●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-5.III.5:1 ~ T-5.III.7:7

5. Delay is of the ego, because time is its concept. Both time and delay are meaningless in eternity. 
  • delay [diléi] : 「遅延、遅滞、遅れ」
  • concept [kɑ́nsept] : 「概念、観念、考え方」
  • meaningless [míːniŋlis] : 「意味のない、無意味な」
  • eternity [itə́ːrnəti] : 「永遠、無限 」
❖ "Delay is of ~ "「遅延というものはエゴに属するものである」。" because time is ~ "「なぜなら、時間はエゴの概念だからだ」。"Both time and ~ "「時間も遅延も、永遠の中では意味がない」。実相世界は、無時間、無空間の世界である。



I have said before that the Holy Spirit is God's Answer to the ego. 
  • answer [ǽnsər] : 「答え、回答、返事、応答」
❖ "I have said ~ "「私は以前、that以下と言った」。"that the Holy Spirit ~ "「ホーリー・スピリットはエゴに対する神の答えである」と言った。神の子が神から分離した後、神の子は自らを乖離してエゴいう偶像を作り出した。神は神の子をその幻想から救い出すために、ホーリー・スピリットを神の子に遣わした。つまり、ホーリー・スピリットはエゴに対する神の答えである。



Everything of which the Holy Spirit reminds you is in direct opposition to the ego's notions, because true and false perceptions are themselves opposed. 
  • remind [rimáind] : 「〜に思い出させる、〜に気付かせる」
  • remind A of B : 「AにBのことを思い出させる」
  • direct [dərékt] : 「直接の、真っすぐな」
  • opposition [ὰpəzíʃən] : 「反対、敵対 」
  • in direct opposition to : 「〜と正反対に、〜に真っ向から対立して」
  • notion [nóuʃən] : 「概念、考え、意見、観念」
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識」
  • oppose [əpóuz] : 「反対する、反抗する、対抗する、敵対する」
❖ "Everything of ~ reminds you"ここまでが主語、「ホーリー・スピリットがあなたに思い出させているすべてのことは、」"is in direct ~ "「エゴの概念と真っ向から対立している」。"because true ~ "「なぜなら、本当の知覚と嘘の知覚はそれ自体対立しているからだ」。概念の出発点となるのは知覚である。その出発点が、そもそもエゴとホーリー・スピリットでは対立している。ホーリー・スピリットは叡智に支えられた正しい知覚をもち、エゴは幻想を実在だとする誤った知覚をもつ。



The Holy Spirit has the task of undoing what the ego has made. He undoes it at the same level on which the ego operates, or the mind would be unable to understand the change.
  • task [tǽsk] : 「任務、職務、仕事」
  • undo [ʌndú] : 「〜を元に戻す、取り消す」
  • operate [ɑ́pərèit] : 「動作する、作動する、機能する」
  • be unable to : 「〜することができない」
❖ "The Holy Spirit has ~ "「ホーリー・スピリットは、エゴが作ったものを取り消しにする役割をもつ」。幻想を消滅させる役割をもっている。"He undoes it ~ "「ホーリー・スピリットは、エゴが活動する同じレベルでそれを取り消している」。ホーリー・スピリットは、幻想世界と実相世界を行き来できる存在である。ホーリー・スピリットは、幻想レベルにあって実相の光を投げかけ、エゴの幻想を消滅させる。"or the mind ~ "「さもなければ、心は変化を理解できないであろう」。エゴが活動する幻想のレベルで、ホーリー・スピリットはエゴの作った誤りを取り消してくれる。さもなければ、幻想に馴染んでしまった心は、取り消され変化していく状況を理解できない。



6. I have repeatedly emphasized that one level of the mind is not understandable to another. 
  • repeatedly : 「繰り返して、再三にわたり」
  • emphasize [émfəsàiz] : 「〜を強調する、力説する」
  • understandable [ʌ̀ndərstǽndəbl] : 「理解できる、分かる」
❖ "I have repeatedly ~ "「私は繰り返し、that以下を強調してきた」。"that one level ~ "「心の一つのレベルは他のレベルを理解できないのだと」強調してきた。二つのレベルとは、エゴが支配する心のレベルとホーリー・スピリットが関わる心のレベル。一方は虚偽の幻想レベルであり、他方は真実の実在レベルである。一方は知覚、判断のレベルであり、他方は叡智による直覚のレベル。



So it is with the ego and the Holy Spirit; with time and eternity. Eternity is an idea of God, so the Holy Spirit understands it perfectly. 
  • eternity [itə́ːrnəti] : 「永遠、無限」
  • perfectly [pə́ːrfiktli] : 「完全に、完璧に」
❖ "So it is with ~ "一方のレベルが他方のレベルを理解できないという「同じ状況は、エゴとホーリー・スピリットの間にもあてはまるし、時間と永遠の間にもあてはまる」。"Eternity is an idea ~ "「永遠は神の概念であり、したがって、ホーリー・スピリットは完全に永遠が理解できる」。しかし、エゴには永遠は理解できない。時間という幻想を作り出し、その時間に束縛される。お分かりと思うが、実相的な『永遠』とは、時間が無限に続くという意味ではない。無時間性のことだ。



Time is a belief of the ego, so the lower mind, which is the ego's domain, accepts it without question. The only aspect of time that is eternal is now.
  • domain [douméin] : 「範囲、領土、領分」
  • aspect [ǽspekt] : 「局面、状況、側面、」
  • eternal [itə́ːrnl] : 「永遠の、不変の、不滅の、無限の」
❖ "Time is a belief ~ "「時間はエゴが信じていることである」。" so the lower ~ "「そこで、レベルの低い心は、それはエゴの領域なのだが、疑問を持たずに時間を受け入れている」。"The only aspect ~ "「時間がもっている唯一の永遠である側面は、今という時である」。永遠性を時間の枠組みで表現するなら、今この瞬間こそが永遠を象徴している。しかし、知覚を頼りに永遠性を実感することは私達には不可能だ。なぜなら、実相的永遠性は解釈というレベルを超えているからである。いつの日か、私達が永遠というものを叡智をもって体感、あるいは実感できるまで、この言葉は心の中にしまっておいていい。無理やり言葉で解釈することは避けよう。



7. The Holy Spirit is the Mediator between the interpretations of the ego and the knowledge of the spirit. 
  • mediator [míːdièitər] : 「仲介者、媒介者」
  • interpretation [intə̀ːrprətéiʃən] : 「解釈、説明、解説」
  • knowledge [nɑ́lidʒ] : 「知識、心得、認識、知恵」
❖ "The Holy Spirit is ~ "「ホーリー・スピリットは、エゴの解釈とスピリットの叡智の間をとりもつ仲介者である」。ホーリー・スピリットは、実相的真実を幻想的解釈へと噛み砕いてくれる。



His ability to deal with symbols enables him to work with the ego's beliefs in its own language. 
  • ability [əbíləti] : 「能力、才能、できること、手腕 」
  • deal with : 「〜を扱う、〜を取り扱う、」
  • enable [enéibl] : 「〜を可能にする、〜が〜できるようにする」
  • language [lǽŋgwidʒ] : 「言語、言葉」
❖ "His ability to ~ "「シンボルを扱うことが出来るホーリー・スピリットの能力は、エゴが信じていることに、エゴ自身の言葉を使って取り組むことができる」。神には対立概念がないから、たとえばシンボルとしての罪というものを神は知らない。神は全き無辜(むこ)だからだ。しかし、仲介者であるホーリー・スピリットは神の無辜もエゴの罪も十分に承知している。その両方に対処できるから、エゴの罪をエゴの言葉をもって取り消すことが出来るのであり、神の無辜に近づけること、それがヒーリングにつながっていく。



His ability to look beyond symbols into eternity enables him to understand the laws of God, for which he speaks. 
  • beyond [bijɑ́nd] : 「〜の向こう側に、〜を越えて」
  • speak for : 「〜の代弁をする、〜を代表する」
❖ "His ability to ~ "「シンボルを越えて向こうの永遠を見ることの出来るホーリー・スピリットの能力は、神の法を理解できる」。"for which he ~ "「ホーリー・スピリットは神の代弁者なのである」。あなたが住まうこの幻想の世界は対立するシンボルのせめぎ合いの世界である。無辜と罪、善と悪、愛と憎悪、命と死、光と闇、等々。しかし、両者を知るホーリー・スピリットは、エゴの世界の対立的シンボルを弁証法的に昇華させる。たとえば、善と悪というシンボルのせめぎ合いをヒーリングすることで、永遠の存在へと心を導く。永遠の存在はもはや時間との対立概念ではなくなる。二項対立は解消され、分離分裂のない完璧な無辜、完璧な愛、完璧な光の世界となる。



He can therefore perform the function of reinterpreting what the ego makes, not by destruction but by understanding. 
  • perform [pərfɔ́ːrm] : 「〜を行う、実行する、遂行する」
  • function [fʌ́ŋkʃən] : 「機能、作用、働き、役割」
  • reinterpret [riintə́ːrprit] : 「〜を再解釈する」
  • destruction [distrʌ́kʃən] : 「破壊、破滅、破棄」
❖ "He can therefore ~ "「したがって、ホーリー・スピリットはエゴの作ったものを再解釈する機能を発揮する」。それは、"not by destruction ~ "「破壊によるのではなく、理解によって」再解釈する。対立概念であるシンボルを破壊するのではなく、理解し、再解釈することが、ホーリー・スピリットの弁証法というわけだ。



Understanding is light, but you yourself do not know this. It is therefore the task of the Holy Spirit to reinterpret you on behalf of God.
  • on behalf of :「〜のために、〜の代わりに」
❖ "Understanding is light ~ "「理解とは光である」。"but you yourself ~ "「しかし、あなた自身はこのことがわからない」。理解が光だとは、真実を理解することが光の世界へ入るための入り口だということだろう。したがって、対立概念の世界で苦しむあなたは、まだ光の世界を知らない。"It is therefore ~ "ここは"It ~ to do "の構文、「神に代わってあなたを再解釈することは、したがって、ホーリー・スピリットの仕事なのである」。ホーリー・スピリットは神に代わってあなたを再解釈する。あなたを肉体ではなくスピリットとして再解釈するのである。むしろ、あなたにその解釈を与えるのだ。再解釈はホーリー・スピリットの弁証法であり、弁証法的止揚によってあなたは光の世界に向かうことが出来るようになる。ある意味で、ホーリー・スピリットの再解釈は愛であると考えていい。愛によって解釈し直すことで、あなたは止揚され、地上(幻想)から天上(実相)へ向かう。
 
 
 



T-5.III.3:1 ~ T-5.III.4:7

3. There are two diametrically opposed ways of seeing your brother. They must both be in your mind, because you are the perceiver. 
  • diametrically [dàiəmétrikli] : 「正反対に」
  • opposed [əpóuzd] : 「反対した、対抗した、対立した」
  • perceiver [pərsíːvər] : 「受信者、知覚者、知覚する者」
❖ "There are two ~ "「あなたの同胞を見る見方に、二つの正反対の見方が存在する」。エゴを通して見る見方と、ホーリー・スピリットを通して見る見方の二つ。"They must both ~ "「そのどちらも、あなたの心の中にあるに違いない」。あなたの心の大半をエゴが支配し、しかし、心の奥底にホーリー・スピリットは確かに宿っている。"because you are ~ "「なぜなら、あなたは知覚する者だからである」。幻想世界に生きている限り、あなたは肉体的な知覚を通して見ざるを得ない。知覚する者は、対象を知覚し、判断し、選択して対象の属性を認識する。これがエゴ的見方である。対して、叡智による認識は直覚による。つまり、知覚、判断、選択という道筋を通らずに、真実が直接全的に把握される。これが、ホーリー・スピリット的見方である。



They must also be in his, because you are perceiving him. See him through the Holy Spirit in his mind, and you will recognize him in yours. 
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を把握する」
  • recognize [rékəgnàiz] : 「承認する、認める、〜を認識する」
❖ "They must also ~ "「二つの正反対の見方は同胞の中にもあるに違いない」。"because you are ~ "「なぜなら、あなたが彼を知覚しているからだ」。あなたは同胞をあなたとは分離した存在と見ているが、本当は違う。エゴとホーリー・スピリットの両者が混在するあなたの心が、外部世界にそれを投射して作り上げた幻影が他者である。他者はあなたの姿を映し出す鏡である。その鏡に映った自分を、あなたは他者だと知覚しているだけだ。"See him through ~ "「同胞の心にあるホーリー・スピリットを通して見なさい」"and you will ~ "「そうすれば、あなたはあなたの心の中にホーリー・スピリットを認識できるだろう」。鏡に映ったあなた自身、つまり、あなたである他者の心の中のホーリー・スピリットを通してあなた自身を見てみるのだ。そうすれば、あなた自身の心の中のホーリー・スピリットが見えて来る。ここでは、知覚という側面をとらえて、自他一如を語っている。



What you acknowledge in your brother you are acknowledging in yourself, and what you share you strengthen.
  • acknowledge [əknɑ́lidʒ] : 「認める、承認する、認識する」
  • strengthen [stréŋkθn] : 「〜を強くする、強化する、増強する」
❖ "What you acknowledge ~ "「あなたが(叡智をもって)あなたの同胞の心の中に認識したことは、あなた自身の心の中にも(叡智をもって)認識することになる」。"and what you ~ "「そして、あなたが分かち合うものを、あなたは強化することになる」。"you are acknowledging"の現在進行形は近未来を表す。あなたが他者をホーリー・スピリットの目で見れば、そこに見えたものこそ本当のあなた自身である。ホーリー・スピリットの目がとらえた認識を分かち合うことで、その真実は増大し、強化される。



4. The voice of the Holy Spirit is weak in you. That is why you must share It. 
  • weak [wíːk] : 「弱い、力がない、脆弱な」
❖ "The voice of ~ "「あなたの中で、ホーリー・スピリットの声は弱くなっている」。あなたの心の大半を支配しているのはエゴである。ホーリー・スピリットは、あなたの心の深部、最も純粋で神聖な部分に追いやられた。"That is why ~ "「それが、あなたはホーリー・スピリットの声を分かち合わなくてはならない理由である」。同胞と分かち合って、ホーリー・スピリットの声を増大、強化するのである。



It must be increased in strength before you can hear It. It is impossible to hear It in yourself while It is so weak in your mind. 
  • increase [inkríːs] : 「〜を増やす、増大させる」
  • strength [stréŋkθ] : 「力、強さ、体力」
  • impossible [impɑ́səbl] : 「不可能な、できない」
❖ "It must be ~ "「あなたがホーリー・スピリットの声を聞くことが出来るようになる前に、その声は強さを増さなければならない」。ホーリー・スピリットの声を聞けるようになるために、ホーリー・スピリットの声を大きくしよう。" It is impossible ~ "「あなたの心の中で、ホーリー・スピリットの声があまりにも弱々しいうちは、ホーリー・スピリットの声を聞くことは不可能である」。



It is not weak in Itself, but It is limited by your unwillingness to hear It. 
  • in Itself : 「それ自体は、本質的に」
  • unwillingness [ʌnwíliŋnis] : 「気が進まないこと、不本意」
❖ "It is not weak ~ "「ホーリー・スピリットの声は、それ自体として弱いわけではない」。"but It is ~ "「しかし、それは、あなたがその声を聞きたくないと思うことで、制限されている」。あなたの心の中のエゴが、ホーリー・スピリットに耳を傾けさせないように、四六時中あなたの頭の中でしゃべり続けている。しかも、そのほとんどは、くだらないおしゃべりである。



