●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-24.VII.7:1 ~ T-24.VII.8:10

7. A co-creator with the Father must have a Son. Yet must this Son have been created like Himself.

  • co-creator [kriéitər] : 「共同製作者」
  • create [kriéit] : 「創造する、創り出す」
❖ "A co-creator with ~ "「父なる神との共同創造者は、必ず、息子をもつ」。神の創造した神の子は、神の息子であり、同様に、神の子が創造した愛や喜びや平和や美は、神の子の息子である。"co-creator"「共同創造者」とは、共に実相的真実を創造する者、という意味。"Yet must this Son ~ "「この息子は、創造した者にそっくりに、必ず創造されるのである」。神の子は神に似せて創造され、神の子が創造した愛や喜びや平和や美は、神の子そっくりなのである。遺伝子云々を言っているのではない。創造する者は、自らの属性のすべてを子に与えるので、当然の結果だと言っているのだ。



A perfect being, all-encompassing and all-encompassed, nothing to add and nothing taken from; not born of size nor place nor time, nor held to limits or uncertainties of any kind.
  • perfect [pə́ːrfikt] : 「完全な、完璧な」
  • being [bíːiŋ] : 「存在、実在、生存、生命」
  • encompass [enkʌ́mpəs] : 「〜を包み込む、包囲する、取り囲む、網羅する、含む」
  • all-encompassing : 「あらゆるものを含む、無限定の」
  • add [ǽd] : 「加える、合計する、足す、追加する」
  • taken [téikn] : 「take の過去分詞形」
  • take from : 「〜から取る、〜から引く、〜を減らす」
  • born [bɔ́ːrn] : 「生まれる、誕生する、産声を上げる」
  • born of : 「〜から生まれる、〜のもとに生まれる」
  • size [sáiz] : 「大きさ、サイズ、寸法、規模」
  • place [pléis] : 「場所、個所、住所、席」
  • held [héld] : 「hold の過去形」
  • hold to : 「〜にくっついて離れない、〜にしがみつく、〜に固執する」
  • limit [límit] : 「限度、制限、限界」
  • uncertainty [ʌnsə́ːrtnti] : 「確信のなさ、不確かさ、不確実さ、不確実性、不確定性」
  • of any kind : 「いかなる種類の」
❖ "A perfect being ~ "「それは、完璧な存在、すべてを包摂し、すべてに包摂されるもの、加えることも引き抜くこともないもの、大きさのあるものや場所、時間から生まれたものではないもの、いかなる種類の制限にも不確実さにも捕らわれないもの、である」。つまり、実相的存在である。時空間から超越し、変化流動から超越し、制限や不確実性から超越し、すべてに満たされ、すべてと一体になって含み含まれる存在。それが、神の創造するものであり、神の子の創造するものである。その属性である。この条件から外れたものは、実相的な真の創造とは言えない。それは、いわゆる、偽創造に過ぎないのだ。したがって、この幻想世界における創造の多くは、残念ながら偽創造である。幻想の創造である。夢の中の創造だ。



Here do the means and end unite as one, nor does this one have any end at all.
  • means [míːnz] : 「手段、方法、資力」
  • end [énd] : 「目的、目標、目途、終わり、最後、終局、終焉」
  • unite [junáit] : 「結合する、一体となる、一体化する、合体する」
  • at all : 「全く〜ない、全然〜ない、少しも〜ない」
❖ "Here do the means ~ "「ここでは、手段と目的が一つに結合する」。"nor does this one ~ "「また、この一体化した手段と目的は、まったく終わりを迎えることはない」。実相世界は一元論の世界であり、手段と目的も融合し一体となる。そもそも、時間も空間もなく、すべてが永遠不変である世界に、手段も目的もあるまい。真実の創造という活動が拡大して行く世界なのだ。したがって、別の、比喩的な言い方をすれば、手段と目的が核融合し、その巨大な核融合エネルギーが真実という実体を生む。それが実相世界における創造である。



