●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-15.X.2:1 ~ T-15.X.3:7

2. The holy instant is truly the time of Christ. For in this liberating instant no guilt is laid upon the Son of God, and his unlimited power is thus restored to him.

  • holy [hóuli] : 「神聖な」
  • instant [ínstənt] : 「瞬間、一瞬」
  • truly [trúːli] : 「全く、本当に、真に、」
  • liberate [líbərèit] : 「〜を自由にする、解放する、釈放する、自由化する」
  • liberating : 「解放する〜」
  • guilt [gílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
  • laid [léid] : 「lay の過去・過去分詞形」
  • lay [léi] : 「〜を横たえる、〜を置く」
  • unlimited : 「制限のない、無制限の、自由な、無条件の」
  • thus [ðʌ́s] : 「このようにして、こんなふうに、上に述べたように」
  • restore [ristɔ́ː(r)] : 「〜を元の状態に戻す、回復させる、修復する、復活させる」
❖ "The holy instant is ~ "「聖なる瞬間とは、真実、キリストの時である」。"For in this liberating instant ~ "「なぜなら、この解放の瞬間、いかなる罪の意識も、神の子の上にありはしないからだ」。"and his unlimited power ~ "「そして、神の子の制限なきパワーは、神の子にとって修復されるのである」。聖なる瞬間、キリストの時とは、神の子がキリストに目覚めるとき、つまり、心の中の最も神聖で最も純粋な部分に住まうキリストをあなたが目撃する瞬間であり、極言すれば、あなたがキリストそれ自体に再生される時である。あなたは罪の意識から解放され、あなたの中に眠る神のパワーが全開にされる時である。



What other gift can you offer me, when only this I choose to offer you? And to see me is to see me in everyone, and offer everyone the gift you offer me.
  • offer [ɔ́(ː)fə(r)] : 「差し出す、捧げる、提供する」
  • choose [t∫úːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
❖ "What other gift ~ "「私(イエス)があなたに差し出そうと選択した唯一のものがキリストの時であるのに、あなたはその他のどんな贈り物を私に差し出せるだろうか」。イエスはホーリー・スピリットとして、そしてキリストとして、あなたに聖なる瞬間を、つまり、キリストの時を差し出したのだ。それなら、あなたは、そのお返しに、同じキリストの時を、つまり解放の聖なる瞬間を差し出すことが最善ではないか。それを、イエスに差し出してもいいし、同胞に与えてもいい。どちらでも、自他一如によって同じことなのだ。与えることは得ることと同じであることを思い出そう。言い換えれば、得ることを与えることと同じにしなくてはならないのだ。分かち合いとはそういうことであり、一つのものを二人で所有することではなく、互いに完全に与え尽くして、その結果としてすべてを与えられることなのである。"And to see me ~ "「私を見ることは、すべての同胞の中に私を見ることである」。"and offer everyone the gift ~ "「そして、あなたが私に差し出した贈り物を、すべての同胞に差し出しなさい」。まさに自他一如であり、分かち合いとはそういうことだ。つまり、所有を超越して、与え尽くすことが分かち合いの根本なのである。



I am as incapable of receiving sacrifice as God is, and every sacrifice you ask of yourself you ask of me.
  • incapable [inkéipəbl] : 「能力がない、できない」
  • be incapable of : 「〜ができない、〜をする能力がない」
  • receive [risíːv] : 「〜を受け入れる、〜を受ける、受け取る、〜を経験する」
  • sacrifice [sǽkrəfàis] : 「犠牲、ささげものをすること、いけにえ」
  • ask of : 「〜に要求する」
❖ "I am as incapable of ~ "「神が犠牲を受け入れることなど出来ないように、私(イエス)も犠牲を受け入れることなど出来ない」。"and every sacrifice you ~ "「そして、あなたがあなた自身に犠牲を要求するたびに、あなたは私に犠牲を要求していることになるのだ」。"receiving sacrifice"「犠牲を受け入れること」と訳したが、「犠牲にされた捧げ物を受け取ること」と考えてもいいだろう。しかし、そう捉えると"and every sacrifice ~ "の部分との整合性が少々崩れるか? いずれにしても、イエスも神も、犠牲に対して完全否定的である。考えてみれば、実相世界に犠牲などという概念がないのだから、それは当たり前のことだろう。



Learn now that sacrifice of any kind is nothing but a limitation imposed on giving.
  • learn [lə́ː(r)n] : 「〜を知る、分かる、〜を学ぶ」
  • of any kind : 「いかなる種類の」
  • limitation [lìmitéi∫n] : 「制限、極限、限定」
  • impose [impóuz] : 「課す、負わす、かける、与える」
❖ "Learn now that ~ "「that以下を学びなさい」。"that sacrifice of ~ "「いかなる形の犠牲も、与えるという行為に課せられた制限以外の何ものでもない」と学びなさい。犠牲という行為も、考えてみれば、誰かに対して与えるという行為の一つと見ることが出来る。しかし、犠牲は、本当の意味での与えるという行為から逸脱したものであり、真意を汚すものである。そういう意味で、犠牲は与えるという行為を制限しているのだ。