If you make the mistake of looking for the Holy Spirit in yourself alone your thoughts will frighten you because, by adopting the ego's viewpoint, you are undertaking an ego-alien journey with the ego as guide. This is bound to produce fear.
  • make the mistake of : 「〜という間違いをする」
  • frighten [fráitn] : 「〜を怖がらせる、脅かす」
  • adopt [ədɑ́pt] : 「採択する、採用する、導入する」
  • viewpoint [vjúːpɔ̀int] : 「見地、見える地点、観点、見方」
  • undertake [ʌ̀ndərtéik] : 「引き受ける、請け負う、負う」
  • alien [éiliən] : 「異質な、縁もゆかりもない」
  • journey [dʒə́ːrni] : 「旅、行路、長期の旅行」
  • guide [gáid] : 「案内人、ガイド、案内者」
  • be bound to : 「〜しなければならない、〜する運命にある」
  • produce [prədjúːs] : 「〜を作り出す、生産する、製造する」
  • fear [fíər] : 「懸念、心配、不安」
❖ "If you make ~ "「もし、あなたがたった一人であなた自身の中のホーリー・スピリットを捜すという間違いを犯せば、あなたの思考はあなたを脅かすことになろう」。あなたがたった一人でホーリー・スピリットを探すと言っても、あなたの頭の中で常にしゃべり続けているエゴが必ず介入してくるので、あなたはエゴ主導の基でホーリー・スピリットを探すことになる。エゴはホーリー・スピリットを敵と見なしているので、エゴはあなたを脅えさせ、ホーリー・スピリット探しを中断させようとする。"because, by adopting ~ "「なぜならば、エゴの観点を採用することで、エゴをガイド役に伴って、エゴにとって縁もゆかりもない旅路を歩むようなものだからだ」。"This is bound to ~ "「こうすれば、決まって恐れが生じる」。では、どうすればいいかと言うと、他者の心の中にホーリー・スピリットを探せばいい。探すと言うより、他者の心の中にホーリー・スピリットを見るように努めればいい。それは、同時にあなたの心の中のホーリー・スピリットであるはずだ。他者のホーリー・スピリットを見るとは、言葉を変えれば、他者を愛することである。マルコの福音書12:13に書かれている『隣人を自分のように愛しなさい』とは、そういうことである。
 
 
 



T-5.III.1:1 ~ T-5.III.2:10

III. The Guide to Salvation
救いへの導き
 
 
 
1. The way to recognize your brother is by recognizing the Holy Spirit in him. 
  • recognize [rékəgnàiz] : 「認める、認識する、承認する」
❖ "The way to ~ "「あなたの同胞を認識する方法は、彼の心の中にいるホーリー・スピリットを認識することによってなされる」。同胞を認識するとは、単に他者が自分と同類であるかどうかの見極めではない。社会的地位や、貧富の差、肌の色、性別、そのような表面的、具象的な差異による認識ではなく、その人の心に宿るホーリー・スピリットの声を聞いて、つまり叡智をもって、認識することである。



I have already said that the Holy Spirit is the Bridge for the transfer of perception to knowledge, so we can use the terms as if they were related, because in his mind they are. 
  • already [ɔːlrédi] : 「すでに、とっくに〜済み」
  • bridge [brídʒ] : 「橋、橋梁、桟橋 」
  • transfer [trænsfə́ːr] : 「移動、移転、転送」
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、知見、感じ方」
  • knowledge [nɑ́lidʒ] : 「知識、心得、認識、知恵」
  • term [tə́ːrm] : 「語、言葉、用語、表現」
  • as if : 「あたかも〜かのように、〜のように」
  • relate [riléit] : 「 〜を関係づける、関係させる」
❖ "I have already ~ "「私はすでにthat以下を言った」。"that the Holy Spirit ~ "「ホーリー・スピリットは、知覚を叡智に橋渡しするブリッジであると」言った。知覚は、あなたの肉体的な感覚器官がとらえる現実。心は目に見える幻想を作り出すので、知覚は存在しないものを存在するかのようにとらえてしまう。対して、叡智は、実相として既に存在する真実の総体。知覚を修正し、真実を見極める正しい知覚に変えれば、心は叡智をとらえることが出来るようになる。"so we can ~ "「そこで、私たちは二つの用語がまるで関連付けられているかのように使うことが出来る」。"because in his ~ "「なぜなら、ホーリー・スピリットの心の中で、二つの用語は関連付けられているからだ」。この幻想世界における知覚を修正し、正しい知覚が実相世界における叡智へと繋がるようにあなたを導いてくれるのがホーリー・スピリットである。つまり、ホーリー・スピリットは、幻想の知覚と実相の叡智を関連づけて、その幻想を真実の学びのための補助装置に利用するのである。



This relationship must be in his mind because, unless it were, the separation between the two ways of thinking would not be open to healing. 
  • relationship [riléiʃnʃìp] : 「関係、結び付き、かかわり合い」
  • separation [sèpəréiʃən] : 「分離、区別、別居、別離」
  • be open to : 「〜を受けやすい、〜に門戸を開いている」
❖ "This relationship must ~ "「この(知覚と叡智の)関係性は、ホーリー・スピリットの心の中に確かにある」。"unless it were ~ "「さもなければ、二つの考え方の間にある分離はヒーリングに対して閉鎖的だと言わざるを得ない」。知覚はこの幻想世界の働きであり、叡智は神の住む実相世界の真実である。この二つは完全に分離している。しかし、ホーリー・スピリットは幻想の知覚を修正し、つまり、ヒーリングし、真実の見分けが出来る正しい知覚に引き上げるのだ。知覚と叡智の関連性をホーリー・スピリットが認識していなかったら、分離を解消する方法は閉ざされてしまう。なお、"the two ways of thinking"「二つの考え方」と表現されているが、もちろん知覚と叡智のことであって、「二つの心の働き」ととらえた方がいいかもしれない。



He is part of the Holy Trinity, because his Mind is partly yours and also partly God's. This needs clarification, not in statement but in experience.
  • the Holy Trinity : 「三位一体」
  • partly [pɑ́ːrtli] : 「一部分は、部分的に、一部は」
  • clarification [klæ̀rəfikéiʃən] : 「明確化、浄化、浄化作用」
  • statement [stéitmənt] : 「声明、陳述、述べたこと、発言」
  • experience [ikspíəriəns] : 「経験、体験、見聞」
❖ "He is part of ~ "「ホーリー・スピリットは三位一体の一部である」。"because his Mind ~ "「なぜならば、ホーリー・スピリットの心は、一部はあなたのものであり、また一部は神のものであるからだ」。"This needs clarification ~ "「このことは、言葉ではなく、経験を通して明確にされる必要がある」。神は神の延長上に神の子を創造した。神の子が神から分離した後、神は神の使者としてホーリー・スピリットを神の子に遣わした。したがって、神の子が神の下(もと)に回帰し、分離が解消してしまえば、神と神の子とホーリー・スピリットは融合して一体となる。三位一体という完成形である。神の世界は純粋一元論の世界であるから、すべての存在が神という一点に収斂(しゅうれん)するのは当然である。ACIMではその状況を、"God is"の世界と表現している。『神あり』だけの世界である。



2. The Holy Spirit is the idea of healing. Being thought, the idea gains as it is shared. 
  • idea [aidíːə] : 「考え、発想、知識」
  • thought [θɔ́ːt] : 「考え、見解、思想、思考」
  • gain [géin] : 「進歩する、得る、獲得する」
❖ "The Holy Spirit is ~ "「ホーリー・スピリットはヒーリングという思いである」。ホーリー・スピリットは、心を真実に目覚めさせて知覚を修正しようとする意志であり、ヒーリングに根ざした思いである。"Being thought ~ "分詞構文、理由、「思考であるから、ヒーリングという思いは分かち合われることで増えていく」。ACIMが語るヒーリングは物理的医療ではない。誤った知覚に翻弄される心の修正作業のことである。よって、ホーリー・スピリットが行うヒーリングは思考であり、思いであり、想念であり、観念である。真実は分かち合われることで拡張増大する。ホーリー・スピリットのヒーリングも真実であるから、分かち合われることで拡張増大するのだ。



Being the Call for God, it is also the idea of God. Since you are part of God it is also the idea of yourself, as well as of all his creations. 
  • call [kɔ́ːl] : 「呼びかけ、呼び出し」
  • as well as : 「〜と同様に、〜と同じく」
❖ "Being the Call ~ "「神への呼びかけであるから、それは神の思いでもある」。ホーリー・スピリットのヒーリングは真実を求める修正作業であり、神のパワーを求める。それは神の意志でもある。"Since you are ~ "「あなたは神の一部であるから、」"it is also ~ "「それは、すべての創造されたものの思いでもあると同時に、あなたの思いでもある」。ホーリー・スピリットも神の子であるあなたも、ともに神が神の延長上に創造したものである。神の意志は、ホーリー・スピリットにもあなたにも引き継がれている。簡単に言えば、本来、神も神の子もホーリー・スピリットも分離などしていないのだから、その意志も分離していないのだ。



The idea of the Holy Spirit shares the property of other ideas because it follows the laws of the universe of which it is a part. 
  • property [prɑ́pərti] : 「特性、性質、所有」
  • follow [fɑ́lou] : 「追う、ついて行く、〜に従う」
  • universe [júːnəvə̀ːrs] : 「宇宙、銀河、全世界」
❖ "The idea of ~ "「ホーリー・スピリットの思いは他の思いの特性を分かち合っている」。ホーリー・スピリットの思いは、何か特別な思いなのではない。他の実相的な思いと同様に、それは時空に依存することなく、また、その思いは現実化する。そういう特性をもっている。"because it follows ~ "「なぜならば、ホーリー・スピリットの思いは、その思いが一部を構成しているところの宇宙(実相世界)の法則に従っているからだ」。ホーリー・スピリットの思いは真実の総体である叡智に根ざしたものであり、実相世界の一部をなす。実相世界の法則とは神の法であり、ホーリー・スピリットの思いもそれに従う。



It is strengthened by being given away. It increases in you as you give it to your brother. 
  • strengthen [stréŋkθən] : 「〜を強くする、強化する」
  • give away : 「配る、分配する、渡す、寄贈する」
  • increase [inkríːs] : 「増える、増大する、大きくなる」
❖ "It is strengthened ~ "「ホーリー・スピリットの思いは与えられることで強化される」。"It increases in ~ "「それは、あなたが同胞に与えるにしたがい、あなたの中で大きくなっていく」。実相世界では、与えることと得ることは同一である。これも神の法の一つ。しかも、真実は分かち合われることで拡張増大するのだから、ホーリー・スピリットの思いも、あなたの思いも、同胞に与え、分かち合われることでどんどん増大、強化されていく。この真実の拡張、それが実相的な創造である。



Your brother does not have to be aware of the Holy Spirit in himself or in you for this miracle to occur. 
  • be aware of : 「〜に気付いている、〜を知っている」
  • occur [əkə́ːr] : 「起こる、発生する、生じる」
❖ "Your brother does ~ "「あなたの同胞は、彼自身の心の中に、あるいはあなたの心の中に、ホーリー・スピリット(が存在していること)に気付いている必要はない」。"for this miracle ~ "「この奇跡が起きるためには」。この奇跡とは、思いはそれを与えることで増大していくということ。その奇跡が起こるために、ホーリー・スピリットの存在に気付いている必要はない。



He may have dissociated the Call for God, just as you have. This dissociation is healed in both of you as you become aware of the Call for God in him, and thus acknowledge Its being.
  • dissociate [disóuʃièit] : 「解離する、乖離する、分離する」
  • dissociation [disòusiéiʃən] : 「解離、乖離、分離、分裂」
  • acknowledge [əknɑ́lidʒ] : 「認める、承認する、認識する」
❖ "He may have ~ "「あなたの同胞は、ちょうど、あなたがそうしたように、神への呼びかけを切り離してしまったのかもしれない」。あなたの心の最も純粋で神聖な部分に神の祭壇があり、そこが唯一、神との交信のチャンネルになっている。神への呼びかけも、神からの呼びかけも、このチャンネルを通して行われる。しかし、あなたも、あなたの同胞も、そのチャンネルを切断した。"This dissociation ~ "「この乖離は、あなた方両者の中でヒーリングされる」。切断された神への呼びかけは、あなたと同胞両者の心の中で修復される。修復されたチャンネルを通して、神の意志を聞き取ることも、あなたの意志を神に伝えることも出来る。実相的通信はヒーリングされるのである。"as you become ~ "「あなたが彼の中に、神への呼びかけがあるのを気付くようになり、こうしてその存在を認識するようになるにつれ、」ヒーリングされていく。あなたと同胞は自他一如であり、同胞の心の中のチャンネルに気付くことは、あなた自身の心の中のチャンネルに気付くことでもある。
 
 
 



T-5.II.11:1 ~ T-5.II.12:6

11. When you are tempted by the wrong voice, call on me to remind you how to heal by sharing my decision and making it stronger. 
  • tempt [témpt] : 「〜を誘惑する、〜する気にさせる」
  • remind [rimáind] : 「〜に思い出させる、〜に気付かせる」
  • decision [disíʒən] : 「決定、決意、決心、判決」
❖ "When you are ~ "「あなたが誤った声に誘惑されたときは、〜してほしいと、私を呼び出しなさい」。"to remind you ~ "「あなたにヒーリングの仕方を思い出させてほしいと、」私を呼び出しなさい。どのようなヒーリングかというと"by sharing my ~ "「私の決定を分け合い、その決定を強化することによる」ヒーリング。ここの決定とは、ホーリー・スピリットの声のみに、あるいは神の声のみに耳を傾けるという決定。したがって"the wrong voice"はエゴの声。



As we share this goal, we increase its power to attract the whole Sonship, and to bring it back into the oneness in which it was created. 
  • goal [góul] : 「目標、目的地、目的」
  • increase [inkríːs] : 「〜を増やす、増大させる、増加させる」
  • attract [ətrǽkt] : 「引き込む、引き付ける、魅惑する、魅了する」
  • bring back : 「戻す、連れ戻す、連れて帰る」
  • oneness [wʌ́nnis] : 「単一性、同一性」
❖ "As we share ~ "「私たちはこの目的を分かち合うので、私たちは〜するパワーを増大する」。"to attract the ~ "「神の子全部を引きつける」力であり、"and to bring ~ "「神の子が創造された場所であるところの一なるものの中に再び連れ戻す」力。分裂した心である"mind"達を引きつけて、それを神の元に連れ戻し、一つの心"Mind"に統合しようというわけである。



Remember that "yoke" means "join together," and "burden" means "message. "
  • remember [rimémbər] : 「〜を思い出す、〜を覚えている」
  • yoke [jóuk] : 「くびき、拘束、支配、束縛、服従」
  • join [dʒɔ́in] : 「結び、結合、接合」
  • burden [bə́ːrdn] : 「荷物、荷、重荷、負担」
  • message [mésidʒ] : 「伝言、声明文、神託」
❖ "Remember that ~ "「『くびき』とは『共に結び合うこと』、『重荷』とは『メッセージ』であることを覚えておきなさい」。くびきとは、イエスに支配されよ、ということではなく、また、重荷とは、イエスのメッセージは重荷になる、という意味でもない。"yoke"も"burden"も聖書からの言葉。次の文章に、本当の意味が書かれている。



Let us restate "My yoke is easy and my burden light" in this way; "Let us join together, for my message is light. "
  • restate [ristéit] : 「再び述べる、言い直す」
  • easy [íːzi] : 「たやすく、容易に、簡単に、楽に」
  • light [láit] : 「軽い、柔らかい」
  • in this way : 「こういう調子に、このような方法で」
❖ "Let us restate ~ "「『我がくびきは心安く、我が荷は軽い』ということを次のように言い換えてみようではないか」。"Let us join  ~ "「『共に加われ、我がメッセージは軽いから』」。イエスが伝えるメッセージは簡素な真実であり、供にその真実を分かち合って歩むことは心安いことだ、ということ。なお、"My yoke is easy ~ "これはマタイの福音書11:30に登場する。参考までに載せておく。

[Matthew 11:28~11:30 from King James Bible]
Come unto me, all ye that labour and are heavy laden, and I will give you rest. Take my yoke upon you, and learn of me; for I am meek and lowly in heart: and ye shall find rest unto your souls. For my yoke is easy, and my burden is light.
疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう。わたしは柔和で謙遜な者だから、わたしの軛を負い、わたしに学びなさい。そうすれば、あなたがたは安らぎを得られる。わたしの軛は負いやすく、わたしの荷は軽いからである。(新共同訳)



12. I have enjoined you to behave as I behaved, but we must respond to the same Mind to do this. 
  • enjoin [endʒɔ́in] : 「命じる、要求する」
  • behave [bihéiv] : 「態度を取る、振る舞う、行動をする」
  • respond [rispɑ́nd] : 「反応する、応答する、応じる」
  • respond to : 「〜に反応する、〜に対応する」
❖ "I have enjoined ~ "「私はあなたに、私が振る振る舞ったように振る舞ってほしいと求めてきた」。"but we must ~ "「しかし、これをなすには、私たちが同じ一なる心に反応しなくてはならない」。ホーリー・スピリットと一体となった心を持ち、その心に反応して生きることが、イエスにならって振る舞うということ。



This Mind is the Holy Spirit, Whose Will is for God always. 
  • will [wíl] : 「意欲、意志、精神力」
❖ "This Mind is ~ "「この一なる心はホーリー・スピリットである」。"Whose Will is ~ "「ホーリー・スピリットの意思はいつも神の意志を代弁している」。ホーリー・スピリットは神があなたに遣わした使者であり、神の意志をあなたに伝える。あなたの心がホーリー・スピリットの心と一体になれば、あなたは神の意志にそって生きることになる。神はあなたにあなたの役割を伝えるからだ。



