●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-24.V.5:1 ~ T-24.V.6:9

5. Rejoice you have no eyes with which to see; no ears to listen, and no hands to hold nor feet to guide.

  • rejoice [ridʒɔ́is] : 「うれしがる、喜ぶ、祝う」
  • eye [ái] : 「目」
  • ear [íər] : 「耳」
  • listen [lísn] : 「耳を傾ける、傾聴する、聴く、聞く」
  • hand [hǽnd] : 「手」
  • hold [hóuld] : 「〜を手に持つ、握る」
  • feet [fíːt] : 「foot の複数形、足」
  • guide [gáid] : 「〜を導く、案内する」
❖ "Rejoice you have no ~ "「あなたが、見るための目もなく、聞くための耳もなく、握る手もなく、導く足もないことを喜びなさい」。あなたがあると思っている耳目、手足は、幻想の肉体に付随するものであって、実相の耳目、手足ではない。その実相の耳目、手足が、あなたにまだないことを、むしろ喜びなさいと言っている。つまり、今はそれがなくても、あなたを導いてくれるキリストが、あなたの耳目、手足の代わりになって、あなたに寄り添っているのだから、それを喜びなさい、という意味である。



Be glad that only Christ can lend you His, while you have need of them. They are illusions, too, as much as yours.
  • glad [glǽd] : 「満足して、うれしく思う」
  • lend [lénd] : 「〜を貸す、貸し出す」
  • while [hwáil] : 「〜の間ずっと、〜する間に、その間に」
  • have need of : 「〜を必要とする、〜が入り用である」
  • illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
  • as much as : 「〜と同じ程度に、〜と同じ量のもの、〜ではあるが」
❖ "Be glad that only ~ "「あなたが、(実相的な)耳目、手足を必要としている間は、キリストだけがあなたにそれを貸すことが出来るので、それを嬉しく思いなさい」。とは言え、"They are illusions ~ "「キリストの耳目、手足でさえ、あなたの耳目、手足と同様に、幻想ではあるのだ」。実相世界は完全抽象、完全想念の世界であって、具象的なもの、形あるものは存在しない。したがって、あなたの目から見れば、キリストに目や耳や手足が具体的にあるように見えるだろうが、しかし、それすら幻想であって、本当は、そんな形ある目や耳や手足はないのだ。では、キリストは、何も見えず何も聞こえず、何も持てずどこへも歩いて行けないかと言うと、そういうことではない。実相では、具象的な耳目がなくても、つまり、肉体的な感覚器官が無くても、真実は見え、真実は聞こえてくる。真実を手にすることも、真実に至ることも出来るのだ。



And yet because they serve a different purpose, the strength their purpose holds is given them.
  • serve [sə́ːrv] : 「〜を供給する、〜に仕える、〜のために働く、〜に役立つ」
  • different [dífərənt] : 「相違する、違っている、異なる」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • strength [stréŋkθ] : 「力、強さ、体力、強み、長所」
  • hold [hóuld] : 「維持する、保持する、持続する」
  • given [gívn] : 「give の過去分詞形」
❖ "And yet because ~ "「しかし、キリストの耳目、手足は、異なった目的のために働くものなので、」"the strength their ~ "「その目的が保持している力は、キリストの耳目、手足に与えられているのだ」。肉体的な耳目、手足が持っている機能と異なって、実相世界の耳目、手足は、真実を知り真実に接触するためという神聖な目的を持っている。その真実という神聖な目的がもっているパワーが、耳目、手足に乗り移って、耳目、手足自体もまた、大きなパワーを持つのである。つまり、真実を見抜き、真実を聞き分け、真実を保持し、真実に至る、強力なパワーを有しているということだ。ここまで見てくれば、これは、実相世界のヴィジョン(vision)のことだと気が付くだろう。



