2. Magic is the mindless or the miscreative use of mind. Physical medications are forms of "spells," but if you are afraid to use the mind to heal, you should not attempt to do so.
- mindless [máindlis] : 「愚かな、思慮のない 」
- miscreative [miskriéitiv] : 「誤った創造の」
- physical [fízikl] : 「身体の、肉体の、身体的な、物理学の」
- medication [mèdəkéiʃən] : 「薬剤、医薬品、薬物療法」
- form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造、現れ、姿、体つき」
- spell [spél] : 「呪文、魔法」
- afraid [əfréid] : 「恐れて、心配して、怖がって」
- be afraid of : 「〜を恐れる、〜を怖がる」
- use [juːz] : 「使う、利用する、生かす、働かせる」
- heal [híːl] : 「癒やす、救う、治す、治癒する、治療する」
- attempt [ətémpt] : 「試みる、企てる」
❖ "Magic is the mindless ~ "「魔術は、愚かなこと、あるいは心のもっている創造力を誤って使うことである」。"Physical medications ~ "「物理的な療法は呪文の一形態である」。"but if you are ~ "「しかし、心をヒーリングのために使うことを恐れているのなら、」"you should not ~ "「あなたは、そうすること(心のヒーリング)を試すべきではない」。奇跡もヒーリングも、恐れのない心でなされねばならない。恐れを取り除くとこ、これが第一歩である。"physical medications"は一般的な現代医療のことで、心に恐れを抱いているうちは、暫定的な手段としてこれを利用すべきである。恐れが軽減したなら、次に心のヒーリングを考えればいい。
The very fact that you are afraid makes your mind vulnerable to miscreation.
- very [véri] : 「まさに、まさしく」
- fact [fǽkt] : 「事実、真相、現実、実際」
- make [méik] : 「〜の状態を作り出す、〜にする」
- vulnerable [vʌ́lnərəbl] : 「弱い、脆弱な、傷つきやすい、攻撃されやすい」
❖ "The very fact that ~ " thatは接続詞、「あなたが恐れている、まさにその事実があなたの心を誤った創造に対して脆弱にしている」。心が誤った創造をしてしまうのは、つまり幻想を作り出してしまうのは、あなたの恐れである。恐れが心をひるませ、歪めてしまう。そこに誤創造が忍び込み、たとえば病気を形成してしまうのだ。"vulnerable to miscreation"「誤った創造に対する脆弱性」とは、誤創造を容易に許してしまう心の盲目性、ということ。
You are therefore likely to misunderstand any healing that might occur, and because egocentricity and fear usually occur together, you may be unable to accept the real Source of the healing.
- therefore [ðέərfɔ̀ːr] : 「それ故に、そのために、従って、だから」
- be likely to : 「〜しそうである」
- misunderstand [mìsʌ̀ndərstǽnd] : 「誤解する、取り違える」
- healing [híːliŋ] : 「癒やし、治療、治癒、回復」
- occur [əkə́ːr] : 「起こる、発生する、生じる、現れる」
- egocentricity [ìːɡouséntrik] : 「自己中心性、自己中心主義者、自分本位の人」
- usually [júːʒuəli] : 「普段は、通常、通例、いつもは、大抵」
- together [təɡéðər] : 「一緒に、共に、同時に」
- unable [ʌnéibl] : 「できない」
- be unable to : 「〜することができない」
- accept [əksépt] : 「認める、容認する、受け入れる」
- real [ríəl] : 「実在する、現実の、実際の、本物の」
- source [sɔ́ːrs] : 「もと、源、起源」
❖ "You are therefore likely ~ "「それゆえ、あなたは、どんなヒーリングが起きても、それを誤って理解しがちになる」。ヒーリングの真の原理が理解出来ないのだ。"and because egocentricity ~ "「そして、エゴ中心性と恐れとは普通一緒に起こるので、」" you may be ~ "「ヒーリングの真の源を受け入れることが出来なくなるかもしれない」。"egocentricity"「エゴ中心性」とは、「エゴの支配」、「エゴの思考システム」ととらえればいい。"ego"は"Holy Spirit"の対立概念で、我々の関心を幻想に縛りつけようとする。したがって「エゴ中心性と恐れとは普通一緒に起こる」とは、恐れを抱けばますます幻想にのめり込んで攻撃性が増していき、心を歪め、さらなる幻想を生み出していく、ということ。エゴは恐れも攻撃性も外部に投影して、それがあたかも真に存在するかのように見せる。我々の目はますます真実を見ることが出来なくなり、ヒーリングの真の源(the real Source)、すなわち心、ホーリー・スピリット、神の存在を受け入れ難くしてしまうのだ。
Under these conditions, it is safer for you to rely temporarily on physical healing devices, because you cannot misperceive them as your own creations.
- under [ʌ́ndər] : 「下に、下の方に」
- condition [kəndíʃən] : 「事情、条件、状態、状況、様子」
- safe [séif] : 「安全な、無事な、まず間違いない」
- rely [rilái] : 「頼る、当てにする」
- temporarily [tèmpərérəli] : 「一時的に、仮に、当座のところ」
- physical [fízikl] : 「身体の、肉体の、身体的な、物理学の、物理学上の」
- healing [híːliŋ] : 「癒しの、治療の」
- device [diváis] : 「装置、道具、手段」
- misperceive [mispərsíːv] : 「誤った知覚をする、誤解する」
- creation [kriéiʃən]: 「創造、創作、創作物、作品」
❖ "Under these conditions ~ "「このような状況下では、あなたにとって物理的な治療法に一時的に頼る方が安全である」。"because you cannot ~ "「なぜなら、物理的な治療法を自分が創造したものだと誤って知覚する可能性はないからだ」。物理的な治療法は自分が生み出す奇跡(ヒーリング)ではないと知覚するので、奇跡に対する恐れが生じることはない。恐れが生じないから、容易に受け入れることが出来るのだ。
As long as your sense of vulnerability persists, you should not attempt to perform miracles.
