●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-25.I.6:1 ~ T-25.I.7:7

6. The Holy Spirit serves Christ's purpose in your mind, so that the aim of specialness can be corrected where the error lies.

  • serve [sə́ːrv] : 「〜に仕える、〜のために働く、〜に役立つ」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • so that : 「〜できるように、その結果」
  • aim [éim] : 「的、狙い、目標、目的、照準、見当」
  • specialness [spéʃəlnis] : 「特別であること、特別性」
  • correct [kərékt] : 「〜を訂正する、修正する、正す」
  • error [érər] : 「誤り、間違い、ミス、誤字、誤用、過失」
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
❖ "The Holy Spirit serves ~ "「ホーリー・スピリットは、あなたの心の中にあるキリストの目的のために働くのだ」。キリストの目的とは、幻想世界から神の子を救い出すこと。その手助けを、ホーリー・スピリットがする、といった意味合い。"so that the aim of ~ "「特別性を目的とすることを、その誤りがあるところで、正すことが出来るようにするためである」。分離を維持し、自らの特別性を追求するという誤りをホーリー・スピリットは正してくれるのだが、その誤りの存在するあなたの心の中で(where the error lies)、それを正すのである。ホーリー・スピリットは実相世界にも幻想世界にも通じる存在であるから、あなたの誤りをわざわざ実相世界に運び込んで正すのではなく、誤りが幻想世界にある状態のまま、それを正すのである。つまり、あなたは、この幻想世界にありながら、ホーリー・スピリットによって正されるのだ。



Because His purpose still is one with Both the Father and the Son, He knows the Will of God and what you really will.
  • still [stíl] : 「まだ、今でもまだ、いまだに、今もなお」
  • both [bóuθ] A and B : 「AもBも、ABいずれも」
  • will [wíl] : 「意志、意欲、願望」
  • really [ríəli] : 「実際には、心から、確かに、本当に」
  • will [wíl] : 「〜を望む、意図する、命ずる、決意する」
❖ "Because His purpose ~ "「ホーリー・スピリットの目的は、今なお、父なる神と神の子の両者と一体であるから、」ホーリー・スピリットの目的と、神の目的、神の子の目的、その3者の目的にズレはないから、"He knows the Will of ~ "「ホーリー・スピリットは、神の意思も、また、あなたが実際何を意思しているかも、知っているのだ」。



But this is understood by mind perceived as one, aware that it is one, and so experienced.
  • understood [ʌ̀ndərstúd] : 「understand の過去・過去分詞形」
  • understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、了解する、納得する」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜を理解する、〜を把握する」
  • aware [əwέər] : 「気付いている、気が付いて、承知して、知って」
  • experience [ikspíəriəns] : 「 〜を経験する、〜を体験する」
❖ "But this is understood by ~ "「しかし、このホーリー・スピリットの目的は、一なるものとして知覚される心、つまり、心は一体であると知り、そのように体験される心によって、理解されるのである」。あなたが、自分の心は神やホーリー・スピリットの心と同一だと知ったとき、3者の意思は統一され、ホーリー・スピリットの目的としていることが、あなたに理解されるのである。簡単に言えば、幻想に支配された心にはホーリー・スピリットの意図はわからないが、実相に目覚めた心にはホーリー・スピリットの意図も、目的も、すべてがはっきりわかる、ということ。



It is the Holy Spirit's function to teach you how this oneness is experienced, what you must do that it can be experienced, and where you should go to do it.
  • function [fʌ́ŋkʃən] : 「職務、役割、機能、作用、働き、効用」
  • teach [tíːtʃ] : 「〜を教える、指導する、学ばせる、悟らせる」
  • oneness [wʌ́nnis] : 「単一性、同一性、統一性」
❖ "It is the Holy Spirit's ~ "「この一体性はどうすれば経験されるか、一体性が経験されるには、あなたは何をなすべきか、それをなすには、あなたはどこへ行かなくてはならないか、それらをあなたに教えることが、ホーリー・スピリットの使命なのである」。簡単に言えば、三位一体を完成させる方法を、ホーリー・スピリットが教えてくれるのだ。神の子が幻想から実相へと目覚め、天の王国へ回帰すること、その方法を教えることが、ホーリー・スピリットの使命なのである。



7. All this takes note of time and place as if they were discrete, for while you think that part of you is separate, the concept of a Oneness joined as One is meaningless.
  • take note of : 「〜に注意する、〜に気付く、〜に注意を向ける」
  • place [pléis] : 「場所、個所、住所、席」
  • as if : 「あたかも〜かのように、〜と言わぬばかりに、〜のように」
  • discrete [diskríːt] : 「分離した、離れた、離散的、別々の」
  • while [hwáil] : 「〜の間ずっと、〜する間に、その間に」
  • part [pάːrt] : 「一部、部分」
  • separate [sépərət] : 「分かれた、離れた、個々の、別個の」
  • concept [kɑ́nsept] : 「概念、観念、コンセプト、考え方」
  • join [dʒɔ́in] : 「結び付ける、結合する、〜と交わる、〜と一緒になる」
  • meaningless [míːniŋlis] : 「意味のない、無益な、価値のない、無意味な」
❖ "All this takes note of ~ "「ホーリー・スピリットの教えのすべては、あたかも3者が離れ離れに存在するかのように見える、時間と場所に、その注意を向けるのである」。神と神の子とホーリー・スピリットは、実相的には一体なのだが(三位一体)、幻想世界にあっては、あたかも3者は離れ離れに存在しているように見える。その錯覚を、まずは、ホーリー・スピリットは是正しようとするわけだ。つまり、分離を象徴するこの幻想世界の時空性に注意を向け、それが錯覚に過ぎないことを神の子に教えるのである。それが、分離解消のための第一歩となるからだ。"for while you think ~ "「なぜなら、あなたが、あなたの一部が分離していると思っている間は、」ここの"part of you"「あなたの一部」とは、一体であるはずの神やホーリー・スピリットが分離して、あなたの一部となっている、という意味合い。"the concept of ~ "「一なるものとして結ばれた一体性という概念は、意味を持たないからだ」。難しい言い回しをしているが、要するに、時空を信じている限りは分離という錯覚から抜け出すことが出来ないので、ホーリー・スピリットはまず時空という錯覚を払拭し、その後で、時空を超越した実相的一体性を神の子に教えようとしている、ということ。



It is apparent that a mind so split could never be the Teacher of a Oneness which unites all things within Itself.
  • apparent [əpǽrənt] : 「はっきり見える、明らかな、明白な」
  • split [splít] : 「割れた、分割した、分裂した、分けた」
  • unite [junáit] : 「〜を結合させる、一つにする、結び付ける」
  • within [wiðín] : 「〜の中で、〜の内側で」
❖ "It is apparent that ~ "「that以下は明白である」。"that a mind so split ~ "「分裂した心は、その心の中に存在するすべてを統合する一体性を教える師には、決してなれない」ということは明白である。心が、実相と幻想に分裂し、どちらが真実でどちらが誤りであるかわからない心に、真実である一体性を教えることは不可能だ、ということ。ということは、ホーリー・スピリットは真実の一体性を教える師であるから、当然、ホーリー・スピリットの心は分裂などしていないし、完全であり、完璧であり、純粋にして神聖なのだ。



And so What is within this mind, and does unite all things together, must be its Teacher.
  • together [təɡéðər] : 「一緒に、同時に」
❖ "And so What is within ~ "「だからこそ、この分裂していない心の中にあるものは、」"and does unite all ~ "「それは、あらゆるものを一緒に結びつけるのだが、」"must be its ~ "「一体性を教えることの出来る師であるに違いないのだ」。自分の心が実相と幻想に分裂しおらず、神の心ともホーリー・スピリットの心とも離れてはいないと知っている心は、あらゆるものを結合し、統一されたものとして見ることが出来るので、実相世界のすべての存在が神という一点に収斂するという一元論を教えるにふさわしい師になれるのだ。



Yet must It use the language that this mind can understand, in the condition in which it thinks it is.
  • language [lǽŋgwidʒ] : 「言語、言葉」
  • condition [kəndíʃən] : 「事情、条件、状態、状況、様子、様相」
❖ "Yet must It use ~ "「教えたり学んだりするには、この心が理解できる言葉を使わなくてはならない」。"in the condition in ~ "「心があると思われている状況にあっては、」この心が理解できる言葉を使わなくてはならない。心は、もはや幻想という状況にあるのではなく、実相世界と接点をもつ地点、実相的状況にあるのだ。そのとき、もはや、心にとっては、幻想世界で使い慣れた言語は通用せず、実相の、真実の言語を使わなくては、実相的な状況が理解出来なくなるのである。たとえば、幻想的愛と実相的愛は、愛という言葉自体は同じでも、内容は全然異なっている。片や、憎悪という対立概念をもって特別性に裏打ちされた愛であるのに対して、片や、対立概念をもたない純粋な一元論の愛なのである。その言語の使い分けが非常に大切であり、かつ非常に難しい。



And It must use all learning to transfer illusions to the truth, taking all false ideas of what you are, and leading you beyond them to the truth that is beyond them.
  • learning [lə́ːrniŋ] : 「学問、学識、習うこと、学ぶこと、学習」
  • transfer [trænsfə́ːr] : 「〜を移す、運ぶ、動かす、移動させる」
  • illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
  • false [fɔ́ːls] : 「正しくない、誤った、うその、虚偽の」
  • idea [aidíːə] : 「考え、着想、アイデア、発想、思い付き」
  • lead [líːd] : 「〜を導く、案内する、〜を連れていく」
  • beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて、〜の域を越えて」
❖ "And It must use all ~ "「教えたり学んだりするには、幻想を真実へと移行するためのあらゆる学びを利用しなくてはならない」。幻想世界から実相世界へと層転換させてくれる、自 己革命的な学びのすべてを利用しなくてはならない。つまり、一部が実相へ層転換し、別の一部は幻想のまま、などということがあってはならないのだ。すべ て、くまなく実相世界へ層転換しなくてはならない。そのために必要な学びのすべてを学ばなくてはならないのである。"taking all false ideas of ~ "「あなたは何者であるかという誤った考えを除去し、」"and leading you ~ "「過ちを越えたところにある真実へと、誤った考えを越えてあなたを導くのである」。つまり、学びを通して、幻想を越えて実相へと、あなたを導いてくれる のである。



All this can very simply be reduced to this:

What is the same can not be different,
and what is one can not have separate parts.

  • simply [símpli] : 「簡単に、分かりやすく」
  • reduce [ridjúːs] : 「減らす、減じる、〜を〜に帰す、〜を変形する」
  • same [séim] : 「同じ、同一の、変わらない」
  • different [dífərənt] : 「相違する、違っている、異なる」
❖ "All this can very simply ~ "「これらのことはすべて、次のように、非常に簡単に要約できる」。"What is the same ~ "「同一であることが、異なっている可能性はない」。"and what is one ~ "「一なるものが、分離した部分を持つことは不可能なのだ」。一なるものが、一なるものからはみ出した部分を持つことは不可能だ。たとえば、完全な球体である真球が、球面から外れた部分を持つことは不可能である。もし、そんな部分を持っていたなら、それは真球ではなくなるからだ。神が完全であるなら、神と一体である神の子も完全であり、完全性から分離した不完全な属性を神の子がもつことは不可能なのだ。
 
 
 

T-25.I.4:1 ~ T-25.I.5:6

4. You are the means for God; not separate, nor with a life apart from His. His life is manifest in you who are His Son.

  • means [míːnz] : 「手段、方法、資力」
  • separate [sépərət] : 「分かれた、離れた、個々の、別個の」
  • life [láif] : 「命、人命、生命、寿命」
  • manifest [mǽnəfèst] : 「明白な、明らかな、明らかにする」
❖ "You are the means ~ "「あなたは神の手段であり、」"nor with a life ~ "「神から離れた命をもっているわけではない」。"means"「手段」と書いてあるが、実相世界では手段と目的は一体であるから、あなたは神の目的でもあるのだ。神にとって、神の子は愛を拡張するのための手段であり、神が、神の子やホーリー・スピリットと融合して三位一体となることを考えれば、神の子は目的でもある。"His life is manifest ~ "「神の命は、神の子であるあなたの中に、明示される」。あなたの心の中に神聖な命が宿っている事実、その命こそ、神からの贈り物の命なのだ。つまり、あなたの心に神の命が宿り、あなたに命の息吹を与えているのである。言い換えれば、あなたの命こそ、神の顕現である。神の命の顕現が、あなたなのである。



Each aspect of Himself is framed in holiness and perfect purity, in love celestial and so complete it wishes only that it may release all that it looks upon unto itself.
  • each [íːtʃ] : 「それぞれの、一つ一つの、めいめいの」
  • aspect [ǽspekt] : 「局面、状況、側面、特徴、様子、外見」
  • frame [fréim] : 「〜の骨組みを作る、〜を組み立てる、構成する」
  • holiness [hóulinəs] : 「神聖、高潔」
  • perfect [pə́ːrfikt] : 「完全な、完璧な」
  • purity [pjúərəti] : 「清らかさ、純正、汚れのないこと、清浄、純粋」
  • celestial [səléstʃəl] : 「天の、天国の、神聖な、素晴らしい」
  • complete [kəmplíːt] : 「全部そろった、完全な、全部の、完結した、完成した」
  • wish [wíʃ] : 「望む、祈る」
  • release [rilíːs] : 「解放する、自由にする、放つ、離す」
  • look upon : 「〜を見る」
❖ "Each aspect of ~ "「神自身のあらゆる側面、それぞれが、神聖さに縁取られ、完璧で、純粋で、天上的な愛の内にある」。"and so complete ~ "「そして、あまりにも完全であるので、神自身のあらゆる側面は、that以下だけを願うのである」。"that it may release ~ "「見るものすべてを開放したいということ」だけを願うのである。"Each aspect of Himself"「神自身のあらゆる側面、それぞれが」という意味合いであるが、神は天の王国すべてを包摂する存在であるから、天の王国に実在するすべてのものが、という意味合いだと捉えていいだろう。神も当然含め、ホーリー・スピリットもキリストも、アセンションを果たした神の子達も、すべての実相世界の実在が、神聖で完全で純粋で、至上の愛に満ち、まだ地上に取り残された人々を幻想世界から救い出したいと、開放してあげたいと願っているのだ。



Its radiance shines through each body that it looks upon, and brushes all its darkness into light merely by looking past it to the light.
  • radiance [réidiəns] : 「輝き、光輝、放射輝度」
  • shine [ʃáin] : 「輝く、光る」
  • through [θrúː] : 「〜を通じて、〜の手を経て、〜を介して」
  • brush [brʌ́ʃ] : 「〜を払い落とす、〜を無視する」
  • darkness [dάːrknis] : 「暗さ、暗がり、暗闇」
  • light [láit] : 「光、明るさ、光源、ライト、明かり」
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に、たかが〜にすぎない」
  • past [pǽst] : 「〜を過ぎて、〜を越えて」
❖ "Its radiance shines ~ "「神のあらゆる側面から放される光輝は、目にした肉体を透過して、射し込むのである」。実相的実在が放つ神聖な光は、幻想の肉体に阻まれることなく、人々の心の中に直接射し込むのだ。"radiance"「光輝」とあるが、これは実相的光であり、言い換えれば、愛や喜びと思ってもいい。神の慈悲の光である。"and brushes all its ~ "「そして、ただ肉体を透過して光を見ることによって、肉体の闇を払拭し、光へと導くのである」。神の光を受けた人達は、自分の肉体を透過して心に射し込んでくる神の慈悲の光を目にすることによって、自分の肉体が浄化し、肉体の闇が消滅して輝き出すのを目撃することになる。



The veil is lifted through its gentleness, and nothing hides the face of Christ from its beholders.
  • veil [véil] : 「ベール、覆い、覆い隠すもの」
  • lift [líft] : 「持ち上げる、引き起こす、解除する、取り除く」
  • gentleness [dʒéntlnis] : 「優しさ、穏やかさ」
  • hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」
  • beholder [bihóuldər] : 「見る人」
❖ "The veil is lifted ~ "「神の優しさを通して、ベールが持ち上げられる」。神の愛の優しさ、その慈悲の力によって、肉体を覆い隠していたベールが持ち上げられる。幻想という黒雲が、晴れ渡っていくのだ。"and nothing hides ~ "「そして、何ものも、キリストの顔を見ようとする者たちの目に、キリストの顔を隠すことはない」。キリストに救いを求める者たちは、キリストの顔が見えてくる。キリストが、必ず、求める者たちを救ってくれる、ということ。



You and your brother stand before Him now, to let Him draw aside the veil that seems to keep you separate and apart.
  • draw [drɔ́ː] : 「〜を引く、引き込む、〜を引き出す」
  • aside [əsáid] : 「わきへ、離れて、それて、はずれて」
  • draw aside : 「〜を脇へ寄せる」
  • keep [kíːp] [SVOC] : 「〜の状態にしておく」
  • separate [sépərət] : 「分かれた、離れた、個々の、別個の」
  • apart [əpάːrt] : 「離れて、離ればなれで、バラバラに」
❖ "You and your brother ~ "「今や、あなたと同胞は、キリストの前に立っているのだ」。"to let Him draw aside ~ "「そして、あなたと同胞を分離し、離れ離れしているかに見えたベールを、キリストによって、脇にどかしてもらうのである」。キリストの救いによって、分離を象徴する幻想のベールを払拭してもらうのだ。こうして、あなたと同胞は、本当は単一の神の子という存在だと、気付くのである。



5. Since you believe that you are separate, Heaven presents itself to you as separate, too.
  • since [síns] : 「〜なので、〜だから」
  • believe [bilíːv] : 「信じる、真に受ける、確信する」
  • present [prizént] : 「〜を与える、渡す、差し出す、〜を公開する、見せる」
❖ "Since you believe ~ "「あなた方は、分離していると信じているので、」"Heaven presents ~ "「天の王国もまた、分離したものとして、あなた方にその姿を表すのである」。本来、実相的には、天の王国はあなたの心と一体であり、いわば、心の中に天の王国は存在する。しかし。分離を信じる者にとっては、その思いが形として表れるので、天の王国も心から分離して、あたかも天のはるか彼方に孤絶して存在しているかに見えるのである。



Not that it is in truth, but that the link that has been given you to join the truth may reach to you through what you understand.
  • in truth : 「実のところ、実際には」
  • link [líŋk] : 「結び付き、つながり、関連、結び付ける物、連結」
  • given [gívn] : 「give の過去分詞形」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
  • join [dʒɔ́in] : 「〜に参加する、〜と交わる、〜と一緒になる」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
  • reach [ríːtʃ] : 「伸びる、向かう、及ぶ、伝わる」
  • through [θruː] : 「〜を通じて、〜の手を経て、〜を介して」
  • understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、了解する、納得する」
❖ "Not that it is ~ "「実際は、そんなことはない」。"but that the link ~ "「しかし、(実際は)、真実と交わるためにあなたに与えられたリンクが、あなたの理解することを通して、あなたに届いているのである」。神の子が神から分離するとき、神の子は神とのコミュニケーションのチャンネルを自ら切断した。したがって、そのままであるなら、神から伝えられる真実のメッセージは、あなたに届かない。しかし、神は、あなたの心の最も純粋で神聖な部分に神の祭壇を設け、そこに、ホーリー・スピリットを住まわせた。つまり、ホーリー・スピリットを通して、あなたの心の最も純粋で神聖な部分と天の王国の神が、かろうじて繋がっているのである。もっとも、それに気付いていないというのが現実であり、少なくとも、あなたがその事実を理解することが求められるのである(through what you understand)。つまり、あなたが神と分離していないと確実に理解することで、ホーリー・スピリットを介して、あなたは神とコミュニケーションをとることが出来るのだ。



