●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-24.V.9:1 ~ T-24.VI.1:9

9. There must be doubt before there can be conflict. And every doubt must be about yourself.

  • doubt [dáut] : 「疑い、疑念、疑惑、懸念、心配、不安」
  • conflict [kɑ́nflikt] : 「摩擦、葛藤、軋轢、争い、紛争、闘争」
❖ "There must be doubt ~ "「コンフリクトが存在する前には、必ず、疑いが存在する」。疑いが軋轢、葛藤を生む。"And every doubt must ~ "「疑いのすべては、あなた自身に対するものであるに違いない」。真実に対するあなた自身の確信がないために、自分自身を疑ってしまうのだ。むしろ、真実に対して目をつぶっているのだ。なぜなら、あなたの特別性を守るためには、真実を知ってはいけないからだ。特別性を守るために真実に対して目をつぶると、そこに疑いが生まれ、疑いが心に葛藤を引き起こす。



Christ has no doubt, and from His certainty His quiet comes.
  • certainty [sə́ːrtnti] : 「確信、確実なこと、必然」
  • quiet [kwáiət] : 「静かな、静粛な、平穏な、穏やかな、平和な」
❖ "Christ has no doubt ~ "「キリストには、まったく疑いがない」。"and from His certainty ~ "「キリストの確信から、キリストの静けさが生まれるのだ」。疑いがないから、コンフリクトがない。心にコンフリクトがないから、心はいつも静かなのだ。実際、実相世界には疑いという概念はない。真実しか存在しない世界に、疑いが存在するわけがないからだ。もちろん、実相世界には、騒々しい混沌もない。だから、いつも静寂である。しかし、無音ととる必要はない。ただただ、心は平穏で静かなのだ、と考えればいい。



He will exchange His certainty for all your doubts, if you agree that He is One with you, and that this Oneness is endless, timeless, and within your grasp because your hands are His.
  • exchange [ikstʃéindʒ] : 「〜を交換する、〜を両替する」
  • agree [əgríː] : 「同意する、合意する、認める」
  • oneness [wʌ́nnis] : 「一体感、単一性、同一性、統一性、調和」
  • endless [éndləs] : 「終わりのない、永遠の、絶え間のない」
  • timeless [táimlis] : 「永久の、永遠の」
  • within [wiðín] : 「〜の中で、〜の内側に」
  • grasp [grǽsp] : 「しっかりつかむこと、保持、支配、把握、理解」
  • within one's grasp : 「手の届く所に、理解の及ぶ」
❖ "He will exchange ~ "「もし、〜であるなら、キリストは、あなたの疑いのすべてを、キリストの確信と交換してくれるだろう」。"if you agree that ~ "「もし、あなたがthat以下に同意するなら、」"that He is One ~ "「キリストはあなたと一体であり、その一体性は、永遠に、時間を超越して、そして、あなたの手はキリストの手でもあるから、手の届くところにあるのだと、」あなたが同意するなら、キリストは、あなたの疑いのすべてを、キリストの確信と交換してくれるだろう。あなたがキリストの導きに自分自身のすべてを委ねるなら、実相は時間を消滅させ、あなたの疑いも払拭し、疑いのすべてが確信へと生まれ変わるのだ。幻想の疑いが、実相の確信へと質転換するのである。これは、まさに信じがたい出来事であり、本当のヒーリング、実相的奇跡と呼んでいいだろう。マジックでも魔術でもない。



He is within you, yet He walks beside you and before, leading the way that He must go to find Himself complete.
  • walk [wɔ́ːk] : 「歩く、歩行する」
  • beside [bisáid] : 「〜のそばで、〜の傍らに、〜の脇に」
  • before [bifɔ́ːr] : 「〜の前に、〜に先立って、〜を前にして」
  • lead [líːd] : 「〜を導く、案内する」
  • find [fáind] [SVOC] : 「見つける、発見する、見いだす」
  • complete [kəmplíːt] : 「完結した、完成した、全部そろった、完全な」
❖ "He is within ~ "「キリストは、あなたの心の中に存在する」。"yet He walks beside ~ "「しかし、キリストは、あなたの側(そば)を、あるいはあなたの前を、(あなたと共に)歩いているのだ」。"leading the way that ~ "分詞構文、単純接続、「そして、キリスト自身が完全であることを見いだすために、キリストが歩まねばならない道程を道案内してくれるのである」。キリストとホーリー・スピリットは同義語と考えていい。ホーリー・スピリットのもつ救済性を象徴するとき、ホーリー・スピリットはキリストになると考えればいい。そこで、"to find Himself complete"「キリスト自身が完全であることを見いだすため」とは、三位一体を成就するためということだ。つまり、ホーリー・スピリットと神と神の子の三者が、天の王国で融合し、一体化すること。三位一体となり、すべてが神という一点に収斂するのである。これによって、神はもとより、神の子もホーリー・スピリット(キリスト)も自己を完成し、完全完璧な姿になるのである。本文は、そのために、ホーリー・スピリットであるキリストは、神の子であるあなたを伴って、天の王国への回帰の道を歩んで行くのである。



