身をかがめてあなたの目に触れ、あなたが目にする神聖な光景を祝福するのだ」。あなたが実相のスピリットを選択したなら、あたかも目に触れんばかりに、あなたの目の前に天の王国のすべての実在が展開し、神聖な光景を見ることの出来たあなたを祝福してくれるだろう。"that you may see ~ "「その結果、あなたは、肉体の世界を、癒したり慰めたり祝福したりする以外のものとして、見ることはもうなくなるだろう」。肉体の幻想世界を幻想として見ることはあっても、現実の実在として見ることはなくなるのだ。「癒したり慰めたり祝福したりする以外のものとして」とあるが、いわば、あなたが娯楽で映画を見るような感覚で、この世界を眺めるようになる、という意味合い。実相的な、本物の癒しや慰めや祝福とは異なることに注意すべき。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>2. Salvation is undoing. If you choose to see the body, you behold a world of separation, unrelated things, and happenings that make no sense at all. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」</li>
<li>undoing [ʌndúiŋ] : 「ほどくこと、解くこと、取り消し」</li>
<li>behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」</li>
<li>separation [sèpəréiʃən] : 「分離、区別、別居、別離、離脱」</li>
<li>unrelated [ʌnriléitid] : 「関係のない、無関係の」</li>
<li>happening [hǽpniŋ] : 「出来事、事件」</li>
<li>make no sense : 「意味をなさない、理にかなわない」</li>
<li>at all : 「全く〜ない、全然〜ない、少しも〜ない」</li>
</ul>
<br />
❖ "Salvation is ~ "「救いは、取り消し作業である」。実在の現実だと思っている幻想を取り消す作業が救い。つまり、幻想からの救いである。"If you choose ~ "「もしあなたが、肉体を見ることを選択したなら、あなたは、分離や、関係性のない物事、まったく意味のない出来事などで出来上がった世界を目撃することになる」。まさに、二元論幻想世界を目撃することになる。そもそも、この世界は、神からの分離を象徴して、神の子が心の外部に投射して作った幻想なのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>This one appears and disappears in death; that one is doomed to suffering and loss. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>appear [əpíər] : 「現れる、出現する、登場する」</li>
<li>disappear [dìsəpíər] : 「存在しなくなる、なくなる、消滅する、消失する」</li>
<li>death [déθ] : 「死、死亡、破滅、消滅」</li>
<li>doom [dúːm] : 「運命づける」</li>
<li>suffering [sʌ́fəriŋ] : 「苦しみ、苦痛、悩み」</li>
<li>loss [lɔ́s] : 「失うこと、喪失、紛失」</li>
</ul>
<br />
❖ "This one appears ~ "「この世界の肉体は、現れたかと思うと死によって消え去る」。"that one is doomed ~ "「また肉体は、苦しみ、失うように運命づけられている」。幻想の特質は、変化流動性である。二元論世界の必然であって、対立する二つの概念が、その力をせめぎ合って力学的に変化していくのだ。肉体も、生と死の力のせめぎ合いによって老いて死に至る。変化流動は、崩壊と死に向かうのである。そこに、苦と痛みと喪失のドラマが展開する。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And no one is exactly as he was an instant previous, nor will he be the same as he is now an instant hence. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>exactly [iɡzǽktli] : 「正確に、厳密に、ぴったり、きっちり」</li>
<li>instant [ínstənt] : 「瞬間、一瞬」</li>
<li>previous [príːviəs] : 「前の、以前の」</li>
<li>same [séim] : 「同じ、同一の、変わらない」</li>
<li>hence [héns] : 「今から、今から先、今後」</li>
</ul>
<br />
❖ "And no one is ~ "「誰一人として、一瞬前の彼、そのままではない」。"nor will he be ~ "「また、今の一瞬が過ぎれば、彼は今の彼と同一ではない」。変化とは、時間と空間の関数である。この幻想世界が、時間と空間に支配されている限り、変化流動は尽きることなく続く。対して、実相世界は、無時間、無空間の世界であり、したがって、永遠不変の世界である。無時間、無空間と言うと、そんなものが存在するわけがないと反論されそうだが、そうではない。時間の関数を積分変換することで、時間のない関数を作り出し、それをまた逆変換してやることで、時間のない関数から時間の関数を作り出せるように、実相世界は、いわば、時間と空間をその内部に畳み込んでいると考えればいいだろう。ちょうど、ホログラムのように、余分な次元を畳み込んで内部に保持し、必要とあれば、それを再生するようなものなのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Who could have trust where so much change is seen, for who is worthy if he be but dust? Salvation is undoing of all this. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>trust [trʌ́st] : 「信用する、信頼する」</li>
<li>so much : 「それほどたくさんの」</li>
<li>change [tʃéindʒ] : 「変化、変更、移行、交換」</li>
<li>seen [síːn] : 「seeの過去分詞形」</li>
<li>worthy [wə́ːrði] : 「尊敬すべき、立派な、価値ある」</li>
<li>dust [dʌ́st] : 「ちり、ほこり、遺骸、亡骸」</li>
</ul>
<br />
❖ "Who could have trust ~ "「いったい誰が、それほど多くの変化が見て取れる世界を信用出来るだろうか」。"for who is worthy ~ "「なぜなら、いったい誰が、塵(ちり)にも等しいものであるなら、価値などあるだろうか」。変化流動し、崩壊と死に向かい、ついには塵となって地に埋もれてしまう肉体など、価値もなければ信頼さえ出来まい。"Salvation is undoing ~ "「救いは、そのすべてを取り消しにしてくれるのだ」。変化流動も、崩壊も死も、すべて幻想であると認識して、その幻想性を消滅させることが、救いの目的である。もちろん死も、救いによって消滅する。死は幻想に過ぎないからだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>For constancy arises in the sight of those whose eyes salvation has released from looking at the cost of keeping guilt, because they chose to let it go instead.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>constancy [kάnstənsi] : 「不変性、恒常性」</li>
<li>arise [əráiz] : 「起こる、生じる、現れる、生まれる、発生する」</li>
<li>release [rilíːs] : 「解放する、自由にする」</li>
<li>cost [kɔ́st] : 「犠牲、代償、損失」</li>
<li>keep [kíːp] : 「〜を持ち続ける、保持する」</li>
<li>guilt [gílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」</li>
<li>instead [instéd] : 「代わりに、それよりむしろ、そうしないで」</li>
</ul>
<br />
❖ "For constancy arises ~ "「なぜなら、不変性が、〜の視野に立ち上がってくるからだ」。"those whose eyes ~ "「救いが、罪の意識を保持する代償を見てばかりいたことから解放してやった目の持ち主」の視野に立ち上がってくるからだ。"because they chose ~ "「なぜなら、彼らは、救いを得る代わりに罪の意識を保持する代償を放棄しすることを選んだからだ」。あなたは肉体を選択し、変化流動する幻想世界に生きて、その代償として苦と痛みと罪の意識に苦しみ、死を受け入れることにしたのだが、その無意味さに気付いて、幻想を放棄する選択をし、救いを受け入れたなら、救いはすべての幻想を取り消しにしてくれ、あなたの眼前に、不変性をもつ実相世界が立ち上がってくる。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-70757111889523349122012-09-15T17:02:00.000+09:002012-09-15T17:02:02.259+09:00T-31.V.17:1 ~ T-31.V.17:9<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>17. The world can teach no images of you unless you want to learn them. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>unless [ənlés] : 「〜でない限り、〜である場合を除いて」</li>
<li>learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜に精通する」</li>
</ul>
<br />
❖ "The world can ~ "「あなたが、(世界から)あなたのイメージについて学ぼうと願わない限り、世界はあなたに、あなたのどんなイメージも教えることは出来ない」。あなたの心は、あなたの望みを世界に投射して世界を形成し、その世界に迎合するような自己概念を作っている。したがって、世界のイメージとあなたのイメージは重なっているのだ。もしあなたが、世界に迎合するような自己イメージをその世界から学ぼうと願わないなら、世界とあなたの慣れ合い的な関係性は断たれて、世界はあなたに、あなたのイメージはこうあるべきだなどと、厚かましい教えを強いることは出来なくなる。簡単に言えば、あなたが世界の幻想性気付けば、世界はあなたに幻想を強いることは出来なくなるのである。ここで言う"images"「イメージ」とは、この世での仮の姿、幻想のことである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>There will come a time when images have all gone by, and you will see you know not what you are. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>go by : 「過ぎる、経過する」</li>
</ul>
<br />
❖ "There will come ~ "「イメージがすべて消えてしまう時がやって来るだろう」。"and you will see ~ "意訳する、「そして、あなたは、本当ではないあなたを生きてきたと知ることになろう」。あなたが、世界はあなたの心の投射によって作られているのだと知り、そんな幻想の世界に迎合するような形の、偽りの自分を形成する学びを放棄しようと思ったなら、あなたの偽りのイメージはやがて消滅してしまう。そういう時が、必ずやって来る。その時、あなたは、夢の中にあって偽りの自分を演じ続けてきたのだと、知るのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>It is to this unsealed and open mind that truth returns, unhindered and unbound. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>unsealed [ʌnsíːld] : 「封印されていない」</li>
<li>truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」</li>
<li>return [ritə́ːrn] : 「戻る、帰る、返還する」</li>
<li>unhindered [ʌnhíndərd] : 「妨げられていない」</li>
<li>unbound [ʌnbáund] : 「束縛されていない、束縛から解放された」</li>
</ul>
❖ "It is to this unsealed ~ "「真実が戻ってくる心とは、このような閉ざされずに開かれた心なのだ」。"unhindered and ~ "「妨げられることもなく、束縛もされていない心なのである」。幻想にがんじがらめになっていない心にこそ、真実は回帰する。あなたが、実相の真実に目覚めるには、世界の幻想性に束縛されない自由な心が必要である。逆に、あなたが幻想から解放された時、実相世界の真実があなたの心に流れ込んでくる。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Where concepts of the self have been laid by is truth revealed exactly as it is. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>concept [kɑ́nsept] : 「概念、観念」</li>
<li>laid [léid] : 「layの過去・過去分詞形」</li>
<li>lay by : 「蓄える、貯蔵する、貯蓄する」</li>
<li>reveal [rivíːl] : 「明らかにする、暴露する、見せる、公開する」</li>
<li>exactly [iɡzǽktli] : 「正確に、厳密に、ぴったり、きっちり」</li>
</ul>
<br />
❖ "Where concepts of ~ "「自己概念が蓄えられていた場所に、真実が有りのままに見えてくるのだ」。幻想の自己概念を蓄えているのは、あなたの心である。その同じ心に、幻想に代わって、真実がありのままに流れ込んでくる。あなたの心の大半はエゴによって支配されており、エゴが強いる幻想に束縛されたあなたの心が、世界に迎合する自己概念を形成しいる。そのエゴの支配から心が解放されれば、あなたの心に実相の真実が流れ込んでくるのだ。幻想が消滅し、実相が有りのままに、あなたの目の前に現れてくるのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>When every concept has been raised to doubt and question, and been recognized as made on no assumptions that would stand the light, then is the truth left free to enter in its sanctuary, clean and free of guilt. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>raise [réiz] : 「引き起こす、提起する、取り上げる、惹起する、もたらす」</li>
<li>doubt [dáut] : 「〜を疑う、〜を疑問に思う」</li>
<li>question [kwéstʃən] : 「〜を疑問に思う、〜を問題にする」</li>
<li>recognize [rékəgnàiz] : 「〜を認識する、認める、受け入れる」</li>
<li>assumption [əsʌ́mpʃən] : 「仮定、前提」</li>
<li>stand [stǽnd] : 「持ちこたえる、対抗する」</li>
<li>left [léft] : 「leaveの過去・過去分詞形」</li>
<li>leave [líːv] : 「〜を残す、ある状態のままにしておく」</li>
<li>enter [énter] : 「〜に入る、〜に参加する、〜に立ち入る」</li>
<li>sanctuary [sǽŋktʃuèri] : 「聖域、神聖な場所」</li>
<li>clean [klíːn] : 「汚れていない、清潔な、きれいな」</li>
<li>guilt [ɡílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」</li>
</ul>
<br />
❖ "When every concept ~ "「すべての自己概念を疑い、疑問にさらす時、」"and been recognized ~ "「そして、すべての自己概念は、(真実の)光に対抗し得る仮定の上に作られたものではないと認識した時、」"then is the truth ~ "「その時こそ、真実は、汚れのない、罪のかけらもない聖域に自由に入って来れる状態になるのだ」。ひょっとしたら、自分の自己概念は、幻想の世界に迎合するように形成した幻想の概念に過ぎないのではないかと疑問に思う時、そして、実相的な真実の光の下に自己概念をさらせば、自己概念を形成した基礎である仮定、つまり、世界は実在し、自分もまた実在するとした仮定の虚偽性が暴(あばか)れるに違いないと認識する時、汚れのない潔癖な心の聖域に、実相的な真実が自由に流れ込んでくるのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>There is no statement that the world is more afraid to hear than this:</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>statement [stéitmənt] : 「発言、意見、供述、発言すること」</li>
<li>be afraid [əfréid] to do : 「〜するのを怖がる、怖がって〜しない」</li>
</ul>
<br />
❖ "There is no statement ~ "「次の言葉以上に、世界が耳にするのも恐ろしいと思っている宣言はない」。世界が耳にするとは、つまり、エゴが耳にする、ということ。世界やエゴの幻想性が暴れる宣言を、エゴは最も恐れているのだ。幻想性が暴れて、幻想が赦されれば、幻想は消滅し、エゴも消滅してしまうからだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<div style="text-align: center;">
<span style="font-size: large;"><b><i>I do not know the thing I am, and therefore do not </i></b></span></div>
<div style="text-align: center;">
<span style="font-size: large;"><b><i>know what I am doing, where I am,or how to look </i></b></span></div>
<div style="text-align: center;">
<span style="font-size: large;"><b><i>upon the world or on myself. </i></b></span></div>
<div style="text-align: center;">
<span style="font-size: large;"><b><i><br /></i></b></span></div>
<span style="font-size: large;"><b>Yet in this learning is salvation born. And What you are will tell you of Itself.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>therefore [ðέərfɔ̀ːr] : 「それ故に、そのために、従って」</li>
<li>look upon : 「〜を見る」</li>
<li>learning [lə́ːrniŋ] : 「習うこと、学ぶこと、学習」</li>
<li>salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」</li>
<li>be born [bɔ́ːrn] : 「生まれる、誕生する、産声を上げる」</li>
</ul>
<br />