And what they see and hear and hold and lead is given light, that you may lead as you were led.
  • lead [líːd] : 「導く、案内する」
  • light [láit] : 「光、明るさ、光源、ライト、明かり」
  • led [léd] : 「lead の過去・過去分詞形」
❖ "And what they see and ~ "「そして、見て聞いて、保持して導くものには、光が与えられているのだ」。"that you may ~ "ここの"that"は"so that"のことで、「〜するために、その結果」、「その結果、あなたは、あなたが導かれたように、(同胞を)導くことが出来るだろう」。実相的な感覚や機能には、ヴィジョンに伴う光が与えられる。光というパワーが与えられる。その光によって、あなたは実相へと導かれ、また、あなたはその光を使って同胞を実相へと導くことが出来るのだ。さて、この光をどう捉えるかは、読者個人に差があっていいと思う。実相的な目で見れば、つまり、ヴィジョンで見れば、そこに光り輝く世界が広がって見えてくる、と捉えてもいいだろうし、あたかもX線が物体を透過するように、真実を見抜くパワーを単に光という言葉で象徴している、と捉えてもいいだろう。ただ、ACIMでは、光という概念は非常に大切であって、実相世界の実在として書かれている。しかも、その光の性質は、この世界の電磁波としての光の性質とは大きに異なるようである。つまり、こればかりは、理屈を追っても解決しないのだ。実際に経験してみるまでは、誰にもわからない。ということは、光を体験する楽しみが、みんなにあるということだ。ACIMを学ぶ楽しさが、ますます膨らんでくると思えないだろうか。楽しくなければ、学びではない。



6. The Christ in you is very still. He knows where you are going, and He leads you there in gentleness and blessing all the way.
  • still [stíl] : 「静かな、穏やかな、平穏な、平静な」
  • gentleness [dʒéntlnis] : 「優しさ、穏やかさ」
  • bless [blés] : 「祝福する、〜に神の加護を祈る、〜に感謝する」
  • all the way : 「最後まで、行き着くところまで」
❖ "The Christ in you ~ "「あなたの心の中のキリストは、実に穏やかである」。 "He knows where ~ "「キリストは、あなたがどこに向かっているのか知っているし、」もちろん、天の王国へ向かっているのだが、"and He leads you ~ "「そして、キリストは、優しくあなたをそこへ導いてくれるのである」。"and blessing ~ "「道中の神の加護を祈りながら」。



His Love for God replaces all the fear you thought you saw within yourself.
  • replace [ripléis] : 「〜を取り換える、交換する、差し替える、置き換える」
  • fear [fíər] : 「恐れ、恐怖」
  • thought [θɔ́ːt] : 「think の過去・過去分詞形」
  • saw [sɔ́ː] : 「see の過去形」
  • within [wiðín] : 「〜の中に、〜の内側に」
❖ "His Love for God ~ "「キリストの神への愛が、あなたがあなた自身の中に見たと思った恐れのすべてを、(その愛に)置き換えてしまうのだ」。幻想の恐れを、実相の愛に置換してくれるのだ。"His Love for God"「キリストの神への愛」とあるが、簡単に、真実への愛と考えていいだろう。少なくとも、個人的な愛、という意味ではない。



His Holiness shows you Himself in him whose hand you hold, and whom you lead to Him.
  • holiness [hóulinəs] : 「神聖、高潔」
  • show [ʃóu] : 「見せる、示す、表す、表示する」
❖ "His Holiness shows ~ "「キリストの神聖さは、あなたが手を取っている同胞の中に、キリスト自身を示してくれるのだ」。"and whom you ~ "「そして、あなたは、同胞をキリストの元へと導いて行くのである」。神の子としてのあなたは、神の子としての同胞の中に、等しく、神聖なキリストを見い出すのだ。もはや、そこには特別性の影はない。まだ自らのキリスト性に気付いていない同胞を、あなたはキリストの元へ導いて行くのである。神の子同士が、共に天の王国へ昇るとは、そういう意味である。



