●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-8.II.2:1 ~ T-8.II.3:8

2. Is there any possible reason for choosing a teacher such as this? 

  • possible [pɑ́səbl] : 「可能性がある、あり得る」
  • reason [ríːzn] : 「理由、原因、根拠」
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
❖ "Is there any ~ "「このような師を選ぶことに、いかなる可能な理由があるだろうか」。エゴを教師として選ぶ正当な理由などない。



Does the total disregard of anything it teaches make anything but sense? 
  • total [tóutl] : 「完全な、全部の」
  • disregard [dìsrigɑ́ːrd] : 「無関心、無視、軽視」
  • disregard of : 「〜の無視、〜の軽視」
  • sense [séns] : 「正気、良識、分別、道理」
❖ "Does the total ~ "直訳すると、「エゴが教えるいかなることも完全に無視することは、正気以外の何かをもたらすだろうか」。つまり、エゴの教えることは無視するに限る、それが正気というものだ、ということ。



Is this the teacher to whom a Son of God should turn to find himself? 
  • turn [tə́ːrn] : 「向きを変える、振り返る」
❖ "Is this the ~ "「この師は、神の子が自分自身を見つけるために、振り返らなければならない師であろうか」。本当のあなたは完全に無辜(むこ)なる神の子であると知るために、エゴを師として選ぶべきだろうか。



The ego has never given you a sensible answer to anything. 
  • sensible [sénsəbl] : 「分別のある、思慮のある」
❖ "The ego has ~ "「エゴは、何事に対しても分別ある答えをあなたに与えた例しはない」。



Simply on the grounds of your own experience with its teaching, should not this alone disqualify it as your future teacher? 
  • simply [símpli] : 「単に、全く、簡単に」
  • on the ground of : 「〜を根拠に、〜に基づいて」
  • experience [ikspíəriəns] : 「経験、体験」
  • alone [əlóun] : 「独りで、ただ〜だけで」
  • disqualify [diskwɑ́ləfài] : 「資格を奪う、失格させる」
  • future [fjúːtʃər] : 「未来の、次世代の」
❖ "Simply on the ~ "「エゴに教えられたあなたの自身の経験から単純に考えて、」"should not this ~ "「この師だけは、あなたの未来の師として、その資格がないとすべきではないだろうか」。



Yet the ego has done more harm to your learning than this alone. 
  • harm [hɑ́ːrm] : 「害、損害、危害、被害」
  • alone [əlóun] : 「独りで、ただ〜だけで」
❖ "Yet the ego ~ "「しかし、エゴは、あなたの学びに対して、これだけでなくもっと多くの害を及ぼしてきた」。



Learning is joyful if it leads you along your natural path, and facilitates the development of what you have. 
  • joyful [dʒɔ́ifl] : 「うれしい、楽しい」
  • lead [líːd] : 「〜を率いる、指導する、〜を導く」
  • along [əlɔ̀ːŋ] : 「〜に沿って、〜に従って」
  • natural [nǽtʃərəl] : 「普通の、自然の」
  • path [pǽθ] : 「道、進路、方針」
  • facilitate [fəsílətèit] : 「手助けする、促進する」
  • development [divéləpmənt] : 「開発、発展、進歩」
❖ "Learning is joyful ~ "「学びが、自然な道筋に沿ってあなたを導き、あなたがもっているものを発展させる手助けになるなら、学びは喜びである」。



When you are taught against your nature, however, you will lose by your learning because your learning will imprison you.
  • taught [tɔ́ːt] : 「teach の過去・過去分詞形」
  • nature [néitʃər] : 「性質、本性、人間の本質」
  • lose [lúːz] : 「〜を失う、喪失する、なくす」
  • imprison [imprízn] : 「監禁する、投獄する」
❖ "When you are ~ "「しかし、あなたの天性に反して教えられると、学ぶことであなたの天性を失ってしまうだろう」。神の子としての完全性、無辜性を失ってしまいかねない。"because your learning ~ "「なぜならば、あなたが学ぶことが、あなたを投獄してしまうからだ」。真実への目覚めを阻害し、幻想の中に閉じ込めてしまう可能性がある。



Your will is in your nature, and therefore cannot go against it.
  • go against : 「逆らう、反対する」
❖ "Your will is ~ "「あなたの意志はあなたの天性の中にある」。"and therefore ~ "「したがって、それに逆らうことは出来ない」。あなたの意志は神から継承したものであって、あなたの天性の中に既に存在している。いわば、カエルの子はカエルであり、神の子は神の子なのだ。その事実に逆らうことは出来ない。