❖ "I do not know ~ "「私は、私が何であるかわからないし、」"and therefore ~ "「したがって、何をしているのかも、どこにいるのかも、世界や私自身をどう見たらいいのかもわからない」。"Yet in this learning ~ "「しかし、この学びの中にこそ、救いは生まれる」。"And What you ~ "「そして、本当のあなたが、あなたにそれ自身を語るだろう」。ずっと自分は闇の幻想世界の中を彷徨(さまよ)い続け、自分が誰であるか、何をしているか、どこにいるのか、世界や自分をどう認識していいのか、まったくわからなかった。自分はずっと、幻想の偶像であるエゴの支配下にあった。しかし、今、このACIMの導く学びを知って、その中にこそ、幻想世界からの解放、救いがあると知った。そして、本当の自分であるところのもの、つまり、ホーリー・スピリットこそが、自分に、本当の自分ということを知らしめてくれるのだろう。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-14675795566855950202012-09-08T09:58:00.000+09:002012-09-08T09:58:04.924+09:00T-31.V.15:1 ~ T-31.V.16:7<br />
<span style="font-size: large;"><b>15. Seek not your Self in symbols. There can be no concept that can stand for what you are. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>seek [síːk] : 「見つけようとする、探し求める」</li>
<li>symbol [símbl] : 「象徴、シンボル」</li>
<li>concept [kάnsept] : 「概念、観念」</li>
<li>stand for : 「〜を表す」</li>
</ul>
<br />
❖ "Seek not your ~ "「象徴の中に、あなた自身を見出そうとしてはいけない」。"There can be no ~ "「本当のあなた自身を語ることの出来る概念は存在出来ないからだ」。"in symbols"「象徴の中に」とは、「この現象界の中に、この幻想世界の中に」という意味。対立する概念で構成された二元論現象世界の概念の中に、本当の自分自身を言い当てる概念を見出そうとしてはいけない。二元論は幻想であり、本当のあなた自身、実相のあなた自身、一元論的真実のあなた自身は、二元論現象世界の概念に当てはまり得ないからだ。神の子としての実相的あなた自身は、この世界のどんな象徴をもってしても表現出来るものではない。たとえば、この弱肉強食の世界にあって、常に戦い、努力し、勝利を勝ち得る自分こそが真実の自分自身であると思うかも知れないが、ホーリー・スピリットの思考システムに照らして見れば、それは、夢の中で必死に走り続ける哀れなネズミに等しい。<br />
ACIMは、この世の努力を否定しているのではない。無意味な努力を哀れんでいるだけだ。もちろん、哀れみに留まることはない。そこで、東洋思想的な『無為自然』という生き方や、『知足』という生き方が発想されてくるのである。夢の世界の狂騒に巻き込まれることなく、心静かに世を眺めてやり過ごす生き方である。しかし、ACIMは、『無為自然』や『知足』に留まることもない。そこを超越して、絶対的な実相世界への開眼へとあなたを導く。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>What matters it which concept you accept while you perceive a self that interacts with evil, and reacts to wicked things? </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>matter [mǽtər] : 「重要である、大きな違いがある」</li>
<li>accept [æksépt] : 「引き受ける、受諾する、承認する、認める」</li>
<li>while [hwáil] : 「〜の間ずっと、〜する間に、〜なのに」</li>
<li>perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜を理解する、〜を把握する」</li>
<li>interact [intəːrǽkt] with : 「〜と関係を持つ、〜と相互に作用する、〜と接触する」</li>
<li>evil [íːvəl] : 「悪、不正、悪の源、邪心」</li>
<li>react [riǽkt] to : 「〜に反応する」</li>
<li>wicked [wíkid] : 「ひどく悪い、不道徳な、意地が悪い」</li>
</ul>
<br />
❖ "What matters it ~ "「あなたが、邪悪さと関係したり、悪いものに反応したりする自分を知覚するうちは、どんな自己概念をあなたが受け入れても、そこにどんな違いが生じるであろうか」。ここの"evil"とか"wicked things"は、この世界の基準での悪を意味するのではなく、実相的視点から見たときの意味のないもの、と捉えればいいだろう。つまり、幻想としての、諸々の象徴(symbols)である。あなたが、幻想に過ぎない意味ない象徴に自己を見出そうとしているうちは、あなたが何を選ぼうと、大きな違いは生じてこない、という意味である。たとえば、金儲けに狂おうが、肉欲に狂おうが、権力に狂おうが、すべては意味のない自己概念の狂騒であって、どれをとっても違いはない。そんなものと関わりを持ちたいと思っているうちは、本当の自分自身に出会えるチャンスはない。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Your concept of yourself will still remain quite meaningless. And you will not perceive that you can interact but with yourself. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>remain [riméin] : 「依然として〜のままである」</li>
<li>quite [kwáit] : 「すっかり、全く、完全に、とても、非常に」</li>
<li>meaningless [míːniŋlis] : 「意味が分からない、無意味な」</li>
</ul>
<br />
❖ そんなものと関わりを持ちたいと思っているうちは、"Your concept of yourself ~ "「あなたの自己概念は、まったく意味のないもののままである」。幻想に振り回されているだけだから、実相的意味などないのだ。"And you will not ~ "「あなたが、関わりをもつことが出来きるのはあなた自身しかいないと知ることもない」。あなたは、あなた自身の心を世界に投射して、この世界を幻想として形作っているのだから、世界と関わりをもつということは、実は、自分自身と関わりをもつことを意味するのだ。あなたは世界を見ているのではない、あなた自身の心の有り様を見ているだけなのだ。そういう、あなたと世界との関係性に気付くこともない。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>To see a guilty world is but the sign your learning has been guided by the world, and you behold it as you see yourself. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>guilty [ɡílti] : 「有罪の、犯罪的な、罪を犯した」</li>
<li>sign [sáin] : 「象徴、シンボル、しるし、証拠、兆し、兆候」</li>
<li>learning [lə́ːrniŋ] : 「習うこと、学ぶこと、学習」</li>
<li>guide [gáid] : 「〜を導く、案内する」</li>
<li>behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」</li>
</ul>
<br />
❖ "To see a guilty world ~ "「罪ある世界にばかり目を向けているということは、〜という印(しるし)以外の何ものでもない」。"your learning has ~ "「あなたの学びは世界によって主導され、あなたが自分を見るように世界を見ている」という印(しるし)以外の何ものでもない。あなたの心が世界を投射によって生み出しているのだから、逆に、投射された世界に目を奪われているうちは、世界があなたの心を支配していることになる。あなたは幻想を生み出し、その幻想に騙されているわけだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>The concept of the self embraces all you look upon, and nothing is outside of this perception. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>embrace [imbréis] : 「囲む、取り巻く、包含する、受け入れる、採用する」</li>
<li>look upon : 「〜を見る」</li>
<li>outside [áutsáid] : 「〜の外の、〜の外側に」</li>
<li>perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識、感じ方」</li>
</ul>
<br />
❖ "The concept of ~ "「自己概念は、あなたの目にするものすべてを抱きかかえており、この知覚の外には何もない」。あなたが目にする幻想の世界のすべては、あなたの自己概念が生み出したものであって、あなたの自己概念が目にする世界を包含している。その知覚し得る物質、現象以外の、つまり、幻想以外の存在に、あなたは気付いていないのだから、あなたは、幻想世界の外には何もないと思っている。すべては世界であり、すべては世界と共存する自分自身だと思っている。簡単に言えば、夢を見ているとき、夢の世界がすべてであり、そこに登場する自分だけがすべてだと信じているようなものなのだ。夢から目覚めた自分の存在、本当の自分の実在に気付きもしない。夢見るあなたには、夢がすべてで、それ以外に何も存在していないのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>If you can be hurt by anything, you see a picture of your secret wishes. Nothing more than this. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>hurt [hə́ːrt] : 「〜を傷つける、〜に苦痛を与える」</li>
<li>picture [píktʃər] : 「絵、像、光景、見物、実態、事実、状況」</li>
<li>secret [síːkrit] : 「秘密の、内緒の、ひそかな、機密の、隠れた」</li>
<li>wish [wíʃ] : 「願い、望みの物、願望、希望」</li>
</ul>
<br />
❖ "If you can be ~ "「もしあなたが、何かによって傷つけられ得るなら、あなたは秘密の望みの絵を見ていることになる」。"picture of your secret wishes"「秘密の望みの絵」とは、心の奥に抱いた悪しき欲望、と考えていい。後ろめたさを感じる望み、欲望である。人を騙してまでも金を手に入れたいとか、人をけ落としてまでも地位を得たいとか、偽りの愛欲をもってしても肉欲を満たしたいとか、人を不幸に陥れてまでも権力を手に入れたいとか、そういった類(たぐ)いの、悪しき秘密の絵柄の望みである。そんな、人の道に反する悪しき望みに支配されている限り、あなたはいつか、何ものかによって痛い目を見る、傷つけられるのだ。とは言え、その痛みは当然の帰結であって、やはり、哀しき幻想に過ぎない。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And in your suffering of any kind you see your own concealed desire to kill.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>suffering [sʌ́fəriŋ] : 「苦しみ、苦痛、悩み」</li>
<li>concealed [kənsíːld] : 「隠れた、隠し持っている」</li>
<li>desire [dizáiər] : 「熱望、切望、欲望」</li>
</ul>
<br />
❖ "And in your suffering ~ "「いかなる種類の苦しみの中にも、あなたは、あなた自身が隠しもった、殺したいという欲望を見ることになる」。他者があなたの望みの実現を阻害したことが原因となり、あなたは心に痛みを覚える。あなたは、その他者を恨み、怒り、復讐心に燃える。かくしてあなたは、心の中で、他者を攻撃してやりたいと願うようになる。これが、"your own concealed desire to kill"「あなた自身が隠しもった、殺したいという欲望」である。ここの"kill"「殺す」とは、文字通り肉体的に生命を奪うという意味合いではなく、想念として抹殺してしまいたい、という意味合いに捉えればいいだろう。つまり、強烈な否定である。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>16. You will make many concepts of the self as learning goes along. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>go along: 「進行する、〜に付随する」</li>
</ul>
<br />
❖ "You will make many ~ "「学びが進行するに従い、あなたは、多くの自己概念を形成してゆく」。たとえば、金儲けに奔走する自己を形成したが、それが他者の妨害で頓挫すると、心に痛みを覚えて他者に恨みを抱く。そういう学びを世の中から得たわけだが、それに懲りずに、また別の自己を形成しようとする。今度は、金によらず、権力によって他者を支配する自分を夢見るようになる。こうして、幻想世界に生きるための学びを通して、あなたは多くの自己概念を形成していくことになる。そして、そのすべてに挫折するのだ。しかし、多くの挫折を通して、もし、あなたが人生を真摯に見つめるチャンスを得たなら、当然、この世の無常を知ることになる。無常とは、すべては変化流動して止まないという世界観のことであって、これが、世界は幻想だと気付く切っ掛けになるのだ。真実が永遠不変であるなら、無常の世は真実ではない。虚偽は心が生み出した幻想に過ぎず、したがって、この世は幻想だ、というわけである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Each one will show the changes in your own relationships, as your perception of yourself is changed. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>show [ʃóu] : 「見せる、示す、表す、表示する」</li>
<li>change [tʃéindʒ] : 「変化、変更、移行、交換」</li>
<li>relationship [riléiʃnʃìp] : 「関係、結び付き、関係性、関わり」</li>
<li>change [tʃéindʒ] : 「〜を変える、〜を変更する、〜を変換する」</li>
</ul>
<br />
❖ "Each one will show ~ "「あなた自身に対する見方が変わるに従い、一つ一つの自己概念は、あなた自身の関係性の変化を示すことになる」。あなたは自己を投射して他者や世界を形成していくのだから、あなた自身が変われば、投射する内容も当然変化し、あなたと他者、あなたと世界の関係性も変化していく。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>There will be some confusion every time there is a shift, but be you thankful that the learning of the world is loosening its grasp upon your mind. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>confusion [kənfjúːʒən] : 「混乱状態、無秩序、当惑、困惑、戸惑い」</li>
<li>shift [ʃíft] : 「交代、変更、変化、転換」</li>
<li>thankful [θǽŋkfəl] : 「感謝している、ありがたく思う」</li>
<li>loosen [lúːsn] : 「解く、ほどく、緩める、解放する」</li>
<li>grasp [ɡrǽsp] : 「しっかりつかむこと、保持、支配」</li>
</ul>
<br />
❖ "There will be some ~ "「(関係性が)シフトする度に、ある程度の困惑が生じるだろう」。"but be you thankful ~ "「しかし、世界が提供する学びが、あなたの心を支配する力を緩めていくことに感謝しなさい」。あなたと他者や世界との関係性が変化するとき、あなたは多少の困惑を覚えるかもしれないが、その関係性が実相の真実に向かう限り、世界によるあなたへの支配力は減少していく。あなたが世の無常を感じるようになれば、世界の幻想性が見えてきて、幻想世界へのめり込んでいたあなたの心の有り様が変化してくのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And be you sure and happy in the confidence that it will go at last, and leave your mind at peace. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>sure [ʃúər] : 「確信して、確信している、固く信じている、確かな」</li>
<li>confidence [kάnfədəns] : 「確かさ、確信、自信、信頼、信用」</li>
<li>in the confidence that : 「that以下を確信して」</li>
<li>at last : 「最後に、ついに、とうとう」</li>
<li>leave [líːv] : 「ある状態のままにしておく、〜をそのままにしておく」</li>
<li>at peace : 「平和に、安らかに、安らかな気持ちで、心穏やかで」</li>
</ul>
<br />
❖ "And be you sure ~ "「そして、世界によるあなたの支配はついに消滅し、あなたの心は安らかになるはずだと信じて、確信し幸せを感じなさい」。物質的豊かさ、金儲け、社会的地位、出世、名声、権力、支配、肉欲、等々の欲望で構成されていた、あなたと世界の関係性は、あなたが実相に向かって変化するに従い、徐々に消滅してくのだ。あなたの心は、平和と幸せと確信に満ちてくる。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>The role of the accuser will appear in many places and in many forms. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>role [róul] : 「役、役柄、役割、役目、任務」</li>
<li>accuser [əkjúːzər] : 「刑事訴訟の原告、告訴人、告発人」</li>
<li>appear [əpíər] : 「現れる、出現する、登場する」</li>
<li>place [pléis] : 「場所、個所、住所、立場、境遇、環境」</li>
<li>form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造、姿、体つき、外見」</li>
</ul>
<br />
❖ "The role of the accuser ~ "「非難する役割をもった者が、多くの場所に、多くの形をとって現れてくるだろう」。あなたが世界から離れて行くに従い、あなたを社会的な敗北者であるとか、負け犬であるとか、落後者であるとか、自己中心的であるとか、理想主義者であるとか、馬鹿者であるとか、愚かであるとか、気違いであるとか、精神を病んでいるとか、様々な非難を浴びせられることがあろう。あなたは、世界の学びを放棄し、世界の規範からドロップ・アウトしてアウトサイダーになるのだから、世界の多数派から見れば、あなたは裏切り者なのだ。世捨て人に見えることだろう。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And each will seem to be accusing you. Yet have no fear it will not be undone.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>each [íːtʃ] : 「各々、それぞれ、めいめい」</li>
<li>accuse [əkjúːz] : 「〜を責める、〜を非難する」</li>
<li>fear [fíər] : 「恐れ、恐怖」</li>
<li>undone [ʌndʌ́n] : 「undoの過去分詞形」</li>
<li>undo [ʌndú] : 「元へ戻す、取り消す」</li>
</ul>
