●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-31.VIII.3:1 ~ T-31.VIII.4:6


3. Trials are but lessons that you failed to learn presented once again, so where you made a faulty choice before you now can make a better one, and thus escape all pain that what you chose before has brought to you. 

  • trial [tráiəl] : 「試練、苦難、努力、取り組み」
  • fail [féil] : 「〜しそこなう、履行しない」
  • present [préznt] : 「示す、提起する、渡す、提示する」
  • once again : 「またしても、再度、もう一度」
  • faulty [fɔ́ːlti] : 「欠陥のある、不完全な、誤った」
  • before [bifɔ́ːr] : 「以前に、前に、早く、先に」
  • choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
  • better [bétər] : 「より良い、より望ましい」
  • thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」
  • escape [iskéip] : 「逃げる、ずらかる、脱出する、抜ける」
  • pain [péin] : 「痛み、痛覚、疼痛」
  • chose [tʃóuz] : 「chooseの過去形」
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
  • brought [brɔ́ːt] : 「bringの過去・過去分詞形」
  • bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」

❖ "Trials are but ~ "「試練とは、あなたが学び損(そこ)ねたレッスンがもう一度提示されたということなのだ」。あなたを実相的に進歩させるべきレッスンが、運命という形をとってあなたに与えられるのだが、それを学び損ねたとき、同様のレッスンがいつか再び、あなたに運命として提示される。それが、試練や苦難の様相を帯びて、あなたの目には映るのだ。しかし、試練や苦難は、あなたにとって再び学び直すことの出来る絶好のチャンスなのだ。"so where you ~ "「そこで、以前、あなたが誤った選択をした場所で、今や、より良い選択が出来る」。以前は、エゴの誘惑に負けて幻想を選択してしまったが、今度こそ、ホーリー・スピリットの導きに従って実相を選択すればいい。"and thus escape ~ "「こうして、以前あなたが選択したあらゆる痛みからの脱出が、あなたにもたらされることになる」。エゴの誘惑に負けて幻想を選択した結果が、絶えざる苦と痛みであった。しかし、ホーリー・スピリットの導きに従って実相を選択すれば、その幻想の苦と痛みから、あなたは脱出することが出来る。苦と痛みからの救いは、あなた自身が選択するものなのだ。



In every difficulty, all distress, and each perplexity Christ calls to you and gently says, "My brother, choose again. "

  • difficulty [dífikʌ̀lti] : 「困難、難事、難儀、面倒なこと、問題」
  • distress [distrés] : 「苦悩、悲嘆、苦痛、悩み、嘆き」
  • perplexity [pərpléksəti] : 「当惑、途方に暮れること、混乱、紛糾、難局、難問」
  • gently [dʒéntli] : 「親切に、静かに、優しく、穏やかに」

❖ "In every difficulty ~ "「あらゆる困難、すべての苦悩、そして、一つ一つの難局の中でこそ、キリストはあなたに呼びかけ、次のように優しく言う」。"My brother, ~ "「『我が同胞よ、もう一度、選択しなさい』」。自ら救いを選択した者には、キリストが出現する。もちろん、天から降りてくるのではない。あなたの心の中にキリストが見えてくるのだ。そのキリスト、救い主が、あなたに優しく語りかける。「もう一度、選択しなさい」。今度こそ、ホーリー・スピリットの導きに従って実相を選択しなさい。エゴの誘惑に負けてはいけない。そろそろ、幻想の茶番劇に幕を下ろしてもいい頃ではないか。



He would not leave one source of pain unhealed, nor any image left to veil the truth. 

  • leave [líːv] : 「〜を残す、置きっぱなしにする、置き忘れる」
  • source [sɔ́ːrs] : 「もと、源、起源」
  • unhealed [ʌnhíːld] : 「治癒していない、未治癒の」
  • image [ímidʒ] : 「イメージ、画像、像、映像」
  • left [léft] : 「leaveの過去・過去分詞形」
  • veil [véil] : 「〜を覆う、〜を隠す」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」

❖ "He would not ~ "「キリストは、痛みの源の、ただの一つでさえ、癒されないままに取り残すことはない」。"nor any image ~ "「どんな(幻想の)イメージも、真実を覆い隠したままにはしない」。キリストのヒーリングは、幻想を消滅させることである。あらゆる痛み、その原因は、幻想に根ざしている。あらゆるイメージは幻想である。そのすべての幻想を、キリストは消し去ってくれる。実相的ヒーリングは奇跡である。しかし、これを選択するのは、もちろん、あなたなのだ。あなたの自由意思による選択なくして、奇跡は起きない。キリストの出現はない。



He would not leave you comfortless, alone in dreams of hell, but would release your mind from everything that hides His face from you. 

