ACIMワークショップ

"A Course in Miracles (ACIM)"の"Text"の原文(英語)を精読していくワークショップです.
Title に, たとえば "T-26.IV.4:7"とありましたら, これは"Text"の"Chapter 26, Section IV, Paragraph 4, Sentence 7"という場所を示しています.


T-4.VII.1:1 ~ T-4.VII.2:7

 

VII. Creation and Communication

創造とコミュニケーション



1. It is clear that while the content of any particular ego illusion does not matter, its correction is more helpful in a specific context.
  • while [(h)wáil] : 「~なのに、~ではあるものの、~だが、~とはいえ」
  • content [kɑ́ntent] : 「内容、中身、在中物、容量、含有量」
  • particular [pə(r)tíkjələ(r)] : 「特定の、独特の、個々の」
  • matter [mǽtə(r)] : 「重要である、 問題である」
  • correction [kərék∫n] : 「訂正、矯正、修正、是正、補正」
  • helpful [hélpfl] : 「助けになる、有益な、参考になる、有用な」
  • specific [spəsífik] : 「特有の、固有の、個別の 、具体的な」
  • context [kɑ́ntekst] : 「文脈、状況、事情、背景」
❖ "It is clear that "「that以下ははっきりしている」"while the content of ~ "「個々のエゴの錯覚の内容は重要でないが」"its correction is more ~ "「それを修正するには、固有の状況にそって為す方がより有益である」。非常に硬い文で、意味がとりにくい。簡単に言えば、エゴの抱く幻想は種々様々であるが、その内容は重要ではない。なぜなら、所詮単なるエゴの幻想に過ぎないのだから。しかし、そのエゴの過ちを修正しようとするときは、概念的に修正しようとせずに、具体的な個々の状況に沿って、つまり、エゴの幻想の内容や背景や文脈にそって、修正作業を行った方が効果的である、ということ。たとえば、精神的にまいっているときなどは様々な夢を見るが、夢の内容は一つ一つ重要なのではないが、夢を具体的に調べてみれば、状況を改善する方法がみつかるときがある。それと同じように、エゴの幻想と錯覚を扱えばいい。



Ego illusions are quite specific, although the mind is naturally abstract. Part of the mind becomes concrete, however, when it splits.
  • naturally [nǽt∫(ə)rəli] : 「自然に、ありのままに、必然的に、生来、天然に」
  • abstract [ǽbstrækt] : 「抽象の、非具象の、概念の」
  • concrete [kɑ́nkriːt] : 「具体的な、有形の、現実の」
  • split [splít] : 「割れて二つに分かれる、バラバラになる、裂ける」
❖ "Ego illusions are ~ "「エゴの幻想はきわめて具体的である」"although the mind is ~ "「しかし、心はもともと抽象的である」。"Part of the mind ~ "「しかしながら、心が分裂すると、心の一部分は具体的なものとなる」。ACIMでは、この世界は、宇宙も時空間も、すべてエゴの幻想であるとする。したがって、エゴはまさに具象的である。対して、神の世界、つまり本来心が住まっていた真実の世界は、エゴの幻想の世界とはレベルがまったく異なる非具象の世界である。心が一つの時は、心は非具象の真の世界にあるのだが、心が分裂すると、その一部はエゴの幻想の世界に迷い込み、具象の世界を体験する。我々が今知覚しているこの具象の世界は幻想である。



The concrete part believes in the ego, because the ego depends on the concrete.
  • depend [dipénd] : 「当てにする、信頼する、頼みにする」
  • depend on : 「~に頼る、~を当てにする」
❖ "The concrete part ~ "「(分裂した心の)具象を体験する心の部分はエゴを信じている」"because the ego ~ "「なぜならば、エゴは具象的なものに依存しているからだ」。エゴの上に幻想の世界は展開する。幻想の世界は具象の世界だ。よって、エゴは自ら作り上げた幻想の具象世界に依存している。



The ego is the part of the mind that believes your existence is defined by separation.
  • existence [igzístns] : 「現存、実存、実在、存在、生存」
  • define [difáin] : 「~を定義する、~の意味を明確にする」
  • separation [sèpəréi∫n] : 「分離、区別、別居、別離、離脱 」
❖ "The ego is the part of ~ "「エゴとは~な心の一部である」。"that believes your ~ "「あなたの存在が分離によって定義づけられていると信じている」心の一部である。