<br />
❖ "And each will ~ "「(周りの者)一人一人が、あなたを非難しているように見えることだろう」。"Yet have no fear ~ "「しかし、そんな非難は取り消されることはないだろうと、恐れてはいけない」。あなたは正しい方向に進んでいるのであって、幻想に過ぎない他者からの非難など、いつかは消滅して取り消されるのだ。いつかとは、あなたが世界の幻想性を見抜いて受け入れ受け流し、赦す時である。赦しによって幻想は消滅し、あなたは実相に目覚めるのだ。夢から覚めたとき、あなたの所業も多数の非難も同時に消滅して、取り消されることになる。世の中の一番の愚か者は、一番の賢者になるのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-6518203714045090182012-09-04T21:00:00.000+09:002012-09-11T15:55:29.541+09:00T-31.V.13:1 ~ T-31.V.14:7<br />
<span style="font-size: large;"><b>13. Although this step has gains, it does not yet approach a basic question. Something must have gone before these concepts of the self.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>although [ɔːlðóu] : 「〜ではあるが、〜だけれども」</li>
<li>gain [ɡéin] : 「利益、得ること、獲得、利得」</li>
<li>approach [əpróutʃ] : 「〜に近づく、〜に接近する」</li>
<li>basic [béisik] : 「基礎の、基本的な」</li>
<li>gone [ɡɔ́ːn] : 「goの過去分詞形」</li>
<li>concept [kɑ́nsept] : 「概念、観念」</li>
</ul>
<br />
❖ "Although this step ~ "「この段階が達成されたとしても、」あなたが、世界に適合するように自己概念を形成している段階から、あなたの願望を外部世界に投射して、この幻想世界を形成していると気付く段階に移行出来たとしても、"it does not yet ~ "「しかしまだ、根本的な問いに近づいてはいない」。そもそも、そのような投射したり投射されてたりする関係性を最初に築いたものは何なのか? 心の根底には誰がいて、また誰がいないのか? "Something must have ~ "「これらの自己概念が形成される前に、何かが失われたに違いない」。神の子としてのあなたの心のほとんどはエゴに占領され、ホーリー・スピリットは心の奥底に追いやられたのだ。したがって、正確には、「失われた」のではなく、追いやられ、そして忘れ去られてのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And something must have done the learning which gave rise to them. Nor can this be explained by either view.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>done [dʌ́n] : 「doの過去分詞」</li>
<li>learning [lə́ːrniŋ] : 「習うこと、学ぶこと、学習」</li>
<li>gave [ɡéiv] : 「giveの過去形」</li>
<li>rise [ráiz] : 「発生、起源、根源、原因」</li>
<li>give rise to : 「〜を引き起こす、〜を生じさせる」</li>
<li>explain [ikspléin] : 「〜を説明する、明らかにする、釈明する」</li>
<li>either [íːðər] : 「どちらの〜でも、どちらの〜も」</li>
<li>view [vjúː] : 「意見、見識、考え、物の見方、見解」</li>
</ul>
<br />
❖ "And something must ~ "「そして、何かが、自己概念を生じさせるような学びを行ったに違いない」。そもそも、天の王国に住まっていた神の子には、自己概念など必要なかった。あえて自己概念があるとすれば、それはただ、神の子である、それのみである。しかし、神の子が神から分離し、この幻想世界を心の外部に投射して偽創造したとき、神の子は、自分が神の子であることを忘れ、新たに自己概念を形成する必要に迫られたのだ。どの様な自己を形成したらいいのか、それをエゴから学んだ、というわけである。"Nor can this be ~ "「これは、どちらの見方からも説明され得ない」。世界があなたを形成しているという見方からも、あなたが世界を形成していると見方からも、自己概念を形成する切っ掛けとなった第一原因は説明出来ない。まさに、鶏と卵の議論になってしまうではないか。あなたが先か、世界が先か? <br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>The main advantage of the shifting to the second from the first is that you somehow entered in the choice by your decision.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>main [méin] : 「主要な、主な、中心的な」</li>
<li>advantage [ædvǽntidʒ] : 「有利な点、有利性、利点、長所、強み」</li>
<li>shifting [ʃíftiŋ] : 「転移、移動」</li>
<li>somehow [sʌ́mhàu] : 「ういうわけか、どうしたものか、どうにかして」</li>
<li>enter [énter] : 「〜に入る、〜に参加する、〜に立ち入る」</li>
<li>choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」</li>
<li>decision [disíʒən] : 「決定、決断、決心」</li>
</ul>
<br />
❖ "The main advantage ~ "「第一の見方から第二の見方へ移行する主な利点は、」世界に迎合するように自己概念を形成しているという第一の見方から、あなたの欲望が投射によって世界を形成しているという第二の見方に移行する、その主要な利点は、"is that you somehow ~ "「あなたが、どうにかして、あなたの決断によって選択するという領域に入ったことである」。簡単に言えば、受動的な自己概念形成から能動的自己概念形成に移行したことが利点になっている、ということ。世界があなたを単純に支配しているのでなく、あなたが世界を勝手に作っている、ということ。ただし、めちゃくちゃな世界ではあるが・・・。"by your decision"「あなたの決断によって」とあるが、あなたが世界に対して、こうあって欲しいと望む、その決断によって、という意味合い。こういう世界か、ああいう世界か、あなたが自己決断によって世界を選択出来るわけだ。自己決断とか能動的自己概念形成とか選択とか言えば聞こえはいいが、要するに、あなたの独断と偏見であり、つまりは、あなたの我がままである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>But this gain is paid in almost equal loss, for now you stand accused of guilt for what your brother is.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>be paid in : 「〜が支払われる」</li>
<li>almost [ɔ́ːlmoust] : 「ほとんど」</li>
<li>equal [íːkwəl] : 「〜と等しい、〜に相当する、同等の、程度が等しい」</li>
<li>loss [lɔ́s] : 「失うこと、喪失、紛失」</li>
<li>accuse [əkjúːz] : 「〜に責任を問う、〜を責める」</li>
<li>stand accused of : 「〜のことで非難されている、〜のことで責められている」</li>
</ul>
<br />
❖ "But this gain is ~ "「しかし、これを得たことによって、同等の損失を被ることになる」。あなたが能動的な決断によって世界を選択出来るとは言え、それによって、あなたは損害を被ることになる。"for now you stand ~ "「なぜなら、今やあなたは、あなたの同胞が何であるかということに関して、非難される立場に立たされたからだ」。あなたが能動的な決断によって世界や同胞の姿を選択することが出来るということは、もし世界や同胞に罪があるなら、それはあなたの罪であるということを示しているからだ。同胞の罪という結果は、あなたの罪が原因となっているわけだ。そこで、あなたは罪に関して有罪を宣告されるわけである。もちろん、あなたの心があなたに対して有罪を宣告するのである。したがって、あなたの心に罪の意識が深く刻まれることになる。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And you must share his guilt, because you chose it for him in the image of your own.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>share [ʃέər] : 「分かち合う、共有する、共に味わう」</li>
<li>guilt [ɡílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」</li>
<li>chose [tʃóuz] : 「chooseの過去形」</li>
<li>choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」</li>
<li>image [ímidʒ] : 「イメージ、画像、像、映像、印象、心証」</li>
<li>in the image of : 「〜をひな型にして」</li>
</ul>
<br />
❖ "And you must ~ "「そして、同胞の罪の意識を、あなたは分かち合わなくてはならない」。"because you chose ~ "「なぜなら、あなたは、あなた自身のイメージに合わせて、同胞のイメージとして罪を選択したからだ」。つまり、あなたは、あなたの罪の意識を同胞に投射している、ということ。あなたと同胞は鏡像関係にある。鏡の中の同胞に罪があるように見えたなら、それはあなたの罪の意識が映ったものなのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>While only he was treacherous before, now must you be condemned along with him.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>while [hwáil] : 「〜の間ずっと、〜する間に、その間に」</li>
<li>treacherous [trétʃərəs] : 「不誠実な、裏切りをする、当てにならない」</li>
<li>condemn [kəndém] : 「〜に有罪の判決を下す、〜を非難する、責める」</li>
<li>along with : 「〜と一緒に、〜とともに、〜に加えて」</li>
</ul>
<br />
❖ "While only he was ~ "「以前は、同胞だけが不誠実であったのに、」"now must you ~ "「今や、あなたは、同胞と並んで非難されなくてはならなくなった」。同胞が不誠実で、裏切り者に見えたなら、それは、同胞だけではなく、あなた自身がそうだからだ。今や、同胞に限らず、あなたも不実な者として非難の対象となる。罪の意識は、その根を執拗に、あなたの心の奥まではびこらせていくのである。<br />
蛇足になるが、あなたは、その罪の意識を帳消しにしようとして、無意識のうちに罰を求める。罰せられることで、罪の意識は取り消しになると信じているのだ。世の中の既成宗教の論理を見てみると、かならず、神の罰の記述がある。なぜか? 人は罰せられたいと願っているからだ。罰せられて罪が帳消しになれば、晴れて、神に愛されると信じているからである。もちろん、ACIMは、それを否定する。神は、決して罰しない。だから、罪からの救いは、神の罰にも、神自身にもあるのではない。あなたが自ら、己(おの)が罪の意識から救わなくてはならないのだ。ACIMの最大のテーマである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>14. The concept of the self has always been the great preoccupation of the world.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>always [ɔ́ːlweiz] : 「いつも、常にいつでも」</li>
<li>great [ɡréit] : 「大きい、大きな、巨大な、主要な」</li>
<li>preoccupation [priὰkjupéiʃən] : 「没頭、夢中にさせるもの、気を取られていること、夢中、最大の関心事」</li>
</ul>
<br />
❖ "The concept of ~ "「自己概念は常に、世界の大きな関心事であった」。自分とは何なのか、自分はどうあらねばならないのか、この問題が、世界の哲学を作り、世界の倫理学を作り、世界の神学を作り、世界の宗教を作り、世界の道徳を作り、世界の行動規範を作ってきた。もちろん、自分とは何なのか、という問いは、世界とは何なのか、という問いに通じる。つまり、存在とは何なのか、という問いである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And everyone believes that he must find the answer to the riddle of himself.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>believe [bilíːv] : 「信じる、真に受ける、確信する、信頼する」</li>
<li>find [fáind] : 「見つける、探し出す、発見する、見いだす」</li>
<li>answer [ǽnsər] : 「答え、回答、返事、応答」</li>
<li>riddle [rídl] : 「謎、難問、難題、難解な事物」</li>
</ul>
<br />
❖ "And everyone believes ~ "「そして、誰もが、彼自身の謎に対する答えを発見出来るものと信じている」。誰もが、この世界に迎合する哲学、倫理、宗教、道徳、等々が、自己概念の問題に答えを出してくれるものと信じてきた。そして、修行僧のごとく学び、苦行し、自己否定し、哀れに祈り、答えを求めて闇を彷徨(さまよ)い、世界の苦と痛みの中に埋没していった。あるいは、酒に溺れ、薬物に浸かり、肉欲に溺れ、物欲にしがみつき、金を求め、権力と支配を崇拝し、大食をむさぼり、快楽という快楽の限りを尽くす生き方に埋没してきた。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Salvation can be seen as nothing more than the escape from concepts.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」</li>
<li>seen [síːn] : 「seeの過去分詞形」</li>
<li>nothing more than : 「〜にすぎない、〜でしかない」</li>
<li>escape [iskéip] : 「逃亡、脱出、避難、逃避、回避」</li>
</ul>
<br />
❖ "Salvation can be seen ~ "「救いは、自己概念から逃れること以上のものではないと見なされてきた」。"can"とあるので、可能性はそこにしかないと見なされてきた、という意味合い。確かに、悪しき自己概念からの解放は救いである。しかし、どんなすばらしい自己概念を形成しても、本当の解放にはならない。罪の意識からの解放がない限り、本当の救いはないのだ。罪の意識からの解放とは、幻想からの解放である。したがって、本当の救いは、幻想からの救いなのだ。夢から目覚めること、実相に覚醒すること、そこに本当の救いがある。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>It does not concern itself with content of the mind, but with the simple statement that it thinks.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>concern [kənsə́ːrn] : 「〜に関係する、〜と関係がある」</li>
<li>content [kάntent] : 「入っているもの、内容、中身」</li>
<li>simple [símpl] : 「簡素な、簡略した、シンプルな、難しくない」</li>
<li>statement [stéitmənt] : 「発言、意見、述べること、陳述、供述」</li>
</ul>
<br />
❖ "It does not concern ~ "「(世界が考える)救いは、心の中にあるものにそれ自体を関係づけてはおらず、」"but with the simple ~ "「心が考えている単純な宣言にだけに関係づけている」。心の中にあるものとは、ここでは単純に、エゴと捉えていいだろう。世界が考える救いは、エゴそれ自体に関係しているのではなく、エゴが思考し、エゴがあなたに教える単純な命令に関係していると信じられている。つまり、エゴの存在は知られることなく、エゴの命令だけを聞いていれば救われると思っているのだ。エゴの命令とは、理性的な価値判断や善悪判断、理性的な道徳規範、等々のこと。その内容にこそ、救いは関連してくるのであって、その内容を教えている理性としてのエゴは問題にされない。本当は、まったく逆である。救いは心そのものである。エゴに支配された心を解放することこそ、心の救いなのだ。ホーリー・スピリットを復権させることが、解放と救いに結びつく。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And what can think has choice, and can be shown that different thoughts have different consequence.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」</li>
<li>shown [ʃóun] : 「showの過去分詞」</li>
<li>different [dífərənt] : 「相違する、違っている、異なる」</li>
<li>thought [θɔ́ːt] : 「思考、思索、考え、見解」</li>
<li>consequence [kάnsəkwèns] : 「結果、結論、帰結」</li>
</ul>
<br />
❖ "And what can think ~ "「思うことの出来るものは、選択し、」"and can be shown ~ "「異なった思いは異なった結果を生むと示され得る」。思いは、あれかこれか、選択出来るし、その思いが異なれば、当然、結果も異なってくる。理性的判断としてのエゴは心を支配し、エゴに支配された心はその思いを世界の中に具現化する。心は判断し、選択し、様々な結果を得る。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>So it can learn that everything it thinks reflects the deep confusion that it feels about how it was made and what it is.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜に精通する、〜であると分かる」</li>
<li>reflect [riflékt] : 「〜を映す、示す、反映する、〜を反射する」</li>
<li>deep [díːp] : 「深い、深甚な、深遠な、難解な、困難な」</li>
<li>confusion [kənfjúːʒən] : 「混乱、当惑、混同」</li>
<li>feel about : 「〜について感じる」</li>
</ul>
<br />
❖ "So it can learn that ~ "「したがって、心はthat以下を学び得る」。"that everything it ~ "「心が思うあらゆることは、心がどう作られ、心は何なのかということに関して心が感じる深い混乱を反映する」と学び得る。心は、エゴに支配されているが、心の中の最も純粋で神聖な部分にホーリー・スピリットが宿っている。エゴは、頭脳としての理性を利用して、心に理性的な思いを抱かせ、ホーリー・スピリットは、心の正気さを利用して、心に真実の思いを抱かせる。あなたの心には、色々様々な思いが、あらゆる思いが錯綜するのだ。それが、深い混乱を招くこととなる。いったい自分は、猿から進化したただの動物か、それとも、神が創造した神の子か? 心は、単なる進化した頭脳の産物か、それとも、心だけが神が与えてくれた実在か? 心は、そういう深い混乱を学ぶのである。「学ぶ」とあるが、ここでは「感じる、わかる」という意味合い。「心の思いが混乱を反映する」とは、「心の思いが混乱を作り出している、混乱を招いている」という意味合い。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And vaguely does the concept of the self appear to answer what it does not know.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>vaguely [véiɡli] : 「漠然と、曖昧に」</li>
