●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-31.I.3:1 ~ T-31.I.4:6


3. No one who understands what you have learned, how carefully you learned it, and the pains to which you went to practice and repeat the lessons endlessly, in every form you could conceive of them, could ever doubt the power of your learning skill. 

  • understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、分かる、把握する」
  • learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜に精通する、身に付ける、獲得する」
  • carefully [kέərfəli] : 「注意深く、丁寧に、慎重に、入念に」
  • pain [péin] : 「痛み、痛覚、疼痛」
  • practice [prǽktis] : 「実践、実行、履行、練習、訓練、演習」
  • repeat [ripíːt] : 「〜を繰り返す」
  • endlessly [éndlisli] : 「際限なく、止めどなく、延々と」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造」
  • conceive [kənsíːv] : 「思い付く、想像する」
  • conceive of : 「〜を考え出す、〜を想像する、〜を心に描く、〜を思い描く」
  • doubt [dáut] : 「〜を疑う、〜を疑問に思う」
  • power [páuər] : 「力、能力、勢力」
  • skill [skíl] : 「技能、腕前、スキル」
  • learning skill : 「学習スキル、学習法」

❖ "No one who understands ~ "「〜を理解している者は誰も、あなたの学びの技術の力量を疑うことは出来ない」。この段落で使われる"learning"「学び」は、おおむね、頭脳的な知性や理性が考え、追い求め、発見し、成し遂げてきた業績の数々と考えていい。簡単に、学問の数々、科学的発見の数々、倫理、哲学の発展の数々、等々のことである。"what you have ~ "「あなたが何を学んできたか、」"how carefully ~ "「どんなに注意深く学んできたか、」"and the pains to ~ "「そして、考え得るあらゆる形をとって、学びを実行に移し、際限なくレッスンを繰り返すときに感じる痛み」を理解している者は誰も、あなたの学びの技術の力量を疑うことは出来ない。人間は、痛みを伴いながら数々の学びを試行錯誤し、多くの成果をあげてきた。それを知っている者は、知性的な学びのもつパワーを疑うことは出来ない。頭脳的な知性や理性の成してきた成果を否定する者はいない。確かにそれは偉大であり、誰にとっても、頭の下がる思いであろう。



There is no greater power in the world. The world was made by it, and even now depends on nothing else. 

  • great [ɡréit] : 「大きい、大きな、巨大な、主要な、偉大な、すてきな」
  • depend on : 「〜に頼る、〜を当てにする、〜次第である」

❖ "There is no greater ~ "「この世界に、より大きなパワーは存在しない」。知性的学びのパワーに勝るパワーは、この幻想世界には他に存在しない。知の力は絶大である。"The world was ~ "「この世界は、それによって作られたのであり、今でも、それ以外に依存するものはない」。昔も今も、頭脳による理性的な知的想像力によって、この幻想世界は想像され、幻想されて、作られているのだ。つまり、現実に実在する実相的な世界ではなく、この世界は幻想の中に存在する疑似世界である。



The lessons you have taught yourself have been so overlearned and fixed they rise like heavy curtains to obscure the simple and the obvious. Say not you cannot learn them. 

  • taught [tɔ́ːt] : 「teachの過去・過去分詞形」
  • overlearned : 「過剰に学習する、必要以上に学ぶ」
  • fix [fíks] : 「〜を凝固させる、固定する、固定化する」
  • rise [ráiz] : 「立ち上がる、起立する」
  • heavy [hévi] : 「重い、ずっしりした、激しい、猛烈な」
  • curtain [kə́ːrtn] : 「カーテン、幕」
  • obscure [əbskjúər] : 「〜を暗くする、覆い隠す」
  • simple [símpl] : 「易しい、難しくない、簡素な、質素な」
  • obvious [άbviəs] : 「明らかな、疑う余地のない」 

❖ "The lessons you have ~ "「あなたがあなた自身に教えてきたレッスンは、あまりにも過剰に学ばれ、固着化してしまったので、」"they rise like heavy ~ "「それらのレッスンは、単純なもの、明白なものを覆い隠す重いカーテンのように、(目の前に)立ちはだかっている」。頭脳による知的活動によって様々なレッスンが学ばれ、それなりの成果を上げてきたのだが、それがかえって固着化し、目の前の単純で明白な実相的真実を覆い隠し、この世界に重くのし掛かるカーテンのように、人々の眼前に立ちはだかってしまった。知性が、かえって、単純な真実を曖昧にしているのだ。知性が幻想に拍車をかけているのである。"Say not you cannot ~ "「それらのことを学ぶことは出来ないと言ってはいけない」。"them"「それら」とは、"the simple and the obvious"「単純なもの、明白なもの」のこと。つまり、実相的な真実を学ぶことは、非常に難解であろうから、学ぶことが出来ないなどと言ってはいけない、という意味。



For your power to learn is strong enough to teach you that your will is not your own, your thoughts do not belong to you, and even you are someone else.

