●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-3.VI.5:1 ~ T-3.VI.6.4

5. When you feel tired, it is because you have judged yourself as capable of being tired. When you laugh at someone, it is because you have judged him as unworthy.
  • tired [táiərd] : 「疲れた、しんどい、うんざりした、飽きた」
  • judge [dʒʌ́dʒ] : 「判断する、〜だと思う」
  • be capable [kéipəbl] of : 「〜ができる、〜の能力がある」
  • laugh [lǽf] at : 「〜を笑う」
  • unworthy [ʌnwə́ːrði] : 「値しない、価値のない、取るに足りない 」
❖ "When you feel ~ "「あなたが疲れを感じるとき、それはあなたが自分自身を疲れ得るものと判断したためである」。"When you laugh ~ "「あなたが誰かを笑とき、それはあなたが、その人を価値ないものと判断したためである」。



When you laugh at yourself you must laugh at others, if only because you cannot tolerate the idea of being more unworthy than they are. All this makes you feel tired because it is essentially disheartening.
  • if only because : 「たとえ〜だからという理由だけであっても」
  • tolerate [tɑ́lərèit] : 「〜を大目に見る、我慢する、許容する、許す」
  • essentially [isénʃəli] : 「本質的に、基本的に、原則的に」
  • dishearten [dishάːrtn] : 「落胆させる」
  • disheartening [dishάːrtniŋ] : 「がっかりする、期待外れの」
❖ "When you laugh ~ "「たとえ、単にあなたが他者よりも価値がないという思いに耐えられないという理由から、あなたが自分を笑うとき、それは他者を笑ったことであるに違いない」。難しい表現をしているが、自分が他人より優れていたいと思っている者が、たとえ自嘲的に自分を笑ったとしても、それは他の人たちを笑ったのと同じだ、ということ。自分と他者の間に優劣をつけているために、自分か他者のどちらかを笑わずにいられない。優位だと判断した自分自身を笑ったとしても、それは他者の劣等性を笑ったことになる。"All this makes ~ "「こういったことすべてが、あなたに疲れを感じさせる」。"because it is ~ "「なぜなら、それは基本的に落胆させるものだからである」。優劣の価値判断は、基本的に幻想の中での判断なので、判断された優劣が真実になることはない。他者を笑おうが、それによってあなたの優位が保証されるわけではないので、あなたは落胆せざるを得ない。この落胆があなたに疲労感をもたらすわけだ。簡単に言えば、自分は頭がいい、自分は優れている、自分は金持ちだ、自分は支配者だ、などと自認している者は、ありもしない優越性にもてあそばれているだけで、心はどんどん疲弊していく、ということ。逆に、劣等感を抱いている者も、同様に心は疲弊する。ありもしない幻想の判断によって、劣等感にもてあそばれているからだ。



You are not really capable of being tired, but you are very capable of wearying yourself. The strain of constant judgment is virtually intolerable.
  • really [ríəli] : 「実際には、ほんとうは、確かに、本当に」 
  • be capable [kéipəbl] of : 「〜の能力がある、〜の才能がある、〜ができる」
  • weary [wíəri] : 「疲れさせる、うんざりさせる」
  • strain [stréin] : 「緊張、精神的緊張、負担、重圧」
  • constant [kɑ́nstənt] : 「休みなく続く、不変の、一定の」
  • judgment [dʒʌ́dʒmənt] : 「判断、判断力、意見、分別」
  • virtually [və́ːrtʃuəli] : 「実質的には、事実上、実際上」
  • intolerable [intɑ́lərəbl] : 「耐えられない、我慢できない」
❖ "You are not ~ "「あなたは本当は疲れることなど出来ない」。"but you are ~ "「しかし、あなたは自分自身を疲れさせることは、まさに出来る」。あなたは、外部の何かによって疲れるのではなく、自分で自分自身を疲れさせている。"The strain of ~ "「絶え間なく続く判断の緊張は、実際、耐えられないものである」。Madison Cavanaugh 氏の次の文章は多少参考になるかもしれない。

