●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-21.VIII.2:1 ~ T-21.VIII.3:9

2. The constancy of joy is a condition quite alien to your understanding.

  • constancy [kάnstənsi] : 「不変性、恒常性」
  • joy [dʒɔ́i] : 「喜び、歓喜」
  • condition [kəndíʃən] : 「事情、条件、状態、状況、様子、様相」
  • quite [kwáit] : 「すっかり、全く、完全に」
  • alien [éiliən] : 「性質の異なる、異質な、縁もゆかりもない」
  • alien to : 「~に無縁の、~に適合しない」
  • understanding [ʌ̀ndərstǽndiŋ] : 「理解、理解力、知力」
❖ "The constancy of joy ~ "「喜びの不変性は、あなたの理解力とはまったく無縁の条件である」。変化流動を基本とする幻想世界の喜びは、つかの間に消えてしまうが、永遠不変を基本とする実相世界の喜びは、文字通り、永遠に続く。実相的喜びは不変なのだ。その不変性は、あなたの頭脳的理解力を遥かに越えており、真の喜びのための条件が不変性にあることを、あなたは理解出来ないのだ。ところで、実相世界は無時間、無空間の世界であるから、時間に依存する変化という事象は起こりようがないのである。実相世界の喜びは変化せず永遠であると書いたが、永遠という言葉には時間性があるので、正確な表現ではない。つまり、永遠と言っても、喜びが、だらだらといつまでも続くという意味ではない。では、何と表現するのが適切かというと、この幻想世界の言語空間には、それを正確に表現する言葉自体がないのである。



Yet if you could even imagine what it must be, you would desire it although you understand it not.
  • imagine [imǽdʒin] : 「想像する、思う、心に描く、推測する」
  • desire [dizáiər] : 「~を望む、希望する、欲する」
  • although [ɔːlðóu] : 「~だけれども、~ではあるが、~とはいえ」
  • understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、了解する、納得する、分かる」
❖ "Yet if you could ~ "「しかし、もしあなたが、喜びの不変性はこうであるに違いないと想像出来さえすれば、」"you would desire it ~ "「あなたが喜びの不変性を理解出来なくても、あなたはそれを希求したくなるはずだ」。実相世界の喜びは理解を遥かに越えているが、想像は可能かも知れない。それが、あまりにも素晴らしいので、あなたは、理解など考えずに、実相的喜びを求めるようになるだろう。



The constancy of happiness has no exceptions; no change of any kind. It is unshakable as is the Love of God for his creation.
  • happiness [hǽpinəs] : 「幸福、喜び、幸せ」
  • exception [iksépʃən] : 「例外、除外」
  • change [tʃéindʒ] : 「変化、変更、移行、交換」
  • of any kind : 「いかなる種類の」
  • unshakable : 「揺るぎない、不動の、確固たる」
  • creation [kriéiʃən] : 「創造、創作、創作物、作品」
❖ "The constancy of happiness ~ "「幸せの不変性もまた、一切例外をもたないし、如何なる形の変化もない」。実相的幸せには、この幸せは永遠であるが、この幸せはつかの間だ、というような例外はない。また、一切の変化はなく、幸せは永遠不変に続くのだ。もちろん、言うまでもなく、時間という枠組みの中で表現すれば、永遠不変に続くという言い方になってしまうが、実相的幸せには、そもそも時間はないのである。無時間であるから、変化がない、そういう意味の永遠不変である。



