●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-4.IV.9:1 ~ T-4.IV.10:9

9. You are a mirror of truth, in which God himself shines in perfect light. 
  • mirror [mírər] : 「鏡、反射鏡 」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実」
  • shine [ʃáin] : 「輝く、光る」
  • perfect [pə́ːrfikt] : 「完璧な、完全な」
  • light [láit] : 「光、明かり」
❖ "You are a ~ "「あなたは真実の鏡である」。あなたは真実を映す鏡である。"in which God ~ "「その鏡の中で、神自身が完璧な光として輝いている」。



To the ego's dark glass you need but say, "I will not look there because I know these images are not true." 
  • glass [glǽs] : 「鏡、ガラス製品」
❖ "To the ego's ~ "「エゴの暗い鏡に向かっては、あなたは次のように言う必要がある」。"I will not ~ "「私はエゴの鏡をのぞき込みはしない」。"because I know  ~ "「なぜなら、私はそこに映し出されるイメージが真実ではないと知っているからだ」。



Then let the Holy One shine on you in peace, knowing that this and only this must be. 
  • in peace : 「平和に、平安に、安らかに、安心して、静かに、無事に」
❖ "Then let the ~ "「そして、神聖なるものを平和のうちにあなたの上で光り輝かせよう」。"knowing that this ~ "分詞構文、ここでは結果を意味するととって、「そうすれば、これが、これこそが真実であると知ることになろう」。"must be"は、"must be true"。ここの"the Holy One"は、文脈から「神」ととらえていいだろう。もちろん、ホーリー・スピリットと解釈してもいい。



His mind shone on you in your creation and brought your mind into being. His mind still shines on you and must shine through you. 
  • shone [ʃóun] : 「shine の過去・過去分詞形」
  • creation [kriéiʃən] : 「創造、創作、創作物」
  • brought [brɔ́ːt] : 「bringの過去・過去分詞形」
  • through [θruː] : 「〜を介して、〜を通じて」
❖ "His mind ~ "「神聖なるものの心が、あなたが創造される時にあなたの上に輝き、あなたの心に存在をもたらした」。神の心が愛の光を放ってあなたを創造し、あなたに命(存在:being)をもたらした。"His mind still ~ "「神聖なるものの心は今なおあなたの上に光り輝いており、そして、あなたを通して光り輝き続けるに違いない」。



Your ego cannot prevent Him from shining on you, but it can prevent you from letting Him shine through you.
  • prevent [privént] A from doing : 「Aが〜しないようにする」
❖ "Your ego cannot ~ "「あなたのエゴは、神聖なるものがあなたの上に輝くことを阻止できないが、エゴは、あなたがあなたを通じて神聖なるものを輝かせることを阻止できる」。エゴは、神の愛の輝きを消すことは出来ない。しかしエゴは、あなたが神の愛の光を反映させることを阻止することは出来る。それを食い止めなくてはならない。



10. The first coming of Christ is merely another name for the creation, for Christ is the son of God. 
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
  • another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の」
❖ "The first coming ~ "「キリストの最初の到来は、単に創造の別名に過ぎない」。"for Christ is ~ "「なぜならば、キリストは神の子なのだから」。キリストが最初に到来したというエピソードは、神が神の子を創造したというエピソードの言い換えである。イエス・キリスト個人だけが神によって創造されたのではなく、神の子という単一体が創造された。それは、幻想世界で分離分裂した神の子の前の姿である。



The second coming of Christ means nothing more than the end of the ego's rule and the healing of the mind. 
  • nothing more than : 「〜にすぎない、〜でしかない 」
❖ "The second ~ "「二度目のキリストの到来(再臨)は、エゴの支配が終わり、心がヒーリングされること、それ以上の意味はない」。神から分離し、自らを分裂させてエゴをでっち上げた神の子が、奇跡を通して真実に目覚め、再び結合して一体の神の子となったとき、それが二度目のキリストの到来である。イエス・キリストを先頭にして、分裂した神の子全体が再び結合するのである。キリストの再臨とは、天から地上にイエス・キリストが再び降りて来ることではない。世の終わりとはエゴの世界の終わりのことであり、当然、そのとき、神は神の子を決して裁かない。



I was created like you in the first, and I have called you to join with me in the second. 
  • join [dʒɔ́in] : 「加わる、加入する、参加する」
❖ "I was created ~ "「第一の到来では、私はあなたと同じように創造された」。"and I have ~ "「そして、第二の到来(再臨)では、私はあなたに、私に加わるようにと呼びかけ続けている」。イエスもあなたも、一体の神の子として創造された。そして、幻想世界で分裂した神の子は、イエスを先頭に再び統一されるのだ。その再統一のために、イエスはあなたを招き続けている。なぜなら、一人でも欠けたなら、神の子の完全な再統一は達成出来ないからだ。