Stress is not caused by external circumstances. In his research at Stanford University, Dr. Bruce Lipton was able to prove in the laboratory, that it is wrong beliefs which often reside in our subconscious mind, that create stress in our autonomic nervous system. These wrong beliefs cause us to interpret our circumstances as stressful, even when they aren’t. Stress is simply an interpretation of an internal image that shifts us over to the sympathetic nervous system, and causes our cells to go into the self-protection “fight or flight” mode. ・・・・Therefore, the key to properly dealing with stress is not necessarily to remove yourself from stressful situations but to neutralize the wrong beliefs that cause you to interpret the situation as stressful in the first place.
ストレスは外部環境によって起こされるのではない。スタンフォード大学における研究で、ブルース・リプトン医学博士は、実験室内で次のことを証明した。我々の自律神経系にストレスをもたらすものは、我々の潜在意識下の心にちょくちょく潜む誤った信念である。この誤った信念は、我々の環境を、たとえそうでなくても、ストレスだと解釈させている。ストレスは、単なる内部イメージの解釈に過ぎず、それが、我々の交感神経を興奮させ、我々の細胞を自己保存のための『戦うか逃げるか』モードにシフトさせる。・・・・したがって、ストレスに対して適切に対処するための鍵は、必ずしもストレスの多い環境から自らを遠ざけるのではなく、まずもって、環境をストレスだとあなたに解釈させてしまう誤った信念を無力化することである。(大畑訳)



It is curious that an ability so debilitating would be so deeply cherished. Yet if you wish to be the author of reality, you will insist on holding on to judgment.
  • curious [kjúəriəs] : 「好奇心をそそる、好奇心の強い」
  • ability [əbíləti] : 「能力、才能、できること」
  • debilitate [dibílitèit] : 「〜を衰弱させる、弱体化させる、弱らせる」
  • deeply [díːpli] : 「深く、強烈に、徹底的に」
  • cherish [tʃériʃ] : 「〜を大事にする、大切にする」
  • author [ɔ́ːθər] : 「作者、著者、執筆者、創造者、起草者」
  • reality [riǽləti] : 「現実、実在、現実のこと」
  • insist [insíst] on : 「〜を強く主張する、要求する、熱心に述べる」
  • hold on to : 「〜を守り続ける、〜をしっかり握って離さない」
❖ "It is curious ~ "「それほどに衰弱させる能力が、そんなにも深く大切にされているのは奇妙なことである」。衰弱させる能力とは、絶え間なく判断するという能力。判断することで、あなたの心は苦と痛みによって衰弱していく。"Yet if you  ~ "「しかし、もしあなたが現実の作り手でありたいと望むなら、あなたは判断というものをしっかり握って放そうとしないであろう」。あなたが望むような現実を作るためには、状況への判断が欠かせない。しかし、その現実は、実は幻想の中の錯覚としての現実である。あなたの心は、知覚と判断と欲望を通して、この世界をまるごと偽創造しているのだ。自分勝手な夢を見ているわけだ。そんな夢の作者である続けるためには、夢の中で判断を固守しなくてはならない。判断をし、それに基づいて次の幻想を作っていくのである。判断に誤れば苦境に陥る。これでは疲れないわけがない。



You will also regard judgment with fear, believing that it will someday be used against you.
  • regard [rigɑ́ːrd] : 「〜を〜と見なす、ある感情を持って〜を見る」
  • someday [sʌ́mdèi] : 「いつか、そのうち」
  • against [əɡéinst] : 「〜に反対して、〜に逆らって、〜にそむいて」
❖ "You will also ~ "「また、あなたは、恐れをもって判断を見るだろう」。"believing that ~ " 分詞構文、「判断が、いつかは自分に向かって下されるであろうと信じているので」。判断するとは、逆に判断されることを意味する。あなたは、誰かの判断によって誰かの現実を形作る道具にされるのだ。その恐れを常に抱いて生きていかなくてはならない。