3. The ego cannot teach you anything as long as your will is free, because you will not listen to it. 
  • as long as : 「〜する限り、〜である限りは」
  • listen to : 「耳を傾ける、聴く、聞く」
❖ "The ego cannot ~ "「あなたの意志が自由である限り、エゴはあなたに何も教えることが出来ない」。"because you will ~ "「なぜなら、あなたはエゴに耳を傾けようとしないからだ」。あなたがエゴを師として選択することも選択しないことも自由である。あなたがエゴを選択しない限り、あなたはエゴに支配されることはない。



It is not your will to be imprisoned because your will is free. That is why the ego is the denial of free will. 
  • imprison [imprízn] : 「監禁する、投獄する」
  • denial [dináiəl] : 「否定、拒否、拒絶、否認」
❖ "It is not your ~ "「投獄されるのはあなたの意志からではない」。"because your ~ "「なぜなら、あなたの意志は自由だからだ」。自由である意志がわざわざ自ら自由を奪われるようなまねをすることはない。"That is why ~ "「それが、エゴが自由意志の否定である理由である」。そこでエゴは、あなたの意志は自由ではないとあなたを唆(そそのか)し、あなたの自由意志を否定する。つまりエゴは、神こそがあなたを支配し、あなたの自由意志を奪っていると主張する。自由意志の否定とは、したがって、神の否定である。



It is never God Who coerces you, because he shares his will with you. 
  • coerce [kouə́ːrs] : 「〜を強制する、強要する」
❖ "It is never ~ "「神は決してあなたを強制しない」。"because he shares ~ "「なぜなら、神は神の意志をあなたと分かち合うからだ」。神の意志とあなたの意志は同一である。あるいは、意志の分かち合いによる調和が神と神の子の同一化を生み出す。



His voice teaches only in accordance with his will, but that is not the Holy Spirit's lesson because that is what you are. 
  • accordance [əkɔ́ːrdns] : 「合致、一致、調和」
  • in accordance with : 「〜に従って、〜に一致して」
❖ "His voice teaches ~ "「神の声は、神の意志にしたがってのみ、教える」。"but that is not ~ "「しかし、それはホーリー・スピリットのレッスンではない」。ホーリー・スピリットは、神の意志の内容をあなたに教えるのではない。"because that is ~ "「なぜなら、それはあなたそのものだからである」。神の意志はあなたの意志でもあるから、あなたは本来神の意志を知っている。ホーリー・スピリットがわざわざ教える必要のないことだ。しかし、あなたはエゴに騙されてその意志を忘れている。あるいはエゴの意志を自分の意志だと勘違いしている。それをどうやって正すか、ホーリー・スピリットはその方法を教えるのだ。



The lesson is that your will and God's cannot be out of accord because they are one. 
  • out of accord with : 「〜と不調和で、〜と調和しない」
❖ "The lesson is ~ "「レッスンはthat以下である」。"that your will ~ "「あなたの意志と神の意志は調和しないではいられない」。"because they ~ "「なぜなら、それらは一つだからである」。あなたの意志と神の意志は一つである。だから、エゴの意志を取り消して捨て、本来の神の意志を思い出すことをレッスンの主眼とする。



This is the undoing of everything the ego tries to teach. 
  • undoing : 「解くこと、取り消し」
❖ "This is the undoing ~ "「このレッスンは、エゴが教えようとしたことのすべてを取り消すことである」。このレッスンを通じて、エゴの教えたことをすべて取り消していく。



It is not, then, only the direction of the curriculum that must be unconflicted, but also the content.
  • not only A but also B : 「AだけでなくBも」
  • direction [dirékʃən] : 「方角、方向、方位」
  • curriculum [kəríkjələm] : 「カリキュラム、教科課程」
  • content [kɑ́ntent] : 「内容、中身」
❖ "It is not, then ~ "ここは"It ~ that ~ "の構文、「コンフリクトを解消しなくてはならないのはカリキュラムの方向のみならず、その内容もそうだ」。カリキュラムの方針も、教えの内容も、ともに矛盾のないコンフリクト・フリーでなくてはならない。そのためにエゴの教えを取り消し、ホーリー・スピリットの教えにしたがって真実へと進むのである。






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