He teaches you how to keep me as the model for your thought, and to behave like me as a result. 
  • teach [tíːtʃ] : 「〜を教える、指導する 」
  • how to do : 「〜するための方法、〜のやり方、〜の仕方」
  • keep [kíːp] : 「〜を持ち続ける、保持する」
  • model [mɑ́dl] : 「手本、ひな型、見本、模範、かがみ」
  • thought [θɔ́ːt] : 「考え、見解、考えること、思考」
  • as a result : 「結果として、結果的に」
❖ "He teaches you ~ "「ホーリー・スピリットはあなたに、〜の仕方を教えている」。"how to keep ~ "「あなたの思考のための手本として私を保持する仕方」と、"and to behave like ~ "「その結果として、私のように振る舞う仕方」を教えている。ホーリー・スピリットの思考システムに則って考えることがイエスをあなたの心の中に保つことであり、その結果、イエスのように振る舞うことが出来る。イエスのように振る舞うとは、神の救いの計画に参画して、キリストの役割を担うことである。



The power of our joint motivation is beyond belief, but not beyond accomplishment. 
  • joint [dʒɔ́int] : 「共有の、共同の、連合の」
  • motivation : 「動機、動機付け、モチベイション」
  • beyond [bijɑ́nd] : 「〜の向こう側に、〜を越えて」
  • belief [bilíːf] : 「信じること、信念、信用」
  • accomplishment [əkɑ́mpliʃmənt] : 「成就、成果、達成、完成」
❖ "The power of our ~ "「私たちが互いに持ち合わせたモチベーションのパワーは信じる気持ちさえも越えているが、」つまり、イエスのように振る舞うというモチベーションのもつパワーが非常に強いとは誰も信じられないだろうが、"but not beyond ~ "「達成できないものではない」。分かち合われるパワーは信じられないくらい強いので、必ず意志は達成できる。



What we can accomplish together has no limits, because the Call for God is the Call to the unlimited. 
  • accomplish [əkɑ́mpliʃ] : 「成し遂げる、成就する、達成する」
  • limit [límit] : 「限度、制限」
  • unlimited : 「制限のない、無制限の、限りない」
❖ "What we can ~ "「私たちが一緒になって達成できることには限界がない」。"because the Call ~ "「なぜなら、神への呼びかけは制限のないものへの呼びかけでもあるから」。神のパワーには制限がなく、そのパワーを神に求めてイエスと行動を供にするのだから、どんな思いも達成可能だ。



Child of God, my message is for you, to hear and give away as you answer the Holy Spirit within you.
  • message [mésidʒ] : 「伝言、メッセージ」
  • give away : 「ただで与える、配る、渡す」
❖ "Child of God ~ "「神の子よ、私のメッセージはあなたのためのものであり、」"to hear and ~ "「あなたの心の中のホーリー・スピリットに答えつつ、メッセージを聞き、他の者たちにも与えるように」。イエスのメッセージはあなたの心に宿るホーリー・スピリットのメッセージと同じである。ホーリー・スピリットの声に耳を傾け、それに答え、他者にもそのメッセージを与えなさい。
 
 
 



T-5.II.9:1 ~ T-5.II.10:10

9. My mind will always be like yours, because we were created as equals. It was only my decision that gave me all power in heaven and earth. 
  • equal [íːkwəl] : 「同等のもの、匹敵するもの」
  • decision [disíʒən] : 「決定、決意、決心」
  • power [páuər] : 「力、能力、勢力」
❖ "My mind will ~ "「私の心は、常に、あなたの心とかわらない」。"because we were ~ "「なぜなら、私たちは同等のものとして創造されたからだ」。"It was only ~ "「私の決意だけが、天上と地上におけるすべてのパワーを私に与えた」。イエスが天の王国にアセンドし、スピリットとして再生されて、それでイエスの役割が終わってしまったわけではない。生前イエスは神の救いの計画に参画したのだから、スピリットとなって昇天した後も、神の救いの計画の重要な役割を担っている。イエスは、神の意志を自らの意志とし、救いのためのすべてのパワーを神から引き継いだ。



My only gift to you is to help you make the same decision. This decision is the choice to share it, because the decision itself is the decision to share. 
  • choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
  • share [ʃέər] : 「〜を分ける、分かち合う」
❖ "My only gift ~ "「あなたへの唯一の贈り物は、あなたが同じ決定を出来るように助けることである」。あなたがイエスと同様に、神の計画におけるあなたの役割を受け入れることが出来るように、イエスはあなたにパワーを与えてくれる。"This decision is ~ "「この決定はそれを分かち合うことを選ぶことである」。神の救いの計画を、神の子全体が担って分かち合うのだ。"because the decision ~ "「なぜならば、決定自体が分かち合う決定だからだ」。真実は、それを分かち合うことで拡張増大する。幻想から実相へ目覚めるという救いは真実であって、救いは分かち合われて初めて機能し始める。役割を受け入れるという決定は、したがって、救いという真実の分かち合いを受け入れたことになる。その勇気を与えてくれるのがイエスである。イエスのパワーがあなたに注がれるのだ。



It is made by giving, and is therefore the one choice that resembles true creation. 
  • resemble [rizémbl] : 「〜のようである、〜と似ている」
❖ "It is made ~ "「分かち合う決心は与えることでなされる」。前文で、イエスは"My only gift"と表現していたが、与えることと得ることは同一である。分かち合うことは他者に与えることであり、同時に得ることでもある。"and is therefore ~ "「それゆえ、分かち合う決心は真の創造に似た一つの選択である」。実相的な創造とは、真実の拡張である。新しい何かを作り出すことではない。分かち合いは拡張増大させるものだから、まさに創造と似ている。むしろ、真実の分かち合いは創造そのものだと言った方がいいだろう。



I am your model for decision. By deciding for God I showed you that this decision can be made, and that you can make it.
  • model [mɑ́dl] : 「手本、見本、模範」
❖ "I am your ~ "「私はあなたにとっての、決定の模範である」。イエスにならって、分かち合う決定をしなさい、ということ。"By deciding for ~ "「神に組する決定によって、私はあなたにthat以下を示した」。"that this decision ~ "「この決定はなされる可能性があり、あなたはその決定をなすことが出来ると」あなたに示した。まわりくどい言い方をしているが、要するに、イエスがやって見せたのだから、その決定は不可能ではないし、潜在的に同じ力をもっているあなたにも出来るのだ、ということ。あなたとイエスは同一の神の子だから。



10. I have assured you that the Mind that decided for me is also in you, and that you can let it change you just as it changed me. 
  • assure [əʃúər] : 「保証する、断言する」
  • decide [disáid] : 「決定する、決心する」
❖ "I have assured ~ "「私はあなたにthat以下を保証し続けている」。" that the Mind ~ "直訳すると、「私のために決定をした一なる心は、あなたの中にもちゃんとある」。つまり、イエスの意志決定をしてくれる心、あるいは、いつもイエスのためを思ってくれる心、分裂以前の一なる心はあなたの中にもある、ということ。"and that you ~ "「そして、一なる心が私を変えたように、あなたはその一なる心にあなたを変えさせることが出来るのだと」私はあなたに保証した。イエスと同様にあなたの心の中にはホーリー・スピリットが宿っていて、あなたが選択しさえすれば、いつでもあなたの心はホーリー・スピリットの心と一つに出来る。



This Mind is unequivocal, because it hears only one voice and answers in only one way. You are the light of the world with me. 
  • unequivocal [ʌnikwívəkl] : 「絶対的な、無条件の、明確な」
  • in only one way : 「たった一つの仕方で」
❖ "This Mind is ~ "「この一なる心は絶対的である」。ここの絶対的とは、命令的という意味ではなく、ぐらぐら揺らぐことはない、という意味合い。"because it hears ~ "「なぜならば、一なる心はたった一つの声しか聞かないし、たった一つの仕方でしか答えないからだ」。たった一つの声とは、ホーリー・スピリットの声、あるいは神の声。たった一つの仕方の答えとは、前文で"the Mind that decided for me"とあったように、あなたにとって意味のある、あるいはあなたのためを思ってくれる答え。"You are the ~ "「あなたは私と共に、この世界の光なのである」。ホーリー・スピリットは真実のみを語る。真実は光を放ち、ホーリー・スピリットの心と同化したあなたも真実の光を放つ。神の子は、したがって、光の子なのだ。



Rest does not come from sleeping but from waking. The Holy Spirit is the Call to awaken and be glad. 
  • rest [rést] : 「休息、休養、静養」
  • come from : 「〜から来る、〜に由来する」
  • waking [wéikiŋ] : 「覚醒、目覚めていること」
  • awaken [əwéikn] : 「目を覚まさせる、呼び起こす」
  • glad [glǽd] : 「満足して、うれしく思う」
❖ "Rest does not ~ "「安らぎは、眠りからではなく、覚醒からやって来る」。幻想から実相へ目覚めることが、心の平安を得るための唯一の方法である。"The Holy Spirit is ~ "「ホーリー・スピリットは、目覚めて喜びを覚えよという呼びかけである」。



The world is very tired, because it is the idea of weariness. Our task is the joyous one of waking it to the Call for God. 
  • tired [táiərd] : 「疲れた、飽きた」
  • weariness [wíərinəs] : 「疲労、退屈」
  • task [tǽsk] : 「任務、職務、仕事」
  • joyous [dʒɔ́iəs] : 「うれしい、喜びに満ちた、楽しい」
  • wake [wéik] : 「〜の目を覚まさせる、〜に思い出させる」
❖ "The world is ~ "「この世界はとても疲れ切っている」。"because it is ~ "「なぜならば、この世界は疲労の思いだからだ」。この世界は幻想の世界であり、具象の世界である。つまり、眠りに陥った心が夢の中で諸々の具象を造り出している。具象が織りなす現象は空間と時間に縛られており、現象は時間と空間の中でエネルギーを絶えず変化させている。現象はエネルギーの変化そのものだ。したがって、無常の世界である。しかも、その無常は常に崩壊へと向かう。エントロピー増大の法則を持ち出すまでもなく、形あるものは必ず崩壊するのである。その辺の事情を"the idea of weariness"と表現している。つまり、疲弊することが必然である思考体系、という意味合い。"Our task is ~ "「私たちの仕事は、〜するという喜びに満ちた仕事である」。"waking it to ~ "「疲れ切った世界を、神への呼びかけに目覚めさせるという」喜びに満ちた仕事である。神の世界は観念、想念の世界であり、具象を作り出す時空間エネルギーの世界ではない。そこは無常ではなく、永遠不変の世界である。崩壊はなく、創造があるだけだ。したがって、疲弊はなく、喜びが満ちている世界である。



Everyone will answer the Call of the Holy Spirit, or the Sonship cannot be as One. 
  • answer [ǽnsər] : 「〜に答える、〜に応じる」
  • or : 「そうしなければ、さもなければ」
❖ "Everyone will answer ~ "「誰もがホーリー・スピリットの呼びかけに答えるであろう」。"or the Sonship ~ "「さもなければ、神の子は一つとして存在できなくなる」。一なる心"Mind"として存在することが出来なくなる。分裂した神の子の再統一が不可能になってしまう。



What better vocation could there be for any part of the Kingdom than to restore it to the perfect integration that can make it whole? 
  • vocation [voukéiʃən] : 「天職、職業、使命」
  • part [pάːrt] : 「役割、責任、義務」
  • restore [ristɔ́ːr] : 「〜を元の状態に戻す、修復する」
  • integration [ìntəɡréiʃən] : 「統合、一体化、統一」
  • whole [hóul] : 「全部の、完全な、全体の」
❖ "What better vocation ~ "「天の王国のどこを見回しても、〜すること以上により優れた天職だと言えるものがあるだろうか?」。"than to restore ~ "「王国を修復し、王国を完璧なものとする完全な統合を果たすこと」以上の天職があるだろうか。今の天の王国が完全ではないのは、神の子が神から分離したからだ。神の子が天の王国に回帰し、神と神の子と、そしてホーリー・スピリットの三位が融合して一体となったとき、天の王国は初めて完璧なものとなる。



Hear only this through the Holy Spirit within you, and teach your brothers to listen as I am teaching you.
  • through [θruː] : 「経て、〜を介して」
  • within [wiðín] : 「〜の中で、〜の内に」
❖ "Hear only this ~ "「あなたの心の中に宿るホーリー・スピリットを通して、このことだけに耳を傾けなさい」。このこととは、前文の天職、あなたの役割のこと。"and teach your ~ "「そして、私があなたに教えているように、あなたの同胞にも聞くようにと教えなさい」。
 
 
 

T-5.II.8:1 ~ T-5.II.8:12

8. The Holy Spirit is your Guide in choosing. He is in the part of your mind that always speaks for the right choice, because he speaks for God. 
  • choose [t∫úːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
  • speak for : 「〜の代弁をする、〜に代わって話す」
❖ "The Holy Spirit is ~ "「ホーリー・スピリットは、選択しなくてはならないときの、あなたのガイド役である」。"He is in the ~ "「ホーリー・スピリットはあなたの心のある部分に住まっている」。"that always speaks ~ "関係代名詞thatの先行詞は"He"、「いつも正しい選択を支持する発言をする」ホーリー・スピリットはあなたの心のある部分に住まっている。"because he speaks ~ "「なぜなら、ホーリー・スピリットは神に代わって話しているからである」。あなたの心の最も神聖で純粋な部分に神の祭壇があって、そこが神との唯一のチャンネルになっている。そこにホーリー・スピリットは宿っており、神の声をそのチャンネルを通して受け取り、神に代わって、神の意志をあなたに伝える。したがって、あなたが神と通じ合うには、第一に、ホーリー・スピリットをガイド役として選択しなくてはならないのだ。



He is your remaining communication with God, which you can interrupt but cannot destroy. 
  • remaining [riméiniŋ] : 「残りの、残っている」
  • interrupt [ìntərʌ́pt] : 「割り込む、妨害する、邪魔する」
  • destroy [distrɔ́i] : 「破壊する、崩壊させる」
❖ "He is your ~ "「ホーリー・スピリットは、あなたに残された、神とのコミュニケーションを司るものである」。"which you can ~ "先行詞は"communication"、「そのコミュニケーションをあなたは妨害できるが、破壊することは出来ない」。あなたはエゴを選択し、ホーリー・スピリットの声に耳を傾けないことも出来る。しかし、ホーリー・スピリットの声が、あなたの選択によって失われることはない。



The Holy Spirit is the way in which God's Will is done on earth as it is in heaven. 
  • way [wéi] : 「方法、やり方、手段」
  • earth [ə́ːrθ] : 「地球、地上、全世界」
  • heaven [hévn] : 「天国、天」
❖ "The Holy Spirit ~ "「ホーリー・スピリットは、神の意思が地上で実現されるための手段である」。つまり、ホーリー・スピリットは神の意思を神の祭壇であるチャンネルを通して受け取り、その意志をこの地上で実現する。"as it is ~ "「神の意思が天上で実現されると同様に」。"as it is"の後ろに"done"を補うこと。実相世界では、神は神の使者であるホーリー・スピリットの手助けを必要としない。直接、神の意志を実現する。しかし、この地上では、ホーリー・スピリットを仲介しなくてはならない。つまり、ホーリー・スピリットを手段として利用しなくてはならない。なぜなら、神は幻想の一切と関わらないからだ。



Both heaven and earth are in you, because the call of both is in your mind. The voice for God comes from your own altars to him. 
  • altar [ɔ́ːltər] : 「祭壇、聖餐台」
❖ "Both heaven and ~ "「天も地も、あなたの中にある」。"because the call ~ "「なぜなら、どちらへの呼びかけもあなたの心にあるからだ」。つまり、天上的なものを求める気持ちも、地上的な(俗物的な)ものを求める気持ちも、ともにあなたの心の中にある。"The voice for ~ "「神に代わって語る声は、あなた自身の、神への祭壇から聞こえてくる」。"voice for God"は、神に代わって話すホーリー・スピリットの声。"altar"「祭壇」は、ACIMでは、イメージ的にはあなたの心の中にある神への捧げ物を置く神聖な場所であり、捧げ物とは、愛や喜びや平和などの真実のこと。神へ通じる唯一のチャンネルはこの祭壇にある。しかし、神の祭壇は、永いこと神の子から忘れられ、荒廃している。神の子は、その祭壇をホーリー・スピリットの力を借りながら、修復することが求められている。もし、"altar"をイメージとして視覚化したくないなら、"altar"は"right mind"の象徴だと思えばいい。