This belief can exist only to the extent that you believe in the efficacy of judgment as a weapon of defense for your own authority.
  • exist [igzíst] : 「存在する、生きている、生存する、存続する 」
  • extent [ikstént] : 「範囲、程度、限界、限度」
  • to the extent that : 「that 以下の限りでは、that 以下の範囲内において」
  • efficacy [éfikəsi] : 「有効性、効き目、効能、効果」
  • weapon [wépn] : 「武器、兵器、凶器、対抗手段」
  • defense [diféns] : 「 防衛、防御」
  • authority [əθɔ́ːrəti] : 「権威、威信、権力、権限、職権 」
❖ "This belief can ~ "「こんなことを信じるのは、that以下の限りにおいてのみ続く」。"that you believe in ~ "「あなたが、あなた自身の権威を守る武器としての判断の効果を信じる」限りにおいてのみ続く。自分の優位性、権威、自尊心を守るために、やたらと比較し、評価し、判断を下すわけだ。あたかも、それは他者を攻撃する武器のようなものだ。深読みすれば、神を失った人間は、エゴの権威を守るために判断を武器にするのである。



6. God offers only mercy. Your words should reflect only mercy, because that is what you have received and that is what you should give.
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる、〜を提供する、〜を勧める」
  • mercy [mə́ːrsi] : 「慈悲、情け、寛大な措置」
  • reflect [riflékt] : 「〜を映す、示す、反映する」
  • receive [risíːv] : 「〜を受ける、受け取る、入手する」
❖ "God offers ~ "「神は慈悲のみを与える」。"Your words should ~ "「あなたの言葉も慈悲のみを反映するものでなければならない」。"because that is ~ "「なぜならば、慈悲はあなたが受け取ったものであり、あなたが与えねばならないものだからだ」。"mercy"「慈悲」とは、純粋な愛のことであり、実相的な真実である。真実を創造する愛のことだ。知覚し、比較し、評価し、判断を下すという、いわば攻撃の代わりに、人は愛を差し向けなくてはならない、という意味合いである。



Justice is a temporary expedient, or an attempt to teach you the meaning of mercy. It is judgmental only because you are capable of injustice.
  • Justice [dʒʌ́stis] : 「正義、公正、正当性 」
  • temporary [témpərèri] : 「一時の、一時的な、一時しのぎの、仮の」
  • expedient [ikspíːdiənt] : 「急場しのぎの方法」
  • attempt [ətémpt] : 「試み、企て、計画」
  • meaning [míːniŋ] : 「意味、意義、意図、真意」
  • judgmental [dʒʌdʒméntl] : 「一方的な判断をするような、性急に判断を下すような」
  • be capable [kéipəbl] of : 「〜ができる」
  • injustice [indʒʌ́stis] : 「不公平、不正、不法、不当」
❖ "Justice is ~ "「正義は一時的な急場しのぎである」。"or an attempt ~ "「あるいは、あなたに慈悲の意味を教える試みである」。"It is judgmental ~ "「正義は、〜な時に限って、一方的な判断を下す」。"only because you ~ "「あなたが正しくない可能性があるときに限って、」一方的な判断を下す。この世の正義は、対象を比較し、判断してなされる評価であり、その意味では叡智による真実の把握からはほど遠い。あなたが正しくない可能性のあるとき、つまり、幻想に惑わされている時に限って、あなたは正義かどうかを判断するのである。しかし、ACIMは正義を否定しているわけではない。正義は永遠のものではなく、不正を正すための補助装置に使われるからだ。あるいは、慈悲を学ぶための補助装置に使われるからだ。つまり、この世の正義を通してそれを超越し、叡智へ至るために利用すればいいのである。慈悲へ至るために利用すればいいのだ。
 
 
 



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