Father and Son and Holy Spirit are as One, as all your brothers join as one in truth.
  • join [dʒɔ́in] : 「加わる、加入する、参加する、交わる」
  • in truth : 「実のところ、実際には」
❖ "Father and Son and ~ "「父なる神と、神の子とホーリー・スピリットは、一体なのだ」。まさに、三位一体(さんみいったい)である。"as all your ~ "「それは、あなたの同胞はすべて、本当は、一体であることと同じなのである」。神の子自体も分裂しておらず一体であり、つまり、自他一如であり、神の子と神も、またホーリー・スピリットを含めてすべてが一体である。しかし、神の子は深い眠りに陥って、自分は神から分離したと信じ込んでしまったのだ。そして、神からの分離と、それに続く神の子の分裂を夢に見、幻想の世界を偽創造したのである。したがって、神の子が、この深い眠りから目覚めて、本来の三位一体の姿に戻ることが、神にとってもホーリー・スピリットにとって、もちろん、神の子にとっても、自己を完成させるという最大の目的になっているだ。



Christ and His Father never have been separate, and Christ abides within your understanding, in the part of you that shares His Father's Will.
  • separate [sépərèit] : 「分かれる、分離する、別居する」
  • abide [əbáid] : 「とどまる、居住する」
  • within [wiðín] : 「〜の中に、〜の内側に」
  • understanding [ʌ̀ndərstǽndiŋ] : 「理解、理解力、知力」
  • part [pάːrt] : 「一部、部分」
  • share [ʃέər] : 「〜を分ける、分かち合う、共有する、共用する」
  • will [wíl] : 「意志、意欲、願望」
❖ "Christ and His Father ~ "「キリストと神は、分離したことなど決してない」。"and Christ abides within ~ "「キリストは、あなたの理解の中に住んでおり、」"in the part of you ~ "「父なる神の意思を分かち合っているあなたの一部の中にいるのである」。"abides within your understanding"「あなたの理解の中に住んでいる」とは、あなたがあなたの心の中にキリストが存在していると理解するとき、キリストがあなたの前に顕現する、ということ。つまり、あなたの実相的な理解力、真実を理解するヴィジョンの中に、キリストは生きているのだ。その、真実を理解するヴィジョンを有しているのは、あなたの心の一部、神聖で純粋な部分であり、この正気な心の部分が、神の意思を同胞達と分かち合っているのである。神の意思を分かち合い、共有することで、神の子の一体性が保たれているのだ。つまり、神の意思が放つ光の振動数と同じ振動数を、神の子の心が放つことで、二つの光は共鳴し合い、増幅し、拡大し、一体性を永遠に保つのである。



The Holy Spirit links the other part--the tiny, mad desire to be separate, different and special--to the Christ, to make the oneness clear to what is really one. In this world this is not understood, but can be taught.
  • link [líŋk] : 「連結する、結び付ける、つなぐ、接続する」
  • tiny [táini] : 「とても小さい、ちっぽけな、極めて小さな」
  • mad [mǽd] : 「気が狂って、怒って、頭にきて、発狂して」
  • desire [dizáiər] : 「欲望、欲求、願望、念願」
  • different [dífərənt] : 「相違する、違っている、異なる」
  • special [spéʃəl] : 「特別な、独特の、特別の、特有の」
  • make [méik] [SVOC] : 「〜を〜の状態にする」
  • oneness [wʌ́nnis] : 「単一性、同一性、統一性」
  • clear [klíər] : 「明らかな、明瞭な、はっきりした」
  • really [ríəli] : 「実際には、ほんとうは、確かに、本当に」
  • understood [ʌ̀ndərstúd] : 「understand の過去・過去分詞形」
  • taught [tɔ́ːt] : 「teach の過去・過去分詞形」
❖ "The Holy Spirit links ~ "「ホーリー・スピリットは、あなたの別の部分とキリストをも結びつけている」。あなたの別の部分とは、"the tiny, mad ~ "「分離して、違って、特別でありたいとする、小さくて狂気的な願い」。それとキリストを、ホーリー・スピリットはリンクさせている。ホーリー・スピリットは、幻想世界と実相世界を結ぶ、メッセンジャーである。したがって、あなたの心の純粋で神聖な部分と接点をもつ傍ら、あなたの心の幻想的部分、陰鬱で暴力的で、特別性を頑なに信じている部分とも接触しているのだ。"to make the oneness clear ~ "「実際に一体である者たちに対して、一体性を明白に示すために、」ホーリー・スピリットは、あなたの心の幻想的な部分とキリストをリンクさせているのだ。"In this world this ~ "「この世界では、このことは理解されないが、しかし、教えることは可能だ」。幻想世界では、実相世界の真実は理解され難いが、ホーリー・スピリットやキリストを通じて、その真実を教えることは出来るのだ。学ぶことが出来るのである。だから、ACIMは有意義に存在しているのである。
 
 
 

T-25.I.2:1 ~ T-25.I.3:6

2. How can you manifest the Christ in you except to look on holiness and see Him there?

  • manifest [mǽnəfèst] : 「〜を明らかにする、明白に示す、明示する」
  • except [iksépt] : 「〜を除いて、〜以外に」
  • look on : 「〜を見る」
  • holiness [hóulinəs] : 「神聖、高潔」
❖ "How can you manifest ~ "「神聖さを見て、そこにキリストを目撃する以外に、あなたはどうやって、キリストを明らかに出来るだろうか」。あなたが、自分の心、あるいは同胞の心の神聖さを見て、そこにキリストの存在を確信出来たとき、あなたや同胞に対して、キリストが明らかにされたことになるのだ。決して、自動的に、キリストが天から降ってくるようなものではない。



Perception tells you you are manifest in what you see. Behold the body, and you will believe that you are there.
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識」
  • tell [tél] : 「〜に話す、言う、告げる、教える、伝える」
  • manifest [mǽnəfèst] : 「明白な、明らかな、明らかにする」
  • behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」
  • believe [bilíːv] : 「信じる、真に受ける、確信する」
❖ "Perception tells you ~ "「知覚はあなたに、あなたが見るものの中にあなたが明示されるのだと、告げている」。あなたの心が見たいと思うものを、あなたは知覚するのである。したがって、たとえば、あなたが同胞に罪があると見るならば、その事実の中に、あなた自身に罪があることが明示されるのだ。あなたが同胞を神聖な存在であると知覚するとき、あなた自身が神聖であると明示される。"Behold the body"「肉体を見てみなさい」。"and you will believe ~ "「そうすれば、あなたが肉体の中に存在しているものと、あなたは信じることになるだろう」。同胞を肉体的存在だと知覚するとき、あなたの存在も肉体的なものだと明示されるのだ。



And every body that you look upon reminds you of yourself; your sinfulness, your evil and, above all, your death.
  • look upon : 「〜を見る」
  • remind [rimáind] : 「〜に思い出させる、〜に気付かせる」
  • sinfulness [sínfəlnis] : 「罪深さ、罰当たりであること」
  • evil [íːvl] : 「害悪、悪、弊害」
  • above [əbʌ́v] all : 「中でも、とりわけ、何にもまして、何よりも、何をおいても」
  • death [déθ] : 「死、消滅、死亡、破滅、終わり、終焉」
❖ "And every body that ~ "「あなたが目にする肉体のすべてが、あなた自身を思い起こさせる」。それは、" your sinfulness ~ "「あなたが罪深いということや、」"your evil and ~ "「あなたが悪であること、とりわけ、あなたの死」を思い起こさせるのである。肉体を知覚すれば、つまり、肉体という存在が自分の存在のすべてだと信じてしまえば、肉体のもつ属性のすべてがあなたの属性となってしまうのだ。それは、罪であり悪であり、死なのである。



And would you not despise the one who tells you this, and seek his death instead?
  • despise [dispáiz] : 「軽蔑する、侮蔑する、さげすむ、侮る」
  • seek [síːk] : 「捜し求める、捜し出す、求める、追求する」
  • instead [instéd] : 「代わりに、それよりむしろ、そうしないで」
❖ "And would you not ~ "「あなたは、こんなことをあなたに告げる者を軽蔑し、あなたに代わって死んでくれないかと、思わないことがあるだろうか」。いや、必ず思うはずだ、ということ。あなたにあなた自身の罪と悪を告知する肉体をあなたは軽蔑し、そんな肉体の死を願うようになる。だから、肉体に死がもたらせるのだ。



The message and the messenger are one. And you must see your brother as yourself.
  • message [mésidʒ] : 「伝言、通報、連絡事項、通信、通達」
  • messenger [mésəndʒər] : 「電報配達人、使者、使い走り」
❖ "The message and ~ "「メッセージとメッセージを伝える者は一体である」。たとえば、キリストと救いは一体である。"And you must see ~ "「したがって、あなたは同胞をあなた自身として見ているに違いないのだ」。あなたは同胞に、同胞が罪深く悪であるとメッセージを送る。そのメッセージと、それを送ったあなたは一体であるから、あなた自身が罪深く悪であると認識したことになるのだ。かくして、あなたは同胞と同じだと見ていることになる。



Framed in his body you will see your sinfulness, wherein you stand condemned.
  • frame [fréim] : 「〜の骨組みを作る、〜を組み立てる、構成する」
  • wherein [hweərín] : 「そこで、その場所で」
  • stand [stǽnd] : 「立っている、立ち上がる、立つ」
  • condemn [kəndém] : 「〜に有罪の判決を下す、〜を非難する、責める、罵倒する」
❖ "Framed in his body ~ "「同胞の肉体を構成すれば、」つまり、同胞を肉体的存在と見れば、" you will see ~ "「あなたは、あなたの罪深さを見ることになろう」。"wherein you stand ~ "「そして、同胞の肉体の中に、あなたは有罪の宣告を受けて立ち尽くしているのだ」。あなたが同胞を肉体だと認識している限り、あなたは、自分の罪を告発され、有罪の宣告を受け、その場に立ち尽くすこととなる。あなたに救いはないのだ。



Set in his holiness, the Christ in him proclaims Himself as you.
  • set [sét] : 「〜を正しい位置に置く、定める、配置する、設定する」
  • proclaim [proukléim] : 「宣言する、宣告する、〜を明白に示す、〜であることを明らかにする」
❖ "Set in his ~ "「同胞の神聖さを正しく見ることが出来れば、」"the Christ in him ~ "「同胞の心の中のキリストが、あなたの心にも同様に、キリスト自身がいることを宣言してくれるのである」。したがって、あなたが同胞を罪ある者と見るか、無辜なる神聖さをもった神の子と見るか、そのどちらをあなたが選択するかによって、あなた自身がそのどちらかに決定されるのである。



3. Perception is a choice of what you want yourself to be; the world you want to live in, and the state in which you think your mind will be content and satisfied.
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識」
  • choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
  • state [stéit] : 「状態、形勢、情勢、状況」
  • content [kɑ́ntent] : 「満足している」
  • satisfied [sǽtisfàid] : 「満足した、満ち足りた、確信した」
❖ "Perception is ~ "「知覚は、あなた自身がどうなりたいのか、その選択なのである」。あなたが自分はどうなりたいか心に思うことが、知覚となって表れる、ということ。知覚があなたを決定するのではなく、心が知覚を、つまり見るものを決定するのである。"the world you want ~ "「あなたが住みたい世界を選択すること、心が満たされ満足すると思われる状態を選択すること、それが知覚なのだ」。あなたの心が選択し求めたものが、あなたに与えられ知覚することになるのだ。『求めよ、さらば与えられん』という聖書の言葉の真意がここにある。あなたが何かを欲しがれば、神様がそれを与えてくれるという意味ではない。あなたが真実、あるいは本当の愛を求めれば、あなたに真実、あるいは本当の愛が見えてくる、という意味である。



It chooses where you think your safety lies, at your decision. It reveals yourself to you as you would have you be.
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
  • safety [séifti] : 「安全性、無事、無難なもの」
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
  • decision [disíʒən] : 「解決、決定、決意、決心、決議、裁決」
  • reveal [rivíːl] : 「見せる、公開する、明らかにする、暴露する」
  • have : 「〜に〜させる」
❖ "It chooses where ~ "「知覚は、あなたの安全があると思われる場所を、あなたの決定に従って、選択するのだ」。知覚が安全性を見いだして、その場所をあなたが決定するのではない。逆であって、あなたが安全だと思われる場所を、知覚が選択するだけなのだ。"It reveals yourself ~ "「知覚は、あなたがあなたにそうなってほしいと望む通りに、あなた自身をあなたに見せるのである」。知覚に順応して、あなたが自分のそうなりたいという姿を決定するのではない。逆であって、あなたがそうなりたいと望む通りに、知覚が順応して、あなたにその姿を見せるのである。あくまでもあなたの心が主体であって、知覚は、いわば奴隷なのだ。したがって、肉体に付随する知覚は、真実を語ってくれるものではない。知覚は、あなたの恣意のままに、嘘も真も、見たい通りに見せてくれる道化者である。そこで、この奴隷状態の知覚を開放し、主体的に真実を把握する本当の知覚が必要とされる。それが、実相的なヴィジョンなのである。



And always is it faithful to your purpose, from which it never separates, nor gives the slightest witness unto anything the purpose in your mind upholdeth not.
  • always [ɔ́ːlweiz] : 「いつも、常にいつでも、相変わらず」
  • faithful [féiθfəl] : 「信頼できる、誠実な、忠実な、真心を尽くす」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • separate [sépərèit] : 「分かれる、分離する、別居する」
  • slight [sláit] : 「非常に小さい、極めて少量の、ほんのわずかな」
  • witness [wítnəs] : 「証拠、証言、目撃者、証人」
  • uphold [ʌphóuld] : 「支持する、支える、上げる、持ち上げる」
  • -eth : 「動詞の三人称単数・現在形を作る」
❖ "And always is it ~ "「そこで、常に、知覚はあなたの目的に忠実になるのである」。あなたの目的が特別性であるなら、あなたは肉体を忠実に知覚するであろうし、あなたの目的が真実なら、あなたは心を忠実に知覚するのだ。"from which it ~ "「知覚は、目的から分離されないし、」"nor gives the slightest ~ "「あなたの心の中にある目的が支持しないものに対しては、ほとんど証言することはない」。それが正しいとあなたに教えることはない、という意味。たとえば、あなたの目的が特別性であるなら、知覚は肉体を支持することはあっても、心こそが実在なのだと、あなたに対して証言することはないのだ。



Perception is a part of what it is your purpose to behold, for means and end are never separate.
  • part [pάːrt] : 「一部、部分」
  • behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」
  • means [míːnz] : 「手段、方法、資力」
  • end [énd] : 「目的、目標、目当て、目途」
  • separate [sépərət] : 「分かれた、離れた、個々の、別個の」
❖ "Perception is a part of ~ "「知覚は、あなたが見ようとする目的の一部である」。あなたが目的を持つとき、その目的の一部として、その目的にかなった知覚を、あなたは選択し、取り込んでいるのである。つまり、目的と知覚はワンセットなのだ。"for means and end ~ "「なぜなら、手段と目的は決して分離しないからだ」。



And thus you learn what seems to have a life apart has none.
  • thus [ðʌ́s] : 「このようにして、こんなふうに」
  • learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜を知る、分かる」
  • life [láif] : 「命、人命、生命、寿命」
  • apart [əpάːrt] : 「離れて、離ればなれで、バラバラに、別々に」
❖ "And thus you learn ~ "「こうして、分離した命をもっているように見えるものは、命をもたないのだと、あなたは学ぶことになる」。肉体は、その一つ一つが命をもっているかのように知覚されるのだが、つまり、命が肉体を介して分離して存在しているかのように知覚されるのだが、その知覚自体が誤りなのであって、肉体が命をもっているわけではないのだ。命をもっているのは、あくまでも心であって、その心を覆い隠している幻想のベールが、肉体なのである。
 
 
 

T-25.Intro.3:1 ~ T-25.I.1:7

3. The body needs no healing. But the mind that thinks it is a body is sick indeed! And it is here that Christ sets forth the remedy.
  • need [níːd] : 「〜する必要がある、〜を必要とする
  • healing [híːliŋ] : 「治療、回復、治癒、癒やし」
  • sick [sík] : 「病気で、病気の、不健全な」
  • indeed [indíːd] : 「実に、本当に、確かに、いかにも」
  • set forth : 「説明する、述べる、展示する」
  • remedy [rémədi] : 「治療、療法、医療、救済策」
❖ "The body needs ~ "「肉体は、ヒーリングを必要としない」。おやっ、と思われるかもしれない。しかし、本当に病んでいるのは心であって、それが現象として肉体に現れているだけである。ヒーリングを必要としているのは心なのだ。"But the mind that thinks ~ "「しかし、肉体だと思っている心こそが、本当は病んでいるのである」。"And it is here that Christ ~ "「そして、キリストが癒しを示してくれるのは、この心なのである」。心が自らを肉体と同一視している点を、キリストはヒーリングしてくれるのだ。つまり、心を肉体から開放してくれるのである。



His purpose folds the body in His light, and fills it with the Holiness that shines from Him.
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • fold [fóuld] : 「〜を包む、くるむ、抱える、〜を収める」
  • light [láit] : 「光、光源、ライト、明かり」
  • fill [fíl] : 「〜を…に詰める、注入する、満たす」
  • holiness [hóulinəs] : 「神聖、高潔」
  • shine [ʃáin] : 「輝く、光る」
❖ "His purpose folds ~ "「キリストの目的は、キリストの光で肉体を包み込み、キリストから輝き出す神聖さで肉体を満たすのである」。"His purpose"「キリストの目的は」とあるが、「キリストが目的とするヒーリングとは」という意味合い。実相的光をもって肉体を満たし、闇に隠れていた心に光を当てるのである。心は、光の中で目覚め、癒され、正気さを取り戻すのだ。もちろん、結果的に、肉体も同時に癒されることになる。



And nothing that the body says or does but makes Him manifest.
  • make [SVOC] : 「〜の状態を作り出す、〜にする」
  • manifest [mǽnəfèst] : 「明白な、明らかな、明らかにする」
❖ "And nothing that ~ "「肉体が言うこと、成すこと、そのすべては、キリスト(としての存在)を明らかにするである」。キリストの光で満たされた肉体は、実相的な心と同調、共鳴して、その言動のすべてが、キリスト性を帯びるようになるのである。簡単に言えば、あなたはキリストとして生きていくことになるのである。あなたはキリストなのだ。



