3. God does not change his mind about you, for he is not uncertain of himself.
- change [tʃéindʒ] : 「〜を変える、〜を変更する」
- uncertain [ʌnsə́ːrtn] : 「不確かな、不確実な」
- uncertain of : 「〜について確信がない」
❖ "God does not ~ "「神は、あなたに対しての神の心を変えることはない」。あなたに対する神の心がぐらつくことはない。"for he is not ~ "「なぜなら、神は神自身について確信がないということはないからだ」。叡智を備えた神は永遠不変の確信の中に住んでおり、神の子であるあなたに対する確信も揺らぐことなく永遠不変である。神は心変わりすることがない。
And what he knows can be known, because he does not know it only for himself.
- know [nóu] : 「〜を知る、知っている」
- known [nóun] : 「know の過去分詞形」
❖ "And what he ~ "「そして、神が(叡智をもって)知っていることは、(他の者に)知られることが可能だ」。神は知っていることを秘密にしておくことはない。"because he does ~ "「なぜなら、神は、自分自身のためだけに知っているというわけではないからだ」。叡智をもって知っていること、つまり実相的な真実は分かち合われる。分かち合われることで、真実は拡張し増大していく。叡智に関する完全平等性が読み取れる部分である。
He created you for himself, but he gave you the power to create for yourself so you would be like him.
- create [kriéit] : 「創造する、作り出す」
- power [páuər] : 「力、能力、勢力」
❖ "He created you ~ "「神は、神自身のためにあなたを創造した」。神自身の利益のために神の子を創造した、という意味ではない。神自身の愛の延長上に神の子を創造した、という意味合い。神という真実の拡張が神の子である。したがって、"but he gave ~ "「しかし、あなたが神と同じようであってほしいと思って、あなたがあなた自身のために創造できるパワーをあなたに与えた」。神は神の子に、神の属性のすべてを継承させた。創造性もその一つ。すなわち、真実を拡張する能力をあなたに与えた。言い換えれば、あなたの愛の延長上に真実を拡張するパワーを与えたのだ。
That is why your mind is holy. Can anything exceed the love of God? Can anything, then, exceed your will?
- holy [hóuli] : 「神聖な」
- exceed [iksíːd] : 「超える、上回る」
❖ "That is why ~ "「それが、あなたの心が神聖である理由である」。"Can anything exceed ~ "「いったい何が、神の愛に勝ることが出来きるだろうか」。"Can anything ~ "「そして、いったい何が、あなたの意志に勝ることが出来るだろうか」。
Nothing can reach you from beyond it because, being in God, you encompass everything.
- reach [ríːtʃ] : 「影響が及ぶ、〜に至る」
- beyond [bijɑ́nd] : 「〜の向こうに、〜を越えて」
- encompass [enkʌ́mpəs] : 「〜を包み込む、包含する 」
❖ "Nothing can reach ~ "「何ものの、あなたの意志を超えてあなたに影響を与えることは出来ない」。"because, being in ~ "分詞構文、理由、「なぜなら、あなたは神の中にあるので、あなたもすべてを包摂(ほうせつ)しているからだ」。あなたは、神同様にすべてを包摂しているので、何ものもあなたの外部からあなたに影響を与えることも、侵入することもない。
Believe this, and you will realize how much is up to you. When anything threatens your peace of mind, ask yourself, "Has God changed his mind about me? "
- realize [ríːəlàiz] : 「〜に気が付く、自覚する」
- how much : 「いくらで、どのくらいの量で」
- up to : 「〜次第で」
- threaten [θrétn] : 「〜を脅す、脅迫する」
❖ "Believe this ~ "「このことを信じなさい」。"and you will ~ "「そうすれば、いかに多くのことがあなた次第であるか分かるだろう」。"When anything threatens ~ "「何かがあなたの心の平和を脅かすような時は、」"ask yourself ~ "「あなた自身に次のように訊ねなさい」。"Has God changed ~ "「神は、私について神の心を変えてしまったのだろうか」と。もちろん、神はあなたに対する心を変えることはない。神のあなたに対する心は不変であることを思い出しなさい、ということ。あなたの心の平和を脅かすのはあなた自身である。あなたの心を支配しているエゴである。
Then accept his decision, for it is indeed changeless, and refuse to change your mind about yourself.