- as long as : 「〜する限り、〜である限りは、〜する以上は」
- sense [séns] : 「感覚、意味、良識、分別」
- vulnerability [vʌ̀lnərəbíləti] : 「脆弱性、傷つきやすいこと」
- persist [pərsíst] : 「存続する、持続する、しつこく主張する」
- attempt [ətémpt] : 「試みる、企てる」
- perform [pərfɔ́ːrm] : 「〜を行う、実行する、遂行する」
❖ "As long as your ~ "「脆弱さの感覚が持続しているうちは、奇跡をなそうとするべきではない」。脆弱さは恐れから生じる。したがって、恐れを抱いているうちは奇跡をなそうとするべきではない。
3. I have already said that miracles are expressions of miracle-mindedness, and miracle-mindedness means right-mindedness.
- already [ɔːlrédi] : 「すでに、とっくに〜済み」
- expression [ikspréʃən] : 「 表現、表現すること、表示」
- mindedness [máindidnis] : 「心だて、〜主義」
- mean [míːn] : 「〜を意味する、…とは〜を指す」
- right [ráit] : 「正しい、正当な、合っている、適切な」
❖ "I have already ~ "「私(イエス)はすでにthat以下を語った」。"that miracles are ~ "「奇跡は、奇跡を求める心の表われであり、奇跡を求める心とは正しさを求める心の表われである」。奇跡は真実の具現化である。真実を求める心に奇跡は起きる。その心は、実相的に正しい心であり、エゴに支配された偽りの心ではない。
"miracle-mindedness"も"right-mindedness"もACIMの造語である。"miracle-mindedness"は、「奇跡を求める心」「奇跡志向の心」「奇跡を受容する心」「奇跡に立脚した心」等々、そのような意味合い。
The right-minded neither exalt nor depreciate the mind of the miracle worker or the miracle receiver.
- neither [níːðər] A nor B : 「AでもなくBでもない、AとBのどちらも〜ない」
- exalt [igzɔ́ːlt] : 「〜を高める、〜を褒める、称賛する、あがめる」
- depreciate [dipríːʃièit] : 「見くびる、軽視する」
- miracle worker : 「奇跡の人、奇跡を起こす人」
- receiver [risíːvər] : 「受取人、受信者」
❖ "The right-minded ~ "「心正しき者は、奇跡を行う者と奇跡を受ける者の心を、称賛もしなければ見くびることもない」。過大評価も過小評価もせず、あるがままを受け入れる。つまり、価値判断しない、ということ。評価し判断を下すのは、エゴに支配された頭脳的理性であって、正しい心はホーリー・スピリットの叡智に評価判断を委ねる。したがって、奇跡を行う者が上に立ち、受ける者が下に立つ、などという差別的な見方は決してしない。
However, as a correction, the miracle need not await the right-mindedness of the receiver. In fact, its purpose is to restore him to his right mind.
- however [hauévər] : 「けれども、しかしながら、また一方」
- correction [kərékʃən] : 「訂正、矯正、修正、是正」
- await [əwéit] : 「〜を待つ、待ち受ける、待望する」
- in fact: 「実際に、実のところ、それどころか」
- purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、目標、狙い」
- restore [ristɔ́ːr] : 「〜を元の状態に戻す、元に戻す、回復させる、修復する」
❖ "However, as a correction, ~ "「しかし、心を正すという意味で、奇跡は、奇跡を受ける側の心の正しさを待つ必要ない」。奇跡は心を正してくれるものだから、奇跡を受ける側がすでに心正しき状態でいなくてもいい。その意味では、奇跡を与える側が、受ける側に先行している。"In fact, its purpose ~ "「事実、奇跡の目的は正しい心に修復することである」。奇跡は真実を現実化することであり、心を正しい方向に修正することは真実であるから、奇跡そのものである。
It is essential, however, that the miracle worker be in his right mind, however briefly, or he will be unable to re-establish right-mindedness in someone else.
- essential [isénʃəl] : 「必須の、最も重要な、肝心な、本質の、本質的な」
- briefly [bríːfli] : 「簡潔に、ちょっとの間、つまり、短く、簡単に」
- be unable to : 「〜することができない」
- establish [istǽbliʃ] : 「確立する、制定する、成立させる」
❖ "It is essential ~" ここは"It is ~ that + 仮定法現在"の典型的な形になっている。"be"の前に"should"を補ってやれば意味が通りやすい。「しかし、奇跡を行う者は心正しい状態でいることが必須であり、しかし、端的に言って、そうでなかったら、他の者の心を正しい状態にすることは出来ないであろう」。心が幻想で曇っている者には、奇跡は行えない。なぜなら、真実を求めないからだ。悪しき心が求めるのは魔術であり、トリックだ。奇跡を与える者と受ける者に上下の差はないが、正しい心に関しては、与える者が受ける者に先行していなければならない。