To those who know Him not it carries Him in gentleness and love, to heal their minds.
  • those who : 「〜する人々」
  • carry [kǽri] : 「〜を携行する、〜を持っている、〜を運ぶ」
  • gentleness [dʒéntlnis] : 「優しさ、穏やかさ」
  • heal [híːl] : 「癒やす、救う、治す、治癒する、治療する」
❖ "To those who know Him ~ "「キリストを知らない者たちへ、光で満たされた肉体は、優しく、そして愛をもって、キリストを運んでいってくれるのだ」。つまり、キリストとなったあなたは、キリストを知らない者たちへ救いをもたらすことになる。仏教で言えば、菩薩となったあなたは、衆生(しゅじょう)の救いという菩薩行を行うことになる。



Such is the mission that your brother has for you. And such it must be that your mission is for him.
  • mission [míʃən] : 「任務、特別任務、特命、使命」
❖ "Such is the mission ~ "「あなたの同胞の、あなたのために負った使命とは、そういうことなのだ」。"And such it must ~ "「そして、同胞のためにあなたが負った使命も、そうであるに違いないのである」。あなたが同胞のためのキリストとなり、同胞はあなたのためのキリストとなる。神の子は、互いに救い主となり、この幻想世界からの救いをその使命とするのである。そして、共に、天の王国へ昇ることとなる。




I. The Link to Truth
真実とのつながり


1. It cannot be that it is hard to do the task that Christ appointed you to do, since it is He Who does it.
  • hard [hάːrd] to do : 「〜し難い、〜するのが難しい」
  • task [tǽsk] : 「任務、職務、仕事」
  • appoint [əpɔ́int] : 「〜を任命する、選任する、指名する」
  • since [síns] : 「〜なので、〜だから」
❖ "It cannot be that ~ "「that以下であるはずはない」。"that it is hard to do ~ "「キリストがあなたにそうせよと指命した仕事が困難である」はずはない。"since it is He Who ~ "「なぜなら、その仕事をするのはキリストなのだから」。救いという使命を、あなたが個人的に一人で背負うのではない。あなたの心の中に宿るキリストがあなたを導いてくれるからだ。結果、救いという使命を果たすのはあなたのキリスト性であって、言い換えれば、あなたのキリストが使命を果たしてくれるのである。だから、あなたの使命を重荷に感じる必要はない。



And in the doing of it will you learn the body merely seems to be the means to do it.
  • learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜を知る、分かる」
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に、たかが〜にすぎない」
  • means [míːnz] : 「手段、方法、資力」
❖ "And in the doing ~ "「こうしたことを行う中で、あなたは、肉体がそれを成すための単なる手段に過ぎないのだと学ぶであろう」。肉体は目的ではなく、救いのための手段、実相世界へ目覚めるための道具に過ぎないと、あなたは学ぶことになる。



For the Mind is His. And so it must be yours. His Holiness directs the body through the mind at one with Him.
  • direct [dirékt] : 「〜に命令する、指図する、〜を方向づける」
  • through [θruː] : 「〜を通じて、〜の手を経て、〜を介して」
  • at one with : 「〜と一体になって」
❖ "For the Mind ~ "「なぜなら、心はキリストのものだからである」。所有を言っているのではない。正しい心にキリストが宿っており、それに気付くことが目的であると言っているのだ。心がキリスト性を帯びることが目的であって、肉体はそのための手段である。"And so it must ~ "「したがって、心は、あなたのものであることも間違いない」。キリスト性を帯びた心こそが、あなたの本当の心である。"His Holiness directs ~ "「キリストの神聖さが、キリストと一体である心を通して、肉体を方向づけているのである」。実相である心があくまでも主体であって、幻想の肉体は心によって如何(いか)ようにでも変化できる手段である。



And you are manifest unto your holy brother, as he to you.
  • manifest [mǽnəfèst] : 「明白な、明らかな、明らかにする」
❖ "And you are manifest ~ "「そして、あなたは、あなたの神聖な同胞に対して、明らかにされるのであり、同胞もまた、神聖なあなたに対して、明らかにされるのだ」。互いに互いの神聖なキリスト性が明らかにされる。つまり、あなたと同胞は、互いに神聖な神の子であると明確に認識し合うのだ。神の子として、あなたと同胞が融合する最初のきっかけである。聖なる出会いと言っていいだろう。



Here is the meeting of the holy Christ unto Himself; nor any differences perceived to stand between the aspects of His Holiness, which meet and join and raise Him to His Father, whole and pure and worthy of His everlasting Love.
  • meeting [míːtiŋ] : 「出会い、集合、集い」
  • difference [dífərəns] : 「違い、差異、相違」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • stand [stǽnd] : 「立っている、立ち上がる、立つ」
  • between [bitwíːn] : 「〜の間に」
  • aspect [ǽspekt] : 「局面、状況、側面、様子、外見」
  • meet [míːt] : 「会う、触れる、接触する、交わる、集まる、落ち合う」
  • join [dʒɔ́in] : 「交わる、一緒になる」
  • raise [réiz] : 「上げる、引き起こす、起こす、揚げる」
  • whole [hóul] : 「全部の、完全な、全体の、丸ごとの」
  • pure [pjúər] : 「純粋な、混じりけのない、清潔な、純血の、清らかな」
  • worthy [wə́ːrði] : 「〜に値する、〜するに足りる」
  • everlasting [èvərlǽstiŋ] : 「永遠の、不朽の、永遠に続く、永続的な」
❖ "Here is the meeting of ~ "「ここに、神聖なキリストとキリスト自身との出会いがあるのだ」。あなたの心のキリスト性と、同胞の心のキリスト性が出会うのである。まさに、キリストとキリストが出会い、その同一性において、神の子は融合していくのである。"nor any differences perceived ~ "「キリストの神聖さの側面の間に立ちはだかる、いかなる違いも知覚されることはない」。あなたのキリスト性のあらゆる側面、同胞のキリスト性のあらゆる側面、その間に、どんな違いもない。純粋で、神聖で、真実である存在に、違いはないのだ。実相世界が、一元論の世界であることを考えれば、当然である。"which meet and join ~ "「(まったく違いのないキリスト性の神聖さが)、出会い、結合し、キリストの父なる神へと昇らせていく」。あなたと同胞のキリスト性の神聖さが融合し、純粋なキリストと化した神の子は、父なる神の住む天の王国へアセンションしていくのだ。"whole and pure and ~ "「(その神の子の姿は、)完全であり、純粋であり、神の永遠の愛にふさわしいものなのである」。ここは理屈を追わず、声に出して読んでみること。イエスの息遣いを感じるだけ十分だ。原書を読む者の特権である。その特権を捨ててしまってはもったいない。
 
 
 


T-25.Intro.1:1 ~ T-25.Intro.2:7


A Course in Miracles



Text - Chapter 25


The Justice of God

神の正義



Introduction


1. The Christ in you inhabits not a body. Yet He is in you. And thus it must be that you are not within a body.
  • inhabit [inhǽbət] : 「〜に住む、存在する、居住する」
  • thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして、こんなふうに」
  • within [wiðín] : 「〜の中に、〜の内側に」
❖ "The Christ in you ~ "「あなたの中のキリストは、肉体に宿っているのではない」。"Yet He is ~ "「あなたの心の中にいるのだ」。"And thus it must be ~ "「ということは、あなたは肉体に閉じこめられているのではないことは確実だ」。神は、神の子が神から分離した後、神の子の心の中にホーリー・スピリットを住まわせた。神の子を助け、導くためにホーリー・スピリットに使命を与えたわけだが、その救いという使命に焦点を当てたとき、ホーリー・スピリットはキリストになる。つまり、ホーリー・スピリットのもつ救いという使命を象徴する人格をキリストと称していると思えばいい。



What is within you cannot be outside. And it is certain that you cannot be apart from what is at the very center of your life.
  • outside [áutsáid] : 「外側の、屋外の、外部の、局外の」
  • certain [sə́ːrtn] : 「確信している、確実な、確かな、確信して」
  • apart from : 「〜から離れて、〜は別として、〜はさておき」
  • at the center [séntər] of : 「〜の中央に、〜の中心に、〜の真っただ中に」
  • life [láif] : 「命、人命、生命、寿命、人生、この世、生涯」
❖ "What is within you ~ "「あなたの内にあるものが、外側に存在することはあり得ないのだ」。実相的に実在する心の中に宿るものが、その外の幻想的非実在の肉体に存在するわけがないのだ。"And it is certain that ~ "「そして、that以下は確実である」。"that you cannot be ~ "「あなたは、あなたの命の中心にあるものと、離れて存在することは出来ないのだ」ということは確実である。あなたの命は心にあるのであって、心を離れて、肉体の中に命として生きることは不可能である。



What gives you life cannot be housed in death. No more can you.
  • house [háuz] : 「〜を収容する、〜に住居を与える」
  • death [déθ] : 「死、消滅、死亡、破滅、終わり、終焉」
  • no more : 「それ以上〜ない、もはや〜しない。ましてや〜ない」
❖ "What gives you life ~ "「あなたに命を与えるものが、死の中に住まわせることは不可能だ」。あなたに命を与えてくれる実相的存在は、死を象徴する肉体の中に宿ることは不可能である。ここでは、具体的にホーリー・スピリット、あるいはキリストと考えていい。"No more can ~ "「ましてや、あなたは、死の中に住まうことは出来ない」。ホーリー・スピリットと同様に、あなたも死を象徴する肉体の中に存在することは不可能だ。死を象徴する肉体は幻想であり、夢である。幻想や夢の中に、実相的な実在が入り込んで、そこで生きることなど、原理的に出来ないのである。



Christ is within a frame of Holiness whose only purpose is that He may be made manifest to those who know Him not, that He may call to them to come to Him and see Him where they thought their bodies were.
  • frame [fréim] : 「枠、縁、額縁、骨組み、支持構造体」
  • holiness [hóulinəs] : 「神聖、高潔」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • manifest [mǽnəfèst] : 「明白な、明らかな、明らかにする」
  • call to : 「〜に声をかける」
  • thought [θɔ́ːt] : 「think の過去・過去分詞形」
❖ "Christ is within ~ "「キリストは、神聖さの枠組みの中に存在する」。キリストは、神聖な実相的存在だ、ということ。したがって、キリストの宿るあなたの心も、神聖さの枠組みの中にあり、神聖な実相的存在なのである。"whose only purpose ~ "「そのキリストの唯一の目的はthat以下である」。"that He may be ~ "「キリストの存在に気付いていない人達に対して、キリストを明示すること」。心の中にキリストが宿っていることに気付いていない人達に、その存在を明示し、彼らが幻想世界から救われ得るのだと教えることが、キリストの目的である。"that He may call ~ "ここの"that"は"so that"と捉えて、「そうすれば、キリストは、その人達が、キリストの元にやってきて、肉体があると思っていたところにキリストを目撃するようにと、彼らに呼びかけることが出来るのである」。つまり、心の中のキリストの存在に気付くことが出来れば、彼らの救いは確実となるのだ。なぜなら、キリストを宿した自分が、実相的な存在の神の子であると認識するからだ。住むべき場所はこの幻想世界ではなく、ましてや肉体の中でもなく、実相世界、天の王国こそが、自分達の故郷であると気付くからである。



Then will their bodies melt away, that they may frame His Holiness in them.
  • melt [mélt] : 「溶ける、融解する」
  • melt away : 「溶けてしまう、融解する、徐々に消えうせる」
  • frame [fréim] : 「〜の骨組みを作る、〜を組み立てる、構成する」
❖ "Then will their bodies ~ "「そうなれば、彼らの肉体は溶けて消えてしまうだろう」。幻想の肉体は、実相の光に当たって、つまり、キリストという光を受けて、消滅するのだ。"that they may ~ "ここの"that"は"so that"、「その結果、彼らは彼らの中に、キリストの神聖さを枠組みとして作ることが出来るのである」。つまり、幻想の肉体から開放されて、キリストと同様の神聖な実相的存在を再構築することが出来る、ということ。肉体を離れて、神の子であることに回帰することが出来るということだ。



2. No one who carries Christ in him can fail to recognize Him everywhere. Except in bodies.
  • carry [kǽri] : 「〜を携行する、〜を持っている、〜を運ぶ」
  • fail [féil] : 「失敗する、しくじる」
  • fail to : 「〜しない、〜しそこなう、〜できない」
  • recognize [rékəgnàiz] : 「〜を認識する、〜を認証する、認める、受け入れる」
  • everywhere [évrihwèər] : 「どこでも、どこにも、いずれの場所においても」
  • except [iksépt] : 「〜を除いて、〜以外に」
❖ "No one who carries ~ "「心の中にキリストを携えている者は誰でも、キリストをどこでも認識し損なうことはことは不可能だ」。"Except in ~ "「(どこでもと言ったが、)肉体の中だけは例外だ」。心の中にキリストを認識できる者は、彼の心の中にも、彼女の心の中にも、キリストを認識できるのだ。ホーリー・スピリットはすべての神の子の心に宿っているから当然である。もちろん、心に住んでいるのであって、肉体に宿っているのではない。



And as long as he believes he is in a body, where he thinks he is He cannot be.
  • as long as [iksépt] : 「〜さえすれば、〜する限り」
  • believe [bilíːv] : 「信じる、真に受ける、確信する、信頼する」
❖ "And as long as ~ "「自分が肉体の中にいると信じている限り、」"where he thinks ~ "「彼がいると思っている場所(肉体)には、キリストは存在し得ない」。自分が肉体だと信じている限り、その肉体にキリストが宿ることはないから、彼は、キリストを自分の中に認識することは出来ないのだ。



And so he carries Him unknowingly, and does not make Him manifest.
  • unknowingly : 「知らないで、知らず知らず、無意識のうちに」
  • manifest [mǽnəfèst] : 「明白な、明らかな、明らかにする」
❖ "And so he carries ~ "「そこで、肉体を自分だと思っている者は、そうとは知らずにキリストを携えていることになる」。"and does not make ~ "「しかも、キリストを顕現させることもないのである」。幻想の肉体を実在だと信じる者は、心の実在性を知らないので、そこに宿るキリストの存在も知らない。もちろん、そのキリストに救いを求めることもないから、キリストも姿の現しようがないのだ。



And thus he does not recognize Him where He is. The son of man is not the risen Christ.
  • risen [rízn] : 「rise の過去分詞、復活した、昇天した」
❖ "And thus he does not ~ "「こうして、彼は、キリストがいる場所にキリストを認識することはない」。心が実在だと信じられないから、キリストのいる心にキリストを実感することが出来ないのだ。"The son of man ~ "「人の子は、復活したキリストではない」。短い文章ではあるが、内容は非常に重要である。"the son of man"「人の子」とは、神の子が偽創造した肉体のことである。したがって、この文章の意味は、キリストは肉体をもって復活するものではない、ということになる。キリストはあなたの心に常駐しているのであって、あなたがそのキリストを認識することが、キリストの復活なのだ。もちろん、実相的想念は具現化することが可能であるから、復活したキリストが、目に見える形で顕現する可能性はある。しかし、その場合であっても、キリストが肉を得てこの世に出現したのだ、と見るべきではない。幻想から抜け出し切れないあなたのために、幻想の仮の姿をもって顕現したに過ぎない、と捉えるべきなのだ。したがって、もし、あなたの目の前にキリストが顕現したとしても、そのキリストは幻のようにあなたの目の前から消えることになるだろう。だから、あなたが肉体の目をもってキリストを見たとしても、それは幻想であって、キリストを本当の姿として、つまり、実相的実在として見るには、心の目、つまり、ヴィジョンを通して見る意外にないのである。なぜ、くどくどと述べたのかというと、この問題が、2000年前の正統派キリスト教とグノーシス派の対立点であったからだ。正統派キリスト教(現在のカトリックにつながる)は、キリストが肉をもって復活したのだと主張するのに対して、グノーシスは、霊的存在として、キリストの復活を解釈したのである。これをもって、グノーシスは弾圧され、異端の烙印を押され、歴史上から姿を消すこととなる。したがって、ACIMは、その意味でも、グノーシスの復権を後押しするものだと言えるのである。グノーシスのすべてを肯定するわけではないが、カトリックが否定した多くの部分に、真実が含まれている、ということである。その意味でも、あなたがキリスト教に関心があるなら、もっと積極的にグノーシスを学ぶべきだろう。ACIMとの共通点が、そこかしこに散らばっていることを発見するだろう。



Yet does the Son of God abide exactly where he is, and walks with him within his holiness, as plain to see as is his specialness set forth within his body.
  • abide [əbáid] : 「居住する、とどまる」
  • exactly [iɡzǽktli] : 「正確に、厳密に、ぴったり、きっちり」
  • walk [wɔ́ːk] : 「歩く、歩行する」
  • within [wiðín] : 「〜の中で、〜の内側に」
  • holiness [hóulinəs] : 「神聖、高潔」
  • plain [pléin] : 「平易な、明らかな、単純な、シンプルな」
  • specialness [spéʃəlnis] : 「特別であること、特別性」
  • set forth : 「説明する」
❖ "Yet does the Son of God ~ "「しかし、神の子は、まさに人の子のいる場所に、住んでいるのである」。あなたが偽創造した人の子である肉体を、あなたは自分自身だと思っているのだが、まさにその肉体を幻想した心の中に、真実のあなた自身、神の子としての自分が住んでいるのだ。"and walks with him ~ "「そして、神の子の神聖さの中で、神の子は人の子とともに歩む」。神の子は、この幻想世界に肉体を帯びて存在してるのだが、神の子の神聖さは変わりない。いわば、実相的な実在の神の子が、肉体という夢を持ち歩きながら生きているのだ。まだまだ、幻想に捕らわれて生きているのである。捕らわれてはいるが、神の子としての実相的な神聖さは変わらない。"as plain to see as ~ "「人の子の特別性が肉体の中に示されていることが、見てわかる通り、明々白々であるように、(神の子が、神聖さの中を、人の子と共に歩んでいることも明々白々である)」。簡単に言えば、特別性が肉体に宿るように、神聖さは神の子に宿るのである。肉体は特別性を属性として持ち、神の子は神聖さを属性としてもつ、と言ってもいい。片(かた)や、幻想的視点に立ったときに見えてくる光景であり、片や、実相的視点に立ったときに見えてくる光景である。肉体的な目で見たときの光景と、ヴィジョンを通して見たときの違いである。
 
 
 