These altars are not things; they are devotions. Yet you have other devotions now. 
  • devotion [divóuʃən] : 「献身的愛情、無私の愛」
❖ "These altars are ~ "「これらの祭壇は物ではない」。"they are ~ "「それは、献身的な愛である」。"devotion"の解釈は人それぞれによる。正しい心が、あたかも本能的に差し出す熱い思い、いたわりの気持ち、無私の愛、慈悲、等々。 "Yet you have ~ "「しかし、今のところ、あなたは他のものに献身的な愛を抱いている」。あなたが献身しているのはエゴかもしれないし、物欲かもしれないし、肉欲かもしれない。つまり、本来天上的なものに対して抱くべき献身的な愛を、今のところあなたは、地上的なものに対して振りまいている、ということ。



Your divided devotion has given you the two voices, and you must choose at which altar you want to serve. 
  • divided [diváidid] : 「分割された、分離した、分裂した」
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
  • serve [sə́ːrv] : 「〜に仕える、〜に役立つ」
❖ "Your divided ~ "「あなたの分裂した献身的な愛は、あなたに二つの声を与える」。天上的なものと地上的なものに分裂した献身的愛は、ホーリー・スピリットの声とエゴの声の二つを求めている。"and you must ~ "「そして、あなたは、どちらの祭壇に仕えたいのか、選択しなくてはならない」。この選択は、完全にあなたの自由意志によってなされる。神は決して強制しない。決して命令しない。



The call you answer now is an evaluation because it is a decision. The decision is very simple. It is made on the basis of which call is worth more to you.
  • answer [ǽnsər] : 「答える、応じる」
  • evaluation [ivæ̀ljuéiʃən] : 「評価、評定」
  • decision [disíʒən] : 「決定、決意、決心」
  • simple [símpl] : 「簡単な、単純な、容易な」
  • on the basis of : 「〜に基づいて 」
  • worth [wə́ːrθ] : 「〜の価値がある、〜に値する」
❖ "The call you ~ "「今あなたが応じている呼びかけは、(あなたによって)評価されたものである」。"because it is ~ "「なぜなら、それは判断であるからだ」。ホーリー・スピリットの呼びかけに応じるか、エゴの呼びかけに応じるか、今あなたがどちらかを選択したなら、それは二つの呼びかけを比較、評価したことであり、判断したことになる、ということ。"The decision is ~ "「判断とはいかにも単純である」。"It is made ~ "「それは、どちらの呼びかけがあなたにとってより価値があるのかという基準に従ってなされるのだ」。
 
 
 

T-5.II.6:1 ~ T-5.II.7:13

6. The Holy Spirit calls you both to remember and to forget. You have chosen to be in a state of opposition in which opposites are possible. 
  • remember [rimémbər] : 「〜を思い出す、〜を覚えている」
  • forget [fərgét] : 「忘れる」
  • state [stéit] : 「状態、情勢、状況」
  • chosen [tʃóuzn] : 「choose の過去分詞形」
  • opposition [ὰpəzíʃən] : 「対立、反対、敵対」
  • opposite [ɑ́pəzit] : 「反対、逆の物、反対の物」
  • possible [pɑ́səbl] : 「可能性がある、あり得る」
❖ "The Holy Spirit ~ "「ホーリー・スピリットはあなたに、思い出せと呼びかけ、忘れよとも呼びかける」。神を思い出し、神からの分離を忘れよ、と呼びかける。"You have chosen ~ "「あなたは、対立の存在する状況にいることを選んだ」。"in which opposites ~ "「その状況では、対立が可能である」。神の子は、分離を象徴する二項対立世界を偽創造し、その世界に住むことを選択した。そこには、愛と憎悪、美と醜、喜びと悲しみ、善と悪、・・・数え切れないほどの二項対立が存在する。しかも、この幻想世界では、真実の愛も幻想の憎悪も、ともに存在可能であって、互いに対立するのである。対して、実相世界では真実の愛は存在するが、幻想の憎悪は存在しない。したがって、対立もまた存在しない。結果、選択するという行為も存在しない。



As a result, there are choices you must make. In the holy state the will is free, so that its creative power is unlimited and choice is meaningless. 
  • as a result [rizʌ́lt] : 「結果として、結果的に」
  • choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択 」
  • make a choice : 「選択する、取捨選択する」
  • so that : 「〜できるように」
  • unlimited [ʌnlímitid] : 「制限のない、無条件の」
  • meaningless [míːniŋlis] : 「意味のない、無意味な」
❖ "As a result ~ "「結果として、あなたは選択をしなくてはならない」。あなたが二項対立の世界に住んでいる限り、対立するもののどちらかを選択しなくてはならない。"In the holy ~ "「神聖なる状態では、意思は自由である」。ここの自由とは、選択の自由という意味ではない。選択からさえも自由だ、ということ。"so that its ~ "「その創造力が無限であり、選択が無意味であるようになるために」。実相世界における創造とは、真実を拡張増大させることであり、そこに制限はない。対立するものがないから、創造にブレーキを掛けるものがないのだ。つまり、選択することで創造に制限を掛けることはなく、選択自体が存在しない。存在しないのだから、選択は無意味である。



Freedom to choose is the same power as freedom to create, but its application is different. Choosing depends on a split mind. 
  • freedom [fríːdəm] : 「自由、解放、自主、独立」
  • application [æ̀pləkéiʃən] : 「適用、応用、活用、利用」
  • different [dífərənt] : 「相違する、違っている、異なる 」
  • depend on : 「〜によって決まる、〜次第である」
  • split [splít] : 「割れた、分割した、分裂した」
❖ "Freedom to choose ~ "「選択の自由は、創造の自由と同じパワーである」。"but its application ~ "「しかし、適用が異なるのだ」。"Choosing depends ~ "「選択は分裂した心に依存する」。この幻想の世界で正しい選択をするときは、創造するときと同じくらいのパワーが発揮される。しかし、パワーの向かう先が両者で異なる。実相世界では選択は意味を成さない。その必要がないからだ。したがって、選択はこの幻想世界、つまり、分裂した心の世界で意味を持ち、その分裂した心に依存する。



The Holy Spirit is one way of choosing. God did not leave his children comfortless, even though they chose to leave him. 
  • comfortless [kʌ́mfərtlis] : 「慰めにならない、わびしい」
  • even though : 「〜であるけれども、〜にもかかわらず」
❖ "The Holy Spirit is ~ "「ホーリー・スピリットは選択肢の一つである」。もちろん、もう一つの選択肢はエゴ。"God did not ~ "「神は、神の子を一人わびしい状態に置き去りにしたわけではない」。"even though they ~ "「たとえ、神の子たちが神を置き去りにしたとしても」。神は神の代理としてホーリー・スピリットを神の子に遣わした。あなたの心の奥底には、常にホーリー・スピリットがいる。あなたが気付かないだけだ。なぜなら、あなたはホーリー・スピリットではなく、エゴを選択してしまったからだ。



The voice they put in their minds was not the voice for his will, for which the Holy Spirit speaks.
  • put in : 「〜の中に入れる、〜を挿入する」
❖ "The voice they ~ "「神の子が心の中に入れた声は、神の意思の声ではないが、」"for which the ~ "「ホーリー・スピリットが神の代わりにその意思を話してくれる」。ホーリー・スピリットは神の意志の代弁者である。神の意志を神の声として直接聞くとき、それが啓示(revelation)である。しかし、あなたはまだその域に達していない。だから、仲介者であるホーリー・スピリットの声に耳を傾ければいいのだ。



7. The voice of the Holy Spirit does not command, because It is incapable of arrogance. It does not demand, because It does not seek control. 
  • command [kəmǽnd] : 「命令を出す、眼下に見おろす」
  • be incapable of : 「〜ができない、〜をする能力がない 」
  • arrogance [ǽrəgəns] : 「尊大、横柄、ごう慢 」
  • demand [dimǽnd] : 「求める、要求する」
  • seek [síːk] : 「捜し求める、捜し出す、求める」
  • control [kəntróul] : 「支配、コントロール、統制」
❖ "The voice of ~ "「ホーリー・スピリットの声は、命令することはない」。"because It is ~ "「なぜなら、ホーリー・スピリットの声は尊大にはなれないからだ」。"It does not ~ "「ホーリー・スピリットの声は、要求しすることもない」。"because It does ~ "「なぜなら、ホーリー・スピリットの声は支配を追求しないからだ」。原文が、きれいな対になっていることに注意。



It does not overcome, because It does not attack. It merely reminds. It is compelling only because of what It reminds you of. 
  • overcome [òuvərkʌ́m] : 「克服する、乗り越える」
  • attack [ətǽk] : 「攻撃する、〜を襲う」
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
  • remind [rimáind] : 「〜に思い出させる、〜に気付かせる」
  • remind A of B : 「AにBを気付かせる」
  • compel [kəmpél] : 「強制的に〜させる」
  • compelling : 「強制的な、説得力のある」
❖ "It does not ~ "「ホーリー・スピリットは攻撃しないので、制圧することはしない」。"It merely reminds"「ホーリー・スピリットはただ思い出させるだけだ」。"It is compelling ~ "「ホーリー・スピリットはあなたに何かを思い出させるので、強制的に見えるだけだ」。が、本当は強制的ではない。



It brings to your mind the other way, remaining quiet even in the midst of the turmoil you may make. 
  • remain [riméin] : 「依然として〜のままである」
  • quiet [kwáiət] : 「静かな、静粛な、物静かな」
  • in the midst of : 「〜の真ん中に、ただ中に]
  • turmoil [tə́ːrmɔil] : 「騒動、混乱、不安、騒ぎ」
❖ "It brings to ~ "「ホーリー・スピリットの声は、あなたの心に別の方法を思い起こさせる」。ホーリー・スピリットの思考システムを教える。"remaining quiet ~ "分詞構文、単純接続、quietは補語、「そして、あなたがでっち上げた混乱の中にあっても、ホーリー・スピリットの声は依然として静かなままである」。ホーリー・スピリットはエゴと戦うことはしない。声を荒立てることはない。



The voice for God is always quiet, because It speaks of peace. Peace is stronger than war because it heals. 
  • speak of : 「〜を口にする、〜のことを話す」
  • peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平穏」
❖ "The voice for ~ "「神の声はいつも穏やかである」。"because It speaks ~ "「なぜなら、神の声は平和を語るからだ」。"Peace is stronger ~ "「平和はヒーリングするから、戦いより強い」。神の声とあるが、もちろん、神の代弁者であるホーリー・スピリットの声のこと。



War is division, not increase. No one gains from strife. What profiteth it a man if he gain the whole world and lose his own soul? 
  • division [divíʒən] : 「分割、分裂、分離」
  • increase [inkríːs] : 「増加、増大、増進、増殖」
  • gain [géin] : 「得る、獲得する」
  • strife [stráif] : 「口論、争い、闘争、反目」
  • profit [prɑ́fət] : 「〜の利益になる、〜を益する」
  • eth [-iθ] : 「動詞の三人称単数直説法現在を作る語尾」
  • gain [géin] : 「得る、獲得する 」
  • lose [lúːz] : 「〜を失う、見失う、喪失する」
  • soul [sóul] : 「魂、霊魂」
❖ "War is division ~ "「戦いは分割するが、増大はさせない」。"No one gains ~ "「誰一人、争いから得ることはない」。"What profiteth it ~ " ここは"What shall it profit a man"のことで、「争いは、人に何の利益をもたらすだろうか」。"if he gain the ~ "「もし、その人が全世界を手に入れたにもかかわらず、自身の魂を失ってしまったとしたら」。ここの"What profiteth it ~ "は聖書からの引用である。マルコによる福音書8:36とマタイによる福音書8:26に書かれている。参考までに載せておく。

[Mark 8:35~37 from King James Bible]
For whosoever will save his life shall lose it; but whosoever shall lose his life for my sake and the gospel's, the same shall save it. For what shall it profit a man, if he shall gain the whole world, and lose his own soul? Or what shall a man give in exchange for his soul? 
自分の命を救いたいと思う者は、それを失うが、わたしのため、また福音のために命を失う者は、それを救うのである。人は、たとえ全世界を手に入れても、自分の命を失ったら、何の得があろうか。自分の命を買い戻すのに、どんな代価を支払えようか。(新共同訳)

[Matthew 16:25~26 from King James Bible]
For whosoever will save his life shall lose it: and whosoever will lose his life for my sake shall find it. For what is a man profited, if he shall gain the whole world, and lose his own soul? or what shall a man give in exchange for his soul?
自分の命を救いたいと思う者は、それを失うが、わたしのために命を失う者は、それを得る。人は、たとえ全世界を手に入れても、自分の命を失ったら、何の得があろうか。自分の命を買い戻すのに、どんな代価を支払えようか。人の子は、父の栄光に輝いて天使たちと共に来るが、そのとき、それぞれの行いに応じて報いるのである。(新共同訳)



If you listen to the wrong voice you have lost sight of your soul. 
  • listen to : 「耳を傾ける、聴く、聞く 」
  • wrong [rɔ́ːŋ] : 「間違った、誤っている」
  • lost [lɔ́ːst] : 「lose の過去・過去分詞形」
  • lose sight of : 「〜を見失う 」
  • soul [sóul] : 「魂、霊魂」
❖ "If you listen ~ "「もし、あなたが誤った声を聴いているなら、あなたはあなたの魂を見失ってしまったことになる」。誤った声とはエゴの声。見失ったと書いてあるが、なくしてしまったとは書いてないことに注意。



You cannot lose it, but you can not know it. It is therefore "lost" to you until you choose right.
  • lose [lúːz] : 「〜を失う、喪失する、なくす 」
  • lost : 「道に迷った、迷子になった」
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
❖ "You cannot lose ~ " 「あなたは魂を失うことは出来ないが、」"but you can ~ "「あなたはそれを知らないでいることは可能である」。"It is therefore ~ "「それゆえ、あなたが正しいことを選択するまで、それは『迷子になっている』のである」。"lose"と"lost"を対比させて、一種の言葉遊びをしている。イエスは言葉遊びが大好きである。ACIMを原書で読むときの利点の一つだ。
 
 
 



T-5.II.4:1 ~ T-5.II.5:7

4. You are the Kingdom of Heaven, but you have let the belief in darkness enter your mind and so you need a new light. 
  • darkness [dɑ́ːrknəs] : 「暗さ、暗がり、暗闇」
  • enter [éntər] : 「〜に入る、〜に参加する」
❖ "You are the ~ "「あなたは天の王国である」。"but you have ~ "「しかし、あなたは、闇を信じる思いをあなたの心の中に入らせてしまった」。"and so you ~ "「だから、あなたには新しい光が必要なのである」。



The Holy Spirit is the radiance that you must let banish the idea of darkness. 
  • radiance [réidiənsi] : 「輝き、光輝」
  • banish [bǽniʃ] : 「追い出す、追放する」
❖ "The Holy Spirit ~ "「ホーリー・スピリットは輝きである」。関係代名詞thatを使って"radiance"を説明し、"that you must ~ "「闇への思いを追い払うために使わねばならない」輝きである。ホーリー・スピリットは真実の光を放つ。光は闇(幻想)を駆逐する。光を欠いた状態が闇なのであって、闇は実体をもたない幻想である。光が実在するとき、必然的に闇は消滅する。



His is the glory before which dissociation falls away, and the Kingdom of Heaven breaks through into its own. 
  • glory [glɔ́ːri] : 「栄光、名誉、誇り」
  • dissociation [disòusiéiʃən] : 「解離、分離、分裂」
  • fall away : 「外れて落ちる、はがれ落ちる、剥離する」
  • break through : 「現れる、打ち破る、切り抜ける」
❖ "His is the glory ~ "「ホーリー・スピリットの輝きは栄光であり、」ホーリー・スピリットの光は、神の真実を反映する栄光であり、"before which dissociation ~ "「その前では乖離ははがれ落ちてしまう」。神から分離したと信じていた神の子の幻想は消滅する。天の王国は純粋一元論の世界であり、乖離や分離は原理的に存在し得ない。真実の光に照らし出されると、幻想の分離は闇と同様に消えてしまう。"and the Kingdom ~ "「そして、天の王国はそれ自身の姿を現していく」。ここは訳しにくいのだが、"come into its own"が「独立する、自立する」という意味合いなので、それに準じた。光に満たされた天の王国が、その姿を現してくるのだ。
ここの文章をイメージ的にとらえてみよう。ホーリー・スピリットの光があなたの心の中に差し込んでくる。あなたは闇から解放され、目の前に天の王国が出現してくる。その時あなたは、自分が神から一歩も離れていなかったことに気付く。神の住む家に戻ってきたと知る。ホーリー・スピリットの輝きはますます強さを増し、天の王国のすべてを照らし出していく。あたかも、天の王国が自らの姿をあなたの眼前に展開させていくようだ。



