●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-29.VI.1:1 ~ T-29.VI.2:14

 
 
 
VI. Forgiveness and the End of Time
赦しと時間の終焉
 
 
1. How willing are you to forgive your brother? How much do you desire peace instead of endless strife and misery and pain? These questions are the same, in different form.
  • willing [wíliŋ] : 「〜しても構わない、自発的な、意欲的な」
  • forgive [fərɡív] : 「許す、容赦する、勘弁する」
  • desire [dizáiər] : 「〜を望む、希望する、欲する」
  • peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平穏、安心、安定」
  • instead [instéd] of : 「〜の代わりに」
  • endless [éndləs] : 「終わりのない、永遠の、絶え間のない」
  • strife [stráif] : 「敵対、けんか、口論、争い、闘争、反目、不和」
  • misery [mízəri] : 「悲惨、不幸、苦痛、惨めさ、窮状」
  • pain [péin] : 「痛み、痛覚、疼痛、苦痛」
  • question [kwéstʃən] : 「質問、問題、疑問、問い、質疑、疑義」
  • same [séim] : 「同じ、同一の、変わらない」
  • different [dífərənt] : 「相違する、違っている、異なる」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造、現れ」
❖ "How willing are ~ "「あなたはどれほど、あなたの同胞を赦したいと意欲しているだろうか」。"How much do you ~ "「あなたはどれほど、限りない争いや惨めさ、痛みに代えて、平和を希求しているだろうか」。"These questions are ~ "「この二つの疑問は、形こそ異なれ、同一の疑問である」。どちらにしても、この幻想世界から救われて、実相世界に目覚めたいという望みである。



Forgiveness is your peace, for herein lies the end of separation and the dream of danger and destruction, sin and death; of madness and of murder, grief and loss.
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容 」
  • herein [hìərín] : 「ここに、この中に、この点で」
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
  • separation [sèpəréiʃən] : 「分離、区別、別居、別離、離脱」
  • danger [déindʒər] : 「危険、危機、危難」
  • destruction [distrʌ́kʃən] : 「破壊、破滅、破棄」
  • sin [sín] : 「罪、罪悪、ばかげたこと、過失、罪業」
  • death [déθ] : 「死、消滅、死亡、破滅、終わり、終焉」
  • madness [mǽdnəs] : 「狂気、熱狂、熱中」
  • murder [mə́ːrdər] : 「殺人、謀殺、耐え難いこと」
  • grief [gríːf] : 「深い苦悩、嘆き、悲しみ、悲嘆」
  • loss [lɔ́s] : 「失うこと、紛失、損失、喪失」
❖ "Forgiveness is your ~ "「赦しは、あなたの平和である」。あなたが同胞の幻想を赦して、幻想を消滅させることが、あなたの実相的な平和に繋がる。"for herein lies ~ "「なぜなら、ここにこそ(赦しにこそ)、分離や、危険と破壊の夢、罪と死の夢、狂気と殺人と、悲嘆と喪失の夢の終わりがあるからだ」。神の子の同士が分離して存在しているというのも幻想、そして、この幻想世界が、危険に満ち、崩壊へと向かい、罪の意識に満ち、死を避けることは出来ず、狂気の沙汰であり、殺し合いがあり、悲惨なことで満ち溢れ、喪失だらけであるということも、また、幻想なのだ。そのすべてを含めて、あなたがそれを夢に過ぎないと認識し、受け入れ受け流して赦すことが出来たとき、すべての幻想は、あなたの目の前から消滅し、あなたは実相に目覚めることが出来る。そこにこそ、真実の平和、愛と喜びに満ちた実相的な平和が存在出来るのである。



This is the "sacrifice" salvation asks, and gladly offers peace instead of this.
  • sacrifice [sǽkrəfàis] : 「犠牲、いけにえ」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」
  • gladly [ɡlǽdli] : 「喜んで」
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる、提供する」
❖ "This is the "sacrifice" salvation ~ "「これが、救いが求める『犠牲』である」。分離、危険性、崩壊、死、狂気、殺し合い、悲嘆、喪失、等々から、救いは、あなたを解放してくれる。いわば、あなたがこだわり続けたそれらの幻想を、救いは『犠牲』にするのだ。"and gladly offers ~ "「そして、救いは、これに代えて、平和を、喜んで差し出してくれる」。