T-24.VII.11:1 ~ T-24.VII.11:13

11. And thus are two sons made, and both appear to walk this earth without a meeting place and no encounter.

  • thus [ðʌ́s] : 「このようにして、こんなふうに、それ故に、従って」
  • both [bóuθ] : 「両方、双方」
  • appear [əpíər] : 「〜のように見える、〜と思われる、〜らしい」
  • walk [wɔ́ːk] : 「歩く、歩行する」
  • earth [ə́ːrθ] : 「地球、地上、全世界」
  • without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たないで、〜なしに」
  • meeting [míːtiŋ] : 「出会い、集合。会議、会談」
  • meeting place : 「出会いの場、会合場所、集会所、待ち合わせ場所」
  • encounter [inkáuntər] : 「出会い、巡り合い、遭遇、接触」
❖ "And thus are two ~ "「こうして、二人の息子が作られた」。神が神の子を創造し、神の子は肉体を偽創造した。"and both appear ~ "「そして、両者とも、出会いの場もなく、したがって、出会うこともなく、この地上を彷徨(さまよ)い歩いているように見えるのである」。神の子は神から分離し、その分離を象徴する幻想世界を偽創造したのだから、神の子自身も散り散りに分裂し、この地上で再び結合する(出会う)ことはない。一人一人が、孤独の中を彷徨う人生を送るのである。また、そんな神の子が偽創造した肉体も、分離の象徴であるがゆえに、他者の肉体と結合すること(出会う)ことはない。他者の肉体と結ばれたと錯覚する性的な結びつきは、特別な関係性の中で崩壊していき、やがて偽物の結合だとばれてしまうのである。肉体もまた、孤独のままこの地上を彷徨い、やがて朽ち果てていく。しかし、地上における現実に対する見方をこの地点で止めてしまえば、ACIMは単なる悲観論に終わってしまう。だが、ACIMはそうではない。その現実だと思われているものが実は幻想であり、夢に過ぎないと見定めることを要求するのだ。実相世界に目覚めることが出来さえすれば、分離や孤独から解放されて、真の結合へと救われるのである。



One do you perceive outside yourself, your own beloved son.
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • outside [áutsáid] : 「〜の外に、〜の外側に」
  • beloved [bilʌ́vid] : 「最愛の、いとしい、愛される」
❖ "One do you perceive ~ "「あなた自身の外に、あなたは一人のあなたを知覚している」。"your own ~ "「あなた自身の愛する息子である」。あなたは、あなたの心の外側に、肉体という自分を知覚する。そして、その肉体をこよなく愛しているのだ。



The rests within, his Father's Son, within your brother as he is in you.
  • other [ʌ́ðər] : 「もう一方の、ほかの、そのほかの、残りの」
  • rest [rést] : 「ある、置かれている」
  • within [wiðín] : 「〜の中に、〜の内側に」
❖ "The rests within ~ "「もう一人のあなたは、あなたの心の中にいる」。"his Father's Son ~ "「それは、父なる神の、その神の子であり、」"within your brother ~ "「神の子があなたの心の中にいるように、同胞の心の中にもいるのだ」。肉体は分離し、あなたの肉体と同胞の肉体は結合することも融合することも一体になることも不可能だ。しかし、心の中に住む神の子という実体は、あなたの心の中にも、そして、同胞の心の中にも存在し、しかも、実相的な神の子は単一存在であるから、あなたの神の子も同胞の神の子も一体なのだ。実相の、神の子というレベルであなたと同胞を考えるとき、あなたと同胞は完璧に結ばれている。単一体だから、当然なのだ。これが、自他一如、自他一元、多即一の意味である。蛇足になるが、仏教を代表とする東洋思想は、キリスト教より遥か昔、この事実に気付いていた。気付いてはいたが、少数の悟りを開いた者達を除いて、誰も理解することが出来なかったのである。いや、思想としては理解出来たが、それを生きることは至難の業であった。なぜなら、単一の神が統一する一元論世界を想定することが出来なかったからだ。したがって、論理的な言い方をすれば、キリスト教的思想に対するアンチテーゼが仏教であるなら、ACIMは、キリスト教と仏教を対立させ、止揚し、弁証法的に、とてつもない進歩、飛躍を遂(と)げているのである。それはもはや宗教ではなく、哲学でもなく、神学でもなく、まさに単純明快な真実そのものとして、はるかなる真実の地平に到達したのである。



Their difference does not lie in how they look, nor where they go, nor even what they do. They have a different purpose.
  • difference [dífərəns] : 「違い、差異、相違」
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
  • look [lúk] : 「〜のように見える、〜と思われる」
  • different [dífərənt] : 「相違する、違っている、異なる」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
❖ "Their difference ~ "「彼らの違いは、(外見的に)どのように見えるかということにあるのではない」。"nor where they ~ "「また、彼らがどこに行くのか、何をするかということにさえ、違いがあるのではない」。"They have a different ~ "「彼らは、異なった目的を持っているのだ」。あなたと同胞の決定的な違いは、外見上にあるのではない。成すことにあるのでもない。あなたと同胞の決定的な違いは、内面的な心の志向性、その目的の違いなのである。あなたも同胞も、心に単一の神の子を抱く。しかし、幻想世界で分離しているがために、単一の神の子がもつ志向性、その目的が異なっているのだ。それが、あなたと同胞の決定的な違いである。



It is this that joins them to their like, and separates each from all aspects with a different purpose.
  • join [dʒɔ́in] : 「結び付ける、結合する、連結する、合わせる」
  • like [láik] : 「似たもの、同類、同等のもの」
  • separate [sépərèit] : 「分ける、分離する、隔てる、引き離す」
  • aspect [ǽspekt] : 「局面、状況、側面、特徴、様子、外見、顔つき」
❖ "It is this that joins ~ "意訳する、「心のもつ目的性の違いが、似た者同士を結びつけるのだ」。類は友を呼ぶ。"and separates each ~ "「また、その違いが、異なった目的をもつあらゆる側面において、彼ら一人一人を分離するのである」。心のもつ目的性が異なった者同士は、出会い、集い、心と心が結合することはない。異なった目的性がもつあらゆる側面が、互いに反発し合うからだ。



The Son of God retains his Father's Will. The son of man perceives an alien will and wishes it were so.
  • retain [ritéin] : 「〜を保有する、保つ、保持する、持ち続ける」
  • will [wíl] : 「意志、意欲、願望」
  • perceive[pərsíːv] : 「知覚する、〜を理解する、〜を把握する」
  • alien [éiliən] : 「性質の異なる、異質な、縁もゆかりもない」
  • wish [wíʃ] : 「望む、祈る、祈念する」
❖ "The Son of God ~ "「神の子は、父なる神の意思を保持しているのだ」。具体的には、父なる神の意思をホーリー・スピリットが継承して、そのホーリー・スピリットが神の子の心の中に住んでいるのである。"The son of man ~ "意訳する、「人の子である肉体は、異質な意思を持ちながら互いにそれを知覚し、また、異質であって欲しいとさえ思っている」。人が幻想として生み出した肉体は、特別性を志向し、したがって、異質な意思を互いの中に見る。異質であり、特別であることが存在意義となり、異質や特別を第一に望むのである。



And thus does his perception serve his wish by giving it appearances of truth.
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識、感じ方」
  • serve [sə́ːrv] : 「〜に仕える、〜に仕える、」
  • wish [wíʃ] : 「願い、望みの物、願望、希望」
  • appearance [əpíərəns] : 「出現、現われること、外観、外見、見掛け、容姿」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
❖ "And thus does ~ "「こうして、彼の知覚は、彼の望みに真実らしい外見を与えることで、彼の望みに仕える」。特別性や異質性を求める神の子は、その望みが現実的で真実であるように見せるために、知覚を利用し、互いに他者を肉体的存在だと見るのである。



Yet can perception serve another goal. It is not bound to specialness but by your choice.
  • another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」
  • goal [góul] : 「目標、目的地、目的、目指すもの」
  • bound [báund] : 「bind の過去・過去分詞形」
  • bind [báind] : 「〜を縛る、結び付ける、〜を束縛する、拘束する」
  • specialness [spéʃəlnis] : 「特別であること、特別性」
  • choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
❖ "Yet can perception ~ "「しかし、知覚は、別の目的を持つことが出来る」。特別性や異質性を求めるという目的以外の目的に、知覚は利用することが出来る。"It is not bound to ~ "「そういった知覚は、特別性に縛りつけられることはないが、それはあなたによって選択されなくてはならないのだ」。特別性に束縛されない別の知覚を得るには、あなたの意思によって、それを選択しなくてはならない。棚ぼた式に、あなたに与えられるものではない。



And it is given you to make a different choice, and use perception for a different purpose.
  • given [gívn] : 「give の過去分詞形」
  • different [dífərənt] : 「相違する、違っている、異なる」
  • make a choice : 「選択する、選んで取る、よって取る」
  • use [júːz] : 「〜を利用する、使う」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
❖ "And it is given you ~ "「その知覚は、違う選択をし、違う目的のために知覚を利用するために、あなたに与えられるのだ」。あなたが特別性とは違う選択をし、特別性とは違う目的に知覚を利用するために、その別の知覚は、あなたに選ばれて、あなたに与えられる。つまり、肉体的な知覚の代わりに、実相的なヴィジョンが与えられるのだ。神の子が単一の存在であることを知覚し、この世界が幻想であることを知覚し、目には見えない実相世界を知覚する目的のために、あなたが選択しさえすれば、実相的なヴィジョンはあなたに与えられる。



And what you see will serve that purpose well, and prove its own reality to you.
  • prove [prúːv] : 「証明する、〜となる、〜であると分かる」
  • reality [riǽləti] : 「現実、真実、事実、実態、実相」
❖ "And what you see ~ "「そして、あなたが見るものは、その目的に大いに仕えることになろう」。ヴィジョンを通して見れば、神の単一性、この世界の幻想性、そして、あなたが目覚めねばならない実相世界がよく見えてくるのだ。"and prove its own ~ "「そして、あなたに対して、見たこと自体の真実性を証明してくれるのである」。ヴィジョンを通して見えてくる光景こそが、幻想ではなく、真実の姿、実在する実相だと、ヴィジョン自体が証言してくれるのである。こうして、あなたが実相世界に目覚める地盤は固まることになる。あとは、ホーリー・スピリットの導きに従って、天の王国への回帰の道を楽しく、喜びをもって歩んでいけばいいのだ。
 
 
 

T-24.VII.9:1 ~ T-24.VII.10:10

9. Look at yourself, and you will see a body. Look at this body in a different light and it looks different.

  • look at : 「〜を見る、〜を調べる、〜を考察する」
  • different [dífərənt] : 「相違する、違っている、異なる」
  • light [láit] : 「光、明るさ、光源、ライト、明かり」
  • look [lúk] [SVC] : 「〜のように見える、〜と思われる」
❖ "Look at yourself"「あなた自身を見てみなさい」。"and you will ~ "「そうすれば、あなたは肉体を見ることになる」。"Look at this body ~ "「異なった光の中で肉体を見れば、肉体は異なって見える」。ここから、知覚についての細かい考察となる。



And without a light it seems that it is gone. Yet you are reassured that it is there because you still can feel it with your hands and hear it move.
  • without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たないで、〜がなければ」
  • gone [ɡɔ́ːn] : 「go の過去分詞形」
  • reassure [riəʃúər] : 「〜を元気づける、安心させる」
  • still [stíl] : 「まだ、いまだに」
  • feel [fíːl] : 「〜を感じる、感知する」
  • hand [hǽnd] : 「手」
  • hear [híər] [SVO do] : 「 〜が〜しているのが聞こえる」
  • move [múːv] : 「移動する、動く」
❖ "And without a light ~ "「光がなければ、まるで肉体が消えたように見える」。"Yet you are ~ "「しかし、あなたは、肉体がそこにあるのだと、安心出来る」。"because you still ~ "「なぜなら、あなたはまだ、あなたの手で肉体を感じることが出来るし、肉体の動く様子を聞くことが出来るからだ」。



Here is an image that you want to be yourself. It is the means to make your wish come true.
  • image [ímidʒ] : 「イメージ、画像、像、映像」
  • means [míːnz] : 「手段、方法、資力」
  • make : 「〜に〜させる」
  • wish [wíʃ] : 「願い、願望、希望」
  • come true : 「本当になる、実現する」
❖ "Here is an image that ~ "「ここに、あなたが、自分自身がこうなりたいと望むイメージが出現するのだ」。明かりが消えて肉体が見えなくなると、そこに心の想像力が働いて、こうなりたいと思うイメージが出現する。"It is the means to ~ "「肉体は、あなたの望みを現実化する手段なのだ」。こうなりたいと思う自分を出現させるために、肉体を手段として利用するのである。光を失って目には見えない肉体を利用して、好きなように肉体を想像し、具現化し、望み通りの自分を出現さるのだ。今の自分の肉体は光を失っていないし、想像で作ったものではないと言われるかもしれない。そうではなく、神の子が神から分離し、深い眠りについて実相世界の光を失ったとき、神の子は、こうなりたいと思う自分の姿を想像し、それを夢の中で具現化したのだ。それが肉体なのである。だからこそ、肉体は分離の象徴だと、ACIMは主張するわけである。



It gives the eyes with which you look on it, the hands that feel it, and the ears with which you listen to the sounds it makes. It proves its own reality to you.
  • look on : 「〜を見る」
  • listen [lísn] to : 「耳を傾ける、聴く」
  • sound [sáund] : 「音、音声」
  • prove [prúːv] : 「証明する、〜となる、〜であると分かる」
  • reality [riǽləti] : 「現実、真実、事実、実態、実相」
❖ "It gives the eyes ~ "「肉体は、あなたが肉体を見るために目を与えたし、」"the hands that ~ "「肉体を感じるための手を与え、」"and the ears with ~ "「肉体の動きが作り出す音を、あなたが聞けるようにするための耳を与えたのだ」。目で見て、手で触れて、耳で聞ける、そうなれば、肉体が実在すると誰でも思うはずである。だから、肉体は、こういった感覚を作り出して、それを利用し、"It proves its own ~ "「肉体はあなたに対して、自らの実在性を証明しているのである」。その感覚にまんまと騙されて、肉体こそが実在すると、誰でも信じているのだ。



10. Thus is the body made a theory of yourself, with no provisions made for evidence beyond itself, and no escape within its sight.
  • thus [ðʌ́s] : 「このようにして、こんなふうに、上に述べたように」
  • theory [θíːəri] : 「理論、理屈、学説、説」
  • provision [prəvíʒən] : 「条件、規定、定め、準備、設備」
  • evidence [évədəns] : 「証拠、証言、痕跡、形跡」
  • beyond[bijάnd] : 「〜の域を越えて、〜を超越して、〜を越えて」
  • escape [iskéip] : 「逃亡、脱出、避難、逃げ道、逃避、回避」
  • within [wiðín] : 「〜の中の、〜の内側で」
  • sight [sáit] : 「視界、景色、光景、視覚、視力」
❖ "Thus is the body made ~ "「こうして、肉体は、あなた自身の原理になるのだ」。難しい言い回しをしているが、要するに、肉体があなた自身を代表する存在そのものとなる、ということ。肉体が、あなた自身の存在原理(a theory of yourself)となるのである。"with no provisions ~ "「肉体を越える証拠は何も準備されず、」つまり、肉体的存在を超越するような確たる存在原理を持たず、"and no escape within ~ "「肉体の捉える視野を逃れることもない」。つまり、肉体的感覚を超越するヴィジョンを持つことがない。要するに、あなたの存在のすべてが、ちっぽけな肉体の中に、すべて押し込まれてしまったのだ。その肉の塊だけが、あなたの存在のすべて、ということである。あなたの肉体的感覚が、それをあなたに強制しているのである。



Its course is sure, when seen through its own eyes. It grows and withers, flourishes and dies.
  • course [kɔ́ːrs] : 「経過、進行、成り行き、針路」
  • sure [ʃúər] : 「確信して、確信している、固く信じている」
  • seen [síːn] : 「see の過去分詞形」
  • through [θruː] : 「〜を通じて、〜の手を経て、手を通して」
  • grow [gróu] : 「成長する、育つ、大きくなる」
  • wither [wíðər] : 「しぼむ、しおれる、枯れる、弱る、衰える」
  • flourish [flə́ːriʃ] : 「繁栄する、繁茂する、繁盛する、栄える」
  • die [dái] : 「死ぬ、死亡する」
❖ "Its course is sure ~ "「あなたの(肉体の)目を通して見たとき、肉体の行く道筋は明らかである」。"It grows and ~ "「肉体は成長し、衰え、繁栄しては死にゆくのだ」。それが、幻想世界の肉体のすべてである。



And you cannot conceive of you apart from it. You brand it sinful and you hate its acts, judging it evil.
  • conceive [kənsíːv] : 「心に描く、思い付く、着想する」
  • conceive of : 「〜を考え出す、〜を想像する、〜を心に描く、〜を思い描く」
  • apart from : 「〜から離れて、〜は別として、〜はさておき」
  • brand [brǽnd] : 「〜に焼き印を押す、汚名を着せる」
  • sinful [sínfl] : 「罪深い、邪悪な」
  • hate [héit] : 「〜を憎む、〜をひどく嫌う」
  • act [ǽkt] : 「行為、活動、言動」
  • judge [dʒʌ́dʒ] : 「判断する、判定する」
  • evil [íːvl] : 「悪い、害を与える、邪悪な」
❖ "And you cannot conceive ~ "「あなたは、それから離れて、あなたを思い描くことは出来ない」。肉体をもったあなたが、一時の繁栄を弄(もてあそ)んで、そして死んでゆくという考え意外の思いを、あなたは心に抱くことは出来ない。"You brand it sinful ~ "「あなたは、肉体に罪という烙印を押し、肉体の行いを憎む」。崩壊してゆく肉体は、その罪深さのせいだと思って、肉体を嫌悪する。"judging it evil"「肉体を、悪(あ)しきものと判断しながら」。



Yet your specialness whispers, "Here is my own beloved son, in whom I am well pleased. "
  • specialness [spéʃəlnis] : 「特別であること、特別性」
  • whisper [hwíspər] : 「〜をささやく、耳打ちする」
  • beloved [bilʌ́vid] : 「最愛の、いとしい、愛される」
  • pleased [plíːzd] : 「うれしい、喜んだ、悦に入って、満足して、気に入って」
  • well pleased : 「大変満足して」
❖ "Yet your specialness ~ "「しかし、あなたの特別性は、こう囁(ささや)くだろう」。 "Here is my own ~ "「この肉体が、おまえ自身の愛する息子なのだ」。"in whom I am ~ "「私はおまえの肉体に、こよなく満足している」。特別性の囁きとは、もちろん、特別性を求めるあなた自身の声である。



Thus does the "son" become the means to serve his "father's" purpose.
  • become [bikʌ́m] : 「〜になる」
  • means [míːnz] : 「手段、方法、資力」
  • serve [sə́ːrv] : 「〜に仕える、〜のために働く」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
❖ "Thus does the "son" become ~ "「こうして、『息子』は、『父』の目的に仕えるための手段になるのである」。こうして、あなたが偽想像した肉体という息子は、父なるあなたの目的、つまり、特別性を獲得するという目的のための手段、道具に使われることになるのだ。