And by this limitation you have limited acceptance of the gift I offer you.
  • limit [límit] : 「限定する、制限する、制限をかける」
  • acceptance [əksépt(ə)ns] : 「受け入れること、承認、容認」
  • offer [ɔ́(ː)fə(r)] : 「差し出す、捧げる、提供する」
❖ "And by this limitation ~ "「そして、この制限によって、あなたは、私が差し出す贈り物の受け取りをずっと制限してきたのである」。イエスがあなたに差し出す贈り物とは、罪の意識からの解放のことであり、あなたが「キリストの時」に目覚める聖なる瞬間のことである。ところが、あなたは、それをイエスから得るにはそれ相応の犠牲を強いられるだろうと思い込んできた。例えば、社会的な仕事を犠牲にして、あるいは家族を犠牲にして、初めて手に入れられるものだと決めつけ、制限してきたのではないだろうか。もっと端的に言えば、肉体を犠牲にすることでのみ、悟りの瞬間は与えられると思い込んできたのではないか。しかし、イエスは、イエスの贈り物を受け入れるためには、何の犠牲も必要ではないし、そんな制限をかけること自体を否定しているのだ。



3. We who are one cannot give separately. When you are willing to accept our relationship as real, guilt will hold no attraction for you.
  • separately [sép(ə)rətli] : 「離れて、独立して、別々に、分かれて、離ればなれになって、単独で」
  • be willing to : 「〜する意思がある、進んで〜する、〜に前向きである、〜に気乗りする」
  • accept [əksépt] : 「承認する、認める、容認する、受け入れる」
  • relationship [riléi∫n∫ìp] : 「関係、結び付き、かかわり合い、関連」
  • real [ríː(ə)l] : 「実在する、現実の、実際の、本物の」
  • hold [hóuld] : 「維持する、保持する、持続する」
  • attraction [ətrǽk∫n] : 「引き付けるもの、引力、出し物、魅力、誘引力」
❖ "We who are one ~ "「私たちは、別々に与えるということは出来ないのである」。あなたの心の中にはキリストが住んでいるので、あなたが同胞に与えるとき、同時にキリストが与えていることになる。あなたはキリストと一心同体であるから、あなたはキリストとして行動をとる必要がある。与えるときも、分かち合う時も、あなたとキリストは同体である。"When you are willing ~ "「あなたが、私たちの関係性を実在として受け入れたいと思うとき、」"guilt will hold no ~ "「罪の意識はもはやあなたを惹きつける力を維持出来ないだろう」。あなたが、キリストとの関係性、つまり、あなたの心のなかにキリストが住み、あなたとキリストは同体であるという関係性を、空想としてではなく、実際にその通りなのだと認識するとき、罪の意識をまったく持たないキリストがあなた自身であるのだから、あなたはもはや罪の意識に惹かれることはない。



For in our union you will accept all of our brothers. The gift of union is the only gift that I was born to give.
  • union [júːnjən] : 「結合、合併、融合、団結」
  • be born [bɔ́ː(r)n] : 「生まれる、誕生する、産声を上げる」
❖ "For in our union ~ "「なぜなら、私たちの結合の中では、あなたはすべての同胞たちを受け入れるだろうからだ」。あなたが自分とキリストを一心同体と受け入れるとき、自他一如によって、同胞もまたキリストと同体であることを知る。つまり、キリストと結合することは、すべての神の子が単一のキリストであると受け入れることなのである。"The gift of union ~ "「(キリストと)結合するという贈り物は、私(イエス)がそれを与えるために生まれてきた唯一の贈り物なのである」。イエスの誕生の目的が明かされた。つまり、分裂した神の子たちのすべての心の中にキリストを目覚めさせ、再び、キリストとして単一の神の子に戻すために、イエスは生まれたのである。それが、キリスト(ホーリー・スピリット)としてのイエスの使命である。キリストが単数なのか複数なのか、混乱してきたと思うが、単複どちらにとらえてもいい。実相世界は一元論の世界であるから、もとよりキリストも神の子も単一なのだが、幻想の世界では、それが分裂して複数に見えるだけの話である。つまり、複数に見える神の子を再統一して、単一の神の子に、究極的に単一のキリストとして再生させることがイエスの誕生の目的だったのである。イエスが我々を救ってくれるとは、そういう意味なのだ。したがって、救いとは、実相世界への解放、神の世界への回帰である。



Give it to me, that you may have it. The time of Christ is the time appointed for the gift of freedom, offered to everyone. And by your acceptance of it, you offer it to everyone.
  • appoint [əpɔ́int] : 「〜を任命する、指名する、決める、指定する、定める」
  • appoint for : 「〜のために決める」
  • freedom [fríːdəm] : 「自由、解放、自主、独立」
  • acceptance [əksépt(ə)ns] : 「受け入れること、承諾、承認、受諾、受理、支持、容認」
❖ "Give it to me ~ "「贈り物を私に与えなさい」。"that you may ~ "ここの"that"は"so that"の略で、「〜するために、その結果」という意味合い、「そうすれば、あなたは贈り物を得られるだろう」。簡単に言えば、キリストとしてのイエスを受け入れてイエスと結合しなさい、そうすれば、あなた自身がキリストとして再生されるのだ、ということ。"The time of Christ is ~ "「キリストの時とは、自由と解放という贈り物のために設けられた時間のことである」。"offered to ~ "「そして、その自由と解放の贈り物は、すべての同胞に差し出されるのである」。"And by your ~ "「あなたがその贈り物を受け入れることで、あなたはすべての同胞にその贈り物を差し出すことになるのだ」。自他一如。受け取ることは与えることである。与えることは受け取ることである。総括すれば、自由と解放のための瞬間、それがキリストの時であり、言葉を変えれば、聖なる瞬間である。それは、誰が独占するものでもなく、すべての同胞たちが分かち合う瞬間である。
 
 
 

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