17. Would you remember the Father? Accept his Son and you will remember him.
- would [wúd] : 「〜したいと思う」
- remember [rimémbər] : 「〜を思い出す、〜を覚えている」
- accept [əksépt] : 「承認する、認める、容認する、受け入れる」
❖ "Would you remember ~ "「父なる神を思い出してみたいと思わないだろうか」。"Accept his Son ~ "「神の子を受け入れなさい」。"you will remember ~ "「そうすれば、あなたは父なる神を思い出すだろう」。あなたが神の子であること、そして、あなたの同胞も神の子であることを受け入れることで神を思い出すことが出来る。
Nothing can demonstrate that his Son is unworthy, for nothing can prove that a lie is true.
- demonstrate [démənstrèit] : 「実演する、実証する」
- unworthy [ʌnwə́ːrði] : 「〜に値しない、値打ちのない」
- prove [prúːv] : 「証明する、立証する」
- lie [lái] : 「うそ、虚言」
❖ "Nothing can ~ "「何ものも、神の子が無価値だなどと実証することは出来ない」。"for nothing can ~ "「なぜなら、何ものも、偽りが真実であると証明できないからだ」。つまり、神の子が価値ある存在であることは真実だということ。
What you see of his Son through the eyes of the ego is a demonstration that his Son does not exist, yet where the Son is the Father must be.
- of : 「〜について、〜に関して」
- through [θruː] : 「〜を通じて、〜を介して」
- demonstration [dèmənstréiʃən] : 「実証、実演」
- exist [igzíst] : 「存在する、生きている」
❖ "What you see ~ "「エゴの目を通して神の子を見れば、それは、神の子が存在しないことを実証してしまう」。"yet where the ~ "「しかし、神の子がいるところに、神もかならずいる」。エゴには神が見えない。なぜなら、エゴは神を否定しているからだ。神を否定したエゴの目を通してみると、もちろん神も見えないが、神の子の真実の姿も見えない。ただの無価値な人間としか映らない。逆に、あなたが同胞を見た時、その同胞が無価値な人間に見えたなら、それはエゴの目を通して見ているからだ。ホーリー・スピリットの目を通して見ているなら、同胞はみんな神の子として見えてくるはずだ。
Accept what God does not deny, and it will demonstrate its truth. The witnesses for God stand in his light and behold what he created.
- deny [dinái] : 「〜を否定する、拒む」
- witness [wítnəs] : 「証拠、証言、証人」
- behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」
❖ "Accept what ~ "「神が否定しないものを受け入れなさい」。"and it will d ~ "「そうすれば、それが真実であると実証することになる」。神が否定しないこととは、神が受け入れていることであり、当然それは真実であり、実在である。したがって、あなたがそれを受け入れれば、あなたにも真実がわかってくる。そうすることで神の証人となる。"The witnesses for ~ "「神の証人は神の光の中に立ち、」"and behold ~ "「神が創造したものを見守っている」。あなたも神の証人になって、神の光の中に立ち、神が創造した真実を目撃してほしいと、神は願っている。
Their silence is the sign that they have beheld God's Son, and in the Presence of Christ they need demonstrate nothing, for Christ speaks to them of himself and of his Father.
- silence [sáiləns] : 「静けさ、静寂」
- sign [sáin] : 「表れ、兆し、印」
- beheld [bihéld] : 「behold の過去・過去分詞形」
- presence [prézns] : 「存在すること、存在」
❖ "Their silence is ~ "「神の証人の静寂さは、彼らが神の子を見た印である」。神の証人はあなたを神の子として見定め、そして穏やかに沈黙する。"and in the ~ "「キリストが存在する中、神の証人は何も実証する必要はない」。神の子であるあなたの側にはキリストがいるから、神の証人はあなたが神の子であることを実証する必要はない。"for Christ speaks ~ "「なぜなら、キリストは神の証人にキリスト自身を語り、キリストの父なる神について語るからだ」。神の証人たちにキリストが語りかける。キリスト自身について、神について語りかけるから、神の証人は静かに耳を傾ける。おそらく、静寂は光で包まれるのだろう。
They are silent because Christ speaks to them, and it is his words they speak.
- silent [sáilənt] : 「静かな、しんとした」
❖ "They are silent ~ "「キリストが神の証人に語りかけるので、彼らは無言でいる」。"and it is his ~ "「そして、語られる言葉は、神の証人が語るキリストの言葉である」。さて、非常に難解であるが、非常に重要な部分でもある。ここには、神の証人、神の子、そしてキリストが登場している。しかし、お気付きと思うが、この3者がほとんど重なり合っているのだ。あなたを神の子と受け入れた神の証人も神の子であり、神の証人に語りかけるキリストも神の子である。したがって、キリストが語る言葉は、神の子の言葉でもあり、神の証人の言葉でもある。言い換えれば、神の子であるあなたは神の証人でもあり、キリストでもあるのだ。この世にキリストはただ一人しか存在しないと主張する人もいるだろうが、実相の世界でこそ単一なのであって、幻想の世界で複数であろうが単数であろうが、それは問題ではない。神の子であるあなたは、神の実相の世界では同胞と共に単一である。神の子は単一であり、キリストも単一、神の証人も単一。つまり、実相の世界では、神の創造したものは単一であり、神の子、神の証人、キリストは互いに重なり合い集約され、そして、神という一点に収斂していく。存在は神のみの世界になるのだ。それが"God is"という純粋一元論の実相世界である。だからこそ、あなたは自分がキリストと同体であると主張しても正しく、自分が神と同体であると主張しても正しい。ACIMで語られる神人一体の妙がここにある。
