●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-31.II.10:1 ~ T-31.II.11:9


10. An instant spent without your old ideas of who your great companion is and what he should be asking for, will be enough to let this happen. 

  • instant [ínstənt] : 「瞬間、一瞬」
  • spent [spént] : 「spendの過去・過去分詞形」
  • spend [spénd] : 「使う、費やす」
  • without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たずに」
  • great [ɡréit] : 「大きい、大きな、巨大な、主要な」
  • companion [kəmpǽnjən] : 「仲間、友、連れ」
  • ask for : 「〜を求める、〜を要求する、〜を要する」
  • enough [inʌ́f] : 「十分な、足りる」
  • happen [hǽpən] : 「起こる、発生する」

❖ "An instant spent without ~ "「あなたにとって大きな影響力をもつ同伴者は誰で、何を要求しているのかということに関する古い考えを持つことなく迎える一瞬は、これを起こすに十分である」。あなたにとって大きな存在であった同伴者はエゴという偶像であり、エゴはあなたにエゴの思考システムに従うように要求してきたのだが、それを捨て去った一瞬、あなたの本当の偉大な同伴者はキリストだと理解出来、ホーリー・スピリットの思考システムに従って生きて行こうと決心出来るのである。"let this happen"「これを起こすに〜」とは、前段落の内容のことで、キリストが心に蘇ること。エゴを捨てた瞬間、キリストが蘇るのだ。



And you will perceive his purpose is the same as yours. He asks for what you want, and needs the same as you. 

  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、目標、狙い」
  • same [séim] : 「同じ、同一の、変わらない」

❖ "And you will perceive ~ "「そしてあなたは、キリストの目的があなたの目的と同じであると理解するであろう」。共通の目的とは、幻想から救われ、実相世界へ目覚めるという目的である。実相世界への回帰の旅を始める、という目的。"He asks for what ~ "「キリストは、あなたが欲しているものを要求し、あなたが必要とするものと同じものを必要とする」。あなたが求め、必要としているものは真実であり、実相である。それはキリストも同じだ。あなたの心に蘇ったキリストは、あなたにとって別人格をもった偶像なのではなく、実は、そのキリストはあなた自身なのである。つまり、あなたの心にキリストが復活するとは、あなた自身がキリストとして復活することを意味しているのだ。



It takes, perhaps, a different form in him, but it is not the form you answer to. 

  • perhaps [pərhǽps] : 「たぶん、もしかすると、ことによると」
  • different [dífərənt] : 「相違する、違っている、異なる」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造」
  • answer [ǽnsər] : 「答える、返事する」

❖ "It takes, perhaps ~ "「その目的は、多分、キリストの中では異なった形をとるかも知れないが、」"but it is not the form ~ "「あなたが答えるのは形に対してではない」。真実と実相が、あなたとキリストの共通の目的であるが、キリストはホーリー・スピリットとして、あなたを真実と実相に導く役割をもっており、あなたはそれに従って真実と実相を実現する役割をもっている。簡単に言えば、キリストのもっている形は救いであり、あなたのもっている形は赦しである。目に見える形、つまり、役割は異なっているように見えるかも知れないが、あなたがなすべき、つまり答えるべきものは、役割のもっている内容そのものであって、それはもちろん、真実と実相を得ることなのだ。幻想を赦して、幻想を消滅させ、実相に目覚めることなのである。キリストは、当然ではあるが、遠の昔に幻想を赦し、実相に目覚め、ホーリー・スピリットとして実相世界に生きている。



He asks and you receive, for you have come with but one purpose; that you learn you love your brother with a brother's love. 

  • receive [risíːv] : 「受け取る、受理する、聞く、知る」
  • learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜に精通する、〜であると分かる」

❖ "He asks and you ~ "「キリストは求め、あなたは受けとる」。キリストは、あなたが幻想を赦して実相に目覚めることを求め、あなたはその要求を受け止めて、それに答えるのだ。"for you have come ~ "「なぜなら、あなたは、ただ一つの目的をもってやって来たのだから」。あなたがエゴを捨て、ホーリー・スピリットを選択するという地点にやって来たのは、ただ一つの目的、実相への目覚めと回帰を志したからだ。"that you learn you ~ "「つまり、あなたは、同胞の愛をもって、あなたの同胞を愛することを学ぶのである」。実相への目覚めと回帰が目的ではあるが、その目的を叶えるためにとられる形は、実相的な真実の愛を学ぶことである。エゴの思考システムにおいては、同胞は敵であり、奪い奪われ、攻撃し攻撃される対象であったが、それは幻想であると認識し、受け入れ受け流して赦し、幻想を消滅させるのである。そのときあなたは、同胞はあなたと自他一如の存在だと知り、同胞は真実の愛の対象だと学ぶのである。神の子としての存在の真実を悟るのだ。



And as a brother, must his Father be the same as yours, as he is like yourself in truth.