  • leave [líːv] : 「ある状態のままにしておく」
  • comfortless [kʌ́mfərtlis] : 「慰めにならない、悲しみを抱いたままの、わびしい」
  • alone [əlóun] : 「独りで、孤立して」
  • hell [hél] : 「地獄、生き地獄」
  • release [rilíːs] : 「解除する、釈放する、自由にする、解放する」
  • hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」

❖ "He would not ~ "「キリストは、あなたを侘(わ)びしいままに捨て置かないし、地獄の夢の中に一人置き去りにしたりしない」。"but would release ~ "「キリストは、キリストの顔をあなたから隠していたあらゆるものから、あなたの心を解放するだろう」。地獄であるこの幻想世界に生きる侘びしさから、キリストはあなたを救い出してくれる。幻想が消滅するからだ。その幻想が、あなたの目からキリストの顔を隠してきたものなのだ。もし今、あなたの心の中にキリストの顔が見えないなら、あなたの目は幻想のベールで覆われている。



His Holiness is yours because He is the only power that is real in you. 

  • holiness [hóulinəs] : 「神聖、高潔」
  • power [páuər] : 「力、能力、勢力」
  • real [ríəl] : 「実在する、現実の、実際の、本物の」

❖ "His Holiness is yours ~ "「キリストの神聖さは、あなたの神聖さある」。"because He is ~ "「キリストこそ、あなたの心の中の実在するただ一つのパワーだからだ」。"real"とは、実在であり、現実であり、実相であり、真実である、ということ。したがって、キリストこそ、実在するパワーであり、現実のパワーであり、実相的なパワーであり、真実のパワーだ。実体こそが、パワーを持ち得るのだ。幻想がどんなにパワフルに見えようが、エネルギッシュに見えようが、その力もエネルギーも幻想に過ぎない。エネルギーは幻想なのだ。幻想の物体に変化をもたらすものがエネルギーであり、実相の心を動かすものがパワーである。したがって、エネルギーは幻想であり、パワーは実相だ。そして、実相のパワーの、最も強い実体が愛である。
余談になるが、実相の光はエネルギーをもたない。つまり、実相の光は電磁波ではない。実相の光は実相のパワーをもつだけなのだ。愛と言ってもいい。そのパワーの実体を、幻想世界から眺めれば(幻想化すれば)、電磁波として観測され、エネルギーが観測される、という話しである。気もまた、エネルギーではない。パワーである。あなたが愛に心を揺さぶられるとき、あなたは実相の光に接したのであり、実相の光を『見』たのだ。そのとき、あなたの体から強烈な気が発せられる。それもまた、愛の光であり、あなたはパワーに包まれたことになる。仏の後光は、そういうものである。光輪である。



His strength is yours because He is the Self that God created as His only Son.

  • strength [stréŋkθ] : 「力、強さ、体力、強み、長所」
  • create [kriéit] : 「創造する、創り出す」

❖ "His strength is ~ "「キリストの力は、あなたの力である」。もちろん、ここの『力』とは、物理的な力を意味してはない。実相的なパワーのもつ実行力のことだ。愛の作用力とでも言ったらいいか・・・。心を感動させる、その力だ。"because He is ~ "「なぜなら、キリストは、神が、神の唯一の子として創造した自己だからである」。神は神の子だけを創造した。その神の子の、ある側面がキリストであり、またある側面がホーリー・スピリットである。神の子が神から分離したとき、神の子は、その二つの側面を自分自身から剥離し、手放したのだ。あたかも、キリストとホーリー・スピリットを、神の子とは別の存在として扱うようになったのだ。いや、むしろ、手放して忘れ去ってしまったと言った方が正しい。しかし今、神の子であるあなたは、自分自身がキリストであることを思い出した。あなたに、キリストのパワーと力が蘇ったのだ。



4. The images you make cannot prevail against what God Himself would have you be. 

  • prevail [privéil] : 「勝つ、勝る、勝利を得る」
  • prevail against : 「〜に打ち勝つ、〜をしのぐ」

❖ "The images you ~ "「あなたが作ったイメージは、神自身があなたにこうなって欲しいと望んだ実体に対抗して、打ち勝つことは不可能だ」。神は、神の子を実相的な実体として創造したのだ。神は夢を見ない。その実体が、夢に過ぎないイメージに負けることなど不可能なのだ。幻想は実相に打ち勝つことは出来ない。



Be never fearful of temptation, then, but see it as it is; another chance to choose again, and let Christ's strength prevail in every circumstance and every place you raised an image of yourself before. 