Not identical, not even like, but still a means to offer to the "father" what he wants. Such is the travesty on God's creation.
  • identical [aidéntikl] : 「全く同じ、同一の、等しい、全く相等しい」
  • even [íːvn] : 「さらに、なおさら、なお一層、〜でさえ、〜ですら」
  • like [láik] : 「〜に似た、〜のような、〜のように」
  • offer [ɔ́ːfər] : 「差し出す、捧げる、提供する」
  • travesty [trǽvəsti] : 「曲解、茶番、まがいもの」
❖ "Not identical, not ~ "「等しいわけでもなく、似てさえいないのだが、」肉体は、あなた自身と等しいとは言えないし、似ているものだとも言いがたいが、"but still a means ~ "「『父』にたいして、彼の望むものを提供する手段である」。肉体に対して『父』の立場にいるあなたが望んだ通りに、『子』である肉体は要求されたものを提供するのだ。たとえば、あなたが特別性を維持するために攻撃が必要となれば、肉体が攻撃のための手段となる。"Such is the travesty ~ "「神の創造を曲解すれば、そのようになるのだ」。実相世界において神が神の子を創造したことを真似て、神の子は、幻想世界で肉体を偽創造したのだが、その偽創造した結果は、こんなもんだ、ということ。つまり、偽創造は茶番に過ぎないのである。



For as His Son's creation gave Him joy and witness to His Love and shared His purpose, so does the body testify to the idea that made it, and speak for its reality and truth.
  • creation [kriéiʃən] : 「創作物、作品、創造、創作」
  • gave [géiv] : 「give の過去形」
  • joy [dʒɔ́i] : 「喜び、歓喜、喜びの種」
  • witness [wítnəs] : 「証拠、証言、目撃者、証人」
  • share [ʃέər] : 「〜を分ける、分かち合う、共有する、共用する」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • testify [téstəfài] : 「証言する」
  • testify to : 「〜を立証する、〜を証明する」
  • idea [aidíːə] : 「考え、着想、アイデア、発想、思い付き」
  • speak for : 「〜に代わって話す、代弁する、〜を物語る、〜を示す」
  • reality [riǽləti] : 「現実、真実、事実、実態、実相」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
❖ "For as His Son's creation ~ "「なぜなら、神の子を創造したことが、神に喜びを与え、神の愛の証拠となり、神の目的を分かち合ったと同じように、」"so does the body testify ~ "「肉体は、それを作った思考に対して証言し、肉体の実在性と現実性を示しているのだ」。神の子の思い通りに肉体が偽創造され、それが思い通りに機能していることを、"does the body testify to the idea that made it"「肉体は、それを作った思考に対して証言している」と表わしている。こうして、肉体は確実に実在するかに見え、あなたの現実が肉体を通して成立するのだという確たる証拠となったのだ(and speak for its reality and truth)。しかし、これが、神の創造に対する神の子の茶番の姿なのだ。
 
 
 

T-24.VII.7:1 ~ T-24.VII.8:10

7. A co-creator with the Father must have a Son. Yet must this Son have been created like Himself.

  • co-creator [kriéitər] : 「共同製作者」
  • create [kriéit] : 「創造する、創り出す」
❖ "A co-creator with ~ "「父なる神との共同創造者は、必ず、息子をもつ」。神の創造した神の子は、神の息子であり、同様に、神の子が創造した愛や喜びや平和や美は、神の子の息子である。"co-creator"「共同創造者」とは、共に実相的真実を創造する者、という意味。"Yet must this Son ~ "「この息子は、創造した者にそっくりに、必ず創造されるのである」。神の子は神に似せて創造され、神の子が創造した愛や喜びや平和や美は、神の子そっくりなのである。遺伝子云々を言っているのではない。創造する者は、自らの属性のすべてを子に与えるので、当然の結果だと言っているのだ。



A perfect being, all-encompassing and all-encompassed, nothing to add and nothing taken from; not born of size nor place nor time, nor held to limits or uncertainties of any kind.
  • perfect [pə́ːrfikt] : 「完全な、完璧な」
  • being [bíːiŋ] : 「存在、実在、生存、生命」
  • encompass [enkʌ́mpəs] : 「〜を包み込む、包囲する、取り囲む、網羅する、含む」
  • all-encompassing : 「あらゆるものを含む、無限定の」
  • add [ǽd] : 「加える、合計する、足す、追加する」
  • taken [téikn] : 「take の過去分詞形」
  • take from : 「〜から取る、〜から引く、〜を減らす」
  • born [bɔ́ːrn] : 「生まれる、誕生する、産声を上げる」
  • born of : 「〜から生まれる、〜のもとに生まれる」
  • size [sáiz] : 「大きさ、サイズ、寸法、規模」
  • place [pléis] : 「場所、個所、住所、席」
  • held [héld] : 「hold の過去形」
  • hold to : 「〜にくっついて離れない、〜にしがみつく、〜に固執する」
  • limit [límit] : 「限度、制限、限界」
  • uncertainty [ʌnsə́ːrtnti] : 「確信のなさ、不確かさ、不確実さ、不確実性、不確定性」
  • of any kind : 「いかなる種類の」
❖ "A perfect being ~ "「それは、完璧な存在、すべてを包摂し、すべてに包摂されるもの、加えることも引き抜くこともないもの、大きさのあるものや場所、時間から生まれたものではないもの、いかなる種類の制限にも不確実さにも捕らわれないもの、である」。つまり、実相的存在である。時空間から超越し、変化流動から超越し、制限や不確実性から超越し、すべてに満たされ、すべてと一体になって含み含まれる存在。それが、神の創造するものであり、神の子の創造するものである。その属性である。この条件から外れたものは、実相的な真の創造とは言えない。それは、いわゆる、偽創造に過ぎないのだ。したがって、この幻想世界における創造の多くは、残念ながら偽創造である。幻想の創造である。夢の中の創造だ。



Here do the means and end unite as one, nor does this one have any end at all.
  • means [míːnz] : 「手段、方法、資力」
  • end [énd] : 「目的、目標、目途、終わり、最後、終局、終焉」
  • unite [junáit] : 「結合する、一体となる、一体化する、合体する」
  • at all : 「全く〜ない、全然〜ない、少しも〜ない」
❖ "Here do the means ~ "「ここでは、手段と目的が一つに結合する」。"nor does this one ~ "「また、この一体化した手段と目的は、まったく終わりを迎えることはない」。実相世界は一元論の世界であり、手段と目的も融合し一体となる。そもそも、時間も空間もなく、すべてが永遠不変である世界に、手段も目的もあるまい。真実の創造という活動が拡大して行く世界なのだ。したがって、別の、比喩的な言い方をすれば、手段と目的が核融合し、その巨大な核融合エネルギーが真実という実体を生む。それが実相世界における創造である。



All this is true, and yet it has no meaning to anyone who still retains one unlearned lesson in his memory, one thought with purpose still uncertain, or one wish with a divided aim.
  • true [trúː] : 「真の、真実の、本当の、本物の、実際どおりの」
  • meaning [míːniŋ] : 「意味、意義、意図、真意」
  • still [stíl] : 「まだ、今でもまだ、いまだに」
  • retain [ritéin] : 「〜を心に留める、覚える、〜を保有する、保つ、保持する」
  • unlearned [ʌnlə́ːrnid] : 「学ばずに得た、生得の、学んでいない」
  • lesson [lésn] : 「学科、授業、教訓、教え、貴重な経験、実際的な知恵」
  • memory [méməri] : 「記憶、思い出」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思考、考え、思索、熟考」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • uncertain [ʌnsə́ːrtn] : 「不確かな、不明確な、不確実な、不確定の」
  • wish [wíʃ] : 「願い、願望、希望」
  • divided [diváidid] : 「分けられた、分かれた、分割された、分離した、分裂した」
  • aim [éim] : 「的、狙い、目標、目的、照準、見当」
❖ "All this is true ~ "「これは真実なのだが、〜である人達にとっては、まったく意味がないのだ」。"anyone who still ~ "「記憶の中に、学ばれざるレッスンをいまだに保持している者達、」"one thought with ~ "「いまだに不確かな目的を伴った、ある思考をもつ者達、」"or one wish with ~ "「分裂した目的を抱いた、ある願いを持つ者達、」そういった人達にとっては、この真実はまったく意味をもたない。さて、難しい箇所である。まず、初めの"anyone who still ~ "「記憶の中に、学ばれざるレッスンをいまだに保持している者達」から取り掛かろう。記憶の中に取り残された、学ばれるべきレッスンとは、本当の自分は幻想的存在ではなく、天の王国の実相的神の子であると、確実に認識するための学びと考えていいだろう。その学びを、まだ完了していない者達である。本当は、記憶の中に、自分が神の子であることは記憶されているのである。しかし、深い眠りの中で、神の子はその重要な一点を忘却してしまったのだ。それを学び、取り戻さなくてはならないのである。次に、"one thought with ~ "「いまだに不確かな目的を伴った、ある思考をもつ者達」とは、明確な生きる目的を決定しかねている者達、と考えていいだろう。目的が定まっていないから、彼の思い、思考は根無し草のように彷徨(さまよ)い、何を学んで良いか、何を学ばなくてはならないか分からないのである。最後に"or one wish with ~ "「分裂した目的を抱いた、ある願いを持つ者達」とは、幻想の特別性を求めるという目的と、実相に目覚めるという目的とに、自分の願いが分裂し、どっち着かずになっている中途半端な者達のことである。いずれ、そういった、この幻想世界にいまだに束縛された人達にとって、実相世界の真実は、まったく意味をもたないのだ、と言っているのである。



8. This course makes no attempt to teach what cannot easily be learned.
  • course [kɔ́ːrs] : 「課程、講座、科目、単位、コース、進路」
  • attempt [ətémpt] : 「試み、企て」
  • make no attempt to : 「〜しようとしない」
  • teach [tíːtʃ] : 「〜を教える、指導する」
  • easily [íːzili] : 「容易に、たやすく、苦もなく」
  • learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜を知る、分かる」
❖ "This course makes ~ "「このコース(ACIM)は、学ぶに容易でないものを教えようとしているのではない」。ACIMは、真実は単純で簡単だと述べている。それを複雑怪奇に見せているのが、幻想だと訴える。したがって、真実だけを淡々と教えるACIMは、本当は学ぶに難しくないはずなのだ。難解だと感じているうちは、まだまだ幻想に捕らわれているということであろう。耳が痛いが、肝に銘じておこう。



Its scope does not exceed your own, except to say that what is yours will come to you when you are ready.
  • scope [skóup] : 「範囲、領域、作用域」
  • exceed [iksíːd] : 「超える、上回る、突破する」
  • own [óun] : 「自分の、独自の、自らの、自己の」
  • except [iksépt] : 「ただし、〜を除いて、〜以外は」
  • ready [rédi] : 「用意ができている、支度が整った」
❖ "Its scope does not ~ "「このコースの守備範囲は、あなたの守備範囲を越えるものではない」。あなたの理解力を越えるような、難しい哲学も神学も理論も何もない、ということ。"except to say that ~ "「ただ、that以下を言っておくことは例外だ」。that以下の事実は、あなたの理解(守備範囲)を越えているかも知れないから、ここに言っておく、という意味。"that what is yours will ~ "「あなたのものであるものは、あなたの準備が出来たとき、あなたにやって来るだろう」。あなたの心に真実を知る準備が整ったとき、ホーリー・スピリットがその手助けをしてくれて、あなたに真実を教えてくれるだろうし、そうして学んだ真実こそが、あなたのものとなるのだ、という意味合い。もちろん、真実に限らず、すべてにおいて、そう言えるのだ。たとえば、あなたに人を愛する心の準備が出来たとき、運命はあなたに愛する人との出会いを与えてくれて、あなたは本当の愛を自分のものに出来るのである。



Here are the means and the purpose separate because they were so made and so perceived.
  • means [míːnz] : 「手段、方法、資力」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • separate [sépərət] : 「分かれた、離れた、個々の、別個の」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜を理解する、〜を把握する」
❖ "Here are the means ~ "「ここ、幻想世界では、手段と目的は分離している」。"because they were so ~ "「なぜなら、そうであったし、そう知覚されたからだ」。幻想世界では、手段と目的が分離した形で、偽創造されたのだ。本来一つであったものが、この二元論世界で、二分されたのである。むしろ、二分されたときに、この幻想世界が出現したのだ、と考えた方がいいだろう。これは、手段と目的に限ったことではない。たとえば、純粋な実相的愛は、この二元論世界では、精神的な愛と肉欲的な愛に分裂し、しかも、愛は憎悪という対立概念を持つようになったのである。



And therefore do we deal with them as if they were. It is essential it be kept in mind that all perception still is upside down until its purpose has been understood.
  • therefore [ðέərfɔ̀ːr] : 「それ故に、そのために、従って、だから」
  • deal [díːl] with : 「〜に対応する、〜を扱う、〜を取り扱う」
  • as if : 「あたかも〜かのように、〜と言わぬばかりに」
  • essential [isénʃəl] : 「絶対必要な、絶対不可欠な、欠くことのできない、必須の」
  • kept [képt] : 「keep の過去・過去分詞形」
  • keep in mind : 「留意する、覚えておく、肝に銘じる、心に焼きつけておく」
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識、感じ方」
  • still [stíl] : 「まだ、今でもまだ、それでも、それでもやはり」
  • upside down [ʌ́psàid dáun] : 「逆さまに」
  • until [ʌntíl] : 「〜する時まで」
  • understood [ʌ̀ndərstúd] : 「understand の過去・過去分詞形」
  • understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、了解する、納得する、分かる」
❖ "And therefore do ~ "「そこで私たちは、(この世界では)、あたかも手段と目的が分離しているかのように取り扱っているのである」。"It is essential it ~ "「that以下を心に留め置くべきことは必須である」。ここの"be kept"は"should be kept"のこと。"that all perception ~ "「あらゆる知覚は、その目的が理解されるまでは、いまだ逆さまになっているのだ」ということを心に留め置くべきことは必須である。本来一つであるものを、無理やり二分したので、そのどちらが手段でどちらが目的であるか、幻想世界の知覚は、ことごとく、逆転して捉えてしまう、ということ。たとえば、肉体は目的か、手段か? 命は目的か、手段か? この世では、あたかも肉体が目的であり、命が手段であるかのように知覚されている。しかし、それは逆さまなのだ。ところで、"until its purpose has been understood"この部分は、知覚が何を目的として偽創造されたか、理解しない限りは、という意味。完全想念と完全抽象の実相世界では、いわゆる知覚は必要なかった。しかし、幻想世界を偽創造したとき、その世界は具象の世界であり、二元論世界、分離を象徴する世界となったのだ。むしろ、神からの分離を正当化するために、分離の世界を作った、と言った方がいいだろう。そこで、具象的対象を識別するための知覚が必要となり、一つの対象にしても、そのバラエティーを一つ一つ識別するための知覚が必要になったのだ。バラエティーとは、たとえば、光をとってみても、光は無限の波長の違いをもって、色という無限のバラエティーをもつに至ったという、そういう意味合いである。結局、幻想世界を間接的に体験するために、肉体的な知覚が作られたのである。



Perception does not seem to be a means. And it is this that makes it hard to grasp the whole extent to which it must depend on what you see it for.
  • make : 「〜を〜の状態にする」
  • hard [hάːrd] : 「難しい、困難な」
  • grasp [grǽsp] : 「 〜を把握する、理解する、〜を握る、つかむ」
  • whole [hóul] : 「全部の、完全な、全体の、丸ごとの」
  • extent [ikstént] : 「広さ、物の広がり、範囲、程度、限界、限度」
  • depend [dipénd] on : 「〜に頼る、〜を当てにする、〜によって決まる、〜次第である」
❖ "Perception does not ~ "「知覚は、手段であるように思えないかも知れない」。この幻想世界では、知覚はある目的のための手段であるようには見えない。"And it is this that ~ "「このために、〜を把握するのが困難になっている」。"to grasp the whole ~ "「あなたが知覚を、何のためにあるのかと見ていることに、どの程度まで、知覚が依存せざるを得ないかということを把握すること」が困難になっている。非常に難しい言い回しをしているのだが、要するに、知覚があなたの目的意識にどの程度依存ているか(it must depend on what you see it for)、その影響の広がり全体を把握すること(to grasp the whole extent)が困難になっている(hard to grasp)、ということ。つまり、知覚があなたの見ているものを表しているのではなく、あなたが見たいと思うものを、あなたは見ているのだ。簡単に言えば、あなたの心が、あなたの知覚を生み出しているのである。



Perception seems to teach you what you see. Yet it but witnesses to what you taught.
  • witness [wítnəs] : 「〜を証言する、〜を証明する」
  • taught [tɔ́ːt] : 「teach の過去・過去分詞形」
❖ "Perception seems to teach ~ "「知覚が、あなたの見ているものを教えてくれていると思っている」。"Yet it but witnesses ~ "「しかし、知覚は、あなたが教えたことを証言しているだけなのだ」。あなたは、肉体的な感覚器官を通して、対象を知覚し、対象が何であるか理解出来ると思っている。しかし、本当はその逆なのだ。あなたが教えたもの(what you taught)、つまり、あなたが知覚したいと心に望んだものを、知覚はそれを忠実に反映して、あたかもあなたの心の忠実な証言者のように、あなたの心に見せているだけなのである。一言で言えば、あなたが見て、触れて、聞いているものは、すべて、あなたの心が生み出しているのだ。したがって、この幻想世界では、知覚はあなたが見たいものを見るための手段になっているのである。



It is the outward picture of a wish; an image that you wanted to be true.
  • outward [áutwərd] : 「外面だけの、うわべの、表面上の、表面的な」
  • picture [píktʃər] : 「絵柄、図面、光景、実態、事実、状況」
  • wish [wíʃ] : 「願い、願望、希望」
  • image [ímidʒ] : 「イメージ、画像、像、映像」
  • true [trúː] : 「真の、真実の、本当の、本物の」
❖ "It is the outward ~ "意訳する、「知覚されたものは、あなたが望んだものの外面的な絵に過ぎない」。"an image that ~ "「つまり、知覚されたものは、あなたが本当であって欲しいと望むイメージに過ぎないのである」。この段落をじっくり読み解くと、あなたの見ているこの世界の現実が、心の生み出した幻想であることがはっきり分かってくる。ACIMが、この世界を幻想世界と呼ぶ所以(ゆえん)である。
 
 
 

T-25.VII.5:1 ~ T-24.VII.6:10

5. The Father keeps what He created safe. You cannot touch it with the false ideas you made, because it was created not by you.