<li>appear to do : 「〜するように見える」</li>
<li>answer [ǽnsər] : 「〜に答える、〜に返事する」</li>
</ul>
<br />
❖ "And vaguely does ~ "「そして、漠然ではあるが、自己概念は、(混乱した)心がわからないことに答えてくれるように見えるのだ」。あなたの心は、エゴとホーリー・スピリットの思いに二分され、混乱を極める。混乱した心は、あなたの疑問に対する答えを知らない。そこであなたは、支配力の強いエゴの思いを採用して、世界に迎合するような自己概念を作り出し、混乱に終止符を打とうとする。エゴによって形作った自己概念を信じれば、少なくとも、世渡りに対する有効な答えは得られるからだ。たとえそれが真実でなくても、少なくとも有用ではある。世界は物質として実在する。人間は猿から進化した動物である。心は、進化した頭脳が作り上げたものであって、心として単独には実在しない。物質と理性が世界を支配するのであり、したがって、科学は何よりも勝る。あなたと他者は独立に肉体として存在する。あなたを攻撃する他者に罪があるのであって、あなたは潔白だ。だから、攻撃される前に、他者を攻撃せよ。この世は弱肉強食であって、生きるために奪え。世界は、愛と憎悪、善と悪、陰と陽、等々、対立する二元で構成され、その力の戦いが世界をダイナミックに動かしている。世界は精神であり、戦いこそがその精神の活力である。世界も人間も、戦いによって進化していくのだ。戦え、闘争しろ、攻撃せよ、奪え、殺せ、憎め、卑しめよ、踏みつけろ、裏切れ、騙せ、等々、等々・・・。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-52593714849146298802012-09-04T16:02:00.001+09:002012-09-04T16:02:13.720+09:00T-31.V.11:1 ~ T-31.V.12:7<br />
<span style="font-size: large;"><b>11. Perhaps the reason why this concept must be kept in darkness is that, in the light, the one who would not think it true is you. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>perhaps [pərhǽps] : 「たぶん、もしかすると、ことによると」</li>
<li>reason [ríːzn] : 「理由、動機、原因、根拠」</li>
<li>concept [kάnsept] : 「概念、観念」</li>
<li>kept [képt] : 「keepの過去・過去分詞形」</li>
<li>darkness [dάːrknis] : 「暗がり、暗闇」</li>
<li>light [láit] : 「光、光源、ライト、明かり」</li>
<li>true [trúː] : 「真の、真実の、本当の、本物の」</li>
</ul>
<br />
❖ "Perhaps the reason ~ "「多分、この自己概念が闇の中に隠されておかねばならなかった理由は、光の中では、その自己概念が正しいと思わない者はあなただということになるからだ」。世界が悪なら、あなたの持っている悪をわざわざ隠す必要はない。周りが悪だらけなのだから、誰からも非難もされることはないし、恥ずかしくもない。しかし、あなたは、心の奥の憎悪や怒りや攻撃性をひた隠しにしている。その理由は、多分、あなたがその悪感情を真実の光の中に取り出してよく見てみれば、それが本物ではないと気付くはずだからだろう。つまり、虚偽の悪感情を隠し持つことで、悪という幻想からの目覚めを遠ざけようとするエゴの意図が働いているに違いないのだ。あなたは見ないように、気付かないように、隠すように、仕向けられているのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>And what would happen to the world you see, if all its underpinnings were removed? </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>happen [hǽpən] : 「起こる、発生する」</li>
<li>underpinning [ʌ́ndərpiniŋ] : 「基礎、土台、支えとなるもの」</li>
<li>remove [rimúːv] : 「取り除く、取り去る、取り外す、除去する」</li>
</ul>
<br />
❖ "And what would ~ "「もし、(隠された)自己概念の土台すべてが取り除かれたなら、あなたの目にする世界に、いったい何が起こるだろう」。善良な顔を装ってはいるが、心の奥に悪い感情を隠し持っていると思っているあなたが、もし、白日の下にその悪感情をさらけ出したなら、それが虚偽であり、幻想、錯覚に過ぎないと気付くだろう。幻想を土台にして形成された偽りの悪感情だと知ることになる。もし、あなたが、その幻想の土台のすべてを赦して消滅させたなら、世界はどうなるか? 幻想の世界も消滅してしまうだろうし、エゴも、当然消滅する。したがって、エゴが一番恐れることは、あなたが真実に目覚めることであって、虚偽の悪感情をあなたの目から隠すようにして、しかも、あなたに保持させているのだ。何とも狡猾な作戦ではないか。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Your concept of the world depends upon this concept of the self. And both would go, if either one were ever raised to doubt. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>depend [dipénd] upon : 「〜によって決まる、〜次第である、〜に頼る」</li>
<li>either [íːðər] one : 「どちらか一つ」</li>
<li>raise [réiz] : 「引き起こす、提起する、取り上げる」</li>
</ul>
<br />
❖ "Your concept of ~ "「あなたの世界に対する概念は、あなたの自己概念に依存している」。あなたが自分の悪感情を隠し持って、それを幻想だと見抜けない間は、あなたは世界の幻想性を見抜けない。あなたが自分を見るように、あなたは世界を見るからだ。あなたが自己概念を形成したように、あなたは世界の概念を形成するのである。"And both would ~ "「そして、もし、あなたの概念か世界の概念のどちらかが、疑問に晒(さら)されたなら、両者が消滅してしまうだろう」。あなたの自己概念か世界の概念が、真実の光に晒されて、その虚偽性、幻想性が暴れたなら、両者とも消滅する。概念のみならず、肉体をもったあなたの存在も、物質だらけの世界の存在も、共に消滅するのだ。虚偽、幻想は消え去り、あなたは、真実の実相世界に生まれ変わるのである。エゴの最も恐れるシナリオである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>The Holy Spirit does not seek to throw you into panic. So He merely asks if just a little question might be raised.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>seek [síːk] : 「見つけようとする、探し求める」</li>
<li>throw [θróu] : 「投げる、発射する」</li>
<li>panic [pǽnik] : 「恐慌、恐怖、パニック」</li>
<li>merely [míərli] : 「ただ単に、単に」</li>
<li>ask [ǽsk] : 「〜を尋ねる、質問する、聞く、問う」</li>
<li>question [kwéstʃən] : 「質問、疑問、問い、質疑」</li>
</ul>
<br />
❖ "The Holy Spirit ~ "「ホーリー・スピリットは、あなたを恐怖の中に放り投げようなどと模索してはいない」。あなたは幻想だから自己消滅してしまえ、などとあなたを脅して、恐怖に陥れるようなことは、ホーリー・スピリットはしない。"So He merely asks ~ "「そこでホーリー・スピリットは、疑問をちょっと持ってみてはどうかと、ただ問い掛けてみるだけだ」。あなたが隠し持っていると信じている心の底の憎悪や怒りや攻撃性に対して、それは本当に本物だろうかと疑問を持って、真実の光の元に晒(さら)してみることを、あなたに勧めているのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>12. There are alternatives about the thing that you must be. You might, for instance, be the thing you chose to have your brother be. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>alternative [ɔːltə́ːrnətiv] : 「取って代わるもの、代替手段、選択肢」</li>
<li>for instance [ínstəns] : 「例えば、例として」</li>
<li>chose [tʃóuz] : 「chooseの過去形」</li>
<li>choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」</li>
</ul>
<br />
❖ "There are alternatives ~ "「あなたの自己概念に対して、別の選択肢がある」。"the thing that ~ "は、「あなたがそうあらねばならないもの、あなたのあるべき姿」という意味合いで、ここでは簡単に自己概念と訳してみた。あなたは偽善的側面を表に出し、偽悪的側面を隠し持って生きているが、そんな自己概念の外に、別の自分の姿をもつという選択肢が残されている。"You might ~ "「たとえば、あなたは、あなたの同胞を、そうあらせたいと選択する、その者になれるかも知れない」。下手な訳で申し訳ない。あなたは、同胞にこうあってほしいと願うことがあるだろうが、その願い、想念を、自分自身に投射して、あなた自身がその願い通りの人間になれる可能性もある。あなたと同胞はこの幻想世界にあって、互いに互いの思いを投射し合って、互いのイメージを生きている。いわば、あなたは自分として生きていながら、他者としても生きているようなものなのだ。ならば、他者に対して、こうあってほしいと望めば、それが自分に跳ね返って来て、あなたがそのような自分として生きていけるわけだ。そういう選択肢もあり得る、ということ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>This shifts the concept of the self from what is wholly passive, and at least makes way for active choice, and some acknowledgment that interaction must have entered in. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>shift [ʃíft] : 「変える、移す、換える、代える」</li>
<li>wholly [hóulli] : 「完全に、全く、全体として、全体的に、すっかり」</li>
<li>passive [pǽsiv] : 「受動的な、受け身の」</li>
<li>at least : 「少なくとも、最少に見ても」</li>
<li>active [ǽktiv] : 「積極的な、自ら働き掛ける、能動的な」</li>
<li>choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」</li>
<li>acknowledgment [æknάlidʒmənt] : 「承認、同意、認知」</li>
<li>interaction [intəːrǽkʃən] : 「相互作用、相互関係」</li>
<li>enter [énter] : 「〜に入る、〜に参加する、〜に立ち入る」 </li>
</ul>
<br />
❖ "This shifts the concept ~ "「こうすれば、完全に受け身の自己概念から(別の)自己概念にシフト出来る」。"and at least makes ~ "「そして、少なくとも、積極的な選択の道も出来るし、」"and some acknowledgment ~ "「相互関係が入り込めるに違いないと認識出来る道筋も出来る」。二面性をもったあなたの自己概念は、いわば、この世界と他者があなたに投射した概念であって、あなたは、世界と他者によって受動的に作られたあなたである。しかし、あなたが積極的に、他者に対して、正しくこうあって欲しいと願えば、あなたが他者と世界を変えることが出来、それが跳ね返って、あなた自身が変わるのだ。あなたは、積極的に、他者との相互関係を利用して、自己概念を変えることが出来るのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>There is some understanding that you chose for both of you, and what he represents has meaning that was given it by you. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>understanding [ʌ̀ndərstǽndiŋ] : 「理解、把握」</li>
<li>both [bóuθ] : 「両方、双方」</li>
<li>represent [rèprizént] : 「表す、示す、象徴する、意味する」</li>
<li>meaning [míːniŋ] : 「意味、意義、意図、真意」</li>
<li>given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」</li>
</ul>
<br />
❖ "There is some ~ "「that以下を、多少なりとも理解出来るだろう」。"that you chose ~ "「あなたは、あなた方両者のために選択するのであり、」あなたが他者に対して、こうあって欲しいと望み、積極的にその姿を選択することは、それが跳ね返って来てあなたに自身の自己概念を変えることになるのだから、あなたと他者の両方に影響を与えるのだ。"and what he ~ "「そして、同胞が表すことは、あなたによって与えられた意味をもつ」ということを、多少なりとも理解出来るだろう。他者に対して影響を与えて、他者もあなた自身も変えられていくのだから、他者の姿や素振りは、あなたが積極的に他者に与えた意味をもつのだ。<br />
幻想のあなたと幻想の他者が、幻想の世界でエゴに操られて生きているのだが、あなたが正しい選択をして、他者にこうあって欲しいと願うことで、あなたと他者は、少しではあっても、心の最も神聖で純粋な部分の実相に近づくことが出来るのだ。幻想から実相への目覚めに、近づけるのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>It also shows some glimmering of sight into perception's law that what you see reflects the state of the perceiver's mind. Yet who was it that did the choosing first? </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>also [ɔ́ːlsou] : 「〜もまた、同様に、また、〜もやはり」</li>
<li>glimmering [ɡlíməriŋ] : 「かすかな光、ちらちらする光」</li>
<li>sight [sáit] : 「視野、視界、景色、眺め、視力、視覚」</li>
<li>perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識、感じ方」</li>
<li>law [lɔ́ː] : 「法、法律、法規、法令」</li>
<li>reflect [riflékt] : 「〜を映す、示す、反映する」</li>
<li>state [stéit] : 「状態、形勢、情勢、状況。有り様」</li>
</ul>
<br />
❖ "It also shows ~ "「それはまた、〜という知覚の法則に、微(かす)かな視野を投げかけてくれる」。知覚の法則が、少しわかってくる、という意味。それは、"that what you see ~ "「あなたが目にするものは、知覚する者の心の状態を反映する」という知覚の法則である。つまり知覚とは、物的対象が初めにそこにあって、あなたの肉体的な感覚器官がそれを知覚する、というものではなく、あなたの心が見たいと思ったものを、そこに見るものなのだ、ということ。あなたの心の想念が、対象にその想念を反映して、あなたはそれを見るのである。ならば、"Yet who was it ~ "「しかし、一番最初に選択した者とは、いったい誰だろう」。あなたの想念が他者に反映し、同時に他者の想念があなたに反映して、あなたと他者が互いに知覚し合っている。では、両者に想念を抱かせた、元々の第一者とは誰か? エゴの操り人形に過ぎない両者に、正しい心の動きを促した最初の存在とは何か? <br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>If you are what you chose your brother be, alternatives were there to choose among, and someone must have first decided on the one to choose, and let the other go.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>alternative [ɔːltə́ːrnətiv] : 「取って代わるもの、代替手段、選択肢」</li>
<li>decide [disáid] on : 「〜を決める、〜を決定する」</li>
</ul>
<br />
❖ "If you are what ~ "「もしあなたが、同胞にこうあって欲しいと選択した、そのものであるなら、」"alternatives were ~ "「(外にも)選択肢があったはずで、」"and someone must ~ "「誰かが、選択したその一つを決定し、他の選択肢を排除したに違いない」。お気付きのように、もちろん、あなたに正しい選択を促しているのは、あなたの心の最も純粋で神聖な部分に宿っているホーリー・スピリットである。ホーリー・スピリットの声を聞くとは、こういうことなのだ。ホーリー・スピリットの声は、ラジオの声のような、天から聞こえてくるような種類のものではない。あなたが正しい選択をし、愛と喜びをもって実相に近づこうとするとき、それを促しているのが、ホーリー・スピリットの声なき声なのだ。あなたも他者も、エゴに操られる幻想の人形に過ぎない。しかし、その人形の心の奥には、つまり、怒りや憎悪や攻撃性を隠している心の奥の、さらに奥底には、実相の領域がちゃんと残っていて、そこにホーリー・スピリットが宿り、神とのチャンネルを保持し、あなたを正しい方向へと導いてくれているのだ。これがなかったら、あなたは本当の操り人形に等しく、まさに、木偶の坊(でくのぼう)である。しかし、あなたは心の神聖で純粋な部分を失わなかったし、失うことも不可能なのだ。なぜか? あなたは神に必要とされているからだ。神は決してあなたを手放したりしなかったし、手放すことも断じてない。<br />
もう一言・・・とは言うものの、ホーリー・スピリットの声なき声と、あなたの頭脳による理性的判断とを勘違いしてはいけない。これを誤れば、あなたは体の中に、口うるさい教育ママを一匹飼うことになってしまう。だからACIMは、判断停止を訴えているのだ。理性による判断を停止して、心の声に耳を傾けよ、とはそういうことである。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-36704422993568037132012-09-01T16:49:00.002+09:002012-09-01T22:14:35.463+09:00T-31.V.9:1 ~ T-31.V.10:11<br />
<span style="font-size: large;"><b>9. Thus are the Holy Spirit's lesson plans arranged in easy steps, that though there be some lack of ease at times and some distress, there is no shattering of what was learned, but just a re-translation of what seems to be the evidence on its behalf. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」</li>
