3. O my child, if you knew what God wills for you, your joy would be complete! And what he wills has happened, for it was always true.
- complete [kəmplíːt] : 「完全な、完成した」
- happen [hǽpn] : 「起こる、発生する」
- always [ɔ́ːlweiz] : 「いつも、常に」
❖ "O my child ~ "ここは仮定法過去、現在の事実に反することを述べている、「ああ、我が子よ、もしあなたが、あなたのためを思う神の意志を知っているなら、」"your joy would ~ "「あなたの喜びは完結するだろうに」。しかし事実は、あなたは神の意志を知らないから、真の喜びを知ることもない。"And what he ~ "「そして、神の意志したことはすでに起きている」。"for it was ~ "「なぜなら、それは常に真実だから」。神の住む実相世界は想念の世界であり、非時間、非空間の世界である。神が意志(想念)したことは真実であり、それが実相世界全体を満たしていると思えばいい。時間の制限を受けない真実の総体が実相世界だ。あえて時間的な表現をすれば、すべてが一瞬にして起き、その一瞬が永遠に続く世界。
When the light comes and you have said, "God's Will is mine," you will see such beauty that you will know it is not of you.
- mine [máin] : 「私のもの」
- such A that : 「非常にAなので〜である」
- beauty [bjúːti] : 「美、美しさ」
❖ "When the light ~ "「光があなたの下(もと)に達し、あなたが『神の意志は私のものである』とあなたが言った時、」"you will see ~ "「あなたはあまりにも美しいものを目にするので、」"that you will ~ "「あなたは、それがあなたのものではないと知るだろう」。光は真実、実相の象徴であるから、あなたのもとに光が到達するとは、あなたが真実に目覚め、実相の世界を目の当たりにした時、ということ。その時、あなたは、神の意志が自分の意志と同一であることに気付く。あなたは実相の世界に満ち溢れる光を目の当たりにして、そのあまりに美しい光に酔いしれ、この光が自分から発せられたものではないと知る。その光は実際、実相からの光であり、神自身から発せられる光である。しかし、神と神の子が渾然一体とした実相の世界では、所有という概念が成立しないから、その神の光は、実は神の子であるあなた自身が発する光であると言ってもいい。
Out of your joy you will create beauty in his Name, for your joy could no more be contained than his.
- out of : 「〜から、〜によって」
- create [kriéit] : 「〜を創造する」
- in one's name : 「〜の名のもとに」
- no more A than B : 「AでないのはBでないのと同じ」
- contain [kəntéin] : 「抑える、抑制する、封じ込める」
❖ "Out of your ~ "「あなたは神の名のもとに、あなたの喜びから美を創造するだろう」。"for your joy ~ "「なぜなら、神の喜びが抑えられないようにあなたの喜びも抑えれないからだ」。実相世界にあって、あなたの喜びは神の喜びと相まって増大する。喜びは永遠無限に拡張し、光を発して実相の世界を満たしていく。
The bleak little world will vanish into nothingness, and your heart will be so filled with joy that it will leap into Heaven, and into the Presence of God.
- bleak [blíːk] : 「寒々とした、荒涼とした」
- vanish [vǽniʃ] : 「消える、消えてなくなる」
- nothingness [nʌ́θiŋnis] : 「存在しないこと、無、非実在」
- heart [hɑ́ːrt] : 「胸、心、胸の内」
- fill [fíl] : 「満たす、〜を…でいっぱいにする」
- leap [líːp] : 「飛び跳ねる、跳ぶ」
- Heaven [hévn] : 「天国、天」
- presence [prézns] : 「存在すること、存在」
❖ "The bleak little ~ "「荒涼とした小さな世界は無の中へと消えていくだろう」。"and your heart ~ "ここは"so ~ that ~ "の構文、「そして、あなたの胸は喜びで満たされるので、天へと駆け上がっていき、神の存在の中に入って行く」。ここの文章は、意味をとらえるというより、イメージで感じた方がいいだろう。天の王国へアセンションするイメージである。幻想の世界が消滅し、あなたは天の実相を目指して急上昇していくのだ。そこは神の王国であり、あなたは神の存在の中に入っていく。
I cannot tell you what this will be like, for your heart is not ready.
- ready [rédi] : 「用意ができている、覚悟ができた」
❖ "I cannot tell ~ "「私は、これが何に似ているのか、あなたに話すことが出来ない」。"for your heart ~ "「なぜなら、あなたの心はまだその準備が出来ていないからだ」。実相世界の現象が幻想世界の現象の何に似ているのか、たとえようがない。あなたは幻想世界しか知らないので、実相世界を想像することさえ出来ない。
Yet I can tell you, and remind you often, that what God wills for himself he wills for you, and what he wills for you is yours.
