●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-12.VII.14:1 ~ T-12.VII.15:5

14. The ego is not a traitor to God, to Whom treachery is impossible.

  • traitor [tréitə(r)] : 「裏切り者、反逆者、謀反人」
  • treachery [trét∫(ə)ri] : 「不信、裏切り、背信、不実、謀反」
  • impossible [impɑ́səbl] : 「不可能な、とてもあり得ない、できない」
❖ "The ego is not ~ "「エゴは神への反逆者ではない」。"Whom treachery is ~ "「神への反逆は不可能だからである」。お気付きと思うが、伝統的キリスト教ではおなじみの、神への反逆者である悪魔"Satan"はACIMには登場しない。これは非常に特徴的なことであって、その一つの論理的な理由がここに示されているわけである。つまり、神への反逆は不可能であり、反逆する存在体は存在し得ないのだ。実は、これは一元論思想では当たり前のことであろう。実相の世界は一元論であり、対立概念が存在しないから、神の対立概念である悪魔"Satan"は実相の世界には存在することは出来ないのだ。もし、悪魔"Satan"が存在するとしてら、それはこの幻想の世界であって、したがって悪魔"Satan"は幻想、錯覚、ということになる。つまり、あなたの無意識が生み出す、夢の中のモンスターということになる。



But it is a traitor to you who believe that you have been treacherous to your Father.
  • treacherous [trét∫(ə)rəs] : 「不誠実な、裏切りをする、反逆の、不実な、不忠実な 」
❖ "But it is a traitor ~ "「しかし、あなたはあなたの神に対して反逆的だと信じているあなたに対しては、エゴは反逆者である」。あなたは神から分離し、そのことで自分が神に対して反逆したと思っている。そのあなたを攻め立て、ついには磔刑に引きずり出そうとしているのがエゴである。



That is why the undoing of guilt is an essential part of the Holy Spirit's teaching.
  • undoing : 「解くこと、取り消し」
  • guilt [gílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
  • essential [isén∫l] : 「 絶対必要な、絶対不可欠な、欠くことのできない、必須の」
  • part [pɑ́ː(r)t] : 「一部、部分」
  • teaching [tíːt∫iŋ] : 「教えること、指導、教示、授業」
❖ "That is why the undoing ~ "「これが、罪の取り消しが、ホーリー・スピリットの教えの必須な一部となっている理由である」。あなたが神から分離し、神に反逆したと思い込んでいるその罪の意識を取り消すことがホーリー・スピリットの教えの要点になっている。そうすることで、あなたはエゴの消滅に向けて歩き出すことが出来るわけである。



For as long as you feel guilty you are listening to the voice of the ego, which tells you that you have been treacherous to God and therefore deserve death.
  • as long as : 「〜さえすれば、〜する限り、〜する以上は」
  • guilty [gílti] : 「有罪の、犯罪的な、罪を犯した、罪の意識がある」
  • listen [lísn] to : 「耳を傾ける、聴く、聞く」
  • voice [vɔ́is] : 「声、発声」
  • tell [tél] : 「〜に話す、言う、告げる、教える、伝える」
  • treacherous [trét∫(ə)rəs] : 「不誠実な、裏切りをする、反逆の、不実な、不忠実な 」
  • therefore [ðéə(r)fɔ̀ː(r)] : 「それ故に、そのために、従って」
  • deserve [dizə́ː(r)v] : 「〜を受けるに値する、〜にふさわしい」
❖ "For as long as you ~ "「なぜなら、あなたが罪の意識を感じている限り、あなたはエゴの声に耳を傾けていることになる」。"which tells you that ~ "「そのエゴの声は、あなたにthat以下を告げている」。"that you have been ~ "「あなたは神に対してずっと反逆的であり、したがって死に値する」と告げている。あなたに死を宣告しているのは、あなたの心に住む幻想のエゴであり、そのエゴは、元を正せば、あなたが自己乖離によって作り出した幻覚なのである。



You will think that death comes from God and not from the ego because, by confusing yourself with the ego, you believe that you want death.
  • come from : 「〜から来る、〜に由来する、源を〜に発する」
  • confuse [kənfjúːz] : 「混同する、混乱させる、困惑させる」
  • confuse A with B : 「AをBと混同する、AをBと間違える」
❖ そこで、"You will think that ~ "「あなたは、死がエゴからではなく神からやって来るものと思うだろう」。神に反逆したのだから、死の処罰は神から下されると思い込むわけだ。"because, by confusing ~ "「なぜなら、あなた自身とエゴとを混同することで、」"you believe that ~ "「あなたは、あなたが死を望んでいると信じてしまうからである」。あなたの死を望んでいるのはエゴであって、あなた自身ではない。しかし、エゴはあなたの無意識を支配しているので、あなたはエゴの死を望む声が自分自身の声だと勘違いしてしまうのである。したがって、放っておくと、あなたは自ら進んで磔刑場へ赴いてしまうだろう。



