●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-2.V.16:1 ~ T-2.V.18:6

16. Miracle-minded forgiveness is only correction. It has no element of judgment at all.
  • minded [máindid] : 「〜な心の、〜に熱心な、〜志向の、〜する気がある」
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」
  • correction [kərékʃən] : 「訂正、矯正、修正、是正」
  • element [éləmənt] : 「成分、要素、要因」
  • judgment [dʒʌ́dʒmənt] : 「判断、判断力、判決、審判」
❖ "Miracle-minded ~ "「奇跡を求める心の赦しとは、ただ、正すのみである」。幻想を実在だとする知覚の誤りを正すだけだ。正しからざる心を正すのである。"It has no ~ "「それは判断的な要素をまったくもたない」。それは頭脳による理性的判断と無縁である。真の赦しは、善悪の判断をするものではない。



The statement "Father forgive them for they know not what they do" in no way evaluates what they do. It is an appeal to God to heal their minds.
  • statement [stéitmənt] : 「発言、供述、記述」
  • forgive [fərɡív] : 「許す、容赦する、勘弁する」
  • in no way : 「少しも〜ない」
  • evaluate [ivǽljuèit] : 「〜の値を求める、価値を見極める、〜を評価する」
  • appeal [əpíːl] : 「懇願、要請、上訴」
❖ "The statement ~ "「『父よ、彼らを赦したまえ。彼らは自分が何をしているのかわかっていないのです』という記述は、少しも彼らの行いを評価しているものではない」。彼らは自分が悪いことをしていると知らないのだから彼らを許し欲しい、と言っているのではない。もしそうなら、イエスは無知なる者の誤りを悪と判断したことになってしまう。そうではない。"It is an appeal ~ "「それは、彼らの心をヒーリングするために、神に願ったものなのだ」。彼らは幻想の中に生きており、夢を見ていることに気付いていないのだから、どうぞ、その夢を赦して欲しいと、イエスは神に願ったのだ。夢を赦すことで、彼らを夢から目覚めさせようとしたのだ。すなわち、心のヒーリングである。
なお、"Father forgive them ~ " はルカの福音書23:34(Luke 23:34)に出てくる。参考までに載せておく。

[Luke 22:19 from New American Standard Bible]
When they came to the place called The Skull, there they crucified Him and the criminals, one on the right and the other on the left. But Jesus was saying, “Father, forgive them; for they do not know what they are doing.” And they cast lots, dividing up His garments among themselves.
「されこうべ」と呼ばれている所に来ると、そこで人々はイエスを十字架につけた。犯罪人も、一人は右に一人は左に、十字架につけた。そのとき、イエスは言われた。「父よ、彼らをお赦しください。自分が何をしているのか知らないのです。」人々はくじを引いて、イエスの服を分け合った。(新共同訳)



There is no reference to the outcome of the error. That does not matter.
  • reference [réfərəns] to : 「 〜への言及」
  • outcome [áutkʌ̀m] : 「 結果、結末、成果」
  • error [érər] : 「誤り、間違い」
  • matter [mǽtər] : 「重要である、問題である、大きな違いがある」
❖ "There is no ~ "「誤りの結果に対する言及はない」。イエスを十字架に架けるという誤りを犯した結果、無知なる人々がどうなったかという記述はない、ということ。"That does not ~ "「それは重要なことではない」。重要なのは、イエスが人々の誤りを幻想と見抜いて赦し、その幻想を消滅させようとして、誤りを犯した者たちの心のヒーリングを願ったということである。決して、彼らの罪を許したのではない。そんなものは存在しないと見抜いたのだから。これが、レベル・コンフュージョンを起こしていない正しい心だけがなせる業なのだ。