All this is true, and yet it has no meaning to anyone who still retains one unlearned lesson in his memory, one thought with purpose still uncertain, or one wish with a divided aim.
  • true [trúː] : 「真の、真実の、本当の、本物の、実際どおりの」
  • meaning [míːniŋ] : 「意味、意義、意図、真意」
  • still [stíl] : 「まだ、今でもまだ、いまだに」
  • retain [ritéin] : 「〜を心に留める、覚える、〜を保有する、保つ、保持する」
  • unlearned [ʌnlə́ːrnid] : 「学ばずに得た、生得の、学んでいない」
  • lesson [lésn] : 「学科、授業、教訓、教え、貴重な経験、実際的な知恵」
  • memory [méməri] : 「記憶、思い出」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思考、考え、思索、熟考」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • uncertain [ʌnsə́ːrtn] : 「不確かな、不明確な、不確実な、不確定の」
  • wish [wíʃ] : 「願い、願望、希望」
  • divided [diváidid] : 「分けられた、分かれた、分割された、分離した、分裂した」
  • aim [éim] : 「的、狙い、目標、目的、照準、見当」
❖ "All this is true ~ "「これは真実なのだが、〜である人達にとっては、まったく意味がないのだ」。"anyone who still ~ "「記憶の中に、学ばれざるレッスンをいまだに保持している者達、」"one thought with ~ "「いまだに不確かな目的を伴った、ある思考をもつ者達、」"or one wish with ~ "「分裂した目的を抱いた、ある願いを持つ者達、」そういった人達にとっては、この真実はまったく意味をもたない。さて、難しい箇所である。まず、初めの"anyone who still ~ "「記憶の中に、学ばれざるレッスンをいまだに保持している者達」から取り掛かろう。記憶の中に取り残された、学ばれるべきレッスンとは、本当の自分は幻想的存在ではなく、天の王国の実相的神の子であると、確実に認識するための学びと考えていいだろう。その学びを、まだ完了していない者達である。本当は、記憶の中に、自分が神の子であることは記憶されているのである。しかし、深い眠りの中で、神の子はその重要な一点を忘却してしまったのだ。それを学び、取り戻さなくてはならないのである。次に、"one thought with ~ "「いまだに不確かな目的を伴った、ある思考をもつ者達」とは、明確な生きる目的を決定しかねている者達、と考えていいだろう。目的が定まっていないから、彼の思い、思考は根無し草のように彷徨(さまよ)い、何を学んで良いか、何を学ばなくてはならないか分からないのである。最後に"or one wish with ~ "「分裂した目的を抱いた、ある願いを持つ者達」とは、幻想の特別性を求めるという目的と、実相に目覚めるという目的とに、自分の願いが分裂し、どっち着かずになっている中途半端な者達のことである。いずれ、そういった、この幻想世界にいまだに束縛された人達にとって、実相世界の真実は、まったく意味をもたないのだ、と言っているのである。



8. This course makes no attempt to teach what cannot easily be learned.
  • course [kɔ́ːrs] : 「課程、講座、科目、単位、コース、進路」
  • attempt [ətémpt] : 「試み、企て」
  • make no attempt to : 「〜しようとしない」
  • teach [tíːtʃ] : 「〜を教える、指導する」
  • easily [íːzili] : 「容易に、たやすく、苦もなく」
  • learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜を知る、分かる」
❖ "This course makes ~ "「このコース(ACIM)は、学ぶに容易でないものを教えようとしているのではない」。ACIMは、真実は単純で簡単だと述べている。それを複雑怪奇に見せているのが、幻想だと訴える。したがって、真実だけを淡々と教えるACIMは、本当は学ぶに難しくないはずなのだ。難解だと感じているうちは、まだまだ幻想に捕らわれているということであろう。耳が痛いが、肝に銘じておこう。



