●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-30.IV.1:1 ~ T-30.IV.2:7

 
 
IV. The Truth behind Illusions
幻想の裏にある真実
 
 
 
1. You will attack what does not satisfy, and thus you will not see you made it up. You always fight illusions.
  • attack [ətǽk] : 「〜を襲う、〜を攻撃する、〜を非難する」
  • satisfy [sǽtisfài] : 「〜を満足させる、納得させる、満たす」
  • thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」
  • always [ɔ́ːlweiz] : 「いつも、日夜、常にいつでも」
  • illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
❖ "You will attack ~ "「あなたは、あなたを満足させないものを攻撃するようになる」。"and thus you will ~ "「こうして、あなたが作り上げたのだということを知ることもなくなるのだ」。あなたは、不足だらけの生活を満たそうとして、偶像を作り出し、偶像を崇拝するのだが、願いが満たされないとなると、偶像を攻撃するようになる。そして、自分で勝手に偶像を作ったことさえ忘れてしまうのだ。"You always fight ~ "「あなたは、いつも、幻想と戦っているのだ」。たとえば、あなたの心が平和でないのは、物質的な豊かさを欠いているからだと思い、金という偶像を作り出し、金を崇拝する。しかし、思うように金が懐(ふところ)に入って来ないとなると、金という偶像を恨み、攻撃するようになる。幻想に過ぎない金という偶像と格闘するのだ。



For the truth behind them is so lovely and so still in loving gentleness, were you aware of it you would forget defensiveness entirely, and rush to its embrace.
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
  • behind [biháind] : 「〜の後ろに、後方に、〜の裏側に、〜の陰に」
  • lovely [lʌ́vli] : 「愛らしい、かわいらしい、美しい、素晴らしい」
  • loving [lʌ́viŋ] : 「愛情を抱いた、誠実な、愛情のある」
  • gentleness [dʒéntlnis] : 「優しさ、穏やかさ」
  • be aware of : 「〜を承知している、〜に気付いている、〜を知っている」
  • forget [fərɡét] : 「〜を忘れる、見落とす」
  • defensiveness [difénsivnis] : 「防御、防衛、保身、守勢」
  • entirely [intáiərli] : 「全く、完全に、全体に、ひたすら」
  • rush [rʌ́ʃ] to : 「〜に殺到する、〜に駆けつける、〜に押し寄せる」
  • embrace [imbréis] : 「抱擁、受諾、採用、承認、容認、信奉」
❖ "For the truth behind ~ "「幻想の裏にある真実は、あまりにも愛らしく、あまりにも愛に満ちた穏やかさの中にあるので、」"were you aware ~ " ここは、"if you wewe aware of it "のことで、仮定法、「あなたがその真実を知ったなら、あなたは、防御することを完全に忘れ、真実を抱きしめるために駆けつけるだろう」。幻想と格闘し、幻想を攻撃したり幻想からの攻撃を防御したりしているあなたではあるが、もしあなたが、その幻想の裏には真実があり、どこまでも愛らしく穏やかであることを知れば、あなたは幻想との格闘を即刻放棄して、真実を抱きしめるために走り出すに違いない。



The truth could never be attacked. And this you knew when you made idols.
  • idol [áidl] : 「アイドル、偶像、崇拝される人、神像」
❖ "The truth could never ~ "「真実は、攻撃され得るものではない」。真実は、文字通り嘘をつかないから、攻撃されることはない。"And this you knew ~ "「そして、このことを、あなたが偶像を作った時、知っていたのだ」。あなたの心を支配しているエゴが偶像を作った時、あなたの心の最も純粋で神聖な部分、正気さを保っている心の部分は、誰からも攻撃され得ない愛らしい真実が存在することをちゃんと知っていたはずだ。エゴは、あなたの心の大半を支配しているが、ホーリー・スピリットをあなたの心から追放することは出来ないのだ。



They were made that this might be forgotten. You attack but false ideas, and never truthful ones.
  • forgotten [fərɡάtn] : 「forget の過去分詞形」
  • false [fɔ́ːls] : 「正しくない、誤った、うその、虚偽の、偽りの」
  • idea [aidíːə] : 「考え、知識、意図」
  • truthful [trúːθfəl] : 「真実の、本当の、正直な、誠実な」
❖ "They were made ~ " ここの"that"は"so that"のこと、「この真実が忘れ去られてしまうように、偶像が作られたのだ」。あなたは、真実に目をつぶり、幻想に身を委ねる選択をしたわけだ。ホーリー・スピリットではなく、エゴを選択したのだ。"You attack but ~ "「あなたは、決して真実の想念を攻撃しているのではなく、虚偽の想念を攻撃しているのだ」。あなたが矛先を向けているのは、あなたを騙した虚偽の想念、つまり、偶像(エゴ)であって、真実の想念(ホーリー・スピリット)を攻撃しているのではない。



