●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-31.VIII.11:1 ~ T-31.VIII.12:8


11. In joyous welcome is my hand outstretched to every brother who would join with me in reaching past temptation, and who looks with fixed determination toward the light that shines beyond in perfect constancy. 

  • joyous [dʒɔ́iəs] : 「うれしい、喜びに満ちた、楽しい」
  • welcome [wélkəm] : 「歓迎、歓待」
  • outstretch [autstrétʃ] : 「差し伸べる」
  • join [dʒɔ́in] : 「〜に参加する、〜と交わる、〜と一緒になる」
  • reach past : 「〜を飛び越す」
  • temptation [temptéiʃən] : 「誘惑、衝動、誘惑物」
  • fixed [fíkst] : 「修理された、修繕された、回復した」
  • determination [ditə̀ːrmənéiʃən] : 「決意すること、決断、決意」
  • toward [təwɔ́ːd] : 「〜の方へ、〜に向かって」
  • look toward : 「〜に目を向ける、〜の方を向く」
  • light [láit] : 「光、ライト、明かり」
  • shine [ʃáin] : 「輝く、光る」
  • beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて、〜を過ぎて、〜のかなたに」
  • perfect [pə́ːrfikt] : 「全部そろった、完全な、完璧な」
  • constancy [kάnstənsi] : 「不変、不変性、恒常性」

❖ "In joyous welcome is ~ "「誘惑を乗り越えて私と一緒になろうとする同胞達、一瞬たりとも揺らぐことなく、その向こうに輝き続ける光を見ようと固く決意した同胞達、そのすべての同胞を、私は手を差し伸べて、喜びの内に迎え入れよう」。幻想に誘い込もうとするエゴの誘惑に打ち勝って、真実への道を進もうとイエスを選び取ったあなた、幻想世界の向こうの実相世界に永遠に輝く真実の光を求める決意をしたあなた、そんなあなたを、イエスは歓喜の内に迎え入れ、その手を差し伸べてくれる。もはや、神の子であるあなたとイエスの境界線はぼやけ、存在の真実の融合が進行していく。



Give me my own, for they belong to You. And can You fail in what is but Your Will? I give You thanks for what my brothers are. 

  • belong [bilɔ́ːŋ] to : 「〜に属する、〜の所有物である」
  • fail [féil] in : 「〜に失敗する」
  • will [wíl] : 「意志、意欲、願望」

❖ "Give me my ~ "「神の子達は、あなた(神)の御子(みこ)であるのだから、どうぞ私に、その御子達をお与えください」。神の子達が、私(イエス)の元に集まり、共に手を取り合って、救いの道、天の王国への回帰の旅路を歩めるようにしてください。"And can You fail ~ "「あなた(神)の意思であるものは、達成し損なうことは不可能なのだから」。神の子がイエスの元に集まって天の王国へ回帰することは神の意思である。その意思が成就しない分けはない。"I give You thanks ~ "「私の同胞達がそうであることを、私はあなた(神)に感謝します」。イエスの同胞達が、みんな、神に愛される神の子であることを、イエスは神に感謝する。神の創造したままに、永遠の命として生きる神の子を、神がイエスに与えてくれたことに対して、イエスは感謝するのだ。



And as each one elects to join with me, the song of thanks from earth to Heaven grows from tiny scattered threads of melody to one inclusive chorus from a world redeemed from hell, and giving thanks to You.

  • elect [ilékt] : 「選ぶ、選択する、決める」
  • grow [gróu] : 「増える、増大する」
  • tiny [táini] : 「とても小さい、ちっぽけな」
  • scattered [skǽtərd] : 「散在している、散らばった、散漫な」
  • thread [θréd] : 「糸、より糸、筋、細流」
  • melody [mélədi] : 「調べ、節、旋律、メロディー」
  • inclusive [inklúːsiv] : 「すべてを含んだ、包括的な、包含的な」
  • chorus [kɔ́ːrəs] : 「合唱曲、コーラス」
  • redeem [ridíːm] : 「〜を罪から救う、〜を救い出す、〜の罪を贖う」
  • hell [hél] : 「地獄、生き地獄」

❖ "And as each one ~ "意訳する、「同胞の一人ひとりが、私(イエス)と一体になることを選び取る時、感謝の歌声が、地上から天の王国へと(広がり)、(初め)小さく途切れ途切れだったメロディーが地獄の世界から解放されて、すべてを包み込むコーラスへと成長し、あなた(神)への感謝のコーラスとなって(響き渡る)」。解説不要。第九交響曲が聞こえてきそうだ。まさに歓喜の大合唱。



12. And now we say "Amen. "For Christ has come to dwell in the abode You set for Him before time was, in calm eternity. 

  • amen [èimén, ὰːmén] : 「その通り、よろしい」
  • dwell [dwél] : 「住む、居住する、存在する」
  • abode [əbóud] : 「住居、滞在」
  • calm [kάːm] : 「穏やかな、静かな、無風の、穏和な」
  • eternity [itə́ːrnəti] : 「永遠、無限」

❖ "And now we ~ "「そして今、みんなで『アーメン』と言おう」。アーメンには色々な意味合いがあろうが、ここでは、神の御心が成されますように、という意味合い。あるいは、神の御心は成されたのだ。"For Christ has come ~ "「なぜなら、キリストは、あなた(神)が、時間が存在するその前にキリストのために用意した家に住むために戻ったのであり、永遠に静寂の中に暮らすからだ」。ここの"Christ"「キリスト」とは、神の子、あなたのことである。あなたはついに神の元へ回帰出来たのだ。生まれ故郷の、生まれた家に戻ってきたのだ。天の王国の静けさの中で生きるために、あなたは戻った。神の御心、神の意思は、今成就したのである。そして、気が付けば、それは時間が始まる前の状態そのままではないか! 何の変化もない。あなたは、自分が深い眠りについて、夢を見ていただけだと気付くのである。あなたはきっと、大きなあくびをしながら、神の微笑みを受けることになる。



The journey closes, ending at the place where it began. No trace of it remains. 

  • journey [dʒə́ːrni] : 「旅、旅行、旅程」
  • close [klóuz] : 「閉じる、閉まる、終わる、締めくくる」
  • began [biɡǽn] : 「beginの過去形」
  • trace [tréis] : 「跡、足跡、形跡」
  • remain [riméin] : 「とどまる、残る、〜のままである」

❖ "The journey closes ~ "「天の王国への旅は終焉し、旅の始まった地点に戻って終わった」。旅すらも夢であった。あなたは眠りに落ちた同じ場所で、その眠りから覚めるのである。何の変化もない。まったく変わったことはない。完全な静寂の中で、うつらうつらと、あなたは目覚めたのだ。"No trace ~ "「旅の痕跡すらない」。旅もまた夢の中の出来事であって、目覚めれば、旅の痕跡すらなく、茫々として、夢の名残(なごり)はやがて消えていく。



Not one illusion is accorded faith, and not one spot of darkness still remains to hide the face of Christ from anyone. 

  • illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
  • accord [əkɔ́ːrd] : 「〜を一致させる、認める、許容する」
  • faith [féiθ] : 「信頼、信用、自信、信念、確信、信仰、信条」
  • spot [spάt] : 「染み、汚点、点、場所」
  • darkness [dάːrknis] : 「暗がり、暗闇」
  • hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」

❖ "Not one illusion ~ "「幻想の一かけらすら、信じる心に影を落とすことはなく、」"and not one spot ~ "「闇の一点すら、誰からもキリストの顔を隠そうと、居残ることはない」。夢から覚めたあなたに、幻想の一かけらも残ってはいない。神を信じるあなたの心に陰りはなく、一点の曇りもなく、キリストの顔がはっきりと目に映る。



Thy Will is done, complete and perfectly, and all creation recognizes You, and knows You as the only Source it has. 

  • thy [ðái] : 「そなたの、汝の」
  • done [dʌ́n] : 「doの過去分詞」
  • complete [kəmplíːt] : 「完全な、全部の」
  • perfectly [pə́ːrfiktli] : 「完全に、完璧に、非の打ちどころがなく」
  • creation [kriéiʃən] : 「創作物、作品、創造、創作」
  • recognize [rékəgnàiz] : 「認める、受け入れる、〜を認識する」
  • source [sɔ́ːrs] : 「もと、源、起源」

❖ "Thy Will is ~ "「あなた(神)の意思は、完全に完璧に、成就した」。"and all creation ~ "「あなた(神)が創造したあらゆる者達はあなたを受け入れ、」"and knows You ~ "「あなた(神)こそが、唯一の源であると知るのだ」。生きとし生けるものすべてが、神の創造によって生み出された命だと知る。神のみが創造の源なのだと、受け入れるのだ。創造は神の意思であり、神の愛だと、そして、その意思と愛は、今、成就したのだと知るのである。



Clear in Your likeness does the light shine forth from everything that lives and moves in You. 

  • clear [klíər] : 「澄んだ、きれいな、清らかな、鮮やかな、純粋な」
  • likeness [láiknis] : 「似ていること、類似」
  • shine [ʃáin] : 「輝く、光る」
  • forth [fɔ́ːrθ] : 「前へ、先へ、前方へ」

❖ "Clear in Your likeness ~ "「あなたの心の中で生き、動いているあらゆるものから発せられる光が、あなたそっくりに澄んで輝き出す」。あなたの心の最も純粋で神聖な部分に、実相の真実が息づいていた。ホーリー・スピリットが住んでいる心の一角である。その場所で、幻想が消滅した今、心の中の真実が輝き出すのだ。その光は、神の子としてのあなたと同然の、神聖な澄んだ光である。



For we have reached where all of us are one, and we are home, where You would have us be.

  • reach [ríːtʃ] : 「達する、至る、着く、到着する」

❖ "For we have reached ~ "「なぜなら、私たちは、私たちのすべてが単一な存在なのだという地点に到達したからであり、」"and we are ~ "「私たちは家に帰り着き、」"where You would ~ "「その家こそが、あなた(神)が、私たちに住まわせたいと願った家であるからだ」。天の王国こそが、神の子が行き着く終(つい)の家であり、生まれ故郷の家であり、神という父があなたを待ち望んでいた家なのだ。父なる神は、帰り着いたあなたを向かい入れ、はち切れんばかりの喜びと愛をもってあなたを抱きしめるだろう。そのとき、神と神の子と、そして旅路を同伴したキリスト、つまりはホーリー・スピリットとが一体となり、この上なく神聖な三位(さんみ)が一体となる。存在は融合し、一元論世界という言葉通りに、実相世界、天の王国は、たった一点に収斂(しゅうれん)する。"God is"「神あり」。この二文字が最後の完成であり、神の完成である。あなたは神の御胸(みむね)に吸収され、そして、あなたは、神になるのだ。"God is"、それは、あなたのことである。アーメン。
 
 
 


 (完)
 
 
 

T-31.VIII.9:1 ~ T-31.VIII.10:8


9. Let us be glad that we can walk the world, and find so many chances to perceive another situation where God's gift can once again be recognized as ours! 

  • glad [ɡlǽd] : 「満足して、うれしく思う、うれしい」
  • find [fáind] : 「見つける、発見する、出会う」
  • chance [tʃǽns] : 「チャンス、好機、機会」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」
  • situation [sìtʃuéiʃən] : 「状況、情勢、事態」
  • gift [ɡíft] : 「贈り物、プレゼント」
  • once again : 「またしても、再度、もう一度」
  • recognize [rékəgnàiz] : 「認める、受け入れる、〜を認識する」
  • ours [áuərz] : 「私たちのもの」

❖ "Let us be glad ~ "「私たちが、この世界を共に歩み、神の贈り物が私たちのものとなったと再び認識出来る、また別の状況を知る多くのチャンスを見出せたことを喜ぼう」。"God's gift"「神の贈り物、神からの贈り物」とは、天の王国へ回帰して来なさいという誘い、天の王国は神の子の家なのだという誘い、天の王国への入城チケット、一言で、天の王国そのものと思っていい。天の王国が我々神の子のものだと再び認識出来る(where God's gift can once again be recognized as ours)また別の状況(another situation)とは、幻想世界を彷徨(さまよ)って、何度も選択のチャンスを逃しては幻想に埋もれてきたが、実相を選び取るチャンスは数多くあって、色々な状況下であなたは正しい選択をすることが出来る、という意味合い。その選択の瞬間(その状況)を知覚するチャンスに、我々は恵まれているのだ。神は、決して神の子を見捨てない、ということである。あなたがACIMと出会ったことも、神があなたに与えたチャンスであって、あなたの運命だと考えるべきだろう。つまり、イエスと共に手を取り合って、もちろん、あなた自身もキリストとなって、この世界を歩み(we can walk the world)、世界と同胞を救うのだ。定めである。その定めを喜ぼうではないか(Let us be glad)。



And thus will all the vestiges of hell, the secret sins and hidden hates be gone. 

  • thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」
  • vestige [véstidʒ] : 「名残、痕跡、跡、形跡、証拠」
  • hell [hél] : 「地獄、生き地獄」
  • secret [síːkrit] : 「秘密の、内緒の、隠れた」
  • sin [sín] : 「罪、罪悪、ばかげたこと、過失、罪業」
  • hidden [hídn] : 「隠された、秘密の」
  • hate [héit] : 「憎悪、憎しみ、嫌悪」
  • gone [ɡɔ́ːn] : 「goの過去分詞形」

❖ "And thus will all ~ "「こうして、地獄の痕跡のすべて、秘密の罪、隠された憎悪、そのすべてが消滅する」。あなたがキリストなり、イエスと共にこの世界を幻想から救うとき、世界の幻想は消滅し、地獄の痕跡も、隠された罪の意識も憎悪の感情も、幻想のすべてが消滅する。地獄は夢だったのだと知るのである。



And all the loveliness which they concealed appear like lawns of Heaven to our sight, to lift us high above the thorny roads we travelled on before the Christ appeared. 

  • loveliness [lʌ́vlinis] : 「愛らしさ、素晴らしさ」
  • conceal [kənsíːl] : 「隠す、隠匿する、秘密にする」
  • appear [əpíər] : 「現れる、出現する、登場する」
  • lawn [lɔ́ːn] : 「芝生、芝地」
  • sight [sáit] : 「景色、眺め、視野、視界、視力、視覚」
  • lift [líft] : 「持ち上げる」
  • high [hái] : 「高く、高度に」
  • above [əbʌ́v] : 「上側へ、上に」
  • thorny [θɔ́ːrni] : 「イバラの、とげの多い、苦しい、困難な」
  • road [róud] : 「道、主要道路、道路」
  • travel [trǽvəl] : 「旅する、旅行する」
  • before [bifɔ́ːr] : 「〜する前に、〜より前に、〜より先に」

❖ "And all the loveliness ~ "「地獄が隠してきた(この世界の)愛らしさのすべてが、私たちの視野の中に、天の王国の芝のように蘇(よみがえ)る」。幻想の黒雲が消え去り、我々の目に、天の王国の芝のような生き生きとした愛らしい光景が蘇ってくる。"to lift us high ~ "「キリスト(救い主)が現れる以前、私たちが旅したイバラの道の上高く、私たちは持ち上げられるのだ」。幻想世界から離れ、天の王国へアセンディドする日も近い。これを喜ばずして、どうしよう(Let us be glad)。



Hear me, my brothers, hear and join with me. God has ordained I cannot call in vain, and in His certainty I rest content. 

  • hear [híər] : 「〜を聞く、聴く、〜が聞こえる」
  • join [dʒɔ́in] : 「〜に参加する、〜と交わる、〜と一緒になる」
  • ordain [ɔːrdéin] : 「定める、運命づける、制定する、命じる」
  • vain [véin] : 「無駄な、無益な、無価値な、空虚な」
  • in vain : 「無駄に」
  • certainty [sə́ːrtnti] : 「確実性、確実に起きること、間違いのないこと」
  • rest [rést] : 「〜のままである、依然として〜である」
  • content [kάntent] : 「満足して」

❖ "Hear me, my brothers ~ "「我が同胞よ、私の声を聞きなさい」。"hear and join ~ "「私の声を聞いて、私に加わりなさい」。イエスと共に、キリストとして世界を救う旅に出るのだ。そのイエスの呼びかけの声に耳を傾けなさい。そして、正しい選択を、あなたの自由意思で実行しなさい。"God has ordained ~ "「私の呼びかけが無駄には終わらないと、神は定めたのだ」。"and in His certainty ~ "「そして、神の確実性の中にあって、私は満ち足りた思いがする」。神が定めた運命、宿命、天命は確実であり、その役割を果たしていくことは、心を満ち足りたものにする。迷いも不安もない。定めなのだ。



For you will hear, and you will choose again. And in this choice is everyone made free.

  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
  • choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
  • free [fríː] : 「自由な、捕らわれていない」

❖ "For you will hear ~ "「なぜなら、あなたは私の声を聞き、あなたは再び選ぶだろうから」。今度こそ、あなたは実相を選択するに決まっている。それが、定めだからである。あなたがこの世に生まれ、成すべき役割なのだ。"And in this choice ~ "「そして、この選択の中で、すべての同胞が解放されるのである」。あなたがキリストとなり、イエスと手を取り合って、この世界を幻想から救うとき、すべての同胞もまた救われる。あなたと同胞は自他一如なのだから。そして、あなたにとって、キリストという役割は神の定めなのだから。



10. I thank You, Father, for these holy ones who are my brothers as they are Your Sons. 

  • holy [hóuli] : 「神聖な、聖なる」

❖ "I thank You ~ "「父なる神よ、私はあなたに感謝します」。"for these holy ~ "「私の同胞である神聖な者達は、同時に、神の子であることに感謝します」。ここから、イエスは神に直接語りかける。解説は不要だろう。声に出して読んでみること。イエスの息づかいを感じてみること。



My faith in them is Yours. I am as sure that they will come to me as You are sure of what they are, and will forever be. 

  • faith [féiθ] : 「信頼、信用、信仰、信条、自信、信念」
  • sure [ʃúər] : 「確信して、確信している、固く信じている」
  • forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」

❖ "My faith in them ~ "「私が神の子達を信じるように、あなた(神)も神の子達を信じておられる」。同胞を信じるイエスの気持ちは、神の気持ちと同じである。"I am as sure ~ "「あなた(神)が、神の子が何であるか、永遠に何であり続けるか、確信があるように、私もまた、彼らが私の元に集まって来ることに確信がある」。イエスもまた、神の定めを確信している。かつて、神の住む天の王国を捨てて旅に出た放蕩息子ではあるが、そんな息子でさえ、永遠に変わることなく愛する息子であると、神は確信しているのだ。その放蕩息子は、きっとイエスの元に集まって、天の王国への回帰の旅に出ることになる。イエスは、神のように確信しているのである。



They will accept the gift I offer them, because You gave it me on their behalf. And as I would but do Your holy Will, so will they choose. 

  • accept [æksépt] : 「承認する、認める、容認する、受け入れる」
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる、提供する」
  • on one's behalf : 「〜のために、〜の利益になるように」
  • will [wíl] : 「意志、意欲、願望」

❖ "They will accept ~ "「彼らは、私が彼らに差し出した贈り物を受け入れるだろう」。"You gave it me ~ "「なぜなら、あなた(神)は、私に、彼らのためを思って、それを託したのだから」。イエスが神の子に差し出した"the gift"「贈り物」とは、天の王国に入城するチケットである。神はそれを、イエスに託したのだ。生まれ故郷の家に帰っておいで、という神の誘(いざな)いである。"And as I would ~ "「私があなた(神)の神聖な意思を遂行したいと願うのだから、きっと、彼らも選択してくれるだろう」。神の子に残された役割は、天の王国の入城チケットをイエス(キリスト)から受け取るという選択をすることだけなのだ。そして、定め通りに、神の子はそのチケットを選択することになる。その証拠に、今これを読んでいるあなたは、そう決心したではないか!



