●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-25.VII.11:1 ~ T-25.VII.12:8

11. The whole belief that someone loses but reflects the underlying tenet God must be insane.
  • whole [hóul] : 「全部の、完全な、全体の、丸ごとの」
  • belief [bilíːf] : 「信じること、信念、信仰、信条、信用、信頼」
  • lose [lúːz] : 「損害を受ける、損をする」
  • reflect [riflékt] : 「〜を映す、示す、反映する、〜を反射する」
  • underlying [ʌ́ndərlàiiŋ] : 「基礎をなす、内在する、下に横たわる、下にある」
  • tenet [ténət] : 「教義、信条、見解、主義」
  • insane [inséin] : 「正気でない、精神障害の、非常識な」
❖ "The whole belief that ~ "「誰かが(何かを)失うという信念全体は、神は正気ではないという、内在する信条を反映している」。喪失という概念は神にはない。したがって、喪失の実在を信じることは、神の概念が狂っているということを表しているのだ。"underlying"とあるから、『基本的に、根本的に』神の狂気を信じている、というニュアンスである。



For in this world it seems that one must gain because another lost. If this were true, then God is mad indeed!
  • gain [géin] : 「利益を得る、得をする、得る、獲得する」
  • lost [lɔ́st] : 「lose の過去・過去分詞形」
  • true [trúː] : 「真の、真実の、本当の、本物の」
  • mad [mǽd] : 「気が狂って、怒って、頭にきて、発狂して」
  • indeed [indíːd] : 「実に、本当に、確かに、いかにも、実際に」
❖ "For in this world ~ "「なぜなら、この世界では、他者が失うから誰かが得るに違いないと思われているからだ」。"If this were true ~ "「もし、これが真実なら、確かに、神はまったく狂っていることになる」。幻想世界はエゴの思考システムに支配されているから、得るためには奪え、という第一原理が機能しているのである。対して、神の王国では、与えることと得ることは同一である。したがって、エゴの思考システムが真実なら、神は狂っていることになる。ホーリー・スピリットの思考システムが間違っていることになる。



But what is this belief except a form of the more basic tenet, "Sin is real, and rules the world"?
  • except [iksépt] : 「〜を除いて、〜以外に」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造、姿、体つき、外見」
  • basic [béisik] : 「基礎の、基本的な」
  • sin [sín] : 「罪、罪悪、ばかげたこと、過失、罪業」
  • real [ríəl] : 「実在する、現実の、実際の、本物の」
  • rule [rúːl] : 「統治する、支配する、牛耳る」
❖ "But what is this belief ~ "「しかし、神が狂っていると信じることは、『罪は実在であり、世界を支配している』という、より基本的な信条の表れでなかったら、何であろうか」。神が狂っていると信じることは真実の否定である。真実の否定であり、エゴの思考システムという幻想を肯定し、信じていることである。そのエゴの思考システムの根幹を成すものは、神の子の罪は実在であり真実であるとするものである。したがって、神の否定は、罪の実在の肯定に繋がるのだ。



For every little gain must someone lose, and pay exact amount in blood and suffering.
  • gain [géin] : 「利益、得ること、獲得、利得」
  • pay [péi] : 「〜を支払う」
  • exact [igzǽkt] : 「正確な、的確な」
  • amount [əmáunt] : 「量、金額、総量、総額、価値」
  • blood [blʌ́d] : 「血、血液」
  • suffering [sʌ́fəriŋ] : 「苦しむこと、苦しみ、苦痛、苦難、苦悩」
❖ この世界では、"For every little gain ~ "「ほんの少しでも得るためには、誰かが失わなくてはならない」。"and pay exact amount ~ "「それに見合うだけの、血と苦痛を払わねばならないのだ」。これが、この世界の公正なルールである。したがって、誰もこの原理に疑問を感ずることはない。



