17. The world can teach no images of you unless you want to learn them.
- unless [ənlés] : 「〜でない限り、〜である場合を除いて」
- learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜に精通する」
❖ "The world can ~ "「あなたが、(世界から)あなたのイメージについて学ぼうと願わない限り、世界はあなたに、あなたのどんなイメージも教えることは出来ない」。あなたの心は、あなたの望みを世界に投射して世界を形成し、その世界に迎合するような自己概念を作っている。したがって、世界のイメージとあなたのイメージは重なっているのだ。もしあなたが、世界に迎合するような自己イメージをその世界から学ぼうと願わないなら、世界とあなたの慣れ合い的な関係性は断たれて、世界はあなたに、あなたのイメージはこうあるべきだなどと、厚かましい教えを強いることは出来なくなる。簡単に言えば、あなたが世界の幻想性気付けば、世界はあなたに幻想を強いることは出来なくなるのである。ここで言う"images"「イメージ」とは、この世での仮の姿、幻想のことである。
There will come a time when images have all gone by, and you will see you know not what you are.
- go by : 「過ぎる、経過する」
❖ "There will come ~ "「イメージがすべて消えてしまう時がやって来るだろう」。"and you will see ~ "意訳する、「そして、あなたは、本当ではないあなたを生きてきたと知ることになろう」。あなたが、世界はあなたの心の投射によって作られているのだと知り、そんな幻想の世界に迎合するような形の、偽りの自分を形成する学びを放棄しようと思ったなら、あなたの偽りのイメージはやがて消滅してしまう。そういう時が、必ずやって来る。その時、あなたは、夢の中にあって偽りの自分を演じ続けてきたのだと、知るのである。
It is to this unsealed and open mind that truth returns, unhindered and unbound.
- unsealed [ʌnsíːld] : 「封印されていない」
- truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
- return [ritə́ːrn] : 「戻る、帰る、返還する」
- unhindered [ʌnhíndərd] : 「妨げられていない」
- unbound [ʌnbáund] : 「束縛されていない、束縛から解放された」
Where concepts of the self have been laid by is truth revealed exactly as it is.
- concept [kɑ́nsept] : 「概念、観念」
- laid [léid] : 「layの過去・過去分詞形」
- lay by : 「蓄える、貯蔵する、貯蓄する」
- reveal [rivíːl] : 「明らかにする、暴露する、見せる、公開する」
- exactly [iɡzǽktli] : 「正確に、厳密に、ぴったり、きっちり」
❖ "Where concepts of ~ "「自己概念が蓄えられていた場所に、真実が有りのままに見えてくるのだ」。幻想の自己概念を蓄えているのは、あなたの心である。その同じ心に、幻想に代わって、真実がありのままに流れ込んでくる。あなたの心の大半はエゴによって支配されており、エゴが強いる幻想に束縛されたあなたの心が、世界に迎合する自己概念を形成しいる。そのエゴの支配から心が解放されれば、あなたの心に実相の真実が流れ込んでくるのだ。幻想が消滅し、実相が有りのままに、あなたの目の前に現れてくるのである。
When every concept has been raised to doubt and question, and been recognized as made on no assumptions that would stand the light, then is the truth left free to enter in its sanctuary, clean and free of guilt.
- raise [réiz] : 「引き起こす、提起する、取り上げる、惹起する、もたらす」
- doubt [dáut] : 「〜を疑う、〜を疑問に思う」
- question [kwéstʃən] : 「〜を疑問に思う、〜を問題にする」
- recognize [rékəgnàiz] : 「〜を認識する、認める、受け入れる」
- assumption [əsʌ́mpʃən] : 「仮定、前提」
- stand [stǽnd] : 「持ちこたえる、対抗する」
- left [léft] : 「leaveの過去・過去分詞形」
- leave [líːv] : 「〜を残す、ある状態のままにしておく」
- enter [énter] : 「〜に入る、〜に参加する、〜に立ち入る」
- sanctuary [sǽŋktʃuèri] : 「聖域、神聖な場所」
- clean [klíːn] : 「汚れていない、清潔な、きれいな」
- guilt [ɡílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
❖ "When every concept ~ "「すべての自己概念を疑い、疑問にさらす時、」"and been recognized ~ "「そして、すべての自己概念は、(真実の)光に対抗し得る仮定の上に作られたものではないと認識した時、」"then is the truth ~ "「その時こそ、真実は、汚れのない、罪のかけらもない聖域に自由に入って来れる状態になるのだ」。ひょっとしたら、自分の自己概念は、幻想の世界に迎合するように形成した幻想の概念に過ぎないのではないかと疑問に思う時、そして、実相的な真実の光の下に自己概念をさらせば、自己概念を形成した基礎である仮定、つまり、世界は実在し、自分もまた実在するとした仮定の虚偽性が暴(あばか)れるに違いないと認識する時、汚れのない潔癖な心の聖域に、実相的な真実が自由に流れ込んでくるのである。
There is no statement that the world is more afraid to hear than this:
- statement [stéitmənt] : 「発言、意見、供述、発言すること」
- be afraid [əfréid] to do : 「〜するのを怖がる、怖がって〜しない」
❖ "There is no statement ~ "「次の言葉以上に、世界が耳にするのも恐ろしいと思っている宣言はない」。世界が耳にするとは、つまり、エゴが耳にする、ということ。世界やエゴの幻想性が暴れる宣言を、エゴは最も恐れているのだ。幻想性が暴れて、幻想が赦されれば、幻想は消滅し、エゴも消滅してしまうからだ。
I do not know the thing I am,
and therefore do not
know what I am doing,
where I am,or how to look
upon the world or on myself.
- therefore [ðέərfɔ̀ːr] : 「それ故に、そのために、従って」
- look upon : 「〜を見る」
- learning [lə́ːrniŋ] : 「習うこと、学ぶこと、学習」
- salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」
- be born [bɔ́ːrn] : 「生まれる、誕生する、産声を上げる」
❖ "I do not know ~ "「私は、私が何であるかわからないし、」"and therefore ~ "「したがって、何をしているのかも、どこにいるのかも、世界や私自身をどう見たらいいのかもわからない」。"Yet in this learning ~ "「しかし、この学びの中にこそ、救いは生まれる」。"And What you ~ "「そして、本当のあなたが、あなたにそれ自身を語るだろう」。ずっと自分は闇の幻想世界の中を彷徨(さまよ)い続け、自分が誰であるか、何をしているか、どこにいるのか、世界や自分をどう認識していいのか、まったくわからなかった。自分はずっと、幻想の偶像であるエゴの支配下にあった。しかし、今、このACIMの導く学びを知って、その中にこそ、幻想世界からの解放、救いがあると知った。そして、本当の自分であるところのもの、つまり、ホーリー・スピリットこそが、自分に、本当の自分ということを知らしめてくれるのだろう。