  • keep [kíːp] : 「〜の状態にしておく、〜の状態を保つ、〜にしておく」
  • create [kriéit] : 「〜を創造する、創り出す」
  • safe [séif] : 「安全な、無事な、安泰で、別状がない、無難な」
  • touch [tʌ́tʃ] : 「触れる、作用する、衝撃を与える、影響を与える」
  • false [fɔ́ːls] : 「正しくない、誤った、うその、虚偽の」
  • idea [aidíːə] : 「考え、着想、意図、狙い、目的、発想、思い付き」
  • made [méid] : 「make の過去・過去分詞形」
❖ "The Father keeps ~ "「父なる神は、神が創造したものが安全であるように保ってくれる」。そのために、神はホーリー・スピリットを神の子の心の中に住まわせたのだ。ここで言う『安全』とは、肉体的な安全と考えるよりは、心の安全、つまり、心が幻想に飲み込まれてしまわないように、心の正気さを保つ、という意味に捉えた方がいいだろう。"You cannot touch ~ "「あなたは、神が創造したものに、あなたが作った誤った思いをもって影響を与えることは出来ないのだ」。"because it was ~ "「なぜなら、それは、あなたによって創造されたものではないからだ」。神が創造したものは実相世界の実在である。対して、あなたが勝手に作り出した思いとは、幻想であり錯覚である。幻想の思いをもって、実相の実在に影響を与えることは出来ない。影響を与え得ると思っているのはあなたの錯覚であって、実相の実在は永遠不変である。



Let not your foolish fancies frighten you. What is immortal cannot be attacked; what is but temporal has no effect.
  • foolish [fúːliʃ] : 「ばかばかしい、思慮のない、愚かな、ばかげた」
  • fancy [fǽnsi] : 「空想、想像、夢、幻想」
  • frighten [fráitn] : 「〜を怖がらせる、脅かして追っぱらう」
  • immortal [imɔ́ːrtl] : 「死なない、不死身の、不死の、不朽の、不滅の、永久の」
  • attack [ətǽk] : 「〜を襲う、〜を攻撃する、〜を非難する」
  • temporal [témpərəl] : 「一時的な、時の、時間の、時間的な、束の間の」
  • effect [ifékt] : 「結果、影響、作用、効果、効力」
❖ "Let not your foolish ~ "「あなたのばかばかしい空想が、あなたを脅かしたりしないようにしなさい」。愚かな空想を空回りさせて、恐れを抱く必要はない。"What is immortal ~ "「永遠であるものは、攻撃され得ないのだ」。永遠不変の実相的実在は、変化流動する幻想によって影響を受けることはない。もちろん、攻撃を受けてダメージを得ることもない。"what is but temporal ~ "「一時的なものは、(永遠なるものに対して)何の影響力も持たないのだ」。



Only the purpose that you see in it has meaning, and if that is true, its safety rests secure. If not, it has no purpose, and is means for nothing.
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • meaning [míːniŋ] : 「意味、意義、目的、意図」
  • true [trúː] : 「真の、真実の、本当の、本物の」
  • safety [séifti] : 「安全性、無事、無難なもの」
  • rest [rést] [SOC] : 「 〜のままである、依然として〜である」
  • secure [sikjúər] : 「安全な、安全に保管された、安全にする、確実な」
  • means [míːnz] : 「手段、方法、資力」
❖ "Only the purpose that ~ "「あなたが永遠なるものの中に見る目的だけが、意味をもつのである」。"and if that is ~ "「もし、それが正しいなら、その安全性は確保されている」。永遠なるものは、文字通り永遠不変であり、何ものによっても攻撃され得ないし、破壊され得ない。永遠なるのものも、その意味も、共にその安全性は確保されているのだ。それは、永遠なるものが真実であるからに違いない。したがって、真実が永遠なるものを守っていると考えていいし、究極的に、真実である神が、永遠なるものを守っていると思っていい。つまり、この段落の最初の文、"The Father keeps what He created safe"に戻ることになる。"If not, it has ~ "「もし、それが正しくないなら、永遠なるものはまったく目的を持たず、何の手段にもなれないのだ」。もちろん、これは対比として述べているだけであって、事実はそうでない。



Whatever is perceived as means for truth shares in its holiness, and rests in light as safely as itself. Nor will that light go out when it is gone.
  • whatever [hwʌtévər] : 「〜するのは何でも」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
  • share [ʃέər] : 「〜を分ける、分かち合う、共有する、共用する」
  • share in : 「〜を分かち合う、〜を共有する」
  • holiness [hóulinəs] : 「神聖、高潔」
  • rest [rést] : 「休む、休息する、休憩する、ある、置かれている」
  • light [láit] : 「光、明るさ、光源、ライト、明かり」
  • safely [séifli] : 「安全に、支障なく、無事に」
  • go out : 「消える、消灯する、立ち消えになる」
  • gone [ɡɔ́ːn] : 「go の過去分詞形」
❖ "Whatever is perceived ~ "「真実のための手段として知覚されるものは何であっても、その神聖さを分かち合っており、」"and rests in light ~ "「それ自体が安全であるように、光の中に存在する」。"Nor will that ~ "「神聖な手段が立ち去ったとしても、光は消えることはないのだ」。非常に象徴的に記述されているので分かりにくい箇所であるが、例を出して解釈しよう。先に、ACIMは、肉体の幻想性を鋭く強調するが、決してそれを否定したりしない、と述べたことを思い出してほしい。なぜなら、幻想の肉体を、真実のための手段として(as means for truth)利用することが出来るからだ。ホーリー・スピリットは、積極的に、肉体を真実のために利用する。つまり、肉体を幻想として認識し、その事実を率直受け入れ、受け流し、赦し、幻想から実相へと目覚めるという方法をとるのである。この聖なる目的が果たせた時、単なる幻想に過ぎなかった肉体は大いなる質転換を果たし、それ自体が神聖な存在と化す。もはや、神聖さを帯びた肉体は、朽ち果てゆく肉体ではなく、肉体ならぬ肉体、神聖な光を放つ実相的肉体となるのである(rests in light as safely as itself)。もちろん、幻想としての肉体は消滅する(when it is gone)。しかし、聖なる肉体と化した肉体が放つ神聖な光は、永遠不変性を帯びて、消滅することはない(Nor will that light go out)。



Its holy purpose gave it immortality, setting another light in Heaven, where your creations recognize a gift from you, a sign that you have not forgotten them.
  • holy [hóuli] : 「神聖な」
  • gave [géiv] : 「give の過去形」
  • immortality [ìmɔːrtǽləti] : 「不死性、不朽、不滅、永遠」
  • set light : 「火を付ける」
  • creation [kriéiʃən] : 「創作物、作品、創造、創作」
  • recognize [rékəgnàiz] : 「〜を認識する、〜を認証する、認める、受け入れる」
  • gift [gíft] : 「贈り物、プレゼント、与えること」
  • sign [sáin] : 「表れ、兆し、兆候、印、標示、サイン、標識」
  • forgotten [fərgɑ́tn] : 「forget の過去分詞形」
  • forget [fərɡét] : 「〜を忘れる、見落とす」
❖ "Its holy purpose ~ "「その神聖な目的が、その光に永遠性を与える」。真実のためという神聖な目的が、その光に実相的な永遠性を与える。光は消滅しない。"setting another light ~ "「天の王国に、また別の光を灯すからである」。この世の光は、実相世界の光へと質転換する。"where your creations ~ "「その天の王国において、あなたが創造したもの達は、あなたからの贈り物を〜として、認識するのである」。"a sign that you ~ "「あなたが、創造したもの達を忘れていなかったのだという印」として、認識するのである。真実を目的とした手段が光を放って、それが天の王国へと届き、光が実相的光へと質転換するとき、かつて神の子が神と暮らしていた時に創造した愛、喜び、平和、美、等々が、神から分離した後の神の子はそれらを忘れていなかったのだという印として、その光を認識し、光を神の子からの贈り物として歓迎してくれるのである。



6. The test of everything on earth is simply this; "What is it for?" The answer makes it what it is for you.
  • test [tést] : 「テスト、試験、検定、検査」
  • earth [ə́ːrθ] : 「地球、地上、全世界」
  • simply [símpli] : 「簡単に、分かりやすく、造作なく、たやすく」
  • answer [ǽnsər] : 「答え、回答、返事、応答」
  • make [méik] : 「〜の状態を作り出す、〜にする、〜になる」
❖ "The test of everything ~ "意訳する、「この地上にあるすべてのものを、真実を目的とした手段となり得るかどうかテストするには、単純に次の質問を発してみればいい」。"What is it for?" 「それは、何のためであるか」。"The answer makes ~ "「その答えが、それがあなたにとって何になるか、決めてくれるのである」。例えば、肉体は何のためにあるか、と問いを発し、攻撃対象のためだと答えたらな、肉体はあなたにとって特別性を目的とした手段ということになる。また、肉体は何のためにあるかと、と問いを発し、幻想から目覚めるためだと答えたなら、肉体はあなたにとって真実を目的とした手段ということになる。あなたの答え次第で、対象は、幻想を助長するものにも、実相に近づくものにもなり得るのである。



It has no meaning of itself, yet you can give reality to it, according to the purpose that you serve.
  • meaning [míːniŋ] : 「意味、意義、意図、真意」
  • reality [riǽləti] : 「現実、真実、事実、実態、実相」
  • according to : 「〜に従って、〜と一致して、〜に準じて、〜に照らして」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • serve [sə́ːrv] : 「〜に仕える、〜のために働く」
❖ "It has no ~ "「それは、それ自体として意味を持つものではないのだ」。"yet you can ~ "「あなたが、それに対して、現実性を与えるのである」。"according to ~ "「それは、あなた仕える目的によって決まるのだ」。例えば、肉体は、特別性を保持する手段とか、幻想から目覚める手段とか、そのどちらか一方の意味だけを既得的にもって存在するのではない。意味は、つまり、存在意義は、目的をもったあなたが決めるのである。肉体に幻想の現実化を与えるのも、肉体に実相の現実化を与え得るのも、それに向かい合うあなた自身の目的性なのである。



Here you are but means, along with it. God is a Means as well as End.
  • means [míːnz] : 「手段、方法、資力」
  • along with : 「〜と一緒に、〜とともに、〜と同様に」
  • A as well as B : 「Bと同様にAも、BのみならずAもまた」
  • end [énd] : 「目的、目標、最後、終局、終焉」
❖ "Here you are but ~ "「ここでは、対象と共に、あなた自身も手段である」。肉体が特別性を目的とした手段となるとき、あなたの心も幻想に寄与する手段となり、心は幻想から解放されることはない。肉体が真実を目的とした手段となるとき、あなたの心は実相を求める手段となり、心は実相へと解放される。結局、手段となる対象と目的をもつ主体は分離出来ないのだ。その究極が、"God is a Means ~ "「神は、目的であり手段である」。これは誤解を生みやすいのだが、この世における目的と手段のことを言っているのではない。つまり、目的と手段が分離出来ないものだということをさらに超越して、実相世界では、目的と手段が融合して一体化することを、ここでは述べている。一元論世界では分離は意味を持たない。意味を持たない分離は解消し、融合し、一体化するのだ。そして、融合した目的と手段は、もはや目的でも手段でもなく、実在する真実と化す。これが、実相世界における創造であると思えばいいだろう。



In Heaven, means and end are one, and one with Him. This is the state of true creation, found not within time, but in eternity.
  • state [stéit] : 「状態、形勢、情勢、状況」
  • true [trúː] : 「真の、真実の、本当の、本物の、実際どおりの」
  • creation [kriéiʃən] : 「創造、創作、創作物、作品」
  • found [fáund] : 「find の過去・過去分詞形」
  • find[fáind] : 「見つける、発見する、見いだす」
  • within [wiðín] : 「〜の中に、〜の内側に」
  • eternity [itə́ːrnəti] : 「永遠、無限」
❖ "In Heaven, means ~ "「天の王国では、手段と目的は一体であり、神とも一体なのだ」。手段と目的は融合し、一体となり、真実へと昇華する。その真実は神と一体なのである。"This is the state of ~ "「これが、本当の創造という状態なのだ」。真実という目的に向かって手段が機能するとき、実相世界では、両者が融合して新たな真実を生む。それが創造である。"found not within ~ "「その状態は、時間という枠組みの中では見いだすことは出来ず、永遠の中においてのみ目撃されるのである」。真の創造は、実相的な永遠性を帯びるのである。



To no one here is this describable. Nor is there any way to learn what this condition means.
  • describable [diskráibəbl] : 「言葉で言い表せる、描写可能な」
  • way [wéi] : 「方法、やり方、手段、方途、様式」
  • learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜を知る、分かる」
  • condition [kəndíʃən] : 「事情、条件、状態、状況、様子、様相」
  • mean [míːn] : 「〜を意味する、…とは〜を指す」
❖ "To no one here ~ "「この幻想世界にあっては、誰にとっても、これは言葉で説明出来るようなものではない」。幻想世界の我々には、実相世界の真の創造を、言葉として理解することは不可能である。"Nor is there any way ~ "「また、この真の創造が行われる状況が、いったい何を意味するのか、学ぶ手だても(この世には)ない」。実相世界の真の創造は、実相世界に行かなくては学ぶことは出来ない。この幻想世界にとどまっている限り、実相的真実も、実相的創造も、知ることはもちろん、学ぶことも不可能だ。ならば、幻想世界を旅立って、実相世界へと向かうことが一番ではないか。それを、ホーリー・スピリットは我々に望んでいるのである。



Not till you go past learning to the Given; not till you make again a holy home for your creations is it understood.
  • till [tíl] : 「〜まで」
  • not…till~ : 「〜するまで…しない、〜して初めて…する」
  • past [pǽst] : 「〜を過ぎて、〜を過ぎ去って、〜を越えて」
  • learning [lə́ːrniŋ] : 「習うこと、学ぶこと、学習」
  • given [gívn] : 「give の過去分詞形」
  • again [əgén] : 「再び、かさねて、この場合もやはり、さらに、また一方」
  • holy[hóuli] : 「神聖な」
  • understood [ʌ̀ndərstúd] : 「understand の過去・過去分詞形」
  • understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、了解する、納得する、分かる」
❖ "Not till you go past ~ "「あなたが学ぶことを通り越して、与えられたるものへと行き着くまでは、」"not till you make ~ "「そして、あなたが創造したもの達のために、神聖なる住家を再び作るまでは、」"is it understood"「理解されないのだ」。非常にむずかしい言い回しをしているが、一言で言えば、あなたが天の王国へ回帰しない限り、真実も創造も理解出来ない、ということ。"learning"「学び」とは、この世での学びと考えていいだろう。この世で生きて行くこと、と思ってもいい。"the Given"「与えられたるもの」、これは、神から継承した神の属性のすべて、と考えればいいだろう。つまり、神の子としての神聖さのことである。"holy home"「神聖なる住家」とは、単純に天の王国と考えよう。"your creations"「あなたが創造したもの達」とは、神の子が神と共に暮らしていたときに創造した真実、愛、喜び、美、平和、等々のことである。そうすると全体の意味は、「あなたが、この世の学びを終えて、神から与えられた自らの神聖さに辿り着くまでは、そして、あなたが神と共に創造した、あなたの子である愛や喜びや平和に再会するべく、再び天の王国へ回帰しない限り、実相的真実も、真の創造も、この世のあなたには理解不可能なのだ」ということになる。
 
 
 

T-24.VII.3:1 ~ T-24.VII.4:8

3. How can you know your worth while specialness claims you instead?

  • worth [wə́ːrθ] : 「価値」
  • while [hwáil] : 「〜の間ずっと、〜する間に、その間に」
  • specialness [spéʃəlnis] : 「特別であること、特別性」
  • claim [kléim] : 「引く、獲得する、〜を要求する」
  • instead [instéd] : 「代わりに、それよりむしろ、そうしないで」
❖ "How can you know ~ "「特別性が、あなたに代わって、あなたに取り憑いているうちは、あなたは、どうやってあなたの価値を知ることが出来るだろうか」。"claim"という言葉の意味を、「あなたを獲得している、あなたを引きつけている」と捉えて、「あなたに取り憑いている」と訳してみた。"instead"「代わりに」という言葉の意味合いは、少々曖昧なのだが、本来ならあなたが特別性に取り憑いているのだが、それに代わって主客転倒し、特別性があなたに取り憑いている、という意味に解釈してみた。全体の意味合いは、あなたが幻想の特別性に固執している限りは、あなたの本来の価値、つまり、神の子であるという神聖さを、あなたは知ることが出来ないのだ、といった感じであろう。



How can you fail to know it in his holiness? Seek not to make your specialness the truth, for if it were you would be lost indeed.
  • fail [féil] to : 「〜しない、〜しそこなう、〜できない」
  • holiness [hóulinəs] : 「神聖、高潔」
  • seek [síːk] : 「捜し求める、捜し出す、求める、〜しようとする」
  • seek to : 「〜しようとする」
  • make [SVOC] : 「〜を〜の状態にする」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
  • lost [lɔ́st] : 「lose の過去、過去分詞形、道に迷った、失った、浪費された、行方不明である、迷子になった」
  • indeed [indíːd] : 「実に、本当に、確かに、いかにも、実際に」
❖ "How can you fail ~ "「同胞の神聖さの中にこそ、あなたの価値があることを、どうしてあなたは、知り損なっているのだろうか」。あなたが同胞の心の中に、神の子の神聖さを見ることが出来るなら、自他一如によって、それはあなた自身の神聖さであり、あなたは自分の存在価値を知ることが出来るのである。"Seek not to make ~ "「あなたの特別性を真実にしようなどと追求してはならない」。"for if it were you ~ "仮定法過去、「なぜなら、もしも、特別性が真実となってしまったら、あなたはまさに、道に迷ってしまうからだ」。幻想が現実になってしまったら、あなたはあなたの価値を失い、真の存在の基盤を失って、幻想世界を彷徨(さまよ)い歩くことになるのだ。



Be thankful, rather, it is given you to see his holiness because it is the truth. And what is true in him must be as true in you.
  • thankful [θǽŋkfl] : 「感謝している、ありがたく思う」
  • rather [rǽðər] : 「どちらかといえば、むしろ」
  • given [gívn] : 「give の過去分詞形」
❖ "Be thankful, rather, it ~ "「むしろ、同胞の神聖さを見ることがあなたに与えられたことを感謝しなさい」。"because it is ~ "「なぜなら、それが真実だからだ」。あなたが真実を見抜くヴィジョンを得たことを感謝しなさい。"And what is true ~ "「同胞の心の中で真実であるものは、あなたの心の中でも同様に真実であるに違いないのだ」。同胞の神聖さが真実であるなら、あなたの神聖さも同様に真実なのだ。一方が神聖で他方が神聖でないことはないし、一方が真実で他方が真実でないこともない。あなたと同胞は完全に調和共鳴しているのだ。なぜなら、あなたと同胞は自他一如、自他一元であるからだ。つまり、特別性など存在出来ないのだ。



4. Ask yourself this: Can you protect the mind? The body, yes, a little; not from time, but temporarily.
  • ask [ǽsk] : 「〜を尋ねる、質問する、聞く、問う」
  • protect [prətékt] : 「保護する、守る、防御する」
  • temporarily [tèmpərérəli, témpərərəli] : 「一時的に、仮に、当座のところ、当面は」
❖ "Ask yourself ~ "「あなた自身にこう訊ねてみなさい」。"Can you protect ~ "「あなたは、心を守れるだろうか」。"The body, yes, a ~"「肉体は、そう、少しは守れるだろう」。"not from time ~ "「時間から守れるというのではない」。"but temporarily"「ほんの一時的に守れるだけなのだ」。生きているつかの間だけ、あなたは肉体を守れるだろうが、しかし、永遠ではない。時間という枠組みから肉体を解放することは出来ないのだ。しかし、心となれば、話しは違う。心は、時間という枠組みを超越して、永遠へと、解放することが出来るのである。