And I give thanks for them. Salvation's song will echo through the world with every choice they make. For we are one in purpose, and the end of hell is near.

  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」
  • echo [ékou] : 「こだまする、反響する」
  • through [θrúː] : 「〜を通り抜けて、〜の中を通って、〜を貫いて」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、目標、狙い」
  • near [níər] : 「近い、近くにある、接近した、近接した」

❖ "And I give thanks ~ "「そして私は、彼らに感謝する」。贈り物を快く受け取る選択をした神の子達に、イエスは感謝する。"Salvation's song will ~ "「彼らがその選択をするたびに、世界中に、救いの歌が響き渡るだろう」。神の子は、イエスと共に天の王国への旅をすることになったのだ。故郷への道のりは喜びに満ちるだろう。救いの歌を高らかに歌おうではないか。"For we are one ~ "「なぜなら、私たちは一つの目的の元に一体になったからだ」。"and the end of ~ "「地獄の終焉はすぐそこに近づいたのだから」。"purpose"「目的」とは、もちろん、天の王国への回帰。そのための救いの旅。幻想世界の終焉は近い。神との再会はすぐそこだ。
 
 
 


T-31.VIII.7:1 ~ T-31.VIII.8:7


7. Deny me not the little gift I ask, when in exchange I lay before your feet the peace of God, and power to bring this peace to everyone who wanders in the world uncertain, lonely, and in constant fear. 

  • deny [dinái] : 「否定する、拒否する、拒絶する、与えない」
  • gift [ɡíft] : 「贈り物、プレゼント」
  • in exchange [ikstʃéindʒ] : 「引き換えに」
  • lay [léi] : 「置く、おろす、横たえる、寝かせる」
  • before [bifɔ́ːr] : 「〜の前に、〜に先立って、〜を前にして」
  • feet [fíːt] : 「footの複数形」
  • peace [píːs] : 「平和、和平、安らぎ、平安」
  • bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」
  • wander [wάndər] : 「さまよう、迷う、迷子になる」
  • uncertain [ʌnsə́ːrtn] : 「不確かな、不明確な」
  • lonely [lóunli] : 「寂しい、ひとりの、孤独の、孤立した」
  • constant [kάnstənt] : 「不変の、一定な、持続する、絶えず続く」
  • fear [fíər] : 「恐れ、恐怖」

❖ この7段落目から最終の12段落目まで、口調というか論調というか、語り口が大きく変わる。"I"と"me"と"my"を多用して、直接、イエスがあなたに語りかける。2000年前、イエスが12人の使徒を前に語った、その語り口をじっくりと味わえばいい。出来れば朗読すること。"Deny me not ~ "「〜と引き換えに、私が頼んだ(私への)小さな贈り物を、拒まないでほしい」。イエスはあなたに、小さな贈り物を要求した。その代わりに、イエスはあなたに大きな贈り物を与えてくれる。"when in exchange ~ "「私が、あなたの足下(あしもと)に、神の平和と〜のパワーを置く代わりに、」私が頼んだ小さな贈り物を、拒まないでほしい。"and power to ~ "「不確かで、孤独で、絶えざる恐れの世界を彷徨(さまよ)う者すべてに、この平和をもたらすパワー」をあなたの足下(あしもと)に置く代わりに、私が頼んだ小さな贈り物を、拒まないでほしい。あなたがイエスに返すべき小さな贈り物とは、幻想から実相への目覚めをあなたの自由意思をもって選択すること。さらに加えるなら、キリストとして生きること、同胞と世界を苦と痛みから救うこと、である。



For it is given you to join with him, and through the Christ in you unveil his eyes, and let him look upon the Christ in him.

  • given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」
  • join [dʒɔ́in] : 「参加する、交わる、一緒になる」
  • through [θrúː] : 「〜を通じて、〜の手を経て、〜を介して、〜に頼んで」
  • unveil [ʌnvéil] : 「〜のベールを取る」
  • look upon : 「〜を見る」

❖ "For it is given ~ "「なぜなら、この世界を彷徨(さまよ)う者と手を結ぶことがあなたに与えられたからだ」。同胞と一緒になって、共にキリストとして生きることが、あなたの天命、あなたの役割としてあなたに与えられた。あなたが、自由意思で選択したのだ。"and through ~ "「あなたの心の中のキリストを通して、同胞の目を覆っていたベールを取り除き、彼に、彼の心の中のキリストが見るようにしてやること」が、あなたに与えられたのだ。あなたと同胞は自他一如である。あなたがキリストに目覚めるとき、同胞もまたキリストに目覚めるのだ。あなたが他者を幻想から救うとき、他者はあなたを幻想から救ってくれる。分かち合いは拡張増大し、こうして、神の子全体が眠りから目覚めることが出来るのである。



8. My brothers in salvation, do not fail to hear my voice and listen to my words. I ask for nothing but your own release. 

  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」
  • fail [féil] : 「失敗する、しくじる」
  • fail to do : 「〜しない、〜しそこなう、〜できない」
  • hear [híər] : 「〜を聞く、聴く、〜が聞こえる」
  • voice [vɔ́is] : 「声」
  • listen to : 「〜に耳を傾ける、〜を聞く」
  • ask for : 「〜を求める、〜を要求する、〜を依頼する」
  • release [rilíːs] : 「釈放、救出、解放」

❖ "My brothers in ~ "「救いの中の我が同胞よ、私の声を聞き損(そん)じることなく、私の言葉に耳を傾けなさい」。"in salvation"「救いの中の」とは、今あなたが同胞を救っており、同時に同胞があなたを救っているという状況にある、ということ。イエスの声とは、もちろん、キリストとしてのイエスの声であり、ホーリー・スピリットとしてのイエスの言葉であり、神の代弁者としてのイエスの言葉、声である。"I ask for nothing ~ "「私は、あなた自身が解放されることだけを求めている」。あなた自身とは、もちろん、あなたも同胞も含め、神の子全体、という意味である。ここでは、イエスがあなた個人に直接話しかけているので、"but your own release"と表現している。『あなた』とは、どこかの誰かではない。これを今目にしているあなた自身のことだ。先ほどまでいびきをかいて寝ていて、今あくびをしているかもしれないあなた自身に、イエスが語りかけているのだ。そんなあなたに対して、イエスは、この世界の救いを、同胞と共に、リードしていって欲しいと頼んでいるのである。



There is no place for hell within a world whose loveliness can yet be so intense and so inclusive it is but a step from there to Heaven. 

  • place [pléis] : 「場所、個所」
  • there is no place for : 「〜には余地はない」
  • hell [hél] : 「地獄、生き地獄」
  • within [wiðín] : 「〜の中に、〜の内側に」
  • loveliness [lʌ́vlinis] : 「愛らしさ、素晴らしさ」
  • intense [inténs] : 「強烈な、激しい、情熱的な、熱心な」
  • inclusive [inklúːsiv] : 「すべてを含んだ、包括的な、包含的な」
  • step [stép] : 「一歩、歩み、段」

❖ "There is no place for ~ "「愛らしさが強さを増し、すべてを包み込むことが出来るようになったために、天の王国までもう一歩となった世界の中に、地獄のためのスペースなど、どこにもない」。地獄のようなこの世界にあって、あなたも同胞もキリストとなって、共に救いの愛を差し出すようになった。世界は、その愛で満たされ始め、麗(うるわ)しさがどんどん増してくる。あなたも同胞も、今や誰も排他しない。みんなが、同一の神の子であると知ったからだ。かくして、世界はすべてを包み込む場となった。地獄の様相は消えた。とは言え、これが天の王国というわけではない。しかし、実相世界、天の王国はもう少し先、あと一歩の所に近づいたのだ。



To your tired eyes I bring a vision of a different world, so new and clean and fresh you will forget the pain and sorrow that you saw before. 

  • tired [táiərd] : 「疲れた、しんどい、飽きた」
  • bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」
  • vision [víʒən] : 「視覚、視力、洞察力、見通し、展望」
  • different [dífərənt] : 「相違する、違っている、異なる」
  • clean [klíːn] : 「汚れていない、潔癖な、きれいな」
  • fresh [fréʃ] : 「新鮮な、未使用の」
  • forget [fərɡét] : 「〜を忘れる、〜を思い出せない」
  • pain [péin] : 「痛み、痛覚、疼痛、苦痛」
  • sorrow [sάrou] : 「悲しみ、悲哀、後悔、不幸、苦しみ」
  • saw [sɔ́ː] : 「seeの過去形」

❖ "To your tired eyes ~ "「あなたの疲れた目に、私が、異った世界のヴィジョンを見せてあげよう」。地獄の様相ばかりを見てきて疲れ果てたあなたの目に、天の王国のヴィジョン(情景)を見せてあげよう。"so new and clean ~ "「それは、あまりにも新しく、清潔で、新鮮なので、あなたは、あなたが以前見てきた痛みや悲しみを忘れてしまうだろう」。仏教的な言い方をすれば、そこは浄土ということになる。新しく、清潔で、新鮮な世界なのだ。苦も痛みも悲しみもない。幻想はすべて消滅し、真実だけが光り輝く世界である。イエスは、その天の王国、浄土世界のヴィジョンをあなたに見せてくれると言う。



Yet this a vision is which you must share with everyone you see, for otherwise you will behold it not. 

  • share [ʃέər] : 「分かち合う、共有する、共に味わう」
  • otherwise [ʌ́ðərwàiz] : 「さもなければ、そうしないと」
  • behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」

❖ "Yet this a vision is ~ "「しかし、このヴィジョンは、あなたが目にするすべての人達と分かち合わなくてはならないヴィジョンである」。"for otherwise ~ "「なぜなら、さもなければ、あなたはそのヴィジョンを見ることはないだろうからだ」。あなたが、排他的に、独占的に、天の王国を見ようとしてはいけない。あなたと同胞は自他一如であり、あなたの目を通して同胞はヴィジョンを見、同胞の目を通してあなたはヴィジョンを見るのである。いわば、浄土世界のヴィジョンを、神の子全体で分かち合うのだ。分かち合うことで、ヴィジョンは拡張増大する。天の王国の大パノラマが壮大に展開することとなる。



To give this gift is how to make it yours. And God ordained, in loving kindness, that it be for you.

  • ordain [ɔːrdéin] : 「定める、命じる、運命づける」
  • loving [lʌ́viŋ] : 「愛情を抱いた、愛情がある、愛情あふれる」
  • kindness [káindnis] : 「親切、思いやり」

❖ "To give this gift ~ "「この贈り物を与えることが、そのヴィジョンをあなたのものとする方法である」。"To give this gift"「この贈り物を与えること」とは、天の王国のヴィジョンを他者に与えること。排他的にならずに、同胞と共に、天の王国のヴィジョンを見ようとすること。その選択を、あなたが自由な意思をもって選んだとき、あなたは、天の王国のヴィジョンを見ることが出来る。天の王国への入城の切符を手に入れることが出来るのである。"And God ordained ~ "「神は、愛に満ちた優しさをもって、そのヴィジョンがあなたのものになるようにと定めたのだ」。ここの"it"を、天の王国のヴィジョンと解釈して訳してみたのだが、天の王国そのものであると解釈してもいい。天の王国は、神のみが住まう場所ではない。神が、神の子のために用意した安住の場所なのだ。あなたの故郷であり、帰り着くべき唯一の家である。そのように神は定めたのだ。あなたは、天の王国への回帰を運命づけられているのである。それに気付き、受け入れ、選択すること、そこからすべてが始まるのだ。
 
 
 


T-31.VIII.5:1 ~ T-31.VIII.6:5


5. Learn, then, the happy habit of response to all temptation to perceive yourself as weak and miserable with these words:
        I am as God created me. His Son can 
      suffer nothing. And I am His Son.

  • learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜に精通する」
  • habit [hǽbit] : 「習慣、癖、傾向、気質」
  • response [rispάns] : 「反応、反響、返答、回答」
  • temptation [temptéiʃən] : 「誘惑、衝動、誘惑物」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、」
  • weak [wíːk] : 「弱い、弱った、衰えた、弱体な、無力な」
  • miserable [mízərəbl] : 「惨めな、悲惨な、不幸な、哀れな」
  • create [kriéit] : 「創造する、創り出す」
  • suffer [sʌ́fər] : 「苦しむ、経験する、被る」

❖ "Learn, then, the happy ~ "「そこで、次の言葉を口に出して、あなた自身を弱く惨めな者と知覚したくなるあらゆる誘惑に反応出来る、幸せな習慣を学び取りなさい」。"I am as God ~ "「私は、神が私を創造したままの私である」。"His Son can ~ "「神の子は、どんな苦しみも被(こうむ)ることは出来ない」。"And I am ~ "「そして、私は、その神の子である」。エゴは、あなたを幻想に留め置くために、様々な誘惑を仕掛けてくる。その誘惑に負けたあなたが経験するものは、すべて苦と痛みであり、自分が弱く惨めな人間だと感じさせるものばかりであった。しかし、そんな時こそ、誘惑に負けない反応を習慣的に身に付けよう。次のように口ずさめばいい。自分は神の創造した神の子であり、神の子は苦悩を背負うことはないのだ、と。



Thus is Christ's strength invited to prevail, replacing all your weakness with the strength that comes from God and that can never fail. 

  • thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」
  • strength [stréŋkθ] : 「力、強さ、体力」
  • invite [inváit] : 「招待する、招く、〜を頼む、懇願する」
  • prevail [privéil] : 「勝つ、勝る、勝利を得る」
  • replace [ripléis] : 「〜を取り替える、〜を置き換える、〜を交換する」
  • weakness [wíːknis] : 「弱さ、弱いこと、虚弱、脆弱性」
  • fail [féil] : 「失敗する、しくじる」

❖ "Thus is Christ's strength ~ "「こうして、(エゴの誘惑に)打ち勝つために、キリストの力が招き入れられることになる」。"Christ's strength"「キリストの力」とは、実相的なパワーのことで、幻想を消滅させる力である。真実を真実たらしめる力である。もちろん、あなたが自分の自由意思で、キリストの力を招き入れたのだ。正しい選択をしたのだ。"replacing all your ~ "「そして、あなたのすべての弱さは、神からやって来る力、決してやり損ねたりしない力によって、置き換えられるのである」。幻想に過ぎないあなたの弱さが、実相の力、つまり神が与えてくれたパワーによって置き換えられ、そして、消滅させられるのだ。それが失敗することは、決してない。なぜなら、真実が現実化しないことは不可能であり、神の辞書に失敗という文字はないからだ。



And thus are miracles as natural as fear and agony appeared to be before the choice for holiness was made. 

  • miracle [mírəkl] : 「奇跡、驚くべきこと、奇跡的な出来事」
  • natural [nǽtʃərəl] : 「自然の、普通の、ありのままの、当然の」
  • fear [fíər] : 「恐れ、恐怖」
  • agony [ǽɡəni] : 「激しい苦痛、苦悶、苦しみ」
  • appear [əpíər] : 「〜のように見える、〜と思われる、〜らしい」
  • choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
  • holiness [hóulinis] : 「神聖、高潔」

❖ "And thus are miracles ~ "「こうして、神聖さを選び取る前は、恐れと苦悩が自然に見えたように、(今は)奇跡が自然なものになる」。誘惑に屈して幻想を選択した結果が恐れと苦悩であった。しかし今、キリストの力という神聖さを選択した結果、その幻想に過ぎない恐れと苦悩が消滅するという奇跡が、実に自然に見えてくる。奇跡とは、幻想の消滅であり、真実の現れに過ぎないからだ。奇跡は、一番自然な現象なのだ。



For in that choice are false distinctions gone, illusory alternatives laid by, and nothing left to interfere with truth.

  • false [fɔ́ːls] : 「うその、虚偽の、誤った、本物でない、偽の」
  • distinction [distíŋkʃən] : 「差異、区別、特徴、特質」
  • gone [ɡɔ́ːn] : 「goの過去分詞形」
  • illusory [ilúːsəri] : 「幻影の、幻想の、錯覚の」
  • alternative [ɔːltə́ːrnətiv] : 「選択肢、取って代わるもの、代替手段」
  • laid [léid] : 「layの過去・過去分詞形」
  • lay [léi] : 「置く、横たえる、寝かせる」
  • lay by : 「脇に置く、捨てる、諦める」
  • left [léft] : 「leaveの過去・過去分詞形」
  • leave [líːv] : 「〜を残す、置きっぱなしにする、置き忘れる」
  • interfere [ìntərfíər] : 「邪魔をする、妨げる、遅らせる」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」

❖ "For in that choice ~ "「なぜなら、その選択によって、誤った区別が去り、幻想の選択肢が捨てられ、」"and nothing left ~ "「真実を邪魔する何ものも残されないからだ」。ここの"false distinctions"「誤った区別」とは、恐れ、痛み、苦、憎悪、怒り、嫉妬、悲しみ、等々の悪感情が、個々別々に見えていたが、という意味合い。しかし、そのすべてが幻想という一つの原因に根ざしたものだと知ったのだ。分離も区別もないと知ったのだ。その結果、二度と幻想を選択しない、という決意が生まれたのである。もはや、何ものにも、真実は邪魔されることはない。真実が、明瞭にヴィジョンされるようになったのだ。



6. You are as God created you, and so is every living thing you look upon, regardless of the images you see. 

  • living thing : 「生き物、生物」
  • look upon : 「〜を見る」
  • regardless of : 「〜にかかわらず」
  • image [ímidʒ] : 「イメージ、画像、像、映像」

❖ "You are as God ~ "「あなたは、神があなたを創造した、そのままのあなたである」。"and so is every ~ "「そして、あなたが目にする生きとし生けるものすべても、あなたの目にどんなイメージとして映ろうとも、同様である」。命は、それがどんな形をとろうが(regardless of the images you see)、命として同等である。可愛い小鳥も、怖いワニも、物静かなシダも、愉快なミジンコも、命としてはそこに区別はない。神が平等に創造した命である。もちろん、神の子としてのあなたの命も同様である。言い換えれば、命は分裂などしておらず、実相世界では単一の存在である。だから、命に序列など存在しないのだ。
蛇足になるが、ここで言う命とは、死に至る命のことではない。肉体的な命ではない。命がとる形など幻想だのだ(regardless of the images you see)。命とは、実相的に永遠不変であって、分裂の出来ない単一の存在である。命とは、神の息吹のことだ。神の愛の煌(きら)めきである。神の放つ光なのだ。古今東西、多くの愚か者が永遠の命を手に入れようと不老長寿の魔法(薬)を求めた。しかし、真実は、不老長寿は、実は彼らの心の中にこそ存在したのだ。永遠は、形(肉体)に宿ることは出来ない。真実が幻想を宿とすることは不可能なのだ。



What you behold as sickness and as pain, as weakness and as suffering and loss, is but temptation to perceive yourself defenseless and in hell. 

  • behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」
  • sickness [síknis] : 「病気」
  • pain [péin] : 「痛み、痛覚、疼痛、苦痛」
  • suffering [sʌ́fəriŋ] : 「苦しみ、苦痛、悩み」
  • loss [lɔ́s] : 「失うこと、喪失、紛失」
  • temptation [temptéiʃən] : 「誘惑、衝動、誘惑物」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • defenseless [difénslis] : 「無防備の、防御手段がない」
  • hell [hél] : 「地獄、生き地獄」

❖ "What you behold ~ " 「あなたが、(何かを)病として見ること、痛みとして、弱さとして、苦痛として、喪失として見ることは、あなた自身を無防備で、地獄に住む者と知覚する誘惑に過ぎない」。あなたの肉体的な感覚器官が、ある対象を病であるとか苦痛であるとか、あるいは弱さや喪失と知覚したなら、それはあなたが幻想に騙されている証拠であって、あなた自身が、痛みにや苦に対して無防備な地獄の住人と見なしていることを意味する。エゴが仕掛ける幻想の誘惑に負けている証拠だ。



Yield not to this, and you will see all pain, in every form, wherever it occurs, but disappear as mists before the sun. 

  • yield [jíːld] : 「降伏する、屈服する」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造、姿」
  • wherever [hwεərévər] : 「どこへ〜しても、どこで〜であろうとも」
  • occur [əkə́ːr] : 「起こる、発生する、生じる」
  • disappear [dìsəpíər] : 「存在しなくなる、なくなる、消滅する」
  • mist [míst] : 「霧、かすみ、もや」

❖ "Yield not to this ~ "「こんな誘惑に屈してはいけない」。"and you will ~ "「屈しなければ、あなたは、痛みがどんな形をとろうが、どこで起きようが、太陽の前で霧が消滅するように、すべての痛みが消滅するのを目撃するだろう」。幻想に引き込まれる誘惑に負けさえしなければ、幻想は自ら消滅していくのだ。太陽という真実の光が霧という幻想を吹き消してしまうように、あらゆる痛みは消滅する。



A miracle has come to heal God's Son, and close the door upon his dreams of weakness, opening the way to his salvation and release. 

  • heal [híːl] : 「治す、治癒する、治療する、癒やす、救う」
  • close [klóuz] : 「閉じる、閉める、閉鎖する、封鎖する」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」
  • release [rilíːs] : 「釈放、救出、解放」

❖ "A miracle has come ~ "「奇跡が、神の子をヒーリングするためにやって来た」。今、ヒーリングという奇跡が起きる。"and close the door ~ "「神の子の弱き夢の扉を閉じ、」"opening the way ~ "「神の子の救いと解放への道を開くのだ」。くどいようだが、ACIMの言う奇跡とは、幻想からの解放、幻想からの目覚め、実相への目覚めを意味し、それがヒーリングである。空中浮遊を見せ物にする魔術が奇跡なのではない。お香を焚(た)いてストレスを取る癒しがヒーリングなのではない。もっとも、それもまた楽しいのだが、しかし、お遊びに過ぎない。



Choose once again what you would have him be, remembering that every choice you make establishes your own identity as you will see it and believe it is.

  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
  • once again : 「またしても、再度、いま一度、今度も」
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
  • choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
  • establish [istǽbliʃ] : 「確立する、成立させる、達成する」
  • identity [aidéntəti] : 「正体、身元、独自性、固有性、同一性」
  • believe [bilíːv] : 「信じる、真に受ける、確信する、信頼する」

❖ "Choose once again ~ "「〜を思い出しながら、あなたが、神の子がどうあって欲しいのか、もう一度、選択しなさい」。"remembering that ~ "「あなたが選択する毎に、あなたがそれを見て信じた通りに、あなた自身の正体を確立するのだと思い出しながら、」あなたが、神の子がどうあって欲しいのか、もう一度、選択しなさい。あなたが神の子を、猿から進化した動物と見て取ってそれを信じたなら、あなたは猿から進化した動物に過ぎない自分を確立し、神が創造した神聖な神の子だと見て取ってそれを信じたなら、あなたは神聖な神の子として自己を確立する。あなたが選択したままに、自己が現実化するのだ。夢を見続けていたいなら、それを選択すればいい。夢から目覚めたいなら、それを選択すればいい。あなたが選択した方が現実化する。つまり、そのどちらも、実相的には既に起きてしまっていて、いわばビデオに記録されていると思えばいい。どちらかのビデオを選択して、あなたは再生させるのだ。それによって、あなたの運命は決まる。運命は既に決まっている。しかし、選択するのはあなた自身なのだ。あなたの自由意思で選ばなくてはいけない。神は決して強制しない。急(せ)かせることもない。神はただ静かに待っている。
 
 
 


T-31.VIII.3:1 ~ T-31.VIII.4:6


3. Trials are but lessons that you failed to learn presented once again, so where you made a faulty choice before you now can make a better one, and thus escape all pain that what you chose before has brought to you. 

  • trial [tráiəl] : 「試練、苦難、努力、取り組み」
  • fail [féil] : 「〜しそこなう、履行しない」
  • present [préznt] : 「示す、提起する、渡す、提示する」
  • once again : 「またしても、再度、もう一度」
  • faulty [fɔ́ːlti] : 「欠陥のある、不完全な、誤った」
  • before [bifɔ́ːr] : 「以前に、前に、早く、先に」
  • choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
  • better [bétər] : 「より良い、より望ましい」
  • thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」
  • escape [iskéip] : 「逃げる、ずらかる、脱出する、抜ける」
  • pain [péin] : 「痛み、痛覚、疼痛」
  • chose [tʃóuz] : 「chooseの過去形」
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
  • brought [brɔ́ːt] : 「bringの過去・過去分詞形」
  • bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」

❖ "Trials are but ~ "「試練とは、あなたが学び損(そこ)ねたレッスンがもう一度提示されたということなのだ」。あなたを実相的に進歩させるべきレッスンが、運命という形をとってあなたに与えられるのだが、それを学び損ねたとき、同様のレッスンがいつか再び、あなたに運命として提示される。それが、試練や苦難の様相を帯びて、あなたの目には映るのだ。しかし、試練や苦難は、あなたにとって再び学び直すことの出来る絶好のチャンスなのだ。"so where you ~ "「そこで、以前、あなたが誤った選択をした場所で、今や、より良い選択が出来る」。以前は、エゴの誘惑に負けて幻想を選択してしまったが、今度こそ、ホーリー・スピリットの導きに従って実相を選択すればいい。"and thus escape ~ "「こうして、以前あなたが選択したあらゆる痛みからの脱出が、あなたにもたらされることになる」。エゴの誘惑に負けて幻想を選択した結果が、絶えざる苦と痛みであった。しかし、ホーリー・スピリットの導きに従って実相を選択すれば、その幻想の苦と痛みから、あなたは脱出することが出来る。苦と痛みからの救いは、あなた自身が選択するものなのだ。



In every difficulty, all distress, and each perplexity Christ calls to you and gently says, "My brother, choose again. "

  • difficulty [dífikʌ̀lti] : 「困難、難事、難儀、面倒なこと、問題」
  • distress [distrés] : 「苦悩、悲嘆、苦痛、悩み、嘆き」
  • perplexity [pərpléksəti] : 「当惑、途方に暮れること、混乱、紛糾、難局、難問」
  • gently [dʒéntli] : 「親切に、静かに、優しく、穏やかに」

❖ "In every difficulty ~ "「あらゆる困難、すべての苦悩、そして、一つ一つの難局の中でこそ、キリストはあなたに呼びかけ、次のように優しく言う」。"My brother, ~ "「『我が同胞よ、もう一度、選択しなさい』」。自ら救いを選択した者には、キリストが出現する。もちろん、天から降りてくるのではない。あなたの心の中にキリストが見えてくるのだ。そのキリスト、救い主が、あなたに優しく語りかける。「もう一度、選択しなさい」。今度こそ、ホーリー・スピリットの導きに従って実相を選択しなさい。エゴの誘惑に負けてはいけない。そろそろ、幻想の茶番劇に幕を下ろしてもいい頃ではないか。



He would not leave one source of pain unhealed, nor any image left to veil the truth. 

  • leave [líːv] : 「〜を残す、置きっぱなしにする、置き忘れる」
  • source [sɔ́ːrs] : 「もと、源、起源」
  • unhealed [ʌnhíːld] : 「治癒していない、未治癒の」
  • image [ímidʒ] : 「イメージ、画像、像、映像」
  • left [léft] : 「leaveの過去・過去分詞形」
  • veil [véil] : 「〜を覆う、〜を隠す」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」

❖ "He would not ~ "「キリストは、痛みの源の、ただの一つでさえ、癒されないままに取り残すことはない」。"nor any image ~ "「どんな(幻想の)イメージも、真実を覆い隠したままにはしない」。キリストのヒーリングは、幻想を消滅させることである。あらゆる痛み、その原因は、幻想に根ざしている。あらゆるイメージは幻想である。そのすべての幻想を、キリストは消し去ってくれる。実相的ヒーリングは奇跡である。しかし、これを選択するのは、もちろん、あなたなのだ。あなたの自由意思による選択なくして、奇跡は起きない。キリストの出現はない。



He would not leave you comfortless, alone in dreams of hell, but would release your mind from everything that hides His face from you. 

  • leave [líːv] : 「ある状態のままにしておく」
  • comfortless [kʌ́mfərtlis] : 「慰めにならない、悲しみを抱いたままの、わびしい」
  • alone [əlóun] : 「独りで、孤立して」
  • hell [hél] : 「地獄、生き地獄」
  • release [rilíːs] : 「解除する、釈放する、自由にする、解放する」
  • hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」

❖ "He would not ~ "「キリストは、あなたを侘(わ)びしいままに捨て置かないし、地獄の夢の中に一人置き去りにしたりしない」。"but would release ~ "「キリストは、キリストの顔をあなたから隠していたあらゆるものから、あなたの心を解放するだろう」。地獄であるこの幻想世界に生きる侘びしさから、キリストはあなたを救い出してくれる。幻想が消滅するからだ。その幻想が、あなたの目からキリストの顔を隠してきたものなのだ。もし今、あなたの心の中にキリストの顔が見えないなら、あなたの目は幻想のベールで覆われている。



His Holiness is yours because He is the only power that is real in you. 

  • holiness [hóulinəs] : 「神聖、高潔」
  • power [páuər] : 「力、能力、勢力」
  • real [ríəl] : 「実在する、現実の、実際の、本物の」

❖ "His Holiness is yours ~ "「キリストの神聖さは、あなたの神聖さある」。"because He is ~ "「キリストこそ、あなたの心の中の実在するただ一つのパワーだからだ」。"real"とは、実在であり、現実であり、実相であり、真実である、ということ。したがって、キリストこそ、実在するパワーであり、現実のパワーであり、実相的なパワーであり、真実のパワーだ。実体こそが、パワーを持ち得るのだ。幻想がどんなにパワフルに見えようが、エネルギッシュに見えようが、その力もエネルギーも幻想に過ぎない。エネルギーは幻想なのだ。幻想の物体に変化をもたらすものがエネルギーであり、実相の心を動かすものがパワーである。したがって、エネルギーは幻想であり、パワーは実相だ。そして、実相のパワーの、最も強い実体が愛である。
余談になるが、実相の光はエネルギーをもたない。つまり、実相の光は電磁波ではない。実相の光は実相のパワーをもつだけなのだ。愛と言ってもいい。そのパワーの実体を、幻想世界から眺めれば(幻想化すれば)、電磁波として観測され、エネルギーが観測される、という話しである。気もまた、エネルギーではない。パワーである。あなたが愛に心を揺さぶられるとき、あなたは実相の光に接したのであり、実相の光を『見』たのだ。そのとき、あなたの体から強烈な気が発せられる。それもまた、愛の光であり、あなたはパワーに包まれたことになる。仏の後光は、そういうものである。光輪である。



His strength is yours because He is the Self that God created as His only Son.

  • strength [stréŋkθ] : 「力、強さ、体力、強み、長所」
  • create [kriéit] : 「創造する、創り出す」

❖ "His strength is ~ "「キリストの力は、あなたの力である」。もちろん、ここの『力』とは、物理的な力を意味してはない。実相的なパワーのもつ実行力のことだ。愛の作用力とでも言ったらいいか・・・。心を感動させる、その力だ。"because He is ~ "「なぜなら、キリストは、神が、神の唯一の子として創造した自己だからである」。神は神の子だけを創造した。その神の子の、ある側面がキリストであり、またある側面がホーリー・スピリットである。神の子が神から分離したとき、神の子は、その二つの側面を自分自身から剥離し、手放したのだ。あたかも、キリストとホーリー・スピリットを、神の子とは別の存在として扱うようになったのだ。いや、むしろ、手放して忘れ去ってしまったと言った方が正しい。しかし今、神の子であるあなたは、自分自身がキリストであることを思い出した。あなたに、キリストのパワーと力が蘇ったのだ。



4. The images you make cannot prevail against what God Himself would have you be. 

  • prevail [privéil] : 「勝つ、勝る、勝利を得る」
  • prevail against : 「〜に打ち勝つ、〜をしのぐ」

❖ "The images you ~ "「あなたが作ったイメージは、神自身があなたにこうなって欲しいと望んだ実体に対抗して、打ち勝つことは不可能だ」。神は、神の子を実相的な実体として創造したのだ。神は夢を見ない。その実体が、夢に過ぎないイメージに負けることなど不可能なのだ。幻想は実相に打ち勝つことは出来ない。



Be never fearful of temptation, then, but see it as it is; another chance to choose again, and let Christ's strength prevail in every circumstance and every place you raised an image of yourself before. 

  • fearful [fíərfəl] : 「おびえている、心配そうな」
  • fearful of : 「〜を恐れて」
  • temptation [temptéiʃən] : 「誘惑、衝動、誘惑物」
  • another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」
  • chance [tʃǽns] : 「チャンス、好機、機会」
  • circumstance [sə́ːrkəmstæ̀ns] : 「周囲の事情、環境、状況」
  • raise [réiz] : 「〜を育てる、引き起こす、膨らませる」

❖ "Be never fearful ~ "「誘惑を恐れてはいけない」。"then, but see ~ "「恐れずに、誘惑をありのままに見ればいいのだ」。"another chance ~ "「つまり、誘惑を、再び選択出来るチャンスだと思えばいい」。"and let Christ's strength ~ "「そして、以前、あなた自身のイメージを立ち上げたあらゆる場所、あらゆる状況に対して、キリストの力が打ち勝つようにさせるチャンスだと思えばいい」。"temptation"「誘惑」とは、エゴの誘いであり、あなたを幻想に留め置こうとする誘惑である。あなたが誘惑に負けそうになったら、その誘惑を恐れることなくありのままに見て、そして、チャンスだと思えばいい。あなたが勝手に描いた自己概念(イメージ)を取り消しに出来るチャンスであり、エゴを駆逐出来る最大のチャンスなのだ。あなたの心の中のキリストに目覚め、キリストのパワーと力をあなたのものとして再生出来る最大のチャンスなのである。



For what appears to hide the face of Christ is powerless before His majesty, and disappears before His holy sight. 

  • appear [əpíər] : 「〜のように見える、〜と思われる」
  • hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」
  • powerless [páuərlis] : 「無力な、非力な」
  • majesty [mǽdʒəsti] : 「尊厳、威厳」
  • disappear [dìsəpíər] : 「存在しなくなる、なくなる、消滅する」
  • holy [hóuli] : 「神聖な、聖なる」
  • sight [sáit] : 「景色、眺め、視野、視界、視力、視覚」

❖ "For what appears ~ "「なぜなら、キリストの顔を覆い隠しているように見えたものは、キリストの尊厳の前ではまったく非力(ひりき)であり、キリストの姿の前では、そんなものは消滅してしまうからだ」。キリストの顔を覆い隠していたものとは、もちろん幻想であり、幻想を誘惑に利用しているエゴである。したがって、本文は、エゴはキリストの尊厳の前ではまったく手も足も出ず、キリストの姿を見れば消滅するしかない、といい意味合いにも解釈出来る。
ところで、"majesty"は、訳せば「「尊厳、威厳」となるだろうが、英語圏外の者には把握しにくい言葉である。間違っても、"arrogance"「尊大」と取り違えてはいけない。神の威光を具えた神聖さ、と捉えたらどうであろうか? 威風堂々たる神聖さ。



The saviors of the world, who see like Him, are merely those who choose His strength instead of their own weakness, seen apart from Him. 

  • savior [séiviər] : 「救助者、救い手、救済者、救い主」
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
  • instead [instéd] of : 「〜の代わりに」
  • weakness [wíːknis] : 「弱さ、弱いこと、虚弱、脆弱性、衰弱」
  • apart from : 「〜から離れて、〜は別として、〜はさておき」

❖ "The saviors of ~ "「キリストと同じものの見方をする、世界を救う救い主は、キリストからかけ離れたところに見える彼らの弱さの代わりに、キリストの強さを選択した者達に過ぎないのだ」。"their own weakness, seen apart from Him"「キリストからかけ離れたところに見える彼らの弱さ」と訳してみたが、「キリストから離れているために生じた弱さ」という意味合い。要するに、キリストと縁もゆかりもない弱さ、ということ。エゴの誘惑に毒された弱さ、と思ってもいい。それを捨てて、キリストのパワーと力を勝ち取った者が、救い主となる。キリスト自身に生まれ変わるのだ。あなた自身が、そうなるのである。



They will redeem the world, for they are joined in all the power of the Will of God. And what they will is only what He wills.

  • redeem [ridíːm] : 「〜を救い出す、〜を罪から救う、〜の罪を贖う」
  • join [dʒɔ́in] : 「参加する、交わる、一緒になる」
  • will [wíl] : 「意志、願望、意欲」
  • will [wíl] : 「〜を望む、意図する、命ずる、決意する」

❖ "They will redeem ~ "「彼ら(救い主)は、世界を救うだろう」。世界を罪から救う、という意味合いであって、つまり、世界を罪という幻想から解放する、ということである。"for they are ~ "「なぜなら、彼らは、神の意思というあらゆるパワーに参加したからだ」。"all the power of the Will of God"「神の意思というあらゆるパワー」とは、神が意思した愛のパワーをもつ存在、ということであって、具体的には、キリストという存在であり、ホーリー・スピリットという存在である。簡単に言い直せば、本文は、「なぜなら、彼らは、神の意思を引き継いだ、愛というパワーをもった存在達と手を結んだのだから、彼らは世界を救うだろう」。"And what they ~ "「そして、彼らが意思することは、ただ、神が意思することになるだろう」。救い主となったあなたは、神の意思から外(はず)れることはない。神とともにあるからだ。キリストとなったあなたは、そういう生き方が出来るのである。そう生きることが、あなたがこの世に生まれてきた目的である。あなたは、それを誓って生まれ出てきた。それを思い出す時期ではないだろうか。心に問い掛けてみるべきだ。
 
 
 


T-31.VIII.1:1 ~ T-31.VIII.2:7



VIII. Choose Once Again
もう一度、選択しなさい



1. Temptation has one lesson it would teach, in all its forms, wherever it occurs. 

  • temptation [temptéiʃən] : 「誘惑、衝動、誘惑物」
  • teach [tíːtʃ] : 「〜を教える、指導する」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造、現れ、姿」
  • wherever [hwεərévər] : 「どこへ〜しても、どこで〜であろうとも」
  • occur [əkə́ːr] : 「起こる、発生する、生じる、現れる」

❖ "Temptation has one ~ "「誘惑には、それが教えようとする一つのレッスンがある」。"in all its ~ "「どんな形をとろうが、どこで起きようが」。ACIMで言う誘惑とは、幻想に留まろうとする衝動であるから、誘惑がどんな形をとろうが、どこで起きようが、その誘惑は、あなたが幻想にどっぷり浸(つ)かりきって、そこから抜けようとしない、という事実を教えている。具体的には、次の文章。



It would persuade the holy Son of God he is a body, born in what must die, unable to escape its frailty, and bound by what it orders him to feel. 

