9. Only the eternal can be loved, for love does not die. What is of God is his forever, and you are of God.
- eternal [itə́ːrnl] : 「永遠の、不変の、永久の」
- die [dái] : 「死ぬ、死亡する」
- forever [fərévər] : 「永遠」
❖ "Only the eternal ~ "「永遠なるものだけが愛され得る」。"the eternal" は "the + (形容詞)" の形で、「〜なもの、〜な人」の意。"for love does ~ "「なぜなら、愛は死ぬことはないからだ」。"What is of God ~ "「神に属するものは、神の永遠である」。"his forever"は「神と共に永遠である」という意味であろう。つまり、神の永遠性を帯びている。"and you are ~ "「そして、あなたは神に属する」。あなたは神の愛の延長上に創造された神の子であって、愛が真実であって永遠であるように、神から愛されるあなたも永遠である。永遠性は神から継承したが神の属性である。
Would he allow himself to suffer? And would he offer his son anything that is not acceptable to him?
- allow [əláu] : 「〜を許す、許可する」
- suffer [sʌ́fə(r)] : 「苦しむ、耐える」
- offer [ɔ́fər] : 「差し出す、提供する」
- acceptable [əkséptəbl] : 「容認できる、容認可能な」
❖ "Would he allow ~ "「神は、自分自身が苦しむことを許すだろうか」。"And would he ~ "「そして、神は神の子に、神さえ許容できないものを差し出したりするだろうか」。あなたが苦しんでいる人生は、神が定めてあなたに強いた運命などではない。あなたが神から離れて眠りに落ち、勝手に見ている悪夢に過ぎないのだ。
If you will accept yourself as God created you, you will be incapable of suffering.
- accept [əksépt] : 「認める、容認する、受け入れる」
- incapable [inkéipəbl] : 「能力がない、無能の」
- be incapable of : 「〜ができない、〜をする能力がない 」
- suffering [sʌ́fəriŋ] : 「苦しみ、苦痛、苦難」
❖ "If you will accept~ "「もしあなたが、あなた自身を神が創造したものとして受け入れるなら、」"you will be ~ "「あなたが苦しむことは不可能になる」。そもそも、神はそれを許さないだろう。なぜなら、神は神の子を愛しているからだ。悪夢にうなされる子をそっと目覚めさせてあげるのが親であって、子が悪夢に苦しむ様子を見て喜ぶ親などいない。
Yet to do this you must acknowledge him as your creator. This is not because you will be punished otherwise.
- acknowledge [əknɑ́lidʒ] : 「認める、受け入れる」
- punish [pʌ́niʃ] : 「〜を罰する、〜を懲らしめる」
- otherwise [ʌ́ðərwàiz] : 「さもなければ、そうしないと」
❖ "Yet to do this ~ "「しかし、そうするには、あなたは、神をあなたの創造主として認識しなくてはならない」。"to do this"とは、神に創造されたものとして自分自身を受け入れること。自分自身を神の子として受け入れる前に、神を親として受け入れる必要があるわけだ。"This is not ~ "「これは(神を創造主として受け入れることは)、さもないと、あなたが罰せられるからではない」。神を親として受け入れないと神から罰せられるから、神を親として受け入れなくてはならない、というのではない。
It is merely because your acknowledgment of your Father is the acknowledgment of yourself as you are.
- merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
- acknowledgment [æknάlidʒmənt] : 「認めること、認識」
❖ "It is merely ~ "「それは単に、あなたの父なる神をあなたが認めることは、あなた自身をあるがままに認めることだからだ」。神があなたを創造し、神の属性のすべてをあなたが継承したという、その事実をあるがままに受け入れればいい。その神の子が、紛れもないあなた自身であると確信すればいい。その単純な事実の中に、奇っ怪な神々やエゴが囁(ささや)く嘘を介入させなければいいのだ。
Your Father created you wholly without sin, wholly without pain and wholly without suffering of any kind.
- wholly [hóulli] : 「完全に、全く、全体として」
- sin [sín] : 「罪、罪悪」
- pain [péin] : 「痛み、苦痛」
- suffering [sʌ́fəriŋ] : 「苦しみ、苦痛、苦悩」
❖ "Your Father created ~ "「あなたの父なる神はあなたを、完全に罪のない状態で、完全に痛みのない状態で、完全に如何なる種類の苦しみも与えることなく、創造した」。
If you deny him you bring sin, pain and suffering into your own mind because of the power he gave it.
- deny [dinái] : 「〜を否定する、拒む、拒絶する」
- bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」
❖ "If you deny ~ "「もし、あなたが神を否定すると、」"you bring sin ~ "「あなたは、罪、痛み、苦しみをあなた自身の心に持ち込んでしまうことになる」。"because of the ~ "「神が心に与えたパワーによって、」心に持ち込んでしまうことになる。神の否定は実相の否定であって、実相を欠いた心はその想像力によって幻想を描かざるを得ない。神を否定した以上は、神の対極に位置する罪、痛み、苦しみを幻想の中に作り出してしまうのだ。誤創造である。
Your mind is capable of creating worlds, but it can also deny what it creates because it is free.
