●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-30.III.10:1 ~ T-30.III.11:10

10. Beyond all idols is the Thought God holds of you.
  • beyond [bijάnd] : 「〜の域を越えて、〜を超越して」
  • idol [áidl] : 「アイドル、偶像、崇拝される人、神像」
  • thought [θɔ́ːt] : 「考え、思考、思索、熟考」
  • hold [hóuld] : 「心に抱く、保持する、持続する」
❖ "Beyond all idols ~ "「あなたを思う神の思いは、あらゆる偶像を超越している」。偶像は幻想の象徴だから、神のあなたへの思いは、すべての幻想を超越し、真実である、ということ。



Completely unaffected by the turmoil and the terror of the world, the dreams of birth and death that here are dreamed, the myriad of forms that fear can take; quite undisturbed, the Thought God holds of you remains exactly as it always was.
  • completely [kəmplíːtli] : 「完全に、十分に、全面的に、全く」
  • unaffected [ʌnəféktid] : 「影響を受けない、心を動かされない」
  • turmoil [tə́ːrmɔil] : 「騒動、混乱、不安、騒ぎ、動揺」
  • terror [térər] : 「恐怖、テロ」
  • birth [bə́ːrθ] : 「出生、出産、分娩、誕生」
  • death [déθ] : 「死、消滅、死亡、破滅、終わり、終焉」
  • myriad [míriəd] : 「無数、1万」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造、現れ」
  • fear [fíər] : 「恐れ、恐怖」
  • quite [kwáit] : 「とても、非常に、全く、完全に」
  • undisturbed [ʌndistə́ːrbd] : 「邪魔されない、乱されない、平穏な、平静な」
  • remain [riméin] : 「残る、残存する、依然として〜のままである」
  • exactly [iɡzǽktli] : 「正確に、厳密に、まさしく、まさに」
  • always [ɔ́ːlweiz] : 「いつも、常にいつでも、相変わらず」
❖ "Completely unaffected by ~ "「この世界の騒乱やテロ行為、この世界で夢見られる誕生と死という夢、恐れがとる無数の形、それらによって影響を受けることがまったくないので、つまり、それらによって乱されることがないので、」"the Thought God holds ~ "「あなたを思う神の思いは、正確に、いつものままなのだ」。あなたを思う神の思い、神の愛は、この幻想世界の騒ぎに関係なく、永遠に不変なのだ。神の真実は、幻想に影響されるようなものではない。



Surrounded by a stillness so complete no sound of battle comes remotely near, it rests in certainty and perfect peace.
  • surround [səráund] : 「包囲する、取り囲む」
  • stillness [stílnis] : 「静けさ、静止、沈黙、平静」
  • complete [kəmplíːt] : 「完結した、完成した、完全な、全部の」
  • battle [bǽtl] : 「戦い、戦闘」
  • remotely [rimóutli] : 「遠く、遠く離れて」
  • near [níər] : 「近い場所へ、近くへ、近くに」
  • rest [rést] : 「休む、休息する、ある、静止する」
  • certainty [sə́ːrtnti] : 「確信、確実なこと、必然」
  • perfect [pə́ːrfikt] : 「完全な、完璧な」
  • peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平穏、安心、安定」
❖ "Surrounded by a stillness ~ "「静けさがあまりにも完璧なので、争いの音が遠くでしても決して近づくことはできない、そういう静けさに囲まれて、」"it rests in certainty ~ "「あなたを思う神の思いは、確実に、そして完璧に平和に、そこに佇(たたず)んでいる」。幻想世界の喧騒から遠く離れた天の王国に、あなたを思う神の思いは、静かに、平穏に、佇んでいる。



Here is your one reality kept safe, completely unaware of all the world that worships idols, and that knows not God.
  • reality [riǽləti] : 「現実、真実、事実、実態、実相」
  • kept [képt] : 「keep の過去・過去分詞形」
  • safe [séif] : 「安全な、無事な、安泰で」
  • unaware [ʌnəwέər] of : 「〜に気付いていない」
  • worship [wə́ːrʃip] : 「崇拝する、礼拝する、賛美する、敬愛する」
❖ "Here is your one reality ~ "「ここにこそ、あなたの唯一の実相が、安全に保たれているのだ」。"your one reality"「あなたの唯一の実相」とは、あなたの本当の姿、本当の現実のことで、神が創造した神の子であるということ。この幻想世界で分離分裂し、肉体をもって活動している姿は、"your one reality"ではない。"completely unaware of ~ "「偶像を崇拝し、神を知らないこの世界に、あなたの実相はまったく気付くこともない」。神の子としての真実のあなたは、偶像を弄ぶ幻想世界の存在さえ知らない。



In perfect sureness of its changelessness and of its rest in its eternal home, the Thought God holds of you has never left the Mind of its Creator Whom it knows, as its Creator knows that it is there.
  • sureness [ʃúərnis] : 「確実さ」
  • changelessness [tʃéindʒlisnis] : 「変化のなさ、無変化」
  • rest [rést] : 「休息、休養、心の安らぎ、平静、落ち着き、安心」
  • eternal [itə́ːrnl] : 「永遠の、不変の、永久の、不滅の、無限の」
  • left [léft] : 「leave の過去・過去分詞形」
  • leave [líːv] : 「〜から離れる、置きっぱなしにする」
❖ "In perfect sureness of ~ "「あなたの実相の不変性を完璧に確信し、(あなたの実相が)永遠の住み家に存在していることを完璧に確信しているので、」"the Thought God holds ~ "「あなたを思う神の思いは、あなたの実相が知っている創造主である神の心を決して離れることはない」。神の子を思う神の愛は、神の心を離れることはない。いつでも神は、あるいは神の心は、神の子に思いを馳せ、神の子を愛し続けている。神の子は、神の住む天の王国に、永遠不変に神と共にいるのだ。"as its Creator knows ~ "「それと同じように、創造主である神は、あなたの実相が神の心の中にあると知っている」。神の子が天の王国に住んでいるということは、言い換えれば、神の子が神の心の中に住んでいるということだ。