2. Everything the ego perceives is a separate whole, without the relationships that imply being.
  • perceive [pə(r)síːv] : 「~に気付く、~を見抜く 、~を理解する、知覚する」
  • whole [hóul] : 「 全部、全体」
  • relationship [riléi∫n∫ìp] : 「関係、結び付き、かかわり合い、関連 」
  • imply [implái] : 「暗に伝える、暗示する、ほのめかす」
❖ "Everything the ego perceives ~ "「エゴの知覚するもののすべては、分離して全体を構成する」。"a separate whole"が解釈しずらい。イメージ的には、一個一個がばらばらに独立して存在して、そして、そのばらばらの個々が全体を構成している、そんなところか。ばらばらな個々が全体を構成しているので、でき上がった全体は確実性を持たないだろう。"without the relationships ~ "「存在を暗示するような関連を持たずに」。ここも解釈しずらい。エゴは具象的な対象を個々ばらばらに知覚するのだが、AとBが関連しあっているなら、その関連を手助けにAとBの存在を確信するのだが、エゴはその関連は知覚していない、という意味か? 心と心に限定して考えてみると、Aという心とBという心がコミュニケーションをとっている状況では、そのコミュニケーションの存在によってA、Bの存在が確信できる。しかし、もし、両者間にコミュニケーションがなかったら、何をもって存在を確信できるだろう。AとBは全く存在しない、単なる錯覚の幻、単なる飾り物かもしれないではないか。少なくとも、存在とは知覚のみによって確信されるものではなく、相互間の関連、相互間のコミュニケーションによって確定するものである、ととらえておこう。そのコミュニケーションから外れたものは、存在それ自体があやふやになってしまう。



The ego is thus against communication, except insofar as it is utilized to establish separateness rather than to abolish it.
  • communication : 「コミュニケーション、情報伝達、通信、連絡」
  • insofar [ìnsəfɑ́ː(r)] : 「~する限りにおいて」
  • insofar as : 「~の範囲で、~する限りにおいて、~の場合」
  • utilize [júːt(ə)làiz] : 「 利用する、活用する、役立たせる」
  • establish [istǽbli∫] : 「確立する、規定する、定める、成立させる」
  • rather than : 「~よりはむしろ、かえって」
  • abolish [əbɑ́li∫] : 「無効にする、廃止する、撤廃する」
❖ "The ego is thus against ~ "「エゴはこのようにコミュニケーションに反する立場をとる」。"except insofar as ~ "「ただし、~の場合は除く」"it is utilized to establish ~ "「コミュニケーションが、分離を解消するためというよりは、分離を確立するために使われる」場合を除いては、エゴはコミュニケーションに反対の立場をとる。



The communication system of the ego is based on its own thought system, as is everything else it dictates.
  • be based on : 「~に基づいている、~に準拠している」
  • dictate [díkteit] : 「~を命令する、指示する、~を決定する、決定づける」
❖ "The communication system ~ "「エゴのコミュニケーション・システムはエゴ自体の思考システムに基づいている」。"as is everything else ~ "「エゴが命令するその他のすべてがそうであるように」。ここは"as everything else it dictates is based on its own thought system"のこと。



Its communication is controlled by its need to protect itself, and it will disrupt communication when it experiences threat.
  • control [kəntróul] : 「支配する、抑える、コントロールする、制御する」
  • need [níːd] : 「必要、必要性 、必要なもの、必要物」
  • protect [prətékt] : 「保護する、守る、防御する」
  • disrupt [disrʌ́pt] : 「~を分裂させる、分離する、~を混乱させる、崩壊させる」
  • experience [ikspí(ə)riəns] : 「~を経験する、~を体験する」
  • threat [θrét] : 「脅迫、脅し」
❖ "Its communication is ~ "「エゴのコミュニケーションはエゴ自身を守る必要性によってコントロールされている」。"and it will disrupt ~ "「そして、エゴが脅威を経験したとき、エゴはコミュニケーションを崩壊させるだろう」。