Sure in its vision as its Creator is in what he knows, happiness looks on everything and sees it is the same.
  • sure [ʃúər] : 「確信して、確信している、固く信じている」
  • vision [víʒən] : 「視覚、視力、洞察力、想像力、構想」
  • look on : 「〜を見る」
❖ "Sure in its vision ~ "分詞構文、先頭に"Being"を補う、理由、「幸せは、創造主である神が、神の知っていることに確信を持っていると同様に、幸せが見るヴィジョンに確信があるので、」"happiness looks on ~ "「幸せは、すべてを見て、それがみな同じであると見なすのである」。さて、難解な部分にぶち当たった。まず、幸せを擬人化して表現してあるので、理解しにくくなっている。そこで、ここでは、実相的幸せを感じた神の子として、読み替えてみよう。まず"as its Creator is in what he knows"「創造主である神が、神の知っていることに確信を持っていると同様に」という部分であるが、神の知っていることとは、実相世界の実在すべて、と考えていい。もちろん、神が創造した神の子も含む。神は、実相世界のすべてを創造し、創造したものを愛し、喜び、その永遠不変性を確信している。それと同様に、という意味合いになる。それと同様に"Sure in its vision"「実相的幸せを感じる神の子は、そのヴィジョンに確信をもっているので、」つまり、神の子は、心の目で捉えた光景、心の感性が捉えた幸せという思い、それを完全に信じているので、つまり、実相的ヴィジョンが幻想ではなく、真実を見せてくれると確信しているので、という意味合い。"happiness looks on everything ~ "「幸せを感じる神の子は、目に入るものすべてが実相的にはすべて等しいものとして感得するのだ」。つまり、実相的に完全に平等であり、序列の差はなく、優劣もなく、すべてが喜びに歓喜し、平和で、美しく、静謐である、そういう光景がヴィジョンとして見えてくるのである。こんな解釈でどうであろうか?



It sees not the ephemeral, for it desires everything be like itself, and sees it so.
  • ephemeral [ifémərəl] : 「はかない、短命の、一日限りの」
❖ "It sees not ~ "「不変なる幸せは、はかなく消えるものは目に入らない」。"for it desires ~ "ここの"be"は"should be" 、「なぜなら、不変なる幸せは、すべてがそれ自体と同じようであらねばならないと望んでいるからだ」。不変なるものは、不変性を求めるのだ。実相的なものは、実相性を求めるのである。永遠不変な実相が、変化流動する幻想を希求するわけがない。



Nothing has power to confound its constancy, because its own desire cannot be shaken.
  • confound [kənfáund] : 「混乱させる、当惑させる、悪化させる、複雑にする」
  • constancy [kάnstənsi] : 「不変性、恒常性」
  • shaken [ʃéikən] : 「shake の過去分詞」
  • shake [ʃéik] : 「振動させる、揺する、揺るがす、~を動揺させる」
❖ "Nothing has power ~ "「何ものも、幸せのもつ不変性を混乱させるパワーをもっていない」。"because its own ~ "「なぜなら、幸せ自体がもつ望みは、揺るがされ得ないからだ」。ここは、意訳して、「実相的幸せを望む気持ちは、どんなことがあっても揺るがないから」としておこうか。



It comes as surely unto those who see the final question is necessary to the rest, as peace must come to those who choose to heal and not to judge.
  • surely [ʃúərli] : 「疑いなく、しっかりと、確かに、確実に、必ず」
  • final [fáinl] : 「最後の、最終の、決定的な、確定的な」
  • question [kwéstʃən] : 「質問、問題、疑問、問い、質疑、疑義」
  • necessary [nésəsèri] : 「必要な、必須の、欠くことのできない」
  • rest [rést] : 「残り、残っているもの、残りの部分、残余」
  • peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平穏、安心、安定」
  • choose [tʃúːz] : 「~を選ぶ、~を選択する」
  • heal [híːl] : 「癒やす、救う」
  • judge [dʒʌ́dʒ] : 「判断する」
❖ "It comes as surely ~ "「不変なる幸せは、〜と同様、確実に、最後の問い掛けが他の問い掛けに必要だと知る者達へとやって来る」。最後の問い掛けや残りの問い掛けに関しては、"T-21.VII.11-1 ~ T-21.VII.12-7" あたりを読んでいただこう。"as peace must come ~ "「平和が、判断ではなくヒーリングを選択する者達へ必ずやってくると同様に」。実相的幸せも、実相的平和も、同質のものなのだ。もちろん、実相的喜びもしかりである。ACIMで言う"judge"「判断」は、頭脳的理性が善悪や真偽を判断することを意味し、ネガティブな意味を帯びている。判断は幻想世界の行為である。対して、"heal"は、ACIMでは、肉体を癒すという意味ではなく、真実を知る、という意味に捉えられている。したがって、ヒーリングは実相世界の行為である。



