●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-29.II.6:1 ~ T-29.II.7:8

6. Such is the promise of the living God; His Son have life and every living thing be part of him, and nothing else have life.
  • promise [prάmis] : 「約束、契約、約束したこと、約束したもの」
  • living [líviŋ] : 「生きている、現存する、活気のある、生命のある」
  • life [láif] : 「命、人命、生命、寿命」
  • part [pάːrt] : 「一部、部分」
  • else [éls] : 「そのほかの」
❖ "Such is the promise ~ "「生ける神の約束とは、次のようなものである」。"His Son have life ~ "「神の子は命をもっており、生けるものすべては、神の子の一部である」。"and nothing else ~ "「その他のものは命をもたない」。ここで言う"life"「命」とは、実相的な命のことであって、この世での肉体的な命のことではない。したがって、"living"「生きている」という言葉も、実相的に生きているという意味であって、この世の生物が肉体的に生きているという意味ではない。したがって、本文は、「神の子は実相的な命をもっており、実相的に生けるものは、神の子の一部である」となる。実相的な命は単一であるから、あらゆる生けるものは、命という一点に融合するのである。あらゆる命は神の子の命の一部であり、逆に、神の子の命は、あらゆる命の一部である。実相的な命は分離していないのだ。実相世界が一元論世界であることの必然である。「その他のものは命をもたない」とは、一見、肉体を伴って生きているように見えるものは、必ずしも実相的な命を持っているわけではない、ということ。では、犬や猫は、はたして生きていると言えるのか? 肉体的な存在としての犬も猫も実相的に生きているとは言えないが、もし犬や猫が、肉体を越えたレベルで、あるいは霊的なレベルで生きているのであれば、もちろん、犬にも猫にも実相的な命があると思っていい。実相的なレベルでは、あなたの命と、あなたが飼っているペットの命は繋がっていると思ってまず間違いあるまい。ペットは、死んでもあなたと心を通わすことが出来るはずである。なぜなら、心は永遠不変であって、肉体の死によって消滅などしないからだ。



What you have given "life" is not alive, and symbolizes but your wish to be alive apart from life, alive in death, with death perceived as life, and living, death.
  • given [gívn] : 「give の過去分詞形」
  • alive [əláiv] : 「生存して、生きていて」
  • symbolize [símbəlàiz] : 「〜を象徴する、記号で表す、〜の印である」
  • wish [wíʃ] : 「願い、望みの物、願望、希望、希望の点」
  • apart from : 「〜から離れて、〜は別として、〜はさておき」
  • death [déθ] : 「死、消滅、死亡、破滅、終わり、終焉」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
❖ "What you have given ~ "「あなたが『命』を与えたものは、生きてはいない」。この幻想世界で、あなたが肉体的存在に与えた命は、実相レベルの命ではなく、したがって、それは生きているとは言えない。幻想の中だけで生きているのであって、夢の中の命に過ぎないのだ。"and symbolizes but ~ "「それは、命から離れて生きていたいと願うあなたの望みを象徴しているだけである」。"alive in death, with ~ "「つまり、死の中で生き、命と知覚される死を伴って生き、死ぬのである」。実相的な永遠の命から離れ、幻想世界でつかの間の命らしきのを得て、生きたふりをしながら、一生を終えるのである。肉体的な活動を命と考えることは、実相的な命からの分離である。言い換えれば、死を迎えるような命は本物ではない。実相的な真の命は、永遠不変であって、死を迎えることはない。変化しないのだ。変化する命は、夢の中の疑似的命である。



Confusion follows on confusion here, for on confusion has this world been based, and there is nothing else it rests upon.
  • confusion [kənfjúːʒən] : 「混乱、混同、混乱状態、無秩序、当惑、困惑」
  • follow [fάlou] on : 「〜に続いて登場する、ついて行く、〜の後に続く、後から続く」
  • base [béis] on : 〜に基づく、〜に準拠する
  • rest upon : 「〜に基礎を置く、基礎は〜にある、〜に基づく」
❖ "Confusion follows on ~ "「この世界では、混乱に混乱が続く」。"for on confusion ~ "「なぜなら、この世界は、混乱の上に基礎を置いているからだ」。"and there is nothing ~ "「世界が置かれている基礎は、その他に存在しない」。この幻想世界は、変化流動する世界であり、向かう先はカオスと、そして崩壊と死である。永遠不変性に基礎を置く実相世界とは、まったく逆の世界なのだ。変化流動性は、幻想や夢の本質である。揺れ動き、混ざり合い、混乱し、ぶつかり合って、崩壊して行くのである。