Before the separation you did not need guidance. You knew as you will know again, but as you do not know now.
  • guidance [gáidns] : 「指導、 助言、アドバイス」
❖ "Before the separation ~ "「(神からの)分離以前、あなたはガイダンスを必要としなかった」。"You knew as ~ "「あなたは、やがて再び知るようになることを知っていたが、今は知らない状態である」。分離によって神の子は叡智を見失ってしまったが、やがてそれを取り戻すことになる。そのガイダンス(導き)を与えてくれるのがホーリー・スピリット。



5. God does not guide, because he can share only perfect knowledge. 
  • guide [gáid] : 「〜を導く、案内する、〜を指導する」
  • share in : 「〜を分かち合う、〜を共有する」
  • perfect [pə́ːrfikt ] : 「完璧な、完全な」
  • knowledge [nɑ́lidʒ] : 「知識、、認識、知恵」
❖ "God does ~ "「神はガイドすることはない」。"because he can ~ "「なぜなら、神は完璧な叡智だけを分かち合うことが出来るからだ」。実相的真実の総体が叡智である。叡智は、したがって神の属性の一面である。神は、神と同レベルのスピリットと叡智を分かち合うことが出来るが、そのレベルに達していない、つまり、幻想レベルに止まっている心とは直接的な接触はしない。無関心であるのではない。そこで、神は、神に代わるホーリー・スピリットを神の子に遣わすのである。ホーリー・スピリットは、幻想世界と実相世界の両方を行き来できる。



Guidance is evaluative, because it implies there is a right way and also a wrong way, one to be chosen and the other to be avoided. 
  • evaluative [ivǽljuèitiv] : 「価値的な、評価的な」
  • imply [implái] : 「暗に伝える、暗示する」
  • avoid [əvɔ́id] : 「避ける、回避する」
❖ "Guidance is ~ "「ガイダンスは評価的なものである」。導きは、その方向性を評価判断して示すことである。"because it implies ~ "「なぜならば、ガイダンスは、暗に〜を意味しているからだ」。"there is a ~ "「(評価には)正しいやり方もあり、また、誤ったやり方もあるし、選ぶべきやり方もあり、避けるべき別のやり方もある」ということを暗に意味しているからだ。神はガイドしないのだが、その理由はガイダンスとは評価的だからだ。神は絶対的真実(叡智)を行うのみであり、評価判断するなどという不確かなことを神は行わない。神は決して善悪、正邪を裁かない。善悪、正邪などという評価判断を超越したところに神は住まうからだ。



By choosing one you give up the other. The choice for the Holy Spirit is the choice for God. God is not in you in a literal sense; you are part of him. 
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
  • give up : 「あきらめる、ギブアップする」
  • choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
  • literal [lítərəl] : 「文字通りの」
  • in a literal sense : 「文字どおりの意味で」
  • be part of : 「〜の不可欠な要素である」
❖ "By choosing one ~ "「一方を選ぶことで、あなたは他方を諦める」。"The choice for ~ "「ホーリー・スピリットを選択することは、神を選択することである」。"God is not in ~ "「神は、文字通りに、あなたの中にいるというわけではないが、」"you are part ~ "「あなたは神にとって不可欠な一部なのだ」。神は幻想と一切の関わりをもたない。幻想に手を染めることはない。しかし、幻想に苦しむ神の子を放っておくこともしない。そこで神は、神の子の心の奥底に神の祭壇を設け、そこに、ホーリー・スピリットを遣わした。この祭壇が、神と幻想世界を結ぶ唯一のチャンネルである。そのチャンネルと通して神のメッセージを受け取り、神の子に伝える役割を担っているのがホーリー・スピリットである。したがって、ホーリー・スピリットを受け入れることは、神を受け入れることと同等なのだ。



When you chose to leave him he gave you a voice to speak for him because he could no longer share his knowledge with you without hindrance. 
  • chose [tʃóuz] : 「choose の過去形」
  • leave [líːv] : 「〜から離れる、〜を見捨てる」
  • speak for : 「〜の代弁をする、〜を代表する」
  • no longer : 「もはや〜でない」
  • share [ʃέər] : 「分かち合う、共有する」
  • hindrance [híndrəns] : 「妨害、邪魔、障害物」
❖ "When you chose ~ "「あなたが神の下(もと)を去ることを選んだとき、神は、神に代わって話しをする声をあなたに与えた」。神の声は、神の祭壇であるチャンネルを通してホーリー・スピリットに与えられる。そして、神を代弁するホーリー・スピリットの声をあなたが聞くのである。"because he could ~ "「なぜなら、神は、神の叡智を何の障害もなくあなたと分かち合うことがもはや出来なくなったからである」。叡智を分かち合うとは、真実の分かち合いであって、分かち合いは真実を拡張増大させる。これが、実相的創造であって、幻想に埋没した神の子にはそれが出来なくなってしまった。



Direct communication was broken because you had made another voice.
  • direct [dáirekt] : 「直接の、率直な」
  • communication [kəmjùːnəkéiʃən] : 「通信、やりとり、連絡、伝達」
  • broken [bróukn] : 「breakの過去分詞」
❖ "Direct communication ~ "「(神と神の子の)直接のコミュニケーションは壊された」。"because you ~ "「なぜなら、あなたは(神以外の)別の声を作ってしまったからだ」。別の声とは、エゴの声である。神から分離した神の子は、神に代わる偶像をエゴとしてでっち上げた。いわばエゴは、幻想の偽神である。この偽神エゴは、裁く神であり、罰する神であり、復讐する神であり、破壊する神であり、憎しみの神である。もしあなたが、他者を裁き、憎み、復讐し、破壊し、罰したいと思ったなら、あなたは完全にエゴの支配下にある証拠である。
 
 
 



T-5.II.2:1 ~ T-5.II.3:11

2. The Holy Spirit is the spirit of joy. He is the Call to return with which God blessed the minds of his separated Sons. This is the vocation of the mind. 
  • return [ritə́ːrn] : 「戻る、帰る、返還する」
  • bless [blés] : 「祝福する、〜を神聖にする、清める」
  • separated [sépərèitid] : 「分離した、別々になって」
  • vocation [voukéiʃən] : 「天職、適性、使命、神のお召し」
❖ "The Holy Spirit ~ "「ホーリー・スピリットは喜びのスピリットである」。"He is the Call ~ "「ホーリー・スピリットは、回帰せよとの呼びかけであり、」"with which God ~ "「その呼びかけによって、神は分離した神の子の心を祝福する」。"blessed"と過去形になっているが、神には時間がないので、これはあなたから見ての過去、実際は今も神は祝福している。"This is the ~ "「これは心の使命である」。



The mind had no calling until the separation, because before that it had only being, and would not have understood the Call to right thinking. 
  • separation [sèpəréiʃən] : 「分離、別離、離脱」
❖ "The mind had ~ "「(心が神から)分離する以前は、心は呼びかけられることはなかった」。"because before ~ "「なぜならば、分離以前は、心は存在しているだけであったし、」"and would not ~ "「そして、正しく考えることへの呼びかけを理解することもなかったであろうからだ」。ここは仮定法過去完了で、「たとえ正しい考え方への呼びかけがあったとしても(本当はなかったが)」という意味合いが含まれている。心は存在しているだけとは、完全完璧な状態で神とともに存在しているだけ、という意味。分離以前の、神の子の心の状態である。



The Holy Spirit is God's Answer to the separation; the means by which the Atonement heals until the whole mind returns to creating.
  • answer [ǽnsər] : 「答え、回答、返事」
  • atonement [ətóunmənt] : 「償い、贖罪」
  • whole [hóul] : 「すべてを含んだ、欠けたものがない」
❖ "The Holy Spirit is ~ "「ホーリー・スピリットは、分離に対する神の答えである」。すなわち、ホーリー・スピリットは、"the means by ~ "「完全な心が創造へ回帰するまで、贖罪がヒーリングするために使う手段である」。贖罪が心をヒーリングし、ホーリー・スピリットの助けを借りて、その心は創造へと、神の下(もと)へと回帰するのである。罪の意識に代表されるような幻想を赦し(贖罪し)、完全完璧な状態の心に正し(ヒーリングし)、神の王国へ回帰して真実を拡張するという創造を行えるように、ホーリー・スピリットがあなたを導いてくれるのだ。



3. The principle of Atonement and the separation began at the same time. When the ego was made, God placed in the mind the Call to joy. 
  • principle [prínsəpl] : 「原理、公理、法則」
  • at the same time : 「同時に、一緒に」
❖ "The principle of ~ "「贖罪の原理と分離は同時に始まった」。"When the ego ~ "「エゴが作られたとき、神は(神の子の)心の中に、喜びへの呼びかけを置いた」。神の子が神から分離したとき、神の子は、その分離を象徴する偶像エゴを幻想の中に作り出した。時を同じくして、その幻想から神の子を目覚めさせるために、神はホーリー・スピリットを神の子に遣わし、幻想を赦しで消滅させるという贖罪の原理を神の子に教えるようにと指示した。したがって、ホーリー・スピリットの呼びかけは神の愛の証であって、喜びへの呼びかけである。



This Call is so strong that the ego always dissolves at Its sound. That is why you must choose to hear one of two voices within you. 
  • dissolve [dizɑ́lv] : 「溶ける、消滅する」
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
❖ "This Call is ~ "ここは"so ~ that ~ "の構文、「その呼びかけはとても強いので、エゴはいつもその声にかき消される」。"That is why ~ "「あなたがあなたの心の内にある二つの声のうちの一つを聞く選択をしなくてはならないのは、そのためである」。大きな声で呼びかけているホーリー・スピリットに応える選択をしなさい、ということ。



One you made yourself, and that one is not of God. But the other is given you by God, Who asks you only to listen to it. 
  • the other : 「もう一方のもの」
  • listen to : 「耳を傾ける、聞く 」
❖ "One you made ~ "「一方の声はあなたが自分で作ったものであり、それは神の声ではない」。エゴの声は、あなたが作った声である。"But the other ~ "「しかし、もう一方の声は神によってあなたに与えられたものである」。"Who asks you ~ "「そして、神はあなたに、ただそれを聞くようにと求めているのだ」。



The Holy Spirit is in you in a very literal sense. His is the voice that calls you back to where you were before and will be again. 
  • literal [lítərəl] : 「文字どおりの、文字の」
  • in a literal sense : 「文字どおりの意味で」
❖ "The Holy Spirit is ~ "「ホーリー・スピリットは、まったく文字通りに、あなたの心の中に存在している」。"His is the voice ~ "「ホーリー・スピリットの声は、あなたが以前いた所であり、再びいる所となる場所へ戻るようにと呼びかける声である」。もちろん、その場所とは、神の世界であり、天の王国であり、実相世界である。



It is possible even in this world to hear only that voice and no other. It takes effort and great willingness to learn. 
  • possible [pɑ́səbl] : 「可能性がある、あり得る」
  • effort [éfərt] : 「努力、尽力、骨折り、試み」
  • take effort : 「努力を要する」
  • willingness [wíliŋnis] : 「意欲、やる気」
❖ "It is possible ~ " ここは "It ~ to ~ "の構文、「ホーリー・スピリットの声だけに耳を傾け、他の声(エゴの声)は聞かないようにすることは、この世でも可能である」。"It takes effort ~ "「それには、努力と学ぼうとする強い意欲が必要である」。当然ながら、このACIMを読み通すにも、努力と学ぼうとする強い意欲が必要である。苦しいときは、きっとイエスがあなたを励ましてくれる。



It is the final lesson that I learned, and God's Sons are as equal as learners as they are as sons.
  • final [fáinl] : 「最後の、最終の」
  • equal [íːkwəl] : 「〜と等しい、同等の」
  • learner [lə́ːrnər] : 「学習者、初学者」
❖ "It is the final~ "「それは、私が学んだ最後のレッスンである」。イエス自身も努力と学ぼうとする強い意欲をもってレッスンに立ち向かい、そして成就した。そして、これを最後のレッスンとして、天の王国へ昇った。"and God's Sons ~ "「そして、神の子たちは、学ぶ者としても、(神の)子であることに関しても、平等である」。ACIMを語るイエスは、自身も含めて、すべての神の子は平等だと説く。ACIMの完全平等主義。イエスは、自分も出来たのだから、同じ神の子であるあなたも出来るのはずだと言いたいのである。あなたへのイエスの励ましである。
 
 
 



T-5.II.1:1 ~ T-5.II.1:7

II. The Voice for God
神に代わる声



1. Healing is not creating; it is reparation. The Holy Spirit promotes healing by looking beyond it to what the children of God were before healing was needed, and will be when they have been healed. 
  • reparation [rèpəréiʃən] : 「償い、補償、修復、回復」
  • promote [prəmóut] : 「進める、進展させる、推進する」
❖ "Healing is not ~ "「ヒーリングは創造ではないく、修復作業である」。"The Holy Spirit ~ "「ホーリー・スピリットは、〜することでヒーリングを促進する」。"by looking ~ "「ヒーリングを越えてその向こうに、神の子がヒーリングが必要とされる以前はどうであったか、ヒーリングされた後はどうであるべきか、を見ることで」ヒーリングを促進する。神の子が神を捨てて分離する以前は、神の子は完全でありヒーリングの必要はまったくなかった。そういう神の子の本来の姿を踏まえて、ホーリー・スピリットはヒーリングを考えている。



This alteration of the time sequence should be quite familiar, because it is very similar to the shift in the perception of time that the miracle introduces. 
  • alteration [ɔ̀ːltəréiʃən] : 「変更、修正、変化」
  • sequence [síːkwəns] : 「連続するもの、順序、順番」
  • familiar [fəmíljər] : 「おなじみの、見慣れた」
  • be similar to : 「〜と似ている、〜と同類である」
  • shift [ʃíft] : 「交代、変更、変化」
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、見識、感じ方」
  • introduce [intrədjúːs] : 「紹介する、導入する」
❖ "This alteration of ~ "「この、時の順序を変更することは、きわめておなじみなはずである」。"because it is ~ "「なぜならば、それは奇跡が導入する時間感覚のシフトに非常に似ているからである」。ホーリー・スピリットがヒーリングをする際に、過去、現在、未来を見据えて行うことは、時間の枠組みを解体することであり、奇跡が時間法則に縛られないことと似ている。



The Holy Spirit is the motivation for miracle-mindedness; the decision to heal the separation by letting it go. 
  • motivation [mòutəvéiʃən] : 「動機、やる気、意欲 」
  • decision [disíʒən] : 「決定、決意、決心」
  • let it go : 「あきらめる」
❖ "The Holy Spirit is ~ "「ホーリー・スピリットは奇跡に根ざした心を求めるモチベーションである」。"the decision to ~ "「それは、分離を諦めることで分離をヒーリングするという決意である」。ホーリー・スピリットがモチベーションと同一である、という意味ではない。奇跡に根ざした心の探求をあなたの心のモチベーションにするなら、ホーリー・スピリットはそれを支援してくれるということ。したがって、分離を諦めるのは、やはりあなたの心であり、分離を解消することで自分の心をヒーリングしようと決意するのである。そういうモチベーションは、ホーリー・スピリットのモチベーションと同一であり、あなたの心はホーリー・スピリットの心と一体となる。



Your will is still in you because God placed it in your mind, and although you can keep it asleep you cannot obliterate it. 
  • asleep [əslíːp] : 「眠って、就寝中の」
  • obliterate [əblítərèit] : 「〜を消し去る、〜を取り除く」
❖ "Your will is ~ "「あなたの意思はまだあなたの中にある」。"because God ~ "「神がそれをあなたの心の中に置いたのだから」。"and although ~ "「そして、たとえあなたがそれを眠らせたままに出来たとしても、それを消し去ることは出来ない」。分離を解消し、心をヒーリングしようという意志は、あなたが忘れていたとしても失われたわけではない。神の子の意志は、神の意志と同一なのだから。



