7. The Holy Spirit, the shared Inspiration of all the Sonship, induces a kind of perception in which many elements are like those in the Kingdom of Heaven itself:
- share in : 「〜を分かち合う、〜を共有する」
- shared : 「共用の、共有の、共通の」
- inspiration [ìnspəréiʃən] : 「霊感、創造性、ひらめき」
- induce [indjúːs] : 「説いて〜させる、〜を促す、誘導する」
- a kind of : 「〜のようなもの、一種の」
- element [éləmənt] : 「成分、要素、原理」
❖ "The Holy Spirit ~ "「すべての神の子が共有するインスピレーションであるところのホーリー・スピリットは、ある種の知覚を誘導する」。ここのインスピレーション(inspiration)は、スピリット(spirit)をイン(in)することを意味しているから、インスピレーションであるところのホーリー・スピリットとは、正しい心を吹き込んでくれるホーリー・スピリットという意味合い。どのような知覚かというと、"in which many ~ "「その知覚の中のすべての要素が天の王国における要素自体と似ている」知覚。簡単に言えば、天の王国、すなわち神の世界である実相世界における知覚に似ている知覚を、ホーリー・スピリットがこの幻想世界に提供してくれる、ということ。要するに、叡智に近い知覚をホーリー・スピリットがもたらしてくれるのである。
First, its universality is perfectly clear, and no one who attains it could believe for one instant that sharing it involves anything but gain.
- universality [jùːnəvərsǽləti] : 「普遍性、一般性」
- perfectly [pə́ːrfiktli] : 「完全に、完璧に」
- attain [ətéin] : 「手に入れる、獲得する、達成する」
- instant [ínstənt] : 「瞬間」
- for an instant : 「ちょっとの間、ほんの束の間」
- for an instant : 「(否定語とともに用いて) 少しも〜ない」
- involve [invɑ́lv] : 「〜を含む、伴う、〜を巻き込む」
- gain [géin] : 「利益、得ること、獲得」
❖ "First, its universality ~ "「第一に、その(ホーリー・スピリットによってもたらせる知覚の)普遍性は完全に明白であり、」ホーリー・スピリットが与えてくれる正しい知覚には偏りがなく、完全に普遍的で、常に真実を映し出してくれる。"and no one ~ "「その知覚を得たものは誰でも、一瞬たりともthat以下を信じたり出来ない」。"that sharing it ~ "「その知覚を共有することは、得ること以外の何かを含む」などと信じたり出来ない。つまり、ホーリー・スピリットの知覚を分け合うことは、得ることだけを含んでいて、失うことなどないと、その知覚を得た誰もが信じている、ということ。正しい知覚をもってすれば、与えることと得ることは同一であり、失うことは決してないと分かる。
Second, it is incapable of attack and is therefore truly open. This means that although it does not engender knowledge, it does not obstruct it in any way.
- be incapable [inkéipəbl] of : 「〜ができない」
- engender [endʒéndər] : 「〜を生じさせる、引き起こす」
- obstruct [əbstrʌ́kt] : 「〜を妨害する、ふさぐ、遮る」
- in any way : 「何らか、多少なりとも、形はどうあれ」
❖ "Second, it is ~ "「第二に、その知覚は攻撃が出来ず、したがって真にオープンである」。その知覚は他者に欠点みつけて攻撃するようなことは出来ない。真実のすべてを受け入れて、常にオープンである。"This means that ~ "「このことは、that以下を意味している」。"that although it ~ "「その知覚は叡智を生み出すことはないが、決して叡智の妨害をすることはない」。叡智に至る途上の正された知覚だから、当然である。
Finally, it points the way beyond the healing that it brings, and leads the mind beyond its own integration toward the paths of creation.
- finally [fáinəli] : 「ついに、最後に、とうとう」
- point [pɔ́int] : 「〜を示す、指差す、指す」
- beyond [bijɑ́nd] : 「〜の向こう側に、〜を越えて」
- lead [líːd] : 「〜を導く、案内する」
- integration [ìntəɡréiʃən] : 「統合、統一、融合」
- toward [tɔ́ːrd] : 「〜の方へ、〜に向かって」
- path [pǽθ] : 「道、小道、通路」
❖ "Finally, it points ~ "「最後に、その知覚は、それがもたらすヒーリングを越えたところにある道を目指す」。ホーリー・スピリットがもたらす知覚はヒーリングに役立つだけでなく、さらにその先を行く。"and leads the ~ "「そして、その知覚は、心を、その統合を越えて創造の道へと導く」。ホーリー・スピリットの知覚は、分裂した心を再統一するように働き掛けるが、それにとどまらず、創造の道へと心をいざなう。
It is at this point that sufficient quantitative change occurs to produce a real qualitative shift.
- at this point : 「現在のところ、現時点では」
- sufficient [səfíʃənt] : 「十分な、満足な」
- quantitative [kwɑ́ntətèitiv] : 「量の、量的な」
- occur [əkə́ːr] : 「起こる、発生する、生じる」
- produce [prədjúːs] : 「〜を作り出す、生産する」
- qualitative [kwɑ́lətèitiv] : 「質的な、性質上の」
- shift [ʃíft] : 「交代、変更、変化」
❖ "It is at this ~ "「that以下は、このポイントにおいてである」。"that sufficient ~ "「真の質的なシフトを生み出すために、満足のいく量的な変化が起きるのは」このポイントにおいてである。心の質的変化が起きるための十分な量的変化が起きるのは、ホーリー・スピリットがもたらす知覚が、ヒーリングだけにとどまらず、また心の再統合だけにとどまらず、創造という領域に入っていくときである。量的変化が質的変化を生み出すとは、たとえば、『塵も積もれば山となる』。史的弁証法でおなじみのマルクスが『量的変化から質的変化への転化の法則』を唱えたことを思い出すと面白い。