11. What is temptation but a wish to make the wrong decision on what you would learn, and have an outcome that you do not want?
- temptation [temptéiʃən] : 「誘惑、衝動、誘惑物」
- wish [wíʃ] : 「願い、望みの物、願望、希望」
- wrong [rɔ́ːŋ] : 「間違った、誤っている」
- decision [disíʒən] : 「決定、決断、決心」
- learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜に精通する,身に付ける、獲得する」
- outcome [áutkʌ̀m] : 「結果、結末、成果、所産」
❖ "What is temptation ~ "「誘惑とは、あなたが学びたいと思うことに対する誤った決定をし、望みもしない結果を招いてしまうという望みでなくて、何だろうか」。エゴのレッスンを誤って選択し、幻想に幻想を重ねて、苦と痛みという結果を招いてしまうことこそ、誘惑の本質である。誘惑とは、幻想への誘いそのものだ。
It is the recognition that it is a state of mind unwanted that becomes the means whereby the choice is reassessed; another outcome seen to be preferred.
- recognition [rèkəɡníʃən] : 「認識、認証、真価を認めること」
- state [stéit] : 「状態、形勢、情勢、状況」
- unwanted [ʌnwάntid] : 「望まれていない、無用の、好ましからざる」
- become [bikʌ́m] : 「〜になる」
- means [míːnz] : 「手段、方法、手法」
- whereby [hweərbái] : 「そのために、それによって、どういう手段で、どのようにして」
- choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
- reassess [riəsés] : 「〜を再評価する、〜を見直す」
- another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」
- seen [síːn] : 「seeの過去分詞形」
- preferred [prifə́ːrd] : 「推奨の、望ましい」
❖ "It is the recognition ~ "「誘惑とは、that以下を認めることなのだ」。"that it is a state of mind ~ "「それは、選択を再評価し、別の結果を好ましいものと見ることが出来る手段となり得ることを望まない心の状態である」。非常に訳しにくい箇所である。誘惑に駆られた心の状態とは、選んだレッスンは、はたして正しかったのかと評価し直し、苦と痛み以外の結果を得られるレッスンを選択出来たかもしれないと考えることを望まない心の状態のことだ。誘惑状態とは、幻想に対して盲目状態となり、正しい心の選択が出来ない状態。ホーリー・スピリットのレッスンを選択することも可能であったのだということすら忘れている状態である。あるいは、その気付きを拒絶している状態である。
You are deceived if you believe you want disaster and disunity and pain.
- deceive [disíːv] : 「欺く、惑わす、だます、裏切る」
- believe [bilíːv] : 「信じる、真に受ける、確信する、信頼する」
- disaster [dizǽstər] : 「災害、天災、災難、惨事」
- disunity [disjúːnəti] : 「不一致、不調和、分裂、不和」
- pain [péin] : 「痛み、痛覚、疼痛」
❖ "You are deceived if ~ "「もしあなたが、惨事や不和、痛みを望んでいると信じているなら、あなたは騙されている」。誰に騙されているのかというと、幻想のエゴである。エゴの思考システムに騙されているのだ。なぜなら、惨事も不和も痛みも、すべて幻想だからだ。エゴはあなたに、苦や痛みを信じさせることで、神の子の分離を維持し、神との和解を阻止しようとする。つまり、あなたが実相に目覚めることを妨げようとしているのだ。
Hear not the call for this within yourself. But listen, rather, to the deeper call beyond it that appeals for peace and joy.
- hear [híər] : 「〜を聞く、聴く、〜が聞こえる」
- call [kɔ́ːl] : 「呼び声、呼びかけ、要求」
- within [wiðín] : 「〜の中に、〜の内側で」
- listen [lísn] : 「耳を貸す、聞き入れる、耳を傾ける」
- listen to : 「耳を傾ける、聴く、聞く」
- rather [rǽðər] : 「どちらかといえば、〜よりはむしろ」
- deep [díːp] : 「深い、深さがある」
- beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて、〜を過ぎて」
- appeal [əpíːl] for : 「〜を求めて訴える」
- peace [píːs] : 「平和、和平、安らぎ、平安、静けさ、静謐」
- joy [dʒɔ́i] : 「喜び、歓喜」
❖ "Hear not the call ~ "「あなた自身の心の中に、こんな呼び声を聞いてはいけない」。あなたの心の大半を支配しているエゴの呼び声、幻想への誘惑に耳を傾けてはいけない。"But listen, rather, to ~ "「そうではなく、むしろ、その呼び声を超越したところに、平和と喜びを求めるより深い呼び声を聞きなさい」。もちろん、あなたの心の最も純粋で神聖な部分に住んでいるホーリー・スピリットの呼び声に耳を傾けるべきなのだ。なぜなら、その呼び声は、平和と喜びという実相的な真実をもたらしてくれるから。
And all the world will give you joy and peace. For as you hear, you answer.
