●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-26.X.6:1 ~ T-26.X.6:7

6. What this injustice does to you who judge unfairly, and who see as you have judged, you cannot calculate.
  • injustice [indʒʌ́stis] : 「不公平、不正、不法、不当」
  • judge [dʒʌ́dʒ] : 「〜を判断する、〜に判断を下す」
  • unfairly [ʌnfέərli] : 「不当に」
  • calculate [kǽlkjəlèit] : 「〜を計算する、〜を見積もる、予測する、予想する」
❖ "What this injustice does ~ "「不正に判断し、判断した通りに見るあなたに対して、この不正が何をなすのか、あなたは予想することが出来ないのだ」。あなたは、自分の潔白さを手に入れたいばかりに、他者に罪があり、他者が不正を犯していると不当に判断したが、その不当な判断の結果が、あなたに何をもたらすのか、あなたは予想出来ない。不当な判断は、自分に跳ね返って来るのだ。結果的に、自分に罪があり、自分が不正を犯していると知ることになる。他者との溝はますます深まり、分離が加速されて、あなたは孤立化していくだろう。



The world grows dim and threatening, not a trace of all the happy sparkle that salvation brings can you perceive to lighten up your way.
  • grow [gróu] : 「〜の状態になる、増える、増大する」
  • dim [dím] : 「薄暗い、ぼやけた、ぼんやりとした」
  • threatening [θrétniŋ] : 「脅迫的な」
  • trace [tréis] : 「跡、足跡、痕跡」
  • sparkle [spάːrkl] : 「きらめき、輝き、活気」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」
  • bring [bríŋ] : 「〜をもたらす、〜を持って来る」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • lighten [láitn] : 「〜を明るくする、〜の色を薄くする」
❖ "The world grows dim ~ "「世界はますます暗くなり、あなたを脅かすようになる」。孤立化して孤独になり、闇に包まれて恐れだけが肥大化する。"not a trace of all ~ "「救いがもたらす幸福な煌(きら)めきの痕跡すら、あなたの進む道を照らそうにも、知覚することは出来なくなるのだ」。孤独は深まり、救いも遠のいて、光の世界と無縁になってしまうのだ。ACIMの言う、地獄である。



And so you see yourself deprived of light, abandoned to the dark, unfairly left without a purpose in a futile world.
  • deprive [dipráiv] : 「奪う、取り上げる、剥奪する、与えない」
  • deprived of : 「〜を奪われている」
  • light [láit] : 「光、光源、ライト、明かり」
  • abandon [əbǽndən] : 「捨てる、遺棄する、見捨てる、置き去りにする」
  • dark [dάːrk] : 「闇、暗黒」
  • left [léft] : 「leave の過去・過去分詞形」
  • leave [líːv] : 「〜を残す、置きっぱなしにする、放置する」
  • without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たないで、〜なしに」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • futile [fjúːtl] : 「無益な、無駄な、不毛な、無能な、無意味な」
❖ "And so you see yourself ~ "「そこで、あなたは、あなた自身が光を奪われ、闇に捨てられたと見て取るのだ」。"unfairly left without ~ "「不当にも、不毛の世界にあって、目的を取り上げられて捨て置かれたと思うのである」。ここに至っても、自分自身の不正な判断に原因があると自覚することなく、他者の不正、世界の不正が、自分をこんな地獄の状態に置き去りにしたと非難罵倒するのである。



The world is fair because the Holy Spirit has brought injustice to the light within, and there has all unfairness been resolved and been replaced with justice and with love.
  • fair [fέər] : 「公平な、公正な、公明正大な」
  • brought [brɔ́ːt] :「bring の過去・過去分詞形」
  • bring [bríŋ] : 「〜をもたらす、〜を持って来る」
  • injustice [indʒʌ́stis] : 「不公平、不正、不法、不当」
  • within [wiðín] : 「の心の中で、内心で」
  • unfairness [ʌnfέərnis] : 「不公平、不当」
  • resolve [rizάlv] : 「解決する、解消する、除く」
  • replace [ripléis] : 「〜を取り換える、交換する、差し替える」
  • justice [dʒʌ́stis] : 「正義、公正、正当性」
❖ "The world is fair ~ "「この世界は公正なのだ」。"because the Holy Spirit ~ "「なぜなら、ホーリー・スピリットが、不正を内なる光の下にもってきって、そこで、あらゆる不正は解消され、公正さと愛に置き換えられるからだ」。ここの「不正」は、「幻想」と置き換えてみると意味がはっきりするだろう。ホーリー・スピリットはこの世界の幻想に、実相の光を当て、幻想を実相と愛で置き換えるのだ。不正な幻想が減少、消滅するのだから、相対的に、この世界は公正になる。


If you perceive injustice anywhere, you need but say:

By this do I deny the Presence of the Father and the Son.

And I would rather know of Them than see injustice,

which Their Presence shines away.
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • anywhere [énihwὲər] : 「どこでも、どこかに、どこへでも」
  • deny [dinái] : 「〜を否定する、否認する、拒む、拒絶する」
  • rather [rǽðər] : 「どちらかといえば、むしろ」
  • presence [prézns] : 「存在すること、存在」
  • shine [ʃáin] : 「輝く、光る」
❖ "If you perceive ~ "「どこにあっても、もし、あなたが不正を知覚したなら、次のように言ってみる必要がある」。"By this do I deny ~ "「こんなことをすることで、私は、父なる神と神の子の存在を否定してしまうのだ」。この世界と他者が不正であると不当な判断を下すことで、ますます孤独と闇を深めてしまい、神も神の子も、その存在すら信じられなくなってしまうのだ。"And I would rather ~ "「私は、不正を目にするよりも、むしろずっと、父なる神と神の子のことを知りたいと思う」。"which Their Presence ~ "「父なる神と神の子の存在が、不正を、光で打ち消してくれるのだから」。実相的存在が、愛の光で、幻想や虚偽、不正を照らし出し、打ち消してくれるのである。闇は消え、孤独は解消するのだ。地獄の世界が、天の王国に置き換えられるのである。
 
 
 


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