<li>lesson plan : 「レッスン・プラン、授業計画」</li>
<li>arrange [əréindʒ] : 「準備する、〜をきちんと並べる、配置する」</li>
<li>easy [íːzi] : 「たやすい、容易な、困難がない」</li>
<li>step [stép] : 「段、階段、ステップ、手順」</li>
<li>though [ðóu] : 「〜にもかかわらず、たとえ〜でも」</li>
<li>lack [lǽk] : 「不足、欠乏、欠如、欠落」</li>
<li>ease [íːz] : 「容易さ、たやすさ」</li>
<li>at times : 「時々、折々、時たま、時には」</li>
<li>distress [distrés] : 「苦悩、悲嘆、苦痛、悩み、遭難、災難」</li>
<li>shatter [ʃǽtər] : 「〜を打ち砕く、粉々に割る、壊滅させる、粉々にする」</li>
<li>learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜に精通する、〜であると分かる」</li>
<li>retranslation [ritrænsléiʃən] : 「再翻訳、再変換」</li>
<li>evidence [évədəns] : 「証拠、証言、痕跡、形跡」</li>
<li>behalf [bihǽf] : 「支持、味方、利益」</li>
<li>on one's behalf : 「〜のために、〜の利益になるように」</li>
</ul>
<br />
❖ "Thus are the Holy Spirit's ~ "「このように、ホーリー・スピリットのレッスン・プランは、容易な段階を踏んでいくようにアレンジされている」。"that though there ~ "「すなわち、ある時はその容易さが欠けることがあってフラストレーションが溜まるかもしれないが、学んだことが打ち砕かれてしまうようなことはないし、証拠だと思われているものを、その証拠のためにも、再解釈してみることなのだ」。善良さを装っている側面と、隠された性悪な側面をもっているあなたの自己概念ではあるが、その自己概念はあなたが作った幻想であり、実相的な実在としてのあなたは、神の子として純粋に無辜(むこ)なのだと教えるレッスンがホーリー・スピリットのレッスンである。そのレッスンを、ホーリー・スピリットは、段階を設けて苦労なく習得出来るように用意してくれる。とは言え、時には難しいと思える場合も有り、ストレスが溜まるような時もあろうが、それまで学んだことを否定して破壊するには及ばない。ホーリー・スピリットのレッスン・プランは自動で上昇するエスカレーターではない。自分の足で、その階段を登って行かなくてはならないのだ。少々の困難や苦労に出会っても、決して学びを放棄してはいけない。ホーリー・スピリットのレッスンは、あなたが本当だと思っている証拠を再び見つめ直し、正しい証拠なら正しいと、誤った証拠なら誤っていると、その証拠のためにも、証拠を吟味して再解釈していく課程なのだ。たとえば、あなたは、目に見え感じ取れるから、この肉体は実在の証拠だと主張するだろうが、ホーリー・スピリットは、実在しないものでさえ感覚はそこにそれがあると感覚出来ることを示し、心が思いを現実化している証拠を見せてくれる。目に見える存在の再解釈をあなたに示すのだ。またあなたは、あなたと他者の二人を比較して、あなたは他者と分離した存在だと、肉体の分離を証拠に、主張するだろうが、ホーリー・スピリットは、あなたと他者は鏡像の関係であって、あなたと他者は分離などしていないと、存在の再解釈を提示してくれる。等々、いろいろな思い込みを正してくれるのが、ホーリー・スピリットのレッスンである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Let us consider, then, what proof there is that you are what your brother made of you. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>consider [kənsídər] : 「〜をよく考える、熟考する」</li>
<li>proof [prúːf] : 「証拠、立証、証明、証し、裏付け」</li>
<li>make A of B : 「BをAの状態にする、BからAを得る」</li>
</ul>
<br />
❖ "Let us consider, then, ~ "「それでは早速、あなたは、あなたの同胞が作り上げたものだという証拠がどこにあるか、考察しよう」。"you are what your brother made of you"ここの部分が訳し難いのだが、あなたの同胞があなたに対して、こういう状態の姿であれと思った、その状態と姿が、あなた自身である、ということ。簡単に言えば、あなたは同胞が幻想したそのものである、ということ。その証拠から探ろう、というわけだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>For even though you do not yet perceive that this is what you think, you surely learned by now that you behave as if it were. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>even though : 「〜であるけれども、〜であるにしても、〜にもかかわらず」</li>
<li>perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜を理解する、〜を把握する」</li>
<li>surely [ʃúərli] : 「疑いなく、しっかりと、確かに、確実に」</li>
<li>by now : 「今頃はもう、そろそろ」</li>
<li>behave [bihéiv] : 「振る舞う、行動をする、動く」</li>
</ul>
<br />
❖ "For even though you ~ "「なぜなら、あなたは、これはあなたが思っていることだとまだ知覚してはいないが、」"you surely learned ~ "「あなたは、あなたが、あたかもそうであるかのように振る舞っていると、今までに確かに学んで来たのであるから」。あなたは、あなたの同胞が幻想した姿を生きているとは思ってもいないし、そのように知覚も出来ないのだが、今までACIMを学んできて、あなたは同胞と同じような振る舞いをしていることに気付いているはずだ。同胞があなたを憎むとき、あなたも同胞を憎むようになるし、同胞があなたを愛するとき、あなたも同胞を愛するようになるなど、あなたと同胞の思いが共鳴し合って、互いに互いの自己を形成し合っていることに気付いている。さらに、ひょとしたら、あなたと同胞は一体の存在であり、切っても切れない関係にあるのではないかと感じる瞬間もあったはずだ。あたかも双子のように、あたかも不思議な深い繋がり、一体性があるかのように感じたこともあろう。だから、確信はないとは言え、この、あなたと同胞の不可分性から話しを始めるのが都合が良かろう、ということ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Does he react for you? And does he know exactly what would happen? </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>for : 「〜の代わりに、〜のために」</li>
<li>react [riǽkt] : 「反応する、反応を示す、対処する」</li>
<li>exactly [iɡzǽktli] : 「正確に、厳密に」</li>
<li>happen [hǽpən] : 「起こる、発生する、降り懸かる」</li>
</ul>
<br />
❖ "Does he react ~ "「同胞は、あなたに代わって反応するだろうか」。"And does he know ~ "「同胞は、(あなたに)何が起きるか正確に知っているだろうか」。今のあなたには、そうだと肯定することは出来ない。同胞があなたに代わって反応し、あなたの行動を制御しているなんて信じられないし、あなたの身に起こることを、同胞があらかじめ知っているはずもない。では、その証拠はどこにあるのか? あるいは、それを否定する証拠はどこにあるのか? <br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Can he see your future and ordain, before it comes, what you should do in every circumstance? </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>future [fjúːtʃər] : 「未来、将来、先行き、将来像」</li>
<li>ordain [ɔːrdéin] : 「定める、命じる、運命づける」</li>
<li>circumstance [sə́ːrkəmstæ̀ns] : 「周囲の事情、環境、状況」</li>
</ul>
<br />
❖ "Can he see your ~ "「同胞は、あなたの未来が見えるだろうか、」"and ordain ~ "「そして、未来がやって来る前に、あらゆる状況においてあなたが何をなすのか、運命づけることが出来るだろうか」。もちろん、あなたの答えは否(いな)である。そんなことがあってはたまらない。とは言え、あなたは占い師にあなたの運命を見てもらうことはやぶさかではない。いったい、どんなあなたの心理が働いているのだろう? 運命が他者によって決定されることを否定しながら、運命の存在にうすうす気付いているのだから。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>He must have made the world as well as you to have such prescience in the things to come.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>as well as : 「AもBも、AおよびB、〜と同様に」</li>
<li>prescience [préʃəns] : 「予知、先見、洞察」</li>
</ul>
<br />
❖ "He must have made ~ "ここの不定詞は仮定的に訳して、「もし、物事の起こることを予見出来るなら、同胞はあなたと同様、この世界を作ったに違いない」。諸現象が偶然ではなく、必然的に起こるなら、運命と言うべきものが存在して、人は先々を予見出来るに違いない。それを肯定するなら、いったい誰が運命を形作ったか? 神か? いや、神はこんな幻想世界に一切の関わりを持たない。ならば、この幻想世界の運命を作ったのは、幻想に生きている同胞であり、あなたではないか。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>10. That you are what your brother made of you seems most unlikely. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>unlikely [ʌnláikli] : 「ありそうもない、疑わしい、思いも寄らない」</li>
</ul>
<br />
❖ "That you are what ~ "「あなたがあなたの同胞が作ったものであるということは、最もありそうにないことのように思われている」。誰かから、あなたを作ったのは私だと言われても、あなたは完全にそれを否定するだろう。誰かから、あなたに対する心象をあなたに投射していると言われれば、それは多少あり得るかも知れないと思うだろう。さらに、誰かから、あなたという想念を現実化して、あなたのイメージを顕在化しているのだと言われれば、ひょっとして、あなたも他者への想念を現実化し、イメージ化して、あなたの目に見える世界の中にその他者を配置しているのかもしれないと考えるだろう。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Even if he did, who gave the face of innocence to you? Is this your contribution? </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>even if : 「たとえ〜でも」</li>
<li>gave [géiv] : 「giveの過去形」</li>
<li>innocence [ínəsəns] : 「無罪、潔白、無邪気、無垢、純潔」</li>
<li>contribution [kὰntrəbjúːʃən] : 「貢献、寄付、出資、寄与」</li>
</ul>
<br />
❖ "Even if he did ~ "「たとえ同胞があなたを作ったとしても、あなたに善良そうな顔を与えたのは誰なのか」。"Is this your ~ "「これは、あなたが寄与したことなのか」。あなたの自己概念は、偽善的、欺瞞的な善良さという側面をもつ。なぜ偽善的で欺瞞的なのかと言うと、心の奥底に憎悪や怒りや攻撃性を隠し持っていて、表面的には善人を演じているからだ。さて、そういう二面性をもったあなたの、その欺瞞的な善良性を、他者である同胞が作ったのであろうか? それとも、同胞によらず、あなた自身が作ったものなのか? もしあなたが、実相的な世界に住む住人であるなら、一元論世界の必然として、あなたは二面性を持つことは原理的に不可能だ。実相世界にあるなら、あなたは純粋に善であり、悪のかけらも持つことはない。真実だけがあなたを構成し、虚偽は存在しない。さて、あなたは今、善と悪との二面性をもっている。ならば、あなたは実相世界に生きているのではなく、したがって、あなたは幻想に生きているのだ。あなたが実在だと思っているあなた自身は幻想であって、誰かのイメージに過ぎないのである。ならば、幻に過ぎないあなたを幻想している本体は、幻想のあなた自身か、それとも幻想の他者であろうか? <br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Who is, then, the "you" who made it? And who is deceived by all your goodness, and attacks it so? </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>deceive [disíːv] : 「欺く、惑わす、だます、裏切る」</li>
<li>goodness [ɡúdnis] : 「良いこと、高潔、善良、親切」</li>
<li>attack [ətǽk] : 「〜を襲う、〜を攻撃する、〜を非難する」</li>
</ul>
<br />
❖ あなたの善良そうな一面を形作ったことにあなたが寄与しているなら、"Who is, then, ~ "「ならば、あなたを作った『あなた』とは、いったい誰なのか」。"And who is deceived ~ "「そして、いったい誰が、あなたの善良さに騙されて、また、それを攻撃したりするのだろうか」。幻想のあなたを幻想しているのは、幻想のあなたであろうか? 幻想の他者であろうか? いや、幻想の他者はあなたの幻想の善良さに騙され、騙されたことであなたを攻撃しているのだから、わざわざ、そんな幻想を弄(もてあそ)ぶことはあるまい。ならば、あなたも他者も、そして、この世界のすべてを幻想している張本人は、いったい誰なのか? <br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Let us forget the concept's foolishness, and merely think of this; there are two parts to what you think yourself to be. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>forget [fərɡét] : 「〜を忘れる、〜を思い出さない」</li>
<li>concept [kάnsept] : 「概念、観念」</li>
<li>foolishness [fúːliʃnis] : 「愚かさ、愚鈍さ」</li>
<li>merely [míərli] : 「ただ単に、単に」</li>
<li>think of : 「〜のことを考える、〜について判断する」</li>
<li>part [pάːrt] : 「一部、部分、部品、パーツ」</li>
</ul>
<br />
❖ "Let us forget ~ "「(自己)概念のもつ愚かさは忘れて、ただ次のことを考えよう」。あなたが二面性を持っていることは幻想であって、実に愚かなことなのだが、今は、その愚かさは棚上げにして、二面性についてだけ考えてみよう。"there are two parts ~ "「あなたが、あなた自身であると思っているあなたには、二つの部分がある」。あなたには、欺瞞的な善の一面と、憎悪や怒りや攻撃性を隠し持っている悪の一面との、二面がある。この二面性について考えてみよう。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>If one were generated by your brother, who was there to make the other? And from whom must something be kept hidden? </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>generate [dʒénərèit] : 「〜を生む、〜を起こす、〜を作り出す」</li>
<li>kept [képt] : 「keepの過去・過去分詞形」</li>
<li>hidden [hídn] : 「hide の過去分詞形、隠された、秘密の」</li>
<li>hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」</li>
</ul>
<br />
❖ "If one were generated ~ "「もし、その一面が、あなたの同胞によって生み出されたものであるなら、他の一面を作るために、誰がそこにいるだろうか」。"And from whom ~ "「隠され続けてきたものは、いったい誰の目から隠されてきたのか」。あなたは、憎悪や怒りや攻撃性という悪の一面を隠し持ってきたが、あなたの目から隠そうとしているのか、同胞の目から隠そうとしているのか。もし、その悪の一面が同胞によって作られたのなら、同胞の目から隠す意味はないではないか。ならば、あなたは、あなたの目から隠そうとしているのだろうか。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>If the world be evil, there is still no need to hide what you are made of. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>evil [íːvəl] : 「悪意ある、険悪な、悪魔のような、邪悪な」</li>
</ul>
<br />
❖ "If the world ~ "「もし、この世界が邪悪なものであるなら、あなたが作ったものなど隠す必要はまったくない」。この世界が悪なら、あなたが悪の一面を持っていることなど、誰の目からも隠す必要はないではないか。いったい何が、悪という一面を必死に隠そうとしているのだろうか。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Who is there to see? And what but is attacked could need defense?</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>defense [diféns] : 「防衛、防御」</li>
</ul>
<br />
❖ "Who is there ~ "「いったい誰が、(悪という一面を)見ようとして、そこにいるのか」。"And what but is ~ "「攻撃されるものだけが、防御を必要としているのではないのか」。この世界が悪であるなら、あなたは自分の悪を隠す必要もないし、悪であることを理由に攻撃されることもないから、守ることも必要ない。しかし、現実的に、あなたは自分の悪を隠そうと必死であるし、その悪が明るみに出れば、悪を理由に他者から攻撃を受ける。そういう悪という一面は、いったいどこから来るのか、誰が作ったのか。幻想を作っておいて、その幻想を忌避しようとしているのは誰なのか。そもそも、なぜ二面性という幻想が必要なのか。幻想の源はどこにあるのか。<br />
