●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-15.VI.5:1 ~ T-15.VI.6:10

5. In the world of scarcity, love has no meaning and peace is impossible.

  • scarcity [skéə(r)səti] : 「不足、欠乏、食糧難、まれなこと、希少」
  • meaning [míːniŋ] : 「意味、意義、意図、真意」
  • peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平穏、安心、安定」
  • impossible [impɑ́səbl] : 「不可能な、とてもあり得ない、できない、無理な」
❖ "In the world of ~ "「不足ということが存在するこの世界では、愛は意味をもたず、平和は不可能である」。実相世界はすべてが完全に満たされた世界であるが、この幻想世界はすべてが、完全に満たされることはない。必ず、不足がつきまとう。そうした不足の世界にあって、完全で完璧な愛や平和は存在し得ない。



For gain and loss are both accepted, and so no one is aware that perfect love is in him.
  • gain [géin] : 「利益、得ること、獲得、利得」
  • loss [lɔ́(ː)s] : 「失うこと、紛失、損失、喪失」
  • both [bóuθ] : 「両方とも、双方とも」
  • accept [əksépt] : 「承認する、認める、容認する、受け入れる」
  • aware [əwéə(r)] : 「気付いている、気が付いて、承知して、知って」
  • perfect [pə́ː(r)fikt] : 「完璧な、完全な」
❖ "For gain and loss ~ "「なぜならば、(この世界では、)得ることも失うことも、どちらも受け入れられているからだ」。"and so no one is ~ "「それゆえ、誰も、自分の心の中に完全な愛が存在していることに気付いていない」。得たり失ったりする愛は知っているし、得たり失ったりする平和も経験している。しかし、永遠不変な、嫌悪や憎悪といった対極概念の存在しない、永遠不変で純粋な愛が、実はあなたの心の中に存在していることに気付いていない。その愛は、あなたの心の最も純粋で神聖な部分に存在している。



In the holy instant you recognize the idea of love in you, and unite this idea with the Mind that thought it, and could not relinquish it.
  • holy [hóuli] : 「神聖な」
  • instant [ínstənt] : 「瞬間、一瞬」
  • recognize [rékəgnàiz] : 「〜を認識する、〜を認証する、認める、受け入れる」
  • idea [aidíːə] : 「考え、着想、アイデア、発想、思い付き」
  • unite [junáit] : 「〜を結合させる、一つにする、結び付ける、接合する」
  • thought [θɔ́ːt] : 「think の過去・過去分詞形」
  • relinquish [rilíŋkwi∫] : 「放棄する、手放す、あきらめる、断念する」
❖ "In the holy instant ~ "「聖なる瞬間に、あなたは、あなたの心の中の愛という想念を認識し、」"and unite this idea with ~ "「その愛を意思し、それを放棄しなかった神の心と、愛という想念を結びつけるのである」。愛は神が創造し、神の子を愛することを放棄することなく、神は愛を温めてきた。聖なる瞬間に、あなたや同胞たちは、自分の心の純粋な部分に存在し続けていた愛が、実は神の愛であったことに気付くのである。つまり、神の子は神と愛をもってつながれるのだ。



By holding it within itself, there is no loss. The holy instant thus becomes a lesson in how to hold all of your brothers in your mind, experiencing not loss but completion.
  • hold [hóuld] : 「維持する、保持する、持続する」
  • become [bikʌ́m] : 「〜になる」
  • lesson [lésn] : 「レッスン、学科、授業、教訓、教え」
  • experience [ikspí(ə)riəns] : 「〜を経験する、〜を体験する」
  • completion [kəmplíː∫n] : 「完成、完了、終了」
❖ "By holding it within ~ "「愛という想念をそれ自体の心の中に保持するので、失うことはない」。"The holy instant thus becomes ~ "「したがって、聖なる瞬間は、どうすればあなたの心の中にすべての同胞を保持出来るかというレッスンになるのである」。"experiencing not loss ~ "「(レッスンを学んだ)結果、喪失を経験することなく、完成を経験するのである」。"to hold all of your brothers in your mind"「あなたの心の中にすべての同胞を保持すること」とは、あなたの心の中に、すべての同胞の愛を保持することと思っていいだろう。つまり、あなたとすべての同胞が結合し、再統一して一体化するのである。それが、神の子の本来の姿である。すべての分裂していた神の子の心は単一の心(Mind)になる。"completion"「完成」とは、本来の神の子に回帰するという意味合い。神の子としての存在の完成のこと。あるいは、仏教的に、智慧の完成、ととらえてもいいだろう。