  • persuade [pərswéid] : 「説得する、説得して〜させる、信じ込ませる」
  • holy [hóuli] : 「神聖な、聖なる」
  • born [bɔ́ːrn] : 「生まれる、誕生する」
  • die [dái] : 「死ぬ、死亡する」
  • unable [ʌnéibl] to do : 「〜することができない」
  • escape [iskéip] : 「逃げる、ずらかる、脱出する、抜ける」
  • frailty [fréilti] : 「弱さ、もろさ」
  • bound [báund] : 「bindの過去・過去分詞形」
  • bind [báind] : 「縛る、結び付ける」
  • order [ɔ́ːrdər] : 「〜を命令する、命じる、指図する」
  • feel [fíːl] : 「感じがする、感じる」

❖ "It would persuade ~ "「誘惑は、神聖な神の子に、彼は肉体であり、死すべきものとして生まれ、脆(もろ)さから逃れることは出来ず、肉体が彼に感じさせるものによって縛りつけられている、と信じ込ませようとしている」。誘惑は、そのほとんどは、肉体的な欲を満足させたいという衝動である。肉体こそが実在である、という前提に立ってこそ、誘惑は存在する。したがって、肉体的な感覚器官が知覚する感覚から逃れることは出来ず、もちろん、肉体のもつ脆弱性、つまり、傷つきやすさ、病、そして死から逃れることも出来ない。



It sets the limits on what he can do; its power is the only strength he has; his grasp cannot exceed its tiny reach. 

  • limit [límit] : 「限度、制限」
  • power [páuər] : 「力、能力、勢力」
  • strength [stréŋkθ] : 「力、強さ、体力」
  • grasp [ɡrǽsp] : 「把握、理解、保持、支配」
  • exceed [iksíːd] : 「超える、上回る、突破する」
  • tiny [táini] : 「とても小さい、ちっぽけな」
  • reach [ríːtʃ] : 「届く距離、届く距離」

❖ "It sets the limits ~ "「肉体は、神の子が出来ることに限界を設ける」。神の子は、肉体が出来ること以上のことは出来ない。つまり、"its power is ~ "「肉体のもつパワーだけが、神の子のもつ力であり、」"his grasp cannot ~ "「肉体の手が届くちっぽけな範囲を越えて(何かを)把握することは不可能なのだ」。もっとも、この世界では、その肉体のもつ限界に挑戦することが美化されて、各種のスポーツが成立するわけで、オリンピックがもてはやされる所以(ゆえん)である。しかし、肉体のもつ限界に甘んじて、幻想の範囲に留まることは、エゴの誘惑に負けていることに変わりはない。



Would you be this, if Christ appeared to you in all His glory, asking you but this:
Choose once again if you would take your place
 among the saviors of the world, or would remain in 
hell, and hold your brothers there.
For He has come, and He is asking this.

  • appear [əpíər] : 「現れる、出現する、登場する」
  • glory [ɡlɔ́ːri] : 「栄光、称賛、名誉、誇り、壮観、荘厳」
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
  • once again : 「またしても、再度、またまた、またもや、もう一度」
  • take one's place : 「地位を占める、位置につく」
  • among [əmʌ́ŋ] : 「〜の間で、〜に囲まれて」
  • savior [séiviər] : 「救助者、救い手、救済者、救い主」
  • remain [riméin] : 「とどまる、残る、滞在する」
  • hell [hél] : 「地獄、生き地獄」
  • hold [hóuld] : 「とどめておく、拘束する、保持する」

❖ しかし、"Would you ~ "意訳する、「あなたは、次のような状況に置かれたら、どうであろうか」。"if Christ appeared ~ "「もし、キリストが、栄光に包まれながらあなたの目の前に現れ、次のようにあなたに頼んだら、(あなたはどうするだろうか)」。"Choose once again ~ "「あなたは、この世界の救い主としてあなたの立ち位置を確保したいのか、あるいは、この地獄の世界に、あなたの同胞を拘束しながら、留まっていたいのか、もう一度、選択しなさい」。"For He has ~ "「と言うのも、キリストはすでにやって来て、あなたに、そう頼んでいるのだ」。キリストが栄光に包まれながら現れたら、とあるが、キリストが天から降臨するという意味ではない。あなたの心の中に住まうキリストが、あなたの目に、栄光に包まれた姿で見えてきたら、という意味合いである。つまり、あなたが自身がキリストだと知ったなら、という意味だ。それでもなお、あなたはこの幻想世界に留まりたいのか、それとも、自分がキリストだと受け入れて、世界を救おうとするか。そのどちらかを、あなたは選択しなくてはならない。実相をとるか、幻想をとるか、再度、選択するのだ。キリストはすでにあなたの目の前に来ている。



2. How do you make the choice? How easily is this explained! You always choose between your weakness and the strength of Christ in you.

  • choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
  • easily [íːzili] : 「容易に、たやすく、苦もなく、気楽に、安易に」
  • explain [ikspléin] : 「〜を説明する、明らかにする」
  • always [ɔ́ːlweiz] : 「いつも、以前からずっと、常にいつでも」
  • between A and B : 「AとBとの間で」
  • weakness [wíːknis] : 「弱さ、弱いこと、虚弱、脆弱性」

❖ "How do you ~ "「どうやって、あなたはこの選択をするのだろうか」。"How easily is ~ "「これを説明するのは、実に簡単だ」。"You always choose ~ "「あなたは常に、あなたの弱さと、あなたの心の中のキリストのもつ強さの間で選択しているのだ」。"your weakness"「あなたの弱さ」とは、肉体を実在だと信じる誘惑に負けてしまう弱さのとこだ。肉体的な欲に負けてしまう弱さである。"the strength of Christ"「キリストの強さ」とは、幻想を幻想として認識し、それを赦す強さである。幻想を赦して、幻想を消滅させてしまう強さのことである。心の強さだ。あなたは日常において、常に、その両者の間で選択をしている。で、大方(おおかた)は、"your weakness"「あなたの弱さ」を選択してしまっている。



And what you choose is what you think is real. Simply by never using weakness to direct your actions, you have given it no power. 

  • real [ríəl] : 「実在する、現実の、実際の、本物の」
  • simply [símpli] : 「造作なく、たやすく、全く、とても、本当に」
  • direct [dirékt] : 「〜に〜するよう指示する、命令する」
  • action [ǽkʃən] : 「活動、行動、動き、動作」
  • given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」

❖ "And what you choose ~ "「そして、あなたが選んだものが、あなたが現実だと思うものになる」。あなたの弱さを選択したら、肉体的な幻想があなたの現実となり、キリストの強さを選択したなら、心の実相があなたの現実になる。現実を選択するものあなたなのだ。"Simply by never ~ "「ただ単に、あなたの行動を指図する弱さを使おうとしないことによって、あなたは、その弱さに力を与えることがなくなるのだ」。つまり、肉体の誘惑に負けなけらば、肉体にパワーを与えることもなくなる。幻想に騙されなければ、幻想に力を与えることもなくなるのだ。それを選択するのは、もちろん、あなた自身である。



And the light of Christ in you is given charge of everything you do. 

  • light [láit] : 「光、ライト、明かり」
  • charge [tʃάːrdʒ] : 「充電、帯電、電荷、監督、義務、責任」

❖ "And the light of ~ "意訳する、「そうすれば、あなたの心の中のキリストの光によって、あなたが行うことすべてがチャージ(充電)される」。つまり、あなたの行いのすべてが、キリストの光によって輝き出し、肉体の弱さを超越して、あなたは無限に強くなれるのだ。簡単に言えば、あなたの行いすべてがキリスト化される。あなたは、この世界の救い主として行動することになるのである。あなたが、キリストの栄光を発するのだ。



For you have brought your weakness unto Him, and He has given you His strength instead.

  • brought [brɔ́ːt] : 「bringの過去・過去分詞形」
  • bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」
  • instead [instéd] : 「代わりに、それよりむしろ」

❖ "For you have ~ " 直訳すると、「あなたの心の中のキリストの光が、あなたが行うことすべてに託されている」、「あなたが行うことすべての責任を負っている」となるが、ここは大いに意訳して、「なぜなら、あなたは、あなたの弱さをキリストに差し出し、代わりに、キリストがあなたにキリストの強さを与えたからだ」。あなたは、幻想という誘惑(あなたの弱さ)を放棄し、その代わりに、実相というパワー(心の力)をキリストからもらったのだ。チャージされたのだ。だから、あなたはキリストとして、パワフルな栄光を発し、この世界の救いの道を堂々と歩むことになる。そこには恐れはない。なぜなら、あなたには、実相的な無限のパワー(本当の強さ)が与えられたからだ。
 
 
 



T-31.VII.12:1 ~ T-31.VII.13:7


12. Whatever form temptation seems to take, it always but reflects a wish to be a self that you are not. 

  • whatever [hwʌtévər] : 「どんな〜が〜でも」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造」
  • temptation [temptéiʃən] : 「誘惑、衝動、誘惑物」
  • always [ɔ́ːlweiz] : 「いつも、以前からずっと、常にいつでも」
  • reflect [riflékt] : 「〜を映す、示す、反映する」
  • wish [wíʃ] : 「願い、望みの物、願望、希望」

❖ "Whatever form ~ "「誘惑が、たとえどんな形をとっているかのように見えても、」"it always but ~ "「それは常に、あなたではない自分になりたいと望む願望を表している」。ここの"temptation"「誘惑」とは、前々段落にあった誘惑のことで、"What is temptation but the wish to stay in hell and misery?"という文章を思い出してもらいたい。一言で言えば、幻想に留まりたいと思う誘惑のことだ。幻想の自分自身になりたいと望むのだから、当然、それは本当のあなたではない。



And from that wish a concept rises, teaching that you are the thing you wish to be. 

  • concept [kάnsept] : 「概念、観念」
  • rise [ráiz] : 「立ち上がる、起立する、 発生する」
  • wish [wíʃ] : 「望む、祈る」

❖ "And from that ~ "「そんな望みから、(自己)概念が生じてくる」。たとえば、他者を権力で支配したいと望めば、その思いが、権力者という自己概念をあなたに生じさせるのだ。"teaching that ~ "「その概念が、あなたがなりたいと願っているものになると教えている」。あなたの自己概念があなたを形作っていく。



It will remain your concept of yourself until the wish that fathered it no longer is held dear. 

  • remain [riméin] : 「依然として〜のままである」
  • until [əntíl] : 「〜する時まで」
  • father [fάːðər] : 「〜を生み出す、〜の父親になる」
  • no longer : 「もはや〜でない」
  • held [héld] : 「holdの過去形」
  • hold [hóuld] : 「心に抱く、保持する、持続する」
  • dear [díər] : 「親愛な、いとしい、かわいい、敬愛する、大切な」
  • hold dear : 「惜しむ、可愛がる」

❖ "It will remain your ~ "「概念を生み出した望みがもはや可愛がられなくなるまで、その概念があなたの自己概念として留まることになる」。したがって、たとえば、他者を権力で支配したいという望みが薄れて、今度は、高価な物に囲まれて生きたいと願えば、あなたは権力者という自己概念を捨てて、大金をため込む守銭奴とい自己概念を持つことになる。こういう誘惑は、変化流動し、留まることがない。すべて幻想であり、本当の自分自身に行き着くことはない。



But while you cherish it, you will behold your brother in the likeness of the self whose image has the wish begot of you. 

  • while [hwáil] : 「〜の間ずっと、〜する間に、その間に」
  • cherish [tʃériʃ] : 「〜を大事にする、大切にする」
  • behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」
  • likeness [láiknis] : 「似ていること、類似」
  • in the likeness of : 「〜と偽って、見せ掛けて、見せ掛け、うわべ」
  • image [ímidʒ] : 「印象、心象、画像、像、映像」
  • begot [bigɑ́t] : 「begetの過去・過去分詞形」
  • beget [biɡét] : 「〜を生じさせる、引き起こす、来たす」

❖ "But while you ~ "「しかし、あなたが、そんな自己概念を大切にしている間は、」"you will behold ~ "意訳する、「あなたは、あなたから生じた望み通りのイメージをもつ、あなたにそっくりな者として、同胞を見続けることになろう」。たとえば、他者を権力で支配したいと望めば、その思いが、権力者という自己概念をあなたに生じさせ、それと同時に、同胞もまた、あなたの目には、権力者という自己概念をもつ者に見えてくるのだ。あなたとそっくりなイメージをもつ同胞となる。同胞は、あなたの姿を映す鏡であるから、当然である。あなたが、大金をため込む守銭奴とい自己概念を持てば、同胞も守銭奴のように見えてくるのだ。同じ者同士に見えてくるから、弱肉強食の世界が生み出される。勝つか負けるかの世界になるのだ。



For seeing can but represent a wish, because it has no power to create. 

  • represent [rèprizént] : 「表す、示す、象徴する、意味する」
  • power [páuər] : 「力、能力、勢力」
  • create [kriéit] : 「創造する、創り出す」

❖ "For seeing can ~ "「なぜなら、見ることは、望みを表しているからだ」。あなたは、見たいと思うものを見るのである。"because it has ~ "「なぜなら、見ることは、創造するパワーをもっていないからだ」。想念や思い、願いは現実化するのだが、これには二種類あると思っていい。一つは、実相的な真実を願う思いであり、愛や喜びを願えば、それは真実の創造として実在化する。一方、幻想的な虚偽を願う思いは、幻想としてのイメージを生むだけであって、目には見えるが実在化はしない。幻(まぼろし)が見えてくるだけだ。それは創造などではない。実体がないからだ。たとえば、他者を権力で支配したいと望めば、あなたの目に権力者という自分が見えてくるだろう。現実化するだろうが、所詮、それは幻想に過ぎず、権力者という自分を実相的に創造したことではないのだ。実相世界には権力などと概念はないから、権力者が創造される道理はない。余談になるが、万能の神を、生殺与奪の権利をもつ絶対的な権力者と見立てる宗教は、したがって、似非宗教である。審判する神を描いてみせる宗教もまがい物だ。天の王国には、権力とか審判といかいう概念自体が存在しないからだ。



Yet it can look with love or look with hate, depending only on the simple choice of whether you would join with what you see, or keep yourself apart and separate.

  • hate [héit] : 「憎悪、憎しみ、嫌悪」
  • depend [dipénd] on : 「〜によって決まる、〜次第である」
  • simple [símpl] : 「単純な、複雑でない、普通の」
  • choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
  • whether [hwéðər] : 「〜かどうか、〜であろうとなかろうと」
  • join [dʒɔ́in] : 「交わる、一緒になる」
  • apart [əpάːrt] : 「離れて、離ればなれで、バラバラに、別々に」
  • separate [sépərèit] : 「分派した、独立した、分離する」

❖ "Yet it can look with ~ "「しかし、見ることは、愛をもって見ることも、憎しみをもって見ることも可能だ」。つまり、実相的な望みをもって見ることも、幻想的な望みをもって見ることも可能なのだ。前者は実在を創造し、後者は単なる幻(イメージ)を映し出す。"depending only on ~ "「それは、あなたが見る者と結合したいと思うか、あなた自身を引き離して分離したいと願うか、そういう単純な選択に依存している」。あなたが目にする同胞を、自他一如と認識して結合へ向かうことを選択するか、同胞を肉体と見て分離を助長する方向へ向かうことを選択するかで、あなたのものの見方は180度異ってくる。実相へ向かうか幻想へ向かうか、あなたの選択次第なのだ。実相へ向かえば、あなたは真実を創造することが出来、幻想へ向かえば変化流動して崩壊と死へ向かう幻に翻弄されることになる。



13. The savior's vision is as innocent of what your brother is as it is free of any judgment made upon yourself. It sees no past in anyone at all. 

  • savior [séiviər] : 「救助者、救い手、救済者、救い主」
  • vision [víʒən] : 「洞察力、想像力、考え方、視覚、視力」
  • innocent [ínəsənt] : 「無実の、潔白な、純真な、無邪気な」
  • be innocent of : 「無罪の、〜の罪を犯していない」
  • free of : 「ない、免除されている」
  • judgment [dʒʌ́dʒmənt] : 「判断、判断力、意見、分別」
  • past [pǽst] : 「過去、昔」
  • at all : 「全く〜ない、全然〜ない、少しも〜ない」

❖ "The savior's vision is ~ "「救い主のヴィジョンは、」つまり、キリストの実相的なものの見方は、"is as innocent of ~ "「あなたの同胞が何であるかということに関して罪を犯していないし」、簡単に言えば、誤った見方をしていない、ということ。同胞の本当の姿を見ている、ということ。"as it is free of ~ "「同時に、あなた自身にいかなる判断も下したりしない」。理性的判断や善悪判断から超越している、ということ。既成事実を基にして、見たり判断したりすることはないのだ。今現在の潔白な姿だけを見てとる。したがって、"It sees no past ~ "「救い主のヴィジョンは、誰の中にも、まったく、過去の一部さえ見ることはない」。実相は無時間であり、過去現在未来はない。実相的ヴィジョンもまた、過去を基準に見るようなことは決してない。今、この瞬間が存在のすべてである。



And thus it serves a wholly open mind, unclouded by old concepts, and prepared to look on only what the present holds. 

  • thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」
  • serve [sə́ːrv] : 「〜に仕える、〜のために働く、〜に役立つ」
  • wholly [hóulli] : 「完全に、全く、全体として、全体的に、すっかり」
  • uncloud [ʌnkláud] : 「〜から雲を取り除く、〜を明確にする」
  • prepare [pripέər] : 「〜を準備する、用意する、支度する、〜整備する」
  • present [préznt] : 「今、現在」

❖ "And thus it serves ~ "「したがって、救い主のヴィジョンは、完全にオープンな心のために働く」。つまり、何ものにも捕われないオープンな心に、救い主のヴィジョンが宿るということ。あなたの心の最も神聖で純粋な部分にホーリー・スピリットが宿り、そのホーリー・スピリットのももの見方が、救い主のヴィジョンである。"unclouded by old ~ " 「それは、古い概念で曇らせられることもなく、」"and prepared ~ "「現在が何を保持しているか、ということだけに目を向ける用意が出来ている」。過去の産物である古い概念に左右されることはなく、この瞬間の姿だけを見ることに専心する。



It cannot judge because it does not know. And recognizing this, it merely asks, "What is the meaning of what I behold? " Then is the answer given. 

  • judge [dʒʌ́dʒ] : 「判断する、〜だと思う」
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「認める、受け入れる、〜を認識する」
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
  • meaning [míːniŋ] : 「意味、意義、意図、真意」
  • answer [ǽnsər] : 「答え、回答、返事、応答」
  • given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」

❖ "It cannot judge ~ "「救い主のヴィジョンが判断する可能性はない」。判断という範疇(はんちゅう)を超越しているからだ。"because it does ~ "「なぜなら、救い主のヴィジョンは、判断ということを知らないからだ」。実相世界には、判断といいう概念はない。叡智(knowledge)による直覚的、全的把握があるだけだ。"And recognizing ~ "「このことを認識しているので、救い主のヴィジョンはただ単に、次のように問い掛けるだけだ」。"What is the meaning ~ "「『私が目にしているものの意味は何であるか』」。"Then is the answer ~ "「すると、答えが与えられる」。答えるのは、叡智(knowledge)である。ここは、「意味は何であるか」と解釈するより、「意味があるのか」と捉えた方がいいかもしれない。つまり、実相的な意味があるのか、幻想として意味がないのか、という問い掛けである。真実か、虚偽かの問い掛けである。



And the door held open for the face of Christ to shine upon the one who asks, in innocence, to see beyond the veil of old ideas and ancient concepts held so long and dear against the vision of the Christ in you.