Its scope does not exceed your own, except to say that what is yours will come to you when you are ready.
  • scope [skóup] : 「範囲、領域、作用域」
  • exceed [iksíːd] : 「超える、上回る、突破する」
  • own [óun] : 「自分の、独自の、自らの、自己の」
  • except [iksépt] : 「ただし、〜を除いて、〜以外は」
  • ready [rédi] : 「用意ができている、支度が整った」
❖ "Its scope does not ~ "「このコースの守備範囲は、あなたの守備範囲を越えるものではない」。あなたの理解力を越えるような、難しい哲学も神学も理論も何もない、ということ。"except to say that ~ "「ただ、that以下を言っておくことは例外だ」。that以下の事実は、あなたの理解(守備範囲)を越えているかも知れないから、ここに言っておく、という意味。"that what is yours will ~ "「あなたのものであるものは、あなたの準備が出来たとき、あなたにやって来るだろう」。あなたの心に真実を知る準備が整ったとき、ホーリー・スピリットがその手助けをしてくれて、あなたに真実を教えてくれるだろうし、そうして学んだ真実こそが、あなたのものとなるのだ、という意味合い。もちろん、真実に限らず、すべてにおいて、そう言えるのだ。たとえば、あなたに人を愛する心の準備が出来たとき、運命はあなたに愛する人との出会いを与えてくれて、あなたは本当の愛を自分のものに出来るのである。



Here are the means and the purpose separate because they were so made and so perceived.
  • means [míːnz] : 「手段、方法、資力」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • separate [sépərət] : 「分かれた、離れた、個々の、別個の」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜を理解する、〜を把握する」
❖ "Here are the means ~ "「ここ、幻想世界では、手段と目的は分離している」。"because they were so ~ "「なぜなら、そうであったし、そう知覚されたからだ」。幻想世界では、手段と目的が分離した形で、偽創造されたのだ。本来一つであったものが、この二元論世界で、二分されたのである。むしろ、二分されたときに、この幻想世界が出現したのだ、と考えた方がいいだろう。これは、手段と目的に限ったことではない。たとえば、純粋な実相的愛は、この二元論世界では、精神的な愛と肉欲的な愛に分裂し、しかも、愛は憎悪という対立概念を持つようになったのである。



And therefore do we deal with them as if they were. It is essential it be kept in mind that all perception still is upside down until its purpose has been understood.
  • therefore [ðέərfɔ̀ːr] : 「それ故に、そのために、従って、だから」
  • deal [díːl] with : 「〜に対応する、〜を扱う、〜を取り扱う」
  • as if : 「あたかも〜かのように、〜と言わぬばかりに」
  • essential [isénʃəl] : 「絶対必要な、絶対不可欠な、欠くことのできない、必須の」
  • kept [képt] : 「keep の過去・過去分詞形」
  • keep in mind : 「留意する、覚えておく、肝に銘じる、心に焼きつけておく」
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識、感じ方」
  • still [stíl] : 「まだ、今でもまだ、それでも、それでもやはり」
  • upside down [ʌ́psàid dáun] : 「逆さまに」
  • until [ʌntíl] : 「〜する時まで」
  • understood [ʌ̀ndərstúd] : 「understand の過去・過去分詞形」
  • understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、了解する、納得する、分かる」
❖ "And therefore do ~ "「そこで私たちは、(この世界では)、あたかも手段と目的が分離しているかのように取り扱っているのである」。"It is essential it ~ "「that以下を心に留め置くべきことは必須である」。ここの"be kept"は"should be kept"のこと。"that all perception ~ "「あらゆる知覚は、その目的が理解されるまでは、いまだ逆さまになっているのだ」ということを心に留め置くべきことは必須である。本来一つであるものを、無理やり二分したので、そのどちらが手段でどちらが目的であるか、幻想世界の知覚は、ことごとく、逆転して捉えてしまう、ということ。たとえば、肉体は目的か、手段か? 命は目的か、手段か? この世では、あたかも肉体が目的であり、命が手段であるかのように知覚されている。しかし、それは逆さまなのだ。ところで、"until its purpose has been understood"この部分は、知覚が何を目的として偽創造されたか、理解しない限りは、という意味。完全想念と完全抽象の実相世界では、いわゆる知覚は必要なかった。しかし、幻想世界を偽創造したとき、その世界は具象の世界であり、二元論世界、分離を象徴する世界となったのだ。むしろ、神からの分離を正当化するために、分離の世界を作った、と言った方がいいだろう。そこで、具象的対象を識別するための知覚が必要となり、一つの対象にしても、そのバラエティーを一つ一つ識別するための知覚が必要になったのだ。バラエティーとは、たとえば、光をとってみても、光は無限の波長の違いをもって、色という無限のバラエティーをもつに至ったという、そういう意味合いである。結局、幻想世界を間接的に体験するために、肉体的な知覚が作られたのである。



