●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-21.III.6:1 ~ T-21.III.7:5

6. The Holy Spirit has a use for all the means for sin by which you sought to find it.

  • use [júːs] : 「使うこと、利用、使用、役立つこと、効用」
  • have a use for : [〜を利用する、〜を必要とする」
  • means [míːnz] : 「手段、方法、資力」
  • sin [sín] : 「罪、罪悪、ばかげたこと、過失、罪業」
  • sought [sɔ́ːt] : 「seek の過去・過去分詞形」
  • seek [síːk] : 「捜し求める、捜し出す、求める、追求する」
  • find [fáind] : 「見つける、発見する、見いだす」
❖ "The Holy Spirit has ~ "「あなたが(同胞の中に)罪を見つけ出すために用いた手段のすべてを、ホーリー・スピリットは利用するのだ」。たとえば、あなたは同胞(パートナー)と特別な関係性をもち、互いの罪の意識を舐め合い、苦しみや孤独をごまかし合っているが、ホーリー・スピリットはその特別な関係性を利用して、それを神聖な関係性に質転換させ、あなたとパートナーを真実の実相世界へ導いていくのだ。



But as he uses them they lead away from sin, because his purpose lies in the opposite direction.
  • lead [líːd] : 「〜を連れていく、〜を導く、案内する」
  • away from : 「〜から離れて」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
  • opposite [ɑ́pəzit] : 「反対側の、向かい側の、向かい合った」
  • direction [dərék∫n] : 「方角、方向、道順、方位」
  • in the opposite direction : 「反対の方向に、反対方向に、反対に」
❖ "But as he uses them ~ "「しかし、ホーリー・スピリットがその手段を利用するとき、その手段は、罪の意識からあなたを離して遠くへ導いてくれるのである」。"because his purpose ~ "「なぜなら、ホーリー・スピリットの目的は、(あなたの目的の方向に対して)逆の方向に向いているからだ」。あなたは、他者に罪を見い出すために関係性を利用するが、ホーリー・スピリットは、神の子から罪の意識を払拭するために、その関係性を利用するのだ。まったく逆方向の目的を持っているので、ホーリー・スピリットは、あなたの、非神聖なる特別な関係性を神聖な関係性に質転換させることが出来るのだ。いわば、劇的な層転換をホーリー・スピリットは模索する。



He sees the means you use, but not the purpose for which you made them. He would not take them from you, for he sees their value as a means for what he wills for you.
  • take [téik] : 「〜を取る、取り込む」
  • take from : 「〜から取る、〜から取り上げる」
  • value [vǽljuː] : 「価値、値打ち、真価、有用性、重要性」
  • will [wíl] : 「〜を望む、意図する、命ずる、決意する」
❖ "He sees the means ~ "「ホーリー・スピリットは、あなたが利用する手段をよく知っている」。"but not the purpose ~ "「しかし、ホーリー・スピリットは、あなたが何の目的のためにその手段を作ったのか、理解しない」。あなたは、他者に罪の意識を見いだすために特別な関係性を作ったが、ホーリー・スピリットはそんなことをよしとしない。しかし、"He would not take ~ "「ホーリー・スピリットは、あなたから手段を取り上げようとは思わない」。あなたから特別な関係性を奪うようなことは、ホーリー・スピリットは意図しない。"for he sees their value ~ "「なぜなら、ホーリー・スピリットがあなたのために意図することのための手段として、その価値を認めているからだ」。特別な関係性をあなたから奪わないのは、そこに貴重な利用価値があるからだ。つまり、特別な関係性を質転換(層転換)すれば、それが神聖な関係性に劇的に変身することを知っているのだ。ホーリー・スピリットはそれを目指している。