For otherwise would evil triumph, and destruction be the total cost of any gain at all.
  • otherwise [ʌ́ðərwàiz] : 「さもなければ、そうでなければ」
  • evil [íːvl] : 「害悪、悪、弊害、災害、不運」
  • triumph [tráiəmf] : 「勝利を収める、成功する」
  • destruction [distrʌ́kʃən] : 「破壊、破滅、破棄」
  • total [tóutl] : 「全部の、すべての、全体の、全面的な、総計の」
  • cost [kɔ́st] : 「犠牲、代償、損失、費用、経費、原価」
  • at all : 「とにかく、仮にも、いやしくも」
❖ "For otherwise would ~ "「なぜなら、そうでなかったなら、悪徳が勝利することになってしまうだろう」。"and destruction be ~ "「いやしくも何かを得るための代償の総計は、破壊そのものとなってしまうのだ」。得るためには代償を払わねばならないという、この世界の公正なルールが失われたなら、完全な奪い合いが始まって、破壊の限りが尽くされるだろう。この世界の、数々の戦争を見れば、それがはっきりわかるだろう。



You who believe that God is mad, look carefully at this, and understand that it must be either God or this must be insane, but hardly both.
  • believe [bilíːv] : 「信じる、真に受ける、確信する、信頼する」
  • look at : 「〜を見る、〜を調べる、検査する、考える」
  • carefully [kέərfəli] : 「注意深く、丁寧に、慎重に、入念に」
  • understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、了解する、納得する」
  • either [íːðər] A or B : 「AかそれともB」
  • insane [inséin] : 「正気でない、精神障害の、非常識な」
  • hardly [hάːrdli] : 「ほとんど〜ない、とても〜ない」
  • both [bóuθ] : 「両方、双方」
❖ "You who believe that ~ "「神が狂っていると信じているあなたよ、注意深くこのことを考えてみなさい」。"and understand that ~ "「そして、that以下を理解しなさい」。"that it must be either ~ "「神か、この考えのどちらかが正気ではないのであり、両者が共に狂っていることは絶対ない」と理解しなさい。エゴの思考システムかホーリー・スピリットの思考システムのどちらかが真実で、どちらかが虚偽である。どちらかが正気で、どちらかが狂気なのだ。



12. Salvation is rebirth of the idea no one can lose for anyone to gain.
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」
  • rebirth [ribə́ːrθ] : 「再生、蘇生、更生、新生、復活」
  • idea [aidíːə] : 「考え、着想、発想、見解、意見」
❖ "Salvation is rebirth of ~ "「救いとは、誰かが得ることによっても、誰かが失うということはないという考えの復活のなのだ」。つまり、救いとは、ホーリー・スピリットの思考システムの復活を意味するのだ。実に素朴な真実の復活である。決して、得るために失うことはなく、与えることは得ることだという神の法の復活なのだ。それが、幻想からの救いの第一歩である。



And everyone must gain, if anyone would be a gainer. Here is sanity restored.
  • gainer [ɡéinər] : 「獲得者、勝利者、利得者」
  • sanity [sǽnəti] : 「正気、健全さ」
  • restore [ristɔ́ːr] : 「回復させる、修復する、復活させる」
❖ "And everyone ~ "「もし誰かが得る者となったなら、それは、みんなが得たことになるのである」。実相的には、自分と他者との間に区別はない。自他一如である。だから、誰かが得たなら、それは、みんなが得たことに等しいのだ。"Here is sanity ~ "「ここに至って、正気さは修復されるのである」。



And on this single rock of truth can faith in God's eternal saneness rest in perfect confidence and perfect peace.
  • single [síŋgl] : 「ただ一つの、たった一つの」
  • rock [rɑ́k] : 「岩、岩石、岩盤」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
  • faith [féiθ] : 「信頼、信用、信じること、信仰、信条、自信、信念、確信」
  • eternal [itə́ːrnl] : 「永遠の、不変の、永久の、不滅の」
  • saneness [séin] : 「正気、正気であること、気の確かさ」
  • rest [rést] : 「ある、置かれている」
  • perfect [pə́ːrfikt] : 「完全な、完璧な」
  • confidence [kάnfədəns] : 「信頼、信用、確かさ、確信、自信」
  • peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平穏、安心、安定」
❖ "And on this single ~ "「このたった一つの、真実の礎石の上に、神は永遠に正気であると信じる、その信念が、完璧な確信と完璧な平和のうちに、存在するのである」。"this single rock of truth"「このたった一つの、真実の礎石」とは、前段落からの続きで考えると、一人が得ることはみんなが得ることである、という真実。突き詰めれば、自他一如、多即一、の真実である。これは、神の法であり、神の法が真実である限り、神は永遠に正気なのだ。