And what you see is like yourself. For what but Christ is there to see and hear and love and follow home?
  • like [láik] : 「似ている、類似の、類似した、同様の」
  • follow [fάlou] : 「たどる、〜の方へ進む」
❖ "And what you see ~ "「あなたが(同胞の中に)見るものは、あなた自身とそっくりである」。同胞の中のキリスト性と、あなたの中のキリスト性は同一なのだ。神の子が単一であるから、当然である。自他一如を言い換えたと思えばいい。"For what but Christ ~ "「なぜなら、見て聞いて愛して住家に辿り着くには、キリストをおいて他に何があるだろう」。同胞が、生まれ故郷である天の王国へ辿り着くには、キリストのヴィジョンが必要だ。心の中のキリスト性に目覚める必要があるのだ。



He looked upon you first, but recognized that you were not complete.
  • look upon : 「〜を見る」
  • first [fə́ːrst] : 「一番目に、一等で、一位で、初めて、最初に」
  • recognize [rékəgnàiz] : 「〜を認識する、〜を認証する、認める、受け入れる」
  • complete [kəmplíːt] : 「完結した、完成した、全部そろった、完全な」
❖ "He looked upon ~ "「キリストは、まず第一に、あなたを見たのである」。"but recognized that ~ "「しかし、あなたが完全ではないと認識したのだ」。だから、まずキリストがあなたを真実へと導き、そして次に、あなたが同胞を真実へ導くことになる。もちろん、あなたと同胞は同体であるから、順番が逆でもいいのだ。つまり、同胞が先で、同胞によってあなたが導かれてもいい。与えることと得ることが等しいのだと知っていれば、何の問題も起きない。



And so He sought for your completion in each living thing that He beholds and loves.
  • sought [sɔ́ːt] : 「seek の過去・過去分詞形」
  • seek for : 「〜を探し求める」
  • completion [kəmplíːʃən] : 「完成、完了、終了」
  • each [íːtʃ] : 「それぞれの、一つ一つの、めいめいの」
  • living [líviŋ] : 「生きている、現存する、活気のある、生命のある」
  • behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」
❖ "And so He sought for ~ "「そこでキリストは、目にして愛した生きとし生けるものの、その各々の中に、あなたの完全性を求めたのである」。さて、難解である。まず"living thing"「生きとし生けるものの、生きのも、生物」であるが、文字通りに、世界中の生き物、動物、生物と捉えるよりは、命それ自体ととらえるか、あるいは思い切って単純化して、神の子それ自体、と捉えるとべきだろう。そうすると、解釈がし安い。つまり、命として存在する神の子すべて、その一人一人の中に、という意味に捉えるのだ。次に、"your completion"「あなたの完全性、あなたの完成」であるが、あなたが自分の中に特別性を幻想するのではなく、完全に実相に目覚めて、命として存在する神の子に対して完全に自己を同一化する、つまり、あなた自身も命としての神の子の一人なのだと認識しすること、あるいは、命自体と融合して、単一の神の子として自己完成させること、そういう意味合いだろう。キリストは、それをあなたに求めたのである。意訳してみると、「そこでキリストは、キリストが目にして愛する命ある神の子一人一人に、あなたが自己を同一化して、神の子として命の自己を完成することを、あなたに求めたのだ」。簡単に言えば、あなたがまだ抱えている特別性を完全に捨て去って、実相の命と一体となることを求めたと思っていい。



And seeks it still, that each might offer you the Love of God.
  • still [stíl] : 「まだ、今でもまだ、いまだに、今もなお」
  • offer [ɔ́ːfər] : 「差し出す、捧げる、提供する」
❖ "And seeks it ~ "「キリストはまだ、あなたの完全性を求めているのだが、」"that each might ~ "ここの"that"は"so that"「〜するために、その結果」、「それは、一つ一つの命が、あなたに神の愛を差し出すことが出来るようになるためなのである」。あなたが、神の子の命と自己を同一化して、真実の愛、神の愛を知ったとき、あなたは自己を完成させたことになるのだ。このとき、あなたの中の特別性は、完全に消滅する。一片の幻想も、あなたの中に残らない。あなたは、真実や愛や命と融合し、実相の実在そのものとなるのである。「一つ一つの命が、あなたに愛を差し出す」とは、あらゆる命あるものが、愛をもってあなたを包み込み、あなたと融合し、あなたが愛自体となることを意味する。つまり、あなたは愛という命を再生させるのである。
 
 
 

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