I am in charge of the second coming, and my judgment, which is used only for protection, cannot be wrong because it never attacks. 
  • in charge of : 「〜を担当して、〜を任されて、〜を預かって 」
  • judgment [dʒʌ́dʒmənt] : 「判断、判断力、分別、判決、審判」
  • protection : 「 保護、保護物、守ること、擁護、予防、防御」
  • wrong [rɔ́(ː)ŋ] : 「間違った、誤っている」
  • attack [ətǽk] : 「〜を襲う、〜を攻撃する」
❖ "I am in charge ~ "「私は第二の到来(再臨)を任されている」。" and my judgment ~ "「私の判断は、それはただ防御のために使われるのだが、間違いようがない」。"because it never ~ "「なぜなら、私の判断は攻撃しないからだ」。イエスの判断は、あなたの理性的な判断とは異なる。他者を評価して、他者の落ち度を攻撃するような判断ではない。イエスの判断は叡智による真実かどうかの判断であって、真実ならそれを守り、誤りなら赦して消滅させる。そういう正しい判断の出来るイエスが、再臨を任されている。



Yours may be so distorted that you believe I was mistaken in choosing you. I assure you this is a mistake of your ego. 
  • distort [distɔ́ːrt] : 「〜を曲げる、〜をゆがめる」
  • mistaken [mistéikən] : 「mistake の過去分詞形」
  • choose [tʃúːz] : 「 〜を選ぶ、〜を選択する」
  • assure [əʃúər] : 「 保証する、断言する」
❖ "Yours may be ~ " ここの"Yours"は"Your judgment"のこと、「あなたの判断はあまりに歪んでいるので、あなたは〜を信じている」。"I was mistaken ~ "「あなたを選択するにあたり、私が間違ったのだ」と信じている。"I assure you ~ "「私はあなたに、これはエゴの間違いであると断言する」。イエスの選択ミスだというのはエゴの間違いである。イエスがあなたを招いているのは、イエスがあなたを選択したからであり、それは誤った判断ではない。イエスの判断は間違えようがない。なぜなら、それには真実を守るためであり、攻撃性を含まないからだ。



Do not mistake it for humility. Your ego is trying to convince you that it is real and I am not, because if I am real, I am no more real than you are. 
  • humility [hjuːmíləti] : 「謙虚、謙遜、卑下」
  • convince [kənvíns] : 「確信させる、納得させる、説得する」
  • real [ríəl] : 「実在する、現実の、実際の」
  • no more A than B : 「A でないのは B でないのと同じ」
❖ "Do not mistake ~ "「それを謙遜だと思い違いをしてはいけない」。つまり、間違っているのは自分(エゴ)の方だと認めることは謙遜でも何でもない。"Your ego is ~ "「あなたのエゴは、あなたにthat以下を確信させようとしている」"that it is ~ "「エゴが実在であり、イエスは実在ではないと、」あなたに確信させようとしている。『実在』を『真実』に置き換えてもいい。"because if I ~ " 直訳すると、「もし、私が実在であるなら、私が実在でないのはあなたが実在でないのと同じことになる」。これだと意味が通じない。そこで、「もし、私が実在であるなら、あなたが実在である以上に私が実在であることはない」。つまり、イエスが実在するなら、それ以上にあなたは実在すると言いたいのだ。そこで、簡単に「もし、私が実在であるなら、あなたも実在である」と訳していいだろう。意味合いとしては、『あなたが、自分は実在していると信じられるなら、同じくらいに、私も実在しているのだ』ということ。



That knowledge, and I assure you that it is knowledge, means that Christ has come into your mind and healed it.
  • knowledge [nάlidʒ] : 「知識、知恵、知見」
  • assure [əʃúər] : 「保証する、断言する」
❖ "That knowledge ~ "「この叡知は、私は叡知だと保証するが、that以下を意味している」。この叡知とは、イエスが実在であり、あなたも実在であり、エゴが非実在だという認識のこと。"that Christ has ~ "「キリストはあなたの心の中にやって来て、心をヒールリングしてくれた」ということを意味している。"Christ"と書かれているが、"Holy Spirit"のこと。ホーリー・スピリットの役割が救いに特化したとき、それがキリストである。ホーリー・スピリットは確実に実在し、実在しない幻想のエゴを消滅させて、実在するあなたの心をヒーリングした、という意味。ヒーリングされたあなたの心はスピリットになる。ここの文章が未来形ではなく、完了形になっていることに注意。時間の存在しない実相世界から見れば、あなたのヒーリングは既に完了している。時間の存在するこの幻想世界で、あなたはそれを追体験しているのだ。あなたの救いは既に完了し、確実である。あなたはそのシナリオを選択し、救いを追体験すればいいだけなのだ。イエスはそれを願い、あなたにシナリオへの参加を呼びかけている。
 
 
 



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