Reason is satisfied, for all insane beliefs can be corrected here. And sin must be impossible, if this is true.
  • reason [ríːzn] : 「理性、理知、良識、分別、正気」
  • satisfy [sǽtisfài] : 「〜を満足させる、納得させる、満たす、充足させる」
  • satisfied [sǽtisfàid] : 「満足した、満ち足りた、確信した、納得した」
  • correct [kərékt] : 「〜を訂正する、修正する、正す、補正する」
  • impossible [impɑ́səbl] : 「不可能な、とてもあり得ない、できない」
❖ こうして、"Reason is satisfied ~ "「正気さは、満たされるのだ」。ACIMの"reason"は、頭脳による理性という意味合いはない。心の正気さのことである。あえて理性という言葉を使いたいなら、実相的理性と言うべきか。"for all insane beliefs ~ "「なぜなら、あらゆる狂った信念が、ここで正され得るからだ」。"And sin must be ~ "「そして、もしこれが真実であるなら、罪は不可能であるに違いない」。罪が不可能とは、罪は存在しえない、ということ。罪は幻想に過ぎない、ということ。



This is the rock on which salvation rests, the vantage point from which the Holy Spirit gives meaning and direction to the plan in which your special function has a part.
  • vantage [vǽntidʒ] : 「見晴らしの良い地点、有利、優越」
  • vantage point : 「見晴らしの利く地点、有利な地点」
  • meaning [míːniŋ] : 「意味、意義、意図、真意」
  • direction [dirékʃən] : 「方角、方向、指示、指図、命令」
  • plan [plǽn] : 「計画、企画、予定、設計図、図面、意向、つもり」
  • special [spéʃəl] : 「特別な、独特の、特別の、特有の」
  • function [fʌ́ŋkʃən] : 「職務、役割、機能、作用、働き、効用」
  • part [pάːrt] : 「分担、役、役目、役割、取り組み」
  • have a part in : 「〜に参加する、〜に加担する、一枚かむ」
❖ "This is the rock on ~ "「これこそが、救いの宿る礎石である」。罪は幻想に過ぎず、実相的には存在しない、という真実の上に(礎石の上に)、救いは成立する。"the vantage point from ~ "「その礎石は、ホーリー・スピリットが、あなたの特別な役割が参加する計画に対して、意味を与え、方向を指し示す、見晴らしの優れた場所なのだ」。ホーリー・スピリットは、救いの宿る礎石の上に立って、あなたの特別な役割に意味と方向性を与えている。あなたを正しい方向に導いているのだ。



For here your special function is made whole, because it shares the function of the whole.
  • make [SVOC] : 「〜の状態を作り出す、〜にする」
  • whole [hóul] : 「全部の、完全な、全体の、丸ごとの」
  • share [ʃέər] : 「〜を分ける、分かち合う、共有する、共用する」
❖ "For here your special ~ "「なぜなら、この礎石の上で、あなたの特別な役割は完全なものとされるからだ」。救いの宿る礎石の上でこそ、つまり、自他一如という神の法の上でこそ、あなたの救いという役割は成就出来るのである。"because it shares ~ "「なぜなら、あなたの特別な役割は、すべての役割を分かち合うからである」。自他一如という礎石の上で救いが成就するとは、あなたの特別な役割と、他者の特別な役割が調和共鳴して、全体の救いという役割がダイナミックに機能することを意味する。役割が分かち合われ、拡張増大して、神の子全体の救いが成就するのである。
 
 
 


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