From this it follows you can only give. And this is love, for this alone is natural under the laws of God.
  • follow [fɑ́lou] : 「〜に続く、〜の次に来る、〜の後について行く」
  • alone [əlóun] : 「独りで、単に」
  • natural [nǽt∫(ə)r(ə)l] : 「普通の、ありのままの、自然の」
  • law [lɔ́ː] : 「法、法律、法規、法令」
❖ "From this it follows ~ "「この後に続くことは、あなたは与えることだけが出来るということである」。"And this ~ "「それが愛なのである」。"for this alone is natural ~ "「なぜなら、与えるということだけが、神の法の下で自然なことであるからだ」。エゴにとっては、愛は奪うものだ。しかし、神の愛は与えることである。しかも、すべてを惜しげなく与え尽くすことである。しかも、与えることで何一つ失うことはなく、まったく逆に、あなたは無限に満たされるのである。これが、神の法であり、極、自然なことなのである。



In the holy instant the laws of God prevail, and only they have meaning.
  • prevail [privéil] : 「広がる、流行する、勝つ、勝る、勝利を得る」
  • meaning [míːniŋ] : 「意味、意義、意図、真意」
❖ "In the holy instant ~ "「聖なる瞬間では、神の法が広がっている」。"and only they have ~ "「そして、神の法だけが意味を持つ」。"the laws of God"「神の法」と言うと、神の裁きや最後の審判を思い浮かべるかもしれないが、ACIMの言う神の法には裁きや審判の意味合いは全くない。裁く神、罰する神は旧約聖書の神であって、ACIMの神とは完全に無縁である。ACIMの言う神の法とは、一言で言えば、愛の法である。あるいは喜びの法と言ってもいい。平和の法である。自由の法、平等の法である。



The laws of this world cease to hold any meaning at all.
  • cease [síːs] : 「〜をやめる、よす、中止する」
  • at all : 「全く〜ない、全然〜ない」
❖ "The laws of this world ~ "神の法の前では、「この世界の法はまったく意味を失ってしまう」。幻想世界の法が、実相世界の法に勝るわけがない。かたや非存在であり、かたや実在なのだから。



When the Son of God accepts the laws of God as what he gladly wills, it is impossible that he be bound, or limited in any way.
  • accept [əksépt] : 「承認する、認める、容認する、受け入れる」
  • gladly [glǽdli] : 「喜んで」
  • will [wíl] : 「〜を望む、意図する、意思する」
  • impossible [impɑ́səbl] : 「不可能な、とてもあり得ない、できない、無理な」
  • bound [báund] : 「bind の過去・過去分詞形」
  • bind [báind] : 「〜を縛る、結び付ける、〜を束縛する、拘束する」
  • limit [límit] : 「限定する、制限する、制限をかける」
  • in any way : 「何らか、多少なりとも、決して、形はどうあれ」
❖ "When the Son of God accepts ~ "「神の子が、神の法を、喜んで望むものとして受け入れるとき、」"it is impossible that ~ "「that以下は不可能である」。"that he be ~ "「神の子が束縛され、いかなる形でも制限されるということは」不可能である。神の法には束縛という言葉も制限という言葉もない。あるのは完全な自由と完全な平等である。神の法は、自由平等の法である。



In that instant he is as free as God would have him be. For the instant he refuses to be bound, he is not bound.
  • have [həv] : 「〜に〜させる」
  • refuse [rifjúːz] : 「拒む、拒絶する、断る」
❖ "In that instant he is ~ "「聖なる瞬間においては、神が神の子にそうあって欲しいと望むように、神の子は自由である」。"For the instant he ~ "「なぜなら、神の子が束縛を拒絶した瞬間、神の子はもはや束縛されないからだ」。神の子の意思と神の意思が調和共鳴するのである。神は神の子が自由であることを意思し、神の子は束縛を拒否する。その二つの意思が共鳴して、神の子は完全な自由となるのだ。