この疑問に対して、安易な答えを提示するのは早計かもしれないが、これまでのACIMが教えるところをかいつまんで説明してみよう。神の子が神と暮らしていた頃は、そこは一元論実相世界、天の王国であるから、神の子は二面性などもっていなかった。純粋に無辜であり、純粋に愛であった。怒りや憎悪や攻撃性など存在しなかった。あるとき神の子は、神なしで神のように存在出来ないだろうかという、小さな狂った考え(tiny, mad idea)をもった。次の瞬間、神の子は深い眠りに陥り、その夢の中で、神の子は神から分離したのである。眠りの中で、神の子の思いは現実化したのだ。夢の中で、神の子は天の王国を脱出し、神の存在しない世界に墜落していった。聖書で言うところの失楽園である。この世界は夢の世界であり、幻想である。しかも、神からの分離を象徴する二元論の世界なのだ。純粋な愛は愛と憎悪に分裂し、喜びと悲しみ、善と悪、美と醜、真実と虚偽、等々、すべてが対極概念(二面性)をもつことになった。当然、夢を見ている神の子自身も分裂し、自分と他者が作られたのだ。もちろんどちらも幻想であって、二元論幻想世界に適応する二面的性質を有することとなる。幻想としてのあなたも、幻想としての他者(同胞)も、ともに、眠りに落ちた単一の神の子が夢の中で幻覚している幻の存在なのだ。その夢の中の幻想としてのあなたと他者は、あたかも分離して独立に存在しているかのように振る舞い、夢の舞台を闊達に演じているのである。夢の中のあなたはあなたで幻想し、他者もまた独立に幻想する。あなたは幻想によって他者を勝手に作り変えることが出来、逆に、他者もあなたを勝手に幻想する。あなたと他者は、あたかも鏡像の関係のように、互いに互いの姿を見ながら、互いのイメージに向かって自己を投射し、作り変え、作り変えられているのだ。あなたという幻想を作っているのは他者の幻想であり、他者という幻想を作っているのはあなたの幻想である。そして、共に、深い眠りに落ちた神の子の夢の中の茶番劇を演ずる演技者なのだ。<br />
創世記では、この世界、そして人間を創造したのは神であるとしているが、神は幻想などしない。この幻想世界、肉体をもつ人間を創造したのは、神の子の夢であって、したがって、偽創造である。その神の子の夢を擬人化すれば、それがエゴである。エゴが、神の創造をまねて、分離分裂した世界、分離分裂した人間を偽創造し(幻想し)、エゴが、幻想の我々を操り人形のように踊らせているのだ。<br />
神の子が眠りに落ちて夢を見ている世界は、時間も空間も存在しない想念の世界であって、夢は時間を追って進行するものではない。可能性のあるすべてのシナリオが夢の中で一瞬にして起き、それが永遠に続くのである。したがって、シナリオはすでに存在し、シナリオの選択によってこの世界の諸事象は時間を軸として進行していく。つまり、起こり得ることはすでに運命として起こっているのだ。世界もあなたも他者も、その運命の波に乗って泳がされていく。しかし、シナリオはすべての可能性を網羅して無数に存在する。だから、あなたは、その中からあなたの意思でシナリオを選択出来るのだ。あなたは、すでに出来上がって完了した運命に翻弄されて生きているが、あなたの意思がシナリオを選択し直すことで、運命を変えることが出来るのである。そして、幸いなことに、あらゆるシナリオの最後には、あなたも他者も幻想を赦し、幻想を消滅させて実相に目覚め、天の王国へ回帰することになる。そのとき、深い眠りに落ちた神の子は、その眠りから目覚め、自分は神の元から一歩たりとも離れていなかったことを知るのである。<br />
最後に、もう一言。あなたも他者も、眠れる神の子が夢に見ている幻想であり、偽善的側面を表に出し、同時に偽悪的側面を心の奥底に隠して、二面性を生きているのだが、その心のさらに奥底に、つまり、無意識の更なる深みに、最も純粋で神聖な心の部分を失わずにいる。そこにホーリー・スピリットが宿り、最も神聖な神の祭壇がある。その祭壇が、実相世界の神へと繋がるチャンネルであり、幻想のあなたを実相へと繋げる唯一の道である。つまり、あなたは完全な幻想として生きているのではなく、実相への、つまり、神への繋がりを保ちつつ、実相への復活を約束されて生きているのだ。これを忘れてはいけない。なぜなら、それを与えてくれたのは、神の愛なのだから。 <br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-36863262759662111202012-08-29T21:02:00.001+09:002012-08-29T21:02:22.139+09:00T-31.V.7:1 ~ T-31.V.8:5<br />
<span style="font-size: large;"><b>7. Concepts are learned. They are not natural. Apart from learning they do not exist. They are not given, so they must be made. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>concept [kɑ́nsept] : 「概念、観念」</li>
<li>natural [nǽtʃərəl] : 「天然の、生まれながらの、自然の」</li>
<li>apart from : 「〜から離れて、〜は別として」</li>
<li>learning [lə́ːrniŋ] : 「習うこと、学ぶこと、学習」</li>
<li>exist [iɡzíst] : 「存在する、生きている、生存する、存続する」</li>
<li>given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」</li>
</ul>
<br />
❖ "Concepts are ~ "「概念とは、学習されるものである」。"They are not ~ "「概念は、生得のものではない」。"Apart from learning ~ "「学ばれることなくして、概念は存在しない」。"They are not ~ "「概念は、与えられるものではなく、必ず、作り出されるものなのだ」。あなたが自分だと思っているあなたの自己概念は、生得的なものではなく、成長するにしたがって、あなたが世界から学んだり、他者から習ったり、自分で矯正したりして作り上げてきたものなのだ。その学びのレッスンは、実は、幻想を学ぶレッスンに過ぎない。幻想に準じた偽りなのである。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Not one of them is true, and many come from feverish imaginations, hot with hatred and distortions born of fear. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>true [trúː] : 「真の、真実の、本当の、本物の、正確な、忠実」</li>
<li>come from : 「〜に由来する、源を〜に発する」</li>
<li>feverish [fíːvəriʃ] : 「熱中した、熱狂的な、興奮した」</li>
<li>imagination [imæ̀dʒənéiʃən] : 「想像力、心象、空想」</li>
<li>hot [hάt] : 「激しい、怒った、熱い」</li>
<li>hatred [héitrid] : 「強い嫌悪、憎しみ、憎悪、嫌悪」</li>
<li>distortion [distɔ́ːrʃən] : 「歪めること、ゆがみ、ねじれ、歪曲」</li>
<li>born [bɔ́ːrn] : 「生まれる、誕生する」</li>
<li>born of : 「〜から生まれる、〜のもとに生まれる」</li>
<li>fear [fíər] : 「恐れ、恐怖、懸念、心配、不安」</li>
</ul>
<br />
❖ "Not one of ~ "「(形成された)自己概念はどれも、真実ではない」。あなたが学んで作り上げた自己概念は、幻想に準じたものであって、真実ではない。自己概念自体も幻想であり、虚偽であり虚像である。"and many come ~ "「その多くは、熱狂的な空想から生じたものであり、」"hot with hatred ~ "「憎しみと、恐れから生み出された歪みで熱くなっている」。あなたの自己概念は、幻想世界の与えるレッスンによって形成された幻想、虚像であって、それは、心の中の恐れや罪の意識や怒りや攻撃性という、熱く歪んだ悪感情から吐き出されてくるものなのだ。"feverish imaginations"「熱狂的な空想」とは、エゴを熱狂的に信じる、その幻想性、虚妄性、といった意味合い。エゴは、あなたに他者への恐怖心をかき立たたせ、他者への攻撃心を煽り立てる。あなたは他者を憎み、恐れ、攻撃性に燃える。いわば、アドレナリンが噴出して、熱くなるのだ。心の歪んだ状態(distortions)である。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>What is a concept but a thought to which its maker gives a meaning of his own? </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>thought [θɔ́ːt] : 「思考、思索、考え、見解」</li>
<li>meaning [míːniŋ] : 「意味、意義、意図、真意」</li>
</ul>
<br />
❖ "What is a concept ~ "「概念とは、概念を作り出す者が、自分自身の意味を与える思いそのもの以外の何だろうか」。一言で言えば、自己概念とは、自分がこうありたいと思う自己イメージのことである。幻想世界は、あなたの思いが幻想した通りに出来上がっているので、あなた自身のイメージも、あなたが勝手に作ったものなのだ。幻想を作るのに真実はいらない。夢の中で、あなたが変幻自在に自分を形作っているのと同じなのだ。夢に登場するあなたは実在などしない。<br />
<br />
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<br />
<span style="font-size: large;"><b>Concepts maintain the world. But they can not be used to demonstrate the world is real. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>maintain [meintéin] : 「持続する、保持する、支持する」</li>
<li>demonstrate [démənstrèit] : 「実証する、立証する、実演する」</li>
<li>real [ríəl] : 「実在する、現実の、実際の、本物の」</li>
</ul>
<br />
❖ "Concepts maintain ~ "「概念は、この世界を維持する」。心が想念した通りに、この世界は出来上がっている。もちろんあなたは、どんなに平和を想念しても世界は戦争だらけではないか、と文句を言うだろう。想念とは、心の深層レベルの思いであって、頭脳による理性的なおしゃべりとは違うのだ。頭の中の善悪判断によって戦争を否定し平和を望んでも、それで世界が平和になるわけではない。幻想を赦し、幻想を消滅させることこそが心の深層レベルに到達出来る道であって、それを欠いては何も起きない。その心の深層レベルは、今はエゴに支配されているので、こんなメチャクチャな世界が出来上がっているのである。"But they can not ~ "「しかし、概念は、世界が実在することを実証するために用いることは出来ない」。概念によって維持されて目の前に展開する世界ではあるが、それをもって世界は実在するなどとは言えない。もちろん、目の前に展開する世界は、単なる幻想に過ぎない。夢に見ているだけの世界だ。<br />
<br />
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<br />
<span style="font-size: large;"><b>For all of them are made within the world, born in its shadow, growing in its ways and finally "maturing" in its thought. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>within [wiðín] : 「〜の中で、〜の内側で」</li>
<li>shadow [ʃǽdou] : 「影、暗がり、暗部」</li>
<li>grow [gróu] : 「成長する、育つ、大きくなる」</li>
<li>finally [fáinəli] : 「ついに、最後に、最終的に、とうとう」</li>
<li>mature [mətjúər] : 「熟す、熟成する、成熟する」</li>
</ul>
<br />
❖ "For all of them ~ "「なぜなら、すべての概念は、世界の中で作られているからであり、」自己概念も世界も、幻想という枠組みから一歩も外に出ることはない。"born in its ~ "「世界という影の中に生まれ、世界の提供する道に沿って成長し、ついには、世界の想念の中で『成熟していく』ものだからである」。いわば、目に見える世界とあなた自身の自己概念は同一なのだ。あなたが世界を幻想し、幻想された世界に沿って、あなたの自己概念が形成されていく。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>They are ideas of idols, painted with the brushes of the world, which cannot make a single picture representing truth.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>idea [aidíːə] : 「考え、着想、アイデア、発想、思い付き」</li>
<li>idol [áidl] : 「偶像、崇拝の対象、虚像、幻想」</li>
<li>paint [péint] : 「〜にペンキを塗る」</li>
<li>brush [brʌ́ʃ] : 「ブラシ、はけ、絵筆、画筆」</li>
<li>single [síŋɡl] : 「ただ一つの、たった一つの」</li>
<li>represent [rèprizént] : 「表す、示す、象徴する、意味する」</li>
</ul>
<br />
❖ "They are ideas ~ "「概念は、偶像の思いである」。概念は、幻想が現実化したものに過ぎない。幻想が形をとったとき、それが偶像である。"painted with ~ "「世界というブラシで絵の具を塗られているに過ぎないのだ」。"which cannot make ~ "「そんなブラシが、真実を表す絵の、ただの一枚も描けるわけがない」。幻想は幻想を描けるだけであって、幻想が真実を描ける道理はない。世界というブラシが偶像に色を塗り、また逆に偶像が世界に色を塗る。もちろん、虚偽の色であり、したがって、変化流動して色はあせ、ペンキは剥がれてしまうのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>8. A concept of the self is meaningless, for no one here can see what it is for, and therefore cannot picture what it is. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>meaningless [míːniŋlis] : 「意味が分からない、無意味な」</li>
<li>therefore [ðέərfɔ̀ːr] : 「それ故に、そのために、従って、だから」</li>
<li>picture [píktʃər] : 「〜を描写する、絵に描く、想像する、心に描く」</li>
</ul>
<br />
❖ "A concept of ~ "「自己概念など、意味はない」。幻想に過ぎないから、真実の一つも語ってくれはしない。"for no one here ~ "「なぜなら、この世界に住む誰一人として、自己概念が何のためにあるのか知ることが出来ないからだ」。自己概念は幻想の世界に迎合するために存在するのだと誰も気付きはしない。"and therefore ~ "「したがて、誰も、自己概念がどんなものなのか描くことも出来ないのだ」。自己概念の虚偽性、欺瞞性、幻想性をはっきり描き出せる者は誰もいない。簡単に言えば、あなたは何なのか、と問われて、誰も明確な答えを出すことは出来ない、ということ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Yet is all learning that the world directs begun and ended with the single aim of teaching you this concept of yourself, that you will choose to follow this world's laws, and never seek to go beyond its roads nor realize the way you see yourself. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>direct [dirékt] : 「命令する、指揮する」</li>
<li>begun [biɡʌ́n] : 「beginの過去分詞形」</li>
<li>single [síŋɡl] : 「ただ一つの、たった一つの」</li>
<li>aim [éim] : 「目標、目的」</li>
<li>choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」</li>
<li>follow [fάlou] : 「〜に続く、〜の後について行く、〜に従う、追随する」</li>
<li>law [lɔ́ː] : 「法、法律、法規、法令」</li>
<li>seek [síːk] : 「探し求める、求める」</li>
<li>beyond [bijάnd] : 「を越えて、〜を過ぎて、〜のかなたに」</li>
<li>realize [ríəlàiz ] : 「〜に気が付く、悟る、自覚する、実感する」</li>
</ul>
<br />
❖ "Yet is all learning ~ "「しかし、世界が命ずる学びのすべては、あなたにこんな自己概念を教えることを唯一の目的として終始している」。"that you will choose ~ "「それは、あなたが、この世界の法に従うことを選択し、世界の提供する道を越えて進むことを探し求めたりせずに、あなた自身を知るための道を認識しないことなのだ」。簡単に言えば、世界は、あなたが幻想のままこの世界に留まることを選択させ、世界に迎合する自己概念を形成するように仕向け、教育し、決して、幻想世界を越える実相世界に本当の自分自身を見出す道を閉ざしている、ということ。エゴに支配された幻想世界の目的のすべては、幻想維持なのである。あなたが幻想を赦し、幻想を消滅させたら、世界はもちろん、エゴも消滅してしまうからだ。決して、あなたに実相を知ってもらうわけにはいかない。あなたが夢を見続ける状態を、是が非でも維持しなければならないのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Now must the Holy Spirit find a way to help you see this concept of the self must be undone, if any peace of mind is to be given you. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>find [fáind] : 「見つける、探し出す、発見する、見いだす」</li>
<li>undone [ʌndʌ́n] : 「undoの過去分詞形」</li>
<li>undo [ʌndú] : 「元へ戻す、取り消す」</li>
<li>peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平安、静けさ、静謐」</li>
</ul>
<br />
❖ "Now must the Holy ~ "「もし、心の平和があなたに与えられるべきであるなら、その時こそ、ホーリー・スピリットは、あなたがこの自己概念を取り消しにしなくてはならないと知る手助けをする方法を見出すに違いない」。もしあなたが、本当の心の平安を求めるなら、ホーリー・スピリットはあなたを手助けして、幻想の自己概念を消滅させる方法を必ず教えてくれるはずだ。なぜなら、それは真実であって、ホーリー・スピリットは真実のすべてを知っているからだ。幻想から実相へと目覚める本当の方法をホーリー・スピリットは知っているし、その地点にあなたを導くことをその使命としているからだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>Nor can it be unlearned except by lessons aimed to teach that you are something else. </b></span><br />
<br />
<ul>
<li>unlearned [ʌnlə́ːrnid] : 「学ばずに得た、生得の」</li>
<li>except [iksépt] : 「〜を除いて、〜以外に」</li>
<li>aimed [éim] : 「意図する、するつもりである」</li>
</ul>
<br />
❖ "Nor can it be ~ "「その方法は、あなたが(自分で形作った自己概念とは)異なる何者かであると教えることを目的としたレッスン以外に、学び取れる可能性はない」。ホーリー・スピリットがあなたに与えるレッスンは、つまり、このACIMは、あなたがこれは自分だと思っている今の自分とは全く異なった自分こそが実相的な本当の自分なのだと教えることを目的としている。今の自分は幻想に過ぎず、本当の実在する自分は、その夢から目覚めなくては見えてこないのだと知らしめるレッスンである。これが、ホーリー・スピリットの与えてくれるレッスンである。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: large;"><b>For otherwise, you would be asked to make exchange of what you now believe for total loss of self, and greater terror would arise in you.</b></span><br />
<br />
<ul>