Perception does not seem to be a means. And it is this that makes it hard to grasp the whole extent to which it must depend on what you see it for.
  • make : 「〜を〜の状態にする」
  • hard [hάːrd] : 「難しい、困難な」
  • grasp [grǽsp] : 「 〜を把握する、理解する、〜を握る、つかむ」
  • whole [hóul] : 「全部の、完全な、全体の、丸ごとの」
  • extent [ikstént] : 「広さ、物の広がり、範囲、程度、限界、限度」
  • depend [dipénd] on : 「〜に頼る、〜を当てにする、〜によって決まる、〜次第である」
❖ "Perception does not ~ "「知覚は、手段であるように思えないかも知れない」。この幻想世界では、知覚はある目的のための手段であるようには見えない。"And it is this that ~ "「このために、〜を把握するのが困難になっている」。"to grasp the whole ~ "「あなたが知覚を、何のためにあるのかと見ていることに、どの程度まで、知覚が依存せざるを得ないかということを把握すること」が困難になっている。非常に難しい言い回しをしているのだが、要するに、知覚があなたの目的意識にどの程度依存ているか(it must depend on what you see it for)、その影響の広がり全体を把握すること(to grasp the whole extent)が困難になっている(hard to grasp)、ということ。つまり、知覚があなたの見ているものを表しているのではなく、あなたが見たいと思うものを、あなたは見ているのだ。簡単に言えば、あなたの心が、あなたの知覚を生み出しているのである。



Perception seems to teach you what you see. Yet it but witnesses to what you taught.
  • witness [wítnəs] : 「〜を証言する、〜を証明する」
  • taught [tɔ́ːt] : 「teach の過去・過去分詞形」
❖ "Perception seems to teach ~ "「知覚が、あなたの見ているものを教えてくれていると思っている」。"Yet it but witnesses ~ "「しかし、知覚は、あなたが教えたことを証言しているだけなのだ」。あなたは、肉体的な感覚器官を通して、対象を知覚し、対象が何であるか理解出来ると思っている。しかし、本当はその逆なのだ。あなたが教えたもの(what you taught)、つまり、あなたが知覚したいと心に望んだものを、知覚はそれを忠実に反映して、あたかもあなたの心の忠実な証言者のように、あなたの心に見せているだけなのである。一言で言えば、あなたが見て、触れて、聞いているものは、すべて、あなたの心が生み出しているのだ。したがって、この幻想世界では、知覚はあなたが見たいものを見るための手段になっているのである。



It is the outward picture of a wish; an image that you wanted to be true.
  • outward [áutwərd] : 「外面だけの、うわべの、表面上の、表面的な」
  • picture [píktʃər] : 「絵柄、図面、光景、実態、事実、状況」
  • wish [wíʃ] : 「願い、願望、希望」
  • image [ímidʒ] : 「イメージ、画像、像、映像」
  • true [trúː] : 「真の、真実の、本当の、本物の」
❖ "It is the outward ~ "意訳する、「知覚されたものは、あなたが望んだものの外面的な絵に過ぎない」。"an image that ~ "「つまり、知覚されたものは、あなたが本当であって欲しいと望むイメージに過ぎないのである」。この段落をじっくり読み解くと、あなたの見ているこの世界の現実が、心の生み出した幻想であることがはっきり分かってくる。ACIMが、この世界を幻想世界と呼ぶ所以(ゆえん)である。
 
 
 

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