6. Forgiveness is the great release from time. It is the key to learning that the past is over.
- forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」
- great [gréit] : 「大きい、大きな、巨大な」
- release [rilíːs] : 「解放、解き放すこと、解除、免除」
- learning [lə́ːrniŋ] : 「習うこと、学ぶこと、学習」
- past [pǽst] : 「過去、昔」
❖ "Forgiveness is the great ~ "「赦しは、時間からの解放に大いに役立つ」。"It is the key to ~ "「赦しは、過去は過ぎ去ったのだと学ぶための鍵となる」。赦しとは、様々な幻想を幻想と認識し、受け入れて受け流すこと。そうすることで、幻想は消滅する。つまり、赦しは幻想からの解放をもたらしてくれるのだ。過去も幻想である。過去を赦すことで、あなたは過去からの解放を学ぶのである。
Madness speaks no more. There is no other teacher and no other way. For what has been undone no longer is.
- madness [mǽdnəs] : 「狂気、熱狂、熱中」
- no more : 「もはや〜しない」
- other [ʌ́ðər] : 「ほかの、そのほかの、残りの」
- teacher [tíːtʃər] : 「先生、教師」
- way [wéi] : 「方法、やり方、手段、方途、様式」
- undone [ʌndʌ́n] : 「undo の過去分詞形」
- undo [ʌndú] : 「〜を元に戻す、元どおりにする、取り消す」
- no longer : 「もはや〜でない」
❖ "Madness speaks ~ "「もはや、狂気が語りかけることはない」。幻想から解放されれば、狂気的な妄想を抱くことも消滅する。"There is no other teacher ~ "「もはや、他の師もなく、他の方法もない」。幻想から解放されれば、そのための方法は不必要となり、解放を教えてくれる師も不必要となる。幻想からの解放に導いてくれたホーリー・スピリットという師は、もはや師ではなく、神の子の仲間になるのだ。"For what has been undone ~ "「なぜなら、取り消しにされたものは、もはや存在しないからだ」。取り消しにされたものは消滅し、取り消しにされるべきものも、また、何もなくなる。
And who can stand upon a distant shore, and dream himself across an ocean, to a place and time that have long since gone by?
- stand [stǽnd] : 「立っている、立ち上がる、立つ」
- distant [dístənt] : 「遠い、離れた、距離がある」
- shore [ʃɔ́ːr] : 「岸、海岸、沿岸」
- across [əkrɑ́s] : 「横切って、横断して、向こう側へ」
- ocean [óuʃən] : 「大洋、海、広大な広がり」
- place [pléis] : 「場所、個所、地域、土地」
- long since : 「ずっと前に」
- gone [ɡɔ́ːn] : 「go の過去分詞形」
- go by : 「過ぎる、経過する」
❖ "And who can stand upon ~ "「遠く離れた岸に立ち、」幻想世界から遠く離れた実相世界の岸に立ち、"and dream himself ~ "「大海を渡って、遠い昔に過ぎ去ってしまった空間と時間の枠組みへ回帰しようなどと、誰がいったい夢見るだろうか」。再び、幻想世界に戻りたいなどと思う者は誰もいない。
How real a hindrance can this dream be to where he really is? For this is fact, and does not change whatever dreams he has.
- real [ríəl] : 「実在する、現実の、実際の、本物の」
- hindrance [híndrəns] : 「妨害、邪魔、障害物、邪魔者」
- really [ríəli] : 「実際には、ほんとうは、確かに」
- fact [fǽkt] : 「事実、現実、真実、実際、真相」
- change [tʃéindʒ] : 「変わる、変化する、変遷する」
- whatever [hwʌtévər] : 「どんなものを〜しても」
❖ "How real a hindrance ~ "「実際に存在している場所にとって、こんな夢は、現実的な障害になり得るだろうか」。今いる実相世界にとって、幻想世界に帰りたいなどという夢は何の障害にもならない。"For this is fact, and ~ "意訳する、「実相世界にいるということは事実であって、どんな夢を見ようが、その事実が変わることはないからだ」。実相世界という大地に、両足でしっかりと立つことが出来たのだ。
Yet can he still imagine he is elsewhere, and in another time.