<li>otherwise [ʌ́ðərwàiz] : 「さもなければ、そうしないと」</li>
<li>exchange [ikstʃéindʒ] : 「換えること、交換」</li>
<li>believe [bilíːv] : 「信じる、真に受ける、確信する、信頼する」</li>
<li>total loss : 「丸損、全損」</li>
<li>great [ɡréit] : 「大きい、大きな、巨大な、主要な」</li>
<li>terror [térər] : 「恐怖、テロ」</li>
<li>arise [əráiz] : 「起こる、生じる、現れる、生まれる」</li>
</ul>
<br />
❖ "For otherwise, you ~ "「なぜなら、そうでなかったら、あなたは、今あなたが信じている自分自身と、完全な自己喪失とを交換するように要求されてしまい、より大きな恐怖があなたの心の中に立ち昇ってしまいかねないからだ」。ホーリー・スピリットのレッスンに従って、幻想から実相へと目覚める以外に、あなたの救いの道はない。なぜなら、幻想の自己概念を生きる限り、ドストエフスキーが言うように、宗教に逃れるか、自殺するか、発狂するか、つまり、完全な自己喪失の道しか残されていないからだ。虚偽の自己と自己喪失とを交換するような愚行を犯してはいけない。虚偽の自己を消滅させることこそ、あなたが成さなければならないこの世での役割なのだ。虚偽の自己を消滅させたとき、同時に、この幻想の世界も消滅する。<br />
<br />
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大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-15390926346082954712012-08-28T21:46:00.002+09:002012-08-28T21:46:30.062+09:00T-31.V.5:1 ~ T-31.V.6:8<div>
<span style="font-size: large;"><b>5. Beneath the face of innocence there is a lesson that the concept of the self was made to teach. </b></span></div>
<div>
<ul>
<li>beneath [biníːθ] : 「〜の真下に」</li>
<li>innocence [ínəsəns] : 「無罪、潔白、無邪気、無垢、純潔」</li>
<li>concept [kάnsept] : 「概念、観念、考え」</li>
<li>teach [tíːtʃ] : 「〜を教える、指導する」</li>
</ul>
</div>
<div>
❖ "Beneath the face ~ "「潔癖な顔の下に、自己概念が(ある教えを)教えるために作られたレッスンがある」。下手な訳で申し訳ない。偽善的な自己の側面の下に、つまり、善良な顔をしている表面的な自己のその下に、他者の裏切りに対して憎悪を覚えたり自己を防衛するために他者への攻撃を正当化したりする自己の暗い一面が潜んでおり、その存在を学ぶためのレッスンが必要である。自己概念の形成とは、そのレッスンを学ぶために作られたと言っていい。この自己概念は幻想の自己なのだが、その存在理由は、幻想の自己を通して、真実の自己を学ぶためなのだ。実は、幻想の自己概念に限らず、この幻想世界の本当の存在理由は、それが幻想であると見抜かれて、真実の実相世界に目覚めるためにあるのだと言ってよい。あたかも、嘘を通して真実を知るようなものである。真実を知るために、嘘が必要だったのだと思えばいい。</div>
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<span style="font-size: large;"><b>It is a lesson in a terrible displacement, and a fear so devastating that the face that smiles above it must forever look away, lest it perceive the treachery it hides. </b></span></div>
<div>
<ul>
<li>terrible [térəbl] : 「ひどく嫌な、とても不快な、恐ろしい、怖い」</li>
<li>displacement [displéismənt] : 「置き換え、転移、変位」</li>
<li>fear [fíər] : 「恐れ、恐怖、懸念、心配、不安」</li>
<li>devastating [dévəstèitiŋ] : 「破壊的な、壊滅的な、衝撃的な」</li>
<li>smile [smáil] : 「声を立てずに笑う、ほほ笑む、微笑する」</li>
<li>above [əbʌ́v] : 「〜よりも上側に、〜の上に」</li>
<li>forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」</li>
<li>look away : 「横を向く、よそ見する、目をそらす、目を背ける」</li>
<li>lest [lést] : 「〜しないように、〜するといけないから」</li>
<li>perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」</li>
<li>treachery [trétʃəri] : 「不信、背信、不実、欺瞞、裏切り」</li>
<li>hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」</li>
</ul>
</div>
<div>
❖ "It is a lesson in ~ "「それは、怖い価値転換のレッスンである」。善良であると思っていた自分が、実はその影に悪意を持っていることを教えるレッスンであるから、自己への価値観がひっくり返って、怖い思いがするのだ。"and a fear so ~ "「恐れがあまりに破壊的であるので、その上で笑っている顔は永遠に目を逸らさずにいられない」。"the face that smiles above it"「その上で笑っている顔」とは、憎悪や攻撃性を隠し持った自己の暗い心の奥底の、その上層部に表れる表面的な善良な自己の側面、ということ。その偽善的な自己は、自分の心の奥底の憎悪や攻撃性から目を逸らし続ける。自分にそんな一面があることが恐ろしいからだ。"lest it perceive ~ "「隠し持った欺瞞を知覚しないようにするためである」。自己欺瞞を認識しないように、心の奥底の醜悪さから目を逸らし続けるのである。</div>
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<span style="font-size: large;"><b>The lesson teaches this: "I am the thing you made of me, and as you look on me, you stand condemned because of what I am."</b></span></div>
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<ul>
<li>condemned [kəndémd] : 「有罪と宣告された、有罪の判決を受けた」</li>
</ul>
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❖ "The lesson teaches ~ "「そのレッスンは、次のように教えている」。"I am the thing you ~ "意訳する、「私をこんな風に作ったのはあなただ」。心の奥底の憎悪や攻撃性を作ったのはあなた自身である。"and as you look on ~ "「あなたが私を見るとき、私が何であるかということを理由に、あなたは有罪とされるのだ」。あなたが自分の心の奥底に目を向けると(as you look on me)、そこにあなたの本性(what I am)が見て取れて、醜悪な憎悪や怒りや攻撃性を持っていることを理由として、あなたは自分で自分を罪ある人間であると有罪の判定を下す(stand condemned)。</div>
<div>
蛇足になるが、表面的な偽善の欺瞞的自己概念は、隠し持った憎悪や怒りや攻撃性を罪と判断して、隠し通そうとする。しかし、憎悪や怒りや攻撃性という負の想念は非常に強力なパワーをもっており、おとなしく隠されたままに眠り続けることはない。チャンスがあれば、あなたの現実生活の表面に怒濤のように出て来ようとする。そこで、恐れをなすあなたは、自ら肉体的な痛みを作り出して、憎悪や怒りや攻撃性の出現から目を逸らせようとするのだ。痛みや病を自ら作り出して、自分の罪を罰し、帳尻を合わせようとする。自己欺瞞は自己をバッシングして、罪の意識を帳消しにしようとするのだ。</div>
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<span style="font-size: large;"><b>On this conception of the self the world smiles with approval, for it guarantees the pathways of the world are safely kept, and those who walk on them will not escape.</b></span></div>
<div>
<ul>
<li>conception [kənsépʃən] : 「思考、構想、観念」</li>
<li>approval [əprúːvəl] : 「承認、認可、賛成、賛同、是認、同意」</li>
<li>guarantee [ɡæ̀rəntíː] : 「保証する、請け合う」</li>
<li>pathway [pǽθwey] : 「小道、歩道、通路、経路、進路」</li>
<li>safely [séifli] : 「安全に、支障なく、無事に」</li>
<li>kept [képt] : 「keepの過去・過去分詞形」</li>
<li>those who : 「〜する人々」</li>
<li>escape [iskéip] : 「逃げる、ずらかる、脱出する、抜ける」</li>
</ul>
</div>
<div>
❖ "On this conception ~ "「この(偽善的、欺瞞的)自己概念に対して、この世界は薄笑いを浮かべながら、これで良しとする」。"for it guarantees ~ "「なぜなら、(偽善的、欺瞞的)自己概念は、この世界が安全に保たれるような道を保証してくれるからであり、その道を歩く者は決して逃れられないからだ」。自分は善良であるとする偽善的、欺瞞的自己概念の側面も、その心の奥底に隠し持った憎悪や怒りや攻撃性という側面も、共にこの幻想世界における自己概念の幻想的側面である。善と悪に二極分化した幻想が、自己欺瞞を通して力比べをしているのだ。こうやって分裂した二者を戦わせておけば、幻想から目覚めて実相に回帰しようなどとは露ほども思わないだろう。かくして、幻想の世界は安泰であり、もちろん、それを指揮するエゴという偶像も安泰なのだ。</div>
<div>
たとえば、世界を支配する大国が、それに従わない小国を牛耳るにはどうするか? その小国を、政府側と反政府側とに二分して戦わせるのである。小国は内乱で疲弊し、かくして、大国は安泰となる。エゴと世界の戦略も同様なのだ。ところが、政府側と反政府側とに二分され戦った小国は、ただ疲弊するだけで終わるだろうか? いや、二分し戦わせた大国に対して、その小国の憎悪の目は向けられる。こうして、内部への憎悪と怒りは外部へと向かい、内外の憎悪と怒りが絡み合って複雑化し、争いの様相は収拾のつかない頂点に達する。</div>
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<span style="font-size: large;"><b>6. Here is the central lesson that ensures your brother is condemned eternally. For what you are has now become his sin. </b></span></div>
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<ul>
<li>central [séntrəl] : 「中心の、中央の、主要な、重要な」</li>
<li>ensure [inʃúər] : 「〜を確かにする、保証する、請け合う」</li>
<li>eternally [itə́ːrnəli] : 「永久に、絶えず、変わることなく、永遠に」</li>
<li>become [bikʌ́m] : 「〜になる」</li>
<li>sin [sín] : 「罪、罪悪、ばかげたこと、過失、罪業」</li>
</ul>
</div>
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❖ "Here is the central ~ "「ここに、レッスンの中心があり、それは、」"that ensures your ~ "「あなたの同胞が、永遠に、(罪有りと)非難されるべき者だということ(を教えるレッスン)である」。"For what you are ~ "「なぜなら、本来のあなたが、今や、同胞の罪になってしまったからだ」。あなたの欺瞞的自己概念は、心の奥底に憎悪や怒りや攻撃性を垣間見て、そんな悪感情をもつ自分には罪があると思い、自分自身に有罪を宣言する。ところが、その罪の意識を生み出した元を正せば、他者の裏切りであり他者の攻撃である。ならば、自分に罪の意識を抱かせた張本人は他者であって、大本(おおもと)の罪は他者にあるのだ。永遠に責められるべきは、あなたの同胞である。こう信じることで、あなたの罪は、今や同胞の罪となるのである。二分化された小国が、大本の大国にその罪を宣言するのと同じである。</div>
<div>
そもそも、あなたと同胞は一体であり、同胞は鏡に写ったあなた自身である。同胞に罪を宣言することは、自分に罪を宣言することと等しく、あなたの心の憎悪や怒りや攻撃性が、同胞の姿を通して顕現されたと思えばいい。同胞の罪は、あなたの罪の偶像なのだ。象徴なのである。</div>
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<span style="font-size: large;"><b>For this is no forgiveness possible. No longer does it matter what he does, for your accusing finger points to him, unwavering and deadly in its aim. </b></span></div>
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<ul>
<li>forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」</li>
<li>possible [pάsəbl] : 「可能性がある、起こり得る、あり得る」</li>
<li>no longer : 「もはや〜でない」</li>
<li>matter [mǽtər] : 「重要である」</li>
<li>accusing [əkjúːziŋ] : 「告発する、非難するような」</li>
<li>accusing finger : 「非難の矛先」</li>
<li>point [pɔ́int] to : 「〜を指さす、〜を指摘する、〜を提示する」</li>
<li>unwavering [ʌnwéivəriŋ] : 「動揺しない、断固とした」</li>
<li>deadly [dédli] : 「恐ろしく、ひどく、全く、極度に」</li>
<li>aim [éim] : 「的、標的」</li>
</ul>
</div>
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❖ "For this is no ~ "「なぜなら、これはもう、赦しが可能な状態ではないからだ」。偽善的、自己欺瞞的自己は、自分の隠し持った憎悪や怒りや攻撃性を現実化してしまったのだ。それは、同胞の罪を宣言することで、同胞の罪を現実化してしまったがために、同時に自己の罪も現実化してしまったということである。罪という幻想を赦す領域を越えてしまったのだ。罪という幻想に完全に支配され、赦しによって幻想の罪から開放される可能性のない状態に陥ってしまったのだ。"No longer does ~ " 「もはや、同胞が何をなしたか、問題ではない」。"for your accusing ~ "「なぜなら、あなたの非難の矛先は同胞に向かっており、揺るぎなく、完全に狙いが定められてしまったからだ」。今や、あなたの自己欺瞞的な自己概念は、自分の心の奥底の矛盾に向かわずに、外の世界、他者である同胞に向かう。内向的憎悪と怒りと攻撃性は、外向して同胞に照準を合わせる。かつて、あなたがいたわった同胞を、今度は激しく攻撃するのだ。見せ掛けの愛は、根深い憎悪へと変わった。もはや、隠し通すことなく、あなたは憎悪と怒りと攻撃性を生きることになる。あなたは、罪そのものを生きることになるのだ。したがって、あなたはますます、罪ある自己を罰する方向へと進んでいくのである。ドストエフスキーが言うように、盲目的宗教に逃れるか、自殺するか、発狂するか、の選択となる。幻想地獄とは、そういうことである。</div>
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<span style="font-size: large;"><b>It points to you as well, but this is kept still deeper in the mists below the face of innocence. </b></span></div>
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<ul>
<li>as well : 「同じに、同様にうまく」</li>
<li>deep [díːp] : 「深い、深さがある」</li>
<li>mist [míst] : 「霧、かすみ、もや」</li>
<li>below [bilóu] : 「〜より下に、〜の下方に」</li>
</ul>
</div>
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❖ "It points to you ~ "「その矛先は、あなたにも同様に向けられる」。あなたと同胞は同体なので、当然、同胞を罪としたあなたの非難は、あなた自身の心の奥底の憎悪や怒りや攻撃性にも向けられる。"but this is kept ~ "「しかし、これは、潔癖さを装う顔の下の靄(もや)の中深くに、いまだに保持されている」。非難の矛先の向かう先は、あなたの心の奥底にある深い靄に包まれた憎悪や怒りや攻撃性という、つまり、あなたに罪の意識を抱かせる悪感情である。今や、偽善的な自己概念の敵は、同胞であり、あなた自身ということになったのだ。</div>
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<span style="font-size: large;"><b>And in these shrouded vaults are all his sins and yours preserved and kept in darkness, where they cannot be perceived as errors, which the light would surely show. </b></span></div>
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<ul>
<li>shroud [ʃráud] : 「覆う、包む」</li>
<li>vault [vɔ́ːlt] : 「アーチ形の天井、円天井、地下墓所、ひつぎ保護容器」</li>
<li>preserve [prizə́ːrv] : 「〜を保つ、保存する、貯蔵する、保護する」</li>
<li>darkness [dάːrknis] : 「暗がり、暗闇、秘密、内密」</li>
<li>error [érər] : 「誤り、間違い」</li>
<li>light [láit] : 「光、明かり」</li>
<li>surely [ʃúərli] : 「疑いなく、しっかりと、確かに、確実に、必ず」</li>
<li>show [ʃóu] : 「見せる、見えるようにする」</li>
</ul>
</div>
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❖ "And in these shrouded ~ "「この靄で包まれた地下墓地の中で、同胞の罪とあなたの罪が保持され、闇の中に隠され続ける」。"where they cannot ~ "「そこでは、罪は誤りであると知覚される可能性はなく、」"which the light ~ "「罪が誤りであるということは、光が確実に示してくれるものなのだ」。あなたの罪も同胞の罪も幻想に過ぎない。幻想の二元論世界で生きていくためにエゴによって学ばされた幻想の罪なのだ。それは、心の奥深くに保持されて靄に包まれ、通常の感覚器官や理性では、その幻想性は知覚出来ない。実相的な真実を照らし出してくれる光によってのみ、その幻想性は明るみに出され得るのだ。つまり、実相に目覚めて真実の光を得るまでは、罪の幻想地獄から抜け出すことは不可能なのだ。</div>
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<span style="font-size: large;"><b>You can be neither blamed for what you are, nor can you change the things it makes you do. </b></span></div>