Its basis does not change, although it seems to be in constant change.
  • basis [béisis] : 「土台、基礎、基盤、基準、原理、原則、根拠、理由」
  • change [tʃéindʒ] : 「変わる、変化する、変遷する」
  • although [ɔːlðóu] : 「〜だけれども、〜ではあるが、〜とはいえ」
  • constant [kάnstənt] : 「持続する、絶えず続く」
  • change [tʃéindʒ] : 「変化、変更、移行、交換」
❖ "Its basis does not ~ "「その基礎は、変化しない」。"although it seems to ~ "「たとえ、世界が絶え間なく変化したとしても、」その基礎は、変化しない。もちろん、この世界が永遠不変だと言っているのではない。この世界の基礎は、変化流動だけであって、変化流動することに変化はない、という意味である。変化流動が減速することも、方向を変えることもない。崩壊と死へまっすぐ進んでいくのだ。



Yet what is that except the state confusion really means?
  • except [iksépt] : 「〜を除いて、〜以外に」
  • state [stéit] : 「状態、形勢、情勢、状況」
  • really [ríəli] : 「実際には、ほんとうは、確かに、本当に」
  • mean [míːn] : 「〜を意味する、…とは〜を指す」
❖ "Yet what is that ~ "「しかし、それは、混乱状態が実際に意味する以外の何であろうか」。この世界が変化流動し、崩壊と死に向かう事実に変化はない。それはまさに混乱状態ということであって、その他の意味はない、ということ。



Stability to those who are confused is meaningless, and shift and change become the law on which they predicate their lives.
  • stability [stəbíləti] : 「安定、持続、不変、安定性、安定度、持続性」
  • confused [kənfjúːzd] : 「困惑した、混乱した、支離滅裂な、頭が混乱した」
  • meaningless [míːniŋlis] : 「意味のない、無益な、価値のない、無意味な、無価値の」
  • shift [ʃíft] : 「交代、変更、変化、転換」
  • become [bikʌ́m] : 「〜になる」
  • law [lɔ́ː] : 「法、法律、法規、法令」
  • predicate [prédikèit] : 「基礎を置く、叙述する、断定する」
❖ "Stability to those who ~ "「混乱した者にとっては、安定性は意味を持たない」。混乱状態に安住して、その場所こそが生きてゆく世界だと思っている者に、安定性、永遠不変性などは、まったく意味を持たない。"and shift and change ~ "「そして、シフトやチェンジは、彼らが彼らの生活の基礎を置く法となってしまったのだ」。混乱状態に安住する者達の生活の基盤は、シフトやチェンジであって、あたかもそれが、彼らの依(よ)って立つ法則になっている。したがって、彼らにとっては、不変性は違法であり、永遠性は罪である。永遠不変な実相世界など、彼らにとっては信じられないどころか、忌避したいものなのだ。



7. The body does not change. It represents the larger dream that change is possible.
  • represent [rèprizént] : 「〜を表す、描く、描写する、意味する、象徴する」
  • large [lάːrdʒ] : 「大きい、広い」
  • larger : 「より大きい」
  • possible [pɑ́səbl] : 「可能性がある、起こり得る、あり得る」
❖ "The body does not ~ "「肉体は変化しない」。肉体は、幻想世界においてこそ、成長し、老いて死に至るという変化をするが、実相的な視点から見れば、単なる幻想の一つとして変化するものではない。"It represents the larger ~ "「肉体は、変化が可能である、より大きな夢を表しているに過ぎない」。肉体は、変化が可能なこの幻想世界の存在体として、自らを表しているが、幻想であることには変わりなく、夜見る夢よりは規模の大きい夢かも知れないが、夢の一つにかわりはない。



To change is to attain a state unlike the one in which you found yourself before.
  • attain [ətéin] : 「手に入れる、獲得する、達する、到達する」
  • unlike [ʌnláik] : 「似ていない、異なっている」
  • found [fáund] : 「find の過去・過去分詞形」
  • find [fáind] : 「見つける、発見する、見いだす」
  • before [bifɔ́ːr] : 「以前に、前に、早く、先に」
❖ "To change is to attain ~ "「変化するとは、あなたがあなた自身を見いだした以前と異なった状態に達することである」。難しい言い回しをしているが、要するに、前のあなたと今のあなたが異なった状態であるとき、変化したと言える、ということ。



There is no change in immortality, and Heaven knows it not.
  • immortality [ìmɔːrtǽləti] : 「不死、不朽、不滅、永遠」
❖ "There is no change ~ "「永遠性には、変化がない」。永遠性は、不変性を表裏一体にもっており、変化という属性はない。"and Heaven knows ~ "「天の王国は、変化というものを知らない」。天の王国は実相世界であり、永遠不変の世界である。変化という概念はないのだ。



