13. Do not perceive anything God did not create or you are denying him.
- perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜を把握する」
- create [kriéit] : 「創造する、作り出す」
- deny [dinái] : 「〜を否定する、拒絶する」
❖ "Do not perceive ~ "「神が創造しなかったものを(実在すると)知覚してはならない」。"or you are ~ "「さもないと、あなたは神を否定することになる」。神が創造したものは実在するが、そうでないものは、単なる幻想であって実在しない。それを、あたかも実在するかのように知覚してはならない。単なる夢を現実だと勘違いしてはいけない。
His is the only fatherhood, and it is yours only because he has given it to you.
- fatherhood [fɑ́ːðərhùd] : 「父であること」
❖ "His is the only ~ "「神は、あなたの唯一の父なる神である」。"His"は"His fatherhood"のこと。"and it is yours ~ "「父なる神はあなたのものである」。"only because he ~ "「なぜなら、神は父なる神自身をあなたに与えたのだから」。"fatherhood(父性)"に関してだが、父という言葉にあまりとらわれない方がいい。気になるなら、"motherhood"「母性」という言葉で置き換えてもまったく問題ない。ACIMでは、神は男として表現されているが、本当は男でも女でもない。神の住む実相世界は純粋一元論の世界であって、対立概念がないから、そもそも性別など存在しない。分離を象徴する幻想世界にあって初めて、男と女が幻想として偽創造された。
Your gifts to yourself are meaningless, but your gifts to your creations are like his, because they are given in his name.
- meaningless [míːniŋlis] : 「意味のない、価値のない」
- in one's name : 「〜の名前で、〜の名において」
❖ "Your gifts to ~ "「あなた自身へのあなたの贈り物は意味がないが、」"but your gifts ~ "「あなたが創造したものへのあなたの贈り物は、神があなたに与えた贈り物と似ている」。"because they are ~ "「なぜなら、それらの贈り物は、神の名において与えられるものであるからだ」。あなたが人を愛したとしよう。つまり、あなたが愛を創造したとしよう。あなたはその愛に、喜びや平和を贈り物としてささげる。つまり、愛する人と喜びや平和を分かち合う。それはまさに、神があなたを創造し、あなたに神の属性を贈り物として与えたのと同じようなものだ。しかも、どちらも愛という真実の拡張であって、実在の神の名において贈られるのである。つまり、あなたは神への感謝を込めて、愛する人に平和と喜びを与える。なぜなら、愛も平和も喜びも、神の世界の実在であり、神との分かち合いの内に創造されるものだからだ。
That is why your creations are as real as his. Yet the real Fatherhood must be acknowledged if the real Son is to be known.
- real [ríːəl] : 「実在的な、現実の、実際の」
- acknowledge [əknɑ́lidʒ] : 「認める、認識する、受け入れる」
- known [nóun] : 「know の過去分詞形」
❖ "That is why ~ "「それは、あなたが創造したものが、神の創造したものと同じくらい実在的であるという理由である」。創造は幻想ではなく、実在である。実在するものへの贈り物も実在である。だからこそ、分かち合うことで拡張増大するのだ。"Yet the real ~ "「しかし、もし、真の神の子が知られるべきであるなら、真の父性が認識されなくてはならない」。あなたが真に実在していることを証明するには、あなたが幻想から生れたのではなく、実相から生れたのだと証明しなくてはならない。実相から生れたのであれば、実相の世界であなたを創造したものが存在するはずで、神があなたの創造主であることを受け入れなければならない。あなたを生んだ創造主とは、つまり、父性を有した創造主であり、神の父性があなたに承認されて初めて、あなたは、自分が神の子として実在していることを証明できる。
You believe that the sick things you have made are your real creations, because you believe that the sick images you perceive are the Sons of God.
- sick [sík] : 「病気の、病んだ、異常な」
- creation [kriéiʃən] : 「創造、創作、創作物、作品」
- image [ímidʒ] : 「イメージ、像、姿」
❖ "You believe that ~ "「あなたは、あなたが作った病んだものはあなたが実際に創造したものだと信じている」。"because you believe ~ "「なぜなら、あなたは、あなたが知覚する病んだイメージは神の子だと信じているからだ」。私達が知覚する身体は、病気にもなれば、やがて老いて死ぬ。誰もが、神の子とはそういうものだと信じている。そして、そんな身体を私達が創造したのだと信じている。しかし、創造し、本当に実在するものは永遠不変であるはずだ。ならば、変化流動し崩壊と死に向かう身体は病んだイメージの産物であって、本当は実在しない。
Only if you accept the Fatherhood of God will you have anything, because his fatherhood gave you everything. That is why to deny him is to deny yourself.
- accept [əksépt] : 「認める、受け入れる」
- deny [dinái] : 「〜を否定する、拒む」
❖ "Only if you ~ "「もし、あなたが神の父性を受け入れさえすれば、」神の父性を受け入れるとは、神があなたを創造したのだという事実を素直に受け入れること。神があなたの親であると認めること。"will you have ~ "「あなたはどんなものでも手に入れることが出来る」。"because his fatherhood ~ "「なぜなら、父なる神はあなたにすべてを与えたのだから」。"That is why ~ "「それは、神の否定はあなた自身の否定であるという理由である」。神から継承した神の属性を否定することは、神の父性を否定することだ。それはあなたのアイデンティティ自体を否定することに等しい。あなたは神を否定し、自己を否定し、実在と非実在の区別を付けることが出来ずに、病む肉体の実在性だけを信じ、そして死という名の崩壊に身を委ねる。
14. Arrogance is the denial of love, because love shares and arrogance withholds.
- arrogance [ǽrəgəns] : 「尊大、横柄、傲慢」
- denial [dináiəl] : 「否定、拒否、拒絶、否認」
- share [ʃέər] : 「〜を分かち合う、共有する」
- withhold [wiðhóuld] : 「与えないでおく、引き留める」
❖ "Arrogance is ~ "「傲慢とは愛の否定である」。"because love ~ "「なぜなら、愛は分かち合うが、傲慢は与えることをしないからだ」。
As long as both appear to you to be desirable the concept of choice, which is not of God, will remain with you.