His quietness becomes your certainty. And where is doubt when certainty has come?
  • quietness [kwáiətnis] : 「静寂、静けさ、平穏、沈静性」
  • become [bikʌ́m] : 「〜になる」
  • certainty [sə́ːrtnti] : 「確信、確実なこと、必然」
❖ "His quietness becomes ~ "「キリストの静寂さが、あなたの確信となる」。"And where is doubt ~ "「確信が生まれたところに、疑いは存在出来るだろうか」。疑いが消えれば確信が生まれ、確信が生まれれば、静寂が訪れる。あるいは、キリストの確信によって、あなたの疑いは消え、コンフリクトは払拭され、心に静寂が訪れる。





VI. Salvation from Fear
恐れからの救い


1. Before your brother's holiness the world is still, and peace descends on it in gentleness and blessing so complete that not one trace of conflict still remains to haunt you in the darkness of the night.
  • holiness [hóulinəs] : 「神聖、高潔」
  • still [stíl] : 「静かな、しんとした、穏やかな、平穏な、平静な」
  • peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平穏、安心、安定、静けさ、沈黙」
  • descend [disénd] : 「下りる、降りる、降下する」
  • gentleness [dʒéntlnis] : 「優しさ、穏やかさ」
  • blessing [blésiŋ] : 「祝福、神の恵み、恩恵、幸運」
  • complete [kəmplíːt] : 「完結した、完成した、全部そろった、完全な」
  • trace [tréis] : 「跡、足跡、形跡、痕跡」
  • still [stíl] : 「まだ、今でもまだ、いまだに」
  • remain [riméin] : 「残る、残存する」
  • haunt [hɔ́ːnt] : 「〜に出没する、〜をしばしば訪れる、〜にしばしば行く」
  • darkness [dάːrknis] : 「暗さ、暗がり、暗闇」
❖ "Before your brother's holiness ~ "「あなたの同胞の神聖さの前では、世界は静まり返る」。神の子(キリスト)の神聖さを前にすると、その真実の実在性があまりにも厳(おごそ)かなので、幻想の世界は声も出せずに静まりかえってしまう。ここの"your brother"「あなたの同胞」は、キリストのことだと思っていい。もちろん、もっと一般的な同胞達のことだと捉えても誤りではない。所詮、キリストも同胞(神の子)も単一の存在なのだから。"and peace descends ~ "「そして、平和が、優しく世界の上に降りてきて、」"and blessing so ~ "ここは"so ~ that ~ "の構文、「その祝福があまりにも完璧なので、」天から授かった平和という祝福があまりにも厳かで完璧なので、"that not one trace ~ "「どんなコンフリクトの痕跡も、夜の暗闇の中にあってさえ、あなたに訪れるために、残存することはなくなるのだ」。心の葛藤、軋轢さえ、どんなに夜が暗くて、幻想の出没しやすい時間であっても、あなたに襲いかかることは出来なくなってしまう。それほど、あなたの心の平和は静寂なのだ。心が静寂だということは、あなたの心が正気である証拠である。



He is your savior from the dreams of fear. He is the healing of your sense of sacrifice and fear that what you have will scatter with the wind and turn to dust. In him is your assurance God is here, and with you now.
  • savior [séiviər] : 「救助者、救い手、救済者、救い主」
  • dream [dríːm] : 「夢、夢現象」
  • fear [fíər] : 「恐れ、恐怖」
  • healing [híːliŋ] : 「治療、回復、治癒、癒やし」
  • sense [séns] : 「感覚、感覚能力、官能、感触、知覚」
  • sacrifice [sǽkrəfàis] : 「犠牲、ささげものをすること、いけにえ」
  • scatter [skǽtər] : 「散り散りになる、散乱する」
  • wind [wínd] : 「風、大風、煽り風」
  • turn to : 「〜に変わる〜に変化する」
  • dust [dʌ́st] : 「ほこり、ちり、煤塵、粉塵、塵埃」
❖ "He is your savior ~ "「キリストは、あなたの、恐れの夢からの救い主である」。キリストは、あなたを、夢に過ぎない幻想世界から目覚めさせてくれる救い主だ。"He is the healing of ~ "「キリストは、犠牲や恐れの感覚からあなたを癒してくれるヒーラーである」。"that what you have ~ "ここの"that"は"so that"のこと、「〜するために、その結果」、「その結果、あなたが保持していたものは、風に散らされ、埃と化してしまうだろう」。癒され、幻想から目覚めると、それまであなたが大切に保持していた特別性は、影も形もなく雲散霧消してしまう。



In him is your assurance God is here, and with you now.
  • assurance [əʃúərəns] : 「確かさ、確実さ、確信、断言、確約、保証」
❖ "In him is your ~ "「神はここに居てくれる、今あなたと共にいるという、あなたの確信が、キリストの中にある」。キリストを受け入れ、信じるとき、あなたと共に神がいるという確信が生まれるのだ。なぜなら、キリストと神とあなたは、本来一体のものであり、やがて、天の王国で融合し一体になる運命にあるからだ。結局、キリストを通じて、あなたはあなた自身を知ることになるのである。ソクラテスの言った「汝自身を知れ」と言う言葉は、ここに繋がる。