And much you think you save, you hurt. What would you save it for? For in that choice lie both its health and harm.
  • save [séiv] : 「保護する、確保しておく、救う」
  • hurt [hə́ːrt] : 「痛む、苦しい、〜を傷つける、〜に苦痛を与える」
  • choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
  • both [bóuθ] A and B : 「AもBも、ABいずれも、Aのみならず Bもまた」
  • health [hélθ] : 「健康、健康状態、健全、繁栄」
  • harm [hάːrm] : 「害、損害、危害、悪意、被害、痛手、害悪」
❖ "And much you think ~ "「あなたが、肉体を救えると思うほどに、あなたは肉体を傷つけているのだ」。あなたが幻想の肉体に執着すればするほど、あなたは幻想にとらわれて、時間の枠組みから解放されることなく、かえって肉体の崩壊を現実化してしまうのだ。"What would you ~ "「あなたは一体、何のために肉体を救いたいと思うのか」。なぜ、あなたはそれほどまでに、肉体という幻想にこだわるのか。肉体を、そのままの形で、時間という枠組みから救い出したいと、なぜそれほどまでに思うのか。幻想を、平行移動的に、実相化することは不可能なのだ。幻想の肉体を、永遠不変の実相と化すことは、原理的に不可能である。実相の心こそが、実相的に永遠不変なのだ。"For in that choice ~ "「なぜなら、そんな選択の中には、肉体の健全さと損害とが共存しているからだ」。へたな訳で申し訳ない。あなたは、心ではなく肉体を選択したのだ。そして、あなたはその肉体を健全なままに保とう願うのだが、しかし、幻想が実相化することなく、つまり、肉体が時間を超越することなく、肉体は崩壊の道を一気に辿り、ついには朽ち果ててしまうのだ。



Save it for show, as bait to catch another fish, to house your specialness in better style, or weave a frame of loveliness around your hate, and you condemn it to decay and death.
  • show [ʃóu] : 「見せること、現れ、表現」
  • bait [béit] : 「餌、誘惑、おとり」
  • catch [kǽtʃ] : 「捕まえる、捕らえる」
  • another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」
  • fish [fíʃ] : 「魚、魚料理、鮮魚」
  • house [háuz] : 「〜を収容する、〜を収納する、格納する」
  • better [bétər] : 「より良い、より優れている、優越する」
  • style [stáil] : 「スタイル、流派、様式、型、種類 」
  • weave [wíːv] : 「織る、作る、組み上げる」
  • frame [fréim] : 「枠、縁、刺しゅう枠、額縁、骨組み、支持構造体」
  • loveliness [lʌ́vlinis] : 「愛らしさ、素晴らしさ」
  • around [əráund] : 「〜の周りに、〜の周囲に」
  • hate [héit] : 「憎悪、憎しみ、嫌悪」
  • condemn [kəndém] : 「〜に有罪の判決を下す、〜の刑を宣告する、〜を非難する、責める」
  • decay [dikéi] : 「崩壊、腐敗、腐食、腐朽、衰退、減少、減衰」
  • death [déθ] : 「死、消滅、死亡、破滅、終わり、終焉」
❖ "Save it for show ~ "「肉体を、見せびらかしのために保持しておいてみなさい」。"as bait to catch ~ "「別の魚を釣り上げるための餌として、」真実を手に入れるためではなく、それとは別の、幻想の特別性を釣り上げるための餌として、"to house your specialness ~ "「あなたの特別性を、格好のいいスタイルにこしらえ上げるために、」"or weave a frame ~ "「あるいは、あなたのもっている憎悪の周りに愛らしい縁取りを編み込むために、」肉体を、見せびらかしのために保持しておいてみなさい。"and you condemn ~ "「そうすれば、あなたは、肉体に腐敗と死を宣告したことになるのだ」。幻想の肉体を、幻想の特別性の見せかけのために利用しようなどと思えば、それは、肉体から解放されるどころか、肉体の腐敗と死に結びついてしまうのだ。では、肉体をどう利用するのが正当なのか? 肉体を、実相世界への目覚めのために利用すればいいのだ。肉体を幻想であると認識し、肉体を受け流してしまうのである。つまり、肉体を赦すことで、幻想から解放されるのだ。肉体から解放されたあなたは、実在の心として生きていける。また、肉体に付随する感覚器官も、これも幻想であると認識し、受け流して赦すことで、幻想の感覚は消滅し、実相的なヴィジョンとして生まれ変わるのである。基本は、今持っているものを捨てることなのだ。捨て去ってしまえば、新たな命が芽生える。しかし、あなたは、失うこと自体を、非常に恐れているのである。



And if you see this purpose in your brother's, such is your condemnation of your own.
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • condemnation [kὰndemnéiʃən] : 「有罪宣告、不治の宣告、激しい非難、糾弾」
of one's own : 「〜自分自身の」
❖ "And if you see ~ "「そして、もしあなたが、同胞の肉体にこの目的を見るなら、」つまり、同胞の肉体も特別性に従属した飾りと見るなら、"such is your condemnation ~ "「あなた自身の肉体に対する宣告もまた、腐敗と死となるのだ」。あなたが同胞の肉体に腐敗と死を宣告すれば、同時に、あなた自身の肉体に腐敗と死を宣告したことになる。なぜなら、あなたが特別性に束縛されている限り、あなたは肉体という幻想から一歩も外に抜け出すことが出来ないからだ。



Weave, rather, then, a frame of holiness around him, that the truth may shine on him, and give you safety from decay.
  • shine [ʃáin] : 「輝く、光る」
  • safety [séifti] : 「安全性、無事、無難なもの」
❖ "Weave, rather, then, a frame ~ "「そうであるなら、むしろ、同胞の周りに神聖さという縁取りを編み込んでみなさい」。"that the truth may ~ "ここの"that"は"so that"「その結果」、「その結果、真実が同胞の上に輝き出すだろう」。"and give you ~ "「そして、真実は、あなたを腐敗から無事に逃れさせてくれるのである」。同胞の肉体を、幻想の特別性の犠牲にするのではなく、神聖さを目撃するために肉体を利用すればいいのだ。ACIMは、肉体を幻想と見る。しかし、だからと言って、ACIMは肉体を否定はしない。つまり、肉体を苦しめ、死に至らしめることで肉体からの解放を得よ、などとは一言も言っていない。肉体を痛めつけるような苦行を勧めることもない。そうではなく、幻想の肉体を利用せよ、と言っているのだ。つまり、肉体は実在ではなく、夢が作った幻想であるとしっかり認識し、受け流し、赦すことで、真の実在、心の実在性に目覚めよ、と言っているのである。真実に目覚めるための手段として、実相世界に目覚めるための道具として、幻想の肉体を利用せよと言っているのだ。その一つの方法として、幻想に過ぎない肉体的感覚器官を研ぎ澄まし、むしろ、それを静め、感覚では捉えられない実在性を感知出来るヴィジョンへと、感覚器官を高めていくのである。感覚からヴィジョンへと質転換させるのである。このとき、幻想に過ぎない肉体が、実相の心へと、これまた質転換すると考えればいいのだ。そのときこそ、質的に生まれ変わった真の肉体は、永遠の命をもつと宣言出来るのである。なぜなら、肉体はもはや幻想から解放されて実相の実在へと変身しているからだ。つまり、肉体も心も一体に融合して、あなたは、肉体であり心である単一の存在となるのである。そのとき、あなたの心は自由自在に、肉体を消すことも、肉体を顕現させることも出来るようになるだろう。なぜなら、心は、想念を形として現実化、具現化することが出来るからである。これを、幻想世界の我々の目から見れば、正真正銘の奇跡的なことであり、まるでオカルト現象に見えるのである。しかし、実相世界から見れば、きっとそれは、日常茶飯事の出来事であろう。奇跡は、自然なことであって、殊更驚異的なことではないのだ。だからこそ、奇跡には序列がないのである。
 
 
 

T-24.VII.1:1 ~ T-24.VII.2:9



VII. The Meeting Place

集いの場



1. How bitterly does everyone tied to this world defend the specialness he wants to be the truth! His wish is law to him, and he obeys.
  • bitterly [bítərli] : 「激しく、苦々しく、ひどく」
  • tie [tái] : 「〜を結ぶ、結合する、縛る、くくる」
  • tied to : 「〜に関係する」
  • defend [difénd] : 「〜を守る、防衛する、〜を擁護する」
  • specialness [spéʃəl] : 「特別であること、特別性」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
  • wish [wíʃ] : 「願い、願望、希望」
  • law [lɔ́ː] : 「法、法律、法規」
  • obey [oubéi] : 「〜に従う、服従する」
❖ "How bitterly does ~ "「この世界に縛られた人々は誰でも、真実に変えたいと思っている特別性を、なんと熱烈に守っていることか」。幻想に縛られた人達は、幻想の特別性を彼らの真実とするために、とにもかくにも必死で守ろうとするのだ。"His wish is ~ "「彼の望みが、彼にとっての法となり、彼はその法に従うのである」。特別性を最優先する法である。得るために奪え、優越性を確保するために他者を攻撃し打ち負かせ、他者は肉体をもった物質に過ぎない、何もしてくれない神はこの世に存在しないのだ、等々を高らかに謳(うた)う法である。



Nothing his specialness demands does he withhold. Nothing it needs does he deny to what he loves. And while it calls to him he hears no other Voice.
  • specialness [spéʃəlnis] : 「特別であること、特別性」
  • demand [dimǽnd] : 「求める、要求する」
  • withhold [wiðhóuld] : 「〜を抑える、差し控える、保留する、与えないでおく」
  • need [níːd] : 「〜する必要がある、〜を必要とする」
  • deny [dinái] : 「〜を否定する、否認する、拒む、〜に…を与えない」
  • deny B to A : 「AにBを与えない」
  • while [hwáil] : 「〜の間ずっと、〜する間に、その間に」
  • call to : 「〜に声をかける」
  • hear [híər] : 「〜を聞く、聴く、〜が聞こえる、耳にする」
  • voice [vɔ́is] : 「声」
❖ "Nothing his specialness ~ "「そういう人達は、彼の特別性が要求することは何でも、差し控えることはない」。つまり、特別性の奴隷となって、特別性のためなら何でもやってのけるのだ。当然、特別性を確保するためなら、人を殺すことも厭(いと)わない。"Nothing it needs does ~ "「特別性が必要とするものを、彼は、愛するものに与えようとはしない」。特別性は、たとえ相手が愛する人であっても、奪うだけであって、与えることはない。したがって、彼にとって、愛は奪うものとなるのだ。"And while it calls ~ "「したがって、特別性が彼に囁(ささや)きかけている間は、彼は他の声を聞くことはない」。エゴの声だけが聞こえ、ホーリー・スピリットの声は遮断してしまうのである。



No effort is too great, no cost too much, no price too dear to save his specialness from the least slight, the tiniest attack, the whispered doubt, the hint of threat, or anything but deepest reverence.
  • effort [éfərt] : 「努力、尽力、骨折り、試み、取り組み」
  • great [gréit] : 「きい、大きな、巨大な」
  • cost [kɔ́st] : 「コスト、費用、経費、原価、犠牲、代償、損失」
  • price [práis] : 「値段、価格、相場、市価」
  • dear [díər] : 「高価な、値段が高い、親愛な、いとしい」
  • save [séiv] : 「確保しておく、取っておく、救う、助ける」
  • least [líːst] : 「little の最上級、最小のもの、最小、最も少ない」
  • slight [sláit] : 「軽視、侮辱」
  • tiny [táini] : 「とても小さい、ちっぽけな、極めて小さな」
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
  • whispered [hwíspərd] : 「ささやき声で話している、うわさされている」
  • doubt [dáut] : 「疑い、疑念、疑惑」
  • hint of : 「少量の、少しだけ、ちょっぴり」
  • threat [θrét] : 「脅迫、脅し」
  • deep [díːp] : 「深い、深さがある、深甚な、凄まじい、激しい」
  • reverence [révərəns] : 「敬意、畏敬の念、尊敬、崇敬、崇拝」
❖ "No effort is too ~ "「彼の特別性を、極めて小さな侮辱、最も小さな攻撃、密かに囁(ささや)かれる疑い、ちょっとした脅し、深い畏敬の念からかけ離れたもの、等々から、守るためには、どんな努力も大き過ぎることはなく、どんなコストも多いということはなく、どんなに値段が高くても高すぎることはない、(と彼は思っている)」。それほど、特別性を盲目的に信仰しているということ。



This is your son, beloved of you as you are to your Father.
  • beloved [bilʌ́vid] : 「最愛の、いとしい、愛される」
❖ "This is your son ~ "「これこそが、あなたの息子であり、あなたが父なる神に愛されているように、その息子はあなたに愛されているのだ」。特別性を擬人化して、あなたの息子と述べているのである。あたかも、あなたが親で、特別性が息子であるという、どこか不自然な異常な関係なのだ。



Yet it stands in place of your creations, who are son to you, that you might share the Fatherhood of God, not snatch it from Him.
  • stand [stǽnd] : 「立っている、立ち上がる、立つ」
  • in place of : 「〜の代わりに、〜の代理で」
  • creation [kriéiʃən] : 「創作物、作品、創造、創作」
  • share [ʃέər] : 「〜を分ける、分かち合う、共有する、共用する」
  • fatherhood : 「父であること、父権、父としての責任、父なる神」
  • snatch [snǽtʃ] : 「ひったくる、強奪する、〜に飛び付く」
❖ "Yet it stands ~ "「しかし、特別性は、あなたの創造したものの代わりの立場に立っており、」"who are son ~ "「その、あなたの創造したものは、いわば、あなたにとっての息子なのだ」。"your creations"「あなたの創造したもの」とは、特別性の属性である幻想とまったく反対の、実相、つまり、真実であり平和であり喜び、愛、等々の創造物と考えていい。神聖な関係性の中で生まれる実在のすべてである。"that you ~ "ここの"that"は"so that"「その結果」、「その結果、あなたは神のもっている父権を分かち合うことが出来るのであって、それを神から引ったくるものではないのだ」。意味のとり難い部分である。神は神の子を創造し、神と神の子は、いわば父と子なのである。したがって、神には神の子に対する父権があるとは、簡単に言えば、神は神の子の実の父なのだと宣言出来る権利があるということだ。同様に、あなたが創造した愛、喜び、平和、等々は、あなたの子であって(who are son to you)、神が父権を持つように、あなたもまた父権を持つのだ。つまり、神と神の子は、父という立場(父権)を分かち合っているのである(you might share the Fatherhood of God)。決して、神の子は、父権という権力を神から奪い取って(snatch it from Him)、それを自ら創造した愛や喜びや平和の支配のために利用するようなものではないのだ。その、真の息子に代えて、あなたは、幻想の特別性をあたかも自分の息子のように愛しているのである(it stands in place of your creations)。その不自然さを、ACIMは、繰り返し訴えているわけである。



What is this son that you have made to be your strength? What is this child of earth on whom such love is lavished?
  • strength [stréŋkθ] : 「力、強さ、体力、強み、長所」
  • earth [ə́ːrθ] : 「地球、地上、全世界、地、地面」
  • lavish [lǽviʃ] : 「〜を浪費する、〜を気前良く使う」
❖ "What is this son ~ "「あなたの力になるようにと仕立て上げた、この(虚偽の)息子とは、一体何者であるか」。"What is this child of earth ~ "「愛を浪費するとしか思えない、この地上の子とは、一体何者であるか」。幻想に過ぎない特別性というあなたの虚偽の息子は、一体あなたにとって何者なのか。実在もしていない息子とは何者なのか。



What is this parody of God's creation that takes the place of yours?
  • parody [pǽrədi] : 「パロディー、もじり、こっけいな物まね」
  • take the place of : 「〜の代わりをする、〜に取って代わる」
❖ "What is this parody ~ "「あなたの創造に取って代わる、この神の創造のパロディーとは、一体何であるか」。神は神の子を真実として創造した。神の子は愛や喜びを、真実として創造した。しかし、それにも関わらず、あなたは幻想の特別性を偽創造した。これはまったく、真実の創造のパロディーだとしか言いようがない。



And where are they, now that the host of God has found another son whom he prefers to them?
  • now that : 「今や〜だから、〜からには」
  • host [hóust] : 「主人、宿主」
  • found [fáund] : 「find の過去・過去分詞形」
  • find [fáind] : 「見つける、発見する、見いだす」
  • another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」
  • prefer [prifə́ːr] : 「〜を好む、むしろ〜の方を好む、〜の方を選ぶ」
❖ "And where are ~ "意訳する、「神のホスト役である神の子が、真に創造したものより好ましいと思う他の息子を見つけ出した今、その真の息子は、いったいどこに行ったのか」。あなたが真に創造した愛や喜びや平和という子の代わりに、偽創造した幻想の特別性という息子を、あなたはより愛するようになってしまった。そんな今、では、真に創造した愛や喜びや平和は、いったいどこにあると言うのか。特別性という幻想を愛することで、あなたは、真の愛、喜び、平和を失ってしまったのだ。しかも、それに気付いてもいない。ところで、瑣末的なことではあるが、"the host of God"「神のホスト役」とは、神と神聖な関係性を保つ伴侶、と考えればいいだろう。要するに、神にとっての息子、という意味である。そう解釈すると、必然的に一つの疑問が湧き上がる。なぜ神は、神の伴侶として、女神を創造せずに神の子を創造したのか? 神は女神を創造するわけにはいかなかったのだ。もし、神が女神を創造したなら、神という存在を二つに分離したことなり、厳密な一元論に反する世界が出現することになるのだ。神は自らを分離分裂させることは出来ないのである。そこで神は、分離という形をとることなく、自らの神性を継承する形で、つまり、横方向ではなく、縦方向に、神の子を創造したのである。いわば、神は、男女の関係ではなく、親子の関係を選択せざるを得なかったのだ。