  • shine [ʃáin] : 「輝く、光る」
  • innocence [ínəsəns] : 「無罪、潔白、無邪気、無垢、純潔、純真」
  • beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて、〜を過ぎて、〜のかなたに」
  • veil [véil] : 「覆い隠すもの、ベール」
  • ancient [éinʃənt] : 「古代の、古くからの、古い、古びた」
  • dear [díər] : 「愛情こめて、やさしく」
  • against [əɡéinst] : 「〜に反対して、〜に逆らって、〜にそむいて」

❖ "And the door held ~ "ここは、"And the door will be held ~ "と言葉を補って意訳する、「そうすると、ドアが開かれてキリストの顔が現れ、〜したいと純真に頼んだ者に微笑みを返す」。"to see beyond ~ "「古い思いや古びた概念が長い間保持しベール、あなたの心の中のキリストのヴィジョンに対抗して大切にしてきたベールを超越して、その向こうを見たいと頼んだ」者に、キリストは微笑みを返す。古いベール、黒雲の幻想から目覚めたいと願った者に、キリストは微笑みかけ、あなたを幻想から救ってくれる。"the vision of the Christ in you"「あなたの心の中のキリストのヴィジョン」とあるように、キリストは遠い天から舞い降りてくる者ではなく、あなたの心の中にずっと生き続けてきた救い主なのだ。今、この瞬間も、あなたの心にキリストはいる。それに気付くこと、それを選択することが、あなたの役割なのだ。もちろん、自由な意思をもって選択しなくてはならない。そのとき初めて、心の中のキリストは、古いドアを開けてあなたの目の前に現れ、あなたに微笑みかけてくれるのである。
 
 
 


T-31.VII.10:1 ~ T-31.VII.11:7


10. What is temptation but the wish to stay in hell and misery? 

  • temptation [temptéiʃən] : 「誘惑、衝動、誘惑物」
  • wish [wíʃ] : 「願い、望みの物、願望、希望」
  • stay [stéi] : 「滞在する、留まる」
  • hell [hél] : 「地獄、生き地獄」
  • misery [mízəri] : 「悲惨、不幸、苦痛、惨めさ、窮状」

❖ "What is temptation ~ "「誘惑とは、地獄と惨めさに留まろうと願うことでなくて、いったい何だろう」。誘惑で一番強烈なのは、この幻想世界に留まって、幻想の中に埋没して生きることである。苦も痛みも、あたかも見慣れた風景となり、親しみさえ感じて手放そうとしない。実相的自己変革は恐ろしく思え、そんな急流に飲み込まれるくらいなら、だらだらと地獄の中で生きた方が安全だと思う。金を貯め、高価な物に囲まれて、家族と和気あいあいと暮らし、それなりの地位を得て他者から尊敬され、老後は海外旅行と高級ワインで時を楽しむ。少々寂しく孤独であり、活発に生きている実感がなくても、それが何だと言うのだろう。あるいは、他者を憎み、怒り、攻撃することは、ある意味で生きる活力だと思い、少々の心の痛みや苦は、むしろ好ましいとさえ思う。また、あるいは、絶望の人生は天が自分に与えた宿命だと諦めて、諦観の中に自己を埋没させて細々と生きる。屍(しかばね)として生きることが一番安全だと信じる。で、来世にラッキーな人生を期待するのだ。



And what could this give rise to but an image of yourself that can be miserable, and remain in hell and torment? 

  • give rise to : 「〜を引き起こす、〜を生じさせる」
  • image [ímidʒ] : 「画像、像、映像、印象、心象」
  • miserable [mízərəbl] : 「惨めな、わずかな、悲惨な、不幸な、哀れな」
  • remain [riméin] : 「とどまる、残る、滞在する」
  • torment [tɔːrmént] : 「苦痛、苦悩、拷問」

❖ "And what could this ~ "「こんな誘惑が、悲惨になり得るあなた自身のイメージを生み出し、地獄と苦悶に留め置こうとする以外に、いったい何を生み出すだろうか」。想念や思いは、必ず現実化する。この幻想世界は、あなたの心が生み出した幻想である。悲惨と苦悶を受け入れたなら、あなたの世界は悲惨と苦悶になるのだ。あなたの心が地獄を生み出すのである。



Who has learned to see his brother not as this has saved himself, and thus is he a savior to the rest. 

  • learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜であると分かる」
  • save [séiv] : 「救う、助ける」
  • thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」
  • savior [séiviər] : 「救い手、救済者、救い主」
  • rest [rést] : 「残り、その他、残った人たち、残りの部分」

❖ "Who has learned ~ "「同胞を、こんな(悲惨な)イメージとしてではなく見ることを学んだ者は、(それによって)自分自身を救ったことになり、」"and thus is he ~ "「したがって、他の者達の救い主となるのだ」。人間は、地獄の底にうごめくウジ虫などではないと達観出来た者、あるいは、実相的なヴィジョンをもって人間は神聖な神の子であると知った者は、自らキリストとなって自分自身を地獄から救い出し、他の多くの同胞を地獄から救い出せるのだ。



To everyone has God entrusted all, because a partial savior would be one who is but partly saved. 

  • entrust [intrʌ́st] : 「任せる、委ねる、委任する、委託する」
  • partial [pάːrʃəl] : 「部分的な、一部の、一部分の、不完全な、不公平な」
  • partly [pάːrtli] : 「一部分は、ある程度は、部分的に、一部は」

❖ "To everyone has ~ "「あらゆる人達に、神は、(救いの)すべてを任せた」。あなたも同胞も、共にキリストとなって、互いに互いを地獄の幻想世界から救い出す仕事を、神はすべての人間に任せた。愛をもって強く願ったのだ。そうでなかったら、どうして神は、あなたの心の中にホーリー・スピリットを使者として遣わしただろうか? "because a partial ~ "意訳する、「なぜなら、一部の者だけが救い主であったら、一部の者しか救われないからだ」。この世界で分離分裂した神の子ではあるが、本来は単一の存在である。分裂した一部の者だけが救われただけでは意味がないのだ。したがって、蛇足になるが、〜を信じた者だけが、神に救われて天国に昇れるなどとうそぶく宗教は真っ赤な似非宗教である。騙されてはいけない。エゴの教える宗教だ。



The holy ones whom God has given you to save are but everyone you meet or look upon, not knowing who they are; all those you saw an instant and forgot, and those you knew a long while since, and those you will yet meet; the unremembered and the not yet born. 

  • holy [hóuli] : 「神聖な、聖なる」
  • given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」
  • meet [míːt] : 「〜に会う、〜と会合する、〜と接触する」
  • look upon: 「〜を見る」
  • instant [ínstənt] : 「瞬間、一瞬」
  • forgot [fərɡάt] : 「forgetの過去・過去分詞形」
  • long while : 「久しく、長い間」
  • since [síns] : 「その後、それ以来」
  • unremembered [ʌnrimémbərd]: 「記憶されていない、想起不能の」
  • born [bɔ́ːrn] : 「生まれる、誕生する、産声を上げる」

❖ "The holy ones whom ~ "「あなたを救うために神があなたに与えた神聖なホーリー・スピリットは、あなたが出会う人達、誰かは知らなくても目にするすべての人達に過ぎないのだ」。神は、神の子の心の最も純粋で神聖な部分にホーリー・スピリットを遣わした。あなたと、心の中のホーリー・スピリットは不可分であり、同体なのだ。また、この幻想世界で分離しているかに見える多数の神の子は、実相的には単一の存在である。自他一如、多即一、なのだ。だから、当然、あなたが毎日出会い、目にする多数の人達は、あなたと同体の神の子であり、ホーリー・スピリットを心にもった、あるいはホーリー・スピリットと同体の存在なのである。"all those you ~ "「あなたは、その人達と一瞬出会い、そして忘れてしまった(かも知れない)」。"and those you ~ "「あるいは、出会って以来、ずっと知っている人達である(かも知れない)」。"and those you ~ "「あるいは、あなたがまだ出会っていない人達である(かも知れない)」。"the unremembered ~ "「記憶にない人達かも知れないし、まだ生まれて来ない人達かも知れない」。仏教では、袖触れ合うも他生の縁と言うが、あなたが出会った人達、あるいは出会う運命にある人達は、あなたと同様の神の子であり、ホーリー・スピリットであり、幻想から救い出すキリストであるのだ。もちろん、あなたと同体なのだ。他人などではない。袖触れ合うは縁も縁、あなた自身なのだから。



For God has given you His Son to save from every concept that he ever held.

  • concept [kάnsept] : 「概念、観念」
  • held [héld] : 「holdの過去形」
  • hold [hóuld] : 「心に抱く、保持する、持続する」

❖ "For God has given ~ "「なぜなら、神は、それまで抱いてきたあらゆる概念から救い出すために、神の子であるキリスト(ホーリー・スピリット)をあなたに与えたからだ」。ここで、"every concept that he ever held"とあって、あたかもキリストが抱いた概念を言っているように聞こえるが、キリストと同体であるあなたが抱いた自己概念のことである。神の子とキリストとホーリー・スピリットが渾然一体となって、こような表現になっていると思っていい。したがって、"given you His Son"という部分も、神の子をあなたに与えたとも読めるのだが、明らかに"His Son"はキリストのことであり、ホーリー・スピリットのことである。いずれ、あなたが抱き続けてきたあやゆる概念とは、この幻想世界に生きていて抱き続けてきた苦や痛みや恐れや罪や、そして、分離した肉体的存在だと信じていた自己概念のことであり、そのすべての思いから実相的な真実へと救い出すために、神はキリストをあなたに与えたのだ。しかも、そのキリストはあなた自身であり、あなたが毎日出会う同胞であり、未来の同胞でもあるのだ。



11. Yet while you wish to stay in hell, how could you be the savior of the Son of God? 

  • while [hwáil] : 「〜の間ずっと、〜する間に、その間に」
  • wish [wíʃ] : 「望む、祈る」

❖ "Yet while you wish ~ "「しかし、あなたが地獄に留まっていたいと願う間は、」"how could you ~ "「あなたは、どうして、神の子の救い主になれるだろうか」。ここは解説不要。



For holiness is seen through holy eyes that look upon the innocence within, and thus expect to see it everywhere. 

  • holiness [hóulinis] : 「神聖、高潔」
  • seen [síːn] : 「seeの過去分詞形」
  • through [θrúː] : 「〜を通じて、〜の手を経て、〜を介して」
  • innocence [ínəsəns] : 「無罪、潔白、無邪気、無垢、純潔」
  • within [wiðín] : 「内部で、内側は」
  • expect [ikspékt] : 「予期する、期待する」
  • everywhere [évrihwèər] : 「どこでも、どこにも」

❖ "For holiness is ~ "「なぜなら、神聖さというものは、心の内側の潔白さを見抜く神聖な目を通してだけ見ることが出来るからだ」。無辜(むこ)であることと神聖であることは同義語である。同時に、無辜である心が神聖さを感じ取り、神聖な心が無辜を知るのだ。他者が醜く見えるようでは、あなたの心は神聖だとは言いがたい。"and thus expect ~ "「したがって、神聖さは、あらゆる所に、潔白さを見たいと期待する」。だから、あなたが神聖であれば、周りのみんなが潔白な神の子に見えてくるはずなのだ。ところで、自分は悪いことをした経験があるから、どんなに頑張ってもその事実は消しようもなく、決して心は潔白だとは言えない、と思っている人もいるだろう。それは、完全に誤りである。この幻想世界でどんなに悪いことをしたとしても、それは夢の中の出来事であって、神の子の実相的な心が、そんな幻想の罪で汚れる分けがないのだ。



And so they call it forth in everyone they look upon, that he may be what they expect of him. 

  • call forth [fɔ́ːrθ] : 「〜を生じさせる〜を引き出す、〜を発揮させる、呼び起こす」

❖ "And so they call it ~ "「そうして、潔白さを見抜く目は、見る者すべてに神聖さを呼び起こす」。"that he may ~ "「その結果、すべての人が、期待した通りの者になるだろう」。いわば、神聖さや無辜性は同一の真実として分かち合われ、共鳴し、伝播していくものなのだ。罪の意識や憎しみが、誰か一人に集中し、その一点だけを焼け尽くすのと正反対である。



This is the savior's vision; that he see his innocence in all he looks upon, and see his own salvation everywhere. 

  • vision [víʒən] : 「視覚、視力、洞察力、想像力、展望、構想」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」

❖ "This is the savior's ~ "「これが、救い主のヴィジョンである」。これが、キリストのものの見方、実相的なヴィジョンである。"that he see his innocence ~ "「すなわち、救い主は、自分の無辜性を、目にする者すべての心の中に見るのである」。"and see his own ~ "「そして、自分自身の救いをあらゆる場所に見出すのだ」。キリストとなったあなたは、自分の心の中の神聖な目をもって同胞を見、そこに神聖な無辜性を発見する。そのとき、同胞はキリストとなって、あなたを救い出してくれるのだ。あなたと同胞は一体なのである。救いは一方的なものではない。分かち合って拡張増大させるものなのだ。なぜなら、それが真実のもつ法則だからだ。神の法である。ところで、蛇足になるが、ACIMは、救いに関して、ホーリー・スピリットに絶対他力せよ、と教えている。これは、矛盾した教えであろうか? いや、そうではないのだ。実は、実相世界のヴィジョンに照らしてみれば、絶対他力も絶対自力も、同一なのである。当たり前のことである。自も他も存在しない真実の世界に、他力と自力の区別があるはずがない。あなたが、心の中のホーリー・スピリットに救いを絶対他力した時、あなたは自分で自分を救うことになり、他者をも救うのである。他者を救う時、あなたは他力によって同胞から救われるのだ。両手を打った時、はたして音はどちらの手のひらから生じるか? 禅の世界に、そんな公案があったような・・・。



He holds no concept of himself between his calm and open eyes and what he sees. 

  • between [bitwíːn] A and B : 「AとBとの間に」
  • calm [kάːm] : 「穏やかな、静かな」

❖ "He holds no concept ~ "「救い主は、静かに見開いた目と彼が見るものの間に、彼自身の自己概念を保持することはない」。実相的なヴィジョンで見るとき、幻想のベールや黒雲は、その邪魔をすることはない。幻想の自己概念が、視力を奪うことも、視界を歪ませることもない。なぜなら、幻想のベールや黒雲も、幻想の自己概念も消滅してしまったからだ。心静かに、真実を目撃するだけなのだ。これがヴィジョンである。



He brings the light to what he looks upon, that he may see it as it really is.

  • bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」
  • light [láit] : 「光、ライト、明かり」
  • really [ríəli] : 「実際には、ほんとうは、確かに、本当に、真に」

❖ "He brings the light ~ "「救い主(キリスト)は、見るものに(実相の)光を当てる」。真実の光を当てて、ヴィジョンでものを見るということ。"that he may see ~ "「そのものを、ありのままに見るためである」。真実を真実のままに見るために、善悪や美醜の判断もなく、ただひたすら心を静めて、ありもままを見るのだ。禅における達観である。
 
 
 




T-31.VII.8:1 ~ T-31.VII.9:3


8. Behold your role within the universe! To every part of true creation has the Lord of Love and life entrusted all salvation from the misery of hell. 

  • behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」
  • role [róul] : 「役割、役目、任務」
  • within [wiðín] : 「〜の中で、〜の内側に」
  • universe [júːnəvə̀ːrs] : 「宇宙、銀河、全世界」
  • part [pάːrt] : 「一部、部分」
  • true [trúː] : 「真の、真実の、本当の、本物の」
  • creation [kriéiʃən] : 「創造、創作、創作物」
  • Lord [lɔ́ːrd] : 「神」
  • entrust [intrʌ́st] : 「任せる、委ねる、委任する、委託する」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」
  • misery [mízəri] : 「悲惨、不幸、苦痛、惨めさ、窮状」
  • hell [hél] : 「地獄、生き地獄」

❖ "Behold your role ~ "「世界の中におけるあなたの役割に注視しなさい」。あなたの役割とは、幻想から実相へと、自分もまた同胞も、さらに世界をも救い出すキリストとして再生すること。あなた自身がキリストとして世界を救うこと。"To every part of ~ "「真に創造されたもののあらゆる部分に対して、愛と命の神は、地獄の悲惨さからの救いのすべてを委ねているのだ」。"every part of true creation"「真に創造されたもののあらゆる部分」とは、簡単に、すべての神の子、と考えていいだろう。"entrust"「委ねる」とあるが、任務を与えたと解釈するより、強く願っている、と解釈した方が通りはいい。したがって、神が愛をもって生み出した命ある神の子すべてに対して、互いに互いを、この世の地獄の悲惨さから救い出すように強く願っている、という意味合いになる。あなたと同胞は自他一如であり、あなたがキリストなら同胞もまたキリストなのだ。すべての神の子がキリストとなって、この幻想世界から救われ、天の王国に回帰することを、神は強く願っているのだ。それは、あたかも、神が神の子に委ねた(has entrusted)任務のようなものである。



And to each one has He allowed the grace to be a savior to the holy ones especially entrusted to his care. 

  • each [íːtʃ] : 「それぞれの、一つ一つの、めいめいの」
  • allow [əláu] : 「許す、許可する、割り当てる、配分する」
  • grace [ɡréis] : 「恩寵、神の愛、慈悲、寛大さ、寛容」
  • savior [séiviər] : 「救い手、救済者、救い主」
  • holy [hóuli] : 「神聖な、聖なる」
  • especially [ispéʃəli] : 「特に、著しく、殊のほか、とりわけ」
  • care [kέər] : 「世話、保護、配慮、ケア」

❖ "And to each one ~ "「そして、一人一人に対して、神は、特別に保護を任された神聖な神の子の救い主になるよう、慈悲をもって許したのだ」。ここの"the holy ones especially entrusted to his care"「特別に保護を任された神聖な神の子」とは、先の"entrust"と同様に、「特別に保護したいと強く願う神聖な神の子」と解釈していいだろう。神は神の子を殊更に愛して創造したのだから、特別に守ってあげたいと願っているのだ。だから、愛する神の子がこの地獄世界で苦しんでいることに心を痛め、互いに互いを救い出すようにと、神の子にキリストになるようにと、慈悲をもって許したのである。"grace"を「慈悲」と訳してみたが、「恩寵」と訳してもいい。神の子がキリストとなることを、至上の愛をもって願った、という意味合いである。



And this he learns when first he looks upon one brother as he looks upon himself, and sees the mirror of himself in him. 

  • learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜に精通する」
  • mirror [mírər] : 「鏡、反射鏡」

❖ "And this he learns ~ "「そして、神の子は、〜したとき、このことを学ぶのである」。"when first he looks ~ "「神の子が、初めて、自分自身を見るように同胞を見るようになり、そして、同胞の中に、自分自身の鏡の像を見ることになったとき、」神の子は、このことを学ぶのである。それまで分離分裂していた神の子であったが、自分と他者は自他一如であることに気付いたとき、自分も同胞も、共に神に愛される神の子であり、救いという役割をもったキリストなのだと知るのである。



Thus is the concept of himself laid by, for nothing stands between his sight and what he looks upon, to judge what he beholds. 

  • thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」
  • concept [kάnsept] : 「概念、観念」
  • laid [léid] : 「layの過去・過去分詞形」
  • lay [léi] : 「置く、横たえる」
  • stand [stǽnd] : 「立つ、立っている」
  • between A and B : 「AとBとの間に」
  • sight [sáit] : 「視野、視界、視力、視覚」
  • judge [dʒʌ́dʒ] : 「判断する、〜だと思う」

❖ "Thus is the concept ~ "「こうして、自己概念は脇に捨てられる」。自分の中のキリスト性に目覚めた神の子は、それまで持っていたエゴ的な幻想の自己概念を捨てるのである。"for nothing stands ~ "「なぜなら、神の子が何を見ているか判断するに当たって、見ているものと視界との間に、何も立ちはだかったりしないからだ」。幻想のベールも黒雲も、今や、神の子の視界を邪魔したりしない。見たものがそのまま真実である。そして、神の子の目に、自分が、神に愛された神の子であり、同胞もまた、自分と分離などしていない神の子であって、共にキリストの姿をしていると映るのである。



And in this single vision does he see the face of Christ, and understands he looks on everyone as he beholds this one. 

  • single [síŋɡl] : 「ただ一つの、たった一つの」
  • vision [víʒən] : 「先見の明、洞察力、想像力、視覚、視力」
  • understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、分かる、把握する」

❖ "And in this single ~ "「こうした、唯一のヴィジョンの内に、神の子はキリストの顔を目撃することになる」。真実を見抜く視力こそ、唯一のヴィジョンであり、ヴィジョンが捉えたキリストの顔こそ、神の子の真実なのだ。"and understands he ~ "意訳する、「そして、神の子は、自分にキリストの顔を見たように、すべての同胞にキリストの顔を見るのだと理解するのである」。ここでは、幻想世界からの救いを強調しているのでキリストの顔となっているが、もちろん、ホーリー・スピリットそのものと考えてもいい。神の子とキリストとホーリー・スピリットは、元々、同一の存在なのだから。



For there is light where darkness was before, and now the veil is lifted from his sight.

  • light [láit] : 「光、明かり」
  • darkness [dάːrknis] : 「暗がり、暗闇」
  • before [bifɔ́ːr] : 「〜の前に、〜に先立って、〜を前にして」
  • veil [véil] : 「覆い隠すもの、ベール」
  • lift [líft] : 「持ち上げる、取り除く、撤廃する」

❖ "For there is light ~ "「なぜなら、以前、闇が覆っていた場所に、光が射してきたからだ」。闇の幻想に、実相の光が射してきたのだ。光の中に真実が浮かび上がり、キリストの姿が見えてきたのだ。"and now the veil ~ "「今や、神の子の視野から、ベールは取り除かれた」。幻想は払拭され、実相の光が射して真実が浮かび上がった。エゴの思考システムもまた、実相の光の中で消滅していくのである。



9. The veil across the face of Christ, the fear of God and of salvation, and the love of guilt and death, they all are different names for just one error; that there is a space between you and your brother, kept apart by an illusion of yourself that holds him off from you, and you away from him. 

  • across [əkrɔ́s] : 「〜を横切って、〜にわたって」
  • guilt [ɡílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
  • death [déθ] : 「死、死亡、破滅、消滅」
  • different [dífərənt] : 「相違する、違っている、異なる」
  • error [érər] : 「誤り、間違い、過失、思い違い」
  • space [spéis] : 「合間、期間、間隔、余白、空欄」
  • apart [əpάːrt] : 「離れて、離ればなれで、バラバラに、別々に」
  • illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
  • hold off : 「寄せ付けない、撃退する、阻止する」
  • away from : 「〜から離れて」

❖ "The veil across ~ "「キリストの顔を覆っているベール、それは神への恐れ、救いへの恐れ、そして、罪と死への愛である」。"they all are different ~ "「それらは、たった一つの誤りに名付けられた異った名前である」。"that there is a space ~ "「すなわち、あなたとあなたの同胞の間に隙間があり、同胞を寄せ付けず、あなたから引き離す幻想によって保持されている(分離なのだ)」。キリストの顔を覆っている幻想のベールは、一つの誤りから生じた。それは、神の子の神からの分離であり、神の子の分離分裂である。実相世界で単一の存在であった神の子は、神から分離し、神を裏切った罪と神の罰の恐れを知った。それでも神の子は、分離を象徴する幻想世界を心の外部に投射して偽創造し、あらゆるものを二元に分離した。もちろん、自らも分離分裂し、多数の神の子が幻想された。あらゆるものは、自他の区別を付けられ、互いの間に溝が作られたのだ。対して、実相世界は、いわばホログラフィックな世界であり、すべてが渾然と一体化している。区別や差別はない。究極的には、神と神の子とホーリー・スピリットの区別さえ消滅する。すべてが神の一点に収斂する世界である。そこは、純粋な真実だけが存在し、対極概念をもたない。罪も苦も死も恐れも痛みも憎悪も怒りも悲しみもない。時間も空間もない。愛と喜びと平和、美、慈しみ、調和、等々が、光の中で永遠に輝いている。



The sword of judgment is the weapon that you give to the illusion of yourself, that it may fight to keep the space that holds your brother off unoccupied by love. 

  • sword [sɔ́ːrd] : 「剣、刀」
  • judgment [dʒʌ́dʒmənt] : 「判断、判断力、意見、分別」
  • weapon [wépən] : 「武器、兵器、凶器」
  • fight [fáit] : 「格闘する、戦う」
  • unoccupied [ʌnάkjupàid] : 「占領されていない」

❖ "The sword of judgment ~ "「判断という剣は、幻想のあなたにあなたが与えた武器である」。分離分裂した世界で生きていくために、あなたは、頭脳による理性的判断を武器にするようになった。得るためには奪え、攻撃される前に攻撃せよ、利益追求は権利であり、物質的豊かさはステータスで、支配する者こそが勝者となる。判断なくして勝利なし、というわけである。"that it may fight ~ "「すなわち、その剣は、あなたの同胞を寄せ付けないスペースが愛によって占領されないように、戦うこととなる」。理性的判断は分離を維持する。あなたと同胞は一体ではなく、二つの肉体をもった二つの存在である。決して、純粋な愛によって結ばれることはない。これが、分離世界の掟なのだ。



Yet while you hold this sword, you must perceive the body as yourself, for you are bound to separation from the sight of him who holds the mirror to another view of what he is, and thus what you must be.

  • while [hwáil] : 「〜の間ずっと、〜する間に、その間に」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • bound [báund] : 「bindの過去・過去分詞形」
  • bind [báind] : 「縛り上げる、縛る、結び付ける」
  • separation [sèpəréiʃən] : 「分離、区別、別居、別離、離脱」
  • mirror [mírər] : 「鏡、反射鏡」
  • another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」
  • view [vjúː] : 「光景、景色、視界、視野、意見、見識、考え、絵、図」

❖ "Yet while you hold ~ "「しかし、あなたがこの剣を持っているうちは、あなたは、肉体をあなた自身と知覚せざるを得ない」。肉体は分離を象徴して幻想されたものであるから、分離を維持しようとする限り、あなたは肉体的存在として自分を見ることになる。"for you are bound ~ "意訳する、「なぜなら、あなたは、同胞を分離して見る見方に縛られてしまうからだ」。"who holds the mirror ~ "ここも意訳、「その同胞は、本当の彼はどう見えるか、つまり、本当のあなたはどう見えるべきか、それを見せる鏡を持っているのだ」。あなたが真実を見極める実相的なヴィジョンをもっているなら、同胞の姿を見て、そこにキリストの顔を発見するだろうし(another view of what he is)、そのキリストの顔こそあなた自身の顔だ(what you must be)と認識出来るはずだ。なぜなら、同胞はあなたを写す鏡だからだ(who holds the mirror)。ところが、あなたは分離を維持するための剣を振り回して、頑(かたく)なに、同胞とあなたの間に分離を見ようとする。ありもしないスペースを幻想として見てしまうのだ。つまり、分離という錯覚に束縛されているのである(you are bound to separation)。
 
 
 
 


T-31.VII.6:1 ~ T-31.VII.7:7


6. The concept of yourself that now you hold would guarantee your function here remain forever unaccomplished and undone. 

  • concept [kάnsept] : 「概念、観念」
  • hold [hóuld] : 「心に抱く、維持する、保持する」
  • guarantee [ɡæ̀rəntíː] : 「保証する、請け合う」
  • function [fʌ́ŋkʃən] : 「職務、役割、機能、作用、働き」
  • remain [riméin] : 「〜のままである、とどまる、残る」
  • forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
  • unaccomplished [ʌnaccomplished] : 「未完成の、未熟な」
  • undone [ʌndʌ́n] : 「なされていない、未完成の」

❖ "The concept of yourself ~ "「今、あなたが保持している自己概念は、あなたのここでの役割が永遠に達成されず、未完成のままになることを保証している」。確実にそうなる、ということ。"your function here"「ここでのあなたの役割」とあるが、幻想からの覚醒、世界の苦と痛みからの解放、実相世界への回帰、等々が、あなたのこの世での役割である。この世界に生きるあなたが、自分を肉体的な存在と信じ、物質的に、あるいは物理化学的に生きていると信じている限り、つまり、そういう自己概念を保持している限り、あなたは、幻想世界から自分と同胞を救うというあなたのこの世での役割を達成することは出来ない。



And thus it dooms you to a bitter sense of deep depression and futility. 

  • thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」
  • doom [dúːm] : 「運命づける、決定的なものとする」
  • doom ~ to : 「〜を…の運命に追い込む」
  • bitter [bítər] : 「苦々しい、悲痛な、悲惨な、つらい、冷酷な、無情の」
  • sense [séns] : 「感覚、知覚、感触、感じ」
  • depression [dipréʃən] : 「落ち込み、意気消沈、絶望」
  • futility [fjuːtíləti] : 「無用であること、無益であること、目的のない行為」

❖ "And thus it dooms ~ "「それゆえに、あなたの自己概念は、深い心の落ち込みや焦燥感といった悲痛な感覚を、あなたに運命づけるのだ」。あなたが、自分は肉体として物質的に生きていると信じている限り、つまり、エゴの思考システムに従った自己を自分自身だと信じている限り、他者や世界との軋轢(あつれき)によって生じる苦や痛みを回避することは不可能となり、絶望や意気消沈などという深く非情な感覚を運命的に背負うこととなる。得るためには奪え、攻撃される前に攻撃せよ、などというエゴの原理を自分自身に許しているのだから、痛みや苦、そして崩壊と死は必然なのだ。幻想世界を幻想として生きている限り、その運命は回避することが出来ない。



Yet it need not be fixed, unless you choose to hold it past the hope of change and keep it static and concealed within your mind. 

  • fix [fíks] : 「固定する、回復させる、元通りにする、癒す、治療する」
  • unless [ənlés] : 「〜でない限り、〜である場合を除いて」
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
  • past [pǽst] : 「〜のそばを過ぎて、越えて、〜を過ぎて」
  • hope [hóup] : 「希望、望み」
  • change [tʃéindʒ] : 「変化、変更、移行、交換」
  • static [stǽtik] : 「静止した、動かない、停滞した、固定された」
  • concealed [kənsíːld] : 「隠れた、隠し持っている」
  • within [wiðín] : 「〜の中に、〜の内側に」

❖ "Yet it need not ~ "「しかし、〜でない限り、あなたの自己概念を修復する必要はない」。"unless you choose ~ "「変化への望みを無視してそれを保持し、自己概念を固定化してあなたの心の中に隠しもっていることを選択しない限り、」あなたの自己概念を修復する必要はない。おや、逆なのではないかと思われただろう。つまり、幻想の自己概念を変化させたいのなら、自己概念を修復する必要があるのではないか、と。ここは、次のように、肯定文として書き換えてみればいい。もしあなたが、自己概念の変化を望み、固定化せず、心に隠し持つことをしないという選択をするなら、あなたは、あなた自身であなたの自己概念を修復しようとする必要はない、という意味である。次の文を見ればわかるように、修復はあなたの仕事ではなく、ホーリー・スピリットの仕事なのだ。この内容を否定的に表現したので、意味が曖昧になってしまったのだ。なぜ、そんな曖昧な表現をしたのかというと、ACIMは一種の詩であって、言葉遊びの要素があるからだ。ACIMは、学術的な論理書ではない。書かれたものではなく、話されたものなのだ。



Give it instead to Him Who understands the changes that it needs to let it serve the function given you to bring you peace, that you may offer peace to have it yours. 

  • instead [instéd] : 「代わりに、それよりむしろ」
  • understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、分かる、把握する」
  • serve [sə́ːrv] : 「〜の役目を果たす、〜に役に立つ」
  • given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」
  • bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」
  • peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平安」
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる、提供する」

❖ 自分自身で自己概念を修復しようとせずに、"Give it instead ~ "「代わりに、あなたの自己概念を、変化というものを理解しているホーリー・スピリットに与えなさい」。幻想に埋没しているあなたが自己概念を変えようとすると、金を追い求める自己概念から権力を求める自己概念に変えるというように、単にペンキを塗り替えるだけのものになってしまうから、幻想的な自己概念から実相的な自己概念へと、概念の根本を変えるには、それを知っているホーリー・スピリットに任せればいい。要するに、あなたの自己概念をホーリー・スピリットに丸投げするのである。ACIMの絶対他力である。"that it needs to ~ "「(ホーリー・スピリットの理解している)変化とは、自己概念が、あなたに平和をもたらすためにあなたに与えられた役割に寄与する必要のあるものであって、」つまり、本当の自己概念の変化は、心の平和をもたらす役割に貢献するものでなくてはならず、"that you may offer ~ "「あなたは、平和をあなたのものにするために、変化を平和に差し出すのである」。つまり、自己概念の変化によって、実相的な平和があなたのものになるように、平和自体の概念にも変化を与えることになるのだ。あなたは、金や地位や権力があなたに平和をもたらすと考えてきたが、そんな幻想的な平和の概念に変化を与えて、愛や慈しみや喜び、等々の真実が本当の平和であると思うようにならなくてはいけない。



Alternatives are in your mind to use, and you can see yourself another way. 

  • alternative [ɔːltə́ːrnətiv] : 「取って代わるもの、代替手段、選択肢」

❖ "Alternatives are in ~ "「また別の自己概念は、使われようとして、あなたの心の中に(すでに)ある」。"and you can ~ "「(それを利用すれば、)あなたは、あなた自身をまったく別な様(さま)に見ることが出来るのだ」。エゴ主導の自己概念の外(ほか)に、あなたの心の中にはホーリー・スピリット主導の自己概念がすでに存在している。あなたが幻想的な古い自己概念を捨てて、実相的な新しい自己概念を選択すれば、あなたは新たな自分として生まれ変わり、まったく別の自分として、あなたは自分を見ることが出来る。



Would you not rather look upon yourself as needed for salvation of the world, instead of as salvation's enemy?

  • rather [rǽðər] : 「むしろ、それどころか」
  • look upon : 「〜を見る」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」
  • instead of : 「〜の代わりに」
  • enemy [énəmi] : 「敵、敵国、かたき」

❖ "Would you not rather ~ "「あなたは、救いの敵として見る代わりに、むしろ、世界の救いのために必要なものとして、あなた自身を見たいとは思わないのか」。ホーリー・スピリットがあなたに与える自己概念は、もちろん、神の子としてのあなたであり、幻想から実相へと、自分もまた同胞も、さらに世界をも救い出すキリストとしてのあなた自身なのだ。一言で言うなら、あなたがこの世に生まれてきたその役割は、あなた自身がキリストとして世界を救うことなのである。あたかも、救いのためにキリストとなって、自己犠牲に徹底せよ、と言われているような気がするかも知れないが、そうではない。実相においては、与えることと得ることは同一である。あなたが同胞を救うということは、同胞があなたを救ってくれるということであり、あなたがキリストになるとき、同胞もまたキリストとなって世界を救う。救いは、したがって、喜びとなり、微笑みとなる。そもそも、実相世界には、自己犠牲などという概念は存在しないのだ。犠牲は真実ではないからだ。



7. The concept of the self stands like a shield, a silent barricade before the truth, and hides it from your sight. 

  • stand [stǽnd] : 「立つ、立っている」
  • shield [ʃíːld] : 「盾、保護物、防御物、遮蔽板、遮蔽体」
  • silent [sáilənt] : 「無言の、黙りこくった、寡黙な、静かな、音のしない」
  • barricade [bǽrəkèid] : 「妨害するもの、障害物」
  • before [bifɔ́ːr] : 「〜する前に、〜より前に」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
  • hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」
  • sight [sáit] : 「視野、視界、視力、視覚」

❖ "The concept of ~ "「自己概念は、真実の前にシールドのように、音なきバリケードのように立ちはだかり、真実をあなたの視野から隠している」。エゴに依存した自己概念は幻想であり、幻想の黒雲が、真実の前に障害物として立ちはだかって、あなたの目から真実を隠している。あなたには、本当の自分自身が見えてこない。



All things you see are images, because you look on them as through a barrier that dims your sight and warps your vision, so that you behold nothing with clarity. 

  • image [ímidʒ] : 「イメージ、画像、像、映像、心象、印象」
  • through [θrúː] : 「〜を通り抜けて、〜の中を通って、〜を経て、〜を介して」
  • barrier [bǽriər] : 「障害物、障壁、バリア」
  • dim [dím] : 「薄暗くする」
  • warp [wɔ́ːrp] : 「ゆがませる、そらせる、曲げる」
  • vision [víʒən] : 「視覚、視力、先見の明、洞察力、画像、映像」
  • so that : 「〜するように、その結果」
  • behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」
  • with clarity [klǽrəti] : 「明快に、明瞭に」 

❖ "All things you ~ "「あなたが見ているものはすべてイメージに過ぎない」。あなたは、あたかも映画を見るように、目の前の対象を幻想として、イメージとして見ているだけだ。"because you look ~ "「なぜなら、あなたは、そのイメージを、あなたの視野を暗くし、あなたのヴィジョンを歪めるバリアーを通して見ているからであり、」"so that you behold ~ "「その結果、あなたは何一つ、明瞭に見て取ることが出来ないからだ」。ここの"your vision"「あなたのヴィジョン」とは、あなたの実相的な感覚が捉えることの出来る真実のことだ。その真実の姿を歪める幻想のバリアーを通してものを見ているから、あなたには本物が見えてこない。黒雲の中で渦巻く幻想だけしか見えないのだ。しかも、あなたは、その幻想のイメージこそが唯一の実在であると信じ込んでいる。



The light is kept from everything you see. At most, you glimpse a shadow of what lies beyond. 

  • light [láit] : 「光、明かり」
  • kept [képt] : 「keepの過去・過去分詞形」
  • at most : 「最大限でも、多くても、せいぜい、たかだか」
  • glimpse [ɡlímps] : 「〜をチラッと見る、〜を垣間見る」
  • shadow [ʃǽdou] : 「影」
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
  • beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて」

❖ "The light is kept ~ "「光は、あなたが見ているものすべてから遠く離されている」。実相的な光は、あなたの手の届かない所にある。"At most, you ~ "「せいぜい良くて、あなたは、(バリアーの)向こうにあるものの影をちらりと見るくらいのものだ」。良く言えば、真実の存在に気付きいてはいるのだが、しかし、その正体は見えない。せいぜい、その影を見ているようなものだ。



At least, you merely look on darkness, and perceive the terrified imaginings that come from guilty thoughts and concepts born of fear. And what you see is hell, for fear is hell. 