3. Reason will tell you that you cannot ask for happiness inconstantly.
  • reason [ríːzn] : 「理性、理知、良識、分別、正気」
  • tell [tél] : 「~に話す、言う、告げる、教える、伝える」
  • ask for : 「~を求める、~を要求する、~を要する」
  • inconstantly [inkάnstəntli] : 「気まぐれに、移り気に」
❖ "Reason will tell ~ "「正気さは、あなたにthat以下を告げるだろう」。"that you cannot ~ "「あなたは、気まぐれに幸せを求めることは出来ないのだと」告げるだろう。真の、実相的幸せは永遠不変のものであり、実相世界に目覚めたいという、熱い望みと覚悟が必要である。気まぐれに幸せを求めたいなら、幻想世界のはかない幸せを求めるべきなのだ。



For if what you desire you receive, and happiness is constant, then you need ask for it but once to have it always. And if you do not have it always, being what it is, you did not ask for it.
  • desire [dizáiər] : 「~を望む、希望する、欲する」
  • receive [risíːv] : 「~を受ける、受け取る、受領する、入手する」
  • constant [kάnstənt] : 「不変の、一定な」
  • once [wʌ́ns] : 「一度、一回、一旦」
  • always [ɔ́ːlweiz] : 「いつも、常に」
❖ "For if what you ~ "「なぜなら、もし、あなたが望むものをあなたが受けとるのであれば、」"and happiness is ~ "「そして、幸せが不変のものであるなら、」"then you need ~ "「その時は、その幸せを常にもつために、あなたは、たった一度だけそれを望む必要があるからだ」。日本語に訳すとちょっと変な感じになるが、不変なる幸せを真に求めるなら、熱い望みと覚悟をもって、たった一度だけ求めればいい、という意味合い。あなたの望みと覚悟が真実なら、それもまた永遠不変に続くからだ。色あせない望みと覚悟で、不変なる真実の幸せを求めないさい、ということである。"And if you do not ~ "「そして、もしあなたが、常に幸せをもっているわけではなかったら、」"being what it ~ "意訳する、「幸せの本当の姿から考えてみれば、」"you did not ~ "「あなたは、幸せを望んでいなかったということになるのだ」。実相的幸せは不変であるから、その性質から考えてみると、もしあなたが幸せをいつも感じていられるわけでなかったら、その幸せは実相的幸せでなく、幻想世界のはかない幸せに過ぎず、結局、あなたは、本当の実相的不変の幸せを求めたのではないことを示している。



For no one fails to ask for his desire of something he believes holds out some promise of the power of giving it.
  • fail [féil] to : 「~しない、~しそこなう、~できない」
  • hold out : 「差し出す、提供する、提出する」
  • promise [prɑ́məs] : 「約束、契約、約束したこと、約束したもの」
❖ "For no one fails to ~ "「なぜなら、誰も、〜を望まないではいられない」。"of something ~ "「〜という約束を差し出してくれるとあなたが信じている何かを」望まないではいられない。"promise of the power ~ "「望む何かを与えるパワーの約束」を差し出してくれる〜。入り組んでいて解釈しにくい箇所である。そこで、たとえば、"it"を喜びに、"something"を平和に見立てると次のようになる。喜び(it)を与えてくれる(giving)パワー(the power)を持っているに違いないという約束(some promise)を差し出してくれる(holds out)平和(something)を望まないではいられない(no one fails to ask for his desire of)。しかし、ここは、あまり難しく考えずに、誰でも、本物の平和、本物の喜びを希求せずにはいられない、という意味に捉えておけば十分だろう。



