2. You have accepted healing's cause, and so it must be you are healed.
- accept [əksépt] : 「承認する、認める、容認する、受け入れる」
- healing [híːliŋ] : 「治療、回復、治癒、癒やし」
- cause [kɔ́ːz] : 「原因、要因、動機、理由」
- heal [híːl] : 「治す、治癒する、治療する、癒やす、救う」
❖ "You have accepted ~ "「あなたは、ヒーリングの原因を受け入れたのであり、」"and so it must be ~ "「したがって、あなたは必ずヒーリングされるに違いない」。"healing's cause"「ヒーリングの原因」とは、ヒーリングを成立させる要件のことで、前文からの流れで言えば、天の王国への回帰の道を選択したこと。幻想を払拭して、真実を見る選択をしたこと。突き詰めれば、神の愛を受け入れたことである。神の愛という真実を受け入れたのだから、すべてが真実に則(のっと)って進行していくのだ。ヒーリングも、真実の当然の帰結である。
And being healed, the power to heal must also now be yours.
- power [páuər] : 「力、能力、勢力」
- also [ɔ́ːlsou] : 「〜もまた、同様に、また」
❖ "And being healed ~ "「ヒーリングされたのだから、ヒーリングするパワーは、今や、あなたのものとなったに違いない」。実相的に見れば、ヒーリングされることとヒーリングすることは同一である。あなたはヒーリングされ、真実に目覚めたのだから、当然、今度は他者をヒーリングすることが出来るようになったのだ。そのパワーが身に付いたのである。
The miracle is not a separate thing that happens suddenly, as an effect without a cause.
- separate [sépərət] : 「分かれた、離れた、個々の、別個の、別の」
- happen [hǽpn] : 「起こる、発生する、降り懸かる」
- suddenly [sʌ́dnli] : 「突然に、急に、すぐに、いきなり、突如として」
- effect [ifékt] : 「結果、影響、作用、効果、効力」
- without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たないで、〜なしに」
❖ "The miracle is not ~ "「奇跡は、原因がないのに結果として生じるような、突然降って湧く孤立した出来事ではない」。奇跡は、原因がないのに突然発生するようなものではなく、ちゃんと原因がある。もちろん、実相的な原因であって、真実に裏打ちされた原因である。"separate thing"を「孤立した出来事」と訳してみたが、奇跡は、因果律から無縁の、他の事象とまったく有機的な関係性を持たないような、個々に孤立して存在するものではない、という意味合いである。
Nor is it, in itself, a cause. But where its cause is must it be.
- in itself : 「それ自体では、本質的に」
❖ "Nor is it, in ~ "「奇跡は、それ自体としては、原因ではない」。奇跡は、それ自体が原因となって、自然発生するようなものではない。"But where its cause ~ "「しかし、奇跡の原因があるところなら、奇跡は必ず起きる」。奇跡の原因となる真実が存在するところには、必ず、奇跡は起こるのだ。ACIMが、奇跡は容易であると言うのは、そういう意味である。
Now is it caused, though not as yet perceived. And its effects are there, though not yet seen.
- cause [kɔ́ːz] : 「〜を引き起こす、招く、〜の原因になる」
- though [ðóu] : 「〜だけれども、〜だけど」
- perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
- seen [síːn] : 「see の過去分詞形」
❖ "Now is it caused, though ~ "「今や、まだ知覚されたわけではないが、奇跡は起きたのだ」。あなたが、天の王国、神の愛を選択したことが原因となって、あなたはヒーリングされ、ヒーリング出来るパワーを身に付けた。それが奇跡なのだ。なぜなら、真実が原因となって、結果したものだからだ。"And its effects are ~ "「奇跡という結果は、まだ見えないにしても、そこに存在する」。さりげない文章なのだが、ここは、結構重要である。ヒーリングに代表される奇跡は、すでにこの場で起きているのだが、それが目に見えるまでには、時間がかかるのである。タイムラグがある。無時間の実相空間で起きた奇跡が、有時間の幻想空間に映し出されるまで、時間がかかるのである。あなたは、奇跡は起きなかったと諦めるかも知れないが、それは誤りである。あなたが真実を行ったなら、それが奇跡として目の前に具現されるまで、静かに待つ必要がある。
Look inward now, and you will not behold a reason for regret, but cause indeed for glad rejoicing and for hope of peace.
- inward [ínwərd] : 「内側に向けて、中心へ」
- behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」
- reason [ríːzn] : 「理由、動機、原因、根拠」
- regret [rigrét] : 「後悔、残念、痛恨の念、悲嘆、哀悼」
- indeed [indíːd] : 「実に、本当に、確かに、いかにも、実際に」
- glad [glǽd] : 「うれしい、喜ばしい、満足して、うれしく思う」
- rejoicing [ridʒɔ́isiŋ] : 「喜び、歓喜、歓呼」
- hope [hóup] : 「希望、望み」
- peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平穏、安心、安定」
❖ "Look inward now ~ "「今、内側を見てみなさい」。"and you will not ~ "「そうすれば、あなたは、後悔の理由を目にすることはないであろう」。ヒーリングされたあなたの心の中には、もはや、神の愛を選択した後悔の念はない。天の王国への回帰の道は真実なのだ。真実を選択して後悔することはない。"but cause indeed for ~ "「しかし、(そこに目にするものは)、本当に喜ばしい歓喜の原因であり、平和への希望の原因である」。奇跡が起きたあなたの心の中には、天の王国への回帰の道がはっきり見える。それは、歓喜の原因であり、平和の原因である。つまり、実相世界へ回帰することが原因となって、その結果、あなたは真実の歓喜、真実の平和を獲得するのである。