- imagine [imǽdʒin] : 「想像する、思う、心に描く、推測する」
- elsewhere [élshəwὲər] : 「ほかの場所に、ほかのどこかで」
- another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの、違った」
❖ "Yet can he still ~ "「しかし、まだ、他の場所、ほかの時間にいると想像するとは可能だ」。実相世界にいながら、幻想世界にいると想像し、錯覚することは可能である。想像し、想念することには、ほんの小さな制限すらない。たとえその想像や想念が、逆向きの負の想念であっても、それを禁じる何ものもない。
In the extreme, he can delude himself that this is true, and pass from mere imagining into belief and into madness, quite convinced that where he would prefer to be, he is.
- extreme [ikstríːm] : 「極端、極端な行為、極度」
- in the extreme : 「極端に、極度に、極めて、この上なく」
- delude [dilúːd] : 「だます、欺く」
- true [trúː] : 「真の、真実の、本当の、本物の」
- pass from A to B : 「AからBへ走る」
- mere [míər] : 「ほんの、単なる、全くの」
- imagining [imǽdʒiŋ] : 「想像すること」
- belief [bilíːf] : 「信じること、信念、信仰、信条、信用、信頼」
- madness [mǽdnəs] : 「狂気、熱狂、熱中」
- quite [kwáit] : 「すっかり、全く、完全に」
- convinced [kənvínst] : 「確信して」
- prefer [prifə́ːr] : 「〜を好む、むしろ〜の方を好む」
❖ "In the extreme ~ "「極端な話し、この想像が本物だと自分自身を騙し、単なる想像の域を越えて、信念や狂気へと突き進み、そこにいたいと思うところにいるのだと、完全に確信することも可能なのだ」。その結果、あなたはこの幻想世界に生きているわけだ。あなたは自分自身を騙しているのである。自分を騙しながら、しかし、それに心満たされな自分がいることも事実である。
7. Is this a hindrance to the place whereon he stands?
- whereon [hweərɑ́n] : 「〜するところの」
❖ "Is this a hindrance ~ "「こんなことが、(今、)立っている場所にとって、障害だと言えるだろうか」。こんな想像が、実相世界に両足でしっかり立っている事実にとって、障害となることはない。
Is any echo from the past that he may hear a fact in what is there to hear where he is now?
- echo [ékou] : 「反響、こだま、山びこ現象、残響」
- hear [híər] : 「〜を聞く、聴く、〜が聞こえる」
❖ "Is any echo from the past ~ "「耳にするかも知れない過去からのどんなこだまも、いまそこにいて(実際に)耳にするものの中の事実であると言えるだろうか」。実相世界に今いて、現実に耳にする喜びの賛歌を聞いている中に、ひょっとして過去の幻想世界からの呼び声がこだまのように聞こえてきたとしても、それが本当の音だと言えるだろうか。その呼び声もまた、幻覚なのだ。
And how much can his own illusions about time and place effect a change in where he really is?
- illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
- effect [ifékt] : 「〜をもたらす、達成する、〜を生じさせる」
❖ "And how much can ~ "「時間や空間についての自分自身の幻想は、実際にいる場所に、どれほど多くの変化をもたらすことが出来ると言うのだろうか」。幻想世界の時間と空間という幻想は、今いる実相世界の無時間、無空間という事実に影響を与えることはない。実相世界は、永遠不変の世界のままなのだ。ちっぽけな想像や狂気的な信念で、永遠不変という事実が変えられる可能性はまったくない。そういう確信をもって、このACIMを学んでいくべきなのだ。なぜなら、事実は真実として変化することはないからだ。