●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-4.II.9:1 ~ T-4.II.10:5

9. Myths and magic are closely associated, since myths are usually related to ego origins, and magic to the powers the ego ascribes to itself. 
  • closely [klóusli] : 「綿密に、密接に、接近して」
  • associate [əsóuʃièit] : 「〜と結び付ける、関連付ける」
  • relate [riléit] : 「〜を関係づける、関係させる」
  • origin [ɔ́ːrədʒin] : 「源、起源、原因、血筋」
  • ascribe [əskráib] : 「ものとみなす、帰する、せいにする」
❖ "Myths and magic ~ "「神話と魔術は密接に結びついている」。"since myths are ~ "「神話は普通、エゴの起源に関係しているし、」"and magic to ~ "「魔術は、エゴが自分のものだとする力に関係している」。神話は、人間の起源や世界の起源を語るものであり、魔術は人の目をごまかして自分に不思議な力があることを誇示するものである。神話も魔術も共にエゴと深い関係がある。



Mythological systems generally include some account of "the creation," and associate this with its particular form of magic. 
  • mythological [mìθəlɑ́dʒikl] : 「神話の」
  • generally [dʒénərəli] : 「 一般に、通例、通常、概して」
  • include [inklúːd] : 「〜を含める、包含する」
  • account [əkáunt] : 「説明、理由、説明、記事」
  • creation [kriéiʃən]: 「天地創造、創造、創作」
  • particular [pərtíkjulər] : 「特定の、独特の、特殊な」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造、現れ」
❖ "Mythological systems ~ "「神話の体系は一般に『天地創造』の記述を含む」。"and associate ~ "「そして、神話の体系は、『天地創造』と魔術のもつ特殊な形を結びつける」。天地創造を語る神話には、決まって摩訶不思議な超自然現象がつきものである。いかにも魔術によって天地が創造されたかに見える。



The so-called "battle for survival" is only the ego's struggle to preserve itself, and its interpretation of its own beginning. 
  • so-called : 「いわゆる」
  • battle [bǽtl] : 「戦い、戦闘」
  • survival [sərváivl] : 「生き残ること、生存者、生き残り」
  • struggle [strʌ́gl] : 「もがき、奮闘、苦闘」
  • preserve [prizə́ːrv] : 「〜を保つ、保存する、〜を維持する」
  • interpretation [intə̀ːrprətéiʃən] : 「解釈、説明、解説」
  • beginning [bigíniŋ] : 「初め、始まり、発端、起源」
❖ "The so-called ~ "「いわゆる『生存競争』とは、単にエゴの自己保全のもがきに過ぎない」。"and its interpretation ~ "「それは、エゴ自身の起源(始まり)を説明する解釈である」。弱肉強食に代表される生存の戦いは、『得るために奪え』、『殺される前に殺せ』というエゴの思考システムによって生み出される。しかし、さらなる源を辿れば、それは人も動物も肉体をもって分離していることに起因する。分離は幻想であるから、エゴは分離を維持するための思考システムを打ち立てたのだ。もし、分離が幻想だとバレれば、エゴ自体も幻想だとバレてエゴは消滅する。自己を保存するためには、エゴは是が非でも生存の戦い維持し分離を守らなくてはならないのだ。
神から分離した神の子は、神を裏切ったという罪の意識を抱く。罪の意識は、神が罰をもって報復するに違いないという恐れを生み出す。神の子は罪と罰の恐れに耐えきれなくなり、自己を乖離する。別人格を作り出し、罪と罰をその別人格に投射してしまったのだ。それがエゴであり、エゴの起源は、神の子の分離そのものなのである。幻想なのだ。



