5. There is no gift the Father asks of you but that you see in all creation but the shining glory of His gift to you.
- gift [gíft] : 「贈り物、プレゼント」
- ask of : 「〜に要求する」
- creation [kriéiʃən] : 「創造、創作、創作物、作品」
- shining [ʃáiniŋ] : 「光る、輝く、きらめく、明るい」
- glory [glɔ́ːri] : 「栄光、称賛、名誉、誇り、壮観、荘厳」
❖ "There is no gift the Father ~ "「〜以外に、父なる神があなたに求める贈り物はない」。"but that you see ~ "「あなたが、(神によって)創造されたあらゆるものの中に、神があなたに与えた贈り物の輝かしい栄光を見るということ以外に、」父なる神があなたに求める贈り物はない。神は神の子を創造するとき、愛する神の子に、神の属性のすべてを贈り物として与えた。神の子は、神の持っている真実のすべてを持っているのだ。ところが、神の子は神から分離することを画策し、神の子は、神の属性のすべてを放棄して忘却したのである。しかし、今、あなたが神の属性を思い出し、神が創造したあらゆるものの中に、その神の贈り物を見い出すことが出来たなら、それこそ、あなたが神に贈る贈り物となる。簡単に言えば、神はあなたに、神が与えた神の属性のすべて、神の子としての輝かしい栄光を思い出して欲しいと願っている、ということ。
Behold His Son, His perfect gift, in whom his Father shines forever, and to whom is all creation given as his own.
- behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」
- perfect [pə́ːrfikt] : 「完璧な、完全な」
- shine [ʃáin] : 「輝く、光る」
- forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
- given [ɡívən] : 「give の過去分詞形」
❖ "Behold His Son, ~ "「神の完璧な贈り物である神の子を見なさい」。"in whom his Father ~ "「その神の子の中に、父なる神が永遠に輝いているのであり、」"and to whom is ~ "「その神の子に対して、創造されたあらゆるものが、神の子自身のものとして、与えられているのである」。神の子の心の中に神が永遠に輝いているとは、神の子の心の中に神の属性のすべてが輝いているということ。神が与えてくれた真実のすべてが、神の子の心の中で輝いているのだ。創造されたものが、すべて神の子のものだという文章は、誤解されかねない部分なのだが、けっして、所有について語っているのではい。つまり、この世の動植物すべては人間が所有してよいものである、などという意味ではない。"all creation"「あらゆる創造されたもの」とは、実相的な創造のすべてであるから、言い換えれば、真実のすべて、ということになる。したがって、神の子の心の中には、創造された真実のすべてが、神の子自身のものとして与えられている、という意味合いになる。
Because he has it is it given you, and where it lies in him behold your peace.
- lie [lái] : 「ある、存在する」
- peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平穏、安心、安定」
❖ "Because he has it ~ "「神の子がそれをもっているので、それはあなたにも与えられている」。神の子が、創造された真実のすべてをもっているのだから、神の子であるあなたも当然、真実のすべてをもっているのだ。"and where it lies ~ "「神の子の心の中の、真実が存在するところに、あなたの平和を見なさい」。あなたの心の中の最も純粋で神聖な部分に、神の属性のすべて、創造された真実のすべて、神の贈り物のすべてがあるのだから、そこにこそ、実相的な平和が存在するのだ。愛も、喜びも、そこにそこ、存在するのである。
The quiet that surrounds you dwells in him, and from this quiet come the happy dreams in which your hands are joined in innocence.
- quiet [kwáiət] : 「静けさ、静寂、静穏、平穏」
- surround [səráund] : 「包囲する、取り囲む」
- dwell [dwél] : 「存在する、住む、居住する」
- join [dʒɔ́in] : 「結び付ける、結合する、連結する、つなぐ」
- innocence [ínəsəns] : 「無罪、潔白、無邪気、無垢、純潔、純真」
❖ "The quiet that ~ "「あなたを取り囲む静寂は、神の子の心の中に住まい、」"and from this quiet ~ "「この静寂から、あなたと同胞の手が潔白のままで結ばれるという幸せな夢が生じるのである」。神の子であるあなたの心の中の最も純粋で神聖な部分は、世俗の喧騒から無縁の、静寂な空間である。その静寂さが、あなたの存在の形なのだと認識するとき、つまり、その静寂さが実相的なあなたの存在の証しなのだと知ったとき、あなたは無辜なる神の子として、同様に無辜なる同胞と手を繋ぎ合うことが出来るのだ。つまり、分裂していた神の子同士が、再結合出来るのである。"the happy dreams"「幸せな夢」とあるが、幸せな幻想、という意味ではなく、幸せな実相的な夢、ということ。つまり、幸せな現実である。
These are not hands that grasp in dreams of pain. They hold no sword, for they have left their hold on every vain illusion of the world.