All idols are the false ideas you made to fill the gap you think arose between yourself and what is true.
  • fill [fíl] : 「〜を…に詰める、注入する、満たす、〜を補充する」
  • gap [gǽp] : 「割れ目、すき間、隔たり、ギャップ」
  • arose [əróuz] : 「arise の過去形」
  • arise [əráiz] : 「起こる、生じる、現れる、生まれる、発生する」
  • between [bitwíːn] A and B : 「AとBの間に」
  • true [trúː] : 「真の、真実の、本当の、本物の」
❖ "All idols are the false ~ "「あらゆる偶像は、あなたが、〜するために、作り上げた虚偽の想念である」。"to fill the gap you ~ "「あなた自身と真実であるものの間に生じたとあなたが考えているギャップを埋めるために、」あなたが作り上げた虚偽の偶像である。あなたは本来、心の中の真実の想念であるホーリー・スピリットと一体であり、ギャップなど存在しなかった。ところが、あなたが神から分離し、この幻想世界に生きるようになってからは、真実のホーリー・スピリットからあなたは身を引き離し、そこにギャップを生み出したのだ。そして、エゴの支配下に入ったのである。つまり、あなたとホーリー・スピリットの間のギャップに、偶像のエゴが入り込んだのだ。



And you attack them for the things you think they represent. What lies beyond them cannot be attacked.
  • represent [rèprizént] : 「〜を表す、描く、描写する、意味する、象徴する」
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
  • beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて、〜のかなたに」
❖ "And you attack them ~ "「そして、偶像が描いているとあなたが思っているものを理由に掲げて、あなたは偶像を攻撃するのである」。意味の取りにくい部分である。"the things you think they represent"「偶像が描いているとあなたが思っているもの」とは、たとえば、心の平和を求めて物質的な豊かさを信じ、金という偶像を崇拝するに至ったのだが、偶像が描いたものは、つまり、偶像があなたに与えた現実は、金による心の平和どころでなく、金の奴隷になって苦と痛みを感じる日々だったのだ。そこで、約束が違うではないかと怒り、あなたは偶像を攻撃するようになる。しかし、考えてみれば、偶像を作ったのはあなた自身であるから、あなたは自分自身を攻撃していることになる。"What lies beyond ~ "「偶像を越えたところにあるものは、攻撃され得ない」。幻想を超越した実相の真実は、攻撃されるようなものではない。ホーリー・スピリットは攻撃され得るものではないのだ。そもそも、実相世界には、攻撃という概念自体が存在しない。



2. The wearying, dissatisfying gods you made are blown-up children's toys.
  • weary [wíəri] : 「疲れさせる、うんざりさせる、飽きさせる」
  • dissatisfy [dissǽtisfài] : 「〜に不満を抱かせる、〜を不機嫌にさせる、満足させない」
  • blown-up [blóun-ʌ́p] : 「膨れ過ぎた、引き伸ばした、膨脹した」
  • toy [tɔ́i] : 「おもちゃ、玩具」
❖ "The wearying, dissatisfying ~ "「うんざりさせ、不満を抱かせる、あなたが作った神々は、膨れ上がった子供のおもちゃである」。もちろん、ここの"gods"「神々」とは、偶像のこと。偶像は、あなたが作った張り子のトラである。膨れ上がっているが、中身は空っぽである。



A child is frightened when a wooden head springs up as a closed box is opened suddenly, or when a soft and silent woolly bear begins to squeak as he takes hold of it.
  • frighten [fráitn] : 「〜を怖がらせる、ドキッとさせる」
  • wooden [wúdn] : 「木でできた、木製の、木造の」
  • spring [spríŋ] up : 「ひょっこり現れる、生じる」
  • closed [klóuzd] : 「閉ざされた、閉じた」
  • suddenly [sʌ́dnli] : 「突然に、急に、いきなり、突如として」
  • soft [sɔ́ft] : 「柔らかい、しなやかな、しとやかな」
  • silent [sáilənt] : 「静かな、音がしない、しんとした、無言の」
  • woolly [wúli] : 「毛に覆われた、羊毛のような」
  • bear [bέər] : 「クマ、熊」
  • begin [bigín] : 「〜を始める、〜するようになる」
  • squeak [skwíːk] : 「キーキー鳴く、チューチュー鳴く」
  • take hold of : 「〜をつかむ、把握する、牛耳る、捕らえる」
❖ "A child is frightened ~ "「閉じられた箱が突然開くと、木で出来た頭が飛び出してきて、子供はびっくりする」。"or when a soft and ~ "「あるいは、子供が抱きかかえようとすると、柔らかで静かだった毛で覆われたクマの縫いぐるみがギャーギャーと鳴き出して、子供はびっくりする」。ここは、おもちゃに過ぎない偶像を揶揄している部分。偶像は、あなたを怖がらせるかもしれないが、おもちゃであることに変わりはない。びっくり箱のでくの坊と同じなのだ。