And from what you want God does not save you.
  • save [séiv] : 「救う、助ける」
  • save A from B : 「AをBから救う」
❖ "And from what you ~ "「そして、神とても、あなたが望むことからあなたを救い出すことは出来ないのである」。あなたが死を望むなら、神とてもそれを止め得ない。たとえ死を望んだとしても、それはあくまでもあなたの意思なのであるから。



15. When you are tempted to yield to the desire for death, remember that I did not die You will realize that this is true when you look within and see me.
  • tempt [tém(p)t] : 「〜を誘惑する、〜する気にさせる」
  • be tempted to : 「〜する気にさせられる、〜したくなる」
  • yield [jíːld] : 「譲る、譲歩する、屈する、応じる」
  • yield to : 「〜に負ける、〜に屈する、〜に屈服する、〜に従う」
  • desire [dizáiə(r)] : 「欲望、欲求、願望、念願」
  • remember [rimémbə(r)] : 「〜を思い出す、〜を覚えている」
  • die [dái] : 「死ぬ、死亡する」
  • realize [ríːəlàiz] : 「〜に気が付く、悟る、自覚する、実感する」
  • true [trúː] : 「真の、真実の、本当の、本物の」
  • within [wiðín] : 「〜の内側で、〜の中で」
❖ "When you are tempted ~ "「あなたが死への願望に屈してしまいたい誘惑に駆られ、(しかし)、私が死ななかったことを思い出すとき、」"You will realize that ~ "「あなたは、あなたが内面に目を向けて私の姿を見たなら、このことが本当であると気がつくであろう」。このこととは、死を望んでいるのはあなた自身ではなく、エゴがあなたにそう思わせているに過ぎないということ。あるいは、神はあなたが死を望んだら、そこからあなたを救い出すことは出来ないということまで含んでもいいだろう。イエスは磔刑によってその肉体は滅ぼされたが、死んだわけではない。イエスは死を望まなかったからであり、死は幻想であって存在しないことを知っていたからである。あなたが死を望まないのだら、神はあなたを死から救ってくれるのだ。もちろん、ここで言っている死とは、肉体の崩壊ではなく、命の消滅を言っている。



Would I have overcome death for myself alone? And would eternal life have been given me of the Father unless he had also given it to you?
  • overcome [òuvə(r)kʌ́m] : 「克服する、乗り越える、乗りきる」
  • alone [əlóun] : 「独りで、単に」
  • eternal [itə́ː(r)nl] : 「永遠の、不変の、永久の、不滅の」
  • unless [ənlés] : 「〜でない限り、〜である場合を除いて、ただし〜の場合を除く」
❖ "Would I have overcome ~ "「私が、私一人のために死を克服したいと思っただろうか」。"And would eternal life have ~ "「そして、神があなたには永遠の命を与えないでおいて、永遠の命は父なる神から私だけに与えられただろうか」。神は神の子一人一人に永遠の命を与えたはずだ。イエス・キリストが、肉体の崩壊によっても命を失うことがなかった、つまり、死を克服したということは、あなたも同様に死を克服できること、したがってイエスは誰でも永遠の命をもっていることを、磔刑と復活を通して、証言したわけである。それを信じ得るか、あるいは信じ得ないかで、あなたの命が永遠か否かがはっきりするのだ。くどいようだが、肉体の死は命の死ではない。命とは実相世界の実体であって、死という対極概念をもたない純粋な生命現象である。つまり、この世の命を超越した命のことであって、死を克服する(overcome death)とは、その超越生命に目覚めたことを意味する。



When you learn to make me manifest, you will never see death.
  • make A B [SVOC] : 「AをBの状態にする」
  • manifest [mǽnəfèst] : 「〜を明らかにする、明白に示す、明示する」
❖ "When you learn to ~ "「あなたが私を明白にすることを学んだとき、」つまり、あなたがキリストの姿をはっきりと見ることが出来たとき、"you will never ~ "「あなたは死を見ることはないであろう」。あなたもイエス同様、超越生命に目覚めることが出来るのだ。



For you will have looked upon the deathless in yourself, and you will see only the eternal as you look out upon a world that cannot die.
  • look upon : 「〜を見る、〜を観察する」
  • deathless [déθlis] : 「不死の、不滅の」
  • eternal [itə́ː(r)nl] : 「永遠の、不変の、永久の、不滅の」
  • look out : 「気を付ける、目配りをする、外を見る、見晴らす」
❖ "For you will have ~ "「なぜなら、あなたはあなたの中に不死性を見るからであり、」"and you will see only ~ "「あなたが死ぬことのない世界を見るにしたがい、あなたは永遠性だけを見ることになるからである」。実相の世界は不死性の世界であり、永遠性の世界である。その実相の世界をあなたは目撃し、あなた自身も不死、永遠を獲得していくのである。その目覚めの第一歩が、あなたの心の中にキリストの姿を見つけ出すこと。あなた自身が神の子としてキリストなのだと発見することが肝要となる。
 
 
 

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