  • enough [inʌ́f] to : 「〜するのに十分な、〜するに足りるほど」
  • will [wíl] : 「意志、意欲、願望」
  • thought [θɔ́ːt] : 「考え、見解、思考、思索」
  • belong [bilɔ́ːŋ] to : 「〜に属する、〜の所有物である」

❖ "For your power to ~ "「なぜなら、あなたの学びのパワーは、〜をあなたに教えるの十分に力強いからだ」。"that your will is ~ "「あなたの意思は、あなた自身の意思ではなく、」"your thoughts do ~ "「あなたの思考は、あなたに属しておらず、」"and even you are ~ "「あなたは、他の誰かでさえある」ということをあなたに教えるのに十分な力強さを、あなたの学びのパワーはもっているからだ。だから、真実を学ぶことが出来ないなどと言ってはいけない。ここで述べられていることが、"the simple and the obvious"「単純で明白なこと」なのである。つまり、あなたが自分の意思であり思考であると思っているものは、実は、エゴという偶像の意思と思考に操られたものだということ。あるいは、究極、エゴの意思と思考があなたに取り憑いてあなたを突き動かしていると考えてもいい。したがって、あなたが自分自身だと考えている自分は、本当は自分自身ではなく、本当のあなたは、エゴから解放された神の子自体なのだと学ぶことさえ、あなたは可能なのだ。そういうことを学ぶだけのパワーが、あなたにはある。



4. Who could maintain that lessons such as these are easy? Yet you have learned more than this. 

  • maintain [meintéin] : 「断言する、主張する」
  • easy [íːzi] : 「たやすい、容易な、困難がない」

❖ "Who could maintain ~ "「このようなレッスンは容易なことだと、いったい誰が主張出来るだろうか」。残念ながら、エゴに支配された人間達は、単純で明白な真実を学ぶことは困難で不可能だと主張しているのである。"Yet you have learned ~ "「しかしあなたは、これ以上のことを学んできたではないか」。あなたの知性は、もっと難解な数々の謎を解き明かしてきたではないか。



You have continued, taking every step, however difficult, without complaint, until a world was built that suited you. 

  • continue [kəntínjuː] : 「進み続ける、継続する」
  • however [hauévər] : 「どんなに〜でも、いかに〜であろうとも」
  • difficult [dífikʌ̀lt] : 「困難な、厳しい」
  • complaint [kəmpléint] : 「不平、不満、苦情」
  • until [əntíl] : 「〜する時まで」
  • built [bílt] : 「build の過去過・去分詞形」
  • suit [súːt] : 「合う、適合する、を満足させる、〜にふさわしい」

❖ "You have continued ~ "「あなたは一歩一歩、どんなに困難でも、愚痴一つ言わずに、あなたを満足させる世界が構築されるまで、前進し続けてきた」。あなたの知的な想像力によって、この世界を理想的な幻想の世界にすべく、あなたはたゆまぬ努力を行使してきた。幻想に幻想を重ねるという方向性は誤っているが、その努力と忍耐は評価されていい。



And every lesson that makes up the world arises from the first accomplishment of learning; an enormity so great the Holy Spirit's Voice seems small and still before its magnitude. 