This beginning is usually associated with physical birth, because it is hard to maintain that the ego existed before that point in time. 
  • beginning [bigíniŋ] : 「初め、開始、始まり」
  • usually [júːʒuəli] : 「普段は、通常、通例」
  • be associated with : 「〜と関係がある、〜と関連する」
  • physical [fízikl] : 「身体の、肉体の、身体的な、物理学の」
  • birth [bə́ːrθ] : 「誕生、出生、出産」
  • hard [hάːrd] : 「難しい、困難な、つらい」
  • maintain [meintéin] : 「 〜を保持する、〜と主張する」
  • exist [igzíst] : 「存在する、生きている、生存する」
❖ "This beginning is ~ "「このエゴの起源(始まり)は、普通肉体的な誕生と結びつけられる」。"because it is ~ "「なぜなら、エゴが(肉体的な誕生という)時点より以前に存在していたと主張することは困難だからだ」。もし、肉体的な誕生前にエゴが存在していたとしたら、肉体による分離という前提は崩れてしまう。分離を維持するには、肉体の誕生によってエゴが生まれると主張する以外にないのだ。



The more "religiously" ego-oriented may believe that the soul existed before, and will continue to exist after a temporary lapse into ego life. 
  • religiously [rilídʒəsli] : 「宗教的に、信心深く」
  • -oriented : 「〜志向の、〜本位の」
  • soul [sóul] : 「魂、霊魂」
  • exist [iɡzíst] : 「存在する、生きている」
  • continue [kəntínjuː] : 「〜を続ける、継続する」
  • temporary [témpərèri] : 「一時の、一時的な」
  • lapse [lǽps] : 「過失、ささいな過ち、時の経過」
❖ "The more  ~"「より宗教色の強いエゴ志向の者は、that以下を信じているかもしれない」。"that the soul ~ "「魂は(生まれる)前にも存在していたし、一時的にエゴの生活に堕落した(肉体的に誕生した)後も存在し続けるだろう」と信じているかもしれない。
 なお、ACIMにおいて"soul"という言葉を使用するのは珍しい。普段は"spirit"を使っているので、"soul"は"spirit"よりレベルが低い扱われ方をしている。あたかも、"spirit"が実在で、幻想世界へのその投影が"soul"であるような扱いである。さらに、蛇足になるが、ACIM原典のURTEXTでは、初めの数章では"soul"が頻発して使われている。口述記録の初期段階において、ヘレンは"soul"と"spirit"、あるいは"mind"の使い分けを完全には把握してはいなかったように感じられる。



Some even believe that the soul will be punished for this lapse. However, salvation does not apply to spirit, which is not in danger and does not need to be salvaged.
  • punish [pʌ́niʃ] : 「を罰する、を懲らしめる」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救い、救世、魂の救済 」
  • apply [əplái] : 「適用する、利用する」
  • apply to : 「〜に適用する」
  • in danger : 「危険に瀕して、危険状態で」
  • salvage [sǽlvidʒ] : 「救い出す、救助する」
❖ "Some even ~ "「ある者は、魂はこの堕落のために罰せられるだろうと信じてさえいる」。この堕落とは肉体的誕生。彼らの宗教観では、魂も実在、肉体も実在であり、地上も天上もともに実在である。天上に住まう魂が、肉体の誕生に合わせて地上に堕落し、不浄な肉体に閉じ込められてしまう、という筋書きである。そんなことをしたら、神や仏に罰せられるぞ、というわけである。従って、肉体的な死は幻想ではなく現実であり、魂にとって解放となり、天上への回帰となる。あるいは、肉体を故意に痛めつけることで、肉体からの魂の解放を図ろうとする。いずれにしろ、幻想と実相の見分けがついていないのだ。"However, salvation ~ "「しかし、救いはスピリットに適用されることはない」。" which is not ~ "「そのスピリットは危機に瀕してはいないし、スピリットは救い出される必要もない」。ここの"spirit"はホーリー・スピリットを代表に考えればいい。ホーリー・スピリットは肉体に閉じ込められていないので、肉体という幻想から救われる必要はない。