- accept [əksépt] :「認める、受け入れる」
- decision [disíʒən] : 「決定、決意、決心」
- indeed [indíːd] : 「実に、本当に、確かに」
- changeless [tʃéindʒlis] : 「変化のない、不変の」
- refuse [rifjúːz] : 「拒む、拒絶する」
❖ "Then accept his ~ "「そこで、神の決断を受け入れなさい」。神の決断とは、あなたに対する心を変えないこと。"for it is indeed ~ "「なぜなら、神の決断は本当に不変だからだ」。"and refuse to ~ "「そして、あなた自身に対するあなたの心を変えることも拒絶しなさい」。エゴはあなたの心の変化を期待し、様々なワナ(誘惑と脅し)を仕掛けてくるので、それに負けないように、神の心が不変であることを自分の力として、あなたの心も不変に保ちなさい、ということ。
God will never decide against you, or he would be deciding against himself.
- decide [disáid] : 「決定する、決心する」
- decide against : 「〜しないことに決める」
❖ "God will never ~ "「神は、あなたのためにならないような決定をすることは決してない」。"or he would ~ "「さもなければ、神は神自身のためにならないことを決定することになるだろうからだ」。神と神の子は一体であるから、神の子の不利益は神の不利益でもある。
I. At Home in God
神の家にて
1. You do not know your creations simply because you would decide against them as long as your mind is split, and to attack what you have created is impossible.
- simply [símpli] : 「単に、ただ」
- decide [disáid] : 「決定する、決心する」
- as long as : 「〜である限りは」
- split [splít] : 「割れた、分割した、分裂した」
- attack [ətǽk] : 「〜を襲う、〜を攻撃する」
- impossible [impɑ́səbl] : 「不可能な、あり得ない」
❖ "You do not know ~ "「あなたは、あなたが創造したものを知らない」。神と真実を共有し、真実を拡張していることを忘れている。"simply because you ~ "「単に、あなたの心が分裂している限り、あなたはあなたの創造したものに反する決定をしていることになるからだ」。神とはまったく正反対のエゴに心を支配させ、神の真実を否定する決心をしているからだ。"and to attack what ~ "「また、あなたが創造したものを攻撃することは不可能である」。あなたは実相の世界でのみ創造でき、創造されたものは実在である。しかし、あなたの心が分裂することによって、あなたの心は幻想の世界を外部に投影し、その世界に住んでいる自分を現実だと思い込んでいる。実相の世界を忘れ去ったのだ。したがって、実相の世界で自分が創造したもの(神の真実)を知らない状態にある。また、実相の世界に実在する、あなたが創造したものを攻撃することは不可能だ。幻想の世界から攻撃しようとしても、実在を攻撃できるものではない。夜見る夢の中で誰かを攻撃するようなもので、実際の攻撃など不可能なのだ。
But remember that it is as impossible for God. The law of creation is that you love your creations as yourself, because they are part of you.
- remember [rimémbər] : 「〜を思い出す、〜を覚えている」
- law [lɔ́ː] : 「法、法律、法規」
❖ "But remember that ~ "「しかし、that以下を覚えておきなさい」。"that it is as ~ "「神にとっても、創造したものを攻撃することは不可能なのだと」覚えておきなさい。神は真実のすべてを創造し、すでに創造し終えている。真実の総体(叡智)は永遠に不変だ。神でさえ、自分が創造した真実を攻撃し変えることは出来ない。それは真実の行動(創造)ではないからだ。神はすでに存在する真実を神の子と分かち合うことで、その真実を拡張増大させるのみだ。同じことは神の子にも当てはまる。"The law of creation ~ "「創造の法とは、あなたがあなた自身を愛するように創造したものを愛することである」。"because they are ~ "「なぜなら、あなたが創造したものはあなたの一部なのだから」。創造とは真実の分かち合いによって真実を拡張増大させることだ。たとえば、あなたは愛の延長上に愛を拡張する。その愛はあなたの一部であって、あなたから切り離されるものではない。
Everything that was created is therefore perfectly safe, because the laws of God protect it by his love.