- be capable of : 「〜の能力がある、〜ができる」
❖ "Your mind is ~ "「あなたの心は世界を創造することが出来る」。"but it can also deny ~ "「しかし、心は、それが創造したものを否定することも出来る」。"because it is ~ "「なぜなら、心は自由だからだ」。
10. You do not realize how much you have denied yourself, and how much God, in his love, would not have it so.
- realize [ríːəlàiz] : 「悟る、自覚する、実感する」
- how much : 「いくらで、どのくらいの量で」
- have : 「〜に〜させる」
❖ "You do not realize ~ "「あなたがどれだけ自己を否定してきたか、あなたは自覚していない」。"and how much ~ "「そして、神がどれだけ、神の愛において、そうさせまいとしたか、あなたは自覚していない」。"not have it so"「それをそうさせない」における "it" は "you have denied yourself" を受けているもので、状況のitと考えていいだろう。あなたは自分が神の子ではないと自己否定し、神はあなたに自己否定をさせまいとした。神はあなたを愛しているからだ。
Yet he would not interfere with you, because he would not know his son if he were not free.
- interfere [ìntərfíər] : 「干渉する」
- interfere with : 「邪魔する、〜に干渉する」
❖ "Yet he would ~ "「とは言え、神があなたに干渉することはない」。"because he would ~ "「もし、神が自由でなかったら、神は神の子を知ることはないだろうからだ」。ここの"know"は実相的に知るという意味合いで、叡智(knowledge)をもって対象を全的(wholly)に把握するということ。また、"if he were not free"において"were"が使われているのは、仮定法過去だから。現在の事実と反することを仮定している。したがって、「神は自由であるが、もし自由でなかったら」という意味。神は完全に自由であり、自由であることは完全な平等性を確保している。したがって、神は神の子全体を平等に知るのであって、その一部だけを重んずることはない。誰かに干渉し、誰かには干渉しないということもない。言い換えれば、もし神が自由でなかったら、その平等性は崩れ、神の子を全体として(wholly)見ることが出来なくなる。神の子を単一の存在としてその全体をまるごと叡智をもって知ることが不可能になるのだ。
To interfere with you would be to attack himself, and God is not insane. When you deny him you are insane.
- attack [ətǽk] : 「〜を襲う、〜を攻撃する」
- insane [inséin] : 「正気でない、狂った」
❖ "To interfere with ~ "「(神が)あなたに干渉することは、神自身を攻撃することになる」。完全平等性を崩壊させることになり、神の完全自由性をも崩壊させることになる。したがって、それは神自身への攻撃となってしまう。"and God is ~ "「しかし、神は狂ってはいない」。狂っていないから、そんな干渉は絶対しない。"When you deny him ~ "「あなたが神を否定するとき、あなたが正気ではないのだ」。夢の中で妄想を抱き、神を否定しているあなたが正気さを失っている。
Would you have him share your insanity? God will never cease to love his son, and his son will never cease to love him.
- would : 「〜したいと思う」
- have : 「〜に〜させる、〜に〜してもらう」
- share in : 「〜を分かち合う、〜を共有する」
- insanity [insǽnəti] : 「狂気、狂っていること」
- cease [síːs] : 「〜をやめる、中止する」
❖ "Would you have ~ "「あなたは神と、あなたの狂気を分かち合ってもらいたいのか」。あなたは、狂気の夢の中に神を引きずり込みたいのか。"God will never ~ "「神は決して、神の子を愛することを止めはしないだろう」。"and his son will ~ "「そして、神の子も、神を愛することを止めはしない」。神は、狂気の夢の中で苦しむ神の子を救い出したいと望んでいるが、神の子とともに狂気の夢の中に入り込むことはない。なぜなら、神の子を愛しているからだ。その神の愛を本能的に知っているからこそ、本当のあなたは、神への愛を放棄することは出来ない。
That was the condition of his son's creation, fixed forever in the Mind of God. To know that is sanity. To deny it is insanity.
- condition [kəndíʃən] : 「事情、条件、状態、状況」
- fix [fíks] : 「固定する、とどめる」
- forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
- sanity [sǽnəti] : 「正気、健全さ」
❖ "That was the ~ "「それは、神の子が創造された状況である」。神は神の愛の延長上に神の子を創造した。神の愛を継承した神の子が神を愛さないわけがない。創造とは真実の分かち合いであって、愛を分かち合うことで愛を拡張増大させていく。"fixed forever in the ~ "「そして、その状況は神の心の中に、しっかりと止めおかれている」。"To know that is ~ "「それを知ることは正気である」。"To deny it is ~ "「それを否定することは狂気である」。
God gave himself to you in your creation, and his gifts are eternal. Would you deny yourself to him?
- eternal [itə́ːrnl] : 「永遠の、不変の、永久の」
"God gave himself ~ "「神はあなたを創造するにあたり、神自身をあなたに与えた」。神は神の子を創造し、神の属性のすべてを神の子に与えた。"and his gifts are ~ "「そして、神の贈り物は永遠である」。神から継承した神の属性は永遠に神の子のものとなる。"Would you deny ~ "「あなたは、神に対して、あなた自身を否定したいと思うだろうか」。神から継承した贈り物を拒絶したいと思うだろうか。それは自己否定の何ものでもない。