10. Salvation is nothing more than "right-mindedness," which is not the one-mindedness of the Holy Spirit, but which must be achieved before one-mindedness is restored. 
  • nothing more than : 「〜にすぎない、〜でしかない」
  • mindedness [máindidnis] : 「心だて、〜主義」
  • achieve [ətʃíːv] : 「成し遂げる、達成する、成就する」
  • restore [ristɔ́ːr] : 「元に戻す、回復させる、修復する」
❖ "Salvation is nothing ~ "「救いとは『正しい心』のことであり、それ以上ではない」。正しい心とは、正しい知覚をもった心のこと。幻想を幻想と認識出来る知覚をもった心である。"which is not ~ "「正しい心は、ホーリー・スピリットと一つとなった心とは違うが、正しい心は、(ホーリー・スピリットと)一つとなった心として修復される前に、達成されていなければならない」。救いとは、幻想からの解放である。そのためには、幻想に騙されている知覚を修正する必要がある。知覚を修正し、幻想を幻想と見抜き、真実を見分ける力をもった心が『正しい心』である。だが、それだけでは、心はホーリー・スピリットと一体であるとは言えない。幻想を見抜き、幻想を赦して幻想を消滅させたとき、初めて正しい心は実相へと解放される。その心こそが、ホーリー・スピリットと一体になった心である。



Right-mindedness leads to the next step automatically, because right perception is uniformly without attack, and therefore wrong-mindedness is obliterated. 
  • lead to : 「結果として〜に導く、結局〜となる」
  • automatically [ɔ̀ːtəmǽtikəli] : 「無意識に、自動的に」
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識」
  • uniformly [júːnəfɔ̀ːrmli] : 「均一に、一様に」
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
  • therefore [ðέərfɔ̀ːr] : 「それ故に、従って、だから」
  • obliterate [əblítərèit] : 「〜を消し去る、〜を取り除く」
❖ "Right-mindedness ~ "「正しき心は自動的に次の段階へと進む」。"because right ~ "「なぜなら、正しき知覚は一様に攻撃を伴わないし、それゆえ、悪しき心は消し去られてしまうからだ」。知覚が修正されて正しい心が再生されれば、必然的に次の段階に進み、幻想を幻想と見極められるようになる。自分と分離して存在するかに見える同胞は、本当は自他一如なのだと見抜くことが出来、自分と同一の他者を攻撃するようなことはなくなる。憎しみも嫉妬も幻想だと知り、悪しき心は消し去られてしまう。



The ego cannot survive without judgment, and is laid aside accordingly. The mind then has only one direction in which it can move. 
  • survive [sərváiv] : 「生き残る、生き延びる」
  • judgment [dʒʌ́dʒmənt] : 「判断、判断力、分別」
  • laid [léid] : 「lay の過去・過去分詞形」
  • lay [léi] : 「〜を横たえる、〜を置く」
  • lay aside : 「やめる、捨てる、放棄する」
  • accordingly [əkɔ́ːrdiŋli] : 「それ故、従って、結果的に」
  • direction [dirékʃən] : 「方角、方向、方位」
  • move [múːv] : 「 移動する、動く」
❖ "The ego cannot ~ "「エゴは判断なしでは生きていけない」。分離世界を生きるとは、自分と周りを比較判断して有利な生き方を選択することである。エゴは、比較を許さない単一の真実で生きることは出来ないのだ。"and is laid aside ~ "「したがって、エゴは放棄される」。正しい心は善悪を判断することはない。真実と幻想を見極めるだけであって比較評価、価値判断はしないのだ。もはや、正しい心はエゴを必要としない。エゴを捨てるのみである。"The mind then ~ "「こうして、心が動ける方向はただ一つとなる」。もちろん、真実に向かって、あるいは神に向かって動き出すのである。



Its direction is always automatic, because it cannot but be dictated by the thought system to which it adheres.
  • automatic [ɔ̀ːtəmǽtik] : 「自動の、自動的な」
  • cannot but do : 「〜せずにはいられない」
  • dictate [dictate] : 「〜を命令する、指示する」
  • adhere [ədhíər] : 「粘着する、忠実である、順守する」
❖ "Its direction is ~ "「心が向かう方向はいつも自動的である」。"because it cannot ~ "「なぜなら、心は、それが忠実に従う思考システムによって指示されずにはいられないからだ」。心が信じる思考システムがエゴの思考システムなら、心は自動的にエゴの言うなりになり、それがホーリー・スピリットの思考システムなら、心は自然に真実に向かって歩み出す。
 
 
 



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