  • at least : 「少なくとも、最少に見ても」
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に、たかが〜にすぎない」
  • darkness [dάːrknis] : 「暗がり、暗闇、暗愚、無知」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • terrified [térəfàid] : 「恐怖に襲われた、おびえた」
  • imaginings [imǽdʒəniŋz] : 「想像上の物、架空の産物」
  • guilty [ɡílti] : 「有罪の、犯罪的な、罪を犯した」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思考、思索、思想、思い」
  • born [bɔ́ːrn] of : 「〜から生まれる、〜のもとに生まれる」
  • hell [hél] : 「地獄、生き地獄、ひどい体験、修羅場」
  • fear [fíər] : 「恐れ、恐怖、懸念、心配、不安

❖ "At least, you ~ "「悪く言えば、あなたは暗闇を見ているに過ぎない」。悪く言えば、真実の影すら見えずに、ただ単に、暗闇を見ているに過ぎない。"and perceive the terrified ~ "「そして、罪の思いからやってくる怖いイメージや、恐れから生まれた概念を知覚しているのである」。もちろん、どちらも幻想に過ぎないのだが、あなたは、その幻想のモンスターに恐れを抱く。闇に現れ出る奇っ怪なモンスターである。"And what you ~ "「こうして、あなたが目にするものは、地獄になるのだ」。"for fear ~ "「なぜなら、恐れこそが地獄だからである」。地獄は、地の底にあるのではない。恐れを抱くあなたの心こそが地獄なのだ。くどいようだが、天の王国は実相世界として唯一実在であり、天国に対比するような地獄という世界は実在しない。したがって、地獄に住む悪魔も実在しない。地獄も悪魔も、歪んだ心が生み出した幻想である。幻想のモンスターに過ぎない。



All that is given you is for release; the sight, the vision and the inner Guide all lead you out of hell with those you love beside you, and the universe with them.

  • release [rilíːs] : 「釈放、救出、解放、取り除き、除去」
  • inner [ínər] : 「内部の、内側の、精神的な、内面的な」
  • guide [ɡáid] : 「案内人、ガイド、案内者、指導者」
  • lead [líːd] : 「案内する、先導する、導く」
  • beside [bisáid] : 「〜のそばに、〜の傍らに、〜の脇に」
  • universe [júːnəvə̀ːrs] : 「宇宙、銀河、全世界」

❖ "All that is given ~ "「あなたに与えられたものすべては、解放のためのものだ」。"the sight, the vision ~ "「目にするものも、ヴィジョンも、そして内なるガイドも、そのすべては、あなたの傍らにいる愛する者達、そして、彼らとともにある宇宙を含めて、共にあなたを地獄の外に導き出してくれるのである」。"the inner Guide"「内なるガイド、心の中にいる導き手」とは、もちろん、ホーリー・スピリットのことである。"the vision"「ヴィジョン」は、知覚を越えた実相的な智慧であり、それが捉えた真実。さらに"the sight"「目にするもの、視野、視界」、つまり、あなたの感覚器官が捉えた幻想であるが、ここに登場するのはおかしいと思われるかも知れない。しかし、ホーリー・スピリットは、あなたをこの幻想世界から解放するために、あなたの知覚が捉えた"the sight"を利用するのである。具体的には、ACIMのWorkbookに書かれてあるので、そちらを後々学べばいい。いずれ、あなたの心の中に住む、実相世界へのガイド役であるホーリー・スピリットは、その叡智(knowledge)をもって、あなたが目にする視野や実相的ヴィジョンを利用して、あなたも同胞も、さらにこの世界をも地獄(幻想)から救い出してくれるのである。
 
 
 


T-31.VII.4:1 ~ T-31.VII.5:7


4. You live in that world just as much as this. For both are concepts of yourself, which can be interchanged but never jointly held. 

  • as much as : 「〜と同じ程度に」
  • both [bóuθ] : 「両方、双方」
  • concept [kάnsept] : 「概念、観念」
  • interchange [ìntərt∫éindʒ] : 「〜を置き換える、互いにやりとりする、入れ替える」
  • jointly [dʒɔ́intli] : 「合同で、一緒に、両方に、連帯して」
  • held [héld] : 「holdの過去形」
  • hold [hóuld] : 「維持する、保持する、持続する、心に抱く」

❖ "You live in that world ~ "「この世界に住んでいるのと同じくらい、あなたはあの世界(実相世界)に住んでいる」。あなたはこの幻想世界の住人であるが、それは夢の中の話しであって、本当は、あなたは実相世界に生きている。"For both are concepts ~ "「なぜなら、どちらの世界も、あなたの自己概念であるからだ」。ここは、「どちらもあなたの自己概念となり得るからだ」、と解釈した方がいいだろう。"which can be ~ "「ただし、それらは、置き換え可能ではあるが、決して(二つを)一緒に保持出来るものではない」。幻想世界に物質的な生物として生きている自己概念を持つことも、実相世界で心として生きている自己概念を持つことも、どちらも可能である。しかし、同時にそのどちらをも持つことは出来ない。あなたは自由意思をもって、そのどちらかを選択しなくてはいけない。



The contrast is far greater than you think, for you will love this concept of yourself, because it was not made for you alone. 

  • contrast [kάntræst] : 「対比、対照、差異、不一致」
  • great [ɡréit] : 「大きい、大きな、巨大な、主要な」
  • alone [əlóun] : 「独力で、単独で」

❖ "The contrast is ~ "「(二つの自己概念の)コントラストは、あなたが思っている以上に大きい」。"for you will love ~ "「なぜなら、あなたはこの(実相的な)自己概念を愛するようになるからだ」。幻想世界に生きる自己概念は、苦と痛みに苦しめられてきたが、実相世界に生きる自己概念は、それとは全く対照的に、喜びと幸せに満ちあふれる。あなたは、そんな自己概念を愛するようになるのだ。"because it was not ~ "「というもの、その(実相的)自己概念は、あなた一人のために創られたものではなからだ」。幻想世界の自己概念は、あなた一人のプライベートな概念である。しかし、実相世界の自己概念は、神の子として単一の概念である。いわば、あなたも同胞も、みんなが単一の神の子として創造され、単一の自己概念をもっている世界なのだ。分離の自己概念は苦と痛みと恐れを生み出す。単一として融合された自己概念は喜びと幸せと愛を生みだす。あなたがどちらの自己概念に誘われ、それを愛するようになるか、問うまでもあるまい。



Born as a gift for someone not perceived to be yourself, it has been given you. 

  • born [bɔ́ːrn] : 「生まれる、誕生する、産声を上げる」
  • gift [ɡíft] : 「贈り物、プレゼント」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を理解する」
  • given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」

❖ "Born as a gift for ~ "「あなた自身だと知覚されない誰かのため贈り物として生まれ、また、その贈り物はあなたにも与えられたのだ」。あなたは同胞のために生まれ、同胞はあなたのために生まれた。互いが互いの贈り物なのだ。なぜなら、実相世界にあっては、あなたと同胞は同一の神の子であって、自他一如であるからだ。幻想世界のあなたと同胞の分離は錯覚に過ぎない。あなたは同胞を幻想から救う役割を担って、いわば同胞への贈り物として生まれてきたのであり、同胞はあなたを幻想から救う役割を担って生まれてきた。同胞はあなたへの贈り物なのだ。



For your forgiveness, offered unto him, has been accepted now for both of you.

  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる、提供する」
  • accept [æksépt] : 「受け入れる、承認する、容認する」

❖ "For your forgiveness ~ "「なぜなら、同胞に差し出されたあなたの赦しは、今や、あなたと同胞の両者のために受け入れられたからだ」。あなたが、同胞の存在を幻想として認め、受け入れて赦すとき、同時に、あなたはあなた自身の幻想性を受け入れて赦したことになるからだ。あなたと同胞は分離などしていない。



5. Have faith in him who walks with you, so that your fearful concept of yourself may change. 

  • faith [féiθ] : 「信頼、信用、信じること、自信、信念、確信」
  • so that : 「〜するために、その結果」
  • fearful [fíərfəl] : 「恐ろしい、怖い」

❖ "Have faith in him ~ "「あなたと共に歩む同胞を信頼しなさい」。"so that your ~ "「その結果、あなたの恐れに満ちた自己概念は変わるだろう」。得るために奪え、攻撃される前に攻撃せよ、というエゴの思考システムに従って形成したあなたの自己概念は、したがって、あなたもいつか攻撃されるだろうという恐れをずっと抱いてきた。しかし、エゴの思考システムを脱して、ホーリー・スピリットの思考システムによって再構築したあなたの自己概念は、同胞を悪しき攻撃者と見ることはない。共に、実相世界に向かって歩む同伴者と見るようになったのだ。そこに恐れはない。



And look upon the good in him, that you may not be frightened by your "evil" thoughts because they do not cloud your view of him. 

  • look upon : 「〜を見る」
  • frighten [fráitn] : 「〜を怖がらせる」
  • evil [íːvəl] : 「悪意ある、険悪な、邪悪な」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思考、思索、考え、見解」
  • cloud [kláud] : 「〜を雲らせる、〜を不透明にする、曖昧にする」
  • view [vjúː] : 「視界、視野、視力、光景、意見、見識」

❖ "And look upon ~ "「そして、同胞の良きものに視線を当てなさい」。"that you may not ~ "「そうすれば、あなたは、あなたの『悪しき』思いによって恐れを抱かさせられることはなくなるだろう」。"because they do not ~ "「なぜなら、あなたの『悪しき』思いが、同胞を見るあなたの視界を曇らすことはなくなるからだ」。あなたはこれまで、同胞はあなたを攻撃する敵だと思ってきた。罪があるのは同胞であり、あなたのものを奪い、あなたに恐れと痛みを与えてきたと思ってきた。あなたは同胞を恨み、憎み、機会があれば攻撃してやりたと、『悪しき』思いを抱いてきた。しかし、今、あなたはそんな思いは幻想だと知り、その幻想を払拭したのだ。もはや『悪しき』思いがあなたの知覚を曇らせることはない。『悪しき』思い自体が消滅したからだ。あなたの目に入るのは、同胞の良き部分ばかりである。それが真実だからだ。



And all this shift requires is that you be willing that this happy change occur. No more than this is asked. 

  • shift [ʃíft] : 「交代、変更、変化、転換」
  • require [rikwáiər] : 「〜を必要とする、求める」
  • willing [wíliŋ] : 「〜することをいとわない、〜する気がある」
  • occur [əkə́ːr] : 「起こる、発生する、生じる、現れる」
  • ask [ǽsk] : 「〜を求める、〜を頼む、依頼する」

❖ "And all this shift ~ "「こういった(自己概念の)シフトが必要とするものは、こんな幸せな変化が起こって欲しいと望むことなのだ」。"No more than ~ "「それ以上のことは何も求められてはいない」。幻想から実相へ目覚めたいという、あなたの自由意思があればいい。自由意思による自由選択だけが、あなたに求められているすべてである。その意思を高らかに宣言し、後は、すべてをホーリー・スピリットに委(ゆだ)ねるだけでいい。ACIMの絶対他力である。



On its behalf, remember what the concept of yourself that now you hold has brought you in its wake, and welcome the glad contrast offered you. 

  • on one's behalf [bihǽf] : 「〜のために、〜の利益になるように」
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
  • brought [brɔ́ːt] : 「bringの過去・過去分詞形」
  • bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」
  • wake [wéik] : 「航跡、通った跡」
  • in one's wake : 「〜の通った跡に」
  • welcome [wélkəm] : 「歓迎する、喜んで受け入れる」
  • glad [ɡlǽd] : 「満足して、うれしく思う」

❖ "On its behalf ~ "「そのために、今まであなたが保持してきた自己概念が、その痕跡として、あなたにもたらして来たものを思い出し、」"and welcome the glad ~ "「あなたに差し出された(新しい自己概念がもたらしてくれる)喜ばしいコントラストを歓迎しなさい」。幻想的自己概念が、その痕跡として残していったものは、苦と痛みと哀しみ、そして恐れだけであった。今、そんな自己概念を捨てて、実相的な自己概念を手に入れたあなたは、喜びと幸せと平和に満たされるのである。そのコントラストを、心から歓迎して、受け入れればいい。



Hold out your hand, that you may have the gift of kind forgiveness which you offer one whose need for it is just the same as yours. 

  • hold out : 「伸ばす、差し出す」
  • kind [káind] : 「優しい、親切な」
  • need [níːd] : 「必要、要求」

❖ "Hold out your ~ "「手を差し伸べなさい」。"that you may ~ "「そうすれば、あなたは、優しい赦しという贈り物を得られるだろう」。"which you offer one ~ "「それは、あなたが必要としているものとちょうど同じものを必要としてる同胞に、あなたが差し出す優しい赦しという贈り物でもあるのだ」。ややこしい言い回しなのだが、要するに、あなたも同胞も同じ赦しを必要としており、互いに優しい赦しという贈り物を分かち合う、ということ。あなたと同胞は、同時に、幻想を幻想として受け入れ赦し、幻想を消滅させるのである。幻想からの救いが、互いの優しい贈り物となる。



And let the cruel concept of yourself be changed to one that brings the peace of God.

  • cruel [krúːəl] : 「残酷な、むごい、残虐な、無慈悲な、非情な」
  • peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平安、静けさ、静謐」

❖ "And let the cruel ~ "「そして、あなたの非情な自己概念を、神の平和をもたらす自己概念へと変えさせなさい」。幻想の自己概念を赦すことで、あなたの自己概念の幻想性は消滅し、あなたの自己概念は実相的な真実に変わる。あなたが再び自己概念を作り変える必要はない。幻想から目覚めることで、自ずと自己概念は変わるのだ。それは、神の平和、実相世界の平和をもたらしてくれる自己概念である。神の子としての自己概念を持てばいいのだ。なぜなら、あなたが神の子であるということは真実であり、それ以外の自己概念はあり得ないからだ。神から愛される自分であること、それ以上の真実があり得ようか。
 
 
 


Workbook精読を開始しました。http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp をご覧下さい。


T-31.VII.2:1 ~ T-31.VII.3:6


2. You could not recognize your "evil" thoughts as long as you see value in attack. 

  • recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認識する、認める、受け入れる」
  • evil [íːvəl] : 「悪意ある、険悪な、邪悪な」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思考、思索、考え、思想」
  • as long as : 「〜である限りは、〜する以上は、〜であるならば」
  • value [vǽljuː] : 「価値、値打ち」
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」

❖ "You could not ~ "「あなたが、攻撃に価値を見出している限り、あなたは、あなたの『悪しき』思いを認識することは出来ない」。あなたが、他者の過ちや罪に対して、それを許して見過ごしてやる代わりに、罪を暴き罰しようとして攻撃する限り、あなた自身の心に潜む攻撃的な性悪な思いをありのままに認識することは出来ない。他者は、鏡に写ったあなた自身である。他者に過ちや罪があるように見えるのは、あなた自身に過ちや罪がある証拠である。つまり、過ちや罪を幻想として認識出来ずに、実在だと信じている証拠である。その過ちや罪が他者に存在すると見なし、攻撃する限り、視線が他者に向いているので、自分の心の中の罪や過ちや攻撃性を認識出来ないのだ。



You will perceive them sometimes, but will not see them as meaningless. 

  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を理解する」
  • sometimes [sʌ́mtàimz] : 「時々、たまに」
  • meaningless [míːniŋlis] : 「意味が分からない、無意味な」

❖ "You will perceive ~ "「時には、あなたは自分の『悪しき』思いを知覚することがあるかもしれないが、」"but will not see ~ "「それが意味のないものであると見なすことは出来ないだろう」。時には、自分は悪いヤツだと思うことはあっても、それは『悪しき』思いを認識したことではなく、何となく感じただけのことで、その思いが幻想に過ぎず、本当は存在してもいず、意味のないことだと見破ることは不可能である。



And so they come in fearful form, with content still concealed, to shake your sorry concept of yourself and blacken it with still another "crime. "

  • fearful [fíərfəl] : 「恐ろしい、怖い」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造、姿、体つき、外見」
  • content [kɑ́ntent] : 「入っているもの、内容、中身」
  • conceal [kənsíːl] : 「隠す、隠匿する、秘密にする」
  • shake [ʃéik] : 「〜を動揺させる、ぐらつかせる」
  • sorry [sɑ́ri] : 「哀れな、惨めな、嘆かわしい、情けない、お粗末な」
  • concept [kɑ́nsept] : 「概念、観念」
  • blacken [blǽkən] : 「傷つける、汚す、汚点を付ける、黒く塗る、暗くする」
  • another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」
  • crime [kráim] : 「犯罪、罪」

❖ "And so they come ~ "「そこで、『悪しき』思いは、中身を隠したままで、恐ろしげな形をとって現れてくる」。漠然とした恐怖感を抱かせ、その理由を隠しまま、様々な形をとって、『悪しき』思いはあなたの目の前に出現する。"to shake your sorry ~ "「そして、あなた自身の惨めな自己概念を揺(ゆ)さぶり、また別の『罪』をもってあなたの自己概念を汚すのである」。あなたは、他者の過ちや罪を攻撃し、自分の正義を示したかも知れないが、心は決して幸せになれない。いつも不安を抱き、次は自分が攻撃されはしないかと恐れを抱く(come in fearful form)。しかし、その恐れは、なぜ恐れを抱かざるを得ないかという理由を隠したままなのだ(still concealed)。漠然とした恐れと不安に駆られ、あなたが正しいと思っている自己概念は動揺する(to shake your sorry concept of yourself)。ひょっとしたら、不安と恐れと動揺は、自分自身に罪があるせいではないかと思い、他者に向けられた罪とはまた別の罪の意識(another crime)を自分自身に向けて、あなたの自己概念を罪の意識で汚す(blacken it)ことになる。



You cannot give yourself your innocence, for you are too confused about yourself. 

  • innocence [ínəsəns] : 「無罪、潔白、無垢、純潔、純真」
  • confused [kənfjúːzd] : 「困惑した、混乱した、支離滅裂な」

❖ "You cannot give ~ "「あなたはあなた自身に、潔白性を与えることは出来ない」。あなたは、自分を潔白だと信じることが出来ない。他者のみならず、自分にも罪があるに違いないと思い始めるからだ。"for you are too ~ "「なぜなら、あなたは、あなた自身に関してあまりにも混乱しているからだ」。他者のみならず、自分にも罪があるに違いないと思い始め、あなたが正しいと思っている自己概念が混乱を来(きた)すのだ。お分かりのように、この一連の動きはエゴの作戦である。エゴは、神の子の分離を促進するために、得るためには奪え、攻撃される前に攻撃せよ、殺されるくらいなら殺せ、と教える。他者は邪悪であり、他者に罪があると、あなたに信じ込ませるのだ。あなたはエゴの思考システムにまんまと騙されて、エゴの言うなりになる。しかし、エゴが狡猾なのはそれだけではない。エゴは、エゴを偶像として信奉するあなたに、しかし、決して満足や幸せを与えない。常に不安を抱かせ、恐れをちらつかせる。あなたは決して神に愛されない愚劣な人間だと思わせ、神からの分離を確保するのだ。神から捨てられたと信じるあなたを混乱させ、エゴは、あなた自身の自己分裂を画策するのである。こうして、あなたには、似非(えせ)宗教に逃れるか、発狂するか、自殺するか、この3つの選択肢が残されることになる。もちろん、酒や薬物に溺れる行為は、自殺の疑似体験である。病は、精神的な歪みが生み出す発狂の疑似体験である。肉欲や物欲にのめり込むのは、似非宗教の疑似体験である。どれもこれも、真実なる幸せに到達することのない不毛な放浪なのだ。



But should one brother dawn upon your sight as wholly worthy of forgiveness, then your concept of yourself is wholly changed. 