17. The injunction "Be of one mind" is the statement for revelation-readiness.
  • injunction [indʒʌ́ŋkʃən] : 「強制命令、勧告すること」
  • statement [stéitmənt] : 「発言、意見、声明、陳述、供述」
  • revelation [rèvəléiʃən] : 「啓示、黙示」
  • readiness [rédinəs] : 「用意ができていること、準備ができていること」
❖ "The injunction ~ "「『心を一つにせよ』という勧告は啓示の準備が出来たことに対する発言である」。啓示とは、神との直接コミュニケーションのことである。簡単に言えば、真実の実相に目覚め、神の元へ回帰する準備が出来た印だ、ということ。心を一つにするとは、実相的には自分と他者は神の子として自他一如なのだから、心は一つなのだ、という意味。その真実に気付きなさい、という意味合いである。
なお、"Be of one ~ "はコリントの使徒への手紙2の13:11(2 Corinthians 13:11)に出てくる。参考までにここに載せよう。

[2 Corinthians 13:11 from King James Bible]
Finally, brethren, farewell. Be perfect, be of good comfort, be of one mind, live in peace; and the God of love and peace shall be with you.
終わりに、兄弟たち、喜びなさい。完全な者になりなさい。励まし合いなさい。思いを一つにしなさい。平和を保ちなさい。そうすれば、愛と平和の神があなたがたと共にいてくださいます。(新共同訳)



My request "Do this in remembrance of me" is the appeal for cooperation from miracle workers. The two statements are not in the same order of reality.
  • request [rikwést] : 「頼むこと、依頼、要求」
  • in remembrance of : 「〜の記念に、〜をしのんで 」
  • appeal [əpíːl] : 「懇願、要請、上訴」
  • cooperation [kouὰpəréiʃən ] : 「協力、協調、提携、連携」
  • order [ɔ́ːrdər] : 「順、順序、順番、順位、序列、系列」
  • reality [riǽləti] : 「現実性、実在性、現実のこと」
❖ "My request ~ "「私(イエス)の要求である『私を偲んで、このことを行いなさい』とは、奇跡を行う者の協調をアピールしてのことだ」。"The two statements ~ "「(上述のものと今の)2つの発言は、真実の世界において同じオーダー(レベル)にあるものではない」。『心は一つ』は実相世界の真実で、時間を超越している。『私を偲んで〜』はこの幻想世界での行いのことで、時間依存である。詳しくは次のセンテンスで説明される。
なお、"Do this in remembrance ~ "という発言はコリントの使徒への手紙1の11:24(1 Corinthians 11:24 )とルカの福音書22:19(Luke 22:19)に登場する。参考までに2つを載せておこう。

[1 Corinthian 11:24 from New American Standard Bible]
For I received from the Lord that which I also delivered to you, that the Lord Jesus in the night in which He was betrayed took bread; and when He had given thanks, He broke it and said, "This is My body, which is for you; do this in remembrance of Me."
わたしがあなたがたに伝えたことは、わたし自身、主から受けたものです。すなわち、主イエスは、引き渡される夜、パンを取り、感謝の祈りをささげてそれを裂き、「これは、あなたがたのためのわたしの体である。わたしの記念としてこのように行いなさい」と言われた。(新共同訳)

[Luke 22:19 from New American Standard Bible]
And when He had taken some bread and given thanks, He broke it and gave it to them, saying, "This is My body which is given for you; do this in remembrance of Me."
それから、イエスはパンを取り、感謝の祈りを唱えて、それを裂き、使徒に与えて言われた。「これは、あなたがたのために与えられるわたしの体である。わたしの記念としてこのように行いなさい。」(新共同訳)



Only the latter involves an awareness of time, since to remember is to recall the past in the present.
  • latter [lǽtər] : 「後者の、あとの、近ごろの」
  • involve [invɑ́lv] : 「〜を含む、伴う、必要とする」
  • awareness [əwéərnəs] : 「認識、自覚、気付いていること、意識性 」
  • since [síns] : 「〜なので、〜だから」
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
  • recall [rikɔ́ːl] : 「 思い出す、思い起こす」
  • past [pǽst] : 「過去、昔、過ぎたこと、過去のこと」
  • present [préznt] : 「今、現在」
❖ "Only the latter ~ "「後者だけが時間認識を含んでいる」。"since to remember ~ "「思い出すとは、現在において過去を思い起こすことだからだ」。これに反して、前者は啓示の準備が出来たということで、啓示は時間を超越したものである。前文で2つはレベル、あるいはオーダーが違うと述べているが、1つは時間レベルで、もう1つは超時間レベルの事象である。



