●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-1.VII.3:1 ~ T-1.VII.4:6

3. Fantasy is a distorted form of vision. Fantasies of any kind are distortions, because they always involve twisting perception into unreality.
  • fantasy [fǽntəsi] : 「 空想、気まぐれ、ファンタジー、幻想」
  • distort [distɔ́ːrt] : 「〜を曲げる、変形させる 、〜をゆがめる、歪曲する 」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造、現れ、姿、体つき」
  • of any kind : 「いかなる種類の」
  • distortion [distɔ́ːrʃən] : 「ゆがみ、ねじれ、歪曲、ねじ曲げ」
  • always [ɔ́ːlweiz] : 「いつも、以前からずっと、常にいつでも」
  • involve [invɑ́lv] : 「〜を含む、伴う、必要とする、〜を巻き込む」
  • twist [twíst] : 「ゆがむ、変形する、よれる、ねじれる」
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識、感じ方」
  • unreality [ʌnriǽləti] : 「非現実性、実在しないもの、虚構」
❖ "Fantasy is a distorted ~ "「ファンタジーは、ヴィジョンの歪んだ形である」。"fantasy"「ファンタジー、空想」は、"illusion"「幻想」と同義だと思っていい。"distorted form of vision"「ヴィジョンの歪んだ形」とあるから、誤った知覚のことである。幻想は、誤った知覚によって生み出される。"Fantasies of any kind ~ "「いかなる種類のファンタジーでも、それは歪みである」。"distortion"「歪み」とは、虚偽ということ。真実を歪めた結果がファンタジーである。"because they always ~ "「なぜなら、ファンタジーは常に、非現実性に向けられた歪んだ知覚を含むからだ」。ファンタジーは歪んだ知覚から生み出され、決して真実に向かうことはなく、非現実性、すならち幻想に帰着する。



Actions that stem from distortions are literally the reactions of those who know not what they do. 
  • action [ǽkʃən] : 「行為、振る舞い、活動、行動、活力、動き、動作」
  • stem [stém] from : 「〜から生じる、〜から起こる、〜が原因である、〜に由来する」
  • literally [lítərəli] : 「文字どおり、そっくりそのまま」
  • reaction [riǽkʃən] : 「反応、応答、態度、反感、反発」
  • those who : 「〜する人々」
❖ "Actions that stem ~ "「歪みから派生した行動は、文字通り、自分が何をしているかわからない人たちの反応である」。幻想を実在と勘違いしてしまうような歪んだ知覚から生み出される行動は、文字通り、彼らがファンタジーの中で行動していることを知らない人達の行動である。つまり、彼らは、歪んだ知覚に騙されて、実在する現実の中で行動していると思い込んでいるのだ。よもや、夢の中で右往左往しているとは思っていない。
文法的に一言。"know not "は"don't know"のこと。ACIMは"know not"というような古い言い方を頻繁に使用している。ワスレナグサを"don't forget me"と言わずに、"forget me not"と言うのを思い出せばいい。



Fantasy is an attempt to control reality according to false needs. Twist reality in any way and you are perceiving destructively. 
  • attempt [ətémpt] : 「試み、企て」
  • control [kəntróul] : 「操作する、制御する、支配する、統制する」
  • reality [riǽləti] : 「現実性、実在性、現実のこと」
  • according [əkɔ́ːrdiŋ] to : 「〜に従って、〜と一致して」
  • false [fɔ́ːls] : 「正しくない、誤った、うその、虚偽の、本物でない、偽の」
  • need [níːd] : 「必要、必要性」
  • twist [twíst] : 「歪める、ひずませる」
  • in any way : 「何らか、多少なりとも、形はどうあれ」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • destructively [distrʌ́ktivli] : 「破壊的に」
❖ "Fantasy is an attempt ~ "「ファンタジーは、誤った必要性にしたがって、真実をコントロールしようとする試みである」。"control reality"「真実をコントロールする」とは、自分勝手な価値判断によって真実を評価する、という意味合い。正当化のことである。たとえば、他者を教育指導すると言って、実は他者を支配するようなこと。他者を教育せねばならないと思うことが誤った必要性であって、他者を教育目的で支配することを正当化し、真実をコントロールしようとしているわけだ。"Twist reality ~ "「どんな形であれ、実相を歪めてしまえば、あなたは破壊的に知覚していることになる」。この文は、逆にして読めば意味が通りやすい。つまり、「どんな形であれ、破壊的に知覚すれば、あなたは真実を歪めてしまう」。知覚の破壊と真実の歪曲は表裏一体なのだ。誤った知覚は真実を歪め、歪んだ真実は知覚を誤らせる。