- as long as : 「〜さえすれば、〜する限りは」
- both [bóuθ] : 「両方、双方」
- appear [əpíər] : 「〜のように見える、〜と思われる」
- desirable [dizáiərəbl] : 「望ましい、好ましい」
- concept [kɑ́nsept] : 「概念、観念、考え方」
- choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
- remain [riméin] : 「とどまる、残る、残存する」
❖ "As long as both ~ "「その両者(傲慢と愛)が、あなたにとって好ましいと見える限り、」傲慢さも愛も同時に魅力的に感じる限り、"the concept of ~ "「選択できるという概念は、」"which is not of God"「そんな概念は神のものではないのだが、」"will remain ~ "「あなたの心の中に居残り続ける」。二元論のこの幻想世界に留まる限り、必然的に対立概念(対極性)がつきまとうわけで、あなたは対極のどちらかを自由に選ぶことが出来ると考えているかもしれない。自由選択できる権利がこの世での自由を保証していると主張するかもしれない。しかし、実相の世界では、そこは純粋一元論の世界であるから、対立概念(対極性)はない。したがって、対極のどちらかを選ぶというような選択の概念は存在しない。では、実相世界に自由がないのかと問えば、それは違う。自由という状態だけが存在しているので、自由を選択することなど不必要なのだ。実相世界の自由はこの世の自由を超越している。
While this is not true in eternity it is true in time, so that while time lasts in your mind there will be choices.
- while [hwáil] : 「〜なのに、〜ではあるものの」
- eternity [itə́ːrnəti] : 「永遠、無限」
- so that : 「その結果」
- last [lǽst] : 「続く、存続する、持続する」
❖ "While this is not ~ "「永遠の中では、選択という概念は正しくはないが、時間の中では正しい」。正しい概念として通用する、という意味合い。"so that while ~ "「その結果、あなたの心の中で時間が存続する限り、選択というものが存在する」。永遠の世界が一元論の実相世界で、時間の世界が二元論の幻想世界である。二元論の世界で意味をもつ選択という概念は、一元論の世界では意味をもたない。したがって、真実ではない。
Time itself is your choice. If you would remember eternity, you must look only on the eternal.
- remember [rimémbər] : 「〜を思い出す、〜を覚えている」
- look on : 「〜を見る」
❖ "Time itself is ~ "「時間自体が、あなたの選択である」。神の子は永遠性を捨てて、時間をでっち上げた。時間を選択したのだ。"If you would ~ "「もし、あなたが永遠を思い出したなら、」"you must look ~ "「あなたは永遠だけを見つめるに違いない」。永遠を思い出したとき、時間は消滅する。
If you allow yourself to become preoccupied with the temporal, you are living in time.
- allow [əláu] : 「〜を許す、許容する」
- become [bikʌ́m] : 「〜になる」
- preoccupy [priɑ́kjəpài] : 「〜を夢中にする、〜の心を奪う」
- preoccupied : 「没頭している、頭がいっぱいで」
- be preoccupied with : 「〜のことで頭がいっぱい」
- temporal [témpərəl] : 「一時的な、時間の、時間的な」
❖ "If you allow ~ "「もしあなたが、あなた自身が時間的なことに心を奪われることを許したなら、」"you are living ~ "「あなたは時間の中に住んでいることになる」。時間的に有限な存在なのだと自己を制限している限り、あなたは時間の束縛から解放されることはなく、この幻想世界に幽閉され続ける。
As always, your choice is determined by what you value. Time and eternity cannot both be real, because they contradict each other.
- as always : 「いつものように」
- determine [ditə́ːrmin] : 「決定する、決心する」
- value [vǽljuː] : 「評価する、重視する、尊重する」
- contradict [kɑ̀ntrədíkt] : 「〜と矛盾する、相反する」
- each other : 「お互いに」
❖ "As always, your ~ "「いつでもそうなのだが、あなたの選択は、あなたが何に価値を置くかによって決定される」。"Time and eternity ~ "「時間と永遠は、両方同時に真実であることはない」。"because they ~ "「なぜなら、それらは互いに対立するからだ」。
If you will accept only what is timeless as real, you will begin to understand eternity and make it yours.
- timeless [táimlis] : 「永遠の、時間に関係ない」
- begin [bigín] : 「〜を始める、〜するようになる」
❖ "If you will ~ "「もしあなたが、時間依存しないことだけを受け入れるなら、」" you will begin ~ "「あなたは、永遠を理解し始め、そして、永遠をあなたのものに出来るだろう」。相反する時間と永遠性のどちらか一方だけをあなたは選択できる。あなたは、どちらに価値を置くべきか選択しなくてはいけない。そして、ひとたび永遠性を選択したなら、永遠という真実は容易に具現化し、永遠性はあなたのものとなる。なぜなら、すでにあなたは永遠性をもっており、今は夢の中にあってただ忘れているだけだから。