This disruption is a reaction to a specific person or persons. The specificity of the ego's thinking, then, results in spurious generalization which is really not abstract at all.
  • disruption [disrʌ́p∫ən] : 「途絶、分裂、崩壊、混乱」
  • reaction [ri(ː)ǽk∫ən] : 「反応、態度、受け止め方」
  • specific [spəsífik] : 「 特有の、固有の、個別の、具体的な」
  • specificity [spèsəfísəti] : 「特異性、選択性」
  • result [rizʌ́lt] : 「終わる、帰着する、~の結果となる」
  • result in :「~をもたらす、~に終わる」
  • spurious [spjú(ə)riəs] : 「偽の、うその、偽造の、誤った」
  • generalization [dʒèn(ə)r(ə)ləzéi∫n] : 「一般化、汎化、総合、概括、総括」
  • abstract [ǽbstrækt] : 「理論的な、理論上の、抽象の、非具象の、概念の」
❖ "This disruption is a reaction ~ "「このコミュニケーションの崩壊は特定の個人、あるいは特定の人たちに向けられた反応である」。エゴはコミュニケーションを崩壊させるのだが、コミュニケーションという相互関係全体を崩壊させるのではなく、個人間の具体的なコミュニケーションを崩壊させる。"The specificity of the ego's thinking ~ "「したがって、エゴが考える選択性(特異性)は、本当は全く抽象的ではない偽りの一般概念に結実する」。非常に硬い文章で理解しがたいのだが、分析しよう。まず、"The specificity of the ego's thinking"であるが、エゴがコミュニケーションを崩壊するに当って、特定の人(a specific person or persons)を選択するわけである。そのときエゴは何かを考えて選択しているのだが、そこで、"The specificity of the ego's thinking ~ "は「コミュニケーションを崩壊させる特定の人を、エゴが考えて選ぶこと」というように、具体的な行為と考えていいだろう。その行為は"spurious generalization"「偽りの一般概念」に結実する。つまり、非常に具体的な人選をしてエゴはコミュニケーションを崩壊させるのだが、それを一般化して、コミュニケーション全体に対する攻撃の概念にしようとするのである。ところが具象から一般化を無理やり引き出そうとするあまり、でき上がった一般化概念は"which is really not abstract at all"まったく抽象的でも理論的でもないのもになってしまう。



It merely responds in certain specific ways to everything it perceives as related.
  • merely [míə(r)li] : 「ただ単に、単に、たかが~にすぎない」
  • respond [rispɑ́nd] : 「反応する、応答する、答える、対応する、対処する」
  • respond to : 「~に対応[対処]する、~と付き合う」
  • in certain specific ways : 「ある特定の方法で」
❖ "It merely responds in certain ~ "「エゴは単に特定の方法で~なすべてに対して反応しているのである」。"it perceives as related"「関連があるとエゴが知覚した」すべてに対して反応している。つまり、何かと何かが関連しあっていると見るや、エゴはその具体的な関連を崩壊させるために具体的な方法を使って介入するのである。それは場当たり的で、決して一般化された概念に昇華されるものではない。イメージ的には、他人の関係にいちいち首を突っ込んで、いろいろ難癖をつけて関係を悪化させるヤツ、しかし、そんなやからに哲学はない、そんなところか・・・。
 
 
 

Declaration

M.oohata
❖ ACIMの"Text"原本は670ページ余りあり、この精読を完了するまでに6〜7年かかるものと見込んでいる。口に糊するための仕事もあり、体調の善し悪しもあるので、場合によっては10年の歳月を要するかも知れない。 私を突き動かしているのは、ACIMは100年後の世界に大きな意味を持つであろう事、そして、ACIMは翻訳ではなく原語で読まなくてはならないと思っていること、この2つの事実である。 メールは基本的に歓迎するつもりでいる。ただし、神学論を戦わせるつもりは毛頭ない。百人百様の神学論があっていいし、百人百様のACIM論があって当たり前だと思うからである。礼儀をわきまえないメールもご容赦願う。ACIMは品格の高い文書である。その品格に似合うメールこそふさわしい。なお、誤字脱字の指摘は期待するところである。 
oohata_mnb@yahoo.co.jp
2008.2.1
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