- grasp [grǽsp] : 「〜を握る、つかむ」
- pain [péin] : 「痛み、痛覚、疼痛、苦痛」
- sword [sɔ́ːrd] : 「剣、刀」
- left [léft] : 「leave の過去・過去分詞形」
- leave [líːv] : 「〜から離れる、〜を残す、〜と別れる」
- vain [véin] : 「無駄な、無益な、無価値な、空虚な、はかない」
- illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
❖ "These are not hands ~ "「痛みの夢の中では、握り合う手などない」。苦痛と恐れの幻想世界では、神の子同士は、無辜なるままで手を繋ぎ合わせることは出来ない。神の子同士の再結合は実相的な出来事であって、幻想世界では達成出来ない。"They hold no ~ "「神の子は、剣など握ていない」。"for they have left ~ "「なぜなら、神の子は、この世界のむなしい幻想に別れを告げたからだ」。争いや戦いという幻想から離れた神の子に、攻撃のための剣は必要ない。実相的な愛や喜びに満ちた神の子に、戦う必要などないのだ。
And being empty they receive, instead, a brother's hand in which completion lies.
- empty [émpti] : 「中身のない、空の、空いている、空っぽの」
- receive [risíːv] : 「〜を受ける、受け取る、受領する、入手する」
- instead [instéd] : 「代わりに、それよりむしろ」
- completion [kəmplíːʃən] : 「完成、完了、終了」
❖ "And being empty ~ "「(幻想が完全に)空っぽになったので、」"they receive, instead ~ "「その代わりに、神の子は、完全性が存在する、同胞の手を受け取ることになるのだ」。下手な訳で申しわけない。神の子の幻想は払拭され、空っぽになった。その空白に、実相が流れ込む。神の子は実相に目覚めたのだ。神の子は、他の神の子と自他一如であることに気付き、平和と無辜の中に、手を繋ぎ合う。こうして、神の子は再結合を果たすことが出来、そこに、神の子の完全性が実現するのだ。
6. If you but knew the glorious goal that lies beyond forgiveness, you would not keep hold on any thought, however light the touch of evil on it may appear to be.
- glorious [glɔ́ːriəs] : 「壮大な、壮麗な、美しい、輝かしい」
- goal [góul] : 「目標、目的地、目的、目指すもの」
- beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて、〜を過ぎて」
- forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」
- keep hold on : 「〜にしっかりつかまえている、〜を捕らえて放さない」
- thought [θɔ́ːt] : 「考え、思考、思索、熟考」
- however [hauévər] : 「どんなに〜でも、いかに〜であろうとも」
- light [láit] : 「軽い、軽量の、少ない、つつましい」
- touch [tʌ́tʃ] : 「手触り、触覚」
- evil [íːvl] : 「害悪、悪、弊害」
- appear [əpíər] : 「〜のように見える、〜と思われる」
❖ "If you but knew ~ "仮定法過去、「もしあなたが、赦しをくぐり抜けたところに存在する、輝かしい目的を知っているなら、」"you would not keep ~ "「いかなる思考にも拘泥(こうでい)することはないだろう」。"however light the touch ~ "「その思考にまつわる悪の雰囲気が、どんなにわずかであったとしても、」いかなる思考にも拘泥することはないだろう。幻想を幻想として認識し、受け入れ受け流し、幻想を赦して手放すとき、幻想は消滅する。幻想は消え、実相が、輝きの中に立ち現れるのだ。それが、赦しをくぐり抜けた向こうにある輝かしい目的である。それを知ったなら、この幻想世界に渦巻く数々の思考、幻想的思考など、あなたは顧みることもないだろう。たとえ、その幻想的思考が少しばかり悪の匂いがして、あなたを引きつけたとしても。
For you would understand how great the cost of holding anything God did not give in minds that can direct the hand to bless, and lead God's Son unto his Father's house.
- understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、了解する、納得する、分かる」
- great [ɡréit] : 「大きい、大きな、巨大な」
- cost [kɔ́st] : 「費用、経費、原価、犠牲、代償、損失」
- direct [dərékt] : 「〜を方向づける、人に〜への道を教える」
- bless [blés] : 「祝福する、〜を賛美する」
- lead [líːd] : 「〜を導く、案内する」
❖ "For you would understand ~ "「なぜなら、あなたは、心の中に、神が与えなかったものを保持するための対価がいかに大きいか、理解するだろうからだ」。簡単に言えば、あなたは、神が与えたものではない幻想や幻想的な思考を心の中に抱き続けることは大きなダメージになると知ったからだ、という意味。"that can direct the hand ~ "「あなたの心は、神の子を祝福し、父なる神の家に導くために、あなたの手の向かう先を方向づけるのだ」。もちろん、あなたの手の向かう先とは、同胞の手である。あなたが、幻想や幻想的な思考を赦して、それを消滅させるとき、実相に目覚めたあなたは同胞の手を求めて結び合い、神の子の再結合を果たす。そして、あなたは同胞と共に、父なる神の住む天の王国を目指して、旅に出るのである。実相世界への回帰の旅である。
Would you not want to be a friend to him, created by his Father as His home?
- create [kriéit] : 「〜を創造する、創り出す」
❖ "Would you not want ~ "「あなたは、神の子と友達になりたいと思わないだろうか」。"created by his Father ~ "「その神の子は、父なる神によって、その住み家として創造されたのである」。神の子の心の最も純粋で神聖な部分に、神の祭壇があって、そこにホーリー・スピリットが住まい、そこが、天の王国の神とのチャンネルになっている。
If God esteems him worthy of Himself, would you attack him with the hands of hate?
- esteem [istíːm] : 「〜を尊重する、重んじる、尊ぶ、尊敬する」
- worthy [wə́ːrði] : 「〜に値する、〜するに足りる、尊敬すべき」
- attack [ətǽk] : 「〜を襲う、〜を攻撃する、〜を非難する」
- hate [héit] : 「憎悪、憎しみ、嫌悪」
❖ "If God esteems him ~ "「もし神が、神の子を、神自身に値すると尊重するなら、」神が神の子を、神自身と同等であると評価しているとしたら、"would you attack ~ "「あなたは、憎悪の手をもって神の子を攻撃したいと思うだろうか」。"with the hands of hate"「憎悪の手をもって」とは、神の子である同胞に憎しみを感じて、という意味合い。
Who would lay bloody hands on Heaven itself, and hope to find its peace?
- lay [léi] : 「〜を横たえる、〜を置く」
- bloody [blʌ́di] : 「血の、流血の、血だらけの」
- find [fáind] : 「見つける、発見する、見いだす」
❖ "Who would lay bloody ~ "「いったい誰が、天の王国自体に血だらけの手を置いて、天の王国の平和を見い出したいなどと思うだろうか」。憎しみや攻撃性をもって、実相的な平和を手に入れることは出来ない。幻想をもって実相を得ることは不可能なのだ。
Your brother thinks he holds the hand of death. Believe him not.
- death [déθ] : 「死、消滅、死亡、破滅、終わり、終焉」
❖ "Your brother thinks ~ "「あなたの同胞は、死の手を握っていると思っている(かもしれない)」。"Believe him ~ "「そんな同胞の思いを信じてはいけない」。幻想からまだ目覚めていない同胞は、あなたが差し出した手を握ってはみたものの、あなたが彼を攻撃し、死に至らしめるかもしれないと思っている。そんなことはないのだから、そんな彼の思いを信じてはいけない。
But learn, instead, how blessed are you who can release him, just by offering him yours.
- learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜を知る、分かる」
- blessed [blésid] : 「福された、神聖な、聖なる、あがむべき」
- release [rilíːs] : 「解放する、自由にする、放つ、離す」
- offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる、提供する」
❖ "But learn, instead, how ~ "「その代わり、同胞にあなたの手を差し伸べることだけで、同胞を救うことの出来るあなたが、どんなに祝福されているか、学びなさい」。実相に目覚め、自分が神の子であり、神に祝福されている存在だと知ったあなたは、あなたを疑っているかも知れない同胞に、愛の手を差し伸べ、彼を幻想から救い出すことが出来る。あなたは、奇跡のヒーリングを実行出来る実相的パワーが与えられたのだから。その実相的パワーは、神からの贈り物である。