Yet here on earth it has a double purpose, for it can be made to teach opposing things.
  • earth [ə́ːrθ] : 「地球、地上、全世界」
  • double [dʌ́bl] : 「2倍の、二つの、二重の」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • teach [tíːtʃ] : 「〜を教える、指導する」
  • opposing [əpóuziŋ] : 「対立する、正反対の、相いれない」
❖ "Yet here on earth ~ "「しかし、この地上では、変化は二重の目的をもっている」。"for it can be ~ "「なぜなら、変化は、相反する二つのことを教えるために作られたものであるからだ」。この世界は二元論の世界であり、あらゆるものが、相反する対立概念をもつ。愛は憎悪を、平和は戦争を、白は黒を、無辜は罪を、増加は減少を、というように、対立概念は、二極を挟んで、変化流動するのだ。変化は、あたかも相反する二つの目的を持って、右往左往しているかに見える。時に増加という目的に従い、またある時は減少という目的に添って変化して行くのだ。"double purpose"「二重の目的」は、二元論世界の必然である。たとえば、あなたが誰かを愛したとしても、この二元論世界にある限り、その愛は永遠不変に続くことはない。時に愛欲に走り、時に憎しみに変化し、時に愛は消滅する。もちろん、地上の愛が、実相的な天上の愛に変化することはあり得る。そこにこそ、希望があると言えないか。



And they reflect the teacher who is teaching them.
  • reflect [riflékt] : 「〜を映す、示す、反映する」
  • teacher [tíːtʃər] : 「先生、教師」
❖ "And they reflect ~ "「二重の目的は、それを(変化に)教える教師を反映している」。たとえば、あなたが、目的として変化に対し愛を教えるか、憎悪を教えるか、つまり、どちらの変化を選択するか、その責任はすべてあなたにあるのだ。二重の目的からの選択は、まさに、あなた自身を反映するのである。



The body can appear to change with time, with sickness or with health, and with events that seem to alter it.
  • appear [əpíər] : 「〜のように見える、〜と思われる、〜らしい」
  • sickness [síknəs] : 「病気」
  • health [hélθ] : 「健康、健康状態、調子」
  • event [ivént] : 「出来事、事件、イベント、行事」
  • alter [ɔ́ːltər] : 「変える、変更する、改める、改ざんする、改造する」
❖ "The body can appear ~ "「肉体は、時間とともに、あるいは病や健康によって、また、肉体を変えるように見える出来事によって、変化する可能性があるように見える」。幻想の肉体は、幻想世界の流れに流されて、病になったり健康を回復したり、うれしい出来事や悲しい出来事によっても、日々変化しているように見える。もちろん、肉体は見た目は変化するのだが、変化するという一点に関しては、変化しない。



Yet this but means the mind remains unchanged in its belief of what the purpose of the body is.
  • mean [míːn] : 「〜を意味する、…とは〜を指す」
  • remain [riméin] : 「依然として〜のままである、とどまる」
  • unchanged [ʌntʃéindʒd] : 「変化していない、不変の、変わらない」
  • belief [bilíːf] : 「信じること、信念、信用、信頼、信仰、信条」
❖ "Yet this but means ~ "「しかし、このことは、肉体の目的は何であるかという信念に関して、心は変わっていないことを意味している」。あなたの心が、肉体はこの世界において実在だと信じている限り、そして、その考えを変えない限り、肉体は日々変化し続ける、ということ。"the purpose of the body"「肉体の目的」とは、目に見える存在が実在であって、肉体を隔てて、すべてが分離しているように見せること。幻想を、あたかも現実だと思わせることである。そういう、肉体の目的を信じている限り、あなたは肉体の幻想世界から目覚めることが出来ずに、結果として、変化流動する肉体に引きずられて行くのである。しかし、もしあなたの心が、肉体の幻想性を認識し、それを受け入れ受け流し、赦す事が出来たなら、幻想は消滅し、肉体も消滅する。幻想の肉体を、実相への目覚めを目的として、利用出来るのだ。肉体の目的をそのように見ることが出来たとき、変化流動する肉体の存在意義は実相的に固定化し、安定化する。つまり、肉体は、もはや病によって迷うこともなく、痛みに苦しむこともなく、年をとることもなく、あたかも、実在の心をそっと包み込むソフトな繭玉のようになるのである。そのように、感じ取れるようになるのだ。そのとき、あなたはすでに、変化を超越しているのである。
 
 
 


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