6. In the holy instant nothing happens that has not always been. Only the veil that has been drawn across reality is lifted.
  • happen [hǽpn] : 「起こる、発生する、降り懸かる」
  • always [ɔ́ː(l)weiz] : 「常に、いつも」
  • veil [véil] : 「ベール、覆い、覆い隠すもの」
  • drawn [drɔ́ːn] : 「draw の過去分詞形」
  • draw [drɔ́ː] : 「〜を引き出す、取り出す、振り出す」
  • across [əkrɑ́s] : 「〜を横切って、〜を横断して」
  • lift [líft] : 「持ち上げる、解除する、取り除く、撤廃する」
❖ "In the holy instant ~ "「聖なる瞬間に、常にそうでなかったことが起きるわけではない」。何か特別なことが起きるわけではない。"Only the veil that ~ "「ただ、それまで現実を覆っていたベールが取り除かれるだけなのである」。幻想世界の夢が覚めて、実相が見え始めるのだ。



Nothing has changed. Yet the awareness of changelessness comes swiftly as the veil of time is pushed aside.
  • change [t∫éin(d)ʒ] : 「変わる、変化する」
  • awareness [əwéə(r)nəs] : 「認識、自覚、気付いていること、意識性」
  • changelessness [tʃéindʒlisnəs] : 「変化のなさ、変化しないこと、無変化」
  • swiftly [swíftli] : 「速く、迅速に、早急に、急速に、素早く」
  • push aside : 「脇へ押しやる、押しのける」
❖ "Nothing has ~ "「何も変化しない」。"Yet the awareness of ~ "「しかし、時間というベールが取り除かれるにしたがい、無変化とう意識が迅速にやってくるのだ」。時間は幻想である。その幻想のベールが剥がされると、そこには無時間の実相が展開される。時間が存在しないのだから、結果、変化は生じない。あなたは実相世界の永遠不変性に気がつくのである。



No one who has not yet experienced the lifting of the veil, and felt himself drawn irresistibly into the light behind it, can have faith in love without fear.
  • experience [ikspí(ə)riəns] : 「〜を経験する、〜を体験する」
  • felt [félt] : 「feel の過去形」
  • drawn [drɔ́ːn] : 「draw の過去分詞形」
  • draw [drɔ́ː] : 「〜を引き出す、取り出す、振り出す」
  • irresistibly [ìrizístəbli] : 「たまらなく、抗し難いほどに」
  • behind [biháind] : 「〜の後ろに、後方に、〜の裏側に、〜の陰に」
  • faith [féiθ] : 「信頼、信用、信じること、自信、信念、確信」
  • without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たないで、〜なしに」
  • fear [fíə(r)] : 「恐れ、恐怖」
❖ "No one who has not yet ~ "「ベールが持ち上げられるのをまだ経験したことのない者は誰でも、また、ベールの後ろの光の中に、抵抗出来ないほどに引っぱられていく自分自身を感じたことのない者は誰でも、」"can have faith in ~ "「恐れを抱かずに、愛を信じることは出来ない」。実相世界の真の愛を知ることがなければ、愛を全的に信じることが出来ず、結果、恐れが伴うのだ。



Yet the Holy Spirit gives you this faith, because He offered it to me and I accepted it.
  • offer [ɔ́(ː)fə(r)] : 「差し出す、捧げる、提供する」
  • accept [əksépt] : 「承認する、認める、容認する、受け入れる」
❖ "Yet the Holy Spirit gives ~ "「しかし、ホーリー・スピリットが、あなたが愛を信じることが出来るようにしてくれる」。"because He offered ~ "「なぜなら、ホーリー・スピリットは私に、愛への信頼を与えてくれたし、私はそれを受け入れたのだから」。イエスは神の子としてホーリー・スピリットの差し出す愛への信頼を受け入れてキリストになった。同様に、あなたも、ホーリー・スピリットの差し出す愛への信頼を受け入れなさい、ということ。