You made perception that you might choose among your brothers, and seek for sin with them.
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識、感じ方」
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
  • seek for : 「〜を探し求める」
❖ "You made perception ~ "「あなたは、知覚を作った」。実相世界では、幻想に過ぎない肉体的な知覚は必要なかったし、もちろん、存在すらしなかった。しかし、幻想世界を偽創造し、その中で生きていくために、神の子は肉体的な知覚を作ったのだ。したがって、知覚を生み出す五感自体も、実は幻想である。般若心経の中で、繰り返し五感が無であることを言っているのは、五感自体が実体を持たない単なる幻想に過ぎないことを訴えているからだ。"that you might choose ~ "ここの"that"は"so that"のことで、「〜するために、その結果」という意味、「あなたが、同胞達を選り分け、彼らが持っている罪の意識を見いだすために、」あなたは知覚を作ったのだ。したがって、知覚は、罪を見いだすための手段とされたのだ(もっとも、それに限定されているわけではないが・・)。もちろん、ホーリー・スピリットは、その知覚も大いに利用する。知覚を質転換して、叡智(knowledge)へと発展させるのである。特別な関係性も知覚も、それを質転換(相転移)することをホーリー・スピリットは目的にする、と書いたが、『質転換』とは、要するに、幻想世界の幻想に過ぎなかったものを、本来あるべき正しい位置に戻して、実相世界の実在に叩き直すことである。いわば、『実相化』である。これは、瓢箪から駒を出すようなもので、したがって、奇跡と呼べるものだ。偽りから真実へと、いわば180度の回転を実行して、奇跡的に変身させるのである。



The Holy Spirit sees perception as a means to teach you that the vision of a holy relationship is all you want to see.
  • vision [víʒən] : 「視覚、視力、洞察力、想像力、考え方、展望、構想」
  • holy [hóuli] : 「神聖な」
  • relationship [riléi∫n∫ìp] : 「関係、結び付き、かかわり合い、関連」
❖ "The Holy Spirit sees ~ "「ホーリー・スピリットは、知覚を、〜するための手段と見ている」。"to teach you that ~ "「神聖な関係性のヴィジョンこそが、あなたの知りたいすべてである、とあなたに教えるための」手段であると、ホーリー・スピリットは知覚を見ている。特別な関係性においては、知覚は、他者の罪の意識を探り出していた。しかし、特別な関係性を神聖な関係性に変えてしまえば、もはや罪を見いだすための知覚は必要でなくなり、知覚は消滅する。その代わりに、叡智、つまり、心の目が物事を見始めるのだ。心の目で見た光景がヴィジョンである。あなたは、実は、真実を知りたいと思っているはずで、真実を見るには心の目、叡智が必要なのだ。あなたが見たいのは、肉体的な知覚でとらえた光景ではなく、叡智が描いて見せるヴィジョンなのである。ヴィジョンを求めなくては、あなたは真実をありのままに見ることが出来ないのだ。そのためには叡智を、そのためには心の目を、そのためには正しい心を持たなくてはならない。



Then will you give your faith to holiness, desiring and believing in it because of your desire.
  • faith [féiθ] : 「信頼、信用、信じること、信仰、信条、確信」
  • holiness [hóulinəs] : 「神聖、高潔」
  • desire [dizáiər] : 「〜を望む、希望する、欲する」
  • believe [bilíːv] : 「信じる、真に受ける、確信する、信頼する」
  • desire [dizáiər] : 「欲望、欲求、願望、念願」
❖ "Then will you give ~ "「そのとき、あなたは神聖さを信じるようになるだろう」。あなたは、心の目が見るヴィジョンを信じるのだ。"desiring and believing ~ "分詞構文、付帯状況、「あなたが熱望するが故に、神聖さを熱愛し信じながら」。



7. Faith and belief become attached to vision, as all the means that once served sin are redirected now toward holiness.
  • belief [bilíːf] : 「信じること、信念、意見」
  • become [bikʌ́m] : 「〜になる」
  • attach [ətǽtʃ] : 「 〜に参加させる、所属させる、配属する、添付する」
  • once [wʌ́ns] : 「あるとき、かつて、以前」
  • serve [sə́ːrv] : 「〜に仕える、〜のために働く」
  • redirect : 「方向を変える、向け直す」
  • toward [təwɔ́ːd] : 「〜の方へ、〜に向かって、〜に向いて」
❖ "Faith and belief become ~ "「信じる心、信じる気持ちが、ヴィジョンに付加されるようになる」。つまり、あなたは、心の目で見えるヴィジョンを心から信じるようになるのだ。"as all the means that ~ "「というのも、かつて罪の意識を見つけるために寄与していた手段が、今や、神聖さを見るための手段として、その方向が変えられたからである」。知覚は罪を見い出そうとし、ヴィジョンは神聖さを見い出そうとする。そして、今や、あなたは神聖さを見い出すヴィジョンを信じるようになった。ということは、知覚が見い出した罪の意識は、単なる幻想であると受け入れ、罪の意識を払拭したのである。つまり、罪を赦した(forgive)のだ。