3. It has been hopeless to attempt to find the hope of peace upon a battleground.
- hopeless [hóupləs] : 「絶望的な、絶望して」
- attempt [ətémpt] : 「試み、企て」
- find [fáind] : 「見つける、発見する、見いだす」
- battleground [bǽtlɡràund] : 「戦場、闘争の場」
❖ "It has been hopeless ~ "「戦場に平和への希望を見出す試みは、希望のないことである」。"battleground"「戦場」とは、弱肉強食のこの世界、つまり、幻想世界のこと。この世で、真の平和を見出すことは、不可能だ(希望はない)ということ。実相的平和が、幻想世界に存在するわけはないのである。空の雲の中に宝石を探しても意味はないのだ。
It has been futile to demand escape from sin and pain of what was made to serve the function of retaining sin and pain.
- futile [fjúːtl] : 「無益な、無駄な、不毛な、無能な、無意味な」
- demand [dimǽnd] : 「求める、要求する」
- escape [iskéip] : 「逃亡、脱出、避難、逃避、回避」
- sin [sín] : 「罪、罪悪、ばかげたこと、過失、罪業」
- pain [péin] : 「痛み、痛覚、疼痛」
- serve [sə́ːrv] : 「〜に仕える、〜に役立つ」
- function [fʌ́ŋkʃən] : 「職務、役割、機能、作用、働き、効用」
- retain [ritéin] : 「〜を保有する、保つ、保持する、維持する」
❖ "It has been futile to ~ "「罪と痛みを保持する機能に役立つように作られたものの罪と痛みから逃れることを求めるのは、不毛である」。非常に回りくどい言い方をしているのだが、要するに、肉体のことである。肉体は、罪や痛みをその中に保持する機能に役立つように作られたものである(what was made to serve the function of retaining sin and pain)。簡単に言えば、肉体は(肉体的頭脳は)罪の意識や痛みを感じるように作られた、ということ。その肉体が感じる罪の意識や痛みから(from sin and pain of what ~ )、肉体を通して逃れようと求めることは(to demand escape from ~ )、いかにも不毛である(been futile)。なぜなら、肉体はそもそも幻想の産物であり、罪の意識も痛みも、頭脳が生み出した幻想なのだから。自分で作った錯覚の罪の意識や痛みから、自分で逃げ出すことは矛盾だからだ。
For pain and sin are one illusion, as are hate and fear, attack and guilt but one.
- illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
- hate [héit] : 「憎悪、憎しみ、嫌悪」
- fear [fíər] : 「恐れ、恐怖」
- attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
- guilt [gílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
❖ "For pain and sin are ~ "「なぜなら、痛み罪も、一つの幻想だからだ」。"as are hate and ~ "「憎悪と恐れ、攻撃と罪も、同じように一つの幻想である」。一つの幻想から他の幻想を使って逃れることは不可能なのだ。幻想から逃れるには、唯一、実相に目覚める外はない。
Where they are causeless their effects are gone, and love must come wherever they are not.
- causeless [kɔ́ːzlis] : 「原因のない、原因不明の、正当な理由のない」
- gone [ɡɔ́ːn] : 「go の過去分詞形」
- wherever [hwεərévər] : 「どこへ〜しても、どこで〜であろうとも」
❖ "Where they are causeless ~ "「原因のないところに、結果はない」。"and love must ~ "「そして、原因も結果もないところに、愛がやって来るのである」。肉体は幻想であり、原因となる肉体はそもそも実相的には存在しないのだ。原因となる肉体が存在しないのだから、結果としての罪や痛みも存在しない。もし、罪や痛みを感じたなら、それは、実相的には存在しない幻想なのだ。そして、罪も痛みも、さらに肉体さえ存在しないところに、つまり、幻想の原因と結果が消滅したところに、実相の愛が出現するのである。新たに愛が生み出されるのではなく、真実の愛が見えてくるのだ。
Why are you not rejoicing? You are free of pain and sickness, misery and loss, and all effects of hatred and attack.
- be free of : 「〜がない、〜が免除されている」
- sickness [síknəs] : 「病気」
- misery [mízəri] : 「悲惨、不幸、苦痛、惨めさ」
- loss [lɔ́s] : 「失うこと、紛失、損失、喪失」
- hatred [héitrid] : 「強い嫌悪、憎しみ、憎悪、嫌悪」
❖ "Why are you not ~ "「なぜあなたは、喜べないのか」。喜んでしかるべきだ。"You are free of pain ~ "「あなたは、痛みや病から逃れることが出来たのであり、不幸や喪失、そして、憎しみと攻撃というあらゆる結果から自由になったのだ」。幻想の原因と結果が消滅し、あなたは、痛みや病、悲惨さ、喪失、攻撃、憎悪から解放されたのだ。それを喜ばずして、何を喜ぼうか。
No more is pain your friend and guilt your god, and you should welcome the effects of love.
- no more : 「もはや〜しない」
- guilt [gílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
- welcome [wélkəm] : 「喜んで受け入れる、歓迎する」
❖ "No more is pain ~ "「もはや、痛みはあなたの友ではないし、罪はあなたの神でもない」。"and you should ~ "「あなたは、愛の結果を歓迎すればいいだけのだ」。幻想が消滅した結果、真実の愛が目に見えてきた。その愛を、あなたは受け入れるだけでいい。もちろん、真実の愛とは、神の愛であり、あなたの神への愛でもある。その愛を、歓喜をもって向かい入れればいい。