●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-15.III.9:1 ~ T-15.III.10:9

9. Holy child of God, when will you learn that only holiness can content you and give you peace?

  • learn [lə́ː(r)n] : 「〜を学ぶ、〜を知る、分かる、悟る」
  • holiness [hóulinəs] : 「神聖、高潔」
  • content [kɑ́ntent] : 「〜を満足させる」
❖ "Holy child of God ~ "「神聖なる神の子よ、いったいいつになったら、あなたは、神聖さだけがあなたを満足させ、あなたに平和を与えてくれることを学ぶのであろうか」。時はすでに満ちているというのに。



Remember that you learn not for yourself alone, no more than I did. It is because I learned for you that you can learn of me.
  • remember [rimémbə(r)] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
  • alone [əlóun] : 「独りで、単に」
  • no more A than B : 「BがそうでないようにAでない」
❖ "Remember that you ~ "「私(イエス)がそうでなかったように、あなたも、あなた自身のためだけに学ぶのではないのだと覚えておきなさい」。ACIMでは"no more A than B"の形がちょくちょく出てくるので、覚えておこう。"It is because I learned ~ "ここは"It ~ that ~ "の構文、「あなたが私から学ぶことが出来るのは、私があなたのために学んだからである」。"you can learn of me"の"of"は"from"のことで、ACIMでは多用される。"learn of me" で「私について学ぶ」という意味にもとれるが、全体の文意から、「私から学ぶ」ととった方がいいだろう。



I would but teach you what is yours, so that together we can replace the shabby littleness that binds the host of God to guilt and weakness with the glad awareness of the glory that is in him.
  • so that : 「〜できるように、その結果」
  • together [təgéðə(r)] : 「一緒に、同時に」
  • replace [ripléis] : 「〜を取り換える、交換する、置き換える、置換する」
  • replace A with B : 「AをBで置き換える、取り換える」
  • shabby [∫ǽbi] : 「ぼろを着た、使い古した、粗末な」
  • littleness [lítlnis] : 「小ささ、卑小さ」
  • bind [báind] : 「〜を縛る、結び付ける、〜を束縛する、拘束する」
  • bind A to B : 「AをBに縛りつける」
  • guilt [gílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
  • weakness [wíːknəs] : 「弱さ、弱いこと、虚弱、脆弱性、衰弱」
  • glad [glǽd] : 「うれしい、喜ばしい、満足して、うれしく思う」
  • awareness [əwéə(r)nəs] : 「認識、自覚、気付いていること、意識性」
  • glory [glɔ́ːri] : 「栄光、称賛、名誉、誇り、壮観、荘厳」
❖ "I would but teach ~ "「私はあなたに、何があなたのものなのか教えたいのだ」。卑小さと偉大さのどちらがあなたのものなのか、イエスはあなたに教えたいと願っている。"so that together we can ~ "「私たちが共に〜できるようになるために」。"we can replace the shabby ~ "「神のホスト役を罪の意識と虚弱性に縛りつけているみすぼらしい卑小さを、神の中にある栄光を喜んで意識することに置き換えることが出来るようになるために」。一言で言えば、卑小さを偉大さに置き換えるために、イエスがあなたに協力してくれる、ということ。



My birth in you is your awakening to grandeur. Welcome me not into a manger, but into the altar to holiness, where holiness abides in perfect peace.
  • birth [bə́ː(r)θ] : 「出生、出産、分娩、誕生」
  • awakening [əwéikəniŋ] : 「覚醒、目覚め、気付くこと」
  • grandeur [grǽn(d)ʒə(r)] : 「偉大さ、威厳、壮大さ、雄大」
  • welcome [wélkəm] : 「喜んで受け入れる、歓迎する、温かく迎え入れる」
  • manger [méindʒə(r)] : 「飼い葉おけ、まぐさおけ」
  • altar [ɔ́ːltə(r)] : 「祭壇、聖餐台」
  • abide [əbáid] : 「居住する、とどまる」
  • perfect [pə́ː(r)fikt] : 「完璧な、完全な」
❖ "My birth in you ~ "「あなたの心の中に私が誕生したことは、あなたが(自分の)偉大さに気が付いたことを示している」。ACIMでは"grandeur"が偉大さ、"grandiosity"が尊大さ、と使い分けている。あなたの心にキリストが生まれ出たのであるから、それは偉大なことである。"Welcome me not into ~ "「私を飼い葉桶の中に迎え入れるのではなく、」"but into the altar ~ "「神聖なる祭壇に迎え入れてほしい」。"where holiness abides ~ "「その祭壇には、神聖さが完全な平和の内に存在しているのである」。あなたの心の最も神聖な部分、最も純粋な部分に神の祭壇がある。この祭壇が、幻想世界と実相世界の接点になっており、ここから、あなたは実相世界に入って行くことが出来るのである。