God himself keeps your will alive by transmitting it from his Mind to yours as long as there is time. 
  • alive [əláiv] : 「生存して、生きていて」
  • transmit [trænsmít] : 「送る、伝える、伝達する」
  • as long as : 「〜さえすれば、〜する限り」
❖ "God himself keeps~ "「神自らが〜することで、あなたの意思を生かしておいてくれる」" by transmitting ~ "「時間が存在する限りにおいて、神の心からあなたの心へと、意思を伝達することで」あなたの意思を生かしたおいてくれる。神から分離し、時間の存在する幻想世界を偽創造した神の子ではあるが、神は神の子を放っておくのではなく、神の意志をきちんと神の子に伝えている。ホーリー・スピリットを媒介役として、神は意志をあなたに伝えている。ただ、あなたはその声に耳を傾けようとしていないだけだ。



The miracle itself is a reflection of this union of Will between Father and Son.
  • reflection [riflékʃən] : 「反射、反映、現れ」
  • union [júːnjən] : 「結合、合併、融合」
❖ "The miracle itself ~ "「奇跡とはそれ自体、父なる神と神の子の間の、この意思の結合の反映にほかならない」。奇跡は真実の具現化であり、あなたが奇跡によって真実に目覚めれば、神の意志とあなたの意志が同一であることに気付く。なぜなら、神は神の延長上に神の子を創造したのであり、神は父であり、あなたは子であるからだ。
誤解のないように言っておきたいのだが、FatherもSonも男性名詞であるが、ACIMにおいては性別にこだわる必要はない。キリスト教用語にしたがったまでのことで、本来、実相世界には男女という区別はない。分離の存在しない実相世界に、男女という分離が存在出来る道理はないのだ。もし、男性名詞がどうしても受け入れがたいというのであれば、MotherとDaughterに言葉を置き換えてもいい。”神”が嫌なら”仏”に置き換えてもいい。”ホーリー・スピリット”が嫌なら”観音さん”に置き換えてもいい。もしあなたがインド哲学に長けているなら、父と子をブラフマンとアートマンに置き換えてもいいのだ。
 
 
 



T-5.I.7:1 ~ T-5.I.7:6

7. The Holy Spirit, the shared Inspiration of all the Sonship, induces a kind of perception in which many elements are like those in the Kingdom of Heaven itself: 
  • share in : 「〜を分かち合う、〜を共有する」
  • shared : 「共用の、共有の、共通の」
  • inspiration [ìnspəréiʃən] : 「霊感、創造性、ひらめき」
  • induce [indjúːs] : 「説いて〜させる、〜を促す、誘導する」
  • a kind of : 「〜のようなもの、一種の」
  • element [éləmənt] : 「成分、要素、原理」
❖ "The Holy Spirit ~ "「すべての神の子が共有するインスピレーションであるところのホーリー・スピリットは、ある種の知覚を誘導する」。ここのインスピレーション(inspiration)は、スピリット(spirit)をイン(in)することを意味しているから、インスピレーションであるところのホーリー・スピリットとは、正しい心を吹き込んでくれるホーリー・スピリットという意味合い。どのような知覚かというと、"in which many ~ "「その知覚の中のすべての要素が天の王国における要素自体と似ている」知覚。簡単に言えば、天の王国、すなわち神の世界である実相世界における知覚に似ている知覚を、ホーリー・スピリットがこの幻想世界に提供してくれる、ということ。要するに、叡智に近い知覚をホーリー・スピリットがもたらしてくれるのである。



First, its universality is perfectly clear, and no one who attains it could believe for one instant that sharing it involves anything but gain. 
  • universality [jùːnəvərsǽləti] : 「普遍性、一般性」
  • perfectly [pə́ːrfiktli] : 「完全に、完璧に」
  • attain [ətéin] : 「手に入れる、獲得する、達成する」
  • instant [ínstənt] : 「瞬間」
  • for an instant : 「ちょっとの間、ほんの束の間」
  • for an instant : 「(否定語とともに用いて) 少しも〜ない」
  • involve [invɑ́lv] : 「〜を含む、伴う、〜を巻き込む」
  • gain [géin] : 「利益、得ること、獲得」
❖ "First, its universality ~ "「第一に、その(ホーリー・スピリットによってもたらせる知覚の)普遍性は完全に明白であり、」ホーリー・スピリットが与えてくれる正しい知覚には偏りがなく、完全に普遍的で、常に真実を映し出してくれる。"and no one ~ "「その知覚を得たものは誰でも、一瞬たりともthat以下を信じたり出来ない」。"that sharing it  ~ "「その知覚を共有することは、得ること以外の何かを含む」などと信じたり出来ない。つまり、ホーリー・スピリットの知覚を分け合うことは、得ることだけを含んでいて、失うことなどないと、その知覚を得た誰もが信じている、ということ。正しい知覚をもってすれば、与えることと得ることは同一であり、失うことは決してないと分かる。



Second, it is incapable of attack and is therefore truly open. This means that although it does not engender knowledge, it does not obstruct it in any way. 
  • be incapable [inkéipəbl] of : 「〜ができない」
  • engender [endʒéndər] : 「〜を生じさせる、引き起こす」
  • obstruct [əbstrʌ́kt] : 「〜を妨害する、ふさぐ、遮る」
  • in any way : 「何らか、多少なりとも、形はどうあれ」
❖ "Second, it is ~ "「第二に、その知覚は攻撃が出来ず、したがって真にオープンである」。その知覚は他者に欠点みつけて攻撃するようなことは出来ない。真実のすべてを受け入れて、常にオープンである。"This means that ~ "「このことは、that以下を意味している」。"that although it ~ "「その知覚は叡智を生み出すことはないが、決して叡智の妨害をすることはない」。叡智に至る途上の正された知覚だから、当然である。



Finally, it points the way beyond the healing that it brings, and leads the mind beyond its own integration toward the paths of creation. 
  • finally [fáinəli] : 「ついに、最後に、とうとう」
  • point [pɔ́int] : 「〜を示す、指差す、指す」
  • beyond [bijɑ́nd] : 「〜の向こう側に、〜を越えて」
  • lead [líːd] : 「〜を導く、案内する」
  • integration [ìntəɡréiʃən] : 「統合、統一、融合」
  • toward [tɔ́ːrd] : 「〜の方へ、〜に向かって」
  • path [pǽθ] : 「道、小道、通路」
❖ "Finally, it points ~ "「最後に、その知覚は、それがもたらすヒーリングを越えたところにある道を目指す」。ホーリー・スピリットがもたらす知覚はヒーリングに役立つだけでなく、さらにその先を行く。"and leads the ~ "「そして、その知覚は、心を、その統合を越えて創造の道へと導く」。ホーリー・スピリットの知覚は、分裂した心を再統一するように働き掛けるが、それにとどまらず、創造の道へと心をいざなう。



It is at this point that sufficient quantitative change occurs to produce a real qualitative shift.
  • at this point : 「現在のところ、現時点では」
  • sufficient [səfíʃənt] : 「十分な、満足な」
  • quantitative [kwɑ́ntətèitiv] : 「量の、量的な」
  • occur [əkə́ːr] : 「起こる、発生する、生じる」
  • produce [prədjúːs] : 「〜を作り出す、生産する」
  • qualitative [kwɑ́lətèitiv] : 「質的な、性質上の」
  • shift [ʃíft] : 「交代、変更、変化」
❖ "It is at this ~ "「that以下は、このポイントにおいてである」。"that sufficient ~ "「真の質的なシフトを生み出すために、満足のいく量的な変化が起きるのは」このポイントにおいてである。心の質的変化が起きるための十分な量的変化が起きるのは、ホーリー・スピリットがもたらす知覚が、ヒーリングだけにとどまらず、また心の再統合だけにとどまらず、創造という領域に入っていくときである。量的変化が質的変化を生み出すとは、たとえば、『塵も積もれば山となる』。史的弁証法でおなじみのマルクスが『量的変化から質的変化への転化の法則』を唱えたことを思い出すと面白い。
 
 
 



T-5.I.5:1 ~ T-5.I.6:6

5. The Holy Spirit is the Christ Mind which is aware of the knowledge that lies beyond perception. 
  • be aware of : 「〜に気付いている、〜を知っている」
  • knowledge [nɑ́lidʒ] : 「知識、心得、認識、知恵」
  • lie [lái] : 「寝る、横たわっている」
  • beyond [bijɑ́nd] : 「〜の向こう側に、〜を越えて」
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識」
❖ "The Holy Spirit ~ "「ホーリー・スピリットは、知覚を超えたところにある叡智を知っているキリストの心のことである」。"which"も"that"も関係代名詞、主格。キリストの心とは、神の子を幻想から救う役割を担った心のこと。簡単に言えば、愛に溢れたスピリットである。叡智は愛の光を放つ。光は闇を駆逐し、神の子を無明の世界から救う。



He came into being with the separation as a protection, inspiring the Atonement principle at the same time. 
  • come into being : 「生じる、発生する、出現する」
  • separation [sèpəréiʃən] : 「分離、区別、離脱」
  • protection [prətékʃən] : 「擁護、防御、防衛、守ること」
  • inspire [inspáiər] : 「吹き込む、呼び起こす、引き起こす」
  • atonement [ətóunmənt] : 「贖罪、罪滅ぼし、償い」
  • principle [prínsəpl] : 「原則、原理、法則」
  • at the same time : 「同時に、一緒に、加えて」
❖ "He came into ~ "「ホーリー・スピリットは、(神の子が神から)分離するとき、(神の子を)守るために、出現した」。神の子が神から分離し、この幻想世界を偽創造したとき、神は神の子を幻想から救うためにホーリー・スピリットを神の子の下(もと)に遣わした。"inspiring the Atonement ~ "分詞構文、単純接続、「そして、ホーリー・スピリットは同時に、贖罪の原理を吹き込んだのである」。ホーリー・スピリットは、神の子の罪の意識は幻想であり、それを認識して受け流し、幻想を赦すことで、罪という幻想を消滅させるという贖罪の原理を神の子に教える。



Before that there was no need for healing, for no one was comfortless. The voice of the Holy Spirit is the Call to Atonement, or the restoration of the integrity of the mind. 
  • comfortless [kʌ́mfərtlis] : 「慰めにならない、わびしい」
  • restoration [rèstəréiʃən] : 「復元、復旧、回復、修復」
  • integrity [intégrəti] : 「完全性、全体性、誠実、高潔」
❖ "Before that there ~ "「それ以前は、ヒーリングの必要はなかった」。それ以前とは分離以前のこと。"for no one ~ "「なぜなら、誰も心の痛みなどなかったからだ」。"The voice of ~ "「ホーリー・スピリットの声は贖罪を求めての呼びかけ、あるいは、心の完全性の回復を求めての呼びかけである」。



When the Atonement is complete and the whole Sonship is healed there will be no Call to return. But what God creates is eternal. 
  • complete [kəmplíːt] : 「全部そろった、完全な、全部の」
  • return [ritə́ːrn] : 「元に戻ること、返ってくること」
  • eternal [itə́ːrnl] : 「永遠の、不変の、永久の、不滅の」
❖ "When the Atonement ~ "「贖罪が完了し、神の子全体がヒールされたとき、回帰への呼びかけはなくなるだろう」。この回帰とは、神からの分離に対して、神の下へ回帰すること。神の子が贖罪を通して幻想から目覚めたとき、神から分離したと思っていたことは単なる夢だったと気付く。もはや、神への回帰を呼びかける必要はなくなるのだ。"But what God ~ "「しかし、神が創造するものは永遠である」。ホーリー・スピリットの回帰への呼びかけがなくなったとは言え、ホーリー・スピリットが消滅してしまったわけではない。神によって創造されたホーリー・スピリットは永遠の命をもって健在だ。ホーリー・スピリットとあなたは同化するのである。



The Holy Spirit will remain with the Sons of God, to bless their creations and keep them in the light of joy.
  • remain [riméin] : 「とどまる、残る」
  • bless [blés] : 「祝福する、〜を賛美する」
❖ "The Holy Spirit ~ "「ホーリー・スピリットは神の子の下にとどまり、」"to bless their ~ "「神の子が創造したものを祝福し、それらを喜びの光の中に保つだろう」。"to bless"は不定詞、副詞的用法。神の子が創造したものとは、あなたの愛や喜びや平和、等々のこと。実相的真実の拡張が創造であって、その延長線上にあなたが愛を拡張したなら、それが、神の子であるあなたが創造したもの。



6. God honored even the miscreations of his children because they had made them. 
  • honor [ɑ́nər] : 「〜に敬意を払う、尊敬する」
❖ "God honored even ~ "「神は神の子が誤って創造したものでさえ誇りに思った」。"because they had ~ "「なぜなら、彼らがそれを作ったからだ」。神の子はこの幻想世界を偽創造した。それさえも、神は誇りに思った。偽創造された世界に敬意を表したのではなく、たとえ誤った使い方であっても、創造する力、つまり神の属性を利用したことを讃えたのだ。なぜなら、そこに神の子の救いの道が開かれるからだ。



But he also blessed his children with a way of thinking that could raise their perceptions so high they could reach almost back to him. 
  • bless [blés] : 「祝福する 、〜を賛美する」
  • raise [réiz] : 「上げる、つり上げる、〜を育てる」
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、知見、見識、感じ方」
  • reach [ríːtʃ] : 「〜に達する、〜に至る、〜に届く」
❖ "But he also ~ "「しかし、神は、また、神の子を祝福した」。"with a way of ~ "「〜のような考え方をして」祝福した。"thinking that ~ "「神の子の知覚を、神の下にほとんど届くくらいに高く引き上げようとする考え方をして、」神の子を祝福した。神の子は過ちを犯すこともあったが、神はそれを裁いて罰することはせずに、むしろ誇らしくさえ思ったのは、彼らを祝福することで、神の下にまで届くような高みに彼らの知覚を高めてやろうと思ったからだ。



The Holy Spirit is the Mind of the Atonement. He represents a state of mind close enough to One-mindedness that transfer to it is at last possible. 
  • represent [rèprizént] : 「〜を表す、象徴する、示す」
  • transfer [trǽnsfər] : 「移動、移転、移送」
❖ "The Holy Spirit ~ "「ホーリー・スピリットは贖罪の心である」。"He represents ~ "「ホーリー・スピリットは、一なる心に十分近い心の状態を表している」。"that transfer to ~ "ここの"that"は"so that"の略、「〜するように、〜できるように」、「一なる心に移行することがついには可能となるように」。神からの分離後、神の子の心は分裂に分裂を重ね、多数の小さな"mind"になった。しかし、神への回帰が果たされたとき、神の子の心は再統一され、一つの大きな心"Mind"になる。その鍵を握るのが贖罪である。罪を含めて、幻想を幻想と認識し、受け入れて受け流し、赦してしまうのである。赦された幻想は自然消滅する。これが贖罪であって、それを主導してくれるのがホーリー・スピリット。つまり、あなたがホーリー・スピリットの心を持てば、贖罪は果たされて幻想は消滅し、心の分離分裂という幻想も消えてなくなる。



Perception is not knowledge, but it can be transferred to knowledge, or cross over into it. 
  • transfer [trænsfə́ːr] : 「移動する、移る、転勤する、転任する」
  • cross over : 「クロスオーバーする、領域を越える」
❖ "Perception is not ~ "「知覚は叡智ではないが、」"but it can ~ "「知覚は叡智に移行させられ得る」。"or cross ~ "「あるいは、叡智の領域にクロス・オーバーできる」。知覚は幻想を感受し、その情報を基に頭脳は幻想を実在するものと判断する。夜見る夢の内容を現実だと錯覚するようなものだ。そういう知覚と頭脳の勘違いが修正され、幻想を幻想として、真実を真実として見抜くことが出来るようになったとき、その視力がヴィジョンである。ヴィジョンは真実を見通すことが出来、その真実の総体が叡智である。



It might even be more helpful here to use the literal meaning of transferred or "carried over," since the last step is taken by God.
  • literal [lítərəl] : 「文字どおりの、文字の」
❖ "It might even ~ "「ここで〜を使うのはより手助けになるだろう」。"to use the ~ "「『移行させられる』とか『〜を越えて運ばれる』といった言葉の意味を用いることは」手助けになるだろう。つまり、受動態で表現したのは適切だ、ということ。"since the last ~ "「なぜなら、最後のステップは神によってなされるから」。神によってなされるから、受動態の表現が適切だ。神によってとあるが、もちろん神の使者であるホーリー・スピリットがあなたを主導してくれる。あなたがホーリー・スピリットを選択し、ヴィジョンを得ることをホーリー・スピリットに委ねれば、あなたが自ら主導することなく(受動的に)、ヴィジョンは得られる。
 
 
 