  • like [láik] : 「似ている、類似の、類似した、同様の」
  • in truth: 「実のところ、実際」

❖ "And as a brother ~ "「そして、同胞であるからこそ、同胞の父なる神は、あなたの父なる神とまったく同じはずである」。"as he is like  ~ "「同胞は実際、あなた自身とそっくりなのだ」。あなたと同胞は自他一如であって、分離などしていない。同胞の神は、つまり、同胞を創造した神は、あなたを創造した神と同じであり、神は、同胞もあなたも、単一の神の子として絶対的に平等に愛している。



11. Together is your joint inheritance remembered and accepted by you both. Alone it is denied to both of you. 

  • together [təɡéðər] : 「一緒に、共に」
  • joint [dʒɔ́int] : 「共有の、共同の、連合の」
  • inheritance [inhérətəns] : 「相続、遺産、受け継いだもの、継承物」
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
  • accept [æksépt] : 「承認する、認める、容認する、受け入れる」
  • both [bóuθ] : 「両方、双方」
  • alone [əlóun] : 「独りで、孤立して、独力で、単独で」
  • deny [dinái] : 「与えない、拒否する、拒絶する」

❖ "Together is your joint ~ "「(あなたと同胞が)一緒なら、あなた方が共に継承したものは、あなた方両者によって思い出され、受け入れられる」。あなたが、同胞と自他一如であると認識出来たとき、つまり、あなたが神によって創造された神の子であると認識出来たとき、あなたも同胞も共に、神の属性のすべてを継承したのだと思い出し、それを喜びをもって受け入れることが出来る。神の属性とは、真実のすべて、実相のすべてである。対極概念や対立概念をもたない純粋な愛、喜び、平和、慈悲、美、真理、等々のすべてであり、それのもつパワーのすべてである。そこには、苦や痛みや恐れや罪など、幻想の影は微塵も含まれない。"Alone it is denied ~ "「たった一人では、あなた方両者にとって、それは与えられはしない」。あなたと同胞が分離した別々の存在だと思っている限りは、神が継承した神の属性を思い出すことは出来ない。



Is it not clear that while you still insist on leading or on following, you think you walk alone, with no one by your side? 

  • clear [əlóun] : 「確実な、疑う余地がない、明快な、曖昧さがない」
  • while [hwáil] : 「〜する間に、その間に、〜するうちは」
  • insist [insíst] on : 「〜を強く主張する」
  • lead [líːd] : 「指導する、統制する、先頭に立つ」
  • follow [fάlou] : 「〜の後について行く、〜に続く、〜に従う、追随する」
  • walk [wɔ́ːk] : 「歩く、歩行する」
  • side [sáid] : 「側面、辺、側、面」

❖ "Is it not clear that ~ "「あなた方が、いまだに、先頭に立っているとか追従しているとか主張している間は、あなた方が、側には誰もいず、単独で歩いていると思っているということは明白ではないだろうか」。あなたが、同胞と分離していると感じ、命令したりそれに従ったり、支配したり支配されたり、優位に立ったり劣勢になったりしている限り、共に実相世界を目指して旅をしている神の子同士だと認識することは出来ない。側に誰もいない、孤独な旅路だと感じるはずだ。



This is the road to nowhere, for the light cannot be given while you walk alone, and so you cannot see which way you go. 

  • road [róud] : 「道、道路、道筋、道程」
  • nowhere [nóuhwὲər] : 「実在しない場所、どこか分からない所」
  • light [láit] : 「光、光源、ライト、明かり」
  • given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」

❖ "This is the road ~ "「こんな旅では、どこにも行き着けはしない」。"for the light cannot ~ "「なぜなら、あなたが単独で歩いているうちは、光が与えられ得ないからであり、」"and so you cannot ~ "「したがって、あなたがどっちに進んでいるか知ることが出来ないからだ」。あなたが同胞と分離していると感じているうちは、幻想から目覚めた状態だとは言えず、したがって、無明の幻想世界を彷徨(さまよ)っているに過ぎない。ホーリー・スピリットが与えてくれる光さえ目に入らず、実相世界への道も明らかではない。



And thus there is confusion, and a sense of endless doubting as you stagger back and forward in the darkness and alone. 

  • thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」
  • confusion [kənfjúːʒən] : 「混乱、混同、当惑、困惑、戸惑い」
  • sense [séns] : 「感覚、知覚、感触、感じ」
  • endless [éndlis] : 「終わりのない、永遠、絶え間のない」
  • doubt [dáut] : 「〜を疑う、〜を疑問に思う」
  • stagger [stǽɡər] : 「よろめく、ぐらつく、ふらつく」
  • back [bǽk] : 「後方へ、後ろに」
  • forward [fɔ́ːrwərd] : 「前へ、前方に」
  • darkness [dάːrknis] : 「暗がり、暗闇」

❖ "And thus there is ~ "「したがって、混乱が生じ、」"and a sense of endless ~ "「一人、闇の中を行ったり来たりよろめいているうちに、絶え間のない疑いという感覚が生じてくるのだ」。一体自分はどこに向かっているのか、一体歩くことに何の意味があるのか、そもそも、何のために生きているか、自分の実存的な存在理由が渾沌としてくるのだ。そして、苦を生きることこそ人生の真実なのだ、などと苦渋の結論をうそぶくようになる。罪と罰の檻から抜け出せない自分を正当化するのだ。



Yet these are but appearances of what the journey is, and how it must be made. 

  • appearance [əpíərəns] : 「外観、外見、見掛け、容姿、風貌」
  • journey [dʒə́ːrni] : 「旅、旅行、遍歴」

❖ "Yet these are but appearances ~ "意訳する、「しかし、それは、旅とは何であるか、旅はどのように成されるべきかという、見掛けに過ぎない」。旅に対する疑いや混乱は旅の見掛けに過ぎず、光が与えられれば、つまり、実相に目覚め、同胞を旅の伴侶と認識出来れば、本当の旅とは何なのか、どうやって実相世界への旅は成就されるのか、実相的な旅の本質が理解出来るようになる。実相世界への旅は楽しく、喜びに溢れ、そして、容易な旅だと認識出来るようになるのだ。



For next to you is One Who holds the light before you, so that every step is made in certainty and sureness of the road. 

  • next to : 「〜の隣に、〜に隣接して、〜の次に」
  • hold [hóuld] : 「〜を手に持つ、握る」
  • before [bifɔ́ːr] : 「〜の前に、〜に先立って、〜を前にして」
  • so that : 「〜できるように」
  • step [stép] : 「一歩、歩み、歩調、歩き方、足取り」
  • certainty [sə́ːrtnti] : 「確実性、確かなもの、確信」
  • sureness [ʃúərnis] : 「確実さ」

❖ "For next to you is ~ "「なぜなら、〜出来るように、あなたの隣には、あなたの前を照らす光を携えた唯一者であるキリストがいるからだ」。"so that every step is ~ "「(この道は実相世界への)道であるという確信、自信をもって、一歩一歩すべてが、成されるために、」あなたの隣には、あなたの前方を照らす光を携えた唯一者であるキリストがいるからだ。天の王国への回帰の旅は、あなたが単独で成就出来るものではない。同胞が同伴し、そして、キリストが同伴する。もちろん、このキリストを同胞と切り離して独立した存在だと思ってもいいが、同胞それ自体がキリストだと考える方がいいだろう。同胞の心の中にキリストが住まい、同時に、あなたの心の中にもキリストは存在する。言い換えれば、同胞もあなたも、キリストそれ自体なのだ。つまり、同胞もあなたもキリストとして天の王国の回帰の旅を続けるのである。互いに道を照らし合い、助け合い、救い合い、語らい、喜びを分かち合って、旅を続けるのである。



A blindfold can indeed obscure your sight, but cannot make the way itself grow dark. And He Who travels with you has the light.

  • blindfold [bláindfould] : 「目を覆う物、目隠し」
  • indeed [indíːd] : 「実に、本当に、確かに、いかにも」
  • obscure [əbskjúər] : 「〜を暗くする、見えなくする、〜を曖昧にする」
  • sight [sáit] : 「視野、視界、見える範囲、視力、視覚」
  • grow [ɡróu] : 「状態になる、成長する、増える、増大する」
  • dark [dάːrk] : 「暗い、闇の、暗黒の」
  • travel [trǽvəl] : 「旅する、旅行する」

❖ "A blindfold can indeed ~ "「目隠しをすれば、確かに視界は遮られるが、」"but cannot make ~ "「道それ自体を闇にすることは出来ない」。だから、目隠しを取ってしまえばいいだけだ。"And He Who travels with ~ "「そして、あなたと共に旅をするキリストが(道を照らす)光を携えているのである」。その光に照らし出された道を、楽しみながら歩いて行けばいい。孤独はなく、疑いもなく、混乱もなく、同胞と、あるいはキリストと楽しく語らいながら、天の王国への回帰の旅路を進めばいい。
 
 
 


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