2. Swear not to die, you holy Son of God! You make a bargain that you cannot keep. The Son of Life cannot be killed.
  • swear [swέər] : 「〜と断言する、誓って言う、誓う」
  • die [dái] : 「死ぬ、死亡する」
  • holy [hóuli] : 「神聖な」
  • make a bargain : 「契約を結ぶ、取引契約をする、手を打つ」
  • keep [kíːp] : 「〜を守る、〜を持ち続ける、保持する」
  • life [láif] : 「人命、生命、寿命」
  • kill [kíl] : 「殺す、葬る、始末する」
❖ "Swear not to die ~ "「神聖な神の子よ、死ぬに違いないなどと誓ってはいけない」。幻想の肉体は崩壊に向かい、死を迎える。しかし、実相の心と命は永遠不変であり、死という概念を持たない。"You make a bargain ~ "「あなたが守ることの出来ない契約を結ぶことになる」。死ぬに違いないなどと誓ったりしたら、それは守ることの出来ない誓いである。なぜなら、死は存在しないからだ。"The Son of Life ~ "「命の神の子は、殺されることは不可能なのだ」。神の子の命は、つまり、命に満ちた心は、誰にも破壊出来ない。実相的な存在である命の心は永遠に不変である。



He is immortal as his Father. What he is cannot be changed. He is the only thing in all the universe that must be one.
  • immortal [imɔ́ːrtl] : 「死なない、不死身の、不死」
  • change [tʃéindʒ] : 「〜を変える、〜を変更する、〜を変換する」
  • universe [júːnəvə̀ːrs] : 「宇宙、銀河、全世界、全人類」
❖ "He is immortal ~ "「父なる神と同様に、神の子も不死なる存在である」。"What he is ~ "意訳する、「神の子の継承した属性は、変えることが出来ないのだ」。神の子が神から受け継いだ不死という属性は、変えることが出来ない。ここの"What he is"は、「本当の神の子、神の子であるところのもの、神の子の本質」という意味合い。"He is the only ~ "「神の子は、全宇宙において、不死なる存在であるに違いない唯一の存在である」。ここの"one"の意味が曖昧である。「単一である存在」とも解釈出来るだろうが、「不死なる存在」と解釈した方が、流れとしては適当かと思う。ところで、この文章は非常に誤解を招きやすい内容である。この全宇宙において、神の子だけが不死性を有しており、その他の動物は不死性を持っていないと解釈しては誤りである。神の子に代表されるような、神が創造したすべてのものは、それが命の心を有している限り、その命の心は不死なる唯一の存在である、という意味である。もっとも、異論もあろうかと思う。ここは、あなた自身の心に照らし合わせて、自分の解釈を優先してほしい。



What seems eternal all will have an end. The stars will disappear, and night and day will be no more.
  • eternal [itə́ːrnl] : 「永遠の、不変の、永久の、不滅の、無限の」
  • disappear [dìsəpíər] : 「見えなくなる、姿を消す、なくなる、消滅する」
  • no more : 「もはや〜しない」
❖ "What seems eternal all ~ "「永遠に存在するかに見えるものでも、そのすべてには終わりがある」。この全宇宙、この幻想世界のあらゆるものは、永遠に存在し続けるかのように思われるだろうが、変化流動する幻想世界では、すべては崩壊と死へ向かって突き進んでいる。"The stars will ~ "「星々も消滅するであろうし、夜も昼も、もはや存在しなくなることになるのだ」。つまり、物質もさることながら、時間さえも消滅する運命にある。