T-5.I.4:1 ~ T-5.I.4:10

4. The Holy Spirit is the only part of the Holy Trinity that has a symbolic function. He is referred to as the Healer, the Comforter and the Guide. 
  • Holy Trinity [trínəti] : 「三位一体」
  • symbolic [simbɑ́lik] : 「象徴する、象徴的な」
  • function [fʌ́ŋkʃən] : 「機能、作用、役割」
  • refer [rifə́ːr] to : 「〜に言及する」
  • healer [híːlər] : 「治療する人、治療者」
  • comforter [kʌ́mfərtər] : 「慰める人」
  • guide [gáid] : 「案内人、案内者」
❖ "The Holy Spirit is ~ "「ホーリー・スピリットは、三位一体の中で象徴的な役割をもつ唯一の部分である」。"He is referred ~ "「ホーリー・スピリットはヒーラーであり、カンファターであり、ガイドであると言われる」。神は神の愛の延長上に神の子を創造した。これは愛の拡張であって、神と神の子は本来一体である。神の子が神から分離し、苦と痛みの幻想世界を偽創造したとき、神はホーリー・スピリットを神の子の心の中に遣わした。幻想に苦しむ神の子を、ホーリー・スピリットを通して助けるためである。
ところで、神の子もホーリー・スピリットも、神の愛の延長上に創造されたものであるから、そのソース(源)は神自身であって、本来三者は一体である。純粋一元論世界である実相世界にあっては、したがって、三位一体は自然な姿である。その中にあって、ホーリー・スピリットは、実相世界に住む神と幻想世界に住む神の子の間を結ぶメッセンジャーの役割を担っており、それを"symbolic function"「象徴的な役割」と表現している。象徴的なということは、ここでは具体的なということ。つまり、神の子の苦と痛みを癒やす者であり、神の愛をもって慰める者であり、神への回帰を案内する者である。



He is also described as something "separate," apart from the Father and from the Son. 
  • describe [diskráib] : 「〜を表現する、述べる」
  • apart from : 「〜から離れて、〜は別として」
❖ "He is also ~ "「ホーリー・スピリットは、〜から『分離した』ものとして表現されることもある」。"apart from ~ "「父なる神から、そして子なるキリストから」分離したものとして表現されることもある。ホーリー・スピリットは神の使者という具体的な役割を担っているので、この世界に住む人間から見れば、あたかも神とも人間とも異なる存在に見える。しかし、三位一体という言葉が示すように、ホーリー・スピリットは神からも神の子からも分離してはいない。



I myself said, "If I go I will send you another Comforter and he will abide with you. "
  • abide [əbáid] : 「とどまる、居住する」
  • abide with : 「〜と一緒にいる、〜の下にとどまる」
❖ "I myself said~ "「私自身、『もし、私が去っても、私はまた別のカンファターをあなたに送ろう。そうすれば、彼はあなたと一緒にとどまるだろう』と言った」。イエスは純粋なスピリットとしてこの世を去った。しかし、神の下へ回帰したイエスは、神の子の救いのために、いわばホーリー・スピリットの長としてとしてこの世に立ち戻った。イメージ的には、イエスは人々の心の中に宿るそれぞれのホーリー・スピリットを統括するボス的なホーリー・スピリットだと理解すればいいだろうか。ところで、ここの聖書の言葉は、ヨハネの福音書14:16に書かれたものに近い。参考までに載せておく。

[John 14:15~14:17 from King James Bible]
If ye love me, keep my commandments.And I will pray the Father, and he shall give you another Comforter, that he may abide with you for ever; Even the Spirit of truth; whom the world cannot receive, because it seeth him not, neither knoweth him: but ye know him; for he dwelleth with you, and shall be in you.
あなたがたは、わたしを愛しているならば、わたしの掟を守る。わたしは父にお願いしよう。父は別の弁護者を遣わして、永遠にあなたがたと一緒にいるようにしてくださる。この方は、真理の霊である。世は、この霊を見ようとも知ろうともしないので、受け入れることができない。しかし、あなたがたはこの霊を知っている。この霊があなたがたと共におり、これからも、あなたがたの内にいるからである。(新共同訳)



His symbolic function makes the Holy Spirit difficult to understand, because symbolism is open to different interpretations. 
  • difficult [dífikʌ̀lt] : 「難しい、困難な、難解な」
  • symbolism [símbəlìzm] : 「象徴主義、象徴するもの、象徴化」
  • be open to : 「受けやすい」
  • different [dífərənt] : 「相違する、違っている、異なる」
  • interpretation [intə̀ːrprətéiʃən] : 「解釈、説明、解説」
❖ "His symbolic function ~ "「ホーリー・スピリットの象徴的な役割は、ホーリー・スピリットを理解しがたいものにしている」。"because symbolism ~ "「なぜなら、象徴的意味は異なった解釈を受けやすいからだ」。象徴的役割とは、具体的な機能を象徴したものだから"Healer"、"Comforter"、"Guide"の3つ。たとえば、ホーリー・スピリットはヒーラーという象徴的な役割をもつが、さて、ヒーラーとは肉体的な病を治す者なのか、精神的な心の歪みを直す者なのか、人によって解釈が違ってくる。また、ホーリー・スピリットは人を幸せに導くガイド役を担っているが、さて、物質的な豊かさに導くガイドなのか精神的な目覚めに導くガイドなのか、これまた人それぞれの解釈による。



As a man and also one of God's creations, my right thinking, which came from the Holy Spirit or the Universal Inspiration, taught me first and foremost that this Inspiration is for all. 
  • universal [jùːnəvə́ːrsl] : 「普遍的な、全体の、全宇宙の」
  • inspiration [ìnspəréiʃən] : 「霊感、啓示、創造性」
  • first and foremost [fɔ́ːrmòust]: 「真っ先に、何よりもまず」
❖ "As a man ~ "「人間として、また、神によって創造されたものとして、私の正しい思考は、」"which came from ~ "「それはホーリー・スピリット、あるいは普遍的インスピレーションからやって来たものであるが、」"taught me first ~ "「私に何よりもまずthat以下を教えた」。"that this Inspiration ~ "「この普遍的インスピレーションは万人のためのものである」と教えた。ここの"Universal Inspiration"は解釈に苦しむ言葉であるが、『普遍的インスピレーション』『宇宙的霊感』『普遍的創造性』等々のこと。実相的な叡智(Knowledge)による『直覚』『悟り』、あるいは『スピリットによるひらめき』、仏教で言うところの『般若』等々のこと。その叡智は誰にも備わっているのだと、イエスは教える。



I could not have It myself without knowing this. The word "know" is proper in this context, because the Holy Spirit is so close to knowledge that he calls it forth; or better, allows it to come. 
  • proper [prɑ́pər] : 「適した、適切な、妥当な」
  • in this context [kάntekst] : 「このような文脈において」
  • knowledge [nɑ́lidʒ] : 「知識、認識、知恵」
  • call forth : 「〜を生じさせる、〜を引き出す」
  • allow [əláu] :「〜を許す、許可する」
❖ "I could not ~ "「これを知らないでは、私は自分でそれをもつことはできなかった」。普遍的インスピレーションが万人のためのものだと知らなかったら、その普遍的インスピレーションをもつことはできなかった。"The word ~ "「この文脈では、『知る』という言葉が適切だ」。"because the ~ " ここは"so ~ that ~ "の構文、「ホーリー・スピリットはあまりに叡智に近いので、ホーリー・スピリットは叡智を呼び起こす」。"or better, allows ~ "「あるいは、もっといい表現をすれば、叡智がやって来るのを許すのである」。知覚をヴィジョンへと修正し、幻想から実相へと目覚めれば、真実の総体である叡智が見えて来る。その叡智を備えた実体がホーリー・スピリットであり、叡智に至った者はスピリットしてホーリー・スピリットと一体になるのである。



I have spoken before of the higher or "true" perception, which is so near to truth that God himself can flow across the little gap. 
  • speak of : 「〜を口にする、〜のことを話す」
  • perception [pərsépʃən] : 「知見、見識、感じ方」
  • flow [flóu] : 「流れる、満ちる」
❖ "I have spoken ~ "「私は以前、より高次の、あるいは『正しい』知覚について話しをした」。正しい知覚とは、ヴィジョンのこと。幻想を実在と感じてしまう知覚が修正され、真実を見極める力をもつに至った視力がヴィジョンである。"which is so ~ "ここも"so ~ that ~ "の構文、「それはあまりにも真実に近いので、神自らがその小さなギャップを満たすことができる」。より高次の、正しい知覚(ヴィジョン)は、まだ叡智に到達できてはいないが、もう少しの所まで来ている。そのもう少しのギャップを神が埋めてくれるのである。"flow across"とあるので、イメージ的には、神の息吹が靄や霧のように、小さなギャップという谷間を埋めていく感じ。もちろん、神自らがギャップを埋めるのではなく、ホーリー・スピリットがその代役を務めるわけだ。



Knowledge is always ready to flow everywhere, but it cannot oppose. Therefore you can obstruct it, although you can never lose it.
  • oppose [əpóuz] : 「反対する、反抗する、対抗する」
  • obstruct [əbstrʌ́kt] : 「〜に障害物を置く、〜を妨害する」
  • lose [lúːz] : 「〜を失う、見失う、喪失する」
❖ "Knowledge is ~ "「叡智は、いつでも、どこへでも流れ出ていく準備が出来ているが、叡智は抵抗することは出来ない」。叡智は、例えれば水や空気のようなもの。実相世界は叡智で満たされている。"Therefore you ~ "「したがって、あなたは叡智を妨害することが出来る」。あなたは自由意志をもって、叡智を招き入れることも、それを拒絶することも出来る。"although you ~ "「しかし、叡智を失うことは決して出来ない」。叡智は神の属性であり、そのすべてを継承した神の子は生来的に叡智をもっている。叡智を無視し、叡智を忘れ、あたかも叡智をもっていないフリは出来るが、叡智を失うことは神の子には出来ない。
 
 
 



T-5.I.2:1 ~ T-5.I.3:6

2. Let us start our process of reawakening with just a few simple concepts:

        Thoughts increase by being given away.
 
        The more who believe in them the stronger they become.

        Everything is an idea.
        How, then, can giving and losing be associated?
  • process [prɑ́ːses] : 「過程、進行、経過」
  • reawaken [riəwéikn] : 「再び目覚める、目を覚ます」
  • simple [símpl] : 「簡単な、簡素な、単純な、容易な」
  • concept [kɑ́nsept] : 「概念、観念、考え方」
  • increase [inkríːs] : 「増える、増大する」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思想」
  • give away : 「ただで与えるやる、寄贈する、配る、渡す」
  • associate [əsóuʃièit] : 「 〜と結び付ける、関連付ける」
❖ "Let us start ~ "「ほんの少しの簡単なコンセプトをもって、再び目覚めるためのプロセスを始めよう」。"Thoughts increase ~ "「思考は、与えることで増大する」。思いを他者に伝え、分かち合うことで、その思いは増大していく。"The more who ~ "「その思考を信じる者が増えるほど、思考はどんどん強くなる」。"Everything is ~ "「すべては想念なのだ」。実在するのは想念であって、想念が物質を幻想として作り出す。実相世界は、したがって純粋な想念の世界である。"How, then, can ~ "「ならば、どうして与えることと失うことが関係し合えるだろうか」。与えることと得ることは同一である。真実は分かち合われることで拡張増大する。喪失とは、したがって、幻想世界だけに見られる現象である。



3. This is the invitation to the Holy Spirit. I have said already that I can reach up and bring the Holy Spirit down to you, but I can bring him to you only at your own invitation. 
  • invitation [ìnvətéiʃən] : 「招き、招待」
  • already [ɔːlrédi] : 「すでに、とっくに〜済み」
  • reach [ríːtʃ] : 「伸びる、及ぶ、に達する」
  • bring down : 「上から下げる、下へ持ってくる」
  • at the invitation of : 「〜の招きにより、〜の招待で」
❖ "This is the ~ "「これはホーリー・スピリットへの招待である」。幻想からの目覚めは、あなたの心に宿るホーリー・スピリットへの気付きである。"I have said ~ "「私はすでにthat以下を言ってきた」。"that I can ~ "「私はホーリー・スピリットに達し、そして、ホーリー・スピリットをあなたの元へ連れてくることが出来ると」言ってきた。イエスが主導し、あなたにホーリー・スピリットの存在を気付かせることが出来ると、つまり、あなたとホーリー・スピリットを一体化出来ると、イエスは言ってきた。"but I can ~ "「しかし、あなたの招待があってこそ、私はホーリー・スピリットをあなたの元へ連れて来れるのである」。あなたが完全な自由意志をもってホーリー・スピリットを受け入れる選択をしない限り、イエスといえどもそれを強制することは出来ない。



The Holy Spirit is in your right mind, as he was in mine. The Bible says, "May the mind be in you that was also in Christ Jesus," and uses this as a blessing. 

  • may : 「〜でありますように、〜を祈る」
  • blessing [blésiŋ] : 「神への祈り、恵み、恩恵」
❖ "The Holy Spirit ~ "「ホーリー・スピリットは、あなたの正しい心の中に宿っている」。"as he was ~ "「私の中にも住まっているように」。"The Bible says ~ "「聖書は『イエス・キリスト中にある心があなたの中にもありますように』と語っている」。イエスの中にある心とは、ホーリー・スピリットそのもの。"and uses this~ "「そして、この言葉を祈りの言葉として使っている」。"May the mind ~ "という言葉は、完全に一致しているわけではないが、フィリピの信徒への手紙2:5に登場する。参考までに載せておく。

[Philippians2:4~2:8 from King James Bible]
Look not every man on his own things, but every man also on the things of others. Let this mind be in you, which was also in Christ Jesus: Who, being in the form of God, thought it not robbery to be equal with God: But made himself of no reputation, and took upon him the form of a servant, and was made in the likeness of men: And being found in fashion as a man, he humbled himself, and became obedient unto death, even the death of the cross. 
めいめい自分のことだけでなく、他人のことにも注意を払いなさい。互いにこのことを心がけなさい。それはキリスト・イエスにもみられるものです。キリストは、神の身分でありながら、神と等しい者であることに固執しようとは思わず、かえって自分を無にして、僕の身分になり、人間と同じ者になられました。人間の姿で現れ、へりくだって、死に至るまで、それも十字架の死に至るまで従順でした。(新共同訳)



It is the blessing of miracle-mindedness. It asks that you may think as I thought, joining with me in Christ thinking.
  • join [dʒɔ́in] : 「加わる、参加する」
❖ "It is the blessing ~ "「それは、奇跡に根ざした心をもつものの祈りである」。"It asks that ~ "「それはthat以下を求めている」。"that you may ~ "「あなたが、私が考えたように考え、キリストの思考の中に私とともに加わる」ようにと求めている。"joining with me ~ "ここは分詞構文で、単純接続。イエスと共にキリストの思考の中に加わるとは、要するに、イエスと共にキリストと同じように考える、ということ。心に宿るホーリー・スピリットと同化する、ということ。
 
 
 



T-5.I.1:1 ~ T-5.I.1:14

I. The Invitation to the Holy Spirit
ホーリー・スピリットへの招待



1. Healing is a thought by which two minds perceive their oneness and become glad. 
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く」
  • oneness [wʌ́nnis] : 「単一性、同一性」
  • glad [glǽd] : 「満足して、うれしく思う」
❖ "Healing is a ~ "「ヒーリングとは、二つの心が一つであると知覚でき、嬉しくなるような思考のことである」。誰もが神の子として同一の心を持ち、神から愛されている喜びを知ること、それがヒーリング。



This gladness calls to every part of the Sonship to rejoice with them, and lets God go out into them and through them. 
  • gladness [glǽdnis] : 「喜ばしさ」
  • rejoice [ridʒɔ́is] : 「うれしがる、喜ぶ、祝う」
❖ "This gladness calls ~ "意訳する、「この喜びは、神の子のすべてに対して、共に喜ぶようにと呼びかけ、」"and lets God ~ "ここも意訳、「また、神の息吹が神の子達の中に入り込み、そして彼らに浸透し通過していくようにしてくれる」。"every part of the Sonship"に関してであるが、一人の神の子を想定し、その手や足などのすべてのパーツが喜びに浸れるように、つまり、全身で喜びを感じれるように、と解釈してもいいだろう、が、むしろ、複数の神の子、万人の神の子達を想定し、そのすべてが喜びに浸れるように、と解釈した方が通りがいいだろう。また、"lets God go out into them and through them"の表現は以前にも述べられていた。イメージ的には、神が外に出てきて(go out)、神の子達に向かって近づき、彼らの中に入っていき(into them)、そして、すーっと通過していく(through them)、そういった感じ。「神の息吹」と訳したが、ここは読者の感性に従って、色々な訳を考えればいいだろう。