My Kingdom is not of this world because it is in you. And you are of your Father. Let us join in honoring you, who must remain forever beyond littleness.
  • Kingdom [kíŋdəm] : 「王国、王領」
  • join in : 「〜に加わる、〜に参加する」
  • honor [ɑ́nə(r)] : 「〜に敬意を払う、尊敬する、称える、〜に栄誉を授ける、祭る、崇拝する」
  • remain [riméin] : 「とどまる、滞在する、残る、残存する」
  • forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
  • beyond [bi(j)ɑ́nd] : 「〜の域を越えて、〜を超越して、〜の向こうに、〜を越えて」
❖ "My Kingdom is not ~ "「私の王国はこの世界のものではない」。"because it is ~ "「なぜなら、それはあなたの心の中にあるからだ」。"And you are ~ "「そして、あなたは父なる神のものである」。ここでは所有を言っているのではなく、あなたが神によって創造されたものであることを言っている。"Let us join in ~ "ここは意訳する、「さあ、手を取り合ってあなたに敬意を表そうではないか」。"who must remain ~ "「あなたはきっと、卑小さを永遠に超越するに違いないのだから」。"remain forever beyond ~ "は[SVC]の形で、「永遠に〜を超越する状態にとどまる」という意味。



10. Decide with me, who has decided to abide with you.
  • decide [disáid] : 「決定する、決心する、決意する、〜しようと決心する、〜することに決める」
  • abide [əbáid] : 「とどまる、居住する」
❖ "Decide with ~ "「私と一緒に決定しなさい」。"who has decided ~ "「私は、あなたと共にいることを決定したのだから」。あなたも一緒に、私と共にいることを決心しなさい。



I will as my Father wills, knowing His Will is constant and at peace forever with itself.
  • will [wíl] : 「意思する、意図する」
  • constant [kɑ́nst(ə)nt] : 「不変の、一定な、持続する、絶えず続く」
  • at peace : 「平和に、安らかに、安らかな気持ちで、心穏やかで」
  • forever [fərévər] :「永遠に、永久に」
❖ "I will as my ~ "「私は、父なる神が意思するように、意思するつもりだ」。"knowing His Will is ~ "分詞構文、理由、「神の意思は不変であり、永遠に平和であると知っているからだ」。"with itself"は"be constant with ~ "「〜によって変化しない」という意味合いであろうか? それ自体変化せず、永遠に平和だ、ということだろう。



You will be content with nothing but His Will. Accept no less, remembering that everything I learned is yours.
  • be content with : 「〜に満足している、〜に甘んじている」
  • accept [accept] :「承認する、認める、容認する、受け入れる」
  • less [lés] : 「より少ない、より少数の、より小さい」
  • remember [rimémbə(r)] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
❖ "You will be content ~ "「神の意思以外に満足してはいけない」。"Accept no ~ "「それに劣るようなものを受け入れてはいけない」。"remembering that ~ "分詞構文、付帯状況、「そして、私が学んだことはすべて、あなたのものであると覚えておきなさい」。イエスがあなたのために学んだすべてが、とりもなおさずこのACIMだと考えていいだろう。今、イエスはあなたにそれを学んでもらいたいのである。



What my Father loves I love as He does, and I can no more accept it as what it is not, than He can. And no more can you.
  • no more A tha B : 「BがそうでないのはAでないのと同じ」
❖ "What my Father ~ "「父なる神が愛するものを、神が愛するように私も愛する」。"and I can no more ~ "直訳すると、「神が、あるがままでないものを受け入れることが出来ないように、私もあるがままでないものを受け入れることは出来ない」。"what it is not"は「それがそうでないところのもの」「あるがままでないもの」といった意味合い。つまり、真実でないもの、虚偽なるもの、ということであろう。したがって、神が虚偽を受け入れないように、イエスも虚偽を受け入れない、となる。あなたが真実であると思っている幻想世界を受け入れないと言っているのだ。"And no more ~ "「そしてあなたも、あるがままでないものを受け入れることは出来ないのだ」。



When you have learned to accept what you are, you will make no more gifts to offer to yourself, for you will know you are complete, in need of nothing, and unable to accept anything for yourself.
  • no more : 「もはや〜しない」
  • offer [ɔ́(ː)fə(r)] : 「差し出す、捧げる、提供する」
  • complete [kəmplíːt] : 「全部そろった、完全な、全部の」
  • in need of : 「〜を必要としている」
  • be unable to : 「〜することができない」
❖ "When you have learned ~ "「あなたが、本当の自分を受け入れることを学んだとき、」"you will make no more ~ "「もはや、あなた自身に捧げるための贈り物を作る必要はなくなる」。幻想の中で疑似創造する必要などなくなる。"for you will know ~ "「なぜなら、あなたは完全であり、必要なものなど何もないと知るであろうからだ」。"and unable to accept ~ "「そして、あなた自身のために何かを受け入れることなど出来なくなるからである」。それまでのあなたは、同胞を無視し、自分自身の平和や喜びばかりを考えて幻想世界の快楽を追い求めてきたが、今や、そんなものは受け入れることが出来なくなってしまう。



But you will gladly give, having received. The host of God needs not seek to find anything.
  • gladly [ɡlǽdli] : 「喜んで」
  • receive [risíːv] : 「〜を受ける、受け取る、受領する、入手する」
  • seek [síːk] : 「捜し求める、捜し出す、求める、追求する」
❖ "But you will ~ "「しかし、あなたは、受け取ったのであるから、喜んで与えるようになるであろう」。実相世界の真実を与えられたのだから、今度は同胞にその真実を喜んで与えることになる。"The host of God ~ "「神のホストは、何かを見つけようと探し回る必要はまったくないのだ」。神の子は神からすべてを与えられている。さらに必要なものなど何もない。したがって、心の外に何かを探す必要もないのだ。
 
 
 

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