11. Where could the Thought God holds of you exist but where you are?
  • exist [igzíst] : 「存在する、生きている、生存する、」
❖ "Where could the Thought ~ "「あなたを思う神の思いは、あなたがいる所以外に、どこに存在し得ようか」。あなたの実相が存在する神の心の中にこそ、あなたを思う神の思いが宿っている。



Is your reality a thing apart from you, and in a world which your reality knows nothing of?
  • apart from : 「〜から離れて、〜は別として、〜はさておき」
  • know nothing of : 「〜について何も知らない」
❖ "Is your reality ~ "「あなたの実相は、あなたから離れたものだろうか」。"and in a world ~ "「あなたの実相が知ることないこの世界の中に、あなたの実相は存在し得ようか」。あなたの実相、あなたの本当の姿は、神の子としてのあなたから離れたものではない。この幻想世界で分離分裂し、肉体をもって活動している幻想のあなたは、本当のあなたの姿ではない。



Outside you there is no eternal sky, no changeless star and no reality.
  • outside [áutsáid] : 「〜の外に、〜の外側に」
  • changeless [tʃéindʒlis] : 「変化のない、不変の」
❖ "Outside you there ~ "「あなたの心の外に、永遠の空や変化することのない星、そして本当の現実が存在しているのではない」。実相世界、天の王国は、あなたの心の中にあるのだ。それがイメージ出来ないのであれば、あなたの心が天の王国や実相世界に繋がっていると思えばいい。少なくとも、あなたの心の外に、遠く離れて、実相世界や天の王国が存在しているのではない。



The mind of Heaven's Son in Heaven is, for there the Mind of Father and of Son joined in creation which can have no end.
  • join [dʒɔ́in] : 「〜に参加する、〜と交わる、〜と一緒になる」
  • creation [kriéiʃən] : 「創造、創作、創作物、作品」
❖ "The mind of Heaven's ~ "「天の王国の神の子の心は、天の王国にある」。あなたの心の中に天の王国があるのか、天の王国にあなたの心があるのか、混乱して来たと思うが、どっちでもいいのだ。あなたと天の王国が、強く繋がっていると思えばいい。一体となっているのだ。神と神の子が強く繋がっているのと同じである。神はあなたの心の中に存在し、あなたは神の心の中に存在してるからだ。"for there the Mind ~ "「なぜなら、父なる神の心と神の子の心は、終わりのない創造に共に参加しているからだ」。"creation which can have no end"「終わりのない創造」とは、天の王国において真実を永遠に分かち合うということ。愛や喜びや平和や美を、永遠不変に分かち合い、拡張増大していくのだ。このとき、神の心と神の子の心は融合し一体となる。真実で満たされた天の王国も、二人の心の中に溶け込んで行く。実相世界の実在が融合し、一点に収斂(しゅうれん)してくのである。純粋一元論世界の必然である。



You have not two realities, but one. Nor can you be aware of more than one. An idol or the Thought God holds of you is your reality.
  • be aware [əwέər] of : 「〜を承知している、〜に気付いている、〜を知っている」
❖ "You have not two ~ "「あなたは、二つの実体を持っているのではなく、ただ一つだ」。あなたは、二つの実体に分裂しているのではない。幻想の自分か、実相の自分か、あるいは、ホーリー・スピリットと共にいる自分か、エゴと共にいる自分かである。"Nor can you be aware ~ "「また、あなたは、一つ以上の自分自身に気付くことなど出来ないのだ」。あなたが知り得るのは、幻想の自分か実相の自分かであり、両方を同時に知ることはない。"An idol or the Thought ~ "「偶像か、あるいは、あなたを思う神の思いか、どちらかがあなたの実体である」。それを選択するのは、あなた自身である。選択した方の自分に、あなたはなるのだ。偶像を崇拝する幻想の自分か、神の愛を感じる実相の自分か、あなたはどちらか一方だけを選択出来るのである。



Forget not, then, that idols must keep hidden what you are, not from the Mind of God, but from your own.
  • forget [fərɡét] : 「〜を忘れる、見落とす」
  • hidden [hídn] : 「隠された、秘密の」
❖ "Forget not, then, that ~ "「だが、忘れてはいけない、偶像は本当のあなたを隠し続ける」。"not from the Mind ~ "「神の心から隠すのではなく、あなた自身から隠すのだ」。あなたが偶像を崇拝している限り、あなたの本当の姿、神の子という実相は知ることが出来ない。偶像があなたの目を幻想で曇らせ、あなたの本当の姿を隠してしまうからだ。



The star shines still; the sky has never changed. But you, the holy Son of God Himself, are unaware of your reality.
  • shine [ʃáin] : 「輝く、光る」
  • still [stíl] : 「まだ、今でもまだ、いまだに、今もなお」
  • holy [hóuli] : 「神聖」
❖ "The star shines ~ "「しかし、星は輝き続けている」。偶像で本当の姿が見えなくなったとしても、天の王国の真実の星は輝き続ける。"the sky has never ~ "「天の王国の空も、決して変わることはない」。"But you, the holy Son ~ "「しかし、神自身の神聖な子であるあなたは、あなたの本当の姿に気付いていないのだ」。あなたの実相としての自分自身に、つまり、神の子としての神聖な自分という存在に、あなたは気付いていない。気付いてはいないが、天の王国の空には、真実の星が輝き続け、神の子の帰還を待ちわびている。つまり、神は神の子の帰還を願っているのだ。






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