Only the healed mind can experience revelation with lasting effect, because revelation is an experience of pure joy. 
  • experience [ikspíəriəns] : 「〜を経験する、〜を体験する」
  • revelation [rèvəléiʃən] : 「啓示、黙示、お告げ、天啓」
  • lasting [lǽstiŋ] : 「長続きする、耐久力のある、永久の、永続する」
  • effect [ifékt] : 「効果、効力、結果、影響、作用」
  • experience [ikspíəriəns] : 「経験、体験」
  • pure [pjúər] : 「純粋な、混じりけのない」
❖ "Only the healed ~ "「ヒーリングされた心だけが、長続きする効果のある啓示を経験できる」。"because revelation ~ "「なぜなら、啓示は純粋な喜びの体験であるからだ」。啓示とは、神からの一方向的なコミュニケーションである。ここでは、ヒーリングされた正しい心は、ホーリー・スピリットを通して神の意志を常に受信できる、といった意味合い。いわば、それが神の息吹であり、喜びの源である。



If you do not choose to be wholly joyous, your mind cannot have what it does not choose to be. 
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
  • wholly [hóulli] : 「完全に、全く、全体として」
  • joyous [dʒɔ́iəs] : 「うれしい、喜びに満ちた、楽しい」
❖ "If you do not ~ "「もし、あなたが完全な喜びに満ちた状態を選択しないのであれば、」"your mind cannot~ "「あなたの心は、心が選択しなかった状態をもつことは出来ない」。意味が非常に分かりにくい。こんな時は対偶(たいぐう)を考えればいい。対偶とは、たとえば「AでないならBでない」という命題に対して、「BであるならAである」という命題のことであり、数学的に対偶同士の真偽は一致する。では、本文の対偶を作ってみよう。「あなたの心が、心が選択した状態をもつことができるなら、あなたは完全な喜びに満ちた状態を選択していることになる」。これで、意味がすっきり通る。あなたの心が正しい選択をしたのなら、あなたの心は喜びに満ちる選択をしたことになる。
 余談になるが、なぜこのような複雑な言い回しをしているかというと、これは、イエスが言葉遊びをしているからだ。ACIM原典のURTEXTでは、色々な言葉遊びが頻繁に登場する。いわば、言葉による表現の可能性を実験しているようなもので、イエスとヘレンの表現に関する知恵比べの様相を呈しているかのようだ。たとえば、イエスの口述に対して、ヘレンが、これは韻律的に下手な表現だとダメ押しをする場面がある。イエスはそれに対して、下手な方がかえって記憶に残るかもしれないではないか、と切り返す。難解なACIMを原語で読む苦労はあるが、原語で読む楽しさはそれに勝る。



Remember that spirit knows no difference between having and being. The higher mind thinks according to the laws spirit obeys, and therefore honors only the laws of God. 
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
  • difference [dífərəns] : 「違い、差異、相違」
  • higher [háiər] : 「一層高い、高等な、より高い水準の」
  • according to : 「〜に従って、〜と一致して、〜に照らして」
  • obey [oubéi] : 「〜に従う、服従する」
  • honor [ɑ́nər] : 「〜に敬意を払う、尊敬する、称える」
❖ "Remember that spirit ~ "「スピリットは所有と存在の間に何の違いも認識していないと覚えておきなさい」。ここの"having(所有していること)"とは、神の属性のすべてを継承して持っているということ。そのこと自体が、神の子の"being(存在)"のすべてである。"The higher mind ~ "「高次の心は、スピリットが従う法に準じて考えるものであり、」"and therefore honors ~ "「それゆえ、神の法だけに敬意を払う」。高次の心とは、ヒーリングされた正しい心のこと。正しい心がさらに昇華したものがスピリットだと思えばいいだろう。蒸留酒をスピリッツ(spirits)と言うが、イメージ的にはぴったりだ。



To spirit getting is meaningless and giving is all. Having everything, spirit holds everything by giving it, and thus creates as the Father created. 
  • meaningless [míːniŋlis] : 「意味のない、無意味な」
❖ "To spirit getting ~ "「スピリットにとって、手に入れることは意味がなく、与えることがすべてである」。"getting"も"giving"も動名詞。"Having everything ~ " 分詞構文、理由「スピリットはすべてをもっているので、」"spirit holds everything ~ "「スピリットは与えることですべてを保持する」。ここの保持するとは、拡張増大させるという意味合い。"and thus creates ~ "「このようにして、スピリットは、父なる神が創造したように、創造する」。神の法の下(もと)では、与えることと得ることは同一である。この実相的な『与える』という行為は、『分かち合う』という意味合いをもっていて、分かち合うことで分かち合われるものを拡張増大していく。もちろん、分かち合われるものは物質などの幻想ではなく、愛や喜びや平和などの実在する真実である。実相的な創造は真実の拡張であって、これが神の創造形態である。



While this kind of thinking is totally alien to having things, even to the lower mind it is quite comprehensible in connection with ideas. 
  • while [hwáil] : 「〜なのに、〜ではあるものの、〜だが」
  • totally [tóut(ə)li] : 「全体的に、全体として、何から何まで、全く」
  • be alien[éiliən] to : 「〜に無縁の、〜に適合しない」
  • comprehensible [kɑ̀mprihénsəbl] : 「理解できる、分かりやすい 」
  • in connection with : 「〜に関連して」
❖ "While this kind ~ "「この種の考えはものを所有するという考えと完全に無縁なものであるが、たとえ低次の心にとっても、それは想念の所有ということになれば、まことに理解できるものだ」。低次の心でも、物質ではないもの、思想や観念や想念の所有に関しては、この種の考えが理解できるということ。たとえば、あなたが他者にお金をあげたら、あなたの所持金は減る。エネルギー保存の法則と同様に、この世の物理法則に従っている。しかし、もしあなたが他者に愛を与えたなら、あなたの所持している愛は減るだろうか? 逆に、愛は分かち合われることで、ますます拡張増大していく。これは物理法則を超越しており、低次の心でも理解出来る事実である。



If you share a physical possession, you do divide its ownership. If you share an idea, however, you do not lessen it. 
  • share [ʃέər] : 「〜を分ける、分かち合う、共有する」
  • physical [fízikl] : 「 物質の、物質的な」
  • possession [pəzéʃən] : 「所有、所持、所有権」
  • divide [diváid] : 「〜を分裂させる、分け合う、分担する」
  • ownership [óunərʃíp] : 「 所有権、所有、オーナーシップ」
  • lessen [lésn] : 「〜を減少させる、少なくする、小さくする」
❖ "If you share ~ "「もし、あなたが物質的な所有を分けあうなら、それはその所有権を分け合ったことになる」。"If you share ~ "「しかし、もしあなたが想念を分け合ったなら、あなたはそれを減少させるようなことはない」。



All of it is still yours although all of it has been given away. Further, if the one to whom you give it accepts it as his, he reinforces it in your mind and thus increases it. 
  • give away : 「ただで与えるやる、寄贈する」
  • further [fə́ːrðər] : 「さらにまた、さらになお」
  • accept [əksépt] : 「承認する、認める、容認する」
  • reinforce [rìːinfɔ́ːrs] : 「強化する、強固にする、強める」
  • increase [inkríːs] : 「〜を増やす、増大させる」
❖ "All of it is still ~ "「想念のすべてが与えられてしまったとしても、そのすべてはなおあなたのものである」。"Further, if the ~ "「さらに、もし、あなたが想念を与えた本人がそれを自分のものとして受け入れるなら、彼はそれをあなたの心の中で強化してくれたことになり、こうして、想念を拡大させていくことになる」。



If you can accept the concept that the world is one of ideas, the whole belief in the false association the ego makes between giving and losing is gone.
  • concept [kɑ́nsept] : 「概念、観念、考え方」
  • association [əsòusiéiʃən] : 「つながり、関連性、連関」
  • between [bitwíːn] A and B : 「AとBの間に」
❖ "If you can accept ~ "「もし、あなたが、この世界は想念の一つにすぎないという観念を受け入れることが出来るなら、」"the whole belief ~ "「エゴが与えることと失うことの間に設けた誤った関連性に対する信念全体は消え去ってしまう」。エゴは与えることは失うことだと主張するが、その等式(関連性)は誤っている。この世界を、真に想念の世界だと信じきれるなら、想念のやり取りで減ずるものはなく、増強される一方なのだから、エゴの誤った考えは雲散霧消するはずだ。
 
 
 



T-5.Intro.2:1 ~ T-5.Intro.3:8

2. To be wholehearted you must be happy. If fear and love cannot coexist, and if it is impossible to be wholly fearful and remain alive, the only possible whole state is that of love. 
  • wholehearted [hóulhάːrtid] : 「心から」
  • coexist [kòuiɡzíst] : 「共存する、同時に存在する」
  • impossible [impɑ́səbl] : 「不可能な、できない」
  • wholly [hóulli] : 「完全に、全く、全体的に」
  • fearful [fíərfl] : 「恐ろしい、怖い」
  • remain [riméin] : 「依然として〜のままである」
  • alive [əláiv] : 「生存して、生きていて」
❖ "To be wholehearted ~ " 不定詞、副詞的用法(〜するために)、「心からという状態であるには、あなたは幸福でなければならない」。他者に対して心から何かをしてあげたいという思う気持ちになるには、あなた自身が実相的に幸せでなければならない。"If fear and ~ "「もし、恐れと愛が共存できなかったら、」"and if it is ~ "「そして、もし、完全に恐れを抱き、しかも(同時に)生きていることが不可能であるならば、」"the only possible ~ "「唯一可能で完全な状態とは、愛の状態である」。二者択一と考えれば理解しやすいだろう。つまり、恐れを選ぶか愛を選ぶか、完全な恐怖を選ぶか生存を選ぶか・・・。当然、正気な心は愛を選ぶだろう。なぜなら、愛の状態こそ、唯一可能な全的状態なのだから。



There is no difference between love and joy. Therefore, the only possible whole state is the wholly joyous. 
  • difference [dífərəns] : 「違い、差異、相違」
  • between [bitwíːn] : 「間で、間に」
  • Therefore [ðéərfɔ̀ːr] : 「それ故に、従って」
  • possible [pɑ́səbl] : 「可能性がある、あり得る」
  • whole [hóul] : 「全部の、完全な、全体の」
  • state [stéit] : 「状態、情勢、状況 」
  • wholly [hóulli] : 「完全に、全く、全体として」
  • joyous [dʒɔ́iəs] : 「うれしい、喜びに満ちた」
❖ "There is no ~ "「愛と喜びの間に違いはない」。"Therefore, the only ~ "「それゆえ、唯一の可能な全的状態とは完全な喜びの状態である」。ここで使われている"whole"とか"wholly"は「全的な」とか「完全に」という意味であるが、欠けたところのないという意味を越えて、傷のない、無垢な、純粋な、無辜(むこ)な、等々の意味合いが込められている。



To heal or to make joyous is therefore the same as to integrate and to make one. 
  • integrate [íntəgrèit] : 「結合する、統合する」
❖ ここに出てくる"To heal"、"to make"、"to integrate"はすべて不定詞の名詞的用法。"To heal or ~ "「ヒーリングすること、あるいは喜びを作り出すことは、したがって、統合すること、一つになることと同じである」。統合する、一つにするとは、分裂した心を再統合すること。単一の心が複数に分裂していて、それを再統合するのである。神から分離した神の子は、分離を象徴する形で、自らの心を分裂させた(と幻想した)。その幻想を消滅させ、元通りの単一の心に戻すのである。



That is why it makes no difference to what part or by what part of the Sonship the healing is offered. Every part benefits, and benefits equally.
  • make no difference : 「違いがない 」
  • offer [ɔ́ːfər] : 「申し出る、提供する」
  • benefit [bénəfit] : 「得をする、利益を得る」
  • equally [íːkwəli] : 「平等に、公平に、差別なく」
❖ "That is why ~ "「それ(今述べたこと)が、why以下の理由である」。"why it makes ~ "「ヒーリングが神の子のどの部分に施されるか、あるいはヒーリングが神の子のどの部分によって施されるか、そこに違いはない」。その理由は、分裂した心が再統一されるから。"Every part benefits ~ "「すべての部分が恩恵を被り、平等に恩恵が与えられる」。あなたがヒーリングの恩恵を被ることは、他者が恩恵に浴することと等しい。あなたが他者にヒーリングの恩恵を与えれば、それはあなたの利益となる。これが聖書に書かれている『黄金律』である。



3. You are being blessed by every beneficent thought of any of your brothers anywhere. You should want to bless them in return, out of gratitude. 
  • bless [blés] : 「〜を祝福する、〜を賛美する」
  • beneficent [bənéfisnt] : 「慈悲深い」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考」
  • anywhere [énihwèər] : 「どこでも、どこにも」
  • in return : 「お礼に、お返しに」
  • gratitude [ɡrǽtətjùːd] : 「感謝、感謝の気持ち」
  • out of gratitude : 「感謝して、感謝の気持ちから」
❖ "You are being ~ "「あなたは、〜によって祝福されている」。
"by every beneficent ~ "「〜の、すべての恩恵多き思いによって」祝福されている。"of any of ~ "「どこにでもいるあなたの同胞の」恩恵多き思いによって祝福されている。"You should want ~ "「あなたは、お返しに、あるいは恩返しとして、同胞を祝福したいと望むべきだ」。



You need not know them individually, or they you. The light is so strong that it radiates throughout the Sonship and returns thanks to the Father for radiating his joy upon it. 
  • individually [ìndəvídʒuəli] : 「個人的には、個々に」
  • radiate [réidièit] : 「放射される、発せられる」
  • throughout [θruːáut] : 「〜の至るところに、〜の間中 」
  • radiate [réidièit]  : 「放射する、発する」
❖ "You need not ~ "「あなたは個人的に彼らを知っている必要はないし、彼らもあなたを個人的に知っている必要はない」。"The light is ~ " ここは"so ~ that ~ "の構文、「光があまりにも強いので、神の子全体をあまねく照らす」。"and returns thanks ~ "「そして、その光は神に感謝の気持ちを返す」。"for radiating his ~ "「神が喜びを神の子の上に放射してくれたことに対して」感謝の気持ちを神に返す。ここでは恩恵や感謝の気持ちを光にたとえて表現しているのだが、ACIMは光を比喩として用いているのではなく、実在として扱っている。真実は、肉眼では見えない実相的な光を放つ。神は神の愛の延長上に神の子を創造したので、神の子は神の愛を属性としてもっている。愛は真実であり、したがって光を放つ。神の子が『光の子』と呼ばれる所以(ゆえん)である。あなたも他者もともに神の子であるから、真実なる心はすべての同胞の上に光を放つ。そして、神が愛(光)を与えてくれたことに神の子は感謝するのだ。



Only God's holy children are worthy channels of his beautiful joy, because only they are beautiful enough to hold it by sharing it. 
  • holy [hóuli] : 「神聖な」
  • worthy [wə́ːrði] : 「〜に値する、〜するに足りる」
  • channel [tʃǽnl] : 「チャネル、通信路、経路」
  • enough to do : 「〜するのに十分な」
❖ "Only God's holy ~ "意訳する、「神聖なる神の子だけが、神の美しい喜びを受信するチャンネルを持つにふさわしい」。あなたの心の最も純粋で神聖な部分に神の祭壇があって、そこが神との交信を司るチャンネルになっている。ホーリー・スピリットが宿る場所である。"because only ~ "「なぜならば、神の子だけが、神の喜びを分かち合うことでその喜びを保持するに足る十分な美しさをもっているからだ」。



It is impossible for a child of God to love his neighbor except as himself. That is why the healer's prayer is:
Let me know this brother as I know myself.
  • impossible [impɑ́səbl] : 「不可能な、できない」
  • neighbor [néibər] : 「隣人、同胞、仲間」
  • prayer [préər] : 「祈り、祈りの言葉 」
❖ "It is impossible  ~ "ここは"it ~ to ~"の構文、「〜を除いて、神の子にとって隣人を愛することは不可能だ」。"except as ~ "「ただし、彼自身として愛することは除いて」。つまり、神の子は隣人を自分と同じように愛することしかできない、ということ。自分を愛するように隣人を愛せよ、ということ。"That is why ~ "「それが、ヒーラーの祈りが次のような言葉である理由だ」。"Let me know~ "「私が自分を知るように、この同胞を知ることが出来ますように」。『知る』を『愛する』に置き換えれば、意味が容易にわかる。つまり、「私が自分を愛するように、この同胞を愛すことが出来ますように」。
 
 
 



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