- answer [ǽnsər] : 「答える、返事する」
❖ "And all the world will ~ "「そうすれば、世界のあらゆるものは、あなたに喜びと平和を与えてくれるだろう」。ここの"world"「世界」は実相世界と考えていい。幻想世界に隠されていた真実の世界のあらゆるものが、あなたに真実の平和と喜びを与えてくれる。"For as you hear ~ "「なぜなら、あなたが耳を傾けると同時に、あなたは答えるからだ」。あなたがホーリー・スピリットの呼びかけに耳を傾けて、それに答えるとは、ホーリー・スピリットの導きに従って実相世界に目覚めるということ。実相世界に目覚めれば、あなたの眼前に、実相的な真実である平和や喜びや愛、慈しみ、美、真理、等々が姿を現す。
And behold! Your answer is the proof of what you learned. Its outcome is the world you look upon.
- behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」
- answer [ǽnsər] : 「答え、回答、返事、応答」
- proof [prúːf] : 「証拠、立証、証明、証し」
- learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜に精通する、身に付ける、獲得する」
- look upon : 「〜を見る」
❖ "And behold!"「さあ、見てみなさい」。"Your answer is ~ "「あなたの答えは、あなたが何を学んだかの証拠である」。あなたがホーリー・スピリットのレッスンを学んだ証拠として、あなたの答えが存在する。そして、その結果が実相世界の出現である。"Its outcome is ~ "「その結果が、あなたが目にする世界なのだ」。
12. Let us be still an instant, and forget all things we ever learned, all thoughts we had, and every preconception that we hold of what things mean and what their purpose is.
- still [stíl] : 「静止した、じっとした、動かない、穏やかな、平穏な」
- instant [ínstənt] : 「瞬間、一瞬」
- forget [fərɡét] : 「〜を忘れる、〜を思い出せない」
- thought [θɔ́ːt] : 「思考、思索、考え、見解」
- preconception [prikənsépʃən] : 「予想、先入観、偏見」
- hold [hóuld] : 「心に抱く、〜であると考える」
- mean [míːn] : 「〜を意味する、…とは〜を指す」
- purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、目標、狙い」
❖ "Let us be still ~ "「瞬時、心を静かにし」、"and forget all ~ "「私たちがかつて学んだこと、心に抱いた思考、そして、物事が何を意味するか、物事の目的は何なのかということについて私たちが抱いた先入観のすべてを忘れてしまおう」。かつて、エゴの思考システムに従って学んだ幻想のすべてを忘れてしまおう。この世界が変化流動し崩壊と死に向かうという思考を捨てよう。事物が、神の子の分離を促し、攻撃と破壊を生み出すという、その目的や意味を忘れよう。なぜなら、もはやあなたは、この幻想世界の住人ではないのだから。夢から目覚めかけたのだから。ところで、"preconception"「先入観」とあるが、簡単に「幻想」のことだと思っていいだろう。
Let us remember not our own ideas of what the world is for. We do not know.
- remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
- idea [aidíːə] : 「考え、着想、アイデア、発想、見解、意見」
❖ 引き続き、"Let us remember not ~ "「この世界が何のためにあるのかという、私たち自身の考えを思い出すことはよそう」。"We do not ~ "「私たちは、知り得ないのだから」。この幻想世界が何のために存在するのか、それを理解することなど放棄しよう。そんなことは知り得ないからだ。なぜなら、この幻想世界は、そもそも、何のためにも存在していない。意味もなければ、目的もない。単なる幻想世界、夢に見ている錯覚の世界なのだ。
Let every image held of everyone be loosened from our minds and swept away.
- image [ímidʒ] : 「イメージ、画像、像、映像、印象、心証」
- held [héld] : 「holdの過去形」
- loosen [lúːsn] : 「解く、ほどく、緩める、解放する」
- swept [swépt] : 「sweepの過去・過去分詞形」
- sweep [swíːp] away : 「一掃する、払拭する」
❖ "Let every image held ~ "「誰もが心に抱いているイメージのすべてを、私たちの心から解放し、一掃しよう」。ここの"image"「イメージ」は、先の"preconception"「先入観」と同様に、幻想のことである。エゴのレッスンを学ぶことで得られた虚像である。だまし絵である。そんなガラクタをすべて片づけて、一掃してしまおう。なぜなら、あなたは幻想世界という過去を捨て、実相世界という新しい家に住むことになるのだから。あなたは実相に復活するのである。