Time is under my direction, but timelessness belongs to God. In time we exist for and with each other. In timelessness we coexist with God.
  • under [ʌ́ndər] : 「従って、従属して」
  • direction [dirékʃən] : 「指揮、監督、指示、指図、命令」
  • timelessness [táimlisnis] : 「時間が存在しないこと」
  • belong [bilɔ́ːŋ] to : 「〜に属する、〜の所有である」
  • exist [iɡzíst] : 「存在する、生きている、生存する」
  • for each other : 「お互いのなめに」
  • with each other : 「お互いに」
  • coexist [kòuiɡzíst] : 「共存する、同時に存在する」
❖ "Time is under ~ "「時間は私の指揮下にある」。"but timelessness ~ "「しかし、時間の非存在性は神に属す」。時間はイエスのコントロール下にあり、神には時間というものが、そもそも存在しない。"In time we ~ "「時間の中で、私たちはお互いのために、そしてお互い共に存在している」。"In timelessness ~ "「時間の存在しない次元ででは、私たちは神と共にある」。神との分離以前、神と共にあった神の子には時間や空間は存在しなかった。分離後、エゴと同化した神の子は時間と空間の幻想世界を心の外部へ投射し、我々がその世界に閉じこめられているかのように錯覚させた。
神は幻想と一切の関わりを持たないので、完全な無時間性の中にある。一方、イエスは純粋なスピリットとしてキリスト性を帯びている。人々を幻想から救い出す役割を担っているのだ。したがって、ただ無時間性の中で生きているわけにはいかない。時間依存したこの幻想世界に降りてきて、幻想の時間をコントロールしながら、我々を救いへと導くのである。それが、ホーリー・スピリットの仕事である。神から授かった役割である。



18. You can do much on behalf of your own healing and that of others if, in a situation calling for help, you think of it this way:
  • do much : 「貢献する」
  • on behalf of :「 〜のために、〜の利益になるように、〜に利するように」
  • call for : 「〜を必要とする、〜を要求する」
  • situation [sìtʃuéiʃən] : 「状況、場所、状態、立場、事情」
  • call for : 「〜を必要とする、〜を要求する」
  • this way : 「このように」
❖ "You can do ~ "「あなたは、自分の、そして他者のヒーリングのために貢献出来る」。"if, in a situation ~ "「もし、助けを求める状況下において、それを次のように考えるならば」。次の詩につながる。



       I am here only to be truly helpful.
       I am here to represent him who sent me.
       I do not have to worry about what to say or what 
       to do, because he who sent me will direct me.
       I am content to be wherever he wishes, knowing 
       he goes there with me.
       I will be healed as I let Him teach me to heal.

  • truly [trúːli] : 「全く、本当に、真に 、心から、誠実に、正直に」
  • helpful [hélpfəl] : 「役立つ、助けになる、有益な、参考になる」
  • represent [rèprizént] : 「 〜の代理人になる、〜の代理をする」
  • sent [sént] : 「sendの過去・過去分詞形」
  • worry [wə́ːri] about : 「〜のことで心配する」
  • direct [dərékt] : 「命令する、指図する」
  • be content to : 「〜して満足する、〜に甘んじている」
  • wherever [hwεərévər] : 「どこへ〜しても、どこで〜であろうとも」
❖ "I am here ~ "「私は真に助けになるためだけにここにいる」。"I am here to represent ~ "「私は私を遣わした人の代理としてここにいる」。"I do not have to ~ "「私は、何を言ったらいいか、何をしたらいいか、心配する必要はない」。"because he who ~ "「なぜなら、私を遣わした人が私に指示を出してくれるから」。"I am content to be ~ "「その人が望むなら、どこでも満足する」。"knowing he goes ~ "「その人は私と共にそこに行ってくれるから」。"I will be healed ~ "「その人にヒーリングを教えてもらっているうちに、私もヒーリングされるだろう」。もちろん、ここでの"I"はイエスに限定しない。私であり、あなたであり、彼であり、彼女である。
 
 
 


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