All things that come and go, the tides, the seasons and the lives of men; all things that change with time and bloom and fade will not return.
  • come and go : 「現れてはすぐ消える、やって来ては去っていく」
  • tide [táid] : 「潮、潮の干満、潮汐、潮流」
  • season [síːzn] : 「季節、時期」
  • lives [láivz] : 「life の複数形」
  • change [tʃéindʒ] : 「変わる、変化する、変遷する」
  • bloom [blúːm] : 「花が咲く、栄える」
  • fade [féid] : 「消えていく、弱まる、薄くなる、衰える、しおれる」
  • return [ritə́ːrn] : 「戻る、帰る、返還する」
❖ "All things that ~ "「あらゆるものは、生じては消滅していく」。"the tides, the seasons ~ "「波のように、季節のように、人の命のように」。"all things that change ~ "「時間と共に変化し、花開いてはしおれていくものすべては、二度と戻っては来ないのだ」。時間と共に変化流動するものはすべて、つまり幻想の存在は、崩壊と死へ向かう。残されたもの、つまり、無時間であり永遠不変な命と心だけが、不死性をもつのだ。



Where time has set an end is not where the eternal is. God's Son can never change by what men made of him.
  • eternal [itə́ːrnl] : 「永遠の、不変の、永久の、不滅の、無限の」
❖ "Where time has set ~ "「終わりをセットされた時間が存在する場所は、永遠性が存在する場所ではない」。したがって、幻想世界には永遠性は存在しない。"God's Son can never ~ "意訳する、「神の子は、人間が神の子をどう作り変えても、変化することはない」。あなたが、神の子を勝手に作り変えて、老いるものであるとか、死ぬものであるとか、分離しながら争うものであるなどと思い込んでも、神の子が神から継承した属性のすべては、変えることは出来ない。実相的な真実は、勝手に作り変えることなど不可能なのだ。



He will be as he was and as he is, for time appointed not his destiny, nor set the hour of his birth and death.
  • appoint [əpɔ́int] : 「〜を任命する、決める、指定する、定める」
  • destiny [déstəni] : 「運命、さだめ、宿命」
  • birth [bə́ːrθ] : 「出生、出産、分娩、誕生」
❖ "He will be as he was ~ "「神の子は、かつてそうであったように、また今もそうであるように、未来もそうである」。神の子の命の心は、永遠に不変である。"for time appointed not ~ "「なぜなら、時間は、神の子の運命を決めたのではなく、」"nor set the hour of ~ "「生まれ、そして死ぬ時間をセットしているものでもないからだ」。神の子が幻想している肉体は、時間と空間に依存し、したがって変化流動する存在である。言い換えれば、肉体の運命は時間的にセットされ、生まれる時も死ぬ時も、時間にセットされて実行される。しかし、時間と空間に依存しない実相的な命と心は、時間依存ではない。永遠に不変であり、言い換えれば、時間的な運命からフリーなのだ。だから、命と心は、生まれることもなければ死ぬこともない。神が創造した時点から、永遠に存在するのである。



Forgiveness will not change him. Yet time waits upon forgiveness that the things of time may disappear because they have no use.
  • wait upon : 「〜に仕える、〜を待つ 」
  • disappear [dìsəpíər] : 「見えなくなる、なくなる、消滅する」
  • use [júːs] : 「役立つこと、効用、使うこと、利用」
  • have no use : 「用がない、必要がない、不要である、役に立たない」
❖ "Forgiveness will ~ "「赦しが、神の子を変えることはない」。赦しによって、神の子が神から継承した属性が変化することはない。赦しは、神の子が神の属性に気付く契機になるだけだ。しかし、それが重要なのである。"Yet time waits upon ~ "「しかし、時間は赦しを待っている」。"that the things of time ~ "ここの"that"は"so that"のこと、「〜するために、その結果」、「時間に依存したものが、もはや必要ないとして、消滅出来るようにするために、」時間は赦しを待っている。時間依存したもの、つまり、幻想は、本来必要ないものであって、赦しによって消滅することになる。その消滅の時を、時間は待っている、つまり、神は、神の子が幻想から実相へと目覚め、天の王国へ回帰することを待っているのだ。そのための原点が、神の子による赦しなのである。
 
 
 


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