- remind [rimáind] : 「〜に思い出させる、〜に気付かせる」
- often [ɔ́fn] : 「しばしば、たびたび」
❖ "Yet I can tell ~ "「しかし、私は次のように言うことはで出来るし、しばしばあなたに思い出させることも出来る」。それは、"that what God ~ "「神が神自身のために意志したことを、神はあなたのために意志するのであるし、」"and what he wills ~ "「神があなたのために意志したことは、あなたのものである」。神が自分のために喜びを意志したとき、その喜びは神の子のための喜びとなり、結局神はあなたの喜びを意志したことになる。神と神の子の意志は決して分離していない。
4. The way is not hard, but it is very different. Yours is the way of pain, of which God knows nothing.
- hard [hɑ́ːrd] : 「難しい、困難な」
- different [dífərənt] : 「相違する、異なる」
- pain [péin] : 「痛み、痛覚、疼痛」
❖ "The way is ~ "「(アセンションへの)道のりは険しいものではないが、」" but it is very ~ "「それは、(あなたが想像するものとは)非常に異なっている」。"Yours is the ~ "「あなたの(想像する)道のりは、苦痛に満ちた道のりであろうが、」"of which God ~ "「神は苦痛など一切知らない」。神の世界は一元論の世界であり、喜びは存在するが、その対極の悲しみや苦痛は存在しない。神が神の子に苦難を与えることはない。
That way is hard indeed, and very lonely. Fear and grief are your guests, and they go with you and abide with you on the way.
- indeed [indíːd] : 「実に、本当に、確かに」
- lonely [lóunli] : 「寂しい、ひとりの、孤独の」
- fear [fíə(r)] : 「恐れ、恐怖」
- grief [gríːf] : 「悲しみ、悲嘆」
- guest [gést] : 「客、ゲスト」
- go with : 「〜とともに進む、〜と一緒に行く」
- abide [əbáid] : 「とどまる、居住する」
- abide with : 「〜と一緒にいる、〜の下にとどまる」
❖ "That way is ~ "「(あなたの想像する、アセンションへの)その道のりは、確かに険しく、非常に孤独である」。"Fear and grief ~ "「恐れと嘆きが、あなたの招いた客になろう」。"and they go with you ~ "「そして、恐れと嘆きは道中あなたにつきまとい、あなたとともに居座ることとなる」。あなたの思い描くアセンションへの道のりは、要するに苦行のイメージである。しかし、本当にそうだろうか?
But the dark journey is not the way of God's Son. Walk in light and do not see the dark companions, for they are not fit companions for the Son of God, who was created of light and in light.
- dark [dɑ́ːrk] : 「暗い、闇の、暗黒の」
- journey [dʒə́ːrni] : 「旅、行路」
- companion [kəmpǽnjən] : 「旅の連れ、同伴者」
- fit [fít] : 「適した、適当な、資格のある」
❖ "But the dark ~ "「しかし、暗い旅は神の子の道ではない」。"Walk in light ~ "「光の中を歩きなさい、そして、暗い道連れを見ないように」。暗い道連れとは恐れと嘆き。"for they are ~ "「なぜなら、彼らは神の子にとって、旅の道連れとしてふさわしくないからだ」。"who was created ~ "「神の子は、光の中で、光によって創造されたのだから」。神の子は光の子である。この光を真実の象徴ととらえてもいいし、文字通り実相の光そのものととらえても構わない。
The Great Light always surrounds you and shines out from you. How can you see the dark companions in a light such as this?
- always [ɔ́ːlweiz] : 「いつも、常に」
- surround [səráund] : 「包囲する、囲む」
- shine [ʃáin] : 「輝く、光る」
- shine out : 「輝いて出てくる」
- such as : 「例えば〜など」
❖ "The Great Light ~ "「偉大な光は常にあなたを取り囲んでおり、」"and shines out ~ "「あなたから輝き出している」。"How can you ~ "「そんな光の中にいて、どうして暗い道連れをそのように見ることが出来るだろうか」。"such as this"は、暗い道連れを「暗いものとして」見る、といった感じ。恐れと嘆きを実在する実体として見るべきではない。
If you see them, it is only because you are denying the light. But deny them instead, for the light is here and the way is clear.
- deny [dinái] : 「〜を否定する、拒絶する」
- clear [klíər] : 「晴れた、明るい、明瞭な」
❖ "If you see them ~ "「もし、あなたが、暗い道連れが見えるならば、」 "it is only because ~ "「それは単に、あなたが光を否定しているからである」。"But deny them ~ "「しかし、代わりに、暗い道連れを否定しなさい」。"for the light ~ "「なぜなら、光はここにあり、道は明るいのだから」。暗い道連れとは恐れと嘆きである。恐れと嘆きを肯定する者たちのことだ。光に対する闇という対極を肯定するのだから、実相世界に住む者ではない。つまり、エゴに心を奪われた者たちと考えていいだろう。