He may be wrong in what he asks, where, and of what. Yet he will ask because desire is a request, an asking for, and made by one whom God himself will never fail to answer.
  • wrong [rɔ́ːŋ] : 「間違った、誤っている」
  • request [rikwést] : 「頼むこと、依頼、要求」
  • answer [ǽnsər] : 「答える、返事する」
❖ "He may be wrong in ~ "「彼は、何を要求し、どこで、何から要求するか、誤る可能性はある」。実相的真実のつもりで要求したことが、実は幻想的なものであったり、実相的なものを幻想の偶像に要求したり、多々誤る可能性はある。"Yet he will ask ~ "「しかし、彼は要求するであろう」。誤っていようとも要求するのだ。なぜなら、"because desire is ~ "「望みとは要求であり、求めることであり、神自身が決して答え損ねない者(神の子)によって為されるからだ」。神は、神の子の望みに、それが実相的であればなおさら、必ず答えてくれる。そんな神からの保証をもらった神の子であるあなたの望みが存在する以上、あなたは要求し続けるのである。それが誤った要求であって、たとえ叶えられなくてもお構いなしに、要求だけはするのである。望みがついえないうちは要求も消えない。



God has already given all that he really wants. Yet what he is uncertain of, God cannot give.
  • given [gívn] : 「give の過去分詞形」
  • really [ríəli] : 「実際には、ほんとうは、確かに、本当に、真に」
  • uncertain [ʌnsə́ːrtn] : 「不確かな、不明確な、不確実な」
❖ "God has already given ~ "「神は、彼がほんとうに欲しいと思うものはすべて、すでに与えてしまったのだ」。神は、神の子を創造するに当たって、神の属性のすべてを継承したのだ。実相的真実のすべてを神は神の子に与えたのだから、神の子は本当に必要なものをすべて持っているのである。それを、忘れているだけなのだ。"Yet what he is uncertain ~ "「しかし、彼が確信できないものを、神は与えることは出来ないのだ」。神の子が、本当に必要で、本当に欲しいと、心から確信しているものでなければ、神は与えることは出来ない。神は神の子にすべてを与えてしまっている以上、実相的真実の何が不足しているのか?



For he does not desire it while he remains uncertain, and God's giving must be incomplete unless it is received.
  • while [hwáil] : 「 ~の間ずっと、~する間に、その間に」
  • remain [riméin] [SVC] : 「依然として~のままである」
  • incomplete [ìnkəmplíːt] : 「不完全な、不十分な、未完成の」
  • unless [ənlés] : 「~でない限り、~である場合を除いて」
  • receive [risíːv] : 「~を受ける、受け取る、受領する、入手する」
❖ "For he does not desire it ~ "「なぜなら、彼が(自分の要求に)確信がないうちは、それを(本当に)望んだことにはならないし、」"and God's giving ~ "「それが受け取られない限り、神が与える行為は不完全なのだ」。事情が少々複雑なのである。神は、神の属性のすべてを神の子に与えた。神の子はそのすべてを受け取ったはずなのだが、神の子が神から分離するときに、そのすべてを放棄した、あるいは、忘れ去ってしまったのだ。したがって、実質的に、神の子は神の属性を受け取っているとは言えないのだ。神はすべてを与えたのに、神の子はそのすべてを受け取っていないのだ(と思い込んでいる、あるいは、忘れている)。だから、神の子はあれこれと望みを抱き、要求を突きつけるのである。もちろん、神は、愛をもってそれに答えるのだが、神の子が、その要求が真実、実相的であり、必要欠くべからざるものだと確信を持てない限り、神とても動きようがない。神は、実相的なものは何でも与え得るが、幻想世界の無価値で雑多なものを与えることは出来ないからだ。神は幻想を知らないのである。
 
 
 

Notification

自分の写真


❖ Text精読、完了しました。4年8ヶ月、1256回の投稿でした。長期に渡ってお付き合いいただき、感謝します。
❖ 引き続き、Workbook精読をご覧下さい。場所は「http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp」です。
❖ Text精読の手直しも始めました。月日をかけて見直していきます。
❖ AmazonからKindle版の精読シリーズを出版開始しました。『どこでもAcim』をご希望の方は是非どうぞ。
❖ Google PlayとiBookstoreからepub版の精読シリーズを出版開始しました。Kindle版で窮屈さをお感じでしたら、こちらをどうぞ。
❖ Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。Urtextは非常に面白いです。臨場感は半端でありません。

oohata_mnb@yahoo.co.jp
oohata.m@coda.ocn.ne.jp