The rules he made for boxes and for bears have failed him, and have broken his "control" of what surrounds him.
  • rule [rúːl] : 「規則、ルール、規定、法則、規範」
  • fail [féil] : 「裏切る、〜を失望させる、〜の役に立たない」
  • broken [bróukn] : 「break の過去分詞形」
  • break [bréik] : 「壊す、割る、折る、破る」
  • control [kəntróul] : 「支配、統制、管理、制御、調整」
  • surround [səráund] : 「包囲する、取り囲む」
❖ "The rules he made ~ "「箱やクマの縫いぐるみに対して子供が作ったルールは、その子供を失望させ、子供を囲んでいるものを『コントロール』出来なくなってしまう」。ここでのルールとは、箱には大切なものが入っていて、それを守ってくれるはずだとか、クマの縫いぐるみは抱きかかえると安らぎをもたらしてくれるはずだとか、そういう子供の期待のこと。箱から木の頭が飛び出したり、クマの縫いぐるみが突然鳴き出したりして、子供の期待を裏切ってしまうのである。同様に、あなたがこの幻想世界において崇拝する偶像もまた、あなたの期待を裏切って暴走し、あなたのコントロールが利かない状態となる。



And he is afraid, because he thought the rules protected him.
  • afraid [əfréid] : 「恐れて、心配して、怖がって」
  • protect [prətékt] : 「保護する、守る、防御する」
❖ "And he is ~ "「子供は恐れを抱く」。"because he ~ "「なぜなら、子供は、ルールが彼を守ってくれると思っていたからだ」。暴走し、コントロールを失った偶像をあなたは恐れるようになる。偶像は、あなたの期待通りにあなたに幸せをもたらし、あなたを守ってくれると思っていたからだ。



Now must he learn the boxes and the bears did not deceive him, broke no rules, nor mean his world is made chaotic and unsafe.
  • learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜を知る、分かる」
  • deceive [disíːv] : 「欺く、惑わす、だます、裏切る」
  • broke [bróuk] : 「break の過去形」
  • mean [míːn] : 「〜を意味する、…とは〜を指す」
  • chaotic [keiɑ́tik] : 「大混乱の、雑然とした、無秩序状態の、混沌とした」
  • unsafe [ʌnséif] : 「安全でない、危険な、物騒な、不安な」
❖ "Now must he learn ~ "「今こそ、子供は、箱やクマの縫いぐるみがその子供を欺(あざむ)いたのではないし、ルールを犯したのでもなく、その子の世界が混乱と危険に晒(さら)されるていることを意味しているわけでもないと、学ばなくてはならない」。暴走し、コントロールを失った偶像をあなたは恐れるようになってしまったが、そもそも偶像があなたを騙(だま)したのではない。混乱と危険をもたらしたのも、偶像ではない。偶像は、あなたが勝手に幻想した張り子のトラに過ぎないのだ。張り子のトラを幻想し、それに期待をかけ、期待が達成されないのは、張り子のトラのせいではない。あなたのせいなのだ。あなたが幻想に依存したせいなのだ。



He was mistaken. He misunderstood what made him safe, and thought that it had left.
  • mistaken [mistéikən] : 「誤った、間違った、誤解した」
  • misunderstood [misʌ̀ndə(r)stúd] : 「misunderstand の過去・過去分詞形」
  • misunderstand [misʌ̀ndərstǽnd] : 「誤解する、取り違える」
  • left [léft] : 「leave の過去・過去分詞形」
  • leave [líːv] : 「去る、退く」
❖ "He was ~ "「その子がミスを犯したのである」。"He misunderstood ~ "「その子に安全にもたらしてくれるものを、その子は誤ってしまったのだ」。" and thought that ~ "「そして、その子は、安全をもたらしてくれるものが、彼の元を去ってしまったと思ったのだ」。ミスを犯したのは、偶像ではなく、あなた自身である。偶像があなたに幸せや安全をもたらしてくれるはずだと、あなたは勝手に期待しただけなのだ。それが、あなたの判断ミスである。選択のミスである。かくして、偶像は暴走し、あなたのコントロールを離れて、あなたの元を去ってしまった。
 
 
 


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