Fantasies are a means of making false associations and attempting to obtain pleasure from them.
  • means [míːnz] : 「 手段、方法」
  • association [əsòusiéiʃən] : 「つながり、関連性、連関、連想」
  • attempt [ətémpt] : 「試みる、企てる」
  • obtain [əbtéin] : 「手に入れる、得る、取得する、獲得する」
  • pleasure [pléʒər] : 「喜び、楽しみ、快楽、楽しいこと」
❖ "Fantasies are a means ~ "「ファンタジーは、誤った連想をし、そこから喜びを得ようと試みの手段である」。たとえば、物質的な豊かさこそが幸せに結びつくという誤った連想をし、お金で喜びを得ようとすることは、ファンタジーであり、幻想である。



But although you can perceive false associations, you can never make them real except to yourself. 
  • although [ɔːlðóu] : 「〜だけれども、〜ではあるが、〜とはいえ」
  • make [méik] : 「〜の状態を作り出す、〜にする」
  • real [ríəl] : 「実在する、現実の、実際の、本物の」
  • except [iksépt] : 「ただし、除いて」
❖ "But although you ~ "「しかし、あなたが誤った連想を知覚出来るとは言え、自分自身に対して以外には、あなたは、それらを決して現実のものにすることは出来ない」。「連想を知覚する」とは、ファンタジーを心の中に抱いてそれを認識出来る、という意味合い。幻想(ファンタジー)をあれこれいじりまわしても、それを本物にすることは出来ないが、他者はともかく、自分だけは本物だと思い込んでいる、ということ。



You believe in what you make. If you offer miracles, you will be equally strong in your belief in them. 
  • believe [bilíːv] : 「信じる、確信する、信頼する」
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる、〜を提供する、〜を勧める」
  • equally [íːkwəli] : 「同じように、同様に」
  • strong [strɔ́ːŋ] : 「力強い、強力な、強い、力がある」
❖ "You believe in ~ "「あなたは、あなたが作ったものを信じている」。内容はまったく異るが、これが、神と神の子の類似点である。神は神の子を創造し、神の子を完全に信じている。神の子は幻想(ファンタジー)を作り出し、幻想を完全に信じているのだ。"If you offer miracles ~ "「もしあなたが、奇跡を差し出しなら、」あなたが真実を求めて奇跡を起こしたなら、"you will be equally ~ "「あなたは、(ファンタジーと)同じくらい、奇跡を強く信じるだろう」。あなたが奇跡という真実を創造したなら、幻想のときと同様に、あなたはその奇跡を強く信じることが出来るのだ。



The strength of your conviction will then sustain the belief of the miracle receiver.
  • strength [stréŋkθ] : 「力、強さ、体力」
  • conviction [kənvíkʃən] : 「信念、確信」
  • sustain [səstéin] : 「〜を持続する、維持する、〜を支える、支持する」
  • receiver [risíːvər] : 「 受取人、受領者、受信者、受信機、受話器」
❖ "The strength of ~ "「あなたの確信の強さは、奇跡を受け取る者の信じる気持ちを支えることになる」。奇跡を創造するあなたが、奇跡の真実性を確信をもって信じることが出来れば、その奇跡を受ける者もまた、奇跡の真実を強く信じることが出来る。あなたの奇跡に対する確信が、他者の奇跡を信じる気持ちを支えるのだ。なお、あなたが創造した奇跡の受け手は、他者であっても自分自身であっても、どちらでもいい。真実の世界では、あなたと他者は自他一如であり、区別して考える必要はない。



