6. There are no idolaters in the Kingdom, but there is great appreciation for everything that God created, because of the calm knowledge that each one is part of him.
- idolater [aidɑ́lətər] : 「偶像崇拝者、偶像心酔者」
- appreciation [əprìːʃiéiʃən] : 「感謝、正しい認識」
- appreciation for : 「〜に対する感謝の意」
- calm [kɑ́ːm] : 「穏やかな、静かな、平穏な」
- knowledge [nɑ́lidʒ] : 「知識、認識、知恵」
❖ "There are no ~ "「王国には、偶像崇拝者はいない」。"but there is ~ "「しかし、神が創造したすべてのものに対する大きな感謝がある」。"because of the ~ "「一人一人が神の一部であるという静かな叡知ゆえに」。一人一人が神の一部であり、だからこそ神聖で、完全平等性の中に生きる。誰が優れているわけでもなく、劣るわけでもはなく、みんなが平等に真実を分かち合い、拡張する真実(創造)に感謝している。そんな中に偶像が出現する余地などない。心は静寂に包まれる。
God's Son knows no idols, but he does know his Father. Health in this world is the counterpart of value in Heaven.
- health [hélθ] : 「健康、保健、健全」
- counterpart [káuntərpɑ̀ːrt] : 「対応するもの、対応物」
- value [vǽljuː] : 「価値、値打ち、真価」
- heaven [hévən] : 「天国、天」
❖ "God's Son knows ~ "「神の子は偶像を知らないが、」"but he does ~ "「父なる神を知っている」。本来の神の子は、幻想に過ぎない偶像など必要なく、実在する父なる神だけを知っていた。"Health in this ~ "「この世界の健康とは、天における価値と対(つい)を成すものである」。"Health"を単に「健康」と訳したが、肉体的健全を言っているのではない。心の健全さ、ホーリー・スピリットの思考システムを採用した心の健康のことだ。それは、天の王国においても、価値あることと見なされる。要するに、偶像を廃した心が実相的な健康を保ち、価値がある。
It is not my merit that I contribute to you but my love, for you do not value yourself. When you do not value yourself you become sick, but my value of you can heal you, because the value of God's Son is one.
- merit [mérət] : 「長所、実力、真価」
- contribute [kəntríbjuːt] : 「貢献する、寄与する」
- contribute to : 「〜に貢献する、〜に寄付する」
- value [vǽljuː] : 「評価する、重視する、大事にする」
- value [vǽljuː] : 「価値、値打ち、真価」
❖ "It is not my ~ "ここは "It ~ that ~ "の構文、「私(イエス)があなたに、私の愛でないものを与えることは、私のメリットにならない」。つまり、「私があなたに愛だけを与えることが、私のメリットである」。"for you do not ~ "「なぜなら、あなたはあなた自身を高く評価していないからだ」。あなたは自分を卑小なものと思いがちだから、イエスはあなたに愛を与えて、あなたが愛に値するものだと教えたいわけだ。"When you do ~ "「あなたがあなた自身を評価しない時、あなたは病になる」。ここの病も、身体的病気に限定する必要はない。幻想を信じる心、という意味合いだ。自分は神が創造した神聖な存在なのだと正しく評価できないとき、それが病につながる。"but my value ~ "「しかし、あなたに対する私の評価はあなたをヒーリングすることが出来る」。"because the value ~ "「なぜなら、神の子の価値は唯一だからだ」。実相の世界は完全平等である。価値、評価に関して序列はない。したがって、あなたもイエスも神の子として同じ価値をもつ。神の創造したものは、すべて神の愛に値する。それをイエスはあなたに教えることで、あなたをヒーリングするのである。幻想は消滅し、偶像も消滅し、病は癒える。
When I said, "My peace I give unto you," I meant it. Peace comes from God through me to you. It is for you although you may not ask for it.
- peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平穏」
- meant [mént] : 「mean の過去・過去分詞形」
- mean [míːn] : 「〜を意味する」
- although [ɔːlðóu] : 「〜だけれども、〜ではあるが」
- ask for : 「〜を求める、〜を要求する」
❖ "When I said ~ "「私が『私はあなたに、私の平和を与える』と言った時、私はそのことを意味した」。"Peace comes from ~ "「平和は神から私を通しあなたにやって来る」。ACIMで言う純粋一元論の"peace"「平和」は、戦争の反対概念を意味するものではない。実相には対極概念がないので、平和の対極である戦争はないのだ。したがって、平和は、純粋な心の安らぎ、純粋な心の喜び、そういったものに近い。"It is for you ~ "「たとえあなたはそれを求めていないかもしれないが、平和はあなたのためにある」。ここの"My peace I give unto you"という言葉は、ヨハネによる福音書14:27に登場する。参考までにここに載せておく。
[John 14:26~14:28 from King James Bible]
But the Comforter, which is the Holy Ghost, whom the Father will send in my name, he shall teach you all things, and bring all things to your remembrance, whatsoever I have said unto you.Peace I leave with you, my peace I give unto you: not as the world giveth, give I unto you. Let not your heart be troubled, neither let it be afraid. Ye have heard how I said unto you, I go away, and come again unto you. If ye loved me, ye would rejoice, because I said, I go unto the Father: for my Father is greater than I.