While he is what he is, you can be sure that God is knowable and will be known to you. For He could never leave His Own creation.
  • while [hwáil] : 「〜の間ずっと、〜する間に、その間に」
  • sure [ʃúər] : 「確信して、確信している」
  • knowable [nóuəbl] : 「知り得る、理解できる」
  • known [nóun] : 「know の過去分詞形」
  • leave [líːv] : 「〜から離れる、〜を残す、置きっぱなしにする」
  • creation [kriéiʃən] : 「作物、作品、創造、創作」
❖ "While he is ~ "「キリストが、本来のキリストである限り、」ここの"he"を「あなたの同胞」ととらえてもいい。つまり、「あなたの同胞が、本来の神の子である限り、」となる。"you can be sure that ~ "「あなたはthat以下を確信出来るだろう」。"that God is knowable ~ "「神は知り得るものであり、あなたに対して知られるものとなろう」と確信出来るだろう。神は、はるか遠く、天の王国に住まい、したがって、計り知ることの出来ない存在だと思われるだろうが、決してそうではなく、キリストがキリスト自身としてあなたの心の中に住んでいる限り、つまり、あなたがキリストを救い主と実感出来る限り、あなたはキリスト通じて、神と直接、コミュニケーションが取れるのである。神の声が、キリストの通じてあなたに届けられるのだ。あなたは、神を知るのである。"For He could never ~ "「なぜなら、神は、神自身が創造した神の子を、決して置き去りにするようなことは出来ないからである」。なぜキリストがあなたの心の中に存在しているかというと、それは、神の意思なのである。神の子が神から分離した後でも、神の子が天の王国と切れ切れになってしまわないように、神がそっと、あなたに気付かれないように、キリストをあなたの心の中に置いたのである。神の至上の愛である。至上の意思である。神の意思が、愛であるという所以なのだ。



And the sign that this is so lies in your brother, offered you that all your doubts about yourself may disappear before his holiness.
  • sign [sáin] : 「表れ、兆し、兆候、印、記号、符号、合図」
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
  • offer [ɔ́ːfər] : 「差し出す、捧げる、提供する」
  • doubt [dáut] : 「疑い、疑念、疑惑」
  • disappear [dìsəpíər] : 「存在しなくなる、なくなる、消滅する、見えなくなる」
  • holiness [hóulinəs] : 「神聖、高潔」
❖ "And the sign that ~ "「そうであるという印は、あなたの同胞の中にある」。神があなたを見捨てなかったという証拠は、あなたの同胞の中にあって、それを見ればわかる。"offered you that ~ "分詞構文、先頭に"being"を補えばいい、理由、「その印は、あなたにthat以下を差し出しているからだ」。つまり、その印は、あなたにthat以下を示しているからだ。"that all your doubts ~ "「あなた自身についての疑いのすべては、あなたの同胞の神聖さの前で消えてしまう」ということを、あなたに示しているからだ。神の子としての同胞の神聖な姿を、あなたの実相的なヴィジョンが捉えることが出来れば、同胞と一体であるあなた自身も神聖な神の子なのだと認識出来、あなたは疑いのすべてから救われるのである。あなたの同胞の心の中にもキリストを住まわせたのでは神であり、そのキリストの姿をあなたが目撃することで、あなた自身が救われると確信したのも、他ならぬ神である。神の意思が、つまり、神の愛が、あなたも、当然あなたの同胞も、決して幻想世界に置き去りにすることなく、天の王国へと救い出すという神の計画である。



See in him God's creation. For in him his Father waits for your acknowledgment that He created you as part of Him.
  • wait for : 「〜を待つ」
  • acknowledgment [æknάlidʒmənt] : 「認めること、承認、認識、認知、感謝」
  • part [pάːrt] : 「一部、部分、部品、パーツ」
❖ "See in him ~ "「同胞の中に、神が創造したものを見なさい」。ヴィジョンをもって同胞を見れば、その中に、神の創造したキリストも、また、同胞自身も神の創造した神の子であることが、見て取れるはずだ。"For in him his Father ~ "「なぜなら、同胞の中で、父なる神は、神があなたを神の一部として創造したということを、あなたが認識することを待っているのだから」。もちろん、同胞の心の中にいるのはキリストである。しかし、キリストは神の使命を帯びてそこにいるので、神自身と考えていいのだ。その神の意思を代弁するキリストが、同胞の心の中から、あなたに語りかけていると思えばいい。あなたは単なる進化したサルに過ぎないのではなく、神が創造した神聖な神の子であり、なくてはならない神の一部なのだ、と語りかけているである。神が三位一体として神自身を完成させるには、神の子という神聖なパーツがなくてはならないのだ。三位一体とは、したがって、三つに分割された愛の再生といってもいい。あらゆる分離の解消であり、一元論世界の完成なのだ。その完成のために、あなたは、なくてはならない存在なのである。それをしっかり認識しなさいと、ACIM(イエス)は訴えているのだ。
 
 
 

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