Fear not the holy instant will be denied you, for I denied it not.
  • deny [dinái] : 「〜に…を与えない、〜を否定する、否認する、拒む」
❖ "Fear not the holy instant ~ "「聖なる瞬間はあなたに与えられないのではないかと恐れてはならない」。"for I denied it ~ "「なぜなら、私はそれを拒絶しなかったのだから」。どういう意味だろう? イエスは、ホーリー・スピリットが与えてくれた聖なる瞬間を受け入れた。ホーリー・スピリットはそれを知っているから、あなたも聖なる瞬間を受け入れてくれるに違いないと思っている。したがって、ホーリー・スピリットは必ずあなたに聖なる瞬間を与えてくれるはずだ。そんな意味にとらえたが、どうであろうか? 



And through me the Holy Spirit gives it unto you, as you will give it. Let no need you perceive obscure your need of this.
  • through [θruː] : 「〜を通じて、〜の手を経て、手を通して」
  • need [níːd] : 「〜する必要がある、〜を必要とする」
  • perceive [pə(r)síːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • obscure [əbskjúə(r)] : 「ぼんやりした、はっきりとしない、不明瞭な」
❖ "And through me ~ "「そして、私を通して、ホーリー・スピリットはあなたに聖なる瞬間を与えてくれるのである」。"as you will ~ "「あなたが聖なる瞬間を与えるにしたがい」。さて、ここはどういう意味だろう? あなたが聖なる瞬間をホーリー・スピリットから与えられ、その与えられた聖なる瞬間を同胞に与えるとき、つまり、聖なる瞬間を分かち合うとき、という意味合いではないだろうか。あるいは、聖なる瞬間になるべき時間をホーリー・スピリットに預けてしまうとき、とも解釈出来るかもしれない。いずれにしても、あなたの意思、意欲が必要だ。聖なる瞬間はただ待っていただけでは手に入らない。それを意思し、意欲しなくてはならない。その声をホーリー・スピリットが聞き逃すはずはないのだ。"Let no need you ~ "「あなたが聖なる瞬間を必要としていることを曖昧に知覚する必要はない」。ここの"need"は助動詞的に使われており、"to perceive"が原形不定詞になっている。「曖昧に知覚する必要がないようにしなさい」つまり、「はっきりと認識しなさい」とういこと。何を? あなたが聖なる瞬間を必要としていることを。つまり、あなたが聖なる瞬間を、意思と意欲をもって欲していることをホーリー・スピリットに示さなくてはならないのだ。



For in the holy instant you will recognize the only need the Sons of God share equally, and by this recognition you will join with me in offering what is needed.
  • recognize [rékəgnàiz] : 「〜を認識する、〜を認証する、認める、受け入れる」
  • equally [íːkw(ə)li] : 「平等に、同等に、等しく、同様に、一様に」
  • recognition [rèkəgní∫n] : 「認識、認証、感謝、正当性の認識」
  • join [dʒɔ́in] : 「加わる、加入する、参加する、交わる、一緒になる」
  • offer [ɔ́(ː)fə(r)] : 「差し出す、捧げる、提供する」
❖ "For in the holy instant ~ "「なぜなら、聖なる瞬間において、あなたは、神の子が平等に分かち合う必要性だけを認識するであろうからだ」。"and by this recognition ~ "「そして、この認識によって、あなたは、必要とされるものを差し出すという私(の使命)にあなたは加わることとなるであろう」。"the only need the Sons of God share equally"「神の子が平等に分かち合う必要性だけ」とは何か? もちろん、筆頭は愛であろうか。喜びも分かち合う必要があるし、平和も然り、創造性も分かち合いの対象になる。"join with me in offering what is needed"「必要とされるものを差し出すという私(の使命)に加わる」とは、どういうことであろうか? あなたは聖なる瞬間を経験出来たわけだが、まだ無明の同胞は多くいる。その同胞に、聖なる瞬間を差し出す使命がホーリー・スピリット、あるいはキリストにはあり、あなたもその使命に参画するのである。はっきり言えば、あなたがキリストとしての使命を担うのである。実相に目覚めるには、そのくらいの覚悟は必要だというわけである。もう一度言おう、あなたはキリストになるのだ。なぜなら、あなたはキリストなのだから。
 
 
 

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