Fantasies become totally unnecessary as the wholly satisfying nature of reality becomes apparent to both giver and receiver.
  • become [bikʌ́m] : 「〜になる」
  • totally [tóutəli] : 「全体的に、すっかり、何から何まで、全く、完全に」
  • unnecessary [ʌnnésəsèri] : 「 不必要な、無用な、不要な」
  • as : 「 〜につれて、〜しながら」
  • wholly [hóulli] : 「完全に、全く、全体的に、すっかり」
  • satisfying [sǽtisfàiiŋ] : 「満足な、十分な」
  • nature [néitʃər] : 「本質、特質、本性、気質、気性、性分」
  • reality [riǽləti] : 「現実性、実在性、現実のこと」
  • apparent [əpǽrənt] : 「明らかな、明白な、はっきり見える」
  • both [bóuθ] A and B : 「AもBも、ABいずれも」
  • giver [ɡívər] : 「与える人、贈与者」
  • receiver [risíːvər] : 「受取人、受信者」
❖ "Fantasies become ~ "「実相のもつ完全に満足のいく本質が、奇跡の与え手と受け手の両者に対して明らかになるにつれ、ファンタジーはまったく不必要なものとなる」。"the wholly satisfying nature of reality"「実相のもつ完全に満足のいく本質」とは、ここでは、神の子であるあなたが実相世界にいたときは、神の属性のすべてを継承して、不足も欠落もなく、完全に満足のいく充足状態にあった、ということ。必要性がまったくなかったのだ。だから、ファンタジーを描く必要もなかった。奇跡によって真実が明らかになるにつれ、奇跡の与え手も受け手も、実相の充足性に気付き、自分は何一つ必要なものなどないと知って、不必要なファンタジーを放棄することになる。 なお、事情は定かでないが、このセンテンスは1975年版のACIMにはない。



Reality is "lost" through usurpation, which produces tyranny. As long as a single "slave" remains to walk the earth, your release is not complete.
  • lost [lɔ́st] : 「loseの過去・過去分詞形」
  • lose [lúːz] : 「〜を失う、見失う、喪失する、なくす」
  • through [θrúː] : 「〜を通じて、〜の手を経て、手を通して」
  • usurpation [jùːsərpéiʃən] : 「強奪、奪取」
  • produce [prədjúːs] : 「〜を作り出す、生産する、産む」
  • tyranny [tírəni] : 「専制政治、暴政、圧制、専制、虐待、暴虐」
  • as long as : 「〜さえすれば、〜する限りは、〜である限りは、〜する以上は」
  • single [síŋgl] : 「ただ一つの、たった一つの、たった一人の」
  • slave [sléiv] : 「奴隷、捕らわれている人」
  • remain [riméin] : 「とどまる、残る、生き残る、残存する」
  • release [rilíːs] : 「救出、解放」
  • complete [kəmplíːt] : 「完結した、完成した、 完全な、全くの」
❖ "Reality is ~ "「実相は、強奪を通して『失われる』」。この幻想世界は、まさに、真実が奪われた世界である。"which produces ~ "「そして、強奪は圧制を生み出す」。リアリティを強奪した者は、とりもなおさず、あなたが偶像として崇めるエゴである。エゴは、あなたの心の大半を支配し、あなたを幻想の中に留め置く。エゴはあなたが作り出した幻想であり、エゴにとって一番恐ろしいものは真実である。なぜなら、あなたが真実に気付き、エゴの幻想性が暴(あばか)れれば、エゴは消滅してしまうからだ。そこでエゴは、あなたから真実(リアリティ)を強奪し、あなたを奴隷にするのである。"As long as a single ~ "「(エゴの)『奴隷』がこの地上を一人でも歩いている限り、あなたの解放は完成しない」。分離分裂した神の子ではあるが、元を正せば単一の神の子である。あなた一人がエゴによる圧制から解放されても、神の子全体の解放は完成されないのだ。



Complete restoration of the Sonship is the only goal of the miracle-minded.
  • sonship : 「息子であること」
  • restoration [rèstəréiʃən] : 「 復元、復旧、回復、修復」
  • goal [góul] : 「目標、目的地、目的、目指すもの」
❖ "Complete restoration ~ "「神の子の完全な修復は、奇跡を志す者の唯一の目的である」。あなたが真実を求め、奇跡による幻想からの目覚めを実現出来たとしても、あなたの役割はそれで終了するわけではない。あなた一人だけがエゴの支配する幻想世界亜から救われても、他の神の子はエゴの圧制に苦しんでいるのだ。そこで、奇跡によって幻想から目覚めたあなたは、同胞の解放を求めて、他者を救う役割を実行しなければならない。あなたは、キリストとなって他者を救うのである。