しかし、弁護者、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊が、あなたがたにすべてのことを教え、わたしが話したことをことごとく思い起こさせてくださる。わたしは、平和をあなたがたに残し、わたしの平和を与える。わたしはこれを、世が与えるように与えるのではない。心を騒がせるな。おびえるな。『わたしは去って行くが、また、あなたがたのところへ戻って来る』と言ったのをあなたがたは聞いた。わたしを愛しているなら、わたしが父のもとに行くのを喜んでくれるはずだ。父はわたしよりも偉大な方だからである。[新共同訳]
7. When a brother is sick it is because he is not asking for peace, and therefore does not know he has it.
- sick [sík] : 「病気の、病んだ、異常な」
❖ "When a brother ~ "「同胞が病気であるとき、」"it is because ~ "「それは、彼が平和を求めていないからだ」。"and therefore ~ "「したがって、彼は、自分が平和をもっていることを知らないのである」。平和は外部に求めるのではなく、自分の内部に求めるものである。したがって、平和はすでに彼の内部にあり、それを求めさえすればいい。
The acceptance of peace is the denial of illusion, and sickness is an illusion.
- acceptance [əkséptəns] : 「受け入れること、承認」
- denial [dináiəl] : 「否定、拒否、拒絶」
- illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
- sickness [síknəs] : 「病気」
❖ "The acceptance ~ "「平和を受け入れることは、幻想の否認である」。"and sickness is ~ "「そして、病は幻想である」。心の平和は実相世界の実在であり、平和を受け入れることはその実在性を承認することであって、同時に幻想の否定である。実相世界には心の安らぎに対する対極概念がないので、病はない。病は幻想世界の単なる錯覚である。
Yet every Son of God has the power to deny illusions anywhere in the Kingdom, merely by denying them completely in himself.
- anywhere [énihwèər] : 「どこでも、どこかに」
- merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
- completely [kəmplíːtli] : 「完全に、十分に」
❖ "Yet every Son ~ "「しかし、すべての神の子は、王国のどこにいても、幻想を否定するパワーをもつ」。"merely by denying ~ "「それは単に、神の子の中の幻想を完全に否定するだけでいい」。実相世界にあれば、幻想に惑わされることのない強い心のパワーをもつ。そのためには、心の中の幻想を否定するだけでいい。
I can heal you because I know you. I know your value for you, and it is this value that makes you whole.
- whole [hóul] : 「全部の、完全な、無傷の」
❖ "I can heal you ~ "「私はあなたを知っているので、あなたをヒーリングできる」。"I know your ~ "「私は、あなたにとってのあなたの価値を知っている」。"and it is this ~ " ここは"it ~ that ~ "の構文、「そして、あなたを無傷の全体とするのは、この価値である」。神の子として、神から継承した神の属性のすべてが、あなたの価値である。イエスはそれを知っており、その価値をあなたに思い出させることで、あなたをヒーリングする。
A whole mind is not idolatrous, and does not know of conflicting laws.
- idolatrous [aidɑ́lətrəs] : 「偶像崇拝の、盲目的に崇拝する」
- conflicting [kənflíktiŋ] : 「相反する、矛盾する、相いれない」
- law [lɔ́ː] : 「法、法律、法規」
❖ "A whole mind ~ "「完全な心は、偶像を崇拝するようなことはしない」。"and does not ~ "「また、コンフリクトを起こす法を知ることもない」。実相に目覚めた完全な心に幻想の偶像など必要ない。しかも、エゴも必要としないから、エゴの法など感知することなく、神の法に従うだけ十分だ。神の法はコンフリクトを起こすことはない。
I will heal you merely because I have only one message, and it is true.
- message [mésidʒ] : 「伝言、メッセージ、通達」
❖ "I will heal you ~ "「私はあなたをヒールするつもりである」。"merely because I ~ "「それはただ、私がたった一つのメッセージを持っており、そのメッセージは真実であるからだ」。もちろん、神から託されたメッセージである。その内容はいろいろ想像できるだろうが、一人一人で考えてみる方がいいだろう。人それぞれに具体的なメッセージが用意されているかもしれないから。
Your faith in it will make you whole when you have faith in me.
- faith [féiθ] : 「信頼、信じること」
- have faith in : 「〜を信用する、〜を信じている」
❖ "Your faith in ~ "「あなたが私を信じる時、あなたのそのメッセージに対する信頼は、あなたを完全なものにするだろう」。あなたをヒーリングするためのメッセージである。イエスが伝えるそのメッセージを完全に信頼するとき、あなたは完全にヒーリングされる。