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<ul>
<li>neither [níːðər] A nor B : 「AでもなくBでもない、AとBのどちらも〜ない」</li>
<li>blame [bléim] : 「非難する、とがめる、責める」</li>
<li>change [tʃéindʒ] : 「〜を変える、〜を変更する、〜を変換する」</li>
</ul>
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❖ "You can be neither ~ "「あなたが何であるかということで、あなたが責められることは不可能であるし、それがあなたにさせたことを、あなたは変えることも出来ない」。"what you are"「あなたが何であるかということ、あなたの本性、本当のあなたの姿、等々」とは、心の奥底に隠し持った憎悪や怒りや攻撃性、そしてそれに対する罪の意識のこと。あなたの本性がそうであるとしても、それは他者の裏切りによって生じた、いわば正当防衛的な感情であり、正当防衛的な罪であるから、誰によっても責められることはない。ましてや、正当防衛的な感情によってなしたことを、あなたは真実の正当に変えることも出来ない。あなたは、自分の罪は誰からも責められることはない、罰せられることはないと信じているが、実は、肉体的な痛みや病によって自己を罰しているのだ。責められることも罰せられることもない罪によってなされたことは、悔い改めて変える必要さえないと信じているが、そう思う分だけ、苦渋は増えていく。</div>
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<span style="font-size: large;"><b>Your brother then is symbol of your sins to you who are but silently, and yet with ceaseless urgency, condemning still your brother for the hated thing you are.</b></span></div>
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<ul>
<li>symbol [símbl] : 「象徴、シンボル」</li>
<li>silently [sáiləntli] : 「静かに、黙って、無言で」</li>
<li>ceaseless [síːslis] : 「絶え間ない、絶え間のない」</li>
<li>urgency [ə́ːrdʒənsi] : 「しつこさ、強引さ、緊急性、切迫感」</li>
<li>condemn [kəndém] : 「〜を非難する、責める、〜に有罪の判決を下す」</li>
<li>hated [héitd] : 「憎まれた、嫌われた」</li>
</ul>
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❖ "Your brother then ~ "「こうして、あなたの同胞は、あなたにとってあなたの罪の象徴となる」。あなたの心の中の罪が、鏡の中の同胞の罪として、あなたの目の前に現れる。あなたは自分の罪の意識を、同胞へ投射しているのだ。あなたが目にするものはすべて、あなたの心の投射なのである。"who are but ~ "「そういうあなたは、押し黙ったまま、しかし、絶え間ない危機感に嘖まれ、あなたが嫌な人間にされたことで、同胞を責め続けるのだ」。同胞さえ裏切らなかったら、あなたは善良な人間として、自分の嫌な一面である憎悪や怒りや攻撃性を見ずにすんだはずだと思っている。自分に罪の意識を抱かせた張本人は同胞であって、同胞は責めるに値する。しかし、そうは思うものの、あなたの心は穏やかではない。心のどこかで、このからくりの矛盾に気が付いているのだ。その矛盾を指摘されたなら、今度は本当に自分が罪ある人間にされるのではないかと、絶え間ない危機感に嘖まれる。どんなに口を閉じて押し黙ってみても、心の奥底にある罪の意識の靄は晴れることはない。自分の罪の意識が、化け物のように心から抜け出して、同胞の心にその姿を表していることに気付いているのだ。同胞の罪が、あなたの罪の象徴であることを知ってしまうのである。あなたは、自己の罪を外部に投射し、そこに罪の象徴を築き、偶像を祭る。そのすべてが、実は、あなた自身なのである。</div>
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大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-306400187695039050.post-26122544439677164622012-08-26T11:07:00.003+09:002012-08-26T11:07:48.047+09:00T-31.V.3:1 ~ T-31.V.4:4<br />
<span style="font-size: large;"><b>3. This aspect can grow angry, for the world is wicked and unable to provide the love and shelter innocence deserves. </b></span><br />
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<ul>
<li>aspect [ǽspekt] : 「様子、外見、局面、状況、側面、特徴」</li>
<li>grow [ɡróu] : 「〜の状態になる、成長する」</li>
<li>angry [ǽŋɡri] : 「立腹して、怒って、憤りを感じて」</li>
<li>wicked [wíkid] : 「ひどく悪い、不道徳な、意地が悪い」</li>
<li>be unable to : 「〜することができない」</li>
<li>provide [prəváid] : 「提供する、もたらす、与える」</li>
<li>shelter [ʃéltər] : 「避難所、シェルター、保護、安全」</li>
<li>innocence [ínəsəns] : 「無罪、潔白、無邪気、無垢、純潔、純真」</li>
<li>deserve [dizə́ːrv] : 「〜を受けるに値する、〜の価値がある、〜にふさわしい」</li>
</ul>
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❖ "This aspect ~ "「この側面は、怒りへと変化し得る」。この側面とは、あなたの自己概念の偽善的側面のこと。他者への偽善的思いやりは、往々にして怒りへ変化してしまうことがある。怒りや憎悪に容易に変化するから偽善的なのだ。"for the world is ~ "「なぜなら、この世界は性悪(しょうわる)であり、罪なき者が受けるに値する愛や保護を提供出来ないからだ」。あなたは他者に対して、思いやりやいたわり、哀れみや慰めを与えてやり、それをもって自分は罪なき善人だと思い込んでいる。だから、世界はそんな自分に対して、見返りとして、愛や保護を提供してくれるはずだと期待しているのだ。しかし、世界は非情で性悪なので、あなたの期待する見返りは決して与えてくれない。そこであなたは、世界のもつ不条理に対して怒りを覚えるのである。<br />
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<span style="font-size: large;"><b>And so this face is often wet with tears at the injustices the world accords to those who would be generous and good. </b></span><br />
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<ul>
<li>wet with tears : 「目が潤む」</li>
<li>injustice [indʒʌ́stis] : 「不公平、不正、不当な処置」</li>
<li>accord [əkɔ́ːrd] : 「与える、認める、許容する」</li>
<li>generous [dʒénərəs] : 「寛大な、寛容な」</li>
</ul>
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❖ "And so this face is ~ "「そこで、(偽善的側面の)この顔は、往々にして、世界が、寛大で良き者達に向かって与える不公正に対して、涙するのだ」。こんなに善行を積んでいるのに、世界は自分に幸せを約束するどころか、苦と痛みしか与えてくれない、と言って、悔し涙にくれるというわけだ。なんと世界は不公正であり不条理に満ちているのか、と、非情な世界を罵倒するのである。<br />
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<span style="font-size: large;"><b>This aspect never makes the first attack. But every day a hundred little things make small assaults upon its innocence, provoking it to irritation, and at last to open insult and abuse.</b></span><br />
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<ul>
<li>attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」</li>
<li>assault [əsɔ́ːlt] : 「攻撃、暴行」</li>
<li>make an assault on : 「〜を急襲する、〜に猛攻撃をかける」</li>
<li>provoke [prəvóuk] : 「〜を引き起こす、招く、起こさせる、誘発する」</li>
<li>irritation [ìrətéiʃən] : 「焦燥、苛立ち、立腹」</li>
<li>at last : 「最後に、ついに、とうとう」</li>
<li>insult [ínsʌlt] : 「侮辱的言動、侮辱、無礼な言動」</li>
<li>abuse [əbjúːz] : 「虐待、酷使、嫌がらせ」</li>
</ul>
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❖ "This aspect ~ "「この側面は、決して第一攻撃を仕掛けない」。自己の偽善的側面は、自分から先制攻撃を仕掛けることはない。自己防衛に徹するというわけである。彼が悪いから彼を憎むのであり、彼女が奪ったから彼女から奪うのである。他者が裏切ったから他者を攻撃するのであって、悪いのは自分ではなく他者である。決して、こちらから攻撃を仕掛けることはないのだが、"But every day ~ "「しかし、毎日、その(自己概念のもつ偽善的)潔癖さに対して多くの小さな攻撃が仕掛けられる」。あなたが信じている自分の潔癖さ、善良さに対して、日常的な小さな攻撃が数多く仕掛けられる。小さな裏切りが多発するのだ。"provoking it to ~ "「苛立ちを引き起こし、ついには、あからさまな侮辱や嫌がらせを惹起させるのである」。あなたの偽善的側面は、小さな日常的攻撃に晒され、怒りや苛立ちが引き起こされて、ついには憎悪へと変化する。こうして、あなたは、いたたまれずに攻撃する側へと回ることになる。<br />
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<span style="font-size: large;"><b>4. The face of innocence the concept of the self so proudly wears can tolerate attack in self-defense, for is it not a well-known fact the world deals harshly with defenseless innocence? </b></span><br />
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<ul>
<li>concept [kάnsept] : 「概念、観念」</li>
<li>proudly [práudli] : 「誇らしげに、自慢げに、得意になって」</li>
<li>wear [wέər] : 「身に着けている、〜を表している」</li>
<li>tolerate [tάlərèit] : 「〜を大目に見る、我慢する、耐える」</li>
<li>self-defense : 「自衛、自己防衛、護身、正当防衛」</li>
<li>well-known : 「よく知られている、なじみ深い、周知の、既知の」</li>
<li>fact [fǽkt] : 「事実、真相、現実、実際」</li>
<li>deal [díːl] with : 「〜を扱う、〜を取り扱う、〜に対応する」</li>
<li>harshly [hάːrʃli] : 「厳しく、厳正に、苛酷に、荒々しく」</li>
<li>defenseless [difénslis] : 「無防備の、防御手段がない」</li>
</ul>
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❖ "The face of innocence ~ "「自己概念が誇らしげに装っている潔癖さという顔は、自己防衛としての攻撃を大目に見る」。自己の偽善的な側面は、暴力を強く否定はするが、他者からの攻撃に対する自己防衛は容認する。"for is it not ~ "「というのも、この世界が防衛能力をもたない潔癖な者に対して過酷な扱いをするということは、よく知られた事実ではないだろうか」。この不条理な世界は、潔白な者を守ってはくれないので、他者の攻撃に対して自分で自分を守らなくてはならない。したがって、偽善的な側面は、暴力を否定していながら、自己防衛のための攻撃、暴力は肯定するのである。<br />
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<span style="font-size: large;"><b>No one who makes a picture of himself omits this face, for he has need of it. The other side he does not want to see. </b></span><br />
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<ul>
<li>omit [oumít] : 「除く、除外する」</li>
</ul>
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❖ "No one who makes ~ "「自分自身の姿を描く者達は誰も、この顔を除外することはない」。エゴの思考システムにしたがって自己概念を描く者達は、暴力を否定しながら、自己防衛という暴力は肯定するという側面(顔)を自己概念から除外することはない。"for he has ~ "「なぜなら、それが必要だからだ」。過酷なこの世界で生きていくには、自己を守るための暴力は必要なのだと信じている。"The other side ~ "「他の側面は、彼は見ようともしない」。"the other side"「他の側面」とは、非情に難しいのだが、イエス・キリストが示した暴力に対する究極の対処の仕方であると考えていいだろう。イエスは単なる攻撃も、そして自己を防衛する暴力さえも否定した。右の頬を打たれたら、左の頬を差し出せ、とさえ言った。この難解な対処法の真の意味に目を向ける者はいない。<br />
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<span style="font-size: large;"><b>Yet it is here the learning of the world has set its sights, for it is here the world's "reality" is set, to see to it the idol lasts.</b></span><br />
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<ul>
<li>learning [lə́ːrniŋ] : 「習うこと、学ぶこと、学習」</li>
<li>sight [sáit] : 「照準器、視野、視界」</li>
<li>set one's sights : 「狙いを定める、照準を合わせる」</li>
<li>reality [riǽləti] : 「現実性、実在性」</li>
<li>see to it : 「取り計らう、面倒を見る、引き受ける」</li>
<li>idol [áidl] : 「偶像、虚像、幻想」</li>
<li>last [lǽst] : 「続く、存続する、持続する」</li>
</ul>
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❖ "Yet it is here ~ "「しかし、この世界が狙いを定める学びがここにある」。"for it is here ~ "「なぜなら、偶像が永続するように取り計らうために、この世界の『現実』がセットされるのはここだからだ」。非常に難解な箇所ではあるが、同時に非常に重要な箇所でもある。"to see to it the idol lasts"「偶像が永続するように取り計らうため」とは、偶像のエゴがいつまでも存続出来るように取り計らうため、ということ。簡単に言えば、幻想が消滅させられることなく永続出来るように取り計らうため、ということ。目に見える過酷で非情な不条理の世界こそが現実であり、実在であり、錯覚などではないと、世界(エゴ)は人々に学ばせているのだ。世界(エゴ)が狙いを定めた学びの目的とは、世界の幻想性を隠し通すことなのである。目に見える世界は現実であり、肉体も現実の実在であり、攻撃も反撃も現実だと教え込み、身をもって体験させ、世界や肉体の幻想性に目を向けることを阻止しようとしているのだ。<br />
しかし、2000年前、イエスただ一人が、世界や肉体、この現象界の幻想性を暴いたのである。イエスは、右の頬を叩かれた肉体は幻想であり、その暴力もまた幻想であると知ったのである。ならば、左の頬を差し出すことは、その幻想に巻き込まれない最善の方法ではないか。自己防衛は、幻想を助長するだけのことでしかないと知っていたのである。イエスは幻想を幻想として認識し、受け入れ受け流して赦し、幻想を消滅させた。イエスの心は幻想の肉体から解放されたのだ。頬を叩かれた肉体は、イエスの心が抜け果てたワラ人形に過ぎず、イエスの心は痛みさえ感じることはない。痛みを感じるのは幻想の肉体であって、それはイエスにとっては消滅してしまった肉体なのだ。<br />
蛇足になるが、イエスの磔刑を少し考察しよう。同じラインで考えればいい。イエスは磔刑という悲劇的現実を受け入れたのではない。磔刑という幻想性を受け入れ、赦しただけなのだ。十字架上のイエスの肉体は、心が抜け果てたワラ人形であり、イエスの心(スピリット)は、もうそこにはいない。なるほど、現象としては、磔刑上のイエスの肉体は血を流し、痛みに身もだえしたであろうが、それもまた夢であり、イエスの心(スピリット)は痛みさえ感じない。<br />
イエスの罪状はローマ軍への反乱罪であり、ローマ軍の刑法に従って磔刑となったのが、鏨(たがね)のような太い釘を、腕の橈骨(とうこつ)と尺骨(しゃこつ)の間、そして両足の踝(くるぶし)の下に、非情にも打ち付けられた。何とも残虐な光景であり、キリスト教者は、その悲劇性に心を揺さぶられるのである。福音書を書いたヨハネでさえ、その悲劇性に感動して、磔刑上のイエスに「わが神、わが神、どうして私を見捨てられたのですか」と言わしめている。しかし、これは、ヨハネの完璧な創作である。なぜなら、ヨハネが福音書を書いたのは、イエスの死後100年前後の頃であり、よしんばヨハネが、誰かがイエスの最期の言葉を耳にしたと伝え聞いたとしても、一体誰が、ゴルゴダの丘の上のローマ兵で囲まれた磔刑上、数メートルにも及ぶ十字架上でかすかにつぶやく瀕死のイエスの最期の言葉を聞き取れたであろうか。ヨハネは、イエスが肉体として処刑されたと判断し、その悲劇性に感動して、キリスト物語を創作したのである。イエスの心(スピリット)が、イエスの肉体を抜け出し、肉体を消滅させたなどと、よもやヨハネは思わなかったのだ。<br />
イエスの復活もまた、多くのキリスト教者の誤解がまとわりつく出来事である。イエスの肉体が血と肉を伴って復活したのではない。肉体など、イエスにとってはどうでもよいものだった。なぜなら肉体は幻想に過ぎないからだ、古い革袋そのものだからだ。イエスは、心(スピリット)として復活したのであり、幻想の肉体を超越したのだ。その真実、事実を理解出来ない同胞のために、イエスはわざわざ想念を現実化して、あたかも再び肉体をまとったかのように復活して見せただけである。イエスの復活に意味などない。イエスは心(スピリット)に回帰しただけなのだ。それが重要なのである。そして、このACIMは、イエスのような肉体的悲劇を伴わずして、すべての同胞が心(スピリット)に回帰出来ることを保証する。その導きを提示しているのである。<br />
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大畑 学http://www.blogger.com/profile/06137378141571660618noreply@blogger.com