4. This is a course in mind training. All learning involves attention and study at some level.
  • course [kɔ́ːrs] : 「方向、コース、進路、課程、講座」
  • training [tréiniŋ] : 「訓練、トレーニング、練習、教育」
  • learning [lə́ːrniŋ] : 「習うこと、学ぶこと、学習」
  • involve [invɑ́lv] : 「〜を含む、伴う、必要とする」
  • attention [əténʃən] : 「注意、留意、注目」
  • study [stʌ́di] : 「学習、勉強、調査、研究、知識の獲得」
  • attention [ətén∫n] : 「注意、留意、注目、思いやり、配慮、世話」
  • at some level 「ある程度ではあるが」
❖ "This is a course ~ "「これは、心を訓練するコースである」。"All learning involves ~ "「学習というものはすべて、ある程度の注意力と研究心を必要とする」。ACIMは新宗教ではない。あくまでも、心のトレーニングを目指す。"Text"において背景となる理論を学び、"Work Book"において日々の心の訓練をし、"Manual"において教えることと学ぶことが等しいと知る、そういったカリキュラムがきちんと立てられた奇跡の学習コースである。そして、ACIMを学んでいくには、かなりの注意力、集中力、そして探求心、研究心が求められる。奇跡は、棚からボタモチが落ちてくるように、いつかあなたにもたらせる、というものではない。



Some of the later parts of the course rest too heavily on these earlier sections not to require their careful study. You will also need them for preparation.
  • later [léitər] : 「もっと後の、もっと遅い、より最近の」
  • part [pάːrt] : 「一部、部分」
  • rest on : 「 〜を当てにする、〜に依存する、〜に基礎を置く、〜にある」
  • too ~ to do ~ : 「〜過ぎて〜できない」
  • heavily [hévili] : 「重く、重そうに、濃密に」
  • earlier [ə́ːrli] : 「以前の」
  • section [sékʃən] : 「部分、一片、節、項、欄」
  • require [rikwáiər] : 「〜を必要とする、求める、〜に要求する、命じる」
  • careful [kéərfl] : 「注意深い、気を付ける、用心深い」
  • also [ɔ́ːlsou] : 「〜もまた、同様に、また」
  • need [níːd] : 「〜を必要とする、〜する必要がある」
  • preparation [prèpəréiʃən] : 「心構え、覚悟、用意、準備、支度」
❖ "Some of the later parts ~ "「コースの後半部分のいくつかの部分は、これらの前半のセクションに重く依存しているので、注意深い勉強が必要とされる」。"You will also need ~ "「また、あなたは、(後々の学習の)準備のためにそれら(前半のセクション)が必要である」。
文法的に一言。"too ~ to do ~ "は、この形で「〜過ぎて〜できない」という意味になる。今は"too ~ not to require ~ "となっているから「〜だから〜する必要がある」という意味合いになる。



Without this, you may become much too fearful of what is to come to make constructive use of it.
  • without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たずに」
  • fearful [fíərfəl] : 「恐ろしい、ものすごい、おびえている、心配そうな」
  • make use of : 「〜を利用する、〜を使用する」
  • constructive [kənstrʌ́ktiv] : 「建設的な、前向きの、積極的な、発展的な 」
❖ "Without this ~ "「これなくしては、」前半のセクションなくしては、「後からやって来る章の学習に恐れをいだき過ぎて、それを建設的に利用することが出来なくなる」。ここも、"too ~ to do ~ "の構文。今の学習をおろそかにすると、後々の学習が大変になって、学習を実践に利用することが出来なくなってしまう、ということ。



However, as you study these earlier sections, you will begin to see some of the implications that will be amplified later on.
  • however [hauévər] : 「けれども、しかしながら、また一方」
  • earlier [ə́ːrliər] : 「より前の」
  • begin [biɡín] : 「〜を始める、〜するようになる」
  • implication [ìmplikéiʃən] : 「 含み、言外の意味、意味あい、暗示、含蓄」
  • amplify [ǽmplifài] : 「〜を増幅する、拡大する、展開する、 〜を詳述する」
  • later on : 「あとで、追って、しばらくして、やがて」
❖ "However, as you ~ "「しかし、これらの前半のセクションを学んいくにしたがい、後々詳述される内容がおぼろげながら見え始めるだろう」。今の学習が、後々に今の学習が理解に役立つわけだ。だから、焦らず、慌てず、注意力と探求心をもって、この前半のセクションを学んでいけ、ということである。
 
 
 

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