18. Every brother you meet becomes a witness for Christ or for the ego, depending on what you perceive in him.
- meet [míːt] : 「〜に会う、〜と接触する」
- witness [wítnəs] : 「目撃者、証人」
- depend [dipénd] : 「〜次第である、〜による」
- depend on : 「〜によって決まる、〜次第である」
- perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く」
❖ "Every brother you ~ "「あなたが出会う同胞の誰でも、キリストの証人にもなれれば、エゴの証人にもなれる」。"depending on what ~ "分詞構文、単純接続、「そしてそれは、あなたが同胞の中に何を知覚するかに依存する」。同胞の欠点ばかりをあげつらって攻撃しようとするなら、あなたはエゴの証人であり、同胞の長所を見て取って敬意を抱くなら、あなたはキリストの証人である。
Everyone convinces you of what you want to perceive, and of the reality of the kingdom you have chosen for your vigilance.
- convince [kənvíns] : 「確信させる、納得させる」
- convince A of B : 「AにBを納得させる」
- chosen [tʃóuzn] : 「choose の過去分詞形」
- choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
- vigilance [vídʒələns] : 「警戒、用心」
❖ "Everyone convinces ~ "「誰でも、あなたが何を知覚したいのか、あなたに確信させる」。他者への評価のし方で、あなたが何を知覚したいのかがわかる。"and of the ~ "ここは"Everyone convinces you"につながる部分であるが、「たとえば、」という言葉を補えば、意味がすっきりするだろう。「(たとえばキリストの証人として、) あなたが怠ることなく選択した王国の現実を、誰でもあなたに確信させるのだ」。つまり、エゴの誘惑に屈することなく、警戒心をもって常に王国の実相を選択しつづけるなら、そういう心を抱いて同胞を見ることで、その同胞は誰でもあなたに王国の実相を確信させてくれる、ということ。簡単に言うと、あなたが王国の心をもって同胞に接するなら、その同胞はあなたに王国の実相を確信させてくれるわけだ。
Everything you perceive is a witness to the thought system you want to be true.
- thought system : 「思考システム」
❖ "Everything you ~ "「あなたが知覚するすべてが、あなたが真実であってほしいと望む思考システムの証人である」。つまり、あなたの知覚のし方によって、あなたがどんな思考システムを望んでいるのかわかる、ということ。あなたがエゴの思考システムを望んでいるのか、ホーリー・スピリットの思考システムを望んでいるのか、あなたが対象を知覚するその内容を見れば、どちらかがわかる。
Every brother has the power to release you, if you choose to be free.
- release [rilíːs] : 「解放する、自由にする」
❖ "Every brother ~ "「もしあなたが、自由になることを選択したなら、すべての同胞はあなたを解放するパワーをもっている(ことに気がつく)」。あなたがその気になれば、同胞はあなたの解放を手助けするパワーを発揮してくれる。
You cannot accept false witness of him unless you have evoked false witnesses against him.
- accept [əksépt] : 「認める、容認する、受け入れる」
- false [fɔ́ːls] : 「偽りの、虚偽の、誤った」
- unless [ənlés] : 「〜でない限り、〜である場合を除いて」
- evoke [ivóuk] : 「引き起こす、呼び起こす」
❖ "You cannot accept ~ "ここは意訳して、「あなたが、同胞の気持ちに反した誤った証言を誘発してしまえば、あなたはその同胞の誤った証言を受け入れる可能性がある」。あなたが同胞の中に、同胞の思いに反した誤った証言を誘発させない限り、あなたが同胞の誤った証言を受け入れることはあるまい。
If he speaks not of Christ to you, you spoke not of Christ to him. You hear but your own voice, and if Christ speaks through you, you will hear him.
- speak of : 「〜を口にする、〜のことを話す」
❖ "If he speaks ~ "「もし同胞が、キリストについてあなたに語ってくれないなら、」"you spoke not ~ "「それは、あなたが同胞にキリストのことを語らなかったせいである」。"You hear but ~ "「あなたはあなた自身の声を聞くのであり、」"and if Christ ~ "「もしキリストがあなたを通して語るなら、」"you will hear ~ "「あなたはキリストの語る言葉を聞くだろう」。キリストはスピーカーを通してあなたに語りかけるのではない。キリストの声は、あなたの心を通して、あなたの内部に響いてくる。その内側からの声、あなた自身の声がキリストの言葉を語り、あなたの耳に聞こえてくる。もし、そのキリストの言葉をあなたが同胞に語り聞かせたなら、きっとその同胞も同じように、彼の心に響いてきたキリストの言葉をあなたに語ってくれるだろう。