2. The memory of God shines not alone. What is within your brother still contains all of creation, everything created and creating, born and unborn as yet, still in the future or apparently gone by.
  • memory [méməri] : 「記憶、思い出」
  • shine [ʃáin] : 「輝く、光る」
  • alone [əlóun] : 「独りで、単に」
  • within [wiðín] : 「〜の中で、〜の内側で」
  • contain [kəntéin] : 「〜を含む、包含する、収容できる、〜が入っている」
  • born [bɔ́ːrn] : 「bear の過去分詞形、生まれる、誕生する、産声を上げる」
  • unborn : 「まだ生まれていない、これから生まれる、生まれる前の」
  • as yet : 「今のところ」
  • future [fjúːtʃər] : 「未来、将来」
  • apparently [əpǽrəntli] : 「明らかに、明確に、〜に違いない」
  • gone [ɡɔ́ːn] : 「go の過去分詞形」
  • go by : 「過ぎる、経過する」
❖ "The memory of God ~ "「神の記憶は、単独で輝き出すのではない」。単独で、とあるので、何もせず自然に輝き出すものではない、という意味合いだろう。あなたが、その気にならなくてはならないのだ。"What is within your ~ "「あなたの同胞の心の中にあるものは、今でも、あらゆる創造したものを含んでいる」。あなたの同胞の心の中にも、もちろん、あなたの心の中にも、神の子が創造した愛や喜びや平和が、今でも損なわれずに温存されているのだ。忘れているだけである。"everything created ~ "「それは、創造されたすべてのもの、創造されつつあるすべてのもの、」"born and unborn ~ "「生まれ出たもの、今は生まれていないもの、」"still in the future ~ "「未来に生まれるもの、明らかに過ぎ去ったもの、(その全部が含まれるのだ)」。実相世界は無時間の世界なので、すべての事象が一瞬にして起き、その一瞬が永遠に続く。あなたは、その一瞬を、時間という枠組みの中で追体験するのである。したがって、あなたが創造したものすべて、まだ創造していないものすべて、それらはすべて実相世界では既(すで)に存在し、その実相世界をあなたの心が完全に包み込んでいるのである。神がすべてを包摂するように(all-encompassing)、神の子であるあなたも、すべてを心に包摂しているのだ。なぜなら、神と神の子は一体であるからだ。



What is in him is changeless, and your changelessness is recognized in its acknowledgment.
  • changeless [tʃéindʒlis] : 「変化のない、不変の」
  • changelessness : 「変化のなさ、変化しないこと、不変性」
  • recognize [rékəgnàiz] : 「〜を認識する、〜を認証する、認める、受け入れる」
  • acknowledgment [æknάlidʒmənt] : 「認めること、承認、認識、受領確認、認知、自認」
❖ "What is in him ~ "「同胞の心の中にあるものは、不変である」。実相的真実は、永遠不変の世界にある。"and your changelessness ~ "「そして、あなたの不変性は、同胞の不変性を認める中にあるのだ」。あなたが、同胞と自他一如、自他一元であると知ることで、同胞の不変性を知れば自分の不変性の確信となるのである。



The holiness in you belongs to him. And by your seeing it in him, returns to you.
  • holiness[hóulinəs] : 「神聖、高潔」
  • belong [bilɔ́ːŋ] : 「属する、所属する、所有物である」
  • belong to : 「〜に属する、〜の所有物である」
  • return [ritə́ːrn] to : 「〜に帰る、〜に戻る〜に帰還する」
❖ "The holiness in ~ "「あなたの心の中の神聖さは、同胞の心にも属するのである」。"And by your seeing ~ "「同胞の心の中に神聖さを見ることによって、その神聖はあなたに帰ってくるのだ」。自他一如であるから、当然なのが、これが、いわゆる分かち合いなのである。与えることは得ることであり、見るものが自分のものとなる。実相世界の神の法である。



All of the tribute you have given specialness belongs to him, and thus returns to you.
  • tribute [tríbjuːt] : 「貢ぎ物、贈り物、ささげ物、賛辞、感謝のしるし」
  • given [gívn] : 「give の過去分詞形」
❖ "All of the tribute you ~ "「あなたが特別性に与えた貢ぎ物のすべては、同胞にも属している」。"and thus returns ~ "「そしてこのように、それは、あなたに帰ってくるのだ」。例えば、あなたが特別性に対して攻撃性を与えたなら、それは同胞の属性となり、同胞はあなたを攻撃するだろう。特別性に、他者を嫌悪する権限を与えれば、その他者はあなたを嫌悪する結果になる。



All of the love and care, the strong protection, the thought by day and night, the deep concern, the powerful conviction this is you, belong to him.
  • care [kέər] : 「世話、介護、手入れ、配慮、注意」
  • strong [strɔ́ːŋ] : 「強い、力がある、力強い、強力な」
  • protection [prətékʃən] : 「保護、防御、防備、後援、防衛」
  • thought [θɔ́ːt] : 「考えること、思考、思索、熟考 」
  • by day and night : 「昼夜を分かたず」
  • deep [díːp] : 「深い、深さがある」
  • concern [kənsə́ːrn] : 「気遣い、懸念、心配、不安」
  • powerful [páuərfəl] : 「強い、強力な、力強い、迫力のある」
  • conviction [kənvíkʃən] : 「信念、確信」
❖ "All of the love ~ "「愛と心遣い、力強い保護力、昼夜分かたぬ思い、深い配慮、そして、それらこそがあなた自身なのだというパワフルな確信、そのすべては、」"belong to ~ "「同胞に属しているのである」。あなた自身があなた自身をそう思えば、同胞も同時にそう思うのだ。想念を分かち合っているのである。神の子は単一存在であるからだ。



Nothing you gave to specialness but is his due. And nothing due him is not due to you.
  • gave [géiv] : 「give の過去形」
  • due [djúː] : 「当然支払われるべきもの」
  • due [djúː] : 「正当な、当然の、十分な、当然与えられるべきの」
❖ "Nothing you gave to ~ "「あなたが特別性に与えたものはすべて、当然、同胞にも与えられるのだ」。"And nothing due ~ "「同胞に与えられるにふさわしくないものは、あなたにとっても、ふさわしくないのである」。くどいほどに繰り返し述べられているわけだが、要するに、あなたが憎めば憎まれ、嫌悪すれば嫌悪され、呪えば呪われ、攻撃すれば攻撃され、非難すれば非難され、奪えば奪われ、殺せば殺されるというわけである。この簡単な原理を、特別性に捕らわれた眠れる神の子は理解していない。
 
 
 

T-24.VI.12:1 ~ T-24.VI.13:7

12. Now you are merely asked that you pursue another goal with far less vigilance; with little effort and with little time, and with the power of God maintaining it, and promising success.

  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に、たかが〜にすぎない」
  • ask [ǽsk] : 「〜を尋ねる、質問する、〜を頼む、依頼する」
  • pursue [pərsúː] : 「〜を追跡する、〜を追いかける、追求する」
  • another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」
  • goal [góul] : 「目標、目的地、目的、目指すもの」
  • far [fάːr] : 「はるかに、大いに、ずっと」
  • less [lés] : 「より少なく」
  • vigilance [vídʒələns] : 「警戒、用心、不眠症、寝ずの番」
  • effort [éfərt] : 「努力、尽力、骨折り」
  • maintain [meintéin] : 「〜を保持する、維持する、保つ、堅持する、支える、支持する」
  • promise [prɑ́məs] : 「〜を約束する」
  • success [səksés] : 「成功、合格、大当たり、上首尾、上出来」
❖ "Now you are merely ~ "「今、あなたは、ただthat以下を求められているだけなのだ」。"that you pursue another ~ "「ずっと少ない用心をもって、別の目的を追求すること」を求められているのだ。特別性を追求するのではなく、もっと安全で、安心な目的、つまり、幻想という夢から醒めることを求められているのである。"with little effort ~ "「それは、ほんの少しの努力、少しの時間を要するだけであるし、」"and with the power ~ "「その目的を支持してくれる神のパワーももらえるし、」"and promising ~ "「(目的を達成出来るという)成功も約束されているのだ」。"the power of God"「神のパワー」は、ホーリー・スピリットを通じてあなたに与えられる。簡単に言えば、あなたが特別性を捨てて、幻想から目覚める目的さえもてば、ホーリー・スピリットがちゃんとあなたを助けてくれるのだ、ということ。だから、まったく安心であり、無駄な努力は必要ないし、時間もかからなければ、確実に成功するのである。



Yet of the two, it is this one you find more difficult. The "sacrifice" of self you understand, nor do you deem this cost too heavy.
  • find [fáind] : 「〜であることが分かる、〜に気付く、〜と思う」
  • difficult [dífikʌ̀lt] : 「難しい、困難な、難解な、厳しい」
  • sacrifice [sǽkrəfàis] : 「犠牲、いけにえ、人身御供」
  • understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、了解する、納得する、分かる」
  • deem [díːm] : 「〜と考える、〜と見なす」
  • cost [kɔ́st] : 「〜に負担をかける、犠牲を払わせる」
  • heavy [hévi] : 「重い、激しい、重大な、重要な」
❖ "Yet of the two, it ~ "「しかし、二つの目的のうち、あなたがより困難だと思うのは、こっちの方である」。幻想から目覚めるという目的の方が、特別性を目的とするよりも、ずっと困難であると、あなたは思っている。"The "sacrifice" of self ~ "「あなたは、自分自身を『犠牲にする』と理解している」。特別性を放棄することは、自己犠牲だと思っている。"nor do you deem ~ "「しかも、この目的のコストが非常に重いとは考えていない」。特別性を目的とすること、あるいは、特別性を保持することには大きな負担がかかることを、あなたは理解していない。



But a tiny willingness, a nod to God, a greeting to the Christ in you, you find a burden wearisome and tedious, too heavy to be borne.
  • tiny [táini] : 「とても小さい、ちっぽけな、極めて小さな」
  • willingness [wíliŋnis] : 「意欲、いとわずにすること」
  • nod [nɑ́d] : 「うなずき、同意、賛同」
  • greet [gríːt] : 「〜にあいさつする、〜を歓迎する、出迎える」
  • find [SVOC] : 「〜であることが分かる、〜に気付く、〜と思う」
  • burden [bə́ːrdn] : 「重荷、負担、心配、苦労、苦しみ」
  • wearisome [wíərisəm] : 「退屈な、飽き飽きする、疲れさせる」
  • tedious [tíːdiəs] : 「つまらない、退屈な、飽き飽きする」
  • borne [bɔ́ːrn] : 「bear の過去分詞形」
  • bear [bέər] : 「〜を辛抱する、我慢する、〜に耐える」
❖ "But a tiny willingness ~ "「しかし、ちょっとその気になるとか、」"a nod to ~ "「神の(意向)にうなずくとか、あなたの心の中のキリストを出迎えるとかが、」"you find a burden ~ "「あなたにとっては、退屈でつまららない重荷であり、我慢出来ないほどの重みであるらしい」。特別性という幻想を捨てる方が、退屈でつまらない重荷であると考えている。



Yet to the dedication to the truth as God established it no sacrifice is asked, no strain called forth, and all the power of Heaven and the might of truth itself is given to provide the means, and guarantee the goal's accomplishment.
  • dedication [dèdikéiʃən] : 「献身、専念、熱心さ、専心」
  • establish [istǽbliʃ] : 「確立する、制定する、成立させる、設置する、設立する」
  • strain [stréin] : 「緊張、精神的緊張、ひずみ、変形、しわ寄せ」
  • call forth : 「〜を生じさせる〜を引き出す、〜を発揮させる、呼び起こす」
  • might [máit] : 「力、権力、勢力」
  • truth[trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
  • given [gívn] : 「give の過去分詞形」
  • provide [prəváid] : 「提供する、供給する、与える、供与する、もたらす、準備する」
  • means [míːnz] : 「手段、方法、資力」
  • guarantee [ɡæ̀rəntíː] : 「保証する、請け合う、約束する」
  • goal [góul] : 「目標、目的地、目的、目指すもの」
  • accomplishment [əkάmpliʃmənt] : 「成就、偉業、成果、達成、完成 」
❖ "Yet to the dedication ~ "「しかし、神が確立したままの真実へ献身するには、一切の犠牲は求められないのだ」。"the truth as God established it"「神が確立したままの真実」とは、実相世界の真実であって、神の意思そのものと考えていい。あるいは、神の愛そのものである。その天の王国の真実に貢献するために、つまり、その真実を愛し手に入れるために、肉体的にも精神的にも、一切の犠牲も要求されない。言い換えれば、本物の真実は、ただで、容易に、無尽蔵に手に入るのだ。"no strain called ~ "「一切の心のひずみも生まれないし、」"and all the power ~ "「天の王国のパワーのすべて、真実自体の力が、手段を生むために与えられるのだ」。真実をどうしたら手に入れることが出来るか、その手段を生み出すパワーも、あなたに自然に与えられる。神のパワー、真実のパワーが、ホーリー・スピリットを通じて、あなたに無償で与えられるのだ。あなたが自ら工夫して生み出す必要はない。"and guarantee the goal's ~ "「そして、目的の達成は保証されているのである」。実相世界は無時間の世界であり、すべての事象が一瞬にして起き、その一瞬が永遠に続く。あなたが真実を手に入れるという目的、その達成は、実はもう起きているのだ。その実相的な既成事実を、あなたはただ追体験するだけいい。目的の達成は、100%保証されているのである


13. You who believe it easier to see your brother's body than his holiness, be sure you understand what made this judgment.
  • believe [bilíːv] : 「信じる、真に受ける、確信する、信頼する」
  • easy [íːzi] : 「たやすい、やさしい、容易な、簡単な」
  • holiness [hóulinəs] : 「神聖、高潔」
  • sure [ʃúər] : 「確信して、確信している、固く信じている」
  • understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、了解する、納得する、分かる」
  • judgment [dʒʌ́dʒmənt] : 「判断、判断力、意見、分別、判決、審判」
❖ "You who believe it ~ "「同胞の神聖さよりも同胞の肉体を見る方が容易であると信じているあなたは、」"be sure you understand ~ "「あなたが、この判断を下したものが何であるか理解していると確信しなければならない」。心の目で同胞の神聖さを見るよりも、幻想の肉体の目で同胞の肉体を見る方が簡単だと判断したことを調べれば、その判断をもたらしたものは、真実よりも幻想の方が価値があるとする誤った価値判断であることがわかる。つまり、あなたの心に巣くう特別性への信仰である。そのことを、しっかり理解しておかなくてはならない。



Here is the voice of specialness heard clearly, judging against the Christ and setting forth for you the purpose that you can attain, and what you cannot do.
  • voice [vɔ́is] : 「声」
  • specialness [spéʃəlnis] : 「特別であること、特別性」
  • heard [hə́ːrd] : 「hear の過去・過去分詞形」
  • hear [híər] : 「〜を聞く、聴く、〜が聞こえる、耳にする」
  • clearly [klíərli] : 「はっきりと、疑いもなく、明らかに」
  • judge [dʒʌ́dʒ] : 「〜を判断する、〜を裁く」
  • against [əgénst] : 「〜に反対して、〜に逆らって、〜にそむいて」
  • set forth : 「説明する」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • attain [ətéin] : 「達成する、実現する、成就する、手に入れる」
❖ "Here is the voice of ~ "「ここに、特別性の声が明瞭に聞こえてくるのだ」。あなたが特別性を信仰している限り、分離の象徴である肉体が目に見える。なぜなら、自分が特別だと信じるには、他者との分離が前提であり、他者が肉体をもって分離していなくてはならないからだ。"judging against ~ "「それは、キリストに反する判断であり、」"and setting forth ~ "「あなたに対して、あなたが手に入れることの出来る目的とか、あなたが手に入れることが出来ないものとかを説明しているのである」。キリストの意思に反して、特別性は、他者の肉体を攻撃して勝利を得ることは出来るとか、他者の心など、ありもしないものは手に入らない、などと、あなたにいちいち説明するわけである。つまり、物質的なものは手に入るが、真実は手に入らないと宣言しているのである。特別性は、そう判断を下すのである。



Forget not that this judgment must apply to what you do with it as your ally. For what you do through Christ it does not know.
  • forget [fərɡét] : 「〜を忘れる、見落とす」
  • apply [əplái] : 「当てはまる、妥当する、適用される、適合する」
  • apply to : 「〜に適用する」
  • ally [ǽlai] : 「同盟国、同盟者、協力者、連合国、同調者、支持者」
  • through [θruː] : 「〜を通じて、〜の手を経て、〜を介して」
❖ "Forget not that ~ "「that以下を忘れてはいけない」。"that this judgment ~ "「この判断は、あなたの同盟者としての特別性と一緒にあなたが成すことに対して適応されるに違いないということを」忘れてはいけない。あなたが特別性を信じ、それを同盟者として、いろいろなことを成すとき、必ず付きまとう判断は、それが肉体的な、つまり、物質的なものか、あるいは、つまらない想念的なものか、という判断である。攻撃対象になるかならないか、奪い取れる取れないか、打ち負かすことが出来るか出来ないか、分離を加速するかしないか、存在に価値的な序列を作れるか作れないか、そういった判断である。"For what you do ~ "「なぜなら、キリストを通してあなたが成すことを、特別性はまったく知らないからだ」。キリストを通じてあなたが成す救いは、特別性とまったく逆である。逆の判断をするのだ。分離をどう解消するか、争いをどう和解にもちこむか、攻撃し奪い取ることではなく、与えて自分も得るという真実をどう伝えるか、真実の存在には序列がなく完全に平等であると、どうすれば理解されるか、等々、あなたの救いの心は思い悩むのである。



To Him this judgment makes no sense at all, for only what His Father wills is possible, and there is no alternative for Him to see.
  • make no sense : 「意味をなさない、理にかなわない」
  • at all : 「全く〜ない、全然〜ない、少しも〜ない」
  • will [wíl] : 「〜を望む、意図する、命ずる、決意する」
  • possible [pɑ́səbl] : 「可能性がある、起こり得る、あり得る」
  • alternative [ɔːltə́ːrnətiv] : 「選択肢、代わりとなるもの、代案」
❖ "To Him this judgment ~ "「キリストにとって、特別性のこの判断は、まったく意味を持たない」。実相の真実を優先するキリストにとって、幻想志向の特別性の判断など、まったく意味がない。"for only what ~ "「なぜなら、父なる神が意思することだけが、(実在)可能なのだから」。"and there is no ~ "「そして、キリストが目にするものは、その代わりとなるものなどないのであるから」。キリストは実相の真実だけを見るのであって、真実に代わる幻想など存在しないのである。神が意思する真実だけが、現実として実在出来るのである。それだけを、キリストは目にするのだ。



Out of His lack of conflict comes your peace. And from His purpose comes the means for effortless accomplishment and rest.
  • lack [lǽk] : 「不足、欠乏、欠如、欠落」
  • conflict [kɑ́nflikt] : 「摩擦、葛藤、軋轢、争い」
  • means [míːnz] : 「手段、方法、資力」
  • effortless [éfərtlis] : 「努力を要しない、楽な」
  • rest [rést] : 「休息、休養、睡眠、眠り、静養、保養」
❖ "Out of His lack of ~ "「キリストにはまったくコンフリクトがないから、あなたに平和がやって来るのである」。あなたの心の中の最も純粋で神聖な部分にキリストが住んでおり、そのキリストにはコンフリクトはない。あなたが、そのキリストを信じることが出来たとき、初めてあなたの心に平安が訪れるのだ。つまり、あなたが心の中のキリストと一体になれたとき、あなたはキリスト性を帯び、あなたは平和な救い主となるのだ。"And from His purpose ~ "「そして、キリストのもつ目的から、何の努力も必要なく達成し、休むことが出来るようになるための手段がやってくるのである」。あなたがキリストと一体化し、キリストの目的をあなたの目的とするには、あなたはその意思を示すだけでいい。あなたは何の努力も必要なく、目的を達成して平和な安らぎを得られるのだ。その手段を探す必要もない。キリストの目的を意思するとき、手段は自ずから与えられるのである。
 
 
 

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