For what you think is sin is limitation, and whom you try to limit to the body you hate because you fear.
  • limitation [lìmətéiʃən] : 「制限、極限、限定、減縮」
  • limit [límit] : 「限定する、制限する、制限をかける」
  • hate [héit] : 「〜を憎む、〜をひどく嫌う」
  • fear [fíər] : 「恐れる、怖がる」
❖ "For what you think is ~ "「なぜなら、あなたが、罪であると思っていたものは、制限でしかなく、」"and whom you try to ~ "「恐れゆえに、肉体に制限しようとした同胞を、あなたは憎んでいたからだ」。あなたは、同胞を自他一如の神の子と見ることが出来ず、同胞を、あなたから分離した肉体的な存在と見てとって、その存在を有限な肉体に限定し、制限し、その中に罪の意識を探し出しては、同胞からの攻撃に恐れを抱いてきた。つまり、あなたの知覚は、同胞をあなたから分離した肉体的な存在ととらえ、その肉体の中に罪を隠し持っていると感じたのだ。それが、他者に対する制限である。一言で言えば、他者は悪者であると、あなたの知覚はあなたに耳打ちしたのだ。悪者だから、あなたは他者を憎むのである。



In your refusal to forgive him, you would condemn him to the body because the means for sin are dear to you.
  • refusal [rifjúːzl] : 「拒絶、拒否、辞退、謝絶」
  • forgive [fərɡív] : 「許す、容赦する、勘弁する」
  • condemn [kəndém] : 「〜を非難する、責める、〜に強いる、運命づける」
  • condemnb A to B : 「AにBを強いる、AにBを運命づける」
  • dear [díər] : 「大切な、親愛な、いとしい、かわいい、敬愛する」
❖ "In your refusal ~ "「あなたが、同胞を赦すことを拒否するなら、」"you would condemn him ~ "「あなたは、同胞を、肉体に縛りつけられた者と決めつけたいのだ」。"because the means for sin ~ "「なぜなら、罪を見いだす手段は、あなたにとって大切であるからだ」。文章の流れを逆にすれば理解しやすい。あなたは、同胞を罪深いと見てとる知覚を大切にした。それは、同胞をあなたと分離した、肉体的な存在と捉えたからだ。つまり、同胞の存在を肉体に限定したのだ。その結果、あなたは、同胞の罪を本当に存在するものと信じ込み、それが幻想であることを考えもしない。そうして、罪が幻想であると見抜けないから、同胞の罪を赦せないでいるわけなのだ。蛇足になるが、ACIMの赦しとは、罪が幻想であると見抜いて、受け流して、消滅させることである。



And so the body has your faith and your belief. But holiness would set your brother free, removing hatred by removing fear, not as a symptom, but at its source.
  • set [sét] [SVOC] : 「〜を〜の状態にする」
  • remove [rimúːv] : 「取り除く、取り去る、取り外す、除去する」
  • hatred [héitrid] : 「強い嫌悪、憎しみ、憎悪、嫌悪、毛嫌い、嫌忌」
  • symptom [símptəm] : 「症状、症候、兆候、兆候、しるし」
  • source [sɔ́ːrs] : 「もと、源、起点、原因」
❖ "And so the body has ~ "「そのように、肉体は、あなたの信じる心、信じる気持ちを勝ち取った」。"But holiness would ~ "「しかし、神聖さは、あなたの同胞を自由にしてくれるのだ」。神聖さ、つまり、真実を見抜くヴィジョンをもって同胞を見るなら、あなたの同胞に罪はなく、その存在さえ、肉体ではないと見抜けるのだ。かくして、同胞は、あなたの神聖さによって解放されるのだ。"removing hatred by ~ "分詞構文、「恐れが除去されたために、憎しみも除去されたからだ」。"not as a symptom ~ "「恐れの症状が除去されたのではなく、恐れの源が除去されたからである」。ヴィジョンで同胞を見れば、彼が肉体的な存在ではなく、罪の意識さえ幻想であると分かる。あなたと分離していたかに見えることも幻想だ。あなたと同胞は自他一如であり、彼の罪が幻想なら、あなたの罪も幻想なのだと分かるのだ。罪なき二人に憎しみは存在し得ようか? あなたの憎しみは除去されるのだ。しかも、その原因から根こそぎに除去されたのだ。
 
 
 

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