- perfectly [pə́ːrfiktli] : 「完全に、完璧に」
- protect [prətékt] : 「保護する、防御する」
❖ "Everything that ~ "「したがって、創造されたものはすべて、完全に安全である」。"because the laws ~ "「なぜなら、神の法が、神の愛でそれを守ってくれるからだ」。いわば、真実の永遠不変の法則のようなもので、創造された真実は完全に、そして安全に保たれる。真実のすべては、究極的に神の愛の延長上にあるからだ。
Any part of your mind that does not know this has banished itself from knowledge, because it has not met its conditions.
- banish [bǽniʃ] : 「追い出す、追放する」
- knowledge [nɑ́lidʒ] : 「知識、知恵」
- met [mét] : 「meet の過去・過去分詞形」
- meet [míːt] : 「合う、かなえる、満たす」
- condition [kəndíʃən] : 「条件、状態、状況」
❖ "Any part of ~ "「このことを知らないあなたの心のいかなる部分も、叡智から自らを追い出してしまった」。"because it has ~ "「なぜなら、それは叡智の条件を満たしていなかったからだ」。このこととは、創造されたものは神の愛で安全に守られているという事実のこと。その真実を知らない心の部分とは、まさにエゴに支配された心の部分。エゴはその真実を知ることを拒否する。したがって、真実に対して目をつぶってしまうのだから、叡智に目覚めることなど出来ない。あたかも叡智から自らを追い出してしまったかに見える。叡智を知る条件とは、したがって、真実を素直に見るということに尽きる。つまり、エゴの幻想に惑わされることなく、ホーリー・スピリットの思考システムを選択して実相を受け入れることこそが叡智への条件である。
Who could have done this but you? Recognize this gladly, for in this recognition lies the realization that your banishment is not of God, and therefore does not exist.
- done [dʌ́n] : 「do の過去分詞」
- recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認める、受け入れる」
- gladly [ɡlǽdli] : 「喜んで」
- recognition [rèkəɡníʃən] : 「認識、真価を認めること」
- realization [rìːəlizéiʃən] : 「理解、認識、実感、実現」
- banishment [bǽniʃmənt] : 「国外追放、島流し、流刑」
- exist [igzíst] : 「存在する、生きている、生存する」
❖ "Who could have ~ "「あなたをおいて、一体誰がこんなことをやったのだろう」。あなたは過ちを犯してしまった。エゴが叡智から自らを追放することを、あなたは許してしまったのだ。しかし、"Recognize this gladly"「しかし、このことを、喜びをもって受け入れなさい」。そうだと知ることが出来たことを喜びなさい。"for in this recognition ~ "「なぜなら、そう受け入れることの中にこそ、あなたが叡智から自らを追放したことが神と無関係であり、したがってそんなことは存在しなかったという認識が存在し得るのだから」。日本語に訳すると意味が混乱しがちになるが、整理しよう。あなたの心が分裂した結果、あなたの心の中にエゴが生じた。エゴは心が描いた単なる幻想である。エゴはあなたの心が真実に近づくのを恐れ、自らを叡智から追放した。真実によってエゴの幻想性がバレるとエゴは消滅してしまうからだ。エゴはあなたの心を神の王国から追放した。しかしこの追放は"your banishment is not of God"だと言っている。直訳すると「あなたの追放は神のものではない」、つまり神に無関係のもの、神に関わりないもの、ということ。実相における出来事ではないということ。単なる夢に過ぎないということだ。それは幻想であった。幻想だから存在すらしてなかったのだ。あなたが犯したミスは幻想であり、存在しないものだから、その事実を喜びをもって受け入れなさいということになる。そうすることで、ホーリー・スピリットがあなたのミスを取り消してくれるのである。注意しなくてはならないのは、ミスをミスとして率直に認め、反省せよ、と言っているのではない。そんなことをしたら、幻想に過ぎないミスは実体化、あるいは現実化されてしまう。そうではなく、ミスはあくまでも幻想であって、本当は起きなかったのだと認識しなさい、ということなのだ。