  • fearful [fíərfəl] : 「おびえている、心配そうな」
  • fearful of : 「〜を恐れて」
  • temptation [temptéiʃən] : 「誘惑、衝動、誘惑物」
  • another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」
  • chance [tʃǽns] : 「チャンス、好機、機会」
  • circumstance [sə́ːrkəmstæ̀ns] : 「周囲の事情、環境、状況」
  • raise [réiz] : 「〜を育てる、引き起こす、膨らませる」

❖ "Be never fearful ~ "「誘惑を恐れてはいけない」。"then, but see ~ "「恐れずに、誘惑をありのままに見ればいいのだ」。"another chance ~ "「つまり、誘惑を、再び選択出来るチャンスだと思えばいい」。"and let Christ's strength ~ "「そして、以前、あなた自身のイメージを立ち上げたあらゆる場所、あらゆる状況に対して、キリストの力が打ち勝つようにさせるチャンスだと思えばいい」。"temptation"「誘惑」とは、エゴの誘いであり、あなたを幻想に留め置こうとする誘惑である。あなたが誘惑に負けそうになったら、その誘惑を恐れることなくありのままに見て、そして、チャンスだと思えばいい。あなたが勝手に描いた自己概念(イメージ)を取り消しに出来るチャンスであり、エゴを駆逐出来る最大のチャンスなのだ。あなたの心の中のキリストに目覚め、キリストのパワーと力をあなたのものとして再生出来る最大のチャンスなのである。



For what appears to hide the face of Christ is powerless before His majesty, and disappears before His holy sight. 

  • appear [əpíər] : 「〜のように見える、〜と思われる」
  • hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」
  • powerless [páuərlis] : 「無力な、非力な」
  • majesty [mǽdʒəsti] : 「尊厳、威厳」
  • disappear [dìsəpíər] : 「存在しなくなる、なくなる、消滅する」
  • holy [hóuli] : 「神聖な、聖なる」
  • sight [sáit] : 「景色、眺め、視野、視界、視力、視覚」

❖ "For what appears ~ "「なぜなら、キリストの顔を覆い隠しているように見えたものは、キリストの尊厳の前ではまったく非力(ひりき)であり、キリストの姿の前では、そんなものは消滅してしまうからだ」。キリストの顔を覆い隠していたものとは、もちろん幻想であり、幻想を誘惑に利用しているエゴである。したがって、本文は、エゴはキリストの尊厳の前ではまったく手も足も出ず、キリストの姿を見れば消滅するしかない、といい意味合いにも解釈出来る。
ところで、"majesty"は、訳せば「「尊厳、威厳」となるだろうが、英語圏外の者には把握しにくい言葉である。間違っても、"arrogance"「尊大」と取り違えてはいけない。神の威光を具えた神聖さ、と捉えたらどうであろうか? 威風堂々たる神聖さ。



The saviors of the world, who see like Him, are merely those who choose His strength instead of their own weakness, seen apart from Him. 

  • savior [séiviər] : 「救助者、救い手、救済者、救い主」
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
  • instead [instéd] of : 「〜の代わりに」
  • weakness [wíːknis] : 「弱さ、弱いこと、虚弱、脆弱性、衰弱」
  • apart from : 「〜から離れて、〜は別として、〜はさておき」

❖ "The saviors of ~ "「キリストと同じものの見方をする、世界を救う救い主は、キリストからかけ離れたところに見える彼らの弱さの代わりに、キリストの強さを選択した者達に過ぎないのだ」。"their own weakness, seen apart from Him"「キリストからかけ離れたところに見える彼らの弱さ」と訳してみたが、「キリストから離れているために生じた弱さ」という意味合い。要するに、キリストと縁もゆかりもない弱さ、ということ。エゴの誘惑に毒された弱さ、と思ってもいい。それを捨てて、キリストのパワーと力を勝ち取った者が、救い主となる。キリスト自身に生まれ変わるのだ。あなた自身が、そうなるのである。



They will redeem the world, for they are joined in all the power of the Will of God. And what they will is only what He wills.

  • redeem [ridíːm] : 「〜を救い出す、〜を罪から救う、〜の罪を贖う」
  • join [dʒɔ́in] : 「参加する、交わる、一緒になる」
  • will [wíl] : 「意志、願望、意欲」
  • will [wíl] : 「〜を望む、意図する、命ずる、決意する」

❖ "They will redeem ~ "「彼ら(救い主)は、世界を救うだろう」。世界を罪から救う、という意味合いであって、つまり、世界を罪という幻想から解放する、ということである。"for they are ~ "「なぜなら、彼らは、神の意思というあらゆるパワーに参加したからだ」。"all the power of the Will of God"「神の意思というあらゆるパワー」とは、神が意思した愛のパワーをもつ存在、ということであって、具体的には、キリストという存在であり、ホーリー・スピリットという存在である。簡単に言い直せば、本文は、「なぜなら、彼らは、神の意思を引き継いだ、愛というパワーをもった存在達と手を結んだのだから、彼らは世界を救うだろう」。"And what they ~ "「そして、彼らが意思することは、ただ、神が意思することになるだろう」。救い主となったあなたは、神の意思から外(はず)れることはない。神とともにあるからだ。キリストとなったあなたは、そういう生き方が出来るのである。そう生きることが、あなたがこの世に生まれてきた目的である。あなたは、それを誓って生まれ出てきた。それを思い出す時期ではないだろうか。心に問い掛けてみるべきだ。
 
 
 


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