  • arise [əráiz] : 「起こる、生じる、現れる、生まれる」
  • first [fə́ːrst] : 「第一の、一番目の」
  • accomplishment [əkάmpliʃmənt] : 「成就、偉業、成果、達成、完成」
  • enormity [inɔ́ːrməti] : 「巨大さ、莫大さ、影響力の大きさ、非道さ」
  • still [stíl] : 「静かな、しんとした」
  • magnitude [mǽɡnətjùːd] : 「大きいこと、巨大さ、高さ、偉大さ」

❖ "And every lesson that ~ "「この世界を作り上げるあらゆるレッスンは、最初のレッスンの成就によって立ち現れた」。現在形になっているが、過去形で考えた方がいい。時間の存在しない実相世界での出来事は、過去形で表現しても現在形で表現しても大差ないのだ。神の子が神から分離したとき、神の子の知的想像力は最初の幻想を立ち上げ、この世界を偽創造したのである。その最初の幻想に引きずられるようにして、数々の他のあらゆる幻想が立ち上がり、今ある幻想世界を作り上げた。したがって、ここの"lesson"「レッスン」や"learning"「学び」は、知的想像力が学んで作り出した幻想の数々、と考えていい。"an enormity so great ~ "「その大きさはあまりにも巨大だったので、ホーリー・スピリットの声さえ小さく、その巨大さの前では静まりかえっているようだった」。神の子の知的想像力がこの世界という巨大な幻想を作り上げたとき、それがあまりにも巨大なスケールだったので、それは幻想に過ぎないのだと教えてくれるホーリー・スピリットの声はかき消され、神の子の耳には入らなかった。だから、神の子の知的想像力のなせる幻想は、歯止めが駆らず拡大し続け、複雑怪奇なこの幻想世界を作り上げてしまったのである。



The world began with one strange lesson, powerful enough to render God forgotten, and His Son an alien to himself, in exile from the home where God Himself established him. 

  • began [biɡǽn] : 「beginの過去形」
  • begin with : 「〜から始める」
  • strange [stréindʒ] : 「奇妙な、変わった、変な」
  • powerful [páuərfəl] : 「強い、強力な、力強い、迫力のある」
  • enough to : 「〜するのに十分な、〜するに足りるほど」
  • render [réndər] : 「〜を〜にする」
  • forgotten [fərɡάtn] : 「forgetの過去分詞形」
  • forget [fərɡét] : 「〜を忘れる、〜を思い出せない」
  • alien [éiljən] : 「外国人、異邦人、異星人、宇宙人、よそ者」
  • in exile [éɡzail] : 「追放されて、亡命して、亡命中で、流浪の身で」
  • establish [istǽbliʃ] : 「確立する、制定する、成立させる、達成する」

❖ "The world began with ~ "「この世界は、ある一つの奇妙なレッスンと共に始まった」。ここの"lesson"「レッスン」も、知的想像力がなせる幻想と考えていい。"powerful enough ~ "「それは、神を忘れさせるくらい、充分にパワフルであった」。世界を形作った幻想があまりにもパワフルだったので、神の子は神をも忘れてしまったのだ。ホーリー・スピリットの声さえ、聞こえなくなってしまった。まさに、エゴの完全支配下に、あなたは位置することになったのだ。"and His Son an alien ~ "「そして、神の子は、彼自身にとって異邦人と思えるほど、幻想はパワフルであった」。神の子は、自分自身が神の子であることを忘れるほど、パワフルな幻想に酔いしれたのである。"in exile from the home ~ "「そして、神自身が神の子のために作り上げた故郷を、神の子は捨てたのだ」。神の子は実相世界を捨てて、自ら作り上げた幻想世界に逃れたのだ。"in exile"「追放されて」とあるが、神が神の子を天の王国から追放しわけではない。神の子が勝手に天の王国を捨てて、流浪の旅に出たのだ。幻想世界を徘徊する流浪の旅である。お気付きと思うが、"in exile"「追放されて」という言葉遣いによって、「エデンの園からの追放」を暗示している。



You who have taught yourself the Son of God is guilty, say not that you cannot learn the simple things salvation teaches you!

  • guilty [ɡílti] : 「有罪の、犯罪的な、罪を犯した」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」

❖ "You who have taught ~ "「神の子には罪有ると、あなた自身に教えたあなたよ、」神を裏切って神から分離した自分に原罪があると信じているあなたよ、"say not that you cannot ~ "「救いがあなたに教えてくれる簡単なことを、あなたは学ぶことが出来ないなどと言ってはいけない」。あなたは、その原罪は単なる思い込みに過ぎず、幻想なのだと認識し、受け入れて赦すことで、その幻想から救い出される奇跡が存在することを学ぶことが出来るのだ。真実を知ることは実に簡単なことである。
 
 
 



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