  • dawn [dɔ́ːn] : 「分かり始める、見え出す」
  • sight [sáit] : 「視野、視界、視力、視覚、景色、眺め」
  • wholly [hóulli] : 「完全に、全く、全体として、全体的に」
  • worthy [wə́ːrði] : 「〜に値する、〜するに足りる」
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」
  • change [tʃéindʒ] : 「〜を変える、〜を変更する、〜を変換する」

❖ "But should one brother ~ "「しかし、同胞の一人でも、あなたの目に、完全に赦しに値すると映り出したなら、」"then your concept of ~ "「あなたの自己概念は、完全に変化する」。同胞の罪や攻撃性が、実は幻想に過ぎないとわかり始めると、あなたに自身の自己概念もまた幻想に過ぎないとわかり始めて、自分が変わっていく。エゴの思考システムからの脱却が始まるのである。エゴからの解放であり、偶像からの目覚めである。



Your "evil" thoughts have been forgiven with his, because you let them all affect you not. 

  • forgiven [fərɡívn] : 「forgiveの過去分詞」
  • affect [əfékt] : 「〜に作用する、〜に影響を及ぼす、〜に響く」

❖ "Your "evil" thoughts ~ "「あなたの『悪しき』思いは、同胞の『悪しき』思いと共に赦されてしまったのだ」。"because you let ~ "「なぜなら、あなたは、『悪しき』思いのすべてがあなたに影響を与えないようにしたからである」。罪の意識や恐れ、攻撃性、憎しみなど、『悪しき』思いのすべては幻想に過ぎず、あなたに実相的な影響を与えることは不可能なのだと知って、幻想性を認識しそれを赦すとき、幻想は消滅する。あなたの自己概念の幻想性も消滅していくのだ。



No longer do you choose that you should be the sign of evil and of guilt in him. 

  • no longer : 「もはや〜でない」
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
  • sign [sáin] : 「象徴、シンボル、しるし、証拠」
  • evil [íːvəl] : 「悪、邪悪、不正、不道徳」
  • guilt [ɡílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」

❖ "No longer do you ~ "「もはやあなたは、あなたが、同胞の罪や邪悪さのシンボルになるべきなのだという選択をすることはない」。同胞を悪者と見なすことは、あなた自身に『悪しき』思いが存在する証拠であり、結果的に、悪いと見なされた同胞は、あなたの邪悪さのシンボルになってしまう。しかし今、あなたは、『悪しき』思いを同胞に投射し同胞を悪者に仕立て上げる必要など、まったくないと知ったのである。幻想は不要だと確信したのである。



And as you give your trust to what is good in him, you give it to the good in you.

  • trust [trʌ́st] : 「信頼、信用」

❖ "And as you give ~ "「そして、あなたが、同胞の心の中の良きものに信頼を与えるにしたがい、」" you give it to ~ "「あなたは、あなたの心の中の良きものに信頼を与えるのである」。あなたの心の中の実相的な真実である良きものの存在に気付き、それを信じる自分を確信出来るようになる。幻想から解放され、実相に目覚めていくのだ。エゴの思考システムから抜け出し、ホーリー・スピリットの思考システムに移行していくのである。



3. In terms of concepts, it is thus you see him more than just a body, for the good is never what the body seems to be. 

  • in terms of : 「〜に関して、〜の観点から」
  • thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」

❖ "In terms of ~ "「(自己)概念に関して、概念はこのように、あなたが同胞を、単なる肉体以上のものだと見なすことなのである」。自己概念の側面から見れば、自分自身を、あるいは同胞を、肉体と見なす概念から、肉体ではなく心と見なす概念に移行していくのだ。"for the good is ~ "意訳する、「なぜなら、良きものとは、決して、肉体の見掛けの姿ではないからだ」。肉体は変化流動し、死へと向かう幻想である。肉体は、どうあがいても、決して実相に変わることはない。良きものである心は実相であって、幻想の肉体がそれを代表することなど出来ないのだ。今、肉体という幻想から良きものという実相に目覚めることで、あなた自身の自己概念も、幻想から実相へと変化していくのである。



The actions of the body are perceive as coming from the "baser" part of you, and thus of him as well. 

  • action [ǽkʃən] : 「動き、動作、作用、働き」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • base [béis] : 「劣った、劣等の、卑劣な、さもしい」
  • as well : 「同じに、同様にうまく」

❖ "The actions of ~ "「肉体的な動きは、あなたの『より劣った』部分からやってくるものとして知覚され、同様に、同胞の『より劣った』部分から発生するものと知覚される」。心の『より劣った』部分とは、心の幻想的側面のことで、つまり、エゴに操られている部分のことである。他者を攻撃する肉体的な動きは、エゴに支配された下等な心の部分から生じる。弱肉強食を生きる肉体は、エゴの操り人形である。



By focusing upon the good in him, the body grows decreasingly persistent in your sight, and will at length be seen as little more than just a shadow circling round the good. 

  • focus [fóukəs] : 「〜の焦点を合わせる、集中させる」
  • grow [ɡróu] : 「〜の状態になる、増える、増大する」
  • decreasingly [dikríːsiŋli] : 「減少して、少なくなって」
  • persistent [pərsístənt] : 「持続性の、永続性の、しつこい、なかなか去らない」
  • sight [sáit] : 「視野、視界、視力、視覚、景色、眺め」
  • at length [léŋkθ] : 「ついに、しまいには」
  • shadow [ʃǽdou] : 「影、暗がり、暗部」
  • circle [sə́ːrkl] : 「〜を円で囲む、〜の周りを回る、〜を周回する」
  • round [ráund] : 「回って、ぐるりと、周囲に」

❖ "By focusing upon ~ "「同胞の良きものに焦点を当てるにしたがい、」"the body grows ~ "「肉体は、あなたの目にとって、そのしつこさをどんどん減らしていく」。あなたの目には、つまり、あなたの感覚器官には、肉体は物質として確かに実在しているかに映るのだが、そのしつこさが、だんだんと減少していく。幻想性が薄れ、実在性が露(あらわ)になっていくのだ。"and will at length ~ "「そしてついには、肉体は、せいぜい、良きものの周りを囲む単なる影として見られるようになる」。もはや肉体は、物質として実在するというより、影のような幻想として存在するように見えてくる。



And this will be your concept of yourself, when you have reached the world beyond the sight your eyes alone can offer you to see. 

  • reach [ríːtʃ] : 「達する、至る、着く、到着する」
  • beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて、〜を過ぎて、〜のかなたに」
  • alone [əlóun] : 「独力で、単独で」
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる、提供する」

❖ "And this will be ~ "「あなたが〜したとき、これが、あなた自身の自己概念となるのである」。あなたの自己概念は肉体でなく、心があなたの自己概念となる。"when you have ~ "「あなたが、あなたの目だけがあなたに見るようにと差し出す光景を超越した世界に到達したとき、」これが、あなた自身の自己概念となるのである。あなたの感覚器官だけがその実在性を錯覚させているこの幻想世界を越えて、実相世界に到達出来た時、あなたは、自分自身を心の存在だと確信することが出来るのだ。



For you will not interpret what you see without the Aid that God has given you. And in His sight there is another world.

  • interpret [intə́ːrprit] : 「解釈する、解明する、説明する」
  • without [wiðáut] : 「なくて、持たないで」
  • aid [éid] : 「援助、救済、補助、助成、補佐」
  • given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」
  • another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」

❖ "For you will not ~ "「なぜなら、あなたは、神があなたに与えた助けなしに、あなたが目にするものを解釈することはなくなるからだ」。ここの"the Aid that God has given you"「神があなたに与えた助け」とは、ホーリー・スピリットのことだと思っていいだろう。あなたが感覚器官でものを知覚し、それが実在か幻想かを判断するとき、あるいは、真実か虚偽かを判断するとき、ホーリー・スピリットがあなたを助けてくれる、ということ。"And in His sight ~ "「そして、神の視界には、別の世界が存在しているのだ」。神の視野には、幻想世界ではなく、実相世界が見えている。天の王国である。それが実在であって、それ以外に実在する世界はない。
 
 
 

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T-31.VI.7:1 ~ T-31.VII.1:9


7. Your will be done, you holy child of God. It does not matter if you think you are in earth or Heaven. 

  • will [wíl] : 「意志、願望、意欲」
  • done [dʌ́n] : 「doの過去分詞」
  • holy [hóuli] : 「神聖な」
  • matter [mǽtər] : 「重要である、問題である」
  • earth [ə́ːrθ] : 「地球、地上」
  • heaven [hévən] : 「天国、天、天の王国」

❖ "Your will be done ~ "「神聖な神の子であるあなたよ、あなたの意思は必ずなされる」。あなたの正しい意思は、必ず現実化する。"It does not matter ~ "「あなたが地上にいると思っていようが天上にいると思っていようが、それは問題でない」。あなたがこの世界に生きていると思っていようが、本当は天の王国に生きていると思っていようが、あなたの意思が実現することに関しては、それは重要でない。重要なのは、あなたの意思であり、自由意思であり、実相的な真実の意思である。



What your Father wills of you can never change. 

  • change [tʃéindʒ] : 「変わる、変化する、変遷する」

❖ "What your Father ~ "「父なる神があなたに向けた意思は、決して変わることはない」。神の意思とは、言い換えれば、神の愛である。あなたに向けられた神の愛は、永遠に不変である。



The truth in you remains as radiant as a star, as pure as light, as innocent as love itself. And you are worthy that your will be done!

  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理」
  • remain [riméin] : 「とどまる、残る、生き残る、残存する」
  • radiant [réidiənt] : 「光を放つ、さんぜんとした、光り輝く、明るい」
  • pure [pjúər] : 「純粋な、混じりけのない、清らかな、きれいな」
  • light [láit] : 「光、ライト、明かり」
  • innocent [ínəsənt] : 「無実の、潔白な、純真な、無邪気な」
  • worthy [wə́ːrði] : 「〜に値する、〜するに足りる」

❖ "The truth in you ~ "「あなたの心の中の真実は、星のように光り輝き、光のように純粋で、愛それ自体のように純潔であり続ける」。"And you are worthy ~ "「そしてあなたは、あなたの意思がなされるにふさわしいのだ」。ここは理屈を追わずに、ただ朗読するだけでいいだろう。声に出して、英文を読んでみよう。イエスの息づかいを感じよう。





VII. The Savior's Vision
救い主のヴィジョン


1. Learning is change. Salvation does not seek to use a means as yet too alien to your thinking to be helpful, nor to make the kinds of change you could not recognize. 

  • learning [lə́ːrniŋ] : 「習うこと、学ぶこと、学習」
  • change [tʃéindʒ] : 「変化、変更、移行、交換」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」
  • seek [síːk] : 「探し求める、得ようと努力する」
  • means [míːnz] : 「手段、方法、手法」
  • as yet : 「今のところは」
  • alien [éiljən] : 「性質の異なる、異質な、縁もゆかりもない」
  • thinking [θíŋkiŋ] : 「考えること、思考、考え、意見、判断」
  • helpful [hélpfəl] : 「役立つ、助けになる、有益な」
  • kind [káind] : 「種類、性質、本質」
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「認める、受け入れる、〜を認識する」

❖ "Learning is ~ "「学ぶとは、変化することである」。学ぶとは、自己変革である。自分を変えていくのだ。自分を実相化、真実化してくことだ。"Salvation does not ~ "「救いは、あなたがまだ役に立つとも思っていない手段を利用しようとしないし、あなたが受け入れることの出来ない種類の変化をもたらそうなどともしない」。救いは、おどろおどろしい魔法をあなたに与えるものでない。学びによる自己変革をしていくあなたに、その時々に応じて適切な手段を与え、少しずつ、あなたに変化を促(うなが)していくのだ。その方法は、ACIMのこの『Text』に続く『Workbook』に詳しく述べられている。



Concepts are needed while perception lasts, and changing concepts is salvation's task. 

  • concept [kάnsept] : 「概念、観念」
  • while [hwáil] : 「〜の間ずっと、〜する間に、その間に」
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識、感じ」
  • last [lǽst] : 「続く、存続する、持続する」
  • task [tǽsk] : 「仕事、職務、役割、目的」

❖ "Concepts are needed ~ "「概念とは、知覚が続く限り、必要とされる」。"and changing ~ "「そして、概念を変化させることが、救いの仕事なのだ」。"while perception lasts"「知覚が続く限り」ということを、少し説明しよう。この二元論幻想世界で物事を把握するとは、感覚器官による知覚を頼りとして得られた情報を、二極分化した概念のマップに当てはめて評価、判断することである。たとえば花を、目という感覚器官で捉えてイメージ情報を得て、二極分化した美と醜の概念マップに当てはめて評価判断し、「ああ、この花はすごく美しい」と知るのである。また、ある人を見て、美醜の判断のほかに、言ったこと、やったことを善悪の二極概念マップに照らし合わせて評価判断し、「あいつは悪いヤツだ」と知るのである。つまり、「知覚が続く限り」とは、この二元論幻想世界に生きて、知覚し判断する限り、という意味である。知覚と概念が組み合わされて、評価判断を下す、というサイクルによって、この世の知が形成されるのだ。
ところが、実相世界は想念の一元論世界であり、知覚は存在しない。物体が存在しないのだから、知覚など不要なのだ。一元論であるから、二極分化した概念のせめぎ合いもない。評価も判断も不要なのだ。そして、知覚がない代わりに、知覚が実相化した叡智(knowledge)が存在する。叡智は知覚することなく、直覚的に、全的に、すべてを瞬時で知る。たとえば、美を直覚した叡智は、美醜の概念マップに照らし合わせて評価判断することなどない。美は、叡智によって直覚されると、喜びと平和と愛を生み出し、静けさの中で拡張増大していくのである。ただそれだけだ。余計なものなど、何一つ発生しない。たとえば、叡智は、幻想世界に住む人間を知覚して、その人間を評価判断することもない。悪も善も、そんな概念の存在しない実相世界の叡智が、善悪の判断を下す分けがないではないか。悪人も善人も、ただ幻想として受け入れ、その幻想を赦してしまうのだ。
世の多くの宗教が、神は、人間の生前の所業を評価判断して、悪人は地獄に、善人は天国へ振り分けると言うが、まったく笑止千万な戯言(たわごと)である。おまけに、最後の審判とやらを持ち出して、世の終わりに、神が人間の善悪を審判するとまで言い出す。これがエゴなのだ。神ではない。神には、善悪などという概念はないし、神は、審判などという言葉すらもってはいない。神は、人間の善悪という幻想を赦し、幻想を消去して、人間を永遠に愛するだけなのだ。これほど単純な道理が、どうして既成宗教にかぶれた者達にはわからないのだろう?
善悪のない実相世界ではあるが、ならば、神に反抗する悪魔は、いったいどんな存在なのか? 一言で言うなら、幻想である。二元論幻想世界に毒された人間の妄想が、善悪の審判を下す神と悪を信奉する悪魔を、想念の中に生み出しただけなのだ。想念は現実化するから、悪魔はこの幻想世界に存在する。幻想としての悪魔が、諸悪を実行して、幻想の神(にせ神)を悩ますのある。光と闇の戦い、善と悪の戦い、神と悪魔の戦い、等々、人間の妄想が、華々しい二元論的戦争を生み出しているだけである。その戦争は、この幻想世界で演じられはするが、実在の実相世界にその戦いが波及することは決してない。幻想は実相世界に侵入することは出来ないのだ。神は、決して幻想しない。神は幻想を赦すのみ、ピリオド。



For it must deal in contrasts, not in truth, which has no opposite and cannot change. 

  • deal in : 「〜を扱う」
  • contrast [kɑ́ntræst] : 「対比、対照、差異、不一致、正反対のもの」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
  • opposite [άpəzit] : 「正反対のもの、正反対」

❖ "For it must deal ~ "「なぜなら、概念は対立するものを扱うが、真実を扱うことはないからだ」。お分かりだろう、概念は、二極対立の概念として、幻想を扱うのであって、実相の一元論としての真実と係りをもつことは一切ない。"which has no ~ "「その真実は、対立もなければ変化することもない」。実相世界は一元論の世界である。愛はあるが憎悪はない。美はあるが醜はない。愛や美は真実であるが、憎悪や醜は幻想だからだ。真実は対立概念としての虚偽をもたないのだ。対立概念をもたないから、二極分化した概念の力関係による力学的せめぎ合いはない。したがって、真実が変化流動することはないのだ。



In this world's concepts are the guilty "bad"; the "good" are innocent. 

  • guilty [ɡílti] : 「有罪の、犯罪的な、罪を犯した」
  • bad [bǽd] : 「悪い、ひどい、偽の」
  • innocent [ínəsənt] : 「無実の、潔白な、純真な、無邪気な」

❖ "In this world's concepts ~ "「この世界の概念では、罪は『悪(あ)しきもの』で、潔白は『良きもの』とされる」。幻想世界にあっては、すべてを二極に色分けするのである。それが、概念の仕事となる。概念も想念の一つであるから、現実化し(正確な意味では、幻想化し)、この世界は対立する二極の概念で構成される。対立は力を生み出し、力が変化を生み出す。しかし、変化流動は、物理学者がエントロピー増大の法則を持ち出すまでもなく、崩壊へ向かう。いわば、力と力の対立は、死をもって安定化するのだ。したがって、『悪(あ)しきもの』も『良きもの』も、最後は平等に『死』を迎える。罪ある者も潔白な者も、最後は平等に死ぬのである。これが、この世の性(さが)である。分離の性(さが)なのだ。



And no one here but holds a concept of himself in which he counts the "good" to pardon him the "bad. "

  • hold [hóuld] : 「維持する、保持する、持続する」
  • count [káunt] : 「〜と見なす、考慮する」
  • pardon [pάːrdn] : 「許す、赦免する、放免する」

❖ "And no one here ~ "「そして、この世界に住む誰一人として、『良きもの』は『悪(あ)しきもの』を赦すという自己概念を持つことはない」。対立する二つの概念、この世の善と悪を超越して、ともに幻想に過ぎないと達観して、幻想を赦してしまう自分自身を確立する者は、この世界にはいない。



Nor does he trust the "good" in anyone, believing that the "bad" must lurk behind. 

  • trust [trʌ́st] : 「信用する、信頼する」
  • lurk [lə́ːrk] : 「待ち伏せする、隠れて待つ、潜在する」
  • behind [biháind] : 「後に、後ろへ、後ろ側に、背後に」

❖ "Nor does he trust ~ "「また、誰一人、他者の中の『良きもの』を信頼することもない」。"believing that ~ "「背後に、『悪しきもの』が潜んでいるに違いないと信じているからだ」。二元論としての善悪の存在を信じている限り、他者を完全に信頼することは不可能だ。二元論の善悪は幻想なのだと達観し、それを赦すことなくして、本当の信頼はない。幻想から抜け出すための秘密の鍵は、赦しなのだ。



This concept emphasizes treachery, and trust becomes impossible. Nor could it change while you perceive the "bad" in you.

  • emphasize [émfəsàiz] : 「強調する、力説する、際立たせる」
  • treachery [trétʃəri] : 「不信、裏切り、背信、不実」
  • trust [trʌ́st] : 「信頼、信用」
  • impossible [impάsəbl] : 「不可能な、とてもあり得ない、できない」

❖ "This concept ~ "「こういった概念は、裏切りを際立たせ、信頼は不可能となる」。"Nor could it change ~ "「あなたが、あなたの心の中に『悪しきもの』を知覚している間は、こういった概念が変化する可能性はない」。あなたが、自分の心の中に罪の意識を抱き、自分は『悪しきもの』だと思っているうちは、それは、あなたが幻想の虜(とりこ)になっている証拠であり、二つの対立概念で構成